【中国】四川省大地震で見えた中国社会のひずみ 報道から生まれたひずみと今後の中国 20080520(前半)
四川大地震、6万9225人の死者が確認(ご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
民政部の報告によると、四川大地震による死者は11日正午現在、6万9225人確認され、行方不明者は1万7939人、負傷者は37万4640人にのぼった。
衛生部の報告によると、けがをして入院した被災者は11日正午現在、のべ9万6538人(被災地の病人を除く)、うち9万1995人が退院し、現在も 1877人が入院している。四川省以外の病院で手当てを受けた患者は366万3816人、現在も入院中の患者は820人にのぼる。
民政部の報告によると、被災地に届けられた物資は11日正午現在、テントが157万9700張り、布団が486万6900枚、衣類が1410万1300枚、燃料油が285万4000トン、石炭が609万6000トンとなっている。
住宅・都市農村建設部の報告によると、被災地には10日現在、仮設住宅63万8500棟が組み立てられ、現在も2000棟を組み立て中。
中国地震局の報告によると、四川大地震の震源地では7日正午から11日正午にかけ、マグニチュード(M)3.9以下の余震が781回、M4.0~4.9の余震が5回、M5.0~5.9の余震が1回観測。M6.0以上の余震は観測されていない。震源地ではこれまでにのべ2万3308回の余震が観測されている。国務院新聞弁公室が震災救助総指揮部の情報をもとに発表した。(編集KA)
「人民網」 2008年08月12日
中国忘れてはならない2点
現在中国は華やかなオリンピックの話題で一色ですが、忘れてはいけない点がいつかあります。
まず第一点目、短期的な視点からは、現在中国は未曾有の経済的危機にあることです。これは、湖錦濤主席が来日する少し前に、温家宝首相が公式に発表していたこと、このブログにも掲載しています。オリンピック後に、もうすでにずいぶん前からインフレなのに景気は低迷というスタグフレーションに陥っていることが、明らかにされることでしよう。さらに悪いことに、中国ではオリンピックや軍事費に多大な投資をしています。それに、追い討ちをかけるようにこの大地震です。地震による復旧にも膨大な資金必要になります。
中国のバブルはすでに破綻していますが、現在はオリンピックが開催されているため、中国政府も何とか目立たないように、市場操作などしているのでしょうが、いつまでもそれを続けていくわけにもいきます。オリンピック終了後に、もうすでにずいぶん前からバブル崩壊が始まっていたという事実がはっきりするでしょう。これらを中国はどうしていくのか、まだはっきりしません。中国政府のオリンピック後の中国につきつけられた課題だと思います。
第二点目は、長期的な観点から、中国は他国に比較してかなり遅れている部分。民主化、政治と経済の分離、法治国家化です。これについても、このブログでも、何回か掲載してきました。
これらがはっきりしないうちに、中国の次のステップは考えられません。法治国家化は当たり前のことです、政治と経済の分離も自由主義経済の中では当たり前のことです。民主化についても、これがある程度保証されない国では経済の発展もありえません。今後中国がこれらにまったく手をつけないのであれば、オリンピック後坂道を転がり落ちるように、経済・社会が衰えて疲弊していくことでしょう。それこそ、何日か前にこのブログにも書いたように、インドの下請けの地位に甘んじる時代がやってくるかもしれません。
上記二点から、北京オリンピック終了後には、中国の経済は相当冷え込むことが予想されます。そのため、この二点がはっきりするまでは、中国への投資、中国での新規事業などは避けるべきでしょう。ここ1~2年は動向を探ることが肝要だと考えます。
中国国内では、今までは周辺部でテロや、暴動がおこっていましたが、今度は都市部で暴動やテロが起こる可能性が高まります。オリンピックの工事が終了したため、多くの民工が行き場を失っています。さらに、無理やり転居された人たちも大勢います。オリンピックを開催したため、多くの情報が開催地の住民にももたらされたり、インターネットなどでの情報の流通もあります。そこにもってきて、経済のかなりの冷え込みがあるため、都市部の人民にも相当不満が蓄積しています。まあ、特に都市部ということではなく、中国全土、都市でも、地方でも住民の不満・怒りのマグマが頂点に達し、いつどこで大噴火が起こってもおかしくはない状況になります。
そのため、都市部でも昔の天安門広場事件のようなものがおこる確率が高まっています。これに限らず、なんらかの大異変が起こる確率が高まっています。オリンピック後は、要注意です。
以下にこのブログに掲載した中国関連の記事を提示します。反転文字をクリックすれば、当該記事に飛ぶことができます。私の説明不足から、以上の論考、以下の記事を読んでいないと理解できない部分もあるかもしれません。まだ、読んでいない方は是非ご覧になってください。
■中国新人類「80後(バーリン・ホー)研究会」発足-2億人を一緒に語ることはできない?
■Lenovoの4月~6月期は65%増益-華やかな五輪の裏でインドの下請けになる道をひたすら走る中国?(面子を重んじる中国人が読むと必ず激怒する人気記事です!中国の現在の経済の停滞要因に迫っています!!)
■「IOCは中国のネット・アクセス規制を断じて容認しない」とロゲ会長が断言-北京は欧米の陰謀にはまったか?
■IOC、中国は環境問題の約束を果たせると確信-人民の煮えたぎるマグマはどうするのか?
■北京オリンピック開催に向け警戒感高まる-終了後の方が、テロ、暴動が頻発する?
■中国:五輪の祭典が北京市民の生活を圧迫-オリンピック開催後を予感させる連続爆破事件?
■「ちゃいな.COM」中国総局長 伊藤正 「80後」は中国を変えるかは正しくない-正確には「80後」の一部、それも少数派が中国を変える。
■中国で暴動は日常茶飯事-この事態改善されない限り中国はまともにならない!
■中国海軍の日本に対する傍若無人な態度は何を意味するのか?-中国の軍隊は脆弱?
■<北京五輪>空からのテロに備え、地対空ミサイルを配備か-異常行動の中国?
■厳戒のラサで聖火リレー-チベット暴動から3ヶ月-中国の五重苦をどう解消するつもりなのか?
■「おから工事」批判で国家政権転覆罪-確定した中国分裂の筋書き?
■「80後」は車を買うべきか?-世代をひとくくりにする愚かさ?
■中国核爆発か-高まる情報開示の圧力
■自衛隊機の中国派遣見送り、アジア安全保障会議でも話題に―結果的には日本外交の勝利か?
■自衛隊機派遣を見送り、世論配慮の中国側が受け入れ難色-幻の日本軍支援は歴史上の転換点?
■四川大地震:自衛隊機、中国派遣へ・・・政府要請受け入れ―歴史上の転換点になるか?
■自主的に救援活動をする中国の若者たち-80後世代と一つにくくるのは間違い?!
■不可解な中国の報道二題-やらせ義捐金とノーベル平和賞
■中国携帯電話事情-80後世代分類のツールともなるか?
■現代史は語る―大地震から始まった中国崩壊の道筋
■中国「イチゴ族」-中国の未来は彼らのもの
■胡錦濤主席の来日-その真の目的は?
■China Fashion week 開催さる-中国ゼリー層にも押し寄せる情報洪水
■ゼリー世代のミーイズム-体制から身を守る知恵か?
■中国ゼリー層-明日の中国を牽引する原動力となるか?
■チャイナ・アート・バブルにも冷めた見方のできる中国ゼリー世代?
■中国分裂の筋書き-(その10)パクスマリーナが拓く世界の平和と大繁栄
■中国分裂の筋書き-(その9)日本の対応は?
■中国分裂の筋書き-(その8)迫られる中国の選択
■中国分裂の筋書き-(その7)忘れてはいけない中国の不良債権
■中国分裂の筋書き-(その6)現代中国の混乱ぶりを現す動画の数々
■中国分裂の筋書き-(その5)他の人達はどう思っているのか?
■中国分裂の筋書き-(その4)毛沢東を統合の象徴にすることができない中国中央政府の苦悩
■中国分裂の筋書き-(その3)中国バブルの真実
■中国分裂の筋書-(その2)革命でもなければ現代中国は変わらない
■中国分裂の筋書-(その1)繰り返される歴史
■中国"義歯"から鉛「安全に問題」
■中国産原料を使ったヘパリン製剤で自主回収へ・・・・米国では死者21名
■世界一人当たりのGDP(国内総生産)と、一人当たり資産−これでも中国は経済大国か?
■南京虐殺記念館に対する日本政府の申し入れに関して考えた、中国のお家事情
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