2011年10月6日木曜日

前アップルCEO、スティーブ・ジョブス氏死去―【私の論評】ジョブスの半生を写真でたどって見えてくるものは?!!日本人が忘れた世界?

前アップルCEO、スティーブ・ジョブス氏死去


前アップルCEO、スティーブ・ジョブズ氏死去米電子機器大手アップルの創業者、スティーブ・ジョブズ氏が死去した。56歳。ジョブズ氏は体調不良を原因に8月に米アップルの最高経営責任者(CEO)職を辞任していた。


ジョブズ氏は1976年にアップルを共同創業し、パーソナルコンピュータ「Apple」や「マッキントッシュ」などを発表、同社を世界的な企業に押し上げたが、社内的な対立で85年に退社。86年に設立したピクサー・アニメーション・スタジオは、多くのヒット作を出して、世界屈指の映像制作会社となった。


97年、経営悪化で苦しむアップルの経営トップに復帰し、2000年には最高経営責任者(CEO)に就任した。復帰後は斬新なデザインのパソコン「iMac」を大ヒットさせ、携帯型デジタル音楽プレイヤー「iPod」で音楽事業をパソコンと並ぶ事業の柱に育てるなど、業績を急回復させた。


その後も、07年に発売したスマートフォン(多機能携帯)「iPhone」、10年のタブレット型情報端末「iPad」と、革新的な製品を次々と世界に送り出し、同社をパソコン大手から、デジタル家電やメディア配信事業を含むIT企業の雄へと変貌させた。11年4~6月期決算では売上高と最終利益で過去最高を更新、アップルは株式時価総額で世界最大のIT企業となった。


一方で、04年に膵臓がんが発覚。半年程度の療養後、仕事に復帰したものの、11年1月から再び病気療養で休職し、8月にはCEOを辞していた。


【私の論評】ジョブスの半生を写真でたどって見えてくるものは?!!日本人が忘れた世界?
ジョブズの死は、なかば予想できたことでしたが、本当に、残念です。本当に、現代アメリカが産んだ、典型的な、起業家精神溢れる、すばらしい経営者です。さて、経歴とか、その他については、他のサイトでさんざん報道されているでしょうし、これからも、報道されるでしょうから、そんなことは、他のサイトにお任せすることとして、私のブログでは、写真で簡単にジョブスの半生をたどるとともに、ジョブスが思い出させてくれる、日本人がすっかり忘れてしましたようにも見える事柄を掲載します。特にジョブスが私たち、日本人に垣間見せてくれた世界のことを最後に掲載します。
1976年 Apple設立  Apple Iのキーボードに触っている右の人物が若かりしジョブズ。共同設立者のスティーブ・ウォズニアック

ジョブズらによって制作されたApple I。は自分のワーゲンを売り、PCのパーツを購入し制作したそうです。

1977年 「Apple II」販売開始1977年6月5日、1,298ドルで発売。

Apple IIは爆発的に売れ、1984年には設置ベースで200万台を超え、莫大な利益を生んだ。 写真は1979年だそうです。

1984年 「Macintosh」発売  最初、Macの売れ行きはいい感じでしたが、は競争力のある機能性が不足していたことから、次第に低迷してしまいました。

1985年 Apple社から追放  会長職以外の全ての権限を失った。

同年、新しい会社NeXT(ネクスト)を創業。同時にアップルに辞表を送った。

ネクスト社のオフィスで話をするジョブズ

1986年 PIXERを買収  Apple を追放されたジョブズ氏が1986年2月4日、Pixar を買収したしました。買収当初は赤字が膨らんで大変だったようですが、現在では世界を代表するアニメーションスタジオに成長し、ジョブズ氏はディズニーの個人筆頭株主となっています。

1991年 結婚  スタンフォード大学のMBAで学んでいた9歳下のローレン・パウエルと結婚し、3月8日にヨセミテ国立公園のホテルで挙式、同年の9月には息子のリードが生まれた。

1996年 Appleに特任顧問として復帰  アップルがNeXT社を4億ドルで買収、ジョブズは、アップルに非常勤顧問という形で復帰した。

1997年 Appleの暫定CEOに就任  就任以来、赤字続きのアップルのために自分はピクサー社の収入があるとし、一貫して給与は毎年1ドルしか受け取っていないことは有名な話。


1998年 「iMac」発売

高いデザイン性と斬新なコンセプトが話題を呼び、アップルの復活を印象づけた。

2001年 「Apple Store」オープン Apple初の直営店がヴァージニア州 マクレーンにオープン。

同年、2001年 PowerBook G4、iPod、OS X 10.0が発売される。

2002年 フラット型iMacを発表フラットパネル搭載のアイマックを披露するジョブズ

2003年 「iTunes Music Store」オープン

2004年 膵臓がん手術を受ける「みんなに知らせなければならない個人的な話がある、そしてこれは自分から直接みんなの耳にいれたいと思う。この週末、私は膵臓から癌性腫瘍を摘出する手術を受けた。」と、病室から社員に向けてメッセージを送った。

携帯音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」の新製品発表記念イベントで、ロックバンド「U2」のボーカリスト、ボノ氏(左から2番目)やギタリスト、ジ・エッジ氏(右端)らとポーズをとるジョブズ

2006年 Disneyの筆頭株主にDisneyがPIXERを買収、ジョブズがDisneyの筆頭株主となった。

ニュヨーク五番街に開店したアップルストアにて

2007年 iPhoneを米国で発売2007年1月9日にサンフランシスコで開催されたイベントで、スマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone」を披露

2008年 「Macbook Air」発売この頃、ジョブズの痩せ
過ぎを理由に健康面での噂が多く出回るようになる。

2009年 肝臓移植をうけるジョブズは療養のため1月から6月まで休暇をとることに。この間、ジョブズがCEOのまま、ティム・クックが暫定業務を行うことになる。

2010年 この年iPad発売。同年6月にiPhone 4を発表。デザインの欠点により
持ち方によって電波受信感度が悪くなるとう問題が発生。ジョブズはこれに
対するユーザーからのメールに「そんな風に持つのを避ければいいだけだ。」と返信。

新型iPhoneを発表するジョブズ
アップルストア銀座 スティーブ・ジョブズ氏追悼の様子

さて、このジョブスの生き様、何があっても動ぜす、次々と新たな展開を実行していくこの力の源は一体どこから湧いてきていたのでしょうか?評論家でいろいろな人がいろいろな論評をしていますが、私は、これらの人々がほとんど触れないことで、私達日本人も縁が深いものの考え方があると思います。それをかいまみせてくれるのが、以下の動画です。


これは、スタンフォード大学で行われた、ジョブスの伝説のスピーチと言われるものです。この動画は、以前もこのブログに掲載しました。YouTubeにこの動画に対するコメントが掲載されていましたので、それを以下に掲載します。
今、ジョブズが大変なこのときに、今この地球にいて、同じ空気を­吸っているなら、このスピーチをいろんな人に読んでもらいたい。­もう時間は限られているから。
同時に、もう一度ジョブス自身にに届けてあげたい。 
感動して涙が溢れるスピーチです。 
《君たちが持つ時間は限られている。人の人生に自分の時間を費や­すことはありません。誰かが考えた結果に従って生きる必要もない­のです。自分の内なる声が雑音に打ち消されないことです。そして­、最も重要なことは自分自身の心と直感に素直に従い、勇気を持っ­て行動することです。心や直感というのは、君たちが本当に望んで­いる姿を知っているのです。だから、それ以外のことは、全て二の­次でも構わないのです》
が一番心に響くスピーチです。 
神様がいるとしたら、もう少しだけジョブズの姿を地球にとどめて­おいて欲しいです。
この動画に関して、詳細は、動画そのものをご覧いただくものとして、ジョブスは、このスピーチで、「死を意識した生き方」を提唱しています。このことは、以前にもこの動画と共にブログに掲載したことがあります。詳細は、当該ブログをみていただくものとして、以下にその核心部分のみをコピペしておきます。
ジョブスは、上の動画の中で、「死を意識すること」の意義、特にポジティブな面を強調していました。これは、日本の武士道の中の「葉隠れ」の思想とも根本では相通じるところがあります。まさに、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉を真の意味で実践しているようです。葉隠れは、一部の人々が曲解しているように、死を美化するものではありません。というより、まさに、上の動画でスティーブ・ジョブスが「死を意識すること」の意義と似ています。というより、生まれ育った環境や活躍してる舞台がIT業界であることなど葉隠れの思想がでてきた時代背景とは大きく異なるので、表現や、出てくる行動が少し異なるようにみえても、本質的には同じだと思います。 
今の多くの日本人が忘れてしまったこのような生き方、少なくとも、少し前までは、多くの日本人の理想とした生き方、彼の生き方は、それを私たちに思い出させてくれます。だからこそ、日本でもジョブスに人気があるのだと思います。今日本では、産業に活気がありません。ジョブスがやってきたような、イノベーションは、少し前までなら日本が行っていたと思います。私は、そのようなイノベーションが行われなくなった今の日本、背景にはジョブスのような一昔前の日本人が理想とする生き方を多くの日本人が忘れてしまったからではないかと、危惧しています。 
さて、そう思って現在のジョブスを見ると、あの有名なプレゼンでみせる、黒を基調とした服装、ジーンズという飾らないいでたち、なにやら、戦に挑む日本の古武士のようにも見えてきます。あの全身全霊を傾けて、ものごとに取り組む姿勢とエネルギーは、本質的には「葉隠れの思想」から沸き出でてくるものであることが、理解できます。今の若い世代には、「葉隠れ」と言っても、ほんどの人が何のことかも理解していないようです。いつから、日本の優れた世界に誇るべき伝統文化が、継承されなくなってしまったのか!!本当に残念なことです。
さて、ジョブスが、こうした日本の古の武士の生き方に近い、人生観、思想を持っていたということは、意外と日本でも、アメリカでも、あまり指摘されることはありません。特に、今の日本では、こうした「葉隠」の思想など、全く忘れ去られたかのようでもあります。゜

これにみならず、ジョブスは、風貌やライフスタイルは、まさに、アメリカ人そのものですが、起業家に特有の資質として、ドラッカーが語っているものがありますが、私は、まさに、これを体現したのがジョブスだと思います。

ドラッカーは、起業家精神について、以下のように語っています。
「起業家精神とは、個人であれ組織であれ、独特の特性をもつ何かである。気質ではない。実際のところ私は、いろいろな気質の人たちが、起業家的な挑戦を見事に成功させるのを見てきた」(ドラッカー名著集(5)『イノベーションと企業家精神』) 
起業家精神というと、100人に1人が持つという感覚である。100人に1人の気質、100人に1人の才能としかねない。ドラッカーは、そこがそもそもの間違いだという。それは、気質でも才能でもない。 
ただし、一つだけ起業家精神に向かない気質がある。確実性を旨とする気質である。それはそれで立派な気質だが、企業家には向かないという。 
しかし、意思決定を行なうことができるならば、学習を通して、企業家として企業家的に行動することができるようになる。起業家精神とは、気質ではなく、行動であり、同時に姿勢だからである。 
イノベーションは、才能とも関係がない。起業家精神の才能などはなく、方法論が必要なだけなのである。それが今、ようやく各所で開発中である。 
ドラッカーは、起業家精神はインスピレーションとも、ほとんどあるいはまったく関係ないという。逆にそれは、厳しく、組織的な作業である。 
企業家に天才的なひらめきがあるというのは、神話にすぎない。ドラッカー自身、60年以上にわたっていろいろな起業家と仕事をしてきた。ベンチャーを立ち上げた人もいれば、社内企業家もいた。どの人も働き者だったという。天才的なひらめきを当てにするような人は、ひらめきのように消えていったという。 
イノベーションは、変化を利用することによって成功するのであって、変化をもたらそうとすることによって成功するのではない。 
ということは、変化を当然のこととして受け止めることである。日本人にとって、諸行無常を旨とすることは、おなじみなのではないか。 
 「本人が自覚しているか否かにかかわらず、あらゆる仕事が原理にもとづく。起業家精神も原理にもとづく。起業家精神の原理とは、変化を当然のこととすることである」(『イノベーションと企業家精神』)
さて、この諸行無常という言葉、私達日本人なら、本来誰もが、直感的に理解できるものだったと思います。アメリカ流の合理精神と、もののあわれをも含む日本流の武士道的な精神とをあわせもったジョブス。だからこそ、人生を通じて、エネルギッシュであり、本当に時流に適合して、最期まで、生き抜くことができたのだと思います。こうした精神なしに、ジョブスがこれほど、社会を変革できたかどうかは、はなはだ疑問です。

今の日本人、やはり、上記のジョブスのような、精神を持った人も多いので、未だに、イノベーション力は世界トップ水準にあるのだと思います。しかし、それも、薄れてきいるような気がして残念でありません。日本でも、意図して、意識して、このような生き方をみなおしていくべきです。

それにしても、当代一といっても良いくらいの起業家が逝ってしまったのは、本当に残念です。しかし、いつ死ぬか判らないという覚悟が根底にあったからこそ、ここ数年のジョブスもあのような素晴らしい活躍が来たのだと思います。そうして、彼の最期の考えは、「やり抜いた」という感慨に満ちたやすらかなものであったと信じたいです。そうして、アップルもこれからも、私達の期待に応える企業でありつづていただきものです。ジョブスがなくなっても、彼の考え方を未来永劫にわたって、継承していただきたいものです。そうして、特に、私たち日本人は、ジョブスの生き方から、日本的な物の考え方が優れていることを学びとるべきだと思います。
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2011年10月5日水曜日

最初にうまくいくよりも、失敗を克服する方が早く成功する―【私の論評】間違いや、失敗だけはしないようにと考える人間は、信用ならない!!

最初にうまくいくよりも、失敗を克服する方が早く成功する


最初にうまくいくよりも、失敗を克服する方が早く成功する。

この格言は、イギリスのエコノミスト・ジャーナリストのTim Harford氏の言葉です。日本にも「失敗は成功の母」という言葉がありますが、それと同じく「成功とは失敗によって生まれるものだ」と言っています。失敗はどんな人にも避けようがないので、避けようとするよりも、それを克服する方がもっと良くなるというのがポイントです。

Harford氏は、失敗に対処する時に注意しなければならないポイントがいくつかあると言っています。まず最初に、間違ってしまったことを否定しないようにしましょう。

間違ってしまったことを認め、正そうとするのは、この世で一番大変なことのように思えます。自ら作り出した状態を、乗り越えなければなりません。

失敗した状況を受け入れると、これまでのすべての努力が無駄になるかのように、時に、失敗を避けようとするあまり、何かを失うのが怖くて深追いしすぎてしまうことがあります。結局、何が起こるかは誰にも予測できません。試行錯誤を繰り返すことしかできないのです。失敗は試行錯誤の大事な一部。長い目で見ると、失敗を受け入れることで、実際の成功につながる可能性があります。

この格言についてもっと詳しく読みたい方は、「The 99 Percent」の記事を以下のリンクからチェックしてみてください。また、「New York Times」にも「失敗は成功の母」の別の切り口の記事があり、こちらも興味深いです(どちらも英文)。

Why Success Always Starts With Failure | The 99 Percent

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)

【私の論評】間違いや、失敗だけはしないようにと考える人間は、信用ならない!!

ドラッカー
私が、上の言葉を読んで、真っ先に思い出したのが、ドラッカーの『マネジメント』に掲載されている成果に関する一説です。それを以下にコピペしておきます。
成果とは長期のものである。すなわち、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないということである。それは、見せかけか、無難なこと、下らないことにしか手をつけない者である。 
成果とは打率である。弱みがないことを評価してはならない。そのようなことでは、意欲を失わせ、士気を損なう。人は、優れているほど多くのまちがいをおかす。優れているほど新しいことを試みる。

人は優れている人ほど、ミスをする。そして、そこから学んで、次はミスをしないようにする。だから、ますます優れていく。
Tim Harford氏の言っていることと、Drucker氏の言っていることは、表現が異なるだけで全く同じだと思います。

最初からうまくいくことばかり考える人間は、ドラッカーのいうように、見せかけか、無難なこと、くだらないことにしか手をつけない人だということです。このような、人間は、永遠に大きな成果をあげることはできないということです。ドラッカーのほうが、より厳しく、真摯だと思います。なぜなら、ハーフォード氏は、単なるアドバイスに過ぎないのですが、ドラッカーは、まちがいや失敗をしない者を信用してはならないと言っているからです。

誰もが、新しいこと、困難なことに挑戦すれば、失敗することのほうが多いです、しかし、失敗しても、それを謙虚に反省して、次の機会にまた努力すれば、最初から成功するよりも、はるかに大きい成果につながるということです。

最近は、このことを認識する人も、このことを評価する人も減ってきているような気がします。これは、政治の世界でも、経営の世界でもそのような傾向がみられます。民主党になってからの、總理大臣はただの馬鹿や低能なので、このことは全く当てはまらないですが、自民党時代の總理大臣の中には、任期が短すぎて、成果をだしようもない人も多くいたと思います。

特に、私は麻生さんに関してはほんとうに残念だと思っています。なぜなら、バブルが終焉してから、このかた、緊縮財政ではなく、大規模な財政出動を起こった總理大臣は、小渕さんのほかは、麻生さんだけです。この20年間、デフレ続きですが、政府としてまとまなデフレ対策をしたのは、この二人だけです。この二人が、任期を全うできなかったのは、本当に残念であるばかりではなく、日本の運命も大きく変えてしまったと思います。


麻生さんが任期をまっとうできたとしたら、日本のデフレも随分克服されたと思います。それに、今回の震災も、確かに、被害にあわれた方々は、お気の毒ですが、麻生氏のように、景気対策をおている最中に、復興需要というものが生まれますから、これをもって、日本のデフレは完全に克服されたものと思います。

そういう可能性を見出していた人は、おそらく、私以外にも多数いたことでしょう。にもかかわらず、本当にくだらないことで、身内からも麻生おろしの動きがあり、新聞は本当に漢字を読み間違えたとか、ホテルのラウンジで酒を飲んでいたなどのくだらないどうでもよいことで、連日叩きました。

麻生さんの、積極財政に関しては、マスコミも、野党もさんざんぱら、全くマクロ経済を無視した根拠で叩きに叩きました。そうして、これらの者たちは、マクロ経済学の教えなどからは、まったく離反した、増税を主張しています。全く愚かとしかいいようがありません。増税の規模にもよりますが、ある程度以上の増税をやってしまえば、かえつて、税収が減ります。こういう愚か者たちは、税収が減ったら、さらに増税といいだすのでしょうか?

あのルーピー鳩山、空き菅、ドジョウが歴代の総理をやって、右往左往したいまとなっては、麻生氏がなぜ総理大臣を辞任しなければならなかったのか、きちんと筋を通おして説明できる人などいるのでしょうか。

世の中の政治家や、企業家でさえも、最初に失敗するよりも、うまくいくことを考えたほうが、早く成功すると思い込んでいるのではないでしょうか?これでは、本当の意味で、人は育たないし、成果をあげる人材にも恵まれないということになります。全く、愚かとしかいいようがありません。

今のマスコミや、政治家は、まちがいや失敗をしない者を信用し弱みがないことを評価しているのではないでしょうか?これでは、政治家はいつまでたっても育ちません。

このような者たちを処断するのは国民自身だと思います。まずは、このような誤った信念を持つ、政治家には投票しないようにすべきです。また、このような誤った主張をする新聞は購入しなければ良いのです。実際私も、最近、新聞は読まないようにしています。日本の新聞を読むと、日本の経済や、政治のことがわからなくなります。若い人にも、新聞を読むことをやめるようにすすめています。

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2011年10月4日火曜日

「毛沢東の大飢饉」で4500万人が死亡、香港大の教授が著書で指摘―米メディア―【私の論評】今の日本人は、こんな異質中国の本当の姿を知らなすぎる!!

「毛沢東の大飢饉」で4500万人が死亡、香港大の教授が著書で指摘―米メディア
毛沢東2.0(何の意味もありません)

2011年9月30日、米ラジオ局ボイス・オブ・アメリカによると、香港大学歴史学部のフランク・ディケーター教授の著書で、1958年~1962年の大飢饉の死者は4500万人に上ったと指摘された。米華字サイト・多維新聞が伝えた。

記事によると、9月29日に同教授の著書「毛沢東の大飢饉―史上最も悲惨で破壊的な人災1958年-1962年」(中国語版)が出版された。同教授は「実際にどれほどの規模の災禍だったのか、あまり知られていない。この本で中国語世界の読者に少しでも理解してもらえれば」と語っている。2008年に北京五輪を開催する前の数年間、中国が大量の党史文献を公開した際に「この機会を押さえよう」と決めたという。

わずか数年で経済的に米英を追い越すことを目的に毛沢東が推進した「大躍進」政策の失敗により、中国では多数の人が「正常ではない死」を遂げたとされているが、具体的な数については1953年、1964年、1983年の国勢調査で1500万人~3000万人と結論づけられていた。だが、同教授は公安部門の報告や「大躍進」最後の数カ月に中国共産党が編集した内部報告を基に「4500万人が正常ではない死を遂げた」と指摘した。

同教授はまた、「大飢饉」と呼ばれることについて、「高圧的で異常な暴力によってもたらされた死がうやむやになってしまう」として否定的な見方を示す。当時は13歳の少年が食べ物をほんの少し盗んだだけで、縛られて池に放り込まれ溺死されられたり、真冬に上半身裸で農作業をさせられ、少しでも力が入っていないと殴り殺されたりする人が少なくなかったという。

【私の論評】今の日本人は、こんな異質中国の本当の姿を知らなすぎる!!

紅藍3D先有用 仲3d得不錯呀

このような中国の本当の姿は、一昔前の日本人なら皆が知っていたと思います。しかし、最近の若い人はあまり知らないというのが実体です。だから、それを知っている私たちのような世代は、こうしたことを語り継いで行く必要があると思います。確か、毛沢東の長征や、躍進については、私自身も、最初は父から聴ききました。聴いていいなければ、今も知らなかったかもしれません。

私は、以前からこのブログで、中国の人口は、日本の約1/10であることから、中国の経済数値など、1/10であるから、何でも、1/10にしてみないと真の姿は、見えてこないことを主張してきました。たとえば、GDPにしても、1/10にしてみると、中国のGDPは、日本の1/10以下ですし、個人資産にいたっては、日本人一人あたりの平均は、800万円台ですが、中国は、80万円以下に過ぎないことなどを掲載しました。

今回のこの毛沢東の戦略による死者4500万人を正確に把握しようとすれば、日本国内でいえば、1/10です。1/10にしてみると、450万人です。それでも、450万人は凄いことです。ちなみに、少し説明が遅れましたが、毛沢東の大躍進政策(だいやくしんせいさく、繁体字: 大躍進、簡体字: 大跃进、拼音: dàyuèjìn 、英: Great Leap Forward)は、社会主義改造済みの中華人民共和国にて、マルクス主義の原則を重視しながら、数年間で経済的に米英を追い越すことを目的に、毛沢東が1958年から1960年まで施行した農工業の大増産政策です。しかし、農村の現状を無視した強引なノルマを課した上、三年自然災害も重なった結果、推計2000万人から5000万人ともいわれる餓死者を出し大失敗に終わりました。

これに匹敵する被害としては、日本では、かつて大日本帝国が行った、大東亜戦争によって、 1941年年から、1945まで、行われた インド洋、インド、太平洋、オセアニア、東アジア、東南アジアを主戦場とした、大東亜戦争だと思います。民間人の犠牲者は、1,740,955人、軍人の犠牲者は、393,000人でした。

しかし、考えてみてください。大日本帝国は、米英蘭豪を相手に、しかも、相手側から挑まれた結果、やむにやまれず、アジアの自主独立を理想とした、八紘一宇を実現すべく戦い、国力の限りをつくした、大戦争を挑んだ結果これだけの死者を出したわけですが、中国の場合は、国内で、戦争でもなく、一指導者の政策によって、これだけの犠牲しやを出しているわけです。

これは、本当に異常なことです。それに、もっと恐ろしいことには、中国の政治体制は、この時から、為政者そのものは入れ替わったにしても、全く同じです。日本は、良い悪いは別にして、政治体制もすっかりかわってしまっています。これだけでも、中国は異質であることがわかると思います。


これだけの犠牲者を出してしまえば、多くの人々にたとえば、配偶者や、親兄弟、親戚、友人、知人まで入れれは、必ず何人かは犠牲者が出ているはずで、そうであれば、建国父であるはずの、毛沢東を表だって、英雄扱いできないのは当然のことです。

日本には、たとえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、西郷隆盛、高杉晋作、乃木希典、東郷平八郎など、いわゆる、国家・国民の英雄というものが存在します。今の高校の歴史の教科書では、これらの英雄は、掲載しないで、かなりマイナーな人物の名前を掲載しているものもあり、日本では、これも薄れたような気もしますが、それでも、明らかに、英雄というものが存在します。特に、上記の人の名前など知らなければ、低能といわれても仕方ないと思います。

これは、他の国でも同じです。インドでは、ガンジー、ネール、チャンドラ・ポースの三人は、建国の父として、今でも敬われています。

ところが、現代中国では、このような英雄や、建国の父のような、国の統合の象徴となるような人々が存在していません。

そうなんです。本来ならば、国民の統合の象徴となるような、英雄や建国の父といわれるような人々は本当は、必要なはずですが、中国には、そのような人物は存在しません。本当は、毛沢東をそうすれば良いのでしょうが、毛沢東の一施策によって、かくも大多数の犠牲者を出してしまったことから、そうすることもできないのが実体です。

これは、昔からそうで、あの改革・解放推進派であり、今日の中国の経済発展をもたらした鄧小平氏も、何とか、中国統合の英雄を創りだす必要があると思い、鄭和という歴史上の人物を英雄にしたてあげようとしましたが、鄭和はイスラム教徒であり、しかも、少数民族出身、さらには、宦官であったこともあり、その目論見は、見事に失敗して、今日に至っています。

そうなんです。中国には、国民を統合する、天皇陛下のような存在もなければ、英雄も、建国の父も存在しないのです。本当に他国からみると、中国は異質です。異質というか、もっとわかりやすい言葉でいえば、「変な」国です。

中国では、建国以来毎年平均2000万件もの暴動が起こっています。これも、私の主張から、1/10として、日本と並列に比べても、2000件です。日本国内で、2000件も暴動が起こっていたとしたらどうでしょうか。私は、以前、中国の人民は、憤怒で煮えたぎったマグマのようであり、いつ、大暴動や、革命が起こってもおかしくない状態であるとこのブログに書いたことがあります。

これを真実であるかどうか、疑う人もいるかもしれません。しかし、4500万人もの、犠牲者出したという過去の歴史があることと、その頃から何も体制が変わっていないことから、私の話は、決して誇張ではないことを信じていただけるものと確信しています。

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2011年10月3日月曜日

英紙「暴力ゲームは犯罪数を減少させる」というレポート結果を掲載―【私の論評】常識を疑え!!マクロ経済的にいえば、朝霞の公務員宿舎を建てて、公務員の給料を上げなければならない!!

英紙「暴力ゲームは犯罪数を減少させる」というレポート結果を掲載


凶悪な、あるいは猟奇的な犯罪が起きると、必ずと言っていいほど「暴力ゲーム」が槍玉に挙げられる昨今。以前と比べゲーム自体の社会的認知度があがり、大衆に広まった結果と受け止めることもできるが、それでも犯罪と関連付けられればゲームファンとして気分のいいものではないだろう。しかしこのほど、英紙で「暴力ゲームは犯罪数を減少させる」というレポートに関する記事が掲載された。この種のゲームをこよなく愛するゲーマーたちには朗報かもしれない。

イギリスのテレグラフ紙(オンライン版、2011年10月1日付)によると、このレポートは「暴力ゲームが暴力的犯罪に及ぼす影響の理解」というもので、欧州経済研究センターのベンジャミン氏、テキサスにあるベイラー大学のスコット氏、テキサス大学のミカエル氏らによって発表された。彼らは「暴力ゲームと犯罪の間に関連性があるとは思えない」「ゲーマーたちは現実世界でそのような犯罪を起こすことよりプレイに忙しい」と主張する。

「現在までにおいて、暴力ゲームが人間に攻撃性をもたらすということは”研究室での実験”のなかでは立証されているものの、それらのゲームが(実際に)暴力や犯罪の原因になったという実証はない」

「”研究室での実験”では、ゲームを長期間プレイした場合、つまり、プレーヤーがゲームをプレイすることに時間を費やし、(現実世界で)暴力的行為をおこなうような時間を失っている場合の調査ができていない以上、”研究室での実験”の結果で社会における暴力ゲームの影響を語るのは不充分なのではないか」

レポートではこのように述べられており、さらに「暴力ゲームの新作が発売されると、暴力犯罪率は急上昇するどころか、実際には下降するのである。これは、(潜在的に暴力的傾向のある)ゲーマーたちが、家でゲームをプレイするのに勤しんでいるためだ」とも書かれているという。

「もし暴力ゲームを規制する新たな法律が定められたら、かぎられた一部のゲーム・プレーヤーを暴力行為に引きよせ、短期間で犯罪を増加させる可能性すらもある。暴力ゲームは、結局は犯罪率を減少させているのである」

最終的にこう結論づけられているという同レポート。掲載された記事に対しては、「興味深いね」「このレポートを信じていいものかどうか」「その通り。同じことがポルノにも言えるんじゃない」など、英国民からのツイートが寄せられている。

【私の論評】常識を疑え!!マクロ経済的にいえば、朝霞の公務員宿舎を建てて、公務員の給料を上げなければならない!!
この結果、疑問に感じる人もいるかもしれませんが、私自身は、あり得ることであると思います。なにせ、いかに最近の暴力ゲームがリアルになったとはいえ、現実世界とは違います。ゲーマーもそのことを十分に認識していると思います。

暴力の最たるものは、戦争ですが、戦争、特に規模の大きい最前戦に実際に参加した人なら、その凄まじさは、とてもじゃないですが、映画やゲームの比ではないことが十分に認識していると思います。戦争映画が大好きだからといって、暴力的になるなどということは信じられません。これは、戦争ゲームでも同じ事だと思います。


上は、『栄光の代償』というタイトルの、BBC制作のフォークランド紛争をテーマとした、テレビ番組の動画です。あの戦争は、大英帝国が勝利し、旧宗主国の面目躍如というところで、輝かしい面ばかりが強調されがちですが、この中に出てくる、兵士や、元兵士など、口々にこの戦争がこれほどの規模になるとは、考えてもいなかったことを語っています。口々にその悲惨さを語っています。現実は、本当にそうだったのだと思います。この紛争に関しては、以前もこのブログに掲載したことがあります。上の、動画には出てこない、さらに、悲惨な出来事があったことなど掲載しました。

いずれにしても、上記の「暴力ゲーム」が、犯罪数を少なくするかも知れないという、研究結果は、一般の人の認識とは異なると思います。しかし、そのようなことは、探せばたくさんあります。

たとえば、最近あの地球温暖化は、嘘であると、発言して有名になった武田教授が、別のことで、興味深いことを語っています。それは、タバコと、肺がんには、何の因果関係もないという発言です。武田教授は、「ここ、10年ほど、喫煙者の数が減り続けているにもかかわらず、肺がん患者数が増え続けていることを論拠として、これを語っています。武田教授は、そのことはをご自身のブログにも、書かれています。そのブログのURLを以下に掲載します。興味のある方は、是非ご覧になってください。

http://takedanet.com/2011/09/post_26f1.html

こんなことは、何も、犯罪ゲームや、タバコについてでの話だけではなく、その他にもいろいろあります。

たとえば、最近であれば、朝霞の公務員宿舎の建設の取りやめがありました。 野田首相は30日、首相官邸で記者会見し、国家公務員宿舎「朝霞住宅」(埼玉県朝霞市)の建設について、与野党双方から批判が出ていることを踏まえ、近く現地視察を行った上で建設計画を見直す考えを示唆しました。

東日本大震災の復興策を盛り込んだ2011年度第3次補正予算案に関し、「一日も早く野党との協議を進めたい」と述べ、自民、公明両党との3党協議を早期に開始することに意欲を表明しました。同予算案を提出する次期臨時国会の召集時期については「10月のなるべく早い時期」と語りました。

首相は朝霞住宅の建設について、「近々現場を見に行き、最終的な判断をしたい」と述べた。朝霞住宅は13階建て850戸の公務員用住宅で、9月1日に着工されました。

この朝霞宿舎は、結局のところ、5年間の凍結になりました。このニュースを聴いて皆さんは、どう思われますか。今の日本では、建てないことのほうが、大正解で、誰も、そのことを疑いはしないでしょう。与党も、野党も、建てるべきではないとの大合唱です。野党は、野党で、鬼の首をとったかのような剣幕で、この宿舎の建設に反対しています。

しかし、皆さん、ここで、上の「暴力ゲーム」のことや、「タバコ肺がん説」など思い返してください。みなさんは、この宿舎を建設することは何が何でも、間違いであると考えますか?これに関しては、実は、本来ならば、この宿舎は建設すべきですし、さらには、公務員の給料をあげるべきです。

このように書くと、皆さんは、違和感を感じますか?しかし、マクロ経済的にいえば、今は、宿舎は絶対に建設すべきであり、公務員の給料もあげた方が良いです。なぜ、そうなのかといえば、現在は、デフレだからです。

デフレとは、ご存知のように、「持続的な物価下落」です。物価が下がるのだから人々の暮らしはよくなるのではないか。インフレよりよっぽどいいのではないか。そう考える人も多いでしょう。実際、技術革新や安い外国製品の流入、流通業の効率化といった要因で物価が下がっている側面もあります。それなら人々の実質的な生活水準は上がっているのだから、デフレは何も悪いことではありません。「良い物価下落」という表現もあるくらいです。

しかし、実は物価全体が下落するという現象と一部の物価だけが下落するという現象は、経済には全く異なった影響を与えます。全ての物価が比例的に下落する状況の極端なケースは、デノミでです。つまり、今までの100円を新たな円で1円と表記するやり方です。この場合は、預金残高も賃金も住宅ローンも全て100分の1の価格になります。したがって、デノミそのものは経済に中立的です。

しかし、実際に生じているデフレの場合には、全ての物価が一律に下がっているのではありません。例えば、預金残高、現金、住宅ローンといった金融資産・負債といったものは、デフレであっても名目価値が下がりません。むしろ、デフレでは、こういった資産の価値は実質的に上がっています。そうすると、ローンを抱えた人たちはデフレで損をし、預金を持っている人たちはデフレで得をしていることになります。デフレによる所得移転です。デフレの所得移転は、経済にはマイナスに働く可能性が高いです。なぜなら、ローンを持っている人は、貯金している人よりも、もともと消費意欲や投資意欲が高いはずだからです。ローンを抱えている人から金融資産をもっている人に所得を移転すると、ものが売れなくなります。デフレによる所得移転が不況を深刻にしていくのです。

同じことは、賃金にもあてはまります。実は、正社員の賃金はデフレだからといってほとんど下がっていません。そうすると、雇い主からみるとデフレの時には正社員に高めの賃金を支払っていることになります。製品価格に比べて高くなった賃金のもとでは、雇い主はリストラして正社員の数を減らそうとします。一方、パートの賃金は、その時点の経済情勢で決まってくるので、高すぎるということはありません。すると、雇用主は、正社員をリストラして、パート社員を採用することになります。正社員の賃金は下がっていませんが、パートの賃金はデフレを反映して下がっています。正社員が減る一方で、パートが増え、両者の賃金格差は拡大します。運悪くリストラされた人たちや就職氷河期に就職できなかった人たちは、パートやフリーターとして低賃金の職につくか失業者となります。運良くリストラされなかった人たちも、リストラの恐怖で消費を控えてしまいます。

これは、本当に良くないです。だから、デフレは、経済の癌ともよばれていて、何をさておいても、なおさなければならないものです。しかし、一般にこの認識は低いです。

デフレの時の政府や日銀の対応は、やり方は、いろいろいでしょうが、方向性は、単純で、誰もがわかることです。政府は、大規模な財政出動を行ない、日銀は、金融緩和をすべきです。そうなると、何がおこるかといえば、インフレ傾向になり、ローンを抱えた人たちはインフレで特をし、預金を持っている人たちはインフレで損をしていることになります。そうなると、デフレによる、所得移転が是正されます。無論、やりすぎれば、この傾向がずっと続き、ローンを抱えた人は、大儲けで、預金をしているひとは、ますます、大損をすることになります。だから、やりすぎは良くないです。少し前の中国はこのような有様でした。なにしろ、年収200万円の人が、平気でローンを組んで、億単位のマンションを購入していました。これは、かなり異常なことです。

度を過ぎた、インフレになれば、政府は、緊縮財政をして、増税し、日銀は、金融引き締めをしなければなりません。

上記で、デフレの時に、政府は大規模な財政出動を行うと書きましたが、これは、具体的には、政府がお金をたくさん使うということです。お金を使うといえば、たとえば、公務員の宿舎を建築したり、公務員の給料をあげることも含まれます。だから上で、朝霞宿舎は建設すべきといったのです。朝霞宿舎を建設すれば、それを請け負う会社にお金が入ります。それは、その会社の賃金になります。従業員は、そのお金で、消費をします。

こうして、お金が世の中に、宿舎を建てないときよりは、お金がでていきます。無論、朝霞の宿舎だけでは微々たるものですから、このような工事をたくさんすれば良いのです。無論、無駄なものの建設はダメですが、必要なもの、将来も多く之人が恩恵をうけるようなものをたくさん建てれば良いのです。こんな時に、増税すればどういうことになりますか、そうです、賃金が実質的に目べりするので、あまりお金を使わなくなります。実施すべきは、減税です。減税すれば、多くの人の賃金が実質上がったことになるので、お金を使うことになります。

そうして、公務員の給料も上げれば良いのです。そうすれば、公務員も賃金が上がらなかったときに、くらべて、消費を多くします。消費が多くなれば、消費にあわせて、企業は、設備投資などして、生産を増やします。設備投資には、お金が必要です。そのお金は銀行などから借ります。こうして、デフレが克服されていくわけです。

今の日本は、全くこの反対をしていると思いませんか?デフレの最中に、増税をしようとしていますし、朝霞の宿舎建設は取りやめにして、緊縮財政をしようとしています。全く逆のことをしています。

まあ、政府が増税などを含む緊縮財政をしている最中ですから、公務員宿舎だけ建設するというのでは、風当たりが強くなるのが当たり前です。マクロ経済学で教えている基本中の基本どおり、復興は、建設国債でまかない、その他の景気対策は、国債で賄い、両方をすみやかに実施し、復興ならびに景気対策で、景気を回復し、税収入をあげるというのが、まっとうなやり方です。

ドラッカーが、マネジメントには、原理原則があると語っているように、国政のマネジメントにも原理原則があります。これを知らないで、国政を司るから、民主党は右往左往するのだと思います。まったくもって、困ったものです。世の中、まずは、原理原則どおりに動いてみて、それでも駄目だったら何か新しい今までとは異なる事態に直面しているということと判断して、また、別の手を打て場良いのに、最初から原理原則を無視したのでは、どうしょうもありません。

そうして、景気が回復して、過熱気味になれば、今度は、増税して、緊縮財政をすればよいのです。日銀は、金融引き締め策をすれば良いのです。

今の状況では、本来、政府が、大規模な財政出動を行ない、減税をして、日銀は、金融緩和を行ない、その一環として紙幣を増刷を行うべきです。でも、今の政府、日銀は、すべて逆です。何で、こんなことをするのかさっぱり理解できません。この行動、上の記事でいえば、政府が、暴力ゲームを禁止して、かえって、犯罪を増やしているとか、タバコを値上げして、庶民の手にはいりずらくしても、結局、肺癌が減らないという事態に直面するようなものです。皆さんも、全部の人が両手をあげて、大賛成するような事柄は、一度徹底的に疑ってみる必要があると思います。

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2011年10月2日日曜日

「中国出張に持っていったiPadは捨てなさい」米メディアが驚きの安全指南―中国メディア―【私の論評】世界は、謀略が渦巻いているのが常識!!日本だけが、この常識が通用しない!!!

「中国出張に持っていったiPadは捨てなさい」米メディアが驚きの安全指南―中国メディア

私が現在使っているのと同型のノートパソコン
2011年9月29日、環球時報は記事「米メディア、『中国のスパイ能力』を呆れるほどの誇張=中国の悪魔化狙う」を掲載した。

27日、米紙ワシントンポストは記事「中国ではビジネス出張者はサイバースパイを避けるために極端な防衛策を採る」を発表した。重要な情報が入ったノートパソコンは中国に持っていかないほうがいいと警告。「中国に行くたびに新しいiPadを購入して使い捨てにします」とのあるセキュリティ専門家のコメントまで掲載している。

情報安全問題の専門家である唐嵐(ダン・ラン)氏は環球時報の取材に答え、「ワシントンポストが説く中国のサイバースパイ行為は技術的に説明がつかない。中国の能力をあまりにも誇張している」と指摘。スパイ能力ならば「米国の能力が他国を圧倒している」と主張した。

【私の論評】世界は、謀略が渦巻いているのが常識!!日本だけが、この常識が通用しない!!!

私が現在使っているのと同型の初代iPad
私は、現在ノートパソコン(上記パソコン)と、jPad(初代)を持っていますが、どちらを捨てろと言われたら、ノートパソコンのほうを捨てると思います。なぜなら、ノートパソコンのほうは、2年ほど前に購入したものであり、しかも、いわゆるネットブックであり、今でも十分使えはしますが、購入したときの価格は、何と、3万数百円でした。ただし、このノートパソコン、WindowsXPが搭載されてためか非常に人気があり、あるサイトで購入したのですが、何とその後値上がりして、一番高くて、5万円台で売られていました。その頃は、丁度Windows7のパソコンが売れ始めていたので、XP搭載ということで、人気が出たのだと思います。これに関しては、このブログでも掲載したことがあります。

このパソコンのメーカーは、SOTECで、このメーカーは、すでに、ONKYOに吸収されてしまっていて、いっときは、ONKYOSOTECなどと呼ばれていた時期もありますが、今は、ONKYOで統一され、メーカー名としては、完璧に消えました。このパソコンは、SOTECが開発した一番最後のほうのものとなります。

それにしても、3万台で購入したものですから、やはり、iPadよりは、価値観がないです。だから、上の記事を見て、"どうして、わざわざ、iPadを購入して捨てるの?"と思ってしまいました。私なら、ノートパソコンの安いのを買って、捨てると思いました。しかし、良く考えてみて、はたと納得がいきました。

そうです、パソコンなら、ハードディスクが内蔵されていて、記憶容量もかなり大きいです。上のネットブックですら、160ギガもの容量がありました。そうして、ノートパソコンは、通常様々なデータをこのハードディスクに大量に保管することを前提としています。

ところが、iPadなどのタブレット端末は、一般に容量が少ないです。iPadでも一番容量の多いものでさえ、64ギガにすぎず、一番小さなものは、16ギガです。そもそも、iPadは、クラウドを使用することを前提としていますから、記憶容量は少なくとも良いのです。ドキュメント類は、写真であろうがなんであろうが、もともと、クラウドに保存することを前提としおり、パソコンなどとは、設計思想が全くことなります。

だから、ノートパソコンでは、書類でも何でも、ハードディスクに保存しますが、iPadなどでは、Google Docsなど、外部のストレージに蓄えるのが普通です。そうであれば、パソコンのように、ハードディスクに蓄えるよりは、はるかに安全です。パソコンにもスパイウエアを防止するソフトなどありますが、クラウド上のそれそれも、特に定評のある会社のクラウドは、遙かに堅固です。一旦クラウドに蓄えられたドキュメントを覗くことは、非常に難しいです。しかし、パソコンのハードディスクなどは、簡単です。

だからこそ、上記の文章で、セキュリティーの専門家が、「中国に行くたびに新しいiPadを購入して使い捨てにします」と薦めているのだと思います。

さて、上の文書では、こうした専門家のアドバイスを、中国側は、「中国のサイバースパイ行為は技術的に説明がつかない。中国の能力をあまりにも誇張している」などとしていますが、そんなことは、ありません。

そもそも、中国では、スパイ行為が多いです。最近のものをかいつまんであげても、以下のようなことがありました。

台湾軍内部での中国側スパイ摘発、インテリジェンス戦浮き彫り


ルノーの産業スパイ問題、中国が関与の可能性も


料理人がスパイ?―ハッカー攻撃の発信源とされる中国職業訓練校を探訪


日本国内でも、中国スパイの活動はかなりのものです。さらに、中国国内でも、いろいろなところで暗躍しています。そうして、そうした活動の一環として、当然、ITによるものも、あります。皆さんも、アメリカのサイトが書き換えられたとか、日本のサイトも書き換えられ、その侵入もとは、中国からであるという報道などなされていることは、ご存知だと思います。

それに現代は、ITなどにより、ハッキング等を組織的に行う軍隊が創設されていて、一般にサイバー軍と呼ばれています。このサイバー軍、当然アメリカにも、中国にも、そうしてあの北朝鮮ですら、設立されています。そうして、一番先に設立されたのはd、何と、アメリカではなく、中国です。

それも、国の機関ではなく、人民解放軍の中に作られています。これが、たちが悪いです。なにしろ、人民解放軍は、他の国のように国民の軍隊ではありません。これは、あくまで、中国共産党の私兵です。しかも、中国の各地に分散された地方共産党の私兵です。

だから、上記の米専門家のいうように、外国からの出張者などに関しても、重要な人物のパソコンなどは、もし可能であれば、かならず、閲覧しているとみて間違いないと思います。なぜ、そんなことがいえるかといえば、中国からは、通信の自由が確保できないという理由から、あのグーグルが撤退していることからも容易に類推することができます。

それに、中国の軍事思想には、以前のこのブログにも掲載したように、超限戦という考え方があり、これによれば、ITによるサイバーテロは、当然のこととされています。以下に、超限戦の内容を過去のブログからその核心部分だけコピペしておきます。
『超限戦』(ちょうげんせん、英:Unrestricted Warfare)とは1999年に発表された中国軍大佐の喬良と王湘穂による戦略研究の共著です。中国の軍事思想の一つでもあります。 
中国空軍の喬良、王湘穂はこれからの戦争をあらゆる手段を以って戦うものとして捉え、その戦争の性質や戦略について論考しています。 
構成は第1部新しい戦争について、第2部作戦の新しい方法についての議論から成り立っていました。その中で喬良、王湘穂は25種類にも及ぶ戦闘方法を提案し、通常戦、外交戦、国家テロ戦、諜報戦、金融戦、ネットワーク戦、法律戦、心理戦、メディア戦などを列挙しています。 
そしてそのような戦争の原理として総合方向性、共時性、制限目標、無制限手段、非対称、最小消費、多元的協調、そして全ての過程の調整と支配を挙げています。このような戦争はグローバリゼーションの時代の戦争に特徴的なものであり、軍人と非軍人の境界もまたあいまい化するとしています。超限戦は単に戦争手段の多様化を示すだけではなく、それに対応した安全保障政策や戦略の研究の必要を主張しています。
このような軍事思想からすれば、人民解放軍のサイバー軍が上記のようなことをすることは、当然のことと思います。というより、アメリカや、ロシアや、その他の国だって、すぐにバレるようなヘマはしないでしょうが、各々の国のサイバー軍が当然のこととして、行っていることだと思います。そうです、超限戦の考えは、何も、中国が最初に考えついたということではありません。近代的なものは、アメリカが発祥です。また、当然今のようなITなどなかったですから、それは含んでいませんが、当時の知恵を動員した、超限戦は、すでに、中国の古典にすらでてくる話しです。

中国も、これだけではなく、古典的なハニートラップから、高度なサイバー戦まで、ありとあらゆる知識を駆使して、超限戦を闘い抜いているとみて間違いありません。国際関係というものは、そんなものです。表側の外交の綺麗な部分だけを見ていていては、本当の国際関係など理解できません。世界では当たり前の、超限戦ですが、長い間の平和ポケの日本人は、このことをすっかり忘れてしまったようです。

過去においては、豊臣秀吉、徳川家康、織田信長や、もっとそれ以前の武士でも、諜略といって、戦わずして勝つとか、戦っても被害を最小限に留めるため、様々な知略を巡らすことが当たり前でした。これも、古典的な超限戦といっても良いものです。しかし、今の日本人には、諜略といっても、判らないひとも多数存在すると思います。

さて、話を元にもどしますが、中国との取引で、中国の相手側が、超限戦的な手法を用いることは当然と見ておいて、間違いないです。何かいつも不利な状況に追い込まれるならば、相手側が、超限戦的手法を使っているではないかと疑ってみるべきです。

私自身は、中国に行ったのは、随分昔のことで、パソコンを持って行ったことなどありません。その頃は、携帯電話は、日本では普及していましたが、今ほどではなく、さらに、中国では、携帯電話が全く普及していませんでした。だから、携帯電話すら持ってっていきませんでした。そんな時代ならともかく、今は、パソコンなど使うのは、当たり前ですから、上記のアメリカの専門家が語っているようなことは、まともに受け取ったほうが、良いと思います。

中国から持ちかえった、中国内でインターネットにつないだパソコンは、専門家にみてもうか、それが、面倒なら、中国にパソコンを持っていくことはやめ、iPadを使い捨てにするのはあまりに勿体ないですから、Lenovoの最近発売しはじめた安いタブレットか、Amazonで予約販売の受付をした、安い、タブレットなどを購入して、中国国内で使うようにして、戻ってくるときには、中国の誰かにあげると良いと思います。そうしたとしても、なにも後ろめたさを感じる必要はありません。中国人なら、中国内のインターネットを使うのは、当たり前のことであり、であれば、彼らはインターネット上で、中国当局の監視を受けていることは当然のことですから。

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2011年10月1日土曜日

大学に行かなかった人が想像する『大学』のイメージとは? 「毎日飲み会している」「英語ペラペラ」「出会いだらけ」など―【私の論評】日本は、未だ本格的な学歴社会ではない‼

大学に行かなかった人が想像する『大学』のイメージとは? 「毎日飲み会している」「英語ペラペラ」「出会いだらけ」など

みなさんは大学に行きましたか? 何らかの事情があり大学に行かなかった人は、大学に通ったことのある人が想像する以上にいると思います。実は私もそのひとり。

大学に行ったことのない人にとっては、「大学」がどのような場所であるのかチンプンカンプンなのです。そこで何が行われているのか。どのようなシステムなのか。とにかく謎だらけなのが「大学」です。そもそも日本に数ある大学の名前も、大学野球や駅伝出場校しか知らないレベルです。

ということで今回は、私のまわりにいる「大学に行かなかった人」からかき集めてきた、彼らが思っている「大学像」をご紹介したいと思います。

まずは肯定的なイメージや疑問から。
・全員とりあえず頭がいいらしい。
・大学生はみんな英語がペラペラらしい。
・少なくとも英語がバリバリ読めるらしい。
・歴史とかも暗記しているらしい。
・ヤンキーがいないらしい。
・学生プロレスがさかんらしい。
・チアリーダーがいるらしい。
・授業に出なくてもいいらしい。
・よく会話に出てくる「単位」ってのは何だ?
・よく会話に出てくる「学部」ってのは何だ?
・高校の時に塾に通って勉強しまくったんだから、素直に尊敬する。
・広い広い教室みたいなところで、教授というのが話すらしい。
・美大生は全員デッサンがすごいうまいらしい。
・美大生はエプロンを着てベレー帽をかぶっているらしい。
・メガネをかけた「ハカセ」みたいなのがいるらしい。
・緑の芝生の「庭」みたいなところで、寝転びながら本を読んでいるらしい。
・よくメシを食う。「大盛り」や「特盛り」が大好きらしい。
・大学の中にレストランみたいなのがあるらしい。そこで昼めしを食べるらしい。
・ほぼ全員が、ミクシーやFacebookなどのSNSに登録しているらしい。
・好き勝手休んでもいいらしい。
……どうでしょうか? あっていますか?
続いては、やや否定的なイメージや疑問です。
・チャラいのがたくさんいるらしい。
・毎日のように飲み会をしているらしい。
・なぜゲロを吐くまで飲んでしまうのか。これが若さというものか。
・とにかく出会いだらけで、合コンも盛んらしい。
・男女ともに、恋人が2~3人ずついるらしい。
・性的に乱れまくっているらしい。
・サークルという部活動みたいなものがあるらしい。
・サークルの合宿というのが、また乱れたものらしい。
・勉強している学生がいないらしい。
・決まった教室がなくて、クラスというカンジではないらしい。
・パラパラを踊っている人が多いらしい。
・中高時代にマジメだった人も、大学に行ったらハジケてしまうらしい。
・親に仕送りをしてもらって、さらに遊び呆けている大学生がいるらしい。
・みんな流行の服を着ているらしい。
・男女交際がとにかく盛んらしい。
……どうでしょうか? こんなカンジなのでしょうか?

ほかにも「大学サッカーや大学野球の選手たちは、一日中練習しているのかな? どうやって生きているのか謎すぎる」や、「大学出てるから何でも出来る人だと思ったのに、高卒のオレよりバカっぽかったからショックだった」などの意見もありました。

ちなみに、大学に行かなかった人に「本当は大学に行きたかった?」と聞いてみたところ、これまた意見は半々。「実は大学に行きたかった。時間を戻せるなら、行ってみたい」という人もいれば、「大学になんて行かなくて本当によかった。バカになる」という人も。

プロレスラーの大仁田厚や西村修、のりピーこと酒井法子さんなどは、けっこう歳をとってから大学に入りました。また、過去には80歳になって東大の法学部を卒業した男性もいるのだとか。もし「実は大学に行きたかった」という人がいれば、今からでも遅くはないかもしれません。

ロケットニュース

【私の論評】日本は、未だ本格的な学歴社会ではない‼

立教大学での卒業記念写真
上の記事では、大学に行ったことのない人の感想ですから、当たっているものもありますが、そうでもないものもあると思います。

というより、日本では、特に先進国では、例を見ない程大学のレベルの差があり過ぎます。例えば、本日以下のような内容の記事がサイトに掲載されていました。

日本橋学館大学というFランク大の事業が凄まじいと話題に

詳細は、以下のURLを見ていだくものとして、とにかく教養での授業内容が、ほとんど小中学の復習であり、とても大学の授業内容ではありません。

高校の授業の復習というならわかりますが、これではとても大学のレベルではありません。

http://www.nihonbashi.ac.jp/life/pdf/s2011/s08-11.pdf

http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-1796.html

私は、三四流大学で、学生の学力レベルがかなり低くて、授業についてこれない、という話は前から聴いていましたが実際にこれ程とは、思っていませんでした。

私は、過去に大学新卒者のリクルートもやっていたことがありますが、どちらかというと一二流どころの一本釣りを主に行っていましたから、実体がここまでということは、了解していませんでした。

こんな状況を目の当たりにすると日本は学歴社会ではないという、かねてから私がこのブログで主張してきたことが正に査証されているのではないかと思います。

なぜなら、日本では、卒業した大学による格差というものはありますが、大学を卒業したという学歴そのものだかけでは、格差が生じないからです。

これは、アメリカなどの事例をみれば、良く理解できます。アメリカでは、大学卒という学歴は、有名なハーバード大学を卒業しようが、無名の州立大を卒業しようが、何の区別もありません。大学卒は、大学卒です。

大学の工学部なら、どこの大学の工学部を卒業していようが、同列ですし、区別も格差もありません。みな、同じような学力のレベルとして扱われますし、実際に、大抵は、ある一定の枠に収まっていて、特に有名大学の卒業生が飛び抜けて優秀ということは、ありませんし、無名大学の卒業生だからといって、極端に劣るということもありません。

ただし、大学院では、有名なのか無名か、有名であっても、具体的にどの先生に師事したかで、かなりの格差があります。私は、このような、アメリカのような社会が、本当の学歴社会だと思います。これは、本当に昔からそうです。おそらく、戦前からそうだったと思います。韓国の場合は、日本の戦前の影響を受けたのでしょうか、極端な出身大学格差主義です。特定の大学を出ていないと、まず、社会に出ても、出世はできません。ほとんどが、出身大学次第で決まってしまいます。だから、毎年、日本でも、韓国の大学入試のさわぎが、報道されるのだと思います。あの加熱ぶりは異常だと思います。

そのためでしょうか、米国では大学側も、特に入学は、比較的緩いですが、卒業は結構厳しいようです。やはり、大学卒の学歴に相応しい学力を要求するからでしょうか、、、、。ここは、日本とは違うところです。そういう事情を知らない人が、日本の中堅どころ以上の大学に入れないという理由から、アメリカの大学に留学しているようですが、そもそも、もとから語学の壁もあるためか、卒業するのは、数パーセントに過ぎないという話をきいたことがあります。

だから、アメリカの大学生は、かなり勉強するようです。というより、日本の一二流どころの大学に入学した学生のようには、知識がないので、長時間勉強せざるを得ないというのが本当のところだと思います。では、日本のように、小中学校の内容から復習をしてくれるところがあるかといえば、そんなところは、ないので、アメリカでは、あまりにも学力のない人は、どうせ卒業できないからということで、そもそも、最初から大学には行かないようです。

というところで、結論です、特に大学に行かなかった人に対する、アドバイスとして、私は、現代は富の源泉が、知識である高度知識社会に突入していますから、行ける機会があれば行った方が良いと、思います。

上智大学「ミスソフィアコンテスト2011」候補者
ただし、上記のことから、やはり、中堅どころ以上のところに行った方が良いと思います。それ以外のところに行っても、無駄だと思います。それに、大学というところは、普通の高校なみの学生数しかいない単科大学から、学生総数を1万を超える一つの町のような総合大学もありますし、学部も様々です。いわゆる、一つのイメーしではわりきれないと思います。それに、東大卒業生だって、毎年、3,000人を超えます。大学生の数もかなり多いですから、とても一筋縄でくくるわけにはいきません。このくらいの総合大学以上であれば、4年間過ごしても、卒業式なんかに行くと、ほとんど知らない顔が多く、まだ、これだけ知らない連中がいることに驚くほどです。北海道大学などだと、キャンパスが広大であるため、ある授業が終わって、次の授業に出ようとしても、距離がありすぎるため、普通に歩いていっては、絶対に間に合わないなんてこともまれではありますが、そんなこともあります。

それから、大学院ですが、これに関しても、日本は、いろいろです。有名大学の大学院だからといって、すべてが入るのが超難関というわけではありません。東大の大学院でも、結構入りやすかったりするところもあります。そのため、いわゆる学歴ロンダリングに利用されるところもあるくらいです。ただし、大学院レベルになれば、入れる入れないなど別にして、やはり、実力を磨けるところに行くべきだと思います。そうして、修士でやめておくのが無難だと思います。博士過程などにいけば、特殊なところは除いて、恐ろしい、ポスドクなどという事態にまきこまれかねません。まあ、大学院のほうは、行けたら行くくらいで良いかもしれません。

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2011年9月30日金曜日

『政策オーディション』開催――志ある若手公務員の「政策提案」を公募―【私の論評】民主党はなぜかくも、政治ショーが大好きなのか?それは、全員がまともな政策を提言できない、空っぽ頭だから!!

『政策オーディション』開催――志ある若手公務員の「政策提案」を公募
最強グラビアアイドルオーディション。民主党の政策オーディションはこれ未満!
志ある若手公務員の「政策提案」を公募する『政策オーディション』がはじまります。このオーディションは、若手公務員から政策のアイデアを受け付け、優れた政策提案の実現を後押しする企画で、開催は土日祝祭日など業務時間外です。

■『政策オーディション』開催手順
(1)書面審査:プレゼンテーション資料による書面審査
(2)公開プレゼン審査:30分ずつ、プレゼンと審査員質疑をおこなう公開プレゼンテーション
(3)優れた政策提案を実現するためのフォロー

『政策オーディション』は、国家公務員・地方公務員を問わず、個人として実名で具体的な政策提案をし、プレゼンテーションをできる若手公務員であればどなたでも参加できます。プレゼン資料をお送りいただいての書面審査を通過された方は、次の「公開プレゼンテーション」へ進みます。この審査は「優劣」の判定をおこなうものではなく、その場での討議を通じて、提案された政策提案をさらに練り上げ、より優れた政策提案の実現につなげていくことを目的としています。審査委員は与野党国会議員、メディア関係者、政策分野の専門家に入って頂きプレゼンと審査の様子はネットで公開されます。優れた政策提案と認められたものに関しては参加者と共に実現できるように応援します。その後の状況についてもフォローし、報道などがおこなわれるよう、後押しをいたします。

また企画概要のみが発表された段階ですが、興味がある方は連絡してみてはいかがでしょう。

この企画についての詳細や実際の応募方法については、
東京プレスクラブの『政策オーディション』概要説明ページ
をご覧ください。

『政策オーディション』概要のPDFファイル版はこちらにあります(印刷用)
『政策オーディション』企画概要(予定)
【ステップ1】志ある若手公務員の政策提案を募集します
●募集対象:志ある若手公務員(国・地方を問わず)で、個人として、実名を出して具体的な政策提案をできる者
●応募方法:プレゼンテーション資料(パワーポイント10枚以内、またはワードなどの形式の企画書5枚以内)を提出
●書面審査:東京プレスクラブ事務局にて受け付け、書面審査委員による審査を通過した応募者は、【ステップ2】に進んでいただきます
【ステップ2】公開プレゼンテーションの場で、政策提案を練り上げます
<公開プレゼンテーションのイメージ>
●書面審査通過者ごとに、セッション30分:
(A)冒頭6分間プレゼン
(B)残り時間で審査委員との質疑
●審査委員:
与野党国会議員、メディア関係者、政策分野の専門家(固定ではなく、開催日ごとに、計5~6名人選)
●開催:月2~4回開催(1回の開催日につき2~4セッション実施)
●プレゼンテーションは、動画及びテキストにて、インターネット上で公開
●優劣判定のための審査ではなく、討議を通じて政策提案をさらに練り上げ、優れた政策提案の実現につなげていくことを主眼とします
【ステップ3】優れた政策提案を実現するため、継続的にフォローします
●優れた政策提案は、審査に参加した関係者はもちろん、国民みんなで応援して実現にこぎつけられるよう、その後の状況をフォロー・報道します
【私の論評】民主党はなぜかくも、政治ショーが大好きなのか?それは、全員がまともな政策を提言できない、空っぽ頭だから!!

「コンテスト」という言葉でイメージされるのは、誰でも参加でき、公開された場で競い、客観的な第三者が判定するというスタイルです。しかし、もともとは菅政権によって設立された「政策コンテスト」は「コンテスト」の名に値しません。

菅政権では、予算の概算要求基準の特別枠に該当する政策を、オープンな環境で決定するとして、これを「政策コンテスト」と呼んでいました。昨年10月13日には評価会議の初会合が開かれ、議長に玄葉光一郎国家戦略担当相、議長代行に仙谷由人官房長官と野田佳彦財務相が就任していました。民主党の城島光力政調会長代理と国民新党の亀井亜紀子政調会長もメンバーに加わり、他に関係閣僚も参加する予定でした。

こうしたメンバー構成は自民党政権時代にも見慣れた政府・与党会議のメンバーと同じです。当初予定されていた民間人の参加も見送られました。これでは、とても「誰でも参加」とは言えません。

自民党時代の政府与党会議
その点を意識してか、政策コンテストでは事前にパブリックコメント(意見公募手続き=公的機関が規則制定などの際に意見や情報を広く求める手続き)通称パブコメ)が実施されました。しかし、パブコメはこれまでも行われていましたし、従来のパブコメには政府の回答が付されていたのに、今回はそれもなしです。こんな意見がありましたと公表されるだけです。これじゃ、全く意味がないです。

コンテストを名乗るなら、優れたコメントを寄せた人を何人か抽出して評価会議に参加させ、その意見を最終決定に反映させるのが筋でしょう。

また、一般のコンテストは客観的な第三者が判定する仕組みですが、この政策コンテストは、各閣僚の出した意見を最終的には総理が判断するという当たり前のことをやるだけです。

優れたコメントを寄せた人のアイディアを、総理の責任において政府が受け入れるのであれば、面白い考えだし、そうであれば、名実ともにコンテストと言ってもいいでしょうが、そうはなっていません。

この政策コンテストは胡散臭い政治家のパフォーマンス以外の何ものでもありません。これは、自民党政権時代に行われていた年末の復活折衝にと本当に良く似ています。というより、これを真似したものに違いありません。

自民党時代の年末の復活折衝
かつては、ほとんどの予算査定作業は大蔵省(現在の財務省)で行われていましたが、政治家も存在意義を見せる必要がありました。そこで考え出されたのが、復活折衝です。政府案を最終決定する直前に、各省大臣が大蔵大臣を訪ねて直談判し、予算を獲得していました。

各省大臣のほかに、幹事長や政調会長など自民党の幹部にもそれぞれ役割を振っていました。ただし、復活させる財源も復活折衝の進行管理もすべて大蔵省任せでした。表面的には政治家が表舞台に立ち、政治主導を演じるわけで、何も意味を持たない「儀式」以外の何ものでもありませんでした。

今回の政策コンテストでも、財務省主導の臭いがぷんぷんしていました。昨年の10月13日の初会合で菅直人総理は、「政治主導で予算の大胆な組み替えを行う」と挨拶しましたが、この予算組み替えは、本来国会で行うべきもののはずです。このコンテストの場合は、政府案段階で予算を組み替えるのですから、国会では行わないという財務省の願望が込めらたものに他なりません。。さすが官直人ですし、それをそのまま引き継いだ野田さんも、財務省の願いはすぐにもこのような形で応えているということです。

コンテストという名に本当に相応しいのは、国会での予算組み替えです。政府案をまとめる段階で復活折衝まがいの小細工を弄するのは、いまのねじれ国会では意味がありません。国会の場で与野党が正々堂々と政策を競い合い、政府案を修正するべきです。それこそが真の政治主導で、民主主義の王道です。小手先の工夫で誤魔化すのはやめるべきです。


本当に、民主党は、政策決定の頭がないのだと思います。まずは、全く日本国という国に関する国家観がなにもなく、政治に必要な統合的な思考は全くできず、考えていることといえば、選挙互助会の運営と選挙のことばかりで、選挙となれば何をさておいても、手段を選ばず、当選すれば良いと思い、実際に政治家になれば、財務省のいいなりであり、次に、野党なとにおしまくられ、仕方なしに何らかの動きをするとういうことで、史上最低の政党であり、もう、先のないのは、あきらかですから、はやめに政治の世界から消えなさい!!民主党の中では、菅さんへの批判も強いものがありましたが、結局は、菅さんがやめて、野田さんになったにもかかわらず、この体たらくでは、何もかわりがなく、存在自体が全く無意味です!!

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2011年9月29日木曜日

Kindle Fire搭載のブラウザ「Amazon Silk」は、クラウドとデバイスで分散処理を行う革新的なブラウザ―【私の論評】このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落する!!

Kindle Fire搭載のブラウザ「Amazon Silk」は、クラウドとデバイスで分散処理を行う革新的なブラウザ

Kindle Fire

日本時間で昨晩、Amazonが発表したデバイス「Kindle Fire」には、クラウドとデバイスのあいだで分散処理を行う全く新しいWebブラウザ「Amazon Silk」が搭載されています。

Amazon Silkはローカルのデバイス上で動作するWebブラウザの背後に、クラウドであるAmazon EC2で動作するサービスがつねに存在し、両者が連動して高速なWebブラウジングを実現すると説明されています。Amazonはこれを「Split Browser Architecture」と呼んでいます。

これまでWebブラウザの高速化、高機能化の競争は、PCやモバイルデバイスなどで動作するソフトウェアの進化を意味していました。しかしAmazon Silkの登場で、この進化がクラウドを巻き込むものに広がりました。

グーグルやマイクロソフト、モジラ、オペラなどのWebブラウザベンダの戦いに、Amazonはとんでもない方向から飛び込んできたのです。

Amazonが公開している解説動画から、その仕組みをみていきましょう。

以下がAmazon Silkの仕組みを解説した動画です。


この動画、英語なので、以下に翻訳を掲載します。

デバイスとクラウドが連係して高速化を実現

Dynamic Split Browsingでは、デバイス側だけでなくクラウド側でも状況によってどちらの機能の能力をどれだけ利用するかが最適化される 。

Webページを表示するには、名前解決やTCPハンドシェイク、コンテンツの取得など、細かいやりとりを何度もサーバと行い、そのためにユーザーは待たされている。

これらの処理をクラウドの能力で行うことで、わずか5ミリセカンドで終えてデバイス上にWebページを表示できる。この違いは典型的なWebサイトで実感できるだろう。

Amazon EC2上に無制限なキャッシュを用意し、イメージ、CSS、JavaScriptなどを置くことで高速化をはかれる。

同時にコンテンツの最適化を行う。例えば3MBの画像をAmazon EC2で50KBに最適化してからデバイスに送る。

機械学習により、利用者のパターンを学習する。ニューヨークタイムスのトップページを開いたら、次はどのカテゴリをクリックするのか予測してロードしておく。

Silkの名前の由来は、よりよいブラウザを実現するためにデバイスのKindle FireとクラウドのAmazon EC2を強く結びつける、という意味からとったもの。
マイクロソフトやグーグルは追随してくるか?

コンテンツ最適化やサーバ側でのキャッシュなど、モバイルデバイスのWebブラウジングを支援する技術はこれまでありましたが、それらすべてを組み合わせ、さらに機械学習まで投入して徹底した作り込みを実現し、それをデバイスと統合したサービスとして展開できるのは、豊富なリソースを安価に提供するAmazon EC2を展開するAmazonならではです。

アップルがiPhone/iPadで成功した背景に音楽やアプリケーションのマーケットの仕組みが存在したように、Amazonはタブレットで成功するためにデバイスとクラウドとの連係を深く考え抜いたことが見て取れるようです(果たして今の日本のデバイスメーカーにできるでしょうか)。

Amazon Silkが多くの利用者から支持されることになれば、グーグルやマイクロソフトなど、クラウドを保有するWebブラウザベンダも黙ってはいないでしょう。Webブラウザの進化は、Amazon Silkの登場で新たなステージに入ったのかもしれません。

【私の論評】このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落する!!
このタブレット、以前にも紹介しましたが、とうとう昨日発売されました。価格も、日本円で、80円でドル換算すれば、16,000円程度ということで、大幅に2万円台を割っています。実際に、日本向に、日本語機能も、搭載したものを発売ということになれば、もっと高くなるかもしれませんが、2万円を切ることはほぼ間違いないと思います。

価格面でも、素晴らしいのですが、"Amazon Silk"も凄いです。Amzonといえば、あのkindleが有名ですが、kindleを発売したときには、それなりに、はじめての本格的電子書籍リーダーということで、かなり話題になりました。なせに、発売しはじめたのは、2007年で、まだ、iPadすら出まわっていない時期でしたから、かなりの話題になりました。

2007年Amazo Kindleの発売を告げるTimeの表紙


残念ながら、日本語の書籍が販売されていないので、日本では、ほとんど話題にはなりませんでしたが、私自身は、最近のiPadや、Androidタブレットの先鞭をつけたにのは、Appleではなく、電子書籍リーダーという限定された形式ではあるものの、Amazonだと思います。AppleものKindleをかなり意識して、徹底的に研究したと思います。私自身も、すでに、何冊か、kindleの電子書籍を購入して、読んでみました。あのドラッカーの「マネジメント」の原本に関しては、1000円台で購入できたことは、このブログにも過去に掲載しました。

Amazonは、日本では、本などをはじめとした、物販の業者であるという認識が強いですが、実は、結構前から、クラウドも運用しており、中身は、IT企業といった方が良いくらいの企業です。

その、アマゾンが、タブレットを出すのですから、満を持しての取り組みだったのでしょうし、まさに、ユーザーの期待を裏切らない素晴らしい試みだと思います。

このブログでは、Amzonは、顧客とのリレーションシップを徹底的に追求する企業であることを掲載してきました。今回のfireの発売も、無論この延長線上にあると思います。

Kindleを発売したばかりころには、まだ、Amazonでは、書籍などの物販がほとんどでしたが、その後、音楽のMP3フアイルの販売をしましたし、その後、パソコン用のアプリを販売しましたし、最近では、Andrid用のアプリも販売しはじめました。こうなると、ユーザーとしては、電子書籍だけではなく、音楽でも、アプリでも、そうしてついでにwebの閲覧や、動画なども見たいと考えるのが当たり前で、そうしたユーザーの期待に、Amazonは、Amazon Fireで応えたということだと思います。

ちなみに、Amazon Kindleは、すでに日本語対応ができています。まだは、販売はしていませんが、Amazon側では、いずれそうするつもりで、準備をしているのだと思います。もし、そうなったら、日本の出版界とか、デバイスのメーカーなども太刀打ちできないかもしれません。

私は、このブログで、タブレット端末などは、コンテンツ等を配信したり、広告を配信するための道具にすぎず、いずれ、無料に配られる時代も来るかもしれないことを掲載したことがあります。AmazonのFireの価格がこのように廉価であることから、これもあながち、全くありえないことではないことが、査証されたと思います。

さて、日本勢は、Amzonなどから比較するとかなり出遅れています。日本の出版会や、デバイスメーカーなど、巨大なクラウドを持ち、物販などで、すでに、かなり大きなビジネス・プラットフォームを持つ、Amazonには、いまの状態では勝てないと思います。これに関しては、以前にもこのブログで警告しました。その内容を以下にコピペしておきます。
Apple、Amazon、Googleのようにビジネスプラットフォームを築き、広告でも収益をあげられるところが、タブレットをかなり廉価で販売するか、それこそ、将来は無料で配布するようになるかもしれません。そうなれば、ハードだけ販売しているような、ところは、太刀打ちできなくなります。 
こういった、背景から、あと1~2年もすれば、かなり廉価なハードが出まわると思います。そうして、既存のパソコンなど駆逐してしまうと思います。そうして、このブログにも掲載したように、人々の間で新たなライフスタイルが確立されると思います。 
Amazonなどのプラットフォームを形成した企業が、この市場にたくさん入ってくれば、今年、時価総額で、世界一となったAppleの一人勝ちも終わってしまうかもしれません。しかし、そうなれば、ハードの無料化は多いにありそうです。いずれにしても、そうなれば、タブレットは、ありふれたものになり、携帯電話のように、当たり前の存在になってしまうことでしょう。持ち歩くかどうかは、別にして、大抵の人が、タブレットを持っている時代は多いにありそうです。
最近テレビなどで、「スマートフォン大戦争」が喧伝されています。しかし、これは、実は「クラウド大戦争」にほかなりません。これは、単なるデバイス製造の競争ではありません。ありとあらゆる、コンテンツを含む、極めて広範囲にわたるクラウドシステムの大覇権争いなのです。

このような状況の中で、日本のエレクトロニクスメーカーは、デバイスの製造にとどまっています。しかも、サムスンの後塵を拝している有様です。以前、このブログでも、ガラパゴスの撤退を掲載しましたが、今の日本のメーカー、今のままでは、シャープのガラパゴスの後塵をはいることになると思います。

これは、一昔まえの、PCの場合と同じことの繰り返しのようです。デバイスの製造にとどまるかぎり、際限のない値下げ競争に巻き込まれ、利益を挙げることはできません。スマートフォンやタブレット端末についても同じことが起こるのは必定です。日本のメーカーがこうした状態にある理由はいくつか考えられますが、そのうち大きなものは、日本ではスマートフォンはあまり使われていないことだと思います。

これは、われわれの日常的観察とも一致します。先日ある新聞で、「これまでの携帯電話のほうが便利」という読者の声が目につきました。そう考えてしまうのも無理はありません。スマートフォンで、Gメールなどのウェブメールやウェブカレンダー、そうして、エバーノートなどのクラウドのすトーレージを使うようになった人には生活が一変するほどの変化をもたらしますが、そうでないと「ただの箱」になりかねないのです。

「スマートフォンって、何のための機械?」というのは、日本ではごく当たり前の質問です。PCはインターネットがなくても役に立ちます。実際、私たちは、20年間近くインターネットなしでPCを使ってきました。しかしスマートフォンやタブレットは、インターネットが生活の中に入り込んでいないと、役に立ちません。メールを使っていても会社のメールシステムだけというのでは、スマートフォンの出番はありません。

メールを一日60通も打つ、高校生には、そもそも、スマートフォンなど必要ないのかもしれません。一方、FaceBookや、最近のGoogle+、twitterなどをスマートフォンでつかなれた人には、既存のメールシステムなど、古臭い一昔の前のシステム゜に見えます。なぜなら、これには、共有の機能がないからです。クラウドを使うと、共有は簡単にできます。カレンダーでも、文書でも、写真でも、なんでもかんでも、不特定多数の人、あるいは、特定の人々と簡単にできます。それも、かなり柔軟にできます。

これは、企業内でも革新的な変化をもたらすものです。企業内だけではなく、企業外との顧客との関係を構築に関して、革命的な変化をもたらすものです。しかし、大方の企業では、未だに、クライアント側のメールシステムが幅をきかせていて、ドキュメントのやりとりを未だにこれで行っている所が多いです。このようなところで、クラウドに対する認識や、その意味を悟ることは無理だと思います。

このような企業では、Amazonのような柔軟な発想はできないと思います。このままだと、日本の企業は、クラウドの覇権争いから脱落すると思います。

だからなんなのさなどと、言われる方もいるかもしれませんが、この便利さは、写真でたとえると、非常に解りやすいです。たとえば、一昔まえだと、何かイベントがあって、写真を撮影して、関係者に配布するのは、かなり面倒でした。あの面倒さ、知っている人もいまでは少なくなったと思いますが、今でもいると思います。それが、デジタルカメラとなって、一新されました。まずは、現像しなくても良いというのが画期的です。

フアイル形式で、パソコンに保存できるようになりました。しかし、クラウド以前だと、メールに添付して送ることになります。しかし、クラウドの場合は、写真を撮影して、すぐにクラウドに保存します。そのクラウドのアドレスを教えれば、それでおしまいです。また、これをFaceBookなどに掲載すれば、それだけで、欲しい人は、ダウンロードするだけですみます。これが、写真だけでなく、すべての分野でできるということです。それこそ、ありとあらゆる共有が可能です。普通の人が思い浮かばない、素晴らしい共有など、まだまだあるかもしれません。

しかし、これに関しては、一回使ってみて、その便利さを納得した人は、その価値を容易に認めると思います。そういう人は、クラウドを使うことを前提とする、スマホや、タブレット端末にすぐに馴染むことができますが、そうではない人は、なかなか馴染めないでしょう。実際、既存のパソコンや、携帯電話のようにスマホや、タブレットを使うというのなら、そんなものはいりません。従来の携帯電話、パソコンがあれば、十分です。これからの、日本企業この共有に関して、どの分野で、どのように行うのか、良く考えてみる必要があります。

Amazonでは、すでに、kindleで、電子書籍を他の人に特定期間、貸すという機能までついています。これは、今の日本の企業にはなかなか思い浮かばない発想だと思います。


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