2012年4月23日月曜日

古谷主税局長 歴史的答弁「デフレ下の増税は税収減らす」−【私の論評】増税などの緊縮財政は、デフレを克服してからの話!! コルセットだって、締めてばかりいては、色気もなにもあったものではない!!

古谷主税局長 歴史的答弁「デフレ下の増税は税収減らす」

西田昌司「参議院予算委員会 質問 2012.4.4」


上の動画の説明、以下のように素っ気のないものですが、実は、消費税の増税に関して、歴史的答弁といっても良いくらいの答弁がなされています。
参議院予算委員会にて質問
・小川法務大臣の問題について
・中国農産物等輸出推進協議会問題について
・消費税の増税について
動画の45分くらいから47分くらいが歴史的答弁です。私は、西田議員での国会質問は、見られるときは、見ているのですが、この画像は、見逃していました。本日は、このブログにも時々登場する上念 司氏のツイートにこのことが掲載されていたので、このブログでも、これを話題とします。

【私の論評】 増税などの緊縮財政は、デフレを克服してからの話!! コルセットだって、締めてばかりいては、色気もなにもあったものではない!!

さて、以下に西田議員と、古谷主税局長とのやりとりの核心部分のみを掲載します。

西田参議院議員
「デフレ下で増税したら、税収は増えますか?」

古谷一之財務省主税局長
「減ります」
 西田参議院議員 
大事なことなのでもう一度繰り返します。
「デフレ下で増税したら税収は増えますか?」

古谷一之財務省主税局長
「減ります」

西田参議員議員
ちなみに、主税局長とは、徴税の責任者のことです。財務省主税局とは、財務省のサイトからそのままコピペすると、以下のような仕事をしています。
主税局は、国の税制の企画・立案を行っています。
税制は、我が国の経済社会活動を適切に運営するために必要な公的な財やサービスを提供するため、国民各層にそのための経費の負担を求める仕組みです。
現在、我が国は、少子・高齢化社会や経済活動のグローバル化に直面しています。主税局は、公平(税を負担する能力に応じて課税する)、中立(経済活動に歪みを与えないようにする)、簡素(国民に分かりやすい仕組みにする)の3つの租税原則を踏まえながら、毎年度の税制改正(年度改正)を通じて、その時々の経済社会の実像や将来像、さらには、財政の実像や将来像に留意しながら、望ましい税制「あるべき税制」の構築に取り組んでいます。
一般の人にもわかりやすいように言うと主税局長とは、マルサの総元締めです。

古谷さん、よくここまではっきりと言い切ったものだと思います。この答弁を引き出した西田さんの手腕んも大したものだと思います。

なぜ古谷さんがここまで踏み込んだ答弁をできたかといえば、まるで、すみからすみまで、増税オンリー派のように思われた財務省の中にも、古谷さんのように増税反対派が存在していて、しかも、地位からいって、その頭目とみ目されることです。、なんてばらしてはいけません。このような動きも見逃さないためにも、国会答弁はできたら見た方が良いです。今回は、増税の話題ですが、その他のことも良く理解できることがあります。そうはいっても、朝から晩まで、逐一リアルタイムでみていられるとは限りません。

そんなときに備えて、twitterなどで、その道の専門家など、フォローしておけば、テレビや、動画など、みるべきものをツイートしたりしています。私も、上の動画は見逃していて、いわゆる専門家のツイートをみていたら発見したものです。


それにしても、デフレの時期の増税など、上のグラフをみても理解できるように、絶対に税収はあがらないことは、すでに、マクロ経済学でも、証明ずみですし、全くマクロ経済学を知らなくなても、過去の統計を調べれば、デフレ時の、増税は、失敗することははっきりしています。

下のグラフは税収を示したものです。日本政府の税収は、最も多いときには、60兆円を超えていました。それが、昨年は、40兆円台です。では、60兆円を超えなくなってから、現在まで何があったかといえば、ほとんどの人が忘れているようですが、消費税の3%から、5%への値上げです。これを実施して以来一度も、消費税が3%であった時の税収を上回ったことはありません。

それから、消費税を導入したときには、一時税収があがっていますが、この時代を思い返して見れば、土地価格は毎年上昇し、家賃も上昇し、物価もあがり、賃金も上昇するのが当たり前でした。そうして、こんなことは、ここ20年ないことなので、大方の人は忘れているのではないかと思います。それに、若者は、誰一人知らないと思います。もう、日本は、統計数値でも明らかなように、20年近くもデフレになりっぱなしです。そんなときに、デフレ対策を打つとして、減税をはじめとする政府による、積極財政をする、日銀による、金融緩和をするというのならわかりますが、増税して、緊縮財政をするとか、日銀によって、金融引き締めばかりやってきたというのが実態です。

先日は、日銀が金融引き締めばかり結果として行うことについて、これがなぜいけないかについて、女性のガードルを例にとって述べました。詳細は、当該ブログをご覧いただくものとして、以下にその部分を掲載します。
経済とは、バランスが重要ですから、いくら、金融引き締めが、日銀のDNAであるからといって、常時引き締めをやっていれば、目だった引き締めなど永遠にできないのは、当たり前のことです。どこかで、緩めて、どこかで締めるということによりはじめて胸躍る、大胆な、引き締めができるというものです。
 
こんなこと、何も小難しい経済理論でなくても、理解できることです。たとえば、ガードルやブラだって、全部締めていれば、たるみが目立たないだけになるだけです。全部緩めていれば、そもそも、何の役にもたちません。やはり、締めるところは締めて、緩めるところは緩めるから美しい曲線が造形できるのです。全部締めっぱなしだと、色気も何もあったものではありません。
財政だって同じことです。財務省には、日銀と同じような、「緊縮財政が勝ち」というDNAがあるのでしょうか?あるのかもしれません。なにせ、日本では、江戸時代から、財政対策というと、「緊縮財政」を行って、もともこもなくしたという記録が残っていましすし、それに、アメリカに端を発した、あの世界恐慌では、日本も大きな影響を受けていて、いわよる昭和恐慌にみまわれていましたが、そのときの対策も、結局「緊縮財政」でした。これを高橋是清が、これを改め、積極財政に踏み切ったところ、日本はすばやく不況から脱することができました。

現在も、昭和恐慌のときと同じように、デフレが長期間続いています。緊縮財政がDNAだったにしても、華麗で大胆な、緊縮をするためには、どこかで、財政を緩めてなければ、いつまでたっても、大規模な緊縮財政はできません。であれば、大胆な緊縮財政をやるためには、どこかで、財政をゆるめて、大規模な公共工事など行う必要がります。今の日本は、民主党が「人からコンクリート」というスローガンで、結局緊縮財政です。この緊縮財政も、20年も続き、公共工事など、先進国中では、最低レベルの水準にまで、落ち込んでいます。そのため、耐用年数が過ぎて、わたれなくなった橋や、トンネルなどがでてきています。これから、年数を経ればもっとでてきます。そのうち、崩落するものもでてくるでしょう。まさに、今は、本来的には、公共工事のやりどきだと思います。

そうして、こんなこと、何も難しい経済理論など知らなくても、簡単に理解できることです。そうです、あの女性用のコルセットだって、ウエストをくびれて見えるように、胸から下を腰から上を締めています。これが、胸も、腰から下もすべて締めたらどういうことになるでしょうか?そうして、しまえば、うのくびれたウエストの線はだせまんせん。そうなれば、色気も何もあったものではありません。

やはり、緩めるとろは、緩めて、締めるところは、締めるから、豊かで美しいカーブを造詣できるのです。経済だって、金融だって、普段の私たちの生活だってそうです。いつも、締めてばかりいては、駄目になることは目に見えています。
 しかし、こんなことは、本当は、財務省の人たちは、全員了解ずみの簡単な理屈だと思います。だからこそ、いままで、増税一辺倒だと思われていたのに、古谷主税局長は、上のようにまともなことをことを答弁しています。ということは、緊縮財政は、財務省のDNAとばかりも言い切れないようです。

財務省としても、このまま増税して、緊縮財政を続ければ、非常に経済が停滞してまずいことになるというのは、十分理解しているのではないかと思います。ただし、野田さんや、谷垣さんの財政ブレーンである、財務省トップは異なるのだと思います。この人は、もう退官するのが近いですから、自分の名誉だけに注目して、最期にはなばなしい、増税という緊縮劇を演出したいのだと思います。去る人は、どうでもいいでが、これからも、しばらく財務省に残り続ける若い人たちは、一体どうなるのでしょうか?

民主党は、そのころには、とっくに政権の座から降りているから、どうでもいいのかもしれませんが、そのころには、民主党とは別の政権が政権を担っていることとなります。そうなれば、時の政府は、増税による悪影響をまずは、民主党政権時代の負の遺産ということで、野田さんや、当時の閣僚のせいであることを公表するでしょう。そうして、その頃には、民主党は野党になっているか、雲散霧消しているので、その頃の政権や、国民の憤怒の矛先は、財務省に向かうことになります。

そうなれば、財務省のいわゆる増税派には、降格その他の厳しい措置が待っていると思います。それこそ、降格はもとより、あの日銀独立による、大蔵省解体財務省設立のように、財務省自体が解体の憂き目にあうかもしれません。そうして、その頃には、与党にいるか、野党にいるかはわかりませんが、きっと、徹底的に、財務省の増税派を追求することでしょう。当然、民主党の責任も追求するでしょうが、何といっても、財務省への風当たりは強くなるでしょう。第二の「ノーパンしゃぶしゃぶ」事件も発生するかもしれません。

そんなことにならないためにも、古谷主税局長は、あのような答弁をして、自らの意思をはっきりさせたのだと思います。あるいみ、アリバイ作りのようなところもあると思います。財務省のかたがたには、省益のためにも、自らの保身のためにも、増税には、反対していただきたいものです。こうした背景から、今回の古谷氏の発言は、歴史的な答弁になると思います。



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日銀総裁いいたい放題!円高にしてくれといわんばかり−【私の論評】締めっぱなしでは、日銀DNAを存分に発揮できる場はつくれない!!



2012年4月22日日曜日

不況とSNSがラジオを変える!?―【私の論評】インターネットラジオとSNSが日本のスペンドシフトを加速する!!

不況とSNSがラジオを変える!?

不況による広告費の落ち込みに加え、ラジオに接する機会がなく馴染みのない若年層が増えており状況を悪化させている。

そのためラジオ業界は様々な形で努力をしてきた。スポンサーシップによる広告収入に加え、グッズ販売やイベントなどの収益事業も積極的に行いマネタイズ(収益化)を図る番組も多い。

またラジオ端末を持たない人のためにインターネットを通じて番組を聴くことができるradikoというサイマル放送を始めたり、番組の一部を後日パソコンやスマートフォンなどにダウンロードできるPodcastというサービスも提供したりと、実はリスナーにとっての利便性はどんどん高まっている。
その中、Twitterを始めとするSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)が思わぬ役割を果たし始めているという。


もちろん従来のハガキやFAXによる投稿に加え、最近ではメールやSNSを通じてのコメントが多くなってきている。特にSNSはリアルタイム性が高く、ラジオとの親和性も高い。

しかしSNSがラジオに及ぼしている影響はそれだけではないという。

このニュースのつづきはこちらから(exite小ネタ)

【私の論評】インターネットラジオとSNSが日本のスペンドシフトを加速する!!

震災以降日本でも、従来よりは、ラジオを聴く人が増えたこと、それに新しい動きもあるようなので、本日は、ラジオについて掲載することとしました。本日は、セクシー過ぎるDJの画像とともに、掲載します!!


最近は、めっきりラジオそのものは、聴かなくなった人が多いのではないかと思います。私も、ここ10年ほどは、聴いていません。なぜかといえば、アメリカをはじめとする海外に行って、1ヶ月以上でも、滞在した方なら誰でもおわかりになると思います。


日本などのように、厳しい電波法の規制がないアメリカでは、ラジオ局が日本の数十倍あります。FMだけでも、たとえば、ニューヨークのような大都会であれば、数十局もあるのではないかと思います。そうなると、自分の聴きたい音楽や、話題などに近い内容を放送しているラジオ局が必ずあるので、結構聴く機会が増えるものです。それに、あれだけラジオが国民に根付いているせいでしょうか、オバマ大統領がラジオで全国民向けに放送することもあります。それも、場合によっては、かなり重要な話を20分~30分する場合もあります。日本なら、テレビでならそのようなこともあますが、ラジオではないですね。せいぜいニュースで要旨を紹介する程度くらいのものだと思います。


しかし、日本では、放送局自体が極端に少ないので、自分が聴きたい音楽や話を提供する放送局はまずは存在しません。どれも、雑多な音楽と、雑多の話題の集合体ということで、あまりというより、ほとんど聴く気になれません。こんなことからも、ラジオが衰退していたのだと思います。


放送局がたくさんあり、自分の好みの局選べるのが昔から当たり前になっているアメリカでは、ラジオだけではなく、インターネットラジオの放送局も多いですし、それに驚いたことに、日本ではおそらく存在しない、衛星放送のラジオ局も多数存在します。日本だと衛星放送といえば、テレビだけですが、アメリカの衛星放送受信機は、ラジオも多数受信できるようになっています。それも、チャンネル数もかなりあります。アメリカでこのようなことを経験した私は、日本は永遠にそうはならないだろうと思っていましたが、最近はだんだんと事情が変わってきているようです。



まずは、ミニFM局が増えてきました。たとえば、札幌などではFM局でも、たえば、FM白石とか、三角山放送局などと、ほんとうに狭い地域専用の放送局もでてきています。さらに、最近は、インターネットラジオが聴けるようになったので、ラジオがなくても、世界中の放送を聴くことができるので、非常に聴きやすい環境が整ったと思います。


インターネットラジオといえば、私の場合特に、AccuradioとTunin Radioというアプリを使って聴くことがほとんどです。これらは、パソコン、スマホ、タブレット用のアプリがあってとても便利です。そうして、両方ともAirPlay対応アプリですから、AppleTVでは無論のこと、AirPlay対応のスピーカーなら、これらの放送を受信しているガジェットからワイヤレスで音を飛ばすことができます。Accuradioは、アメリカの音楽専用インターネットラジオで、考えられるほとんどのジャンルの音楽がそろっています。Tunin Radioは、世界中のインターネットラジオ放送局を集めて、聴くことができるアプリです。そうして、何と、スマホやタブレット用アプリの有料版だと放送が録音できたりします。


パソコンや、iPhone、iPad、アップルTVでも聴くことかできるので、最近は、時々インターネットラジオは聴くようになりました。この二つのアプリがあれば、まずは、誰でも自分の聴きたい放送を見つけられるのではないかと思います。


さて、いろいろ書いてきましたが、そろそろ、結論を書きたいと思います。インターネットの世界では、従来のラジオのような規制は少ないと思います。であれば、日本でももっともっとラジオ局を増やせるのではないかと思います。そうして、上の記事のように、最近では、ラジオに親近感をもつどころか、絆を見出している人多いようです。これは、以前書いたスペンドシフトという消費の傾向とも関連しているかもしれません。しかし、今まで、電波法の厚い壁があった日本では、地域に密着した新たなインターネットラジオ局を開設して、地域のための、放送を流し、絆を深めていくための大きなチャンスとなるかもしれません。その絆が新しい消費の形であるスペンドシフトを加速するかもしれません。



ちなみに、スペンドシフトとは、書籍の名称でもありますが、アメリカで9.11があったころから、顕著になり、さらに、リーマンショックで加速した、新たな消費傾向のことをいいます。以下にそれを簡単にまとめます。
自分を飾るより ⇒ 自分を賢くするためにお金を使う。ただ安く買うより ⇒ 地域が潤うようにお金を使う。モノを手に入れるより ⇒ 絆を強めるためにお金を使う。有名企業でなくても ⇒ 信頼できる企業から買う。消費するだけでなく ⇒ 自ら創造する人になる。
この傾向は、日本でもみられていましたが、特に昨年の東日本大震災で、顕著になり加速されつつあります。

DJ-Kaori

インターネットラジオで、地域に特化した放送を流すようにして、上のような傾向の内容を放送で流すようにすれば、このスペンドシフトという時流にのることができるだけではなく、さらにこの傾向を加速することができるのではないかと思います。そうして、放送をただ流すだけではなく、インターネットの特性をいかし、そこにfacebookやtwitter、Google+などのSNSとうまく絡めれば、かなり面白いだけではなく、文化的にも、本当に豊かで新たなライフスタイルを提供できると思います。何といっても、アメリカのように放送局が多くはない日本では、新たでさらに広くて深い需要を呼び起こすこともできるのではないかと思います。

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DJ-KAORIのその他の写真はこちらから!!

DJ-KAORIについては、こちからから!!

「絆」の次にくる消費は「想い・ストーリーがある商品」−【私の論評】日本のスペンドシフト発進!!












2012年4月21日土曜日

北朝鮮、核実験準備完了 韓国紙報道「2週間内に実施可能」―【私の論評】いくらGoogle EarthとMapなどで、誰にでも情報が入手しやすくなっても、過去のケーススタディーなどの歴史的事実はないがしろにはできない!!

北朝鮮、核実験準備完了 韓国紙報道「2週間内に実施可能」


北朝鮮の核実験施設

 【ソウル=辻渕智之】韓国紙・朝鮮日報は二十一日、韓国政府筋の話として、北朝鮮が北東部の咸鏡北道豊渓里(ハムギョンプクトプンゲリ)で進める三度目の核実験の準備を事実上完了したと報じた。実験直前に坑道を埋め立てるための土砂が坑道の入り口付近から消えたのが衛星写真で確認されたという。

続きは、こちらから。(東京新聞)


【私の論評】いくらGoogle EarthとMapなどで、誰にでも情報が入手しやすくなっても、過去のケーススタディーなどの歴史的事実はないがしろにはできない!!


北朝鮮自民解放軍女性兵士による剣舞、スタイルも抜群の選りすぐりを採用している


さて上の記事に掲載されている、核実験場をはじめ、最近ミサイルが打ち上げられたのとは別のミサイル発射基地など以下に掲載したので、是非ご覧になってください。北朝鮮の施設など、秘密のベールに隠されているのですが、今では、Google MapやEarthで丸見えです。何か新しい発見があるかもしれません。



北東アジア注意エリアと参考データ(座標ファイル)Google EarthGoogle Map
ムスダンリ北朝鮮弾道ミサイル発射基地kmlファイルURL
咸鏡北道吉州郡豊渓里北朝鮮核実験場最寄り駅kmlファイルURL
豊渓里核関連施設北朝鮮核実験関連施設kmlファイルURL
北朝鮮核実験場トンネル入口ISIS Imagery BriefkmlファイルURL
北朝鮮核実験場支援施設ISIS Imagery BriefkmlファイルURL
核実験VIP宿舎とヘリポートISIS Imagery BriefkmlファイルURL
核実験場韓国政府発表kmlファイルURL
寧辺(ヨンビョン)核施設実験用原子炉5,000kWekmlファイルURL
板門店南北連絡事務所kmlファイルURL
青瓦台韓国首相官邸kmlファイルURL
平壌/メーデースタジアムアリラン祭開催場所kmlファイルURL
Google Earthへ直接放り込みたいときは、URLを変換すればOK。ここで


Google Earthは、飛んで行きたい場所の kmlファイルをダウンロードし、クリックすれば Google Earthが起動して※2 自動的にその場所に連れて行ってくれます。

開いているウィンドウにファイルを Drug & Dropしても良いです。

「URL」をクリックすると、Google Mapが場所を表示します。

※1 kmlファイルのダウンロードは、[フォーカスを当てる] -> [右クリック] -> [対象をファイルに保存]で行う。

※2 もちろん Google Earthがインストールされていないと何も起きない。そんなときには、ここから無料版をダウンロードする。

【付帯情報】豊渓里核関連施設(豊渓里:プンゲヨク、プンゲリ)

北朝鮮が核実験を行った坑道の入り口は北朝鮮北東部の咸鏡北道吉州郡「豊渓里核関連施設」の北北西にあり、坑道を掘るために排出された土砂が同施設の北に大量に捨てられたとのこと。いずれ衛星写真が更新されれば見ることができるだろう。

2007年8月18日(以降、年度はすべて同じ)には米ABCテレビが、匿名の米国務省・国防省関係者らの話として、「北朝鮮が咸鏡北道吉州郡豊渓里で核実験準備をしている可能性がある」と報じた。豊渓里で不審なトラックの移動と地下核実験場と観測装備をつなぐのに使えるケーブルが巻かれた大型ケーブルリールがトラックから降ろされたことが目撃されたという報道で、リークによる北朝鮮への牽制と見られたが効果はなかったようである。

【付帯情報】北朝鮮核実験場トンネル入り口

米科学国際安保研究所(ISIS)が10月10日に発表した「北朝鮮核実験疑惑」のレポートをもとに座標を確定。右にトンネルを掘ったとき出した土砂を捨てた跡が見える。

【付帯情報】北朝鮮核実験場支援施設

米科学国際安保研究所(ISIS)が10月10日に発表した「北朝鮮核実験疑惑」のレポートをもとに座標を確定。

【付帯情報】核実験VIP宿舎とヘリポート

米科学国際安保研究所(ISIS)が10月10日に発表した「北朝鮮核実験疑惑」のレポートをもとに座標を確定。右に見えるのがヘリポート。

【付帯情報】核実験場(韓国政府発表)

10月15日に韓国地質資源研究院の地震研究センターが発表し直した核実験の震源地。咸鏡北道吉州郡万塔山のあたり。13日に最初の発表を修正した震源地、北緯41.267度、東経129.179度から約7キロ西にずらした。地震研究センターの最初の発表は北緯40.81度、東経129.10度の咸鏡北道金策市。

【付帯情報】青瓦台

「青瓦台」とその周辺は一般の地図で明らかにすることが禁じられ写真撮影も制限されているが、Google Earth、Google Mapでは一目瞭然で、長年の韓国政府の努力はいまや水泡に帰している。

【付帯情報】板門店

「板門店」の西南西に160m高の国旗掲揚塔(の影)が見える。また軍事境界線をまたぐ北と南の状況が興味深い。

【付帯情報】平壌

衛星画像はあるのだが、市内についての情報は入手が難しい。大きくてわかりやすいのがアリラン祭を行うメーデースタジアムである。

さて、先日ミサイル発射の記事に関して、その後わかった事実もあるので、続報を掲載します。特に下の動画は、もとイージス艦にも登場されていた方の解説なので理解しやすいです。





さて、上の動画では、航海長として乗艦なさっていたイージス艦「みょうこう」で、平成10年8月のテポドン発射をレーダー上で見届けられ、そして半年後の平成11年3月には能登沖で北朝鮮工作母船を追跡、海上自衛隊初の実戦に臨まれた伊藤祐靖氏をお迎えし、この度の弾道ミサイル発射への対処において政府が批判を浴びている「ダブルチェック」をめぐり、そもそもの認識や判断の鉄則が通じていない現状について御指摘いただきます。 また、能登沖不審船事案についての手記(『正論』4月号・5月号掲載)より、工作母船乗員に対してはからずも覚えてしまった「怒り」とは別の感慨や、海上警備行動発令による警告射撃に臨む艦橋で実感され、その後、創設に携わられた特別警備隊においても必須 且つ当然であった相互理解の前提となるものについても、お話を伺っています。




詳細は、上の動画を御覧いただくものとして、要するに、レーダーはもともと、人間の視覚と同じ理屈で、直線的であり、球形である地球の水平線のかなたまでは、認知できず、当然、ミサイルがかなり高く上がった時点でなければ、もともと、日本のイージス艦は、ミサイルを補足できないことは、最初からわかっていたということです。私もこの事実については、知ってはいたのですが、この動画ほど、日本政府のダブルチェックに関してのあわてぶりが、そもそもおかしいことをわかりやすく説明しているもはないと思います。それから、この伊藤氏はこの動画では、日本のイージス艦今回のミサイル、もしものことがあれば、かなり高い確率(ほとんど百発百中で)打ち落とせたことまでは、説明していませんでしたが、これも事実です。無論、伊藤氏もこれを承知しているとは思うのですが、この動画の趣旨からは外れるので、敢えて説明しなかったのだと思います。これに関しては、このブログでも掲載してあります。

これに関しては、以下にその核心部分のみ下に掲載しておきます。
2010年10月26日のことです。全世界を震撼させる、ある事件が起こりました。日本の海上自衛隊の護衛艦「きりしま」(写真下)が、ハワイ沖で大陸間弾道弾の迎撃試験を見事成功させたのです。
「きりしま」の放った迎撃ミサイルは、6発の大陸間弾道弾にすべて命中。弾道弾を、宇宙空間で迎撃してしまったのです。これは世界初の快挙です。世界で二番目に大陸間弾道弾がミサイルで撃墜させられたのです。しかも、この時は、軍事上の機密ということで、あまり詳しくは発表されてはいませんが、北朝鮮ミサイルも迎撃できることを十分証明することができたようです。
北朝鮮などの核弾頭は、一基しか搭載していませんが(技術水準からの推定)、アメリカ、ロシアなどの各先進国の核弾頭は、複数搭載しています。なぜこのようなことをするかといえば、一基であれば、途中で撃墜される率がかなり高いですが、複数であれば、その複数の弾頭が、複数方向に向かって落ちるわけで、ほとんど防ぐことは、不可能とされていたのを、日本の自衛隊のイージス艦が全部撃墜してしまったということです。であれば、一基しか積んでいない北朝鮮のミサイルはほとんど確実に打ち落とすことができたということです。核弾頭は、なるべく少ないエネルギーで、遠くに飛ばすためや、このように複数にするためにも核開発では小型化を目指しているものです。


核弾頭、三基の核が搭載された例

これが、なぜすごいかといえば、今までは、核攻撃は防御がまったく不可能といわれていたものが、日本の自衛隊が、可能であることを実証して見せたということです。これで、核に対する考えが変わったということです。防御できるということを日本の自衛隊が、世界に向かって示したということです。

それにしても、今回のイージス艦の配置により、日本は、打ち上げ直後にはもともと、それを確認できなかったこと。それは、もともと、沖縄周辺で有事のときにミサイルを確実に迎え撃つためにそのような配置をしたこと、さらには、かなり高い確率でそれを迎撃できた可能性など、これは、政府が悪いのか、マスコミが故意に発表しないのか、それとも、軍事機密なのかわかりませんが、少なくとも、国の安全保障を考える人たちは、正しい情報にもとづき判断していただきたいものです。

それに、今回のミサイル発射に関する政府の対応のお粗末さですが、私は表面的なことだけではなく、もっと深い背景があると思います。それは、歴史を学ぶという謙虚な姿勢に欠けているということです。これに似たようなことは昔もありました。日露戦争のときの、日本海海戦の前に、ロシア艦隊がウラジオストック港を目指してロシア黒海から出港ときに、太平洋側から入って、北海道と青森の間の津軽海峡をわたるか、それとも、対馬沖から入って、日本海を通り旅順港を目指すかの二通りが想定できました。

当時日本海軍としては、ロシアのバルチック艦隊を迎え撃つつもりでしたから、この二とおりのうち、いずれになるということは、かなり重要なことでした。そうして、海軍が出した結論は、もっとも可能性の高い対馬沖を通るであろうことを想定して、日本艦隊を配備するということでした。要するに、太平洋側は捨てるというものでした。当時の日本の海軍としては、対馬沖と、太平洋側の両方に艦隊を分散して、配置することは、兵力、艦艇数からして、不可能でした。もし、そのようなことをすれば、軍事力の点からいって、ロシア艦隊に大打撃を与えることは困難でした。(下の絵画は、日本海海戦における、旗艦三笠における、東郷平八郎とその幕僚たちの図)


だから、太平洋側は捨てたのです。これは、正しい判断でした。どちらにころんだとしても、良い判断です。対馬沖であれば、大打撃を与えられる、太平洋沖であれば、日本艦隊は無傷で、かなりやっかいなことになるのですが、次のチャンスを狙えるということです。しかし、兵力を二つにわけて、対抗すれば、半分の艦艇、兵力を失うことになるかもしれません。そうして、結果といえば、皆さんご存知のように、日本海海戦は、日本の一方的な大勝利に終わりました。軍事ではこのようなことは、いくらでもあります。

ちなみに、下の図は、当時想定された、ロシアバルチック艦隊がウラジオストックを目指す航路です。当時でも、宗谷海峡はほとんどあり得ないと考えられていました。しかし、津軽海峡を通ること十分あり得ることと認識されていました。




今回のミサイル発射での日本の対応も、沖縄付近で迎え撃つということで、ミサイル発射直後の対応は捨てているということです。であれば、政府としては、何もうろたえることはなく、当方としては、ミサイルの飛跡を確認できず、したがって、日本には、影響なしと、発表すれば良かっただけです。それに、プラスして、アメリカの情報では、発射は確認されたが、飛跡が見当たらないため、打ち上げに失敗したようであると公表すれば、それで良かったことです。




軍事的には、日本海海戦のように、何かを決断すれば、何かを捨てることにもなるということを学んでいれば、さほどあわてることもなかったと思います。しかし、歴史に学ぶという姿勢欠いているため、あのようなお粗末な対応になったものと思います。(上は、韓国の女優ハン・イェスル、中国のあるメディアは、これを美しい北朝鮮の陸軍中尉と紹介し、韓国のネットユーザーらを失笑させた。報道は、正しい情報にもとづいて行いたいものです)

さて、そろそろ、結論を掲載させていただきます。いくらGoogle Earthや、Mapなどで、誰もが情報を比較的簡単に入手しやすい時代になったとしても、判断ということになれば、人間が情報をもとに行うものであり、昔も今もあまり変わりはないということです。いくら情報が山ほどあって、最新であったとして正しい判断ができるとは限りません。ですから、歴史的事実などのケーススタディーもないがしろにできないということです。






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2012年4月20日金曜日

ふらんす亭の井戸実社長「ニートみたいな奴に限って何を根拠かわからんけどすぐ駄目になるとか悲観論を言う」―【私の論評】誰もがニートになれるし、井戸社長のようにもなれる!!考え方次第だ!!

ふらんす亭の井戸実社長「ニートみたいな奴に限って何を根拠かわからんけどすぐ駄目になるとか悲観論を言う」:

ふらんす亭の井戸実社長「ニートみたいな奴に限って何を根拠かわからんけどすぐ駄目になるとか悲観論を言う」


『ふらんす亭』や『とんかつ&サラダバー よしかつ』の代表取締役社長・井戸実氏が、インターネット上で「ニートみたいな奴に限って悲観論を言う」という内容の発言をし話題となっている。

井戸社長は『東洋経済』のインタビューで「たまに2ちゃんねるなどで炎上させて有料のメルマガに読者を誘導させる方法」や「このメルマガだけで毎月80万円の入金がある」などの発言をして物議をかもしていたが、またまたインターネット上で話題になりそうな発言をしたわけだ。以下は、井戸社長の発言である。

・井戸実社長の Twitter での発言
「なんでニートみたいな奴に限って、何を根拠かわからんけど、すぐ駄目になる。とか悲観論を言うんだろう。仮にいずれ駄目になったとしても今駄目な奴にとやかく言われたく無いよね」(引用ここまで)

これに対して一部のTwitterユーザーからは「悲観しているのではなく経験による鋭い予測かもしれません。今駄目な奴の意見は一番聞くべきです。問題点を知っています」という声があがっている。あなたは、井戸社長の意見に対してどういう感想を持っただろうか?

参照元: Twitter / idominoru.



【私の論評】誰もがニートになれるし、井戸社長のようにもなれる!!考え方次第だ!!

それにしても、井戸社長このブログにも何回か掲載させていただきましたが、本当に時々、意識してか、無意識なのか、かなり物議を醸すようなツイートをしています。私自身は、誰もがニートにはすぐになれるし、井戸社長のようにもなれると思っています。ただし、両者には、考え方におおきな隔たりがあります。私は、この考え方の違いを井戸社長が彼独特の言い回しで、言っているのだと思います。

本日は、この記事のほかにも以下のような記事が掲載されていました。

やってはいけない不幸を呼び寄せる習慣

この記事は、ベストセラーを多数上梓している若者向け自己啓発書のカリスマ、千田琢哉さんの著書『幸福をつかむ50の習慣』から、やっては、いけない三つの習慣をとりあげています。


■愚痴を吐く人の周りは愚痴だらけ
仲間内で愚痴を言い合ったり、いつも不平不満を言ったりしてしまう。自分の思う通りにいかなければ、そんな風になってしまうこともあるでしょう。しかし、愚痴やネガティブな情報ばかり発信してしまうと、周囲も愚痴ばかりになり、いつしか自分の周りには不平不満で溢れかえっている…という状況になってしまいます。
幸せになりたければ、自らポジティブな言葉を発信し続けることが大切です。これは今すぐにできることです。


■暗い顔は伝染する
どん底に落ちたとき、多くの人は暗い顔をしてうなだれます。
しかし、暗い顔をするから生命力が落ち込んでますます暗い人生になっていくと千田さんは言います。さらにその暗い顔はそのまま伝染し、周囲から応援もされない孤立無援な状況に陥ってしまいます。
そうならないように、どん底のときこそ笑うのです。どん底で暗い顔せずにイキイキと歯を食いしばっていると、必ず出逢いがあります。その出逢いがあなたを助けることになるのです。

■「けど」の多用は禁句
失敗した「けど」仕方ないよね。遅刻した「けど」仕方ないよね。そんな風に「けど」を使ってしまうことはないでしょうか。
千田さんはこの「けど」という言葉は、その前にある言葉を悪気なく水に流してしまう悪魔の言葉だといいます。一瞬にしてそこで成長をストップさせてしまう恐ろしい口癖であり、急激に運気を落としてしまうとまで言います。
確かに失敗した、という言葉に「けど」と続くと、自分で自分の罪を勝手に許してしまっているように聞こえます。
ビジネスパーソンは結果が大事です。結果を求めるのであれば、「けど」は禁句です。
よくやってしまいがちなこれらのことですが、私たちは知らず知らずのうちに自分の運気を下げていたといえます。

本書では人生、仕事、恋愛、友情、お金という5つのトピックから運気を上げるための50のヒントが示されており、どの部分からでも読み進めることができます。
「最近イケてないな、自分の周囲は」と思ったら、まずは自分がネガティブなオーラを発信していないか、確認してみるのはいかがでしょうか。意外と自分に一番問題があるのかも知れませんよ。
この著者は、幸福になれる人となれない人の差は、性格によるというような言い方をしています。しかし、性格というものは、習慣からできあがるものです。そうして、その習慣は、意図して意識すれば、誰にでもできるものと思います。

ニートの人たちには、いわゆる、悪い習慣が身についてしまっていて、すぐに悲観的になりやすいことを指摘しているのだと思います。一方、井戸社長は、悲観的にはならないで、悪いことがあっても、すぐに悲観的ににはならず、何かの方策を考えるということが、習慣になっているのだと思います。

いずれにしても、すぐに愚痴を吐く人、暗い顔をしている人、「けど」を多用する人には、明るい未来はやって来ないのは、必定だと思います。井戸社長は、そんな人からネガティブなイメージを受け取り、自分もネガティブになるつもなど全くないということを言いたいのだと思います。

井戸社長は、今の仕事は、フランス亭のアルバイトから始めていました。この店をひきうけたことから、現在の仕事がはじまっています。親の仕事を引き継いだというわけではありません。その後、他の業態なども開発し、現在にいたっています。だから、条件としては、ニートのひとたちともあまりかわらないところから、現在の事業を軌道にのせているわけです。問題にばかり集中し、悲観的になるのではなく、機会を追求し続けた姿勢により現在があるのだと思います。


会社の社長などやっていれば、愚痴を吐くわけにはいきません。業績が 悪いからといって、暗い顔をしていたら、ますます、会社は傾きます。そうして、 社長の双肩には、お客様、従業員、取引先への責任があるわけですから、 「けど」などといって、責任を転嫁するわけにもいきません。

ニートの人も、自分の人生観によって、ニートをやっているというのであれば、それを貫けば良いし、そうでなければ、自分の愚痴や暗い表情や、責任転嫁で、他の人までも、ネガティブにするようなことは、やめるべきです。井戸社長は、まさにこのことを言いたいのだと思います。まあ、ニートと、いわゆる会社の社長とでは、価値観が最初から異なるのは当たり前のことと思います。

しかし、Twitterなどでは、誰もができることですし、ニートであっても、誰にでもツイートもできるわけですから、このような間違いが起こるのだと思います。日本人には、まだまだ、平等主義意識というのが残っているのだと思います。周りの人も自分もみんな同じであるような、おかしげな幻想を持っている人が多いということだと思います。まずは、人と自分は異なるということ、それに、自分の生き方は、結局どのような境遇にあろうと、日本などの社会では、結局自分のせいであること。それを変えたいなら、まずは、自分を変えなければならないということです。



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2012年4月19日木曜日

お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!―【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!

お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!:


お酒好きの方、大朗報である! なんとお酒を飲んでいる時の方が、人は頭が切れるらしいのだ。これはキターー!

これを発見したのはイリノイ大学の心理学者たちだ。彼らによると2英パイント(約1136ミリリットル)のビール、もしくはミディアムサイズのグラス2杯分のワインが、クリエイティブな頭を作り出すのに適したアルコール量だという。

この結論を導くにあたり、研究者たちは40人の健康な若者を対象に次のような実験を行った。

1.20人の被験者に2英パイントのビールを飲んでもらい、残りの20人にはしらふのままでいてもらう
2.脳クイズをいくつか受けてもらう。例えば「coin」「quick」「spoon」の3語を聞き、これらを結びつける言葉を答えてもらう。この場合、答えは「silver」

その結果、お酒を飲んだグループの方が飲んでないグループより、約40パーセント多く正解した。そしてさらに驚くべきことに、お酒を飲んだグループは正解を導き出すのに一問あたり平均12秒だったのに対し、お酒を飲んでいないグループは一問あたり平均15.5秒かかったのである。

つまりお酒を飲んでいた人々は、問題の正解数だけではなく、正解を導き出す時間でもしらふの人々を上回っていたというわけなのだ。この驚きの結果について、研究に携わっていたJennifer Wiley氏は次のように話している。

「私たちの考えを述べさせてもらえれば、肝心なことは、集中しすぎるとあなたの創造性や可能性が下がってしまうということ、そしてより広くより柔軟な意識の状態がクリエイティブな解決案を導き出すということです」

お酒をさらに美味しく感じさせてくれる今回の研究結果。これを受けて、多くの人が「クリエイティブな企画・プロジェクトを考えるため、今日は飲みに行こう!」と言い出しそうだが、「お酒は適量飲んでこそ、効果がある」ということを決してお忘れないようお願いしたい。


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【私の論評】今欠けているのは、サロン的な大人の飲み方かもしれない!!




上の心理学の実験は、別にこのような実験をしなくても、実際に経験している人も多いのではないかと思います。たとえば、学生のころ、酒をくみかわしながら、さまざまな議論をしたとき、あるいは、自宅で、ワインを少し飲んだあとで、ブログを書くとか、社会人になってからも、さまざまな人と酒を酌み交わしながら、議論をしたりしたとき、普段思ってもみなかったような考えがでてきて、それが、実際に研究や、仕事に役立ったなどのことはありませんか?


私は、このような経験は、かなりあるほうです。無論、上で書いてあるように、飲みすぎは、絶対だめです。しかし、飲んで何人かで、それも分野がかなり違う人々と話をしていれば、かなり面白い話で創造性をかきたてられることがあります。


このようなとき、普段より頭がさえていると思うことはしばしばありました。特に、普段いろいろい考えていることを話すと、思ってもみなかったような考えが、自分からも他の人からも出てきて、かなり面白いだけではなく役に立つことがしばしばです。ただし、それは、話題にもよります。たとえば、何かを計算するとか、そんなことはだめです。しかし、計算方法とか、もっとものの根底や根源的なこととか、そういうことでいろいろ考えが出てくることがあります。


やはり、上の記事にもあるように、「集中しすぎるとあなたの創造性や可能性が下がってしまうということ、そしてより広くより柔軟な意識の状態がクリエイティブな解決案を導き出すということ」なのだと思います。


そういわれてみれば、あのゲーテは、毎晩二本ワインボトルを開けていたそうです。それから、いわゆる、サロンにはお酒特にワインは、つきものです。サロンとは、もともとは、フランス語で宮廷や貴族の邸宅を舞台にした社交界をサロンと呼んだ。主人(女主人である場合も多い)が、文化人、学者、作家らを招いて、知的な会話を楽しむ場でした。こうした場所でも、おそらく、ワインがかなり大きな役割を果たしたものと思います。


さて、サロンといえば、驚いたことに、幼少期のドラッカーは父のサロン活動などを通じて、フロイトをはじめ経済学者のシュンペーター、作家トマス・マンなどとも触れ合っています。サロン、そうして、サロンで饗されたワインは参加した人々の緊張和らげ、柔軟な意識の状態がクリエイティブな考えを導きだし、さまざまな文化や、技術、イノベーションを生み出すきっかけをつくりだしたに違いありません。

それにしても、日本では、サロンというものはあまりなかったものの、大学時代なら、教授や、先輩と飲みにいくとか、仲間同士で飲みにいくというようなことは、昔からずいぶんあったものと思います。その席に、いつものメンバーだけではなく、さまざまな他の人たちも入っていることが楽しみだったりします。たとえば、教授が、卒業生とか、他学部の先生とか、まったく毛色も違う人も連れてきてくれたときは、その人たちの話を聴くことが本当に楽しみでした。このようなことが、フランスなどでいうところの、サロンの役割を果たしていたのだと思います。


ただ最近は、驚くこともあります。特に、若い人たちの飲み方ですが、どうも、あまりまともな飲み方ができないようで、やるとすれば、学生コンパののりか、まったく飲まないかの両極端にあるようです。いわゆる、大人の飲み方ができないようです。いわゆる、異質の人たちが集まるサロン的な雰囲気は苦手なようです。そもそも、乾杯の仕方も学生コンパののり的なやりかたしか知らないような人もいます。



大人の飲み方といえば、私たちは、学生時代に、教授や大学院生と飲みに行ったり、会社に入ってからは、上司などと飲みに行ってそれなりに身に着けたように思うのですが、最近はどうもそうではないようです。しかし、私は、若い人たちを責めるつもりはもうとうありません。やはり、最近は、上の世代でも、コミュニケーション下手というよりも、従来よりは、社会性が失われて、サロン的な雰囲気を出す飲み方ができなくなっているのだと思います。

社会性といえば、以前このブログにも掲載したように、やはり、あまり自分たちから遠い社会、たとえば、国単位とか、もっと遠い国際社会や時間的にも、10年、20年あるいはもっと長期のことを話題にするようであれば、単なる夢想家的な話しになります。そこに、異質な人が登場しても、自分たちには、あまり縁のない遠い世界の人ということで、終わってしまいます。

かといって、自分の職場や自分の日々の生活など、時間的にも、昨日今日明日、長くても、先月、来月くらいの身近なことばかりの話しというのでは、単なる上司や、部下の悪口などになりがちで、話としても面白くも何ともないです。そこに、異質の人がいたとしても、今度は異質の人は全くの部外者ということになります。

これではいずれも社会性を養うことにはなりません。特に学生コンパだとこのようなことに陥りがちです。それは、それで良いとは思います。でも、いつもそれだけだと面白くはありません。だから、この両極端の中間くらいの、自分たちの住んでいる地域、市町村、都道府県くらいまでの話しで、時間の単位としては、数年前とか、数年後というのが、もっとも面白いし、また話しをしていて社会性がさらに養われると思います。そうして、そこに登場する異質の人も生きてくるわけです。

学生時代のことを思い出してみると、アメリカ人で、ニュージーランドの大学の教授が大学に研修にきていて、その方と、飲み会で親交を深めて、その方からは、ニュージーランドの巨大な昆虫の写真をいただいたり、わたしからは、バードウォッチングのときの、写真と、鳥のさえずりなどの録音テープをさしあげたりしたことがあります。その方とは、今でも親交があります。学生のころには、外国からいろいろな人がきていてい、このニュージーランドの教授の他、イスラエル人、ブラジル人、フィンランド人の人たちもいたりして、国籍もバラエティーに富んでいました。ああ、それから、フランス人もいました。彼は、居酒屋に連れて行って、牡蠣と日本酒の相性の良さを教えてあげました。彼は、日本酒の素晴らしさに、驚いていました。それは、以前このブログでも紹介したことがあります。


考えてみると、いわゆるサロン的飲み方を主導する人は、こうしたことを無意識に考えていて、それなりに、飲み会をプロデュースしていたのだと思います。いわゆる幹事という人の力量です。ただし学生のときには、それは無理で、結局は使い走りにすぎず、やはり、教授が大きな力を持っていたのだと思います。もりあげるために、わざわざ、卒業生や、分野違いの人も連れてきていただいたのだと思います。それから、学生時代には、シンクタンクでバイトをしていたこともありましたが、そこの飲み会では、全く分野違いの人もいましたし、話題としては、地域の話題が多くかなりためになったと思います。

私は、これから、若い人たちにも、サロン的な飲み方を教え、異質な人たちの知恵の取り入れ方など伝授していきたいと思っています。皆さんも、サロン的な飲み方してみてはいかがですか!!



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2012年4月18日水曜日

緊急時にTwitterを最大限活用できるツール―【私の論評】災害時のtwitterはこう使え!!

緊急時にTwitterを最大限活用できるツール:

災害のときには情報が重要なのだが従来は、なかなか得られなかったのだが
災害などの緊急時にTwitter等から情報を集め、場所や被害、犠牲者情報などを一目でわかる形に整理して提供するツールを、オランダの大学が開発した。この記事の続きはこちらから・・・・・・

詳細は、wiredの元の記事をご覧いただくものとして、以下にこの動画を掲載します。





【私の論評】災害時のtwitterはこう使え!!

昨年は、東日本大震災があり、最近では、東京の地下直下型地震の予想被害の見直しがあり、さらには、地震以外にも台風の多い日本では、災害時の正しい情報などは、いままでにも増して重要になりつつあると思います。下に首都直下型地震の動画を掲載しておきます。


昨年東日本大震災があったときには、まずは、携帯電話そのものがつながりませんでした。うちの会社でも、被災地に多数の店を出店していました。そのうち、仙台空港近辺に出していた店の社員とは、地震から1週間ほども連絡がつかず、やきもきしたものでした。結局、携帯電話は、まずは、地震直後には、すぐに電波が途切れてつながらなくなったそうです。そうして、何日かして、電波が回復したと思えば、今度はおそらく輻輳(多くの人が電話を一斉にかけるためつながらくなる現象)のため、どこにかけてもつながらない状況に陥ったそうです。そうこうしているうちに、今度は、携帯電話の電源が切れてしまったそうです。結局、連絡をつけたのは、避難所の公衆電話からだったそうです。


こんなことは、被災すれば、多いにありそうなことです。ただし、この社員は、Twitterは使ってはいなかっそうです。Twitterがあれば、もっと、早く連絡がついたのでしょうか?それから、地震直後には、停電で、テレビをみたり、ラジオを聴いたりもできなかったので、店から脱出したのは、結構たってからだったそうで、後からわかったのですが、本当にぎりぎりのタイミングだったそうです。

本当に必要なときに、本当に重要で、必要な情報が入ってこなかつたということです。しかし、以前このブログでも、掲載したように、携帯電話各社が、地震など起こったときには、電波発信機能のついた車をすぐにでも派遣して、電波を発信できるようにすると言っていますから、今後は、電波が長時間途切れるなどのことはなくなることが予想できます。

そうなれば、それこそ、twitterがかなり役にたちそうです。無論、連絡はもとより、緊急時の情報収集にも役立つと思います。昨年など石巻の擁護施設で、おきざりになっていた、収容者が多数いたにもかかわらず、救援がこないし、被災後発生した火災が近くまで迫っている内容をツイッターのメッセージで送信したところ、それにロンドンにいる息子が受けし、息子が、さらにツイートしたところ、それが、東京都の職員が見て、石原知事の判断により、消防のヘリを派遣し、救助されたという出来事がありました。今後災害時は、さらに、かなり役立つツールとなりそうです。

さて、上のようなツール、いまのところ、外国語によって運営されているようで、日本語化されるかどうかもわからないです。あれば、良いにこしたことはないですが、以下に災害時のtwitterの使い方を掲載しておきます。ただし、以下の画像は、以前自分用にとっておいた画像であるため、リニューアルされた今は、少し内容が違います。しかし、本質的には同じなので十分参照できるものと思います。



●Twitter
http://twitter.com/


災害の情報をつぶやく公的なアカウントなどを目にしたら、アカウント名をクリックします。そのアカウントのツイート一覧が表示されるので、参考になる情報があると思ったら、すかさずアカウントをフォローするようにします。

特定ユーザーの発言だけをタイムラインに表示させる「リスト」機能も活用したいものです。災害情報をまとめたリストを作っておくと便利です。リストの作り方はこちら<http://twitter-m.com/list>を参照してください。他人の作ったリストをそのまま登録するという方法もあります。

■まとめサイト「togetter」を利用する
Twitterのつぶやきをテーマ別にまとめて共有する「togetter」というサイトもあります。Twitter登録とは無関係に閲覧できます。多少のタイムラグがありますが、「いまこの瞬間」という情報でなければ、十分に役立ちます。

●togetter
http://togetter.com/


togetterのトップページでは、「注目のまとめ」「今週人気のまとめ」「新着のまとめ」というタブをクリックするのが本来的なつかいかたですが、現在はタブ別ではなく「地震関連まとめ」がトップページに表示されている。知りたい情報のありそうな項目をクリックしてみてください。

たとえばトップページの上位にある「地震マニュアルまとめ」をクリックした画面を示す。誰しも読んでおくとよい地震対策がまとめられているのが分かります。



まとめられた情報の中でも、本当に有用な正しい情報を見分けることが重要です。

■ハッシュタグや公開リストを探す
Twitterでは、特定のテーマについての情報を見つけやすくする手段として、「ハッシュタグ」が使われています。ハッシュタグとは、同じテーマでつぶやくときに文章中に入れておく、「#」から始まる文字列です。「#jisin」など、タイムラインで気になるハッシュタグの入ったつぶやきを見かけたら、そのタグ部分をクリックしてください。すると、同じタグの付いたつぶやきの一覧を読むことができます。タグでの最新の検索結果を繰り返しチェックしたい場合は、「この検索を保存」リンクで保存しておきます。


「#NHK」というハッシュタグで検索した結果

適切なハッシュタグが見当たらないときは、ハッシュタグを検索できるサイトを利用しましょう。「hashtagsjp」というサイトが便利です。多用されているハッシュタグがたくさん並んでいるので、気になったタグはすぐにクリックするとよいです。検索窓では「地震」「NHK」「津波」などのキーワードで関連するハッシュタグを探せます。キーワードは日本語(漢字など)でOKです。

●hashtagsjp
http://hashtagsjp.appspot.com/


ハッシュタグ検索サイト「hashtagsjp」のトップページ


hashtagsjpの検索窓の下にある「人気タグ」「新着タグ」「地域タグ」「イベントタグ」などのリンクは手っ取り早く役に立ちます。例えば「人気タグ」をクリックすると、その時点で人気のタグが出てきます。並んだタグをクリックすると、そのタグでのつぶやきが一覧できます。


■Twitterで上手につぶやくには
Twitterはたくさんの情報であふれ返っています。有用な情報をRT(リツイート、同じ内容を再発信すること)するのも良いですが、それがかえって混乱を招いたり、多すぎるとトラフィックをさらに増してしまったりすることになります。ですから、RTする場合は、信頼できる元のツイートを公式RTするよう心がけましょう。

自分で有用なツイートをしても、通常は自分をフォローしている人にしか表示されません。そのため、hashtagsjpなどで、有効なハッシュタグを探しておくと効果的です。

被災時には、混乱をさけるため、有効で正しい情報を見分けることと、さまざまな情報を信じ過ぎないこと、踊らされないことが重要です。緊急時は混乱するので、不正確な情報も流れます。古い情報が最新情報のように現れることもあります。情報発信でも、チェーンメール転送のように、良かれと思った行為が仇になる可能性があります。緊急時だからこそ、良識ある態度でTwitterの情報共有を活用しましょう。

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2012年4月17日火曜日

【投票】石原都知事が表明した尖閣諸島の買い取り、賛成?反対?(The Wall Street Journal-Japan Real Time)―【私の論評】 石原氏の今回の行動は、受け手の期待を破壊し覚醒の大ショックを与えるためのコミュニケーションである!!

【投票】石原都知事が表明した尖閣諸島の買い取り、賛成?反対?(The Wall Street Journal-Japan Real Time)


本日の最大の話題は、石原知事が、尖閣諸島の買取を表明したことだと思います。そのため、本日は、私のブログでもその話題をとりあげることとしました。WSJもこの内容を扱っており、さらに、賛成・反対のアンケートもできるようになっています。詳細と、アンケートは、WSJのほうをごご覧いただくものとして下に要旨だけ掲載しておきます。


石原慎太郎東京都知事が16日、訪米中の講演で突然、尖閣諸島の買い取りを表明した。

この島々について、日本政府は実効支配をしていると主張しているのに対し中国や台湾は領有権を主張している。2010年にこの付近で操業中の中国漁船が海上保安庁の巡視船に衝突した事件以降、国民的な注目を浴びているこの島々を都のカネ(つまり都民の税金)で買おうというのだ。

・・・・・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

読売新聞によると、石原氏は、訪米前に「物議を醸してくる」と公言していたそうだが、この発言が、地震や原発や放射能問題で頭がいっぱいで、しばらくこの問題を忘れていた日本国民に大きな波紋を呼んだことは確かだ。その間も中国がこの海域で存在感を強めようとしていたことを考えると、それだけでも石原氏としては目的を達成したかもしれない。

【私の論評】 石原氏の今回の行動は、受け手の期待を破壊し覚醒の大ショックを与えるためのコミュニケーションである!!

尖閣列島


これは、石原知事が、最近では、マスコミもほとんど報道しなくなり、政府もなんら対応をしないためと、さらには、国際的にも日本の立場をはっきりさせるために、意図して意識して行ったデモンストレーションということだと思います。本来、政府がやるべきことをいくら待ってもしないので、痺れを切らしてやったということだと思います。

何はともあれ、国際舞台での発言だったのが、良かったと思います。日本国内での発言であればね海外にはほとんど報道されないですから、前々から機会を狙い、準備して、行ったものだと思います。

だから、石原知事にとっては、実際に土地を購入できるとか、できないとかなどの問題は、さして重要なことではなく、国際舞台で、物議を醸すことができたことで大成功なのだと思います。ただし、効果的なコミュニケーションをするためには、実際に交渉をすすめていること自体が必要だったのだと思います。単に、そうするつもりだというより、すでにそのような行動をしているというほうが、かなりインパクトがあります。

そうしてこれは、かなり効果的なコミュニケーションです。このやり方で、石原知事は、日本国内はもとより、中国に対しても、並々ならぬ日本の意思を表明することができました。コミュニケーションとしては、大成功だったと思います。先日のあの、鳩山さんのイラン訪問とは、対照的な効果的なものであったと思います。

昨年の10月時点で、中国からのパンダ貸与に関してくだらない与太話をしていた、藤村官房長官をして、尖閣列島を国が購入することもありえるとの発言をさせたということは、予想外の大成果だったと思います。



それにしても、上の動画の各政治家の声、だれも、石原都知事の真意を読み解いていないと思います。だからこそ、石原知事のような行動をこれかも取れないことでしょう。まあ、民主党のガキ大臣には、一生かかってもできない芸当かもしれません。

われわれも、このコミュニケーション方式を真摯に学ぶべきです。特に、最近のどうしようもない政治家など、爪の垢でも煎じて飲むべきです。

ドラッカーは、コミュニケーションについて、以下のように語っています。
「上司の言動、些細な言葉じり、癖や習慣までが、計算され意図されたものと受け取られる」(『エッセンシャル・マネジメント』) 
階層ごとに、ものの見方があって当然である。さもなければ仕事は行なわれない。だが、階層ごとにものの見方があまりに違うため、同じことを話していても気づかないことや、逆に反対のことを話していながら、同じことを話していると錯覚することがあまりに多い。 
コミュニケーションを成立させるのは受け手である。コミュニケーションの内容を発する者ではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。 
ドラッカーは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」とのソクラテスの言葉を引用する。コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ成立しない。受け手の経験に基づいた言葉を使わなければならない。 
コミュニケーションを成立させるには受け手が何を見ているかを知らなければならない。その原因を知らなければならない。 
人の心は期待していないものを知覚することに抵抗し、期待しているものを知覚できないことに抵抗する。 
 「受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。期待を知って初めてその期待を利用できる。あるいはまた、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるためのショックの必要を知る」(『エッセンシャル・マネジメント』)
石原さんは、まさしく、上でいうところの、「人の心は期待していないものを知覚することに抵抗し、期待しているものを知覚できないことに抵抗する」をよくわかっていたのだと思います。それに、ドラッカーは、これに加えて、「人の心は、期待していることにばかり向かい、言っても、間違ってうけとられる」ということも良くわかっているのだと思います。

だからこそ、この受け手(現政権ならびに中国)の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるための覚醒の大ショックの必要を知り、このような行動をとったのです。


石原氏は、中国と日本政府の脳に覚醒のためのショックを与えた?!

人とコミュニケーションをはかるとき、特に相手の期待を破壊するには、手っ取り早いのは、叱ることです。しかし、何度叱っても、効果がないときには、他の方法を講じなければなりません。石原さんも、尖閣列島に関して、何度も苦言を呈してきました。しかし、それによって、中国も、それに、本来この問題に対してもっとも関心があるべき政府にもなんらの変化も反応もえられませんでした。だからこそ、このような行動をにでたのです。同じことばかり繰り返しても効果がなければ、やり方を返ることの格好のケーススタディーになったものと思います。

それから、時期的にも、今は中国は、薄熙来・元重慶市党書記の「政治的死」でも理解できるように、権力闘争の真っ只中ですから、これも長い間機会をうかがって、意図して意識して選んだものと思います。この時期にこのような行動をとれば、さらに存在感を増すことができるという計算づくの行動だと思います。それから、これは、あまりにも当然のことですが、石原新党がうまくいかないいま、存在感を増すためにも、必要な行動だったのだと思います。まさに、中国を覚醒させ、だらしのない今の民主党政権を覚醒させ、さらに、竹島問題のある韓国にも波及効果を及ぼし、さらに北方領土問題のあるロシアに波及効果をおよぼし、それだけではなく、国内外での存在感を増すという一石五鳥を狙って成功した、素晴らしいコミュニケーションだったと思います。

アメリカでは、ドラッカーのマネジメントは、いわゆるリバイズド・エディションというのがあり、ドラッカーの『マネジメント』にもそれがあります。これは、ドラッカーの著書のなかで、事例など、古すぎて現状にそぐわなかったものを現在のものに置き換え、ドラッカーの考えはそのままという版があり、私もキンドル本で持っているいるものです。今後改定されたときに、この事例は、是非掲載していただきたいと思えるほど、良い事例だと思います。





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