2014年3月28日金曜日

異例の予算前倒し要請、麻生財務相「景気下振れに万全期す」―【私の論評】増税の悪影響は最初から懸念されていたこと、いまさら遅い!公共工事の供給制約が明らかになった今一体何をどうするというの?

異例の予算前倒し要請、麻生財務相「景気下振れに万全期す」

麻生財務大臣
 
 3月28日、麻生財務相は、安倍首相とともに2014年度予算を早期実施するよう各省庁に要請する異例の対応に踏み切った。写真は昨年6月、都内で撮影(2014年 ロイター/Issei Kato)

[東京 28日 ロイター] -麻生太郎財務相は28日の閣議で、安倍晋三首相とともに2014年度予算を早期実施するよう各省庁に要請する異例の対応に踏み切った。

4月1日の消費増税に伴って景気が下振れるリスクを最小限に食い止める狙いからだ。

政府が念頭に置く14年度予算の執行目標は今年6月末までに4割以上、9月末までに6割以上を「実施済み」にするというもの。公共工事や備品購入などに基金事業を加え、14年度予算では早期実施対象を12兆円と想定。財務省幹部によると2月に示した13年度補正予算の早期実施分(3.4兆円)を合わせると、その対象は15.4兆円に上る。

麻生財務相は閣議後に記者会見し、「予算執行に具体的な目標をつくることで早期実施を強力に進め、来年度前半に景気が下ぶれするリスクに万全を期す」と語った。

【私の論評】増税の悪影響は最初から懸念されていたこと、いまさら遅い!公共工事の供給制約が明らかになった今一体何をどうするというの?

安倍財務大臣といえは、財務省の考えを代表しているものと考えられます。だからこそ、増税に関しては、このブログでも掲載したように、安倍総理が決断する前から、増税に前向きと受けら取られる発言をしてきました。それについては、このブログでも掲載したことがあります。

しかし、実際に増税することになって、蓋をあけてみたら、景気が下ぶれすることは間違いないどころか、かなり経済に悪影響を与えることが、明るみに出てきたため、あわてて、上記のような発言になったものと思います。これに関しては、少し内容が違いますが、やはり増税の悪影響を恐れた財務省による財務省が公共事業予算繰越を促すという前代未聞の事柄が発生しています。

これは、どういうことかといえば、とにかく公共工事予算なるものは、年内のものは年内に使い切らないと駄目だということがあり、毎年3月あたりになる全国で、あまり実施する必要もない工事が結構行われている光景を目にしたのですが、財務省がこんなことをしなくても、予算を次年度に繰り延べて実行しても良いということを言い出したわけです。

これに関しては、下の動画で三橋氏が、述べていますので、これをご覧になってください。


2014年度予算を早期実施をしようが、2013年度の公共事業予算繰越をしようが、大勢は変わりません。今になって、ようやっと財務省にも、増税の悪影響が目に見えてわかってきたということだと思います。

今回増税すると、消費がまたかなり冷え込み、消費税も思ったほどには増えず、所得税、法人税などがかなり減り、全体としては税収は増えないということになることでしょう。これは、前回のと前々回の増税でもそういうことになりました。しかし、前回と前々回では、デフレの最中で景気が悪いなか増税というとんでもないことをしでかしてしまいました。

今回、ご存知のように昨年から異次元の金融緩和を実施しつつの増税ですが、そうはいっも、デフレから脱却もしていないうちに増税するのですから、とんでもないといわざるをえません。

それに今回は、20年間にもわたり公共工事を減らし続けたということで、建築・土木業界は疲弊し、公共工事が増えても、それをこなしていけいない状況である、公共工事の供給制約があります。

これについては、以前このブログでも掲載しましたので、その記事のURLを以下に掲載します。

【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ―【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!

詳細は、この記事をごらんいただくものとして、この記事では、以下のグラフを示しながら、公共工事の供給制約について説明しまた。その部分を以下にコピペします。
 以下のグラフは公的固定資本形成(公共事業費)と建設業許可業者数の推移です。
公的固定資本形成の増減に対して、建設業者数が遅れて追従しているのが分かります。
大体5年くらいの遅れでしょうか。国土強靭化により公共事業を拡大しても供給能力が元に戻るには5年くらいの時間がかかってしまうという事です。
要するに、公共工事を実施するのは、無論のこと民間建築業・土木業ですが、それが20年にもわたって、公共工事が減らされてきたため、弱いところから淘汰されてしまい、いくら公共工事が増えたにしても、大々的に工事ができるようになるには少なくとも5年はかかりそうだということです。

金融緩和政策は、間違いなく効き目はありますが、その効果が末端にまで効果を及ぼすようになるまでは、少なくとも2年~3年のタイムラグがあります。これに比較すると、財政政策としての公共工事はかなり即効性があります。大々な公共工事を実施すれば、半年くらいで効き目がでてきます。それも、公共工事の従事者にたいする賃金としてすぐに効果がでてきます。

ただし、安定低的長期にわたって効果が持続するということはありません。それに比較して、金融政策は、長期わたり効果が持続します。だから、両者をうまく組み合わせて、経済対策を行うのがベストなのですが、残念ながら日本では、包括的な金融緩和というアクセスをふかしながら、増税でブレーキを踏むというようなとんでも対策を行うわけです。

これは、本当にとんでもないことです。本来公共工事の供給制約があるなかで、公共工事はじょじょに増やしていくこととし、それに変わる手段としては、現在ならびに効果のある給付ということになるはずです。

しかし、政府は反対に舵を切ってしまい、4月からは増税です。新度予算を早期実施をしようが、20本年度の公共事業予算繰越しようが、ほとんど経済に影響は及ぼしません。

消費税増税が決まっていて、動かせないというのなら、所得税の大幅減税、配偶者控除の拡大、経済に即効性の期待できる給付金の拡大など、一刻も早く実施していくべきです。経済対策としては、法人税減税そのものは、あまり意味がないどころか、悪いほうに傾く可能性が大です。減税しても、景気が悪ければ、企業は余剰資金を溜め込むだけです。そんなことをするくらいなら、企業に対しては、雇用を拡大したり、雇用訓練をしたり、賃金を増加したら、何らかの給付をするというほうが余程効果があると思います。

私は、そう思います。皆さんは、:どう終われますか?

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2014年3月27日木曜日

首相「建前論に終始している余裕はない」 防大卒業式で訓示−【私の論評】安倍総理の訓示は歴史的な名訓示となった!(◎_◎;)

首相「建前論に終始している余裕はない」 防大卒業式で訓示


 安倍晋三首相は22日午前、防衛大学校(神奈川県横須賀市)の卒業式で訓示し、「現実から目を背け、建前論に終始している余裕はない。必要なことは現実に即した具体的な行動論と法的基盤の整備だ」と述べた。集団的自衛権の行使を可能にする憲法解釈の見直しと法整備を進める考えを改めて示したものだ。

 首相は、日本近海の公海上で米軍イージス艦が攻撃される事態を例示し「机上の空論ではなく現実に起こり得る。その時に日本は何もできないでよいのか」とも指摘。自身が掲げる積極的平和主義を踏まえ、「自衛隊の高い能力をもってすれば、もっと世界の平和と安定に貢献できる。世界は諸君に大きく期待している」と激励した。

 平成25年度の卒業生は448人で、任官辞退者は10人。留学生はカンボジア、インドネシア、モンゴルなどの計14人だった。

【私の論評】安倍総理の訓示は歴史的な名訓示となった!(◎_◎;)



上の記事の安倍総理の訓示の内容、以下すべて掲載させていただきます。
 本日、伝統ある防衛大学校の卒業式に当たり、これからの我が国の防衛を担うこととなる諸君に、心からお祝いを申し上げます。 
 卒業、おめでとう。 
 諸君の、誠に凛々しく、希望に満ち溢れた勇姿に接し、自衛隊の最高指揮官として、心強く、頼もしく思います。 
 また、学生の教育に尽力されてこられた、國分学校長をはじめ、教職員の方々に敬意を表します。日頃から防衛大学校に御理解と御協力を頂いている御来賓・御家族の皆様には、心より感謝申し上げます。 
 本日は、諸君がそれぞれの現場へと巣立つ、良い機会ですので、内閣総理大臣、そして自衛隊の最高指揮官として、一言申し上げさせていただきます。 
 今日は、22日。15年前の11月、中川尋史空将補と、門屋義廣一等空佐が殉職したのは、22日でありました。まずは、諸君と共に、お二人の御冥福を心よりお祈りしたいと思います。 
 突然のトラブルにより、急速に高度を下げるT33A。この自衛隊機から、緊急脱出を告げる声が、入間タワーに届きました。
 「ベール・アウト」 
 しかし、そこから20秒間。事故の直前まで、二人は脱出せず、機中に残りました。 
 眼下に広がる、狭山市の住宅街。何としてでも、住宅街への墜落を避け、入間川の河川敷へ事故機を操縦する。5000時間を超える飛行経験、それまでの自衛官人生の全てを懸けて、最後の瞬間まで、国民の命を守ろうとしました。 
 二人は、まさに、命を懸けて、自衛隊員としての強い使命感と責任感を、私たちに示してくれたと思います。 
 「雪中の松柏、いよいよ青々たり」という言葉があります。 
 雪が降り積もる中でも、青々と葉をつけ、凛とした松の木のたたずまい。そこに重ねて、いかなる困難に直面しても、強い信念を持って立ち向かう人を、たたえる言葉です。 
 もちろん、このような事故は二度とあってはならない。我々は、そのために全力を尽くさねばなりません。 
 しかし、国家の存立にかかわる困難な任務に就く諸君は、万が一の事態に直面するかもしれない。 
 その時には、全身全霊を捧げて、国民の生命と財産、日本の領土・領海・領空は、断固として守り抜く。その信念を、堅く持ち続けてほしいと思います。 
 そのために、どんな風雪にもビクともしない、あの松の木のごとく、諸君には、いかなる厳しい訓練や任務にも、耐えていってもらいたいと思います。 
 厳しい冬の中で、松の木の青々とした姿は、周囲の見る人たちを、大いに励ましてくれるものであります。 
 2月の大雪災害において、雪で閉ざされ孤立した集落の人たちが、昼夜を分かたず救助活動にあたる自衛隊員の姿に、どれほど勇気づけられたことか。 
 昨年、豪雨被害を受けた伊豆大島でも、行方不明者の捜索を懸命に続ける自衛隊員の姿は、国民に大きな勇気を与えてくれました。 
 今ほど、自衛隊が、国民から信頼され、頼りにされている時代は、かつてなかったのではないでしょうか。 
 諸君には、その自信と誇りを胸に、どんなに困難な現場にあっても、国民を守るという崇高な任務を全うしてほしい。そして、国民に安心を与える存在であってほしいと願います。 
 常に国民のそばにあって、気高く存在する、「雪中の松柏」たれ。諸君には、こう申し上げたいと思います。 
 自衛隊を頼りにするのは、今や、日本だけではありません。 
 マレーシアでは、行方不明となった航空機の捜索に協力しています。フィリピンの台風被害では、1200人規模の自衛隊員が緊急支援にあたり、世界中から感謝の声が寄せられました。 
 ジブチや南スーダンでも、摂氏50度にも及ぶ過酷な環境のもと、高い士気を保つ自衛隊の姿は、国際的に高い評価を受けています。 
 冷戦後の地域紛争の増加、テロによる脅威。変わりゆく世界の現実を常に見つめながら、自衛隊は、PKOやテロ対策など、その役割を大きく広げてきました。 
 自衛隊の高い能力をもってすれば、もっと世界の平和と安定に貢献できるはず。世界は、諸君に、大きく期待しています。 
 今日、この場には、カンボジア、インドネシア、モンゴル、フィリピン、大韓民国、タイ、そしてベトナムからの留学生諸君がいます。 
 日本は、諸君の母国とも手を携えて、世界の平和と安定に貢献していきたい。ここでの学びの日々で育まれた深い絆をもとに、諸君には、母国と我が国との友情の架け橋になってほしいと願います。 
 日本を取り巻く現実は、一層、厳しさを増しています。 
 緊張感の高い現場で、今この瞬間も、士気高く任務にあたる自衛隊員の姿は、私の誇りであります。 
 南西の海では主権に対する挑発も相次いでいます。北朝鮮による大量破壊兵器や弾道ミサイルの脅威も深刻さを増しています。 
 日本近海の公海上において、ミサイル防衛のため警戒にあたる、米国のイージス艦が攻撃を受けるかもしれない。 
 これは、机上の空論ではありません。現実に起こり得る事態です。その時に、日本は何もできない、ということで、本当によいのか。 
 戦後68年間にわたる、我が国の平和国家としての歩みは、これからも決して変わることはありません。現実から乖離した観念論を振りかざして、これまでの歩みを踏み外すようなことは、絶対にない。我が国の立場は、明確です。 
 しかし、平和国家という言葉を口で唱えるだけで、平和が得られるわけでもありません。もはや、現実から目を背け、建前論に終始している余裕もありません。 
 必要なことは、現実に即した具体的な行動論と、そのための法的基盤の整備。それだけです。私は、現実を踏まえた、安全保障政策の立て直しを進めてまいります。 
 全ては国民と主権を守るため。諸君におかれても、その高い意識をもって、いかなる現場でも、現状に満足することなく、常に高みを目指して、能動的に任務にあたってもらいたいと思います。 
 「唯 至誠を以て 御奉公申上ぐる一事に至りては人後に落ちまいと 堅き決意を 有している。」 
 日露戦争のあと学習院長に親任された乃木希典・陸軍大将は、軍人に教育などできるのか、との批判に、こう答えたと言います。 
 どんな任務が与えられても、誠実に、真心を持って、全力を尽くす。その一点では、誰にも絶対に負けない。 
 その覚悟をもって、諸君には、これからの幹部自衛官としての歩みを、進めていってもらいたいと思います。 
 その第一は、何よりも、諸君を支えてくれる人たちへの感謝の気持ちです。 
 乃木大将は、常に、第一線にあって、兵士たちと苦楽を共にすることを、信条としていたと言います。諸君にも、部下となる自衛隊員たちの気持ちに寄り添える幹部自衛官となってほしい。 
 同時に、諸君を育んでくださった御家族への感謝の気持ちを、忘れないでほしいと思います。 
 今日も、本当に数多くの御家族の皆さんが、諸君の晴れ舞台を見るために御参列くださっています。 
 私も、最高指揮官として、大切なお子さんを自衛隊に送り出してくださった皆さんに、この場を借りて、心から感謝申し上げたいと思います。 
 お預かりする以上、しっかりと任務が遂行できるよう万全を期し、皆さんが誇れるような自衛官に育てあげることをお約束いたします。 
 最後となりましたが、諸君の今後の御活躍と、防衛大学校の益々の発展を祈念し、私の訓示といたします。 
平成二十六年三月二十二日
 内閣総理大臣 安倍 晋三

「建前論に終始している余裕はない」という、安倍総理の上の訓示がが示すように集団的自衛権は喫緊の課題です。3/22の防衛大学卒業式の首相訓示は歴史的な名訓示となったと思います。
安倍総理の、演説素晴らしいです。何も、解説するひつようなどないとおもいます。

本日は、札幌に、所用があってきていましたので、ここくらいで終わりにさせていただきます。

ごじつまた、何か付け加えるかもしれません。よろしくお願いします!

2014年3月26日水曜日

青山繁晴がハワイ・アメリカ軍太平洋司令部の甘い考えに喝!―【私の論評】日本も、そろそろアメリカをあまりあてにせず独自でアジアと平和の安定に寄与すべき時がやってきたようだ(゚д゚)!

青山繁晴がハワイ・アメリカ軍太平洋司令部の甘い考えに喝!



独立総合研究所の青山繁晴氏が、ハワイにある米軍太平洋艦隊司令部、米軍太平洋空軍司令部、統合司令部へ訪問し、対中国&北朝鮮有事に対する議論した内容を報告しています。

青山繁晴氏によると、対北朝鮮を考えた場合、アメリカ軍の幹部は韓国の朴槿恵(パククネ)大統領の異常な反日は本当に迷惑で国内の問題を隠すために外に敵を作るというありがちな政策にしか見えないとハッキリ語ったそうです。

青山氏によるとアメリが軍の幹部は、米国政府が尖閣諸島は日米安保の対象だと繰り返し言っているのだから中国は中々動けないだろうと希望的観測を持っているとのこと。

さらに中国人民解放軍の狙いは、自衛隊や米軍を挑発しておかしな切っ掛けを作ることだが、共産党政権は未だ本格的に取りには来ないだろうと分析しているが、そんな甘い子考えではダメだと青山氏は喝を入れたそうです。

【私の論評】日本も、そろそろアメリカをあまりあてにせず独自でアジアと平和の安定に寄与すべき時がやってきたようだ(゚д゚)!

オバマの可哀想な瞬間、それにしてもリーダーシップが欠如している?
オバマ大統領が、もともと外交音痴であること、それにあと任期も2年ということで、海外のことなどあまり気にかけていないようであることについては、このブログでも掲載してきました。本当にどうしようもないです。

上の写真は、このようなオバマの煮え切らない態度を象徴しているようです。結局朴槿恵も、安部総理も、ブッシュの顔を立てるためだけにこの会合に出席したということです。

それにしても、このオバマ大統領の指揮下にある米軍も、青山氏が指摘するように、甘い考え方を持つのはいたしかたないと思います。

オバマ大統領としては、朴槿恵には、中国寄りの政策をとるなら、米国との同盟から抜けるべきだくらいのこと言って当然のことと思います。

しかし、それもできない、それどころか、全く必要性も何もなく、今の時期にミッシェル夫人を中国に長期滞在させるような馬鹿真似をしています。

しかも、会談が始まった直後に、北朝鮮が中距離弾道ミサイルのノドンを二発も打ったことや、アメリカのインテリジェンスによって、北朝鮮の崩壊は近いとされる今日、もっとはっきりアメリカの意図をはっきり示すべきなのでしょうが、そもそも、オバマにはそのような明確なビジョンなどないのだと思います。

北朝鮮の中距離弾道ミサイル「ノドン」

この有り様だと、先日のこのブログにも掲載したように、「安部首相は、河野談話をくつがえす、新談話をいずれ発表しようとしていると思います。そうして、深謀遠慮によって、アメリカのオバマを懐柔し、日本がロシアに対して、名目だけの制裁しかしないことにして、プーチン大統領に恩を売って北方領土返還に結びつけようとしているのです」ということが、ますます信ぴょう性を帯びてきます。

小国ロシアに対して、このような外交を展開しようといている、安部総理の目には、韓国の朴槿恵な゛と全く写っていません。安部総理にとって、朴槿恵はオバマに恩を売る単なる一時的な道具に過ぎず、韓国など眼中にないのだと思います。

日本としては、馬鹿オバマ以外の軍や議会などに徹底的に訴え、オバマ抜きでもいよいよのときは、中国に対抗できるような対抗措置をとっておくべきでしょう。日本の海上自衛隊を仮想敵にするような朴槿恵にはもうほとほと愛想がつきました。この際、韓国など日本にとってはどうでも良いでしょう。

ソビエト連邦崩壊後の約20年でみると、東欧諸国が相次いでNATOに加盟するなど、ロシアは崖っぷちに立っていましたが、クリミア編入で土俵際で何とか踏みとどまったという感じです。プーチン側から見れば、これは当然のことです。ここで踏ん張らなければ、ロシアの地位は地に堕ちたと考えられます。

この状態は、欧米とロシアにとって、いい「均衡」になり得ると思います。今後は紆余曲折があるにしても、長い目で見れば、一定期間、経済制裁が行われた後に、徐々に関係正常化に向かうように思われます。

ただし、短期的には、欧州とロシアとの駆け引きが行われることになると思います。日本にとって要注意なのは、中国の動きです。クリミアには住民がいるので、曲がりなりにも民主的な手続きが行われました。しかし、尖閣諸島は無人島です。ある日、不測の事態が起こらないとはいえません。

今回のロシアのように、国連常任理事国が当事者になると当然、国連も無力です。そうなると、上で示したように、米国もあてにならずに、国連常任理事国でもある、中国にいいようにされることもあり得ます。

日本も、そろそろアメリカをあまりあてにせずとも、小国ロシアなども巻き込んで、独自でアジアと平和の安定に寄与すべき日がやってきたようです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年3月25日火曜日

日本は破産しない!(上念司オフィシャルページ)秋田県の建築会社がとんでもないことになっている!!―【私の論評】公共工事にも市場原理をとりいれるべき、このままでは日本の建築業界は2度破壊されてしまう!

日本は破産しない!(上念司FBオフィシャルページ)秋田県の建築会社がとんでもないことになっている!!

経済評論家 上念司氏
秋田県の建設会社勤務の方より切実な訴えです。供給制約を無視することでなんと公共事業潰しが行われています。皆さん、耳を傾けてください!

ーーーー
建設業勤務です。

はっきり言って、公共事業を景気対策の一環としてやられると迷惑です。

そっちの都合で供給力なんて増やせませんって。

最悪の状況を経験して、人も設備も減らしまくってなんとか耐えてきたのに、いきなり仕事持ってきて「さあやれ、不落にすんな」だと?

建設業だって馬鹿じゃないんですから、その後の崖を見越して保守的に経営しますよ。

景気なんてしりませんよ。こちとら遅くとも2020年には終わるバブルですし。地方なのでその前に終わりますし。

実際現状は完成工事高が上がっても経費がかさんでかえって赤字になってるところ多いんじゃないですか?

そもそも外国人を建設労働者にって、馬鹿の発想じゃないですか?

公共工事が地元企業への発注なのに、誰がその外国人とるんですか?秋田のおっさんがベトナム語使えるとでも?

下請けが起こした事故は元請けの責任になるんですよ?そんな訳のわからないもの使えませんよ?



建設業を20年ぐらいケチョンケチョンにこき下ろした結果がこの「人材不足」です。
いまから泥縄やったって間に合いませんって。政治の結果です。

建設業に必要なのは長期的な将来の見通しです。
景気対策としての公共事業は、その真逆の愚策であると断言します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・

物価についてはある程度救済措置はありますが、労務単価は基本的に年1回の改定時以外は変わりません。

ですので人件費がいくら嵩んでも公共事業の契約額は増えないのです。

さらに工事が多すぎて建設資材が不足し、それによって工期を圧迫されて休日や夜間の突貫工事になってしまうと益々労務費が嵩みます。はっきり言って建設業の供給能力を把握しないで無尽蔵に公共事業を発注したとしか思えません。

この記事の詳細はこちらから!

【私の論評】国土強靭化基本法には、建築・土木業界の育成を含む包括的プログラムを含むべき、このままでは日本の建築業界は2度破壊されてしまう!

公共工事の供給制約、かなり深刻なことが上の記事からもわかります。過去20年間にもわたり、公共工事を減らしに減らしてきた結果がこの有様です。このことについては、以前のこのブログでも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

【日本の解き方】高く評価できる黒田日銀の1年目 懸念は増税による成長率下振れ―【私の論評】財政政策にも限りが、追加財政政策をしたとしても、公共工事の供給制約がある(゚д゚)!
 これは、かなり重大な問題です。やはり、今年の増税は何が何でも絶対見送るべきだったということです。 
そうはいっても、国土強靭化などの公共工事は絶対に必要です。であれば、5年くらいかけて、徐々に増やしていくということは絶対にすべきものと思います。ただし、当面の即効的な景気対策にはならないということです。 
そうなると、当面公共工事は、経済の安定化政策の手段としては非効率ということです。賃金高騰、資材高騰している現状では、公共工事に無理やり公共投資をするよりは、同じ額を減税や給付に回した方が景気の安定化に資するということになると考えます。

平成15年度は、増税は絶対に駄目です。それどころか、減税をすべきです。また、給付をするにしても、即効性のある給付の仕方をしなければならないと思います。それとも、アメリカが第二次世界大戦で実施したように、建築・土木関係の人材を急速に育てるようなブログラムを開発するなどということも考えられます。あの戦略爆撃B29の爆撃機と、乗員を急ピッチで育てる戦略ブログラムを実施するなんていかがですか?それにしても、来年1年間は、そのようなこともすぐには効果があがりません。やっぱり、本当は増税すべきではなかったということです。
上の記事にあるとおり、公共工事の労務単価は基本的に年1回の改定時以外は変わらないというところが非常に問題です。ここにも、市場原理を適用していくべきです。官僚が決めるのではなく、市場の動きに任せるべきです。方法はいくらでもあると思います。これなしに、日本の公共工事の供給制約を緩和する方法はありません。

また、財政的にみても、労務単価に上下に応じて、財政出動ができれば、素早い経済対策を行うことができます。これを前提として財政政策を実施すべきです。

景気対策としての、積極財政政策は金融緩和より即効性があります。金融緩和が末端にまで影響が及んでくるのは2年~3年かかります。ところが、財政政策はうまくいけば、半年くらいで影響がでてきます。

しかし、現状のように公共工事の供給制限がある最中では、むやみやたらと公共工事そのものを増やしても、効果は期待できません

であればやはり、公共工事は増やしつつも、減税、給付も同時に実施していくという道筋が正しいです。公共工事は、景気回復の柱とすることなく、あくまでサブとして、将来の国土強靭化のための備えとして、包括的プログラムを実行していくべきと思います。

そうして、給付の中には、建築・土木・電気工事などの経験がない人を、促成栽培できるような教育プログラムを導入しそれを運用しつつ、それも教育を受けている間も、給付が受けられるようにして、短期間で技術を習得させつつ、習得した人材をスムーズに公共工事にまわせるような包括的プログラムをつくり、うまくまわしていくような仕組みを構築すべきです。

そうして、ただのべつまくなく増やすというのではなく、長期的な公共工事のプログラムに基づき、毎年増やしたり、減らしたりするような包括的プログラムにすべきと思います。このように書いてしまうと、まるで社会主義政策のようですが、この包括プログラムには、もちろん市場主義も導入し、設計主義などには陥らない仕組みづくりが必要になります。当然期間は10年などと限って実行すべきものです。現実を知らない、知ろうともしない役人の作文ではこのようなプログラムはできません。英知を結集すべきです。そうしてその目的は、いうまでもなく、デフレからの完全脱却です。

国土強靭化基本法案の概要をみてみると、工事の概要については掲載されてありますが、この工事を可能にする、建築・土木業界の育成など掲載されていません。それは、まるで最初から存在するもののような扱いです。これでは、折角の素晴らしい計画でも絵に描いた餅に終わってしまいます。建築・土木業界の人材、インフラなどの促進計画ならびに、どの程度の期間で実施するのか、掲載すべきです。

人類を月に送り込んだアポロ計画

この概要を書いた人の頭の中には、現状の公共工事の制約のことが頭にないようです。これは、プログラム思考のアメリカと、日本との大きな違いであると思います。世界恐慌(日本では昭和恐慌)から一番先に立ち直りました。これは、戦前のことです。これには、高橋是清か推進した、日本独自の財政・金融政策によるものです。アメリカの経済が立ち直ったのは、戦争中のことです。

この点では、日本はアメリカより優れていますが、プログラム思考ということではあアメリカに多いに学ぶ点があります。たとえば、戦略爆撃機B29の製造と、出来上がったB29のクルーの養成は、一つの包括的プログラムを実行することにより行われました。いくら爆撃機をたくさん作っても、その要員がいなければ、爆撃には役に立ちません。

さらに、どこかの地点を爆撃するにおいて、アメリカの場合は、そこに爆撃機が到達するまでに、撃墜される爆撃機の数を確率統計的に計算して、その分も含めて、爆撃隊を編成しました。しかし、日本は、撃墜されるであろう爆撃機の数を含めてまで、爆撃隊を編成しなかったため、いつも不十分な爆撃しかできませんでした。

このプログラム思考は、その後人類を月に起こりこむ計画である、アポロ計画にも引き継がれ、成功しています。

アメリカでは国家プロジェクトとしてニューディール政策が行われたが、アメリカの
経済が回復したのは、戦中だった。これに比して、日本は戦前に経済が回復した。
国土強靭化を実行するには、アメリカのニューディール政策に匹敵するような、歴史に残るようなプログラムを創設し、実行していくべきものと思います。過去に世界恐慌から世界で一番最初に脱却できた、日本なら、英知を結集すればそのようなことは十分実現可能であると考えます。また、このような包括的プログラムの運用実績をつければ、日本がこれから様々な災厄にあったにしても、強靭にしなやかに立ち直ることができます。

このようなことを実施せず、あるがままに放置しておけば、日本の建築・土木業界は、過去20年は公共工事の大幅減により、弱体化され、今度は景気対策による公共工事の大幅増により、破壊されてしまいます。とにかく、小手先では駄目です。本格的に、体系的、組織的に取り組む必要があります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思いますか?

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2014年3月24日月曜日

大国に媚びる朴大統領、クリミア情勢に異例のダンマリを決め込む体たらく ―【私の論評】すでにロシアは日本と比較しても大国ではない!安部総理にとって、朴槿恵はオバマに恩を売るための単なる一時的な外交上の道具に過ぎない(゚д゚)!

大国に媚びる朴大統領、クリミア情勢に異例のダンマリを決め込む体たらく 

反日には声高な朴槿恵大統領(右)だが、クリミアを
併合したロシアのプーチン大統領にはダンマリを決め込む

 朴槿恵(パク・クネ)大統領率いる韓国政府が、ウクライナ南部クリミア自治共和国を併合したロシアに対し、腰の引けた姿勢に終始している。併合に形ばかりの抗議声明を発表しているが、ロシア政府との高官協議ではクリミアの話題にすら触れなかったのだ。米国の同盟国であり、法の支配を重んじる旧西側諸国の一員としては異例の対応。まるで“プーチン恐怖症”に陥ったかのようだ。

 プーチン大統領がクリミア自治共和国のロシア連邦への併合を宣言した18日、ソウルでは、韓国外務省の李京秀(イ・ギョンス)次官補が、ロシアのモルグロフ外務次官と次官級政策協議に臨んでいた。

 「クリミアの問題は政策全般を議論する政策協議会の議題ではなく、ロシア側から特別な言及もなかった」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 韓国にとってロシアは、米国、サウジアラビアに次ぐ自動車輸出先第3位の魅力的な市場でもある。ウクライナ情勢を受けたルーブル安で輸出額は減少傾向にあり、クリミア併合への抗議でロシアの怒りを買うのは得策ではないというわけだ。

 最近も、韓国は手痛い思いを味わっている。

 ソチ冬季五輪のフィギュアスケート女子で、韓国の金妍児(キム・ヨナ)がロシア選手に敗れたことを受け、韓国のネットユーザーがプーチン氏のフェイスブック(FB)に批判の書き込みを集中させた。この直後、核兵器を搭載できるロシア空軍の戦略爆撃機が韓国の防空識別圏を飛行したため、韓国内では「プーチン氏が『FBテロ』に激怒した」との憶測まで飛び交った。

 大国におもねる韓国の外交姿勢は、対中外交でより顕著だ。

 前出の室谷氏は「その証拠に、中国によるチベット、新疆ウイグルへの弾圧、人権問題にも何も言わない」と指摘する。

 中国は韓国にとって最大の貿易相手国だけに、「韓国政府だけじゃなく、マスコミも一緒になって中国の人権問題を無視している」(室谷氏)のが実情という。

 韓国政府は、日本海について、韓国名「東海」も併記するようしつこく主張するが、中国沿岸部が接する黄海に関しては韓国名「西海」を併記するよう求めることはほとんどない。

 ご都合主義、ここに極まれり-と言いたくなる対外姿勢だが、それもこれも「韓国が日本は強くないと見ているから」(室谷氏)に他ならない。安倍晋三政権としては、日米韓首脳会談でも韓国におもねらず、毅然(きぜん)とした外交を続けるのが得策といえそうだ。

【私の論評】すでにロシアは日本と比較しても大国ではない!安部総理にとって、朴槿恵はオバマに恩を売るための単なる一時的な外交上の道具に過ぎない(゚д゚)!

このブログでも、何回か掲載してきたように、今のロシアは大国ではありません。GDPは日本の1/5、人口は一千万人日本より多い程度です。にもかかわらず、隣に人口13億人の中国が接しています。脆弱この上ないです。

これについては、詳細は以下の記事をご覧になって下さい。

安倍首相と習主席を天秤に したたかなプーチン大統領 北方領土は…―【私の論評】小国ロシアの外交に学ぼう!!だが、インド・アセアンと中国とを両天秤にかけて見せた安倍総理の外交手腕のほうが凄いかも!

大国でなくなったロシアなど、本来ならば、アメリカ+EUの敵などではありません。本気で戦争をすれば、すぐに負けます。そもそも、長期にわたる戦争継続能力などありません。

本来、オバマもEUも徹底的に強気に出ていれば、ロシアには選択の余地などなかったと思います。ただし、過去の大量の核の遺産があること、さらには、長期にわたる軍事技術の蓄積などがあるだけです。

これも、長期的に見れば弱体化していくのは目に見えています。だからこそ、プーチンは、日本などとの関係を強化したいと考えているのです。

こんな、ロシアに苦言の一つも言えない、朴槿恵はやはり、日本を舐めきっているのだと思います。韓国など、本来、軍事的にも経済的にも日本の敵ではありません。プーチンなみの強面外交などをするとか、軍事力を強化するなどのことをすれば、すぐに静かになります。それは、今や小国になり果てたロシアへの朴槿恵の対応をみていれば良くわかることです。

しかし、これに対しても安部総理は、着々と準備をしていると思います。それに関しては、昨日のこのブログの記事にも掲載しました。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一体どういうことなのか、抜粋して掲載させていただきます。
独立総合研究所の青山繁晴氏が安倍晋三総理大臣の恐るべき外交戦略を解説しています。 
青山繁晴氏は、安倍首相が従軍慰安婦問題の原因である河野談話の見直しをしないという発言を行ったのは朴槿恵大統領を日米韓首脳会談に引っ張りだし北朝鮮の崩壊を恐れているアメリカオバマ大統領に恩を売る為であり、また、ロシアがウクライナ領のクリミア自治共和国の編入に際して、日本が名目だけの制裁しかしていない理由もプーチン大統領に恩を売って北方領土返還に結びつけようとしていると解説しています。 
すべては、安倍首相の日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮だと青山氏は解説しています。
本来小国ロシアは、大国米国の敵ではない

これに関しては、本日また新しい動きがありました。その動きを示している記事のURLを以下に掲載します。
首相「未来志向の関係に」 日米韓、初の首脳会談へ 新事実出れば新談話も
 安倍晋三首相は23日午後(日本時間同日夜)、政府専用機でオランダに到着した。オランダ・ハーグでの「第3回核安全保障サミット」などに出席。現地で、オバマ米大統領と、朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領との日米韓首脳会談を開く。出発に先立ち羽田空港で、同首脳会談について「未来志向の日韓関係に向けた第一歩としたい。東アジアの安全保障について率直な意見交換をしたい」と強調した。 
 こうしたなか、自民党の萩生田光一総裁特別補佐は同日、フジテレビ系「新報道2001」に出演し、慰安婦募集の強制性を認め、日本と日本人を貶め続けている1993年の「河野洋平官房長官談話」の検証について「新たな事実が出てくれば、新しい談話を発表すればいい」と語った。 
 これに対し、韓国外務省はいつものように「極めて不適切な発言だ」「容認できない」などと反発した。 
 ただ、新しい談話については、菅義偉官房長官や自民党の三原じゅん子女性局長もすでに、夕刊フジのインタビューに「戦後70年となる2015年に、未来志向の安倍談話を出す」「十分に検証された首相談話を出せるのは安倍首相しかいない」と語っている。
安部首相は、河野談話をくつがえす、新談話をいずれ発表しようとしていると思います。そうして、深謀遠慮によって、アメリカのオバマを懐柔し、日本がロシアに対して、名目だけの制裁しかしないことにして、プーチン大統領に恩を売って北方領土返還に結びつけようとしているのです。

河野談話に変わって安倍談話が公表される日がくる?

小国ロシアに対して、このような外交を展開しようといている、安部総理の目には、韓国の朴槿恵な゛と全く写っていません。安部総理にとって、朴槿恵はオバマに恩を売る単なる一時的な道具に過ぎず、韓国など眼中にないのだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年3月23日日曜日

青山繁晴が安倍首相の恐るべき外交戦略・深謀遠慮を解説【従軍慰安婦・北朝鮮崩壊・クリミア危機】―【私の論評】トリクルダウンをするという安倍総理は、とてつもないことをやりつつあるのか?オバマ大統領の任期中にやれるだけのことをやりたいというのが本音か(゚д゚)!




独立総合研究所の青山繁晴氏が安倍晋三総理大臣の恐るべき外交戦略を解説しています。

青山繁晴氏は、安倍首相が従軍慰安婦問題の原因である河野談話の見直しをしないという発言を行ったのは朴槿恵大統領を日米韓首脳会談に引っ張りだし北朝鮮の崩壊を恐れているアメリカオバマ大統領に恩を売る為であり、また、ロシアがウクライナ領のクリミア自治共和国の編入に際して、日本が名目だけの制裁しかしていない理由もプーチン大統領に恩を売って北方領土返還に結びつけようとしていると解説しています。

すべては、安倍首相の日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮だと青山氏は解説しています。

【私の論評】トリクルダウンをするという安倍総理は、とてつもないことをやりつつあるのか?オバマ大統領の任期中にやれるだけのことをやりたいというのが本音か(゚д゚)!

上の青山氏の報道を裏付けるような内容を西村幸祐氏がツイートしていました。
自民・萩生田氏の発言は、西村氏のツイートのリンクから本日の「報道2001」における、萩生田氏の発言部分の動画をご覧いただくことができます。この番組をご覧になっていない方は、是非ご覧になってください。また、この動画には、解説記事もついていましたので、その記事を以下にコピペさせていただきます。
「河野談話」検証 自民・萩生田氏「新事実出れば新談話も」 フジテレビ「新報道2001」で
自民党の萩生田総裁特別補佐は23日朝、フジテレビの「新報道2001」に出演し、いわゆる「従軍慰安婦」問題で、旧日本軍の関与を認めた「河野談話」に関し、政府が行う検証作業で新たな事実が出れば、新しい談話を出せばいいとの考えを示した。 
自民党の萩生田氏は「その中(検証作業)で、新たな事実が出てくればですね、それは新しい談話を発表すればいいわけであって」と述べた。 
萩生田氏は「安倍首相は、河野談話の見直しは考えていないと言ったが、新しい談話を出すことは否定していない」とも指摘した。 
民主党の松原国対委員長は「事実関係を明らかにしたいという国会の思いがあっても、わたしは、それは当然だと思う」と述べた。 
また、民主党の松原国対委員長は、立法府による河野談話の検証に、前向きな立場を示した。
この二つの情報源から浮かびあがるのは、やはり安倍総理の深謀遠慮です。過去1年間、安倍政権が成立してからの、安倍総理の勢力的な外遊とその成果などみていると、談話の見直しはないとの発言には、やはり何らかの裏や意図があるように感じられます。

このような深謀遠慮は他の面でもあると思います。たとえば、以下に三橋氏の動画を掲載させていただきます。



【動画の説明】労働市場の供給能力不足と、回復の兆しが見えない人口問題を解決するため、経済財政諮­問会議は、移民の受け入れと永住資格の緩和という禁じ手を議論の俎上に上げてきた。し­かしこれは、世界中で報告されている文化摩擦を引き起こすことは必至であり、しかも労­働者単価を押し下げ、日本人の所得を圧迫する売国の所業である。

これで利益を受けるの­は、グローバル展開している大企業のみであり、国民経済の観点からは、全く話にならな­い悪政である。また、実質的増税となる「配偶者控除」は、むしろ少子化を加速させる側­面もあり、先の移民受け入れ議論と合わせると、一貫した「日本解体政策」と言っても過­言ではない。独立採算を旨とする道州制の危険性と合わせ、安倍政権が議論する経済政策­の危険性について警鐘を鳴らしておきます。



【動画の説明】春からの消費増税を控え、財政出動で景気の下支えを目論む財務省であるが、デフレ期に­深刻化した人手不足が祟って、公共事業の入札不調が多発し、その目論見が崩れつつある­。

これに焦った財務省は、事業数を抑える代わりに単価を上げたり、予算執行の期限を区­切るなどの対策を採っているが、しかし、その後の税制改正や規制改革が「トリクルダウ­ン理論」に基づいている所が大問題である。国民経済よりもグローバル経済、内需振興よ­りも外資導入に偏るその危うさについて、警鐘を鳴らしておきます。

この二つの動画、結局安倍政権が「トリクルダウン理論」に基づく、政策に移行するのではないかという懸念を表明したものです。

「トリクルダウン理論」とは、「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が浸透(トリクルダウン)する」とする経済理論または経済思想です。トリクルダウン仮説やトリクルダウン効果ともいいます。現状では、マクロレベルでのパイの拡大が、貧困層の経済状況を改善につながることを裏付ける有力な研究は存在しないとされています。

トリクルダウン理論は、新自由主義の代表的な主張の一つであり、この学説を忠実に実行した時のアメリカ合衆国大統領ロナルド・レーガンの経済政策、いわゆるレーガノミクス(Reaganomics)について、その批判者と支持者がともに用いた言葉でもあります。

このトリクルダウンは、アメリカでは結局のところ失敗しています。それよりも何よりも、中国の鄧小平による改革は、「富めるものから富め」という典型的なトリクルダウンでした。その中国が、大失敗しています。特に、中国の場合は、最初はトリクルダウンでも良かったのでしょうが、あまりに長い間それを続けてしまったため、貧富の差が拡大し、建国以来暴動が毎年平均2万件だったものが、2010年あたりからは、10万件を超えるようになり、とんでもないことになっています。

本来は、途中でトリクルダウンはやめて、民主化、政治と経済の分離、法治国家化をある程度推進して、それにより中間層を増やし、中間層の経済・社会活動を活発化して経済を活性化させるようにすべきでした。

欧米諸国は、百年以上をかけて、これを実施し、経済を発展させてきました。日本は、高度成長期の数十年でこれを成し遂げました。

トリクルダウン理論による経済対策は結局のところ大失敗でした。日本を含めた先進国も、中国も、もう一度基本に立ち戻って、中間層を増やしこれらの経済・社会活動を活発にさせることにより、経済・社会を良くしていく道を歩むべきです。

このような現状を考えると、いまさらトリクルダウンなど、安部総理が信奉しているとはとても思えません。だとすると、これも深謀遠慮のうちの一つかもしれません。自民党の中には、トリクルダウン的政策を好む人も大勢います。これらの人たちが造反しないように、トリクルダウン的政策を検討させているだけかもしれません。

ブログ冒頭の、記事で安部総理が、「河野談話の見直しをしないという発言」は、日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮と青山氏が力説しています。「トリクルダウン的政策を検討せよ」という安部総理の発言も、日本をアメポチから脱却させようとする深謀遠慮なのかもしれません。

考えてみれば、トリクルダウン的政策も日本にアメポチ的人が大勢いるからやらねばならないと思い込むという背景があることは間違いないものと思います。しかも、悪意があるわけでなく、無邪気にそう信じ込んでいます。竹中平蔵氏などその典型だと思います。

しかし、安部総理は本来アメポチから、脱却しようとしている人でもあります。安部総理は、「河野談話の見直しをしない」という発言を行い槿恵大統領を高い梯子に登らせ、得意の絶頂にたたせながら、その梯子をいずれ外し、実を取ろうとしています。

であれば、日本国内でも、構造改革派などのトリクルダウン派を高い梯子に登らせ、得意の絶頂にたたせながら、いずれその梯子を外そうと、戦略を巡らしているのかもしれません。

今後それこそ、国内でもとてつもないことが起こるかもしれません。



日本国内外で日本のアメポチ化脱却を狙うとすれば、確かに今は、チャンスです。なぜなら、私がこのブログでも以前述べたように、オバマは外交音痴であり、対外的にかなり弱腰だからです。

以下に、オバマの弱腰ぶりを掲載した、このブログの過去の記事のURLを掲載します。

【産経抄】3月15日―【私の論評】オバマ大統領の外交べたが、安倍総理の痛恨の極みに拍車をかけている!しかしこれは、日本にとって好機となりえるかも(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の結論部分のみ掲載させていただきます。
しかしながら、これはある意味日本のチャンスであるかもしれません。TPPにおいても、日本側が頑張っているので、なかなか結論が出ないでいます。オバマの軟弱外交姿勢に乗じて、これからオバマの人気終了にいたるまで、どんどん攻勢にでて、日本の立場を強固にするという手も考えられます。 
オバマが煮え切らないというのなら、日米韓の首脳会談など、日本側から取り消しても良いではありませんか。上の産経抄の最後の締めくくりの文章にもあるように、「朝鮮半島が有事になって最も困るのは、日本ではなく韓国なのだから」日本は、韓国が態度を改めない限り首脳会談などに応じないどころか、最低限冠婚葬祭などのつき合い程度にしてあとはノータッチでいいではありませんか。これによって、日米は困ることなど何もありません。一番困るのは韓国です。 
オバマの態度が煮え切らない、外交音痴ということは、一方では、中韓をつけあがらせるというデメリットもありますが、一方では日本がアメリカに対して攻勢に出て、日本をアメポチから脱却させるチャンスでもあると思います。

オバマ任期は後2年あります。安部総理は、この期間を最大限に利用して、国外ではアメリカに対して、アメポチ脱却ための攻勢を強めできるだけ脱却できるように努力して、同時に日本国内でもアメポチ勢力を一掃しようとしているのかもしれません。

私は、そう思います。皆さんはどう思いますか。

この件に関しては、今後も追跡して何か変化があれば、また掲載させていただきます。

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2014年3月22日土曜日

中国主席:米大統領夫人と会談 「オバマ氏との再会期待」―【私の論評】ウクライナ情勢、台湾情勢を無視したオバマ夫人の中国滞在、鳩山お花畑夫妻と同うレベルか(゚д゚)!

中国主席:米大統領夫人と会談 「オバマ氏との再会期待」

ミシェル・オバマ米大統領夫人(中央右)と握手を交わす中国の習近平国家主席
訪中しているオバマ米大統領のミシェル夫人は21日、北京の釣魚台迎賓館で習近平(しゅう・きんぺい)国家主席と会談した。習主席は「米中関係は両国と世界にとって重要だ」としたうえで「両国は、新型の大国関係を構築する目標に向け発展していくと信じている。オバマ大統領との再会を期待している」と述べた。

会談には、国民的歌手である習主席の彭麗媛(ほう・れいえん)夫人のほか、ミシェル夫人の母親と長女、次女が同席。ミシェル夫人は「米国では中国語を勉強する若者はますます増えている。青少年の交流は両国関係にとって重要だ」などと応じた。

ミシェル夫人は彭夫人との交流を深める目的で訪中。この日は北京の中学校や故宮を見学し、書道や卓球も楽しんだ。

【私の論評】ウクライナ情勢、台湾情勢を無視したオバマ夫人の中国滞在、鳩山お花畑夫妻と同レベルか(゚д゚)!

最もセクシーなボンドガールと言われるウクライナ出身のオルガ・キュレンコ

オバマ大統領一体どうなっているのか、理解に苦しみます。現在ウクライナ問題では、オバマ大統領は、ロシアに対する報復措置を実行していますが、中国に対しては様々な問題があるにもかかわらず、オバマ夫人を長期間滞在させるなど、不思議なことを実施しています。

これに関して、石平氏は以下のようなツイートをしています。
まさに、石平氏の言うとおりです。しかし、世界情勢が混乱している今の時期に、わざわざ中国に自分の夫人を訪中させるというところが、何といっていいのか、本当にオバマは外交音痴だと思います。

ロシアに報復するのであれば、中国に対してももっと厳しい措置をとるべきと思います。ロシアのやっていることに比較すれば、中国のチベットやウィグルなどに対する弾圧はもっと大掛かりであり、残虐でもあります。ロシアのやっていることを正当化するわけではありませんが、中国のやっていることとは、比較の対象にもなりません。

現在台湾では、大規模なデモが起こっていることは以前のこのブログにも掲載しました。そのURLを以下に掲載します。

台湾国会を学生らが占拠、中国との貿易協定に反対―【私の論評】中国と台湾間の「サービス貿易協定」に反対の世論を日本でも形成しよう(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の一部を以下に抜粋させていただきます。

日本のメディアではあまり報道されないが、台湾のデモは10万人規模にまでなっている
同協定は昨年6月に上海で締結されました。電子商取引や医療、旅行業など、中国が80、台湾が64分野を相互に開放するとの取り決めで、台湾の野党は「台湾の弱小産業切り捨てにつながる」などとして反発してきました。 
立法院は17日、協定の批准に向けた審議を委員会で行っていましたが、与党・中国国民党の立法委員(議員)が時間切れを理由に一方的に審議を打ち切ったため、反発が広がっていました。 
このまま、貿易協定が発行されてしまえば、台湾の中国への吸収の第一歩になることが懸念されます。 
詳細は、省きますが、台湾は、正式に中国領でっあったことは歴史上一度もありません。台湾は、中国の一部ではありません。もし、中国の一部になったあかつきには、それこそ、本省人と呼ばれるもともと台湾に住んでいる人たちは、後から台湾にきた人たちである外省人や、これから台湾に移り住む中国人などによって、それこそ、チベットやウィグルの人々の同様に排斥されるかもしれません。 
台湾の美少女イリィ

現状のウクライナ情勢については、台湾と似通ったところがあります。それについては、台湾で活躍しているウクライナ出身のモデルの方に関する記事がありましたので、その生地を以下に掲載します。
憂楽帳:ウクライナと台湾
 「母国に暮らす両親や祖母が心配で、眠れない日が続いている」。台湾で活躍するウクライナ出身のモデル、ラリサさんが先日、緊迫するウクライナ情勢の中、苦しい胸の内を吐露した。 
 約8000キロ離れたウクライナと台湾。実は置かれた状況が似ている。巨大な中国に翻弄(ほんろう)され続ける台湾で、中国への統一を警戒する人々には、大国ロシアを前に危機に立つウクライナの姿が台湾と重なって映るからだ。 
 ウクライナではロシア寄りの前政権に反発し、欧州連合(EU)寄りの勢力が政権を奪取。ロシア軍はロシア系住民保護などを理由に軍事介入し、軍事的要衝である南部クリミア半島を事実上掌握した。クリミアでは16日、ロシア連邦への編入の是非を問う住民投票が実施される。台湾には中国出身者も多く、中国は台湾統一を目指す。 
 台湾紙は「ウクライナは台湾にとって残酷な鏡。台湾でウクライナ危機が再演されないと誰がいえるのか」と警鐘を鳴らす。人ごとと思えないからかネットにはラリサさんを励ます書き込みが寄せられている。
ウクライナ出身のモデル、ラリサさん

日本と同盟国であるとしながら、このような時期に中国に夫人を訪問させるなど、結局台湾など中国に吸収しても良いと認めるようなものです。すくなくとも、この貿易協定に関しては太鼓判を押したようなものです。

また、尖閣問題が解消することもない現状での夫人の訪問ともなれば、外交音痴のオバマはどう思っているか知りませんが、尖閣問題もアメリカ許容すると、無言のメッセージを与えているようなものです。

こんなところが、理解できないから外交音痴とか、外交をする気がさらさらないと言われてしまうのだと思います。

このあたり、夫人を巻き込んでいるということで、あの鳩山夫妻を思い出してしまいます。

外交音痴のオバマ・鳩山夫妻?

次の大統領になれば、アメリカ外交も変わるかもしれませんが、それにしてもオバマの任期はあと2年あります。この間に、中国に誤ったメッセージを与え続けることになるかもしれません。そうなれば、中国の無謀な尖閣上陸、南シナ海への本格的侵略がはじまる可能性が大です。


日本としては、そのようなことは避けるためにも、尖閣防衛の強化、安倍総理の安全保障のダイヤモンド構想を強化しておく必要があります。竹島のように一度とられてしまえば、もともと日本固有の領土であることがはっきりしていても、取り戻すことは困難になるでしょうし、それどころか、次は沖縄、沖縄の次は、日本の左半分、その後では日本全部ということにもなりかねません。ウクライナや、台湾の危機は対岸火事ではありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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