2014年6月29日日曜日

総務省「和製ジョブズ計画」の名称正式決定!事業名「異能vation」―【私の論評】この異能vationが成功する道筋は一つだけ・・・・・? しかし、これが成功する確率は限りなく「永遠の0」に近い(゚д゚)!



日本「何故、日本にはジョブズが生まれないんだ!」
アメリカ「アメリカにも1人しかいねーよ」

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平成6月27日13時
総務省HPにとある報道資料が公開されていた。
以前総務省が公表した「和製ジョブズ」を見つける新たなチャレンジ、
「独創的な人向け特別枠(仮)」の名称が正式に決定したようである。
その名も

「異能vation」

総務省HPではこのように書かれている。
総務省は、平成26年度「独創的な人向け特別枠」について事業名を「異能innovation」(いのうべーしょん)とすることに決定しました。また、その業務実施機関を選定するとともに、「独創的な人(ICT技術課題に挑戦する個人)」の公募を平成26年7月14日(月)から行うこととしましたのでお知らせいたします。
この「異能vation」の公募は7月14日から開始。
世界で2番目のスティーブ・ジョブズになりたい方は是非とも「異能vation」に応募していただきたい。

【私の論評】この異能vationが成功する道筋は一つだけ・・・・・。それは、日本文化に傾倒したジョブズ氏の本質を知ること。しかし、これが成功する確率は限りなく「永遠の0」に近い(゚д゚)!

なんじゃコリャって感じです。こんな語呂合わせみたいなブロジェクトで、ジョブズのような人間が日本にもたくさんできあがれば、素晴らしいことですが、そんなことはあり得ないと思います。

まずは、こんな企画を立案した人、スティーブ・ジョブズのことをきちんと知っているのでしょうか?マスコミなどでとりあげられたジョブズ氏は虚像であって、その本質は違います。

ジョブズ氏については、このブログでも何度となく取りあげています。それらの記事のURLを以下に掲載します。
Appleを復活させた「魔法使い」、ジョブス氏の休職―【私の論評】ジョブスの生き方は、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という日本人の理想を体現している!?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事からジョブズの伝説のスピーチの動画と、その私による説明の部分の文章を以下にコピペさせていただきます。





ジョブスは、上の動画の中で、「死を意識すること」の意義、特にポジティブな面を強調していました。これは、日本の武士道の中の「葉隠れ」の思想とも根本では相通じるところがあります。まさに、「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉を真の意味で実践しているようです。葉隠れは、一部の人々が曲解しているように、死を美化するものではありません。というより、まさに、上の動画でスティーブ・ジョブスが「死を意識すること」の意義と似ています。というより、生まれ育った環境や活躍してる舞台がIT業界であることなど葉隠れの思想がでてきた時代背景とは大きく異なるので、表現や、出てくる行動が少し異なるようにみえても、本質的には同じだと思います。 
今の多くの日本人が忘れてしまったこのような生き方、少なくとも、少し前までは、多くの日本人の理想とした生き方、彼の生き方は、それを私たちに思い出させてくれます。だからこそ、日本でもジョブスに人気があるのだと思います。今日本では、産業に活気がありません。ジョブスがやってきたような、イノベーションは、少し前までなら日本が行っていたと思います。私は、そのようなイノベーションが行われなくなった今の日本、背景にはジョブスのような一昔前の日本人が理想とする生き方を多くの日本人が忘れてしまったからではないかと、危惧しています。 
さて、そう思って現在のジョブスを見ると、あの有名なプレゼンでみせる、黒を基調とした服装、ジーンズという飾らないいでたち、なにやら、戦に挑む日本の古武士のようにも見えてきます。あの全身全霊を傾けて、ものごとに取り組む姿勢とエネルギーは、本質的には「葉隠れの思想」から沸き出でてくるものであることが、理解できます。今の若い世代には、「葉隠れ」と言っても、ほんどの人が何のことかも理解していないようです。いつから、日本の優れた世界に誇るべき伝統文化が、継承されなくなってしまったのか!!本当に残念なことです。 
だから、私は、ジョブスを単純にカリスマとは呼びたくはありません。私は、彼を偉大なリーダーであると呼びたいです。日本にこのような生き方をする政治家や経営者が昨今、非常に少なくなってきたことを残念に思います。
日本文化にジョブズ氏が傾倒し、しかも実生活でも実践していたということは、なぜか日本のマスコミはほとんど報じません。しかし、ジョブズ氏が禅を実践していたという事実もあります。
“禅”が成功者を生む!あのジョブズ氏も実践―【私の論評】ジョブズの背後には、間違いなく日本文化の存在がある!!
これも詳細は、このブログをご覧いただくものとして、この記事では、禅寺住職でありながら、世界的に活躍する庭園デザイナーでもある、曹洞宗僧侶の枡野俊明氏のお話を掲載しました。その部分を以下に引用させていただきます。

「禅の考え方は、今自分が成すべきことを、ただ一生懸命やるということ。過去を憂えたり、未来を心配したりしても、実体のないものにとらわれているだけ。今に集中すれば、心にゆとりが出てくるし、無駄なところにエネルギーを使わないので、結果は後から自然についてくるようになります」


禅を仕事に生かすことでストレスから解放され、その結果、作業の効率も上がり、精神的にも安定すると言う。 
しかし、成功したいがために禅を学ぶのは本末転倒。禅とは、「物事への立ち向かい方や、心地よく暮らすための生き方を突き詰めていく思想」と枡野氏。禅の思考法を、ビジネスという分野に当てはめたら意外に使えたということか。

枡野氏によるセルリアンタワー東急ホテル「閑坐庭」(かんざてい)

そういえば、かのスティーブ・ジョブズが禅に傾倒していた話は有名だ。
「ジョブズの手がけたアップル製品には一切の無駄がなく、枯山水のような美しさがあります。彼は、毎日鏡に向かい『今日が人生最後の日だとしたら、今日やることはこれでいいのだろうか』と問いかけたと言います。今やりたいことに集中する、まさに禅の発想です」


洗練されたiPadやiPhoneのデザイン。実は、枯山水を体現していたのかも!?
ジョブズが黒タートルを着た理由が今明らかに。きっかけは日本―【私の論評】私たちは、ジョブズ氏のように、日本的なものを再度見直し、自らの活力としていく姿勢が今こそ必要だ!!
これも詳細は、この記事を読んでいただくものとして、以下にジョブズ氏のあの制服のような黒のタートルネックの正体を明かします。


スティーブ・ジョブズと言えば黒のタートル。 

黒のタートルネックを年がら年中着たお陰でジョブズは「世界で最も覚えやすいCEO」になりましたけど、本人は実は最初あれではなくソニーみたいな三宅一生のナイロン製ジャケットを会社の制服にしたかったのだけど提案したら社員たちに却下され、それでしょうがなくひとり寂しく制服を着ていたのだそうな。三宅一生の着ていたタートルをこしらえてもらって...。 
スティーブ・ジョブズが日本に来たときに、当時の稲森会長にソニーの制服について尋ねたところ、稲森氏は、次のように答えたそうです。 
「戦後はみんな服もロクに持っていなかった。だからソニーのような会社では社員になんか毎日仕事に着ていけるものを用意してやらなくてはならなかった。そのうち制服は会社独自のスタイルに発展していき、特にソニーのような会社では社員を会社に結びつけるものになったんですよ、と。それを聞いたジョブズは「そういう結びつきがアップルにも欲しいものだな、と思った」という。 
スタイルにこだわりを持つソニーはあの著名デザイナーの三宅一生に社員の制服のデザインを任せていた。その制服はリップストップ(破れ止め加工)のナイロン製ジャケットで、袖のジッパーを外すとベストになる。ジョブズは早速イッセイ・ミヤケに電話をし、アップルにもいっちょベストをデザインしてくれやと頼んだ。 
「それでいくつか見本を持ち帰って全社員集めて、どうだい、みんなでこのベスト着たら最高だろ、な、と提案したら、いや〜ブーイングの嵐でたちまちステージ退場さ。あの案はみんなにえらい不評だった」 
が、この一件で三宅と親交を得たジョブズは、それからもちょくちょく定期的に彼の元を訪ねるようになる。そして自分だけ制服作っちゃうのも悪くないな、と思うようになった。制服があった方が毎日便利だし(これはジョブズが言ってたこと)、制服を通して自分だけのスタイルを人に伝えることができる、というのがその理由だ。
自身も、タートルネックの着こなしが素晴らしい、三宅一生氏
「そこでイッセイが着ていた黒タートルネックの中から気に入ったものを選んで、僕用にいくつか作ってくれるよう頼んでみたんだ。そしたらイッセイのやつ百着も作ってくれちゃったのよ」
さて、このような黒タートルの秘密も、スティーブ・ジョブズ氏の日本への傾倒を物語る一つのエピソードでもあります。このエピソードに関して、私はこの記事で以下のような論考をしました。
スティーブ・ジョブズ氏というと、アメリカの経営者であり、外見は、典型的なアメリカ人であり、アメリカ人的なライフスタイルを送り、日本人からは、縁遠いような気がしますが、三宅一生氏デザインの、黒のタートルネットを制服として、プレゼンにのぞみ、しかも、日本の武士道的な精神を持っていたということになると、非常に身近な人に思えてきます。 
かつて、ドラッカー氏は、日本の官僚や政治家をみて、「彼らにとって最も重要なのは、経済ではなく社会であり、社会を良くするという観点からものを考え、行動する」と評していました。しかし、現在の日本の官僚や政治家をみていると、そのようにはみえません。かえって、ジョブズ氏のほうが、社会を良くするという観点から行動していたように思います。だからこそ、結果として、経済的に成功できたのだと思います。そう考えると、過去の日本の官僚や政治家も過去においては、まさにそうだったのだと思います。だからこそ、結果として、奇跡の経済発展をすることができたのだと思います。
今の私たちは、政治家、官僚に限らず、多くの人々がこのことを忘れているのだと思います。私は、日本の多くの人が、外見も三宅一生氏デザインのような日本的な装束をまとうように日本的なものを前面に打ち出し、精神的には、日本の武士道的な精神を見なおして、それを自分のものとして、少しでも、ジョブズのように、こうした日本的精神と、アメリカ流の合理的な考えを持ち、社会を変えていくようになればと、願ってやみません。最近日本では、技術的なイノベーションはなされていますが、ジョブズが実践したような社会変革などに結びつく、イノベーションが少なくなったと思います。なぜそうなってしまったかといえば、私は、多くの日本人が、こうした素晴らしい日本由来のものを忘れてしまったことにも大きな原因があると思います。
特に、現在では、日本でも、多くの人が、アメリカ人の中でもかなりユニークだと思われるようなジョブズ氏の本当の姿を見ることなし、アングロ・サクソン的価値観の側面ばかりをみて、それがジョブズ氏の本当の強さと思い込んでいるようでなりません。私たちは、ジョブズ氏のように、日本的なものを再度見直し、自らの活力としていく姿勢が今こそ必要だと思います。そうして、社会を少しでもより良くするように日々努力していく姿勢が不可欠だと思います。
 スティーブ・ジョブズ氏:すし職人が明かすサービスへのこだわり 「おいしかった。またね」が最後に―【私の論評】あなたなら、明日死ぬということなったら、何を食べたいですか?
これも、詳細は、元記事をご覧いただくものとして、この記事では、ジョブズ氏が最晩年に、親しい友人を鮨屋に招き最後の食事と会話をしていたことを掲載しました。

ジョブズ氏が最後に注文した握りずし。(すしゲタの左上から時計まわりで)しめサバ、穴子、タイ、ウミマス=2011年10月18日、パロアルト(米カリフォルニア州)の陣匠で堀山明子撮影

米アップルの共同創業者、故スティーブ・ジョブズ氏(5日死去、享年56)が死期を予感し、ごく親しい友人を招いて“お別れ会”を繰り返したすし屋が米カリフォルニア州シリコンバレーのスタンフォード大近くにある。2人のすし職人、金子典民さん(46)と高橋一郎さん(39)が共同経営する「陣匠(じんしょう)だ。高橋さんが取材に応じ「決して泣き言を言わない人だった」と病と闘う姿を語った。すし職人が見たジョブズ氏とは。 
この記事では、こうした事実の他に、私は、ジョブズ氏が実は仏教徒であったこと、ある意味武士的な生き方をしてきたことなどについて論評しました。以下にその部分のみをコピペします。
 ジョブズ氏は、一般にはあまり知られていないですが、仏教徒です。そうして、このブログにも掲載しましたが、ジョブズ氏は、日本の武士道の精神でもある、「武士道とは死ぬこととみつけたり」といういわゆる「葉隠」の精神ともいえるような、精神を持っていたようです。そのような、ジョブズ氏であったからこそ、最後の食事は寿司だったのだと思います。 
ジョブズ氏は、生前に「死を意識した生き方」を語っていました。それは、決して、消極的なものではなく、日本の武士道精神のような、積極的な生き方でした。明日死ぬと思えば、囚人でさえなければ、やることは山のようにあると思います。 
まずは、世界を変えること、あるいはそこまでいかなくとも、社会やコミュニティーや、もっと些細なことについてもとにかく良いほうに変えることを、見込みのある人にそのエッセンスを伝え、自分の遣り残したことをやってもらいたいと思うに違いありません。しかし、見込みのある人が考え違いをしていれば、それを是正しようとして、多くのマスコミや、伝記の作者さえも指摘したような、ジョブズ氏のように辛らつな言葉になることもあるかもしれません。
あるいは、世話になった人たちに、今生の別れの言葉を伝えたいと思うにちがいありません。そうして、短い時間の中でも、できることは、すべてやっておきたいと思うに違いありません。また、明日死ぬとおもえば、それまで、悩んでいたような事柄がほんの些細なことに見えてくるに違いありません。これこそが、ジョブズ氏の「死を意識した生き方」を意味するものです。そうして、ジョブズ氏は文字通りこれを実践したと思います。
私たち日本人は、武士道的な生き方を忘れがちですが、やはり、ジョブズ氏のように、「死を意識した生き方」を実践して、"one more thing"を追求していくべきです。
以下は、以前のブログにも似たような内容を掲載したものですが、ここにもう一度、ジョブズ氏に敬意を評してジョブズ氏の言葉を掲載します。 
"時代の歩みは止まりませんし、テクノロジーであれ、どんな分野であれ、世界をよりよいものにする One more thing は生み出される時を待っています。"
次の One more thing を作るのは私でありあなたであり、志のある多くの人々です。 
それは iPhone や iPad のような発明かもしれませんし、新たな商品の開発かもしれないです。新しい著作、人を感動させる音楽、誰かの人生を変える小さな一言かもしれません。あるいは、日々わたしたちが取り組んでいるいる仕事かもしれません。しかし志のある人たちが全員がそれを追い求めることで、世界はちょっとだけ良い場所になるはず。そうして、多くの人がそう信じて行動すれば、より良い社会になるはずです。私は、そう信じています。 
Thanks you Steve Jobs for making the world a better place. We will continue in your footsteps to make insanely great stuff. May you rest in peace.
 ジョブズ氏は、日本でいっとき、出家しようと試みたことがあります。結局それは、成就しませんでしたが、ジョブズ氏のなみなみならぬ、日本の伝統文化への傾倒ぶりをうかがい知ることができます。
前アップルCEO、スティーブ・ジョブス氏死去―【私の論評】ジョブスの半生を写真でたどって見えてくるものは?!!日本人が忘れた世界?
この記事では、ジョブズの一生をクロニクル風にまとめました。その一部を以下に掲載します。

Apple IIは爆発的に売れ、1984年には設置ベースで200万台を
超え、莫大な利益を生んだ。 写真は1979年だそうです。
1986年 PIXERを買収  Apple を追放されたジョブズ氏が1986年2月4日、Pixar を買収したしました。買収当初は赤字が膨らんで大変だったようですが、現在では世界を代表するアニメーションスタジオに成長し、ジョブズ氏はディズニーの個人筆頭株主となっています。

新型iPhoneを発表するジョブズ
アップルストア銀座 スティーブ・ジョブズ氏追悼の様子
さて、この記事ではクロニクルとして生前のジョブズをまとめ、記事の最後のほうでは以下のように締めくくっています。
 これにみならず、ジョブスは、風貌やライフスタイルは、まさに、アメリカ人そのものですが、起業家に特有の資質として、ドラッカーが語っているものがありますが、私は、まさに、これを体現したのがジョブスだと思います。 
ドラッカーは、起業家精神について、以下のように語っています。

"「起業家精神とは、個人であれ組織であれ、独特の特性をもつ何かである。気質ではない。実際のところ私は、いろいろな気質の人たちが、起業家的な挑戦を見事に成功させるのを見てきた」(ドラッカー名著集(5)『イノベーションと企業家精神』) 
起業家精神というと、100人に1人が持つという感覚である。100人に1人の気質、100人に1人の才能としかねない。ドラッカーは、そこがそもそもの間違いだという。それは、気質でも才能でもない。 
ただし、一つだけ起業家精神に向かない気質がある。確実性を旨とする気質である。それはそれで立派な気質だが、企業家には向かないという。 
しかし、意思決定を行なうことができるならば、学習を通して、企業家として企業家的に行動することができるようになる。起業家精神とは、気質ではなく、行動であり、同時に姿勢だからである。 
イノベーションは、才能とも関係がない。起業家精神の才能などはなく、方法論が必要なだけなのである。それが今、ようやく各所で開発中である。 
ドラッカーは、起業家精神はインスピレーションとも、ほとんどあるいはまったく関係ないという。逆にそれは、厳しく、組織的な作業である。 
企業家に天才的なひらめきがあるというのは、神話にすぎない。ドラッカー自身、60年以上にわたっていろいろな起業家と仕事をしてきた。ベンチャーを立ち上げた人もいれば、社内企業家もいた。どの人も働き者だったという。天才的なひらめきを当てにするような人は、ひらめきのように消えていったという。 
イノベーションは、変化を利用することによって成功するのであって、変化をもたらそうとすることによって成功するのではない。 
ということは、変化を当然のこととして受け止めることである。日本人にとって、諸行無常を旨とすることは、おなじみなのではないか。 
 「本人が自覚しているか否かにかかわらず、あらゆる仕事が原理にもとづく。起業家精神も原理にもとづく。起業家精神の原理とは、変化を当然のこととすることである」(『イノベーションと企業家精神』)"

さて、この諸行無常という言葉、私達日本人なら、本来誰もが、直感的に理解できるものだったと思います。アメリカ流の合理精神と、もののあわれをも含む日本流の武士道的な精神とをあわせもったジョブス。だからこそ、人生を通じて、エネルギッシュであり、本当に時流に適合して、最期まで、生き抜くことができたのだと思います。 
こうした精神なしに、ジョブスがこれほど、社会を変革できたかどうかは、はなはだ疑問です。 
今の日本人、やはり、上記のジョブスのような、精神を持った人も多いので、未だに、イノベーション力は世界トップ水準にあるのだと思います。しかし、それも、薄れてきいるような気がして残念でありません。日本でも、意図して、意識して、このような生き方をみなおしていくべきです。 
それにしても、当代一といっても良いくらいの起業家が逝ってしまったのは、本当に残念です。しかし、いつ死ぬか判らないという覚悟が根底にあったからこそ、ここ数年のジョブスもあのような素晴らしい活躍が来たのだと思います。 
そうして、彼の最期の考えは、「やり抜いた」という感慨に満ちたやすらかなものであったと信じたいです。そうして、アップルもこれからも、私達の期待に応える企業でありつづていただきものです。ジョブスがなくなっても、彼の考え方を未来永劫にわたって、継承していただきたいものです。そうして、特に、私たち日本人は、ジョブスの生き方から、日本的な物の考え方が優れていることを学びとるべきだと思います。
さて、ながながと掲載してきましたが、私が言いたいのは、総務省の役人など、こうしたスティーブ・ジョブズの日本の伝統文化などへの傾倒ぶりを理解しているのかということです。

ジョブズのこうした側面を理解せずに、ただ「異能vation」といってみたとろで、何が変わるというのでしょうか。

私たち日本人が、本当のイノベーションを起こそうするのであれば、まずはイノベーションの本質とは社会的なものであり、技術的なものではないことを自覚して、しかもジョブズがそうしたように、日本的な考え方や、方法を現代社会に大胆に取り入れていくという視点が重要です。

総務省主導の今回のブロジェクトがここまで、踏み込んだものであり、日本的な考え方を見直そうという趣旨で実施するなら、ひよっとすれば成功する可能性もあるかもしれません。

しかし、そうであったとしても、これが成功する確率は限りなく「永遠の0」に近いと思います。なぜかといえは、以下のような事実があるからです。
【日本の解き方】あまりにヒドい政府の“日本再生戦略”―【私の論評】今の政府や政治家は、自分の頭の上のハエを追えない人が、他人の世話を焼いているようなもの、自分がやるべきことに専念せよ!!
詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、この記事では、実は、あのノキアが、iPhoneや、iPadとほぼ同じようなものをアップルがこれらを発表する数年前から開発ずみであったものを市場に投入する機会を逸したことを例にあげて、以下のように論評しました。

NokiaのCM、なぜ女性のランジェリーなのか?
民間企業ですら、このような失敗をすることがあるわけですから、政府が成長する産業を見極めることなどほとんど不可能です。特に自由主義経済下では、そのようなことは誰もわからないというのが事実です。いろいろなタイプの企業が種々様々な工夫をして、その結果いずれかの事業がその時々の市場に適合うして、それが産業として伸びて行くというのが普通です。
スマホは、アップルがiPhoneで、現在の原型をつくりあげ、それを市場に投入しました。これが、たまたま、市場に適合していたため、それが、大ヒットして、今日につながっています。そうして、今では、iPhoneだけではなく、Android携帯なども様々の種類のものが、開発され、一大産業となっています。しかし、その影て、ノキアに限らず、ブルーベーリーその他、失敗しているところたくさんあります。それに、私としては、これら携帯電話に限らず、いまでは完璧に姿を消したPDSだって、電話機能さえつければ、現在のスマホと変わりないものがいくつもありました。
スマホの例でもわかるように、どの産業でも、いくつもの会社が、いくつもの新しい次世代のものを開発しており、そのうちの本の数社、場合によっては、1社だけが、次世代の産業を担って、大きく発展していのです。今日確かにアップルは大成功を収めましたが、何かがどこかで違っていれば、アップルがノキアのような目にあっていたかもしれないのです。
そんな自由主義経済下の競争において、政府が発展する産業を見抜けるわけはありません。政府はもともと、そのようなことをする機関ではありません。城山三郎氏の小説「官僚たちの夏」では、あたかも、通産省が日本の産業を主導してきたような扱いですが、あれは、幻想にすぎません。現実には、通産省主導で行ったことは、何一つ成功していません。大成功したのは、先送り戦術だけです。
この自由主義経済下においては、いくつもの民間企業が、競争環境の中で、その時々で様々な努力をして、その時点ではうまくいくかどうかもわからないですが、数年後には、決着がつくといった具合で、政府が主導で、成長産業を見つけることはほぼ不可能ということです。

最初にタブレット端末をこの世に出したのはアップルだったが、本当ノキアになったかもしれない

「異能vation」などと銘打って、アイディアを公募したとしても、まともなものは集まらないでしょう。そもそも、本当にイノベーションが起こせそうなアイディアなど世界中の企業が放置しておくはずもないし、今やKickStarterのようなサイトもあるわけですから、お金のない人はそちらに応募して、オープンソースで今まででは考えられないようなスピードでイノベーションを実行していくと思います。おそらく、このような公募に応募するようなアイディアは残りカスだけだと思います。

官僚主導のイノベーションなどこの程度のものです。そもそも、政府はイノベーションのためのインフラを整備するのが仕事であって、出来上がったインフラの上で政府が直接何かをやっても必ず失敗します。インフラの上で活動すべきは、民間営利企業や、民間非営利企業であるべきです。

もし、官僚主導のイノベーションがうまくいくのなら、あの共産主義もうまくいったはずです。旧ソ連では、いわゆる設計主任と呼ばれる優秀な人たちがいて、この人達が兵器や、ロケットや民間用の製品などを計画的に設計し、計画的に製造し、計画的に市場に提供していました。

その結果どうなったか、皆さんはお分かりでしょう。共産主義はことごとく失敗しました。

だから、「異能ベーション」なるプロジェクト最初から失敗しています。何も具体的なイノベーション(社会変革)など生み出すことはできないでしょう。

総務省などは、このような馬鹿真似をせずに、自分たちの管轄である社会インフラを整備することが本来の仕事です。たとえば、公共の電波の枠など拡張するなどすれば、衰退退廃した既存のテレビ・ラジオ局など、どんどん出てきて、既存の腐れメディアなどすぐにも視聴者を失うことでしょう。ただし、野放図に拡張してしまえば、その悪影響もあるでしょうから、そのようなことがないように規制も考えるなどのことをすべきです。

たとえば、このようなことをするのが本来の総務省の仕事であるはずです。

馬鹿な官僚に、税金を使って、無駄な言葉遊びをさせるなと言いたいです。こういうことが、過去にもあったように、無駄な箱物行政のようなとんでもない事態を生み出す土壌になるのです。(ただし、私は公共工事が全部無駄だとは思っていません)。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年6月28日土曜日

米、「親中離米」の韓国に不信感 米韓同盟に暗い影も…―【私の論評】親中、反日、離米は中国・北朝鮮を利するだけ! 韓国をまともにする方法が一つだけあるが、朴槿恵はそんなことに耳を傾けることはないだろう(゚д゚)!


朴大統領(左)の「親中・離米」姿勢に、オバマ大統領もブチ切れ寸前のようだ

韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権の、対中傾斜に拍車がかかっている。中国の反対に配慮してか、

米国主導のミサイル防衛(MD)システム導入に慎重姿勢を崩さないのだ。中国の習近平国家主席は来月初旬、北朝鮮より先に韓国に訪問して「中韓蜜月」をアピールする。こうしたなか、韓国で元米軍慰安婦が集団訴訟に踏み切った。米国が一連の動きに不信感を深めるのは確実で、在韓米軍の縮小・撤退までをもチラつかせている。

「国家が『米軍慰安婦制度』を作り、徹底的に管理してきた」

元米軍慰安婦は、提訴にあたっての声明書でこう指摘した。

訴訟は、韓国への国家賠償訴訟だが、裁判が進み歴史的事実が公開されれば、朝鮮戦争を戦った米軍兵士の名誉を傷付けることになりかねない。朴大統領が、旧日本軍の慰安婦問題を批判してきたことが、元米軍慰安婦らを刺激し、パンドラの箱を開けたともいえる。

中国の習主席は来月3、4日、韓国を国賓として初訪問する。朴政権は、旅客船「セウォル号」沈没事故の逆風を挽回するためのチャンスと位置付けるが、米政府は「日米韓協調への逆行」ともいえる動きに警告を発してきた。

バイデン米副大統領は昨年12月に訪韓した際、「米国の反対側に賭けるのは良い賭けではない」と外交方針の見直しを求めた。オバマ米大統領も今年4月、韓国紙のインタビューに「韓国の安全保障と繁栄の基礎は米国だ」と述べ、米韓同盟を無視するような対中接近を戒めた。

ところが、朴氏は恋の病にかかったかのように対中接近を続けており、肝心の米韓同盟にも暗い影を落としている。その象徴が、北朝鮮のミサイルから韓国を守るMDの中核となる地上発射型「高高度防衛ミサイル」(THAAD)問題だ。


韓国紙・中央日報によると、スカパロッティ米韓連合司令官は「韓国をもう少し成功裏に防御するための方法を考える必要がある」として、韓国のMDにTHAADを組み込むよう要請してきたが、韓国の金寛鎮(キム・グァンジン)国防相は先週18日の国会で「米国で協議中だが、韓国が購入し配備する計画はないことは明確にした」と完全否定したのだ。

同盟国でありながら、なぜ、かたくなに防衛協力を拒むのか。THAADが高額予算というだけではない。答えのカギは中国にある。

「朝鮮半島にMDを配備するのは、地域の安定と戦略的均衡に役立たない」

中国の秦剛報道官は先月28日の記者会見で、韓国へのMD導入について、明確に反対した。

つまり、THAAD導入に対する韓国の慎重姿勢は、中国の意に沿う形だったといえる。習氏は5月に「第三国を想定した軍事同盟の強化は地域の安全維持のためにならない」とも述べており、日米韓3カ国の防衛協力を切り崩すため、韓国をターゲットにしているのは確実だ。

習氏の訪韓について、米国は表面上、「重要な節目だ。北朝鮮問題など必要な協力を促進すると信じている」(リッパート次期駐韓米大使)と、平静を装っている。

このニュースの詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】親中、反日、離米は中国・北朝鮮を利するだけ! 韓国をまともにする方法が一つだけあるが、朴槿恵はそんなことに耳を傾けることはないだろう(゚д゚)!

朴槿恵大統領の"親中、反日、離米"の外交3原則の行き着き先はどうなるのでしょうか?上の記事には、掲載されていませんが、韓国が離米的態度をとるのには、それなりにわけもあります。それに関しては、このブログでも以前掲載したことがあります。そのURLを以下に掲載します。
【参院選公示】石原都知事が激怒、演説中の「白真勲コール」に「日本人ならルールを守れ!!」 -経済植民地韓国の現状から最悪のシナリオを考えてみた?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事、2010年6月のものです。しかしながら、韓国の米国の経済植民地のような有り様は、この頃と今も変わりません。韓国がなぜ米国の経済植民地のようになっているのか、その部分のみ以下にコピペさせていただきます。
「脱南者」というと、多くの人には、聞き慣れない言葉ですが、「脱北者」に対するものです。北朝鮮から逃げ出した人を「脱北者」と言うのはほとんどの人はお分かりになるでしょう。これに対して「脱南者」とは韓国を捨て海外に逃げる人のことだといいます。 
その数が年間8万人。多くの日本人のほとんどはこのような状況に気がついていません。ですが、これは韓国政府も発表している事実なのです。日本でも、人口統計などみれば、この数字を見ることができますが、これにはとうてい及びません。 
この事実に限らず、韓国の経済・社会は何かが変です。韓国の国際収支は経常収支が赤字にも関わらず、資本収支(外国からの借り入れなど)の黒字によるウォン安が止まらないという不思議な構造になっています。 
韓国の大手都市銀行
IMF管理下で、韓国の銀行はほとんどが外資の傘下に入ったということは、よく知られていますが、その度合いとなると詳しく知る人は少ないでしょう。実は、韓国の主要銀行7行のうち6行が外資比率は50%以上となっているのです。ゴールドマンサックス、ローン・スター、シティグループといった投資ファンドや銀行が大株主としてズラリと並んでいるのです。 
また、通貨危機以降、韓国の大手企業は外資系銀行や、外資ファンドの資本の支配の元にあり、毎年莫大な配当金をこれら外国人に貢ぎ続けているというのが実情です。06年12月決算の韓国上場企業204社が支払った配当総額は8兆5000億円。このうち、外国人に払われた配当金は4兆4000億円。つまり、半分以上が韓国人ではなく外国人に支払われています。これでは、まるで、韓国は、アメリカの経済植民地のようではありませんか。これに関しては、このブログでも以前掲載したことがあります。 
韓国がIMFの管理下に入ったのは、アジア通貨危機のときです。このとき、東南アジアの国々は、日本に助けをこうたので、日本も積極的に支援したため、IMFの管理下に入ることはありませんでした。さらに、現在東南アジアの国々が日本の経済植民地になったなどのことはありません。このときに、日本に支援をこわなかった韓国は、IMFの管理下に入り、さらに、国内銀行も実質上外資系にとられてしまったということです。 
韓国を代表する現代自動車の価格も変です。現代の主力車、グレンジャー3・8は、米国での価格は約305万円、これが韓国国内では487万円で売られているのです。ソナタ2・4という車種では、米国価格193万円に対し、韓国国内での価格は308万円といいます。 
あまりにも酷い内外価格差です。韓国企業は国内の韓国国民から利益を搾取し、海外で極端なダンピングを行いシェアを拡大している図式を端的に指摘しています。 
そして、衝撃的なのが、冒頭の「脱南者」。北朝鮮から韓国に入国した「脱北者」の数昨年9月末には1万7134でした。ところが、「脱南者」の数はその比ではありません。2002年に1万3000人だった脱南者は2005年には8万1000人、それ以降毎年8万人を上回っています。しかも、韓国統計庁の調査ではその85%が30歳未満の若者といいます。 
年間に8万人も若者が消えていく社会など戦争中の国でしかあり得ない現象です。この理由は若者の就職先不足や格差問題のようです。韓国の大卒の有効求人倍率は最近では0・25に過ぎません。4人に1人しか就職できない状況です。 
しかも、韓国の大企業の初任給は、日本の大企業の初任給を超えるところも多いです。しかし、それは極一部の人に過ぎません。大多数は、就職すらできないのです。さらに、韓国社会は格差が日本のそれを数段上回ります。日本の大企業なみの高収入を得る人と時給300円、月給5万円で働く人々の2つ階級の分化が極端に進んでいます。
それに、韓国では、「あなたはどこの大学を卒業したのですか」という日本的な感覚で人に聴くことは非常に失礼なこととされています。なぜなら、韓国では、完全に学歴だけで、その後の大企業にはいれるかどうかが決まってしまい、その後這い上がる道はほとんどないからです。だからこそ、毎年のように日本のテレビなどでも、韓国の大学入試の加熱ぶりが報道されるのです。 
こんな韓国社会に絶望した若者たちは脱南者となってアメリカなどに続々移民しているのです。それに、一昔前、韓国人は一般に日本人なみに英語が不得意でした。しかし、最近はかなり英語のできる人、特に若年層にそのような人が増えているといいます。そうです。韓国の上記のようなことに絶望し、親が子供に早期に英語教育などを施すようにして、さらには、海外に留学させたりしているのです。 
06年アメリカ連邦人口統計局が発表した韓国人の合法的移民者数は、ついに100万人に迫りました。アメリカにはほぼ同数の韓国人不法滞在者が居住しているといいます。かくして、脱南者はアメリカ以外にもカナダ、オーストラリア、欧州へと合法、不合法を問わず続々と増え続けていいます。 
このような状況におかれている韓国人、何か上記のように国際線で騒ぎを起こしてしまうというのもわからなくもない気がします。日本では新聞などのマスコミで格差社会などとして派遣村の人々など、いろいろ報道されていますが、経済一つとっても、韓国のような状況にはありません。数からいえば、派遣村の人々など極一部に過ぎません。韓国から比較すれば、私たちの日本の国民は、幸せです。この幸せが、空気のように当たり前になってしまって、多くの人が気づきません。昔から、衣食足りて礼節を知るという言葉もあります。だから、多少のことがあっても、空港で集団で悶着を起こすということもないし、フランスなどでも、高く評価されるのだと思います。この幸せ、いつまで続くものか?
韓国は、いわゆるグローバリズムの優等生ですが、徹底的にグローバル化をすすめたのですが、そのおかげで、サムソンなどの国際的な企業が生まれはしましたが、これはもう韓国の企業とはいえません。韓国とは関係のない、世界企業になっています。極端なことをいうと、サムソンが儲けても韓国にはほとんど益になりません。

このブログでも何度か掲載してきましたが、韓国は特にリーマン・ショック移行は、超円高と、超ウォン安で安逸を貪ってきたにすぎません。徹底的にグローバル化を推進してきた挙句の果てが、最近の韓国の凋落ぶりです。昨日は以下のようなニュースも報道されていました。
6年ぶりのウォン高…韓国経済が危険水域に
27日のソウル外国為替市場で、韓国の通貨ウォンが1ドル=1013ウォン台まで上昇する場面があり、2008年7月以来、ほぼ6年ぶりの高値水準となった。
・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・
 韓国の多くの輸出型企業は、これ以上ウォン高が進むと、欧米市場での低価格販売により収益を伸ばすビジネスモデルが成り立たなくなると警戒している。いよいよ1000ウォン割れに近づいてきたが、すでに危険水域に入ったとの見方もある。
さて、上で掲載した図式は今でも変わっておらず、韓国はまるで米国の植民地です。だから、韓国がこれに反発して、離米政策を打ち出すことも理解できなくはありません。

しかし、これは本当に韓国にとって良いことなのかは、はなはだ疑問です。

それに、韓国が米国の経済植民地のようになったのは、何も米政府が植民地化を進めたというわけではなく、新自由主義やグローバリズム的な考え方を自分たちに都合の良いように解釈して、世界中の富を強欲にあさっていた、米国の投資銀行などによるものです。

中国の官僚なども、根本的には世界中の富を漁るグローバリストであり、彼らは米国の金融機関などと、考え方は似ています。韓国が中国の傘下に収まったとしても、今度は国家ぐるみのグローバリストに漁られるだけです。米国金融機関から漁られ、中国からも漁られるようなってしまっては韓国にとって良いことは一つもないと思います。

グローバリズムに関しては、EUでの壮大な実験が失敗しつつあります。もともと、イギリス、ドイツなどの先進国の経済と、ポルトガル、スペインのような経済とはあまりにも異なります。経済基盤、構造の国々が経済的にも一つにまとまるというのはそもそも最初からかなり無理がありました。

最近では、様々な方面でEUの綻びが目立ちはじめました。その綻びの中でもっとも目立つのが、いわゆる国家主権の弱体化です。EUでは、ある国が経済的に落ち込んだ場合でも、その国独自の経済対策はできません。

韓国人労働者が手に持つのはウォン紙幣。
韓国財閥は円安ウォン高で苦境に陥っている
たとえば、ギリシャなど経済が破綻しましたが、EUに加盟していなければ、経済が破綻しそうになる前に、ギリシャ政府がギリシャ国内で、早急に金融緩和政策や積極財政を実行すれば、あれほどまでに酷くはならなかったと考えられます。しかし、現実には、ギリシャ独自の経済対策を打つことはできないため、あのような結果になりました。このような例は、EU域内にゴマンとあります。

こういう経緯からみてみると、韓国の進むべき道は、いわゆるグローバル化は当面控えるべきです。韓国の都市銀行より、アメリカなどの金融機関から手をひいてもらい、韓国の国民国家の経済を第一に考え、独自の金融緩和政策、積極財政を打つべきです。

中国の指導層もグローバリスト

それとともに、社会構造改革を打ち出し、いわゆる中間層を増やし、これらが積極的に社会活動・経済活動を行えるようにすべぎてす。そうして、そのことにより、内需を拡大すべきです。中国はもとより、米国などにも振り回されることがないように、まずは韓国内を固めるべきです。反日などやっている暇などないはずです。

おそらく、韓国がこれからまともになろうとするには、この道が一番の近道です。これは、確かにかなり困難な道のりかもしれませんし、方法としてはいくつもの方法がありどれがベストか一概にはいえないですが、方向的には間違ってはいないです。

米国政府も、その方向性で援助などすべきです。いよいよのときは、IMFもその方向性で支援すべきでしょう。

しかし、当の韓国は、このようなことに聞く耳はないようです。 「親中、反日、離米」が外交3原則となりつつある朴氏は、このような考え方とは対局にあるようです。このままでは、中国の属国になり、中国のグローバリストからも富を漁られ、富が簒奪された後は、南北朝鮮とも近代の李朝のような朝鮮になり、歴史の表舞台からはすっかり姿を消すことになるでしょう。

韓国がその道を選ぶというのなら、それに関して日本がとやかく言うことはありません。静かに、韓国の没落への道を見守りましょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年6月27日金曜日

有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新―【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?

有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新

昨年はリフレに疑義を唱える人々も多かった。しかし1年たってそれ
が政策が正しいことを示す事実が次々に浮かび上がってきている。

厚生労働省が27日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0・01ポイント高い1・09倍だった。1992年6月の1・10倍以来の水準で、バブル崩壊後の最高値を更新した。総務省が発表した完全失業率(同)は前月より0・1ポイント低い3・5%で、97年12月以来の水準になった。(山本知弘)


【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?

安部総理のいわゆるリフレ政策、昨年はかなり批判も多かったのですが、今年になってからそうではない事を示す事実がいくつも浮かび上がってきました。その最たる事例が、雇用の改善です。

雇用改善を伝える本日10:00AMのグーグル・リアルタイム‥ニュース
クリックすると拡大します!

ほんの例外はあるものの、20年近くにもわたって、結局のところ日銀は金融引締め政策ばかりしてきました。そのため、日本は円高とデフレ・スパイラルの深化に悩まされ続けてきました。

そこに昨年、日銀の人事が刷新され、前の白川総裁は任期をまっとうすることなく、その前に辞任、黒田体制が整い、ご存知の異次元の包括的金融緩和政策が打ち出されました。

黒田バズーカを放った日銀黒田総裁

その前から、株価が上がり始め、しばらくはみられなかった株価の高まりが見られました。しかし、当然のことながら、株価は下がったりもしました。特にその時に、やれアベノミクスは効き目がないだの、賃金は上昇しないなどと糞馬鹿みたいなことをいう、マスコミ・政治家・似非識者などがでてきました。以下にその代表格の人々の写真を掲げさせていただきます。

反リフレ派の論客 小幡績慶大教授

反リフレ派の小玉祐一・明治安田生命保険チーフエコノミスト

反リフレ派の浜矩子(はまのりこ)
反リフレ派の水野和夫日本大学国際関係学部教授

しかし、金融緩和が始まってから、雇用は改善しないとか、デフレも脱却できないなどとのたまっていた、変態マスコミ、政治家、識者どもは、本日のグーグル・ニュース等による雇用状況の明らかな改善をどう捉えているのでしょうか。

金融政策を含む、経済対策など、何か手を打ったとして、すぐに効き目がでてくることはありません。だから、金融緩和して、1から2年くらいは様々な指標は良くなりつも、雇用の改善や、賃金の上昇など明らかに体感できるような、経済の回復などないのが普通です。

そんなことは、国レベルでなくても、たとえば、大企業の経営改革だって同じことであり、企業が何かを手を打って、数ヶ月程度ですぐに効果が出ないからといって、その経営改革は間違いであるなどと批判するのは的外れというより、幼稚ですらあります。

こういうことを言う会社の従業員など、物事を知らない馬鹿と受け取られても仕方ないと思います。しかし、国レベルだと、これに近いようなことを言った無責任な人間が、何ら批判もされないというのは、本当におかしなことだと思います。

私は、このような風潮に棹さし、いつも批判してきましたが、最近になってリフレ政策が正しいことを示す事例がいくつも浮かびあがってきました。上の雇用の改善など最たるものです。

そもそも、金融緩和をしたからといって、すぐに最初から賃金などがあがるなどということがないことなど最初からわかっています。金融緩和をして、1年もたたないうちに、やれ給料が上がらないとか、何も変わらないと語っていたような、政治家・マスコミ・識者などは、はっきり言って白痴レベルであり、白痴状況はなかなか改善されるものではないので、これらの人々のいうことなど二度と拝聴するに値しないと思います。それどころか、拝聴してしまえば、判断を誤ると思います。

人によって違いますが、金融緩和をして、デフレから脱却するまでには、大体5段階くらいの段階があります。

これに関しては、多くの人が語っていました。この5段階については、このこのブログの過去の記事にも掲載したので、以下にそれらの記事のURLと5段階について簡単に解説します。
「株安でアベノミクスは頓挫した」と、1割の可能性にBETする危ない橋を渡る人たち―【私の論評】 危ない橋を渡りたい人たちは、どうぞお渡り下さい。ただし余計なことをくっちゃべって、安倍内閣を頓挫させ、日銀の政策を頓挫させるようなバカ真似はしないでくれ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事ではデフレ脱却の5段階について、高橋洋一氏のものと日銀岩田副総裁のものとを掲載しました。以下にそのあらましを掲載します。

高橋洋一氏


上の記事から引用させていただきます。

"高橋洋一氏は、以下のような5段階を上の記事でしています。
1.日銀がマネタリーベースを増やす
2.予想インフレ率が約半年かけて徐々に上昇し、実質金利が下がる
3.消費と投資が徐々に増える
4.外為市場で円安が起こり、徐々に輸出が増える
5.約2年~をかけて、徐々にGDPが増え、失業率が下がり、賃金が上がり、インフレ率も上昇する。その過程で株価も上がる。
この5段階とは少し違うのですが、上念司氏が、国会の公聴会であげていてたデフレ脱却に向けた5段階というのがあります。それを以下に掲載します。 ちなみに、この資料は、現在副総裁の岩田氏が大学の教授をしていたときにまとめたものだそうです。
現在の段階では、上の表の四段階まできているわけです。そうして、5段階まで行って、これが終了してはじめてデフレから脱却できるというわけです。いずれにしても、高橋洋一氏の5段階でも、この5段階でも、ある程度時間がかかるのは、間違いないです。現在株価が暴落したなどと騒いでいる人もいますが、これは、アベノミクス始動後、市場の期待があまりに大きく、かなりの勢いで株価が上がったため、調整局面にあるということであり、昨年の安倍総理誕生以前と比較すれば、現在下がったとはいえ、そのときと比べれば、かなり高水準であることには変わりはありません。

日銀岩田副総裁


いずれにしても、デフレ脱却をするにも、株価があがりきるにしても、それなりに時間がかかるということです。バーナンキの経済対策もそうでしたが、いかなる経済対策もそれなりにある程度の時間がかかるのは、当然のことです。こんな理屈を無視して、アベノミクスを今の段階で批判する人もいますが、そんな人に私はこう言いたいです「そんなにすぐに効果がでる経済対策があるというのなら、提案して下さい」と。1年もしないうちに、あっという間に株価が鰻上に上がったり、デフレからすぐ脱却できて、一般国民も潤うような経済対策などこの世に存在しないです。

そうして、私が最も危惧するのは、高橋洋一氏が指摘するように、1割の可能性にBETする危ない橋を渡る人たちに翻弄される人たちが、大勢でてくることです。そうして、そのような人たちが翻弄されるだけなら別にその人達が株で損するだけですから、何も問題はないわけで、大勢には影響がないから良いのですが、このような人たちのうち、発言力の強い人などか、アベノミクス大失敗を煽りまくり、それに輪をかけて日本の経済が良くなると、自国の経済がズタボロになる中国や韓国のスパイの尻馬にのる、馬鹿な親中・親韓の政治家たちが、力を増し、最悪の場合は、またぞろ安倍おろしが再燃して、安倍内閣が退陣に追い込まれ、アベノミクスが途中で頓挫することです。

そんなことになって、また日本経済がデフレから脱却できなければ、失われた20年どころか、失われた30年になってしまいます。そんなことにならなければ良いと思います。

しかし、私は多くの日本国民は、まともな感覚を持っているので、今回ばかりはバカ者どもに煽動されるということはないと信じています。"

高橋洋一氏も述べているように、金融緩和してからトータルで2年以上をかけて、徐々にGDPが増え、失業率が下がり、賃金が上がり、インフレ率も上昇する。その過程で株価も上がるのです。

失業率が下がり、 賃金が上がり、インフレ率も上昇するのは、金融緩和政策を始めてから少なくとも2年は要するということです。

であれば、黒田総裁が、異次元の包括的金融緩和をはじめたのが、昨年2013年の4月からですから、失業率が下がり、賃金が上がり、インフレ率も上昇するのは、2015年の5月からです。

しかも、これはデフレのときに増税をするなどという馬鹿真似は織り込んではいませんでしたから、今年の4月より消費税増税をしたので、これが悪影響を及ばし、さらに2年以上は軽くかかってしまうということになります。

そうして、さらに、来年2015年の4月より消費税を増税として10%としたとしたらとんでもないことになります。

財務省やマスコミは10%増税はまるで既定路線のようだが?


今のところ、増税の悪影響はさほど出ていません。しかし、金融緩和にも最低2年くらいのタイムラグがあるように、増税の悪影響もタイムラグがあります。

前回の2回の増税のときには、どちらも増税直後には大した影響はなかったのですが、数ヶ月たつとそろそろ悪影響がではじめ、1年後にはかなりの悪影響がでました。特に、2回目の増税のときには、日本は完璧にデフレに陥りました。

以上述べたように、経済対策など、デフレの時の金融緩和政策の効果がはっきり出てくるのは、少なくとも2年かかるわけです。

デフレの時の増税なども、悪影響がはっきり表面化するのは、1年後くらいからです。

こうした、タイムラグがあるということは、古今東西の事例で最初からわかっていることです。しかし、多数の変態マスコミ、政治家、識者どもはこれを知りません。

さて、今年の4月からの消費税増税8%、来年の4月からの消費税10%が実行されるとどういうことになるか、明らかです。

せっかく金融緩和をしても、消費税によってその効力は削がれ、とても2年くらいではデフレから脱却できなくなります。

タイムラグを考慮に入れない、変態どもは、今年7月くらの数字を見て、ブログ冒頭の記事のように雇用が改善しているとか、その他の指標も良くなっているとして、来年の4月からの10%増税に踏み切るべきと言い出すと思います。

そうなるとどうなるか、今年4月の増税の悪影響がはっきり出だすのは、来年の4月あたりだとします。景気がおちこみ、さらに増税ということで、とんでもないことになります。

そうして、再来年(平成16年)の4月からは、来年4月の10%増税がはっきりと悪影響を及ぼすようになります。

そうなれば、デフレからの脱却はさらに遠のくことになります。

本来デフレのときには、増税などすべきではありません。そんなことをすれば、消費が冷え込み、結果として、課税の源泉でもある国民所得が減り、増税しても税収は増えません。

2段階の増税を実施してしまえば、16年には税収はかなり減り、さらに日本はデフレスパイルの深みに再度はまることになってしまいます。

こんな馬鹿真似は絶対にするべきでも、させるべきでもありません。本来実施すべきは、金融緩和と積極財政です。公共工事の提供制約がある現状においては、金融緩和の他は、積極財政として本来なら減税と、給付政策をとるべきでした。

このままだと、日本経済は、再び平成16年において、再びデフレ・スパイラルの泥沼に落ち込み、円高となります。

これらのことは、経済対策を実行してから効果が現れるまでにはタイムラグがあることと同時に、増税などの経済失策をしてからそれが本格的に悪影響を及ぼすまでには、これもタイムラグがあるというあたり前のことを理解していればすぐに理解できるはずです。

これを知らないか、意図的に隠蔽してものを語る偽善者どもが日本国内に跋扈しています。

こんな者どもを放置しておいて良いのでしようか?そんなはずはありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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