地球上で一番大きい哺乳類のクジラ。
知っているようであまり知らないこのクジラについて楽しく教えてくれるのが、このネットTV番組「くじラブ・ワゴン」です。
この番組を見て私なりの感想を述べます。話の筋や内容はこのテレビを見ていただければ判ることなので、一切省略します。
クジラについて、みなさんどのような思い出をお持ちでしょうか。私の子供のころは、まだクジラ肉そのもやベーコンがスーパーなどでも安価で売られていました。
今では信じられないかもしれませんが、クジラ・ベーコンも安く販売されていました。そのころのクジラ・ベーコンは豚のベーコンよりもはるかに安く、安物の代名詞でした。高校にはお弁当を持って毎日通っていましたが、そのお弁当にはときおり、クジラカツがおかずとして入っていました。今は、懐かしいクジラ肉で、ときおり今でも食べることはあります。
私が住んでいる函館では、今でも近海でクジラ漁が行われていて、本日もテレビでツチクジラが水揚げされたので、市場などでツチクジラが出回る旨をローカルニュースで流していました。
今では、すっかり値上がりしてしまって、クジラベーコンなど高嶺の花になってしまいしまた。居酒屋さんなどでもクジラベーコンを注文するとわずか5枚程度でも数千円します。
このクジラの味、私は何回も食べているので、はっきりいいますが、決して美味なものではありません。もし、市場に大量に出回ることになれば、また昔のように安いものになることでしょう。
現状では、供給が少ないので、値段が高くなっているだけです。ただし、私が美味しくないと思う、クジラ肉もここ、函館では、1年に一度だけ、必ず思い出す時があります。それは、クジラ汁です。クジラ肉と野菜などを煮込む料理ですが、ここ函館では昔はお正月はクジラ汁が必ず食卓にあがりました。クジラ汁はお正月にはなくてはならないものでした。しかし、現在では残念ながらここ函館でも、クジラ汁を正月にいただく家庭は少なくなっています。
話が長くなってしまいましたが、ここでそろそろ結論をのべます。現在クジラについていろいろと問題になっているようではありますが、クジラは食べられなくなったとしてもほとんど私達日本人の生活に影響はないと思います。ただし、クジラ汁のように伝統に基づいた料理などはできたら残すべきです。クジラ汁に入れるクジラ肉はわずかでも良いのです。クジラを大事にいただくことにより、クジラに対する先祖の愛着の念も受け継がれていくのではないでしょうか。
ただし、商業主義によって操られた、異常に高いクジラ肉ではなく、本当に文化を伝承する程度のものであれば、クジラ漁は許されるべきであると考えます。
昔クジラ漁をしていた人から話を聞きましたが、日本では、クジラを獲ると、そのクジラのほとんど全部を活用していたそうです。それに比較すると、諸外国では、ほとんど活用せず、油や一部の内臓などを取るだけで、肉などは捨てていたそうです。そもそも、アメリカがペリーを日本に差し向けて国交を迫ったのは、捕鯨のための燃料・食料補給のための中継基地がほしかったためです。その当時のアメリカの捕鯨は油をとることが目的だったのです。アメリカの捕鯨などは、いわゆる地下資源などを採る感覚とほとんど同じであったと考えられます。
しかし、日本各地に残る捕鯨に関しては、獲ったクジラはすべて極限まで利用する、海の恵みを最大限に利用するという意味で全く違ったものです。自分達の生活の糧であるため、それこそ、農民がお米に感謝したように、捕鯨をする民は、クジラに対して限りない愛情と、感謝の気持ちを持っていたのです。だから、お正月のときに、クジラ汁にして感謝の気持ちを家族みんなで分け合うとい習慣が生まれたのです。
だからこそ、日本では捕鯨など一部許すべきであり、これを否定することは、文化の否定にもつながる暴挙といえると思います。生態系を脅かすことのない範囲で許容されるべきものであると考えます。
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