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ニコニコ動画世論調査、都議選「投票に行く」66%、自民支持がトップ
(この内容すでご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)
ネット世論調査【7・12東京都議選】(12,507人回答)6月25日実施
動画共有サイト「ニコニコ動画」が、東京都在住の利用者に行ったアンケート調査によると、7月12日の東京都議会議員選挙で「投票に行く」という回答は 66.3%にのぼった。投票先は「自由民主党」が31.1%で最も多く、次いで「民主党」が11.8%。以下「日本共産党」が4.4%、「公明党」が 2.3%、「東京・生活者ネットワーク」が1.1%、「社会民主党」が0.5%、「その他」が4.6%だった。
調査は、6月25日23時10分にニコニコ動画を視聴していた東京都在住の利用者を対象に実施し、1万2507の回答を集めた。集計対象は20歳 ―40歳代。50歳以上は回答が少ないため除外している。支持政党/会派をみると、無党派層が46.9%で最も多かった。無党派層に絞って都議選での投票先をみると「自民党」は5.9%、「民主党」4.5%と接近している。
また石原慎太郎東京都知事の支持率は43.6%、「不支持」は21.0%だった。都知事支持層の投票先は「自民党」が49.9%で最も多い。以下「民主党」が8.6%、「公明党」が2.1%、「共産党」は1.8%と続いた。都知事への不支持を表明した層では「民主党」が24.6%、「共産党」が 13.7%、「自民党」が10.0%、「公明党」が2.4%だった。
マスメディアとネットメディアの乖離現象?
さて、先日の静岡知事選に関して、マスメディアのほうは、自民党が惨敗で、民主党が大勝利というような報道でした。しかし、いろいろ分析してみると、まずは民主党の候補者選びにも疑問符がつきますし、さらに、自民党推薦の候補者は「県民党」として、一切自民党色を出さない、麻生総理の応援も断ったなどのことがありました。
それと、票読みなどしてみると、まずは、トップ(川勝)と次選(坂本)の間の差は、僅差であったことと、村部などでは、かなり坂本さんが票を稼いでいることなどから、あながち自民党が大敗とは決め付けられない部分があります。それについては、前回のブログ記事にも掲載しました。
当728706川勝 平太 無新
713654坂本由紀子 無新
332952海野 徹 無新
65669平野 定義 共新
最近、マスコミのこうした印象操作が目立ちます。特に、上の記事で示したように、都議選に関しては、ネットでの報道と、マスメディアの間にはかなりの差異があります。特に最近気になるのは、マスコミ各社が出すアンケート調査です。アンケートなど採り方によっては、いくらでも操作することができます。一体マスコミ各社はどのような調査をしているのか、アンケート調査を出すなら、その内容も公表すべきです。
私が、学生の頃にあるシンクタンクでバイトをしていたことがありますが、いろいろ調査分析をして、パソコンでも統計的に処理して、多変量解析などしていて、その結果を主任研究員に提出したことがあります。
そのときにいわれたのが、累積寄与率のことでした。統計の難しい話は、省きますが、多くの種類の数を分析する多変量解析という手法の一つに、主成分分析というのがありますが、「累積寄与率とは、その分析方法の中の指標の一つです。寄与率を第1主成分から順に累積していったものをと呼ぶが、一般に累積寄与率が60%以上になるまでの主成分を採用する」ということになっています。
私が分析をしていた当時は、パソコンがかなり普及しだして、それまで多変量解析など理論上のものであり、とても現実には使えないという状況から、パソコンで分析ができるようになり、各方面で使われ始めたばかりの頃でした。
先の分析結果を主任研究員に出して言われたのは、「累積寄与率が60%にも満たないものを元にして、分析している、これは全く意味がない、やりなおし!!」でした。自分では、かなり一生懸命にやったつもりだつたのでこれには、めげました。しかし、その後きちんとやり直しました。考え方から、サンプルのとり方まですべて変えて、0からやり直しました。
それから、その当時良く自治体が催していたパネル・ディスカッションに行くと、当時はまだパソコンでの多変量解析が本格的に行われ始めたばかりだったからでしょうか、経済学の教授などが、多変量解析などした結果を用いていろいろ発表などしていましたが、その中に累積寄与率が60%未満のものを元にして発表している人がいました。
それに関して、少し嫌味だとは思いましたが、「累積寄与率」に関して指摘したところ、その教授は平気で論理を摩り替えて、結局自分の主張が正しいかのような発言をしていたので、呆れてしまいました。その教授、夕張などにも、盛んに提言を行っていました。夕張があのような状況になっても、責任はとらないようです。無論本人は、夕張があのようなことになる前に退官していましたが・・・・・・・。少なくとも道義的な責任は感じて欲しいものです。当時は、北海道でも、いわゆるレジャーランド構想が大流行で、どこでも似たようなものが多く、直感的にも先行きが危ういと思われるものが多かったです。残念ながら、その直感は夕張をはじめとして、多くの構想にあてはまってしまいしました。ただし、こうしたおろかな提案などに応じなかったところも多くありました。
さて、話が長くなってしまいましたが、結局アンケートなどというものは、とり方によって随分違ってきます。やはり、どのようなアンケートでも、サンプル数は少なくとも万単位で、アンケートのとり方から、分析の仕方まで、どのように行ったかを開示すべきです。数千、数百なら、複雑な内容のアンケートではほとんど用を足しません。政局をめぐるような複雑なものであれば、やはり、少なくとも千単位、できれば万でしょう。
それに、与野党とも、わけのわからないアンケート調査などに一喜一憂せず、信念を貫いていただきたいです。政府で公表するもに関しては、一通り、アンケートのとり方や、分析方法などある程度開示しています。マスコミも少なくともこれくらいの開示をすべきです。というより、私が学生の頃出して主任研究員に怒られたような調査結果は出さないでいただきたいものです。
視聴者の方も、こうした開示をしないアンケート調査など鵜呑みにすべきではありません。
こうした、乖離現象あまりに酷くなれば、おそらく、視聴者からのマスコミ離れが進むでしょう。そうして、その傾向は近年強まりつつあります。昨年からの新聞購読者数の減少、TBSの今年春の視聴率の低迷など、その前兆だと思います。
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10 件のコメント:
SRTK
大変参考になりました。
統計とはそうしたものなのですね。ネットでもよくアンケート調査などをやっており、自分のサイトでもたまにやったりしますが、票数が集まらないので極々参考程度にしかならないということのようですね。
超人気ブログサイトでも、票数が一万まで集まることはそうそうないようです。アンケートで成果を収めるというのは中々に難しいことなのですね。
匿名さま コメント有難うございます。私が万というオーダーを出したのは、無論市場調査や、政局の場合など重要なものです。
たとえば、ネットに関する要望のアンケートなどであれば、そこまでやらなくても良いのではないかと思います。ただし、やはり、数が少ないと、鵜呑みにはできないと思います。いろいろ、深読みしないとなかなか真実にはたどり着けないと思います。
ただし、簡単な確認方法があります。深読みして、仮説をたてて、その仮説のもとに、行動することです。ものを売るなら、その仮説どおりに物を売ることです。
HPなら、実際に仮説を立てて、それにもとづき、HPの中身を変えることです。
販売なら、売り上げが上がれば、仮説があたっていたということです。
HPも、たとえば、PVなどの数値があがれば、仮説があたっていたということになります。
政局や、市場調査の場合は、そのようなわけにいきませんから、ある程度の正確性を期待するなら、サンプルも多くとる必要があるということです。
これから、お気軽にお立ち寄りください!!
初めて投稿させていただきます。私のような政治初心者には小さなことにもわからないことがつき物で、こうしてわかり易い説明がついてると本当に参考になります。世論調査は、世論操作をするものと考えています。テレビの調査ほどひどいものは無いなと、最近は本当に感じております。
山田氏のブログにコメントされていたのを見て、初めて拝見しました。
お話を読んでいて少し疑問に思ったことを思い出しました。
数日前に何の番組でどんな内容であったか忘れてしまったのですが(TBSのゴールデンの番組を食事中流しているのでそれかもしれません)、ニュース番組で
調査場所125
調査対象1000(この数値は正しいはずです)
というデータを基にした世論調査を発表していました
1箇所あたり1000件を対象に調査していれば125000件になるわけですが。。。
全標本をあわせて1000なら1箇所につき8でなんだそれだけかよってかんじますよね。。。
静岡知事選の記事、続けて拝読させていただきました。どちらも興味深い記事でした。
おそらくyutakarlsonさんの「それほどの敗北ではない」という認識は、自民党内、及びその支持者には希薄でしょう。「一本化できなかった民主党にすら負けた。もはや劣勢は必至」といったところでしょうか。良くも悪くも皮相的な認識が正直なところでしょう。
衰退ムードに自民党自身も片棒を担いでいるようなもので、今回の記事のような見識が出てこず、メディアに出てくるのは一様に暗い話題です(これと、今まで自民寄りだった情報操作が民主の方へ傾きつつあるのを見るにつけ、次の政権への「お膳立て」を感じずにはいられません。マスコミは権力の腰巾着ぶりが露骨すぎて不快です)。
yutakarlsonさんが自民の広報の戦略立案・遂行を担当すればよいのにと思いました(笑)
ともさんコメント有難うございます。テレビなどの偏向報道から自分を守るためには、いろいろな意見を吸収することが重要ですね。そのために、このブログなど活用していただけたら幸いです。私は、マスメディアの他に、ネット、さらにはブログも見るようにしています。これからも、お気軽にお立ち寄りください。
匿名さま コメント有難うございます。まさしく、1000くらいだと、重要な意思決定には使えませんね。全く新規に商品を開発するにあたって、それが売れるかどうかを判断するなら、万単位のオーダーが必要になると思います。それだけにとどまらず、たとえば、どこか標準的な都市で試験販売もする必要があります。
市場調査でさえ、本気ならこれくらいのことをします。しかし、政局を占うのに少ないサンプルのアンケートで終わらせるのは無責任というものです。無責任なことをするなら、最初からやらないほうが良いです。
これからも、お気軽にお立ち寄りください。
コンバイさま コメント有難うございます。政局などの渦中にあるとかえって、良く見えなくなることがあります。自民党の皆さんも、一歩引いて冷静に見ることが肝要だと思います。
ただし、選挙対策本部など、もっと体系的な仕事を進め方をすべきだと思います。何か、衆院選に向かって1本、ストーリーをつくって実施すべきと思います。オバマの大統領選はまさしくそのようなやり方をしていました。しかし、それだけでは、どうしようもないくらいになっていると思います。
日本に限らず、先日のG8などみていても、先進国がどの国も次の一手に欠けています。私は、このブログにも掲載しているように、日本をはじめ、先進国は、インド、中国などの内需をあてにするのではなく、まず、自分の国の内需を高める努力をすべきだと思っています。
インド、中国の現状は、20世紀の先進国の成功パターンを後追いしているだけです。
すべての先進国は、社会改革を実践していくべきです。全く新たな社会を生み出す過程において、必ず新たな商品、サービスが生まれます。それが、実体経済の拡大にもつながります。
先進国が、それぞれの国の独自性を打ち出せば、いくつものパターンが生まれる可能性があります。
次の社会は、物質的な豊かさだけではなく、精神的な豊かさ、社会の絆を強める方向に向かうべきだと思います。
このへんに関しては、いずれまとめてブログに掲載します。これからも、お気軽にお立ち寄りください。
ニコニコ動画のアンケート結果、都議選結果とは結びつきませんでしたね。
やはり「回答したい人だけが回答する」システムだと偏りが出るのでしょう。
無作為抽出のネット世論調査を見てみたいものです。
nikaidou様 コメント有難うございます。本当に、無作為抽出で見てみたいものですね。
今回の都議選に関しては、おそらく、自民党の体たらくにあきれた都民が、警告の意味で、民主党などに流れたものと思いす。それに、若年層が投票に行かなかったことも影響しているかもしれません。冷静な分析が必要だと思います。自民党側でもへんに分裂しないで、冷静な対応をすべきですね。
ただし、衆議院議員選挙では、どうなるのかまだ本当のところはわからないと思いす。
これからも、お気軽お立ち寄りください。
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