2012年3月28日水曜日

特報!グーグル、初の月額課金制度を4月にも開始:日経ビジネスオンライン:−【私の論評】月額課金によって、タブレットやスマホは、クラウドを駆使して、世の中を変えていく!!

特報!グーグル、初の月額課金制度を4月にも開始:日経ビジネスオンライン:

 


米グーグルが、スマートフォンやタブレット端末向けのアプリ配信で、初めての月額課金サービスを導入することがわかった。アプリ1本ごとに売り切りにしている現在の課金モデルだけでなく、毎月少額の料金を利用者から徴収できるようにする。 コンテンツの月額課金は、NTTドコモのiモードなどが成功させたビジネスモデル。アプリ開発会社は、毎月継続的な収入が見込めるため良質なコンテンツを開発できる一方、月ごとの課金が少額になるため、利用者の心理的負担も軽くなる。 グーグルが主導するアンドロイド陣営のスマートフォンは台数では
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20120327/230313/

【私の論評】月額課金によって、タブレットやスマホは、クラウドを駆使して、世の中を変えていく!!

 

私自身は、iPadに、iPhoneを利用しているので、この記事は一見関係もないようにみえましたし、他のAppleを使っている人たちも同じように思われているかもしれません。しかし、これは、当面は関係ないかのようにみえて、関係してくることが多いに考えられるので、本日はこの話題にしようと思います。

 

 

詳細は、上記の記事をご覧になっていただくものとして、この方向性は、懸念材料があるももの、我々ユーザーにとっても、開発サイドにとっても良いことになるのではないかと思います。

 

 

まずは、課金に関することですが、前から気になっていたのですが、AppleのApp Storeでは、開発側が、課金のことまで考えたり、管理しなくても、良かったものが、Android Market(現在では、Goole Place)では、これを開発側がやらざるをえず、これが、負担にもなっていたと考えられます。これで、Google側の規制はあるものの、課金に関しては、Googleまかせということになり、開発者にとっては、良いことだと思います。

 

それにしても、現在のAndroidのAppの開発は、ほとんど利益が出ず、かなり開発側のモチベーションは下がっているようです。実際最近あるゲーム開発会社が、Android版のゲーム開発をやめるということを発表しています。AppleのiTunesでのApp販売も、よほどダウンロードされない限り、開発会社にとっては、ほとんど利益が出ていないというのが現実です。これに関しては、以前も掲載したことがあります。なんと、25万ドルもするという話もあります。iPadのアプリなど、数千円もすれば、かなり高いくらいです。であれは、ほとんど利益が出ません。これでは、開発側のモチベーションも下がります。

 

私は、Android端末は、所有していませんが、Android Market(現在のGoogle Place)など何度かみたことがありますが、AppleのApp Storeでかなり豊富なAppを見ていると、かなり貧弱に見えます。それに、Androidならではの、Appというのも見当たらないので、購入したいと思ったことはありません。だからこそ、端末を購入したいということもありませんでした。

 

 

しかし、今回のGoogleの措置によって、これから、良いAppが提供されることにでもなれば、この考えを変えるかもしれません。実は、iPad用でも、月額課金のAppというか、サービスがあります。ただし、これらは、AppleのApp Storeから販売されているわけではありません。たとえば、このブログでも紹介したことがある、ONLINEDESKTOPです。これは、アクセスして、月額使用量を支払うようにすると、iPadで、MicroSoft Officeの仮想デスクにアクセスできるようになり、編集その他をまるでOfficeをインストールしてあるパソコンのようにできるという、優れものです。

 

 

さすがに、これだけのサービスということになれば、App Storeで高くても数千円などという価格帯では、その後の運用を考えた場合できなかったのだと思います。だからといって、数万円の価格にしても、このAppが売れ続けるとは限らず、そうなると、顧客に対して末長くサービスを提供できなくなるというリスクがあります。だからこそ、月額課金という形で、自ら提供しているということだと思います。

 

 

さて、Googleが、月額課金ができるにしたということとで、何が変わるかといえば、AndoroidのApppでも、ONLIVEDESKTOPのように、クラウドを用いた、仮想化技術なども含む高度なサービスが提供できるようになるということです。私は、以前、iPadや、iPhoneなどのAppで、多少高くても、良いから、クラウドや、仮想化技術などのかなり高度な技術を使ったAppがあればと思ったことがあります。無論、今でも、クラウドを使ったゲームもあります。しかし、それ以外では、意外とそのようなものは、ないというのが、実情です

 

しかし、今回のGoogleの措置をみて、なぜそうなのか、良く理解できました。ストーレージ系のクラウドであれば、運用するのにさほど、投資もいらないのでしょうが、高度な技術を駆使する、クラウドのうよな場合、やはり運用に経費がかかりすぎ、できないというのが、実体だったのだと思います。

 

そうして、先日このブログでも、紹介した、MetaStormなどの空戦ゲームが、クラウドで高度な技術を要するのに、なぜ、提供できるのかが理解できました。このゲームなど、やってみればすぐわかることですが、最初は、無料であっても、習熟していると、新しい機体を購入したり、新たな兵器などを購入しなくてはなりません。そうです。この購入ということによって、クラウドが運用できるのです。このようなやりかたをすれば、確かにクラウドを運用できます。そうして、末長くユーザーにサービスを提供できます。

 


今後、Androidのアプリで、月額課金ができるようになれば、空戦ゲームなどでも、習熟するごとに、新たな機体を購入させるとか、新たな兵器を購入させるということもなくなるのだと思います。それから、Androidでも、ONLIVEDESKTOPのように高度な技術を用いたクラウドを提供できるということです。クラウドというと、Googleは、おてものですから、今後こうした月額課金を契機に、Googleは、App制作会社に、様々なクラウドを用いた高度技術を提供していくようになるのではないかと思います。

 

このような高度クラウド技術を用いた、Appがでてきたら、私も是非Android端末を購入して、それらを試してみたいと思います。それから、Googleがこれを実施して、成功すれば、Appleのほうも、月額課金を適用するようになるかもしれません。

 


そうして、この月額課金は、タブレットや、スマホで、ごく当たり前のことになると思います。無論いずれ、Appleでもこの方式を導入することになります。これが、実現されることにより、さらに、タブレットやスマホは、クラウドを最大限に活用できるようになり、今まで思っても見なかったほどの、高機能になり、世の中に浸透していくことになると思います。

 

そう考えると、これも、社会的なイノベーションだと思います。IT企業のイノベーションというと、多くの人は、技術的なものばかり思い浮かべてしまうようですが、あの経営学の大家ドラッカー氏は、イノベーションは、社会変化への対応と、社会変化そのものと語っています。技術だけあっても、これが伴わなければ、イノベーションとはいえないということです。月額課金は、これから、多くの人が思ってもみないほど、社会を変えていくと思います。これから、どのように進展していくのか、考えるだけでもワクワクするのは、私だけでしょうか?

 

 

 


【関連記事】

iPad/iPhoneアプリ開発、コストはどれだけかかる?―ITはユビキタスそうして、非営利になる?


「パーソナルクラウド台風」2014年に向けた5つのメガトレンド―【私の論評】様々なクラウドの可能性が広がる!!

 

コーヒー戦争が熱い! セブン−イレブン、ローソンも本腰−【私の論評】イノベーションが、社会の変化を利用したり、社会変革そのものであると考えれば、世の中にはチャンスが無限にある!!

 

0 件のコメント:

経産省が素案公表「エネルギー基本計画」の読み方 欧米と比較、日本の原子力強化は理にかなっている 国際情勢の変化を反映すべき―【私の論評】エネルギー政策は確実性のある技術を基にし、過去の成功事例を参考にしながら進めるべき

高橋洋一「日本の解き方」 ■ 経産省が素案公表「エネルギー基本計画」の読み方 欧米と比較、日本の原子力強化は理にかなっている 国際情勢の変化を反映すべき まとめ 経済産業省はエネルギー基本計画の素案を公表し、再生可能エネルギーを4割から5割、原子力を2割程度に設定している。 20...