- 米国がウクライナやイスラエルに気を取られているので、中国が今こそ台湾を侵攻する絶好の機会だという見方あり。
- 中国共産党は台湾侵攻の準備がまったくできていない。
- 現時点で中国が台湾へ侵攻する可能性は著しく低い。
習近平国家主席は9日午後、米上院のシューマー院内総務率いる超党派議員団と北京の人民大会堂で会談 |
まず、中国政府自体が内部で不安定であり、軍事と外交の機能が低下している。また、習近平主席は暗殺やクーデターを恐れて身を隠し、国内外を頻繁に移動しており、台湾侵攻の準備が整っているとは考えにくい。
中国の経済状況も不安定で、不動産市場の問題や金融危機の懸念がある。これらの要因から、中国が台湾への侵攻に備えているとは考えにくい。
さらに、中国の人民解放軍は戦争に対する意欲が低く、長期戦に耐えられる資源や実戦経験が不足している。習近平主席も軍のトップを粛清し、統一的な指導を行う難しさがある。
最後に、アメリカは中国との対話を促進し、習近平政権の安定を保とうとしており、敵対的なアプローチは取っていない。中国の台湾への侵攻は、国際的な混乱を招く可能性があるため、アメリカは穏便な解決を模索している。
これらの要因から、現在の段階では中国が台湾に侵攻する可能性は低いと言える。
- 中国が台湾に侵攻するのは、現時点では考えにくい。
- 中国が台湾に侵攻するのは、ロシアのウクライナ侵攻と同様に、かなり難しい。
- 中国が台湾に侵攻する兆候としては、ロシアのように「弱さを偽る」戦略を実行することが挙げられる。
- 中国が台湾と統一のための交渉を平和的に実施しだしたら、逆に危険である。
- 戦争を防止するためには、交渉の過程を適切に分析し、相手国の意図を正しく理解することが重要である。
山岳地帯の多い台湾では山の上にも多くの人々が住む |
本論文では、ウクライナ危機におけるロシアとウクライナの交渉を分析し、ロシアが「弱さを偽る」戦略をとった可能性を指摘しています。
「弱さを偽る」戦略とは、弱い姿勢を装うことで、相手を過大な警戒心や油断に陥らせ、有利な条件を引き出す戦略です。
論文では、ロシアがウクライナ侵攻直前、以下のような行動をとったことを指摘しています。
- ウクライナ周辺に大量の軍を集結させたが、侵攻の意思を否定した。
- ウクライナとの交渉を開始したが、交渉の過程で譲歩の姿勢を見せ、ウクライナを弱体化させようとした。
これらの行動は、ロシアがウクライナを弱体化させ、国際社会からの圧力を弱めるために、弱い姿勢を装ったのではないかと考えられます。
ウクライナ軍女性兵士 |
論文では、ロシアの「弱さを偽る」戦略は、一定の成果を上げたと評価しています。しかし、ウクライナの抵抗と国際社会の制裁により、ロシアの戦略は失敗に終わり、泥沼化した戦争を引き起こしたとしています。
論文の結論として、本山氏は、以下のように述べています。
戦争は、交渉の失敗によって引き起こされることが多い。したがって、戦争を防止するためには、交渉の過程を適切に分析し、相手国の意図を正しく理解することが重要である。
この論文は、ウクライナ危機におけるロシアの戦略を理解する上で、重要な洞察を与えるものです。また、戦争を防止するためには、交渉の過程を分析する重要性を示唆しています。
中国は、台湾に侵攻するのは、先に述べたように一般に考えられているよりは、かなり難しいです。軍事的破壊=侵攻ではないからです。侵攻とは、交戦したあとに、交戦地域を占拠することも含みます。
破壊しただけでは、占拠したことにはならないですし、占拠できなければ侵攻は失敗です。ロシアは、ウクライの多くの都市を破壊しましたが、占拠できた地域はわずかです。占拠した地域がわずかであっても、首都を占拠すれば、侵攻は成功したともみなせますか、それには失敗しています。これからできる見込みもありません。これを考えると、中国が台湾を侵攻するのは難しいです。
ロシア軍に破壊されたウクライナの都市 |
しかし、ロシアが無謀なウクライナ侵攻をしたように、中国が台湾侵攻をする可能背は否定はできないです。
中国が本気で台湾を侵攻する腹を決めたときには、ロシアのように中国も「弱さを偽る」戦略を実行する可能性が高いです。戦狼外交で、台湾に武力侵攻するなどと脅しているうちは本気ではないでしょう。台湾と統一のための交渉を平和的に実施しだしたら、逆に危険とみなすべきです。
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