2023年10月10日火曜日

OISTが燃料不要な「量子エンジン」の設計・製作に成功 エネルギー新時代の幕開けか―【私の論評】技術の進化と未来への希望! 量子エンジンが解決策を提供する可能性(゚д゚)!

 OISTが燃料不要な「量子エンジン」の設計・製作に成功 エネルギー新時代の幕開けか

まとめ
  • 熱機関は熱をエネルギー源として使用し、外燃機関と内燃機関の2つのタイプがある。
  • 18世紀から19世紀にかけての産業革命では、蒸気機関などの外燃機関が石炭を燃料として使用し、社会構造に変革をもたらした。
  • 外燃機関に代わり、内燃機関(例:ガソリンエンジン)が自動車や飛行機などの輸送手段に採用されましたが、基本的な動力源の原理は同じだった。
  • OISTが開発した量子エンジンは、熱を使わずに量子的な性質の変化を利用して動力を生成する新しい技術で、Nature誌に掲載された。
  • 量子エンジンはスピン量子ビットを使用して、ボソンとフェルミオンのエネルギー差を利用し、極低温条件で動作する。実用化には課題が残るが、エネルギー革命をもたらす可能性がある。
量子スティームパンク AI生成画像

現在使われている熱機関は、熱をエネルギー源として利用しており、外燃機関と内燃機関に分かれる。産業革命によって蒸気機関が開発され、社会構造が変わった。後に内燃機関が発展し、ガソリンエンジンなどが使われるようになったが、基本的な原理は変わらない。

OIST(沖縄科学技術大学院大学)が開発した量子エンジンは、熱を使わずに粒子の量子的性質の変化を利用して動力を得る。これは「EMドライブ」と呼ばれる熱を使わないエンジンとは異なる原理で動作する。最近では、量子エンジンの研究が進み、日本が世界を先導している。

量子エンジンは、スピン量子ビットを利用し、量子熱機関を模擬的に再現する。通常のデジタル回路とは異なり、量子力学的な効果を利用する。この研究により、従来の古典的な熱機関では実現できない技術の開発が期待される。

OISTの研究チームは、極低温下で動作する超小型の量子エンジンを製作し、概念実証を行った。粒子の量子的性質に基づき、ボソンとフェルミオンのエネルギー差を利用して動力を得る。実用化にはまだ課題があるが、エネルギー革命を起こす可能性がある。

この研究は、「量子スチームパンク」と呼ばれ、19世紀の熱力学と現代の量子論を融合した研究分野として注目されている。将来的には小説や映画の題材にもなるかもしれない。

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】技術の進化と未来への希望!  量子エンジンが解決策を提供する可能性(゚д゚)!

まとめ
  • 量子エンジンはエネルギー、輸送、製造など多くの産業に革命をもたらす可能性がある。
  • 量子エンジンは新しいエネルギー源の開発に利用でき、効率的で持続可能なエネルギー供給が期待されている。
  • 量子エンジンは新しい輸送手段の開発に貢献し、効率的で長距離の乗り物が可能になるかもしれない。
  • 量子エンジンは新しい製造プロセスの開発に役立ち、効率的な製品の生産が期待されている。
  • 量子エンジンは持続可能な未来を築く手助けをし、エネルギー分野での新たな雇用創出に寄与する可能性がある。

量子エンジンによるサイバーパンク女子 AI生成画像

量子エンジンは、エネルギー、輸送、製造など多くの産業に革命をもたらす可能性を秘めています。以下は、この研究が将来もたらすであろう変化の具体例です。

量子エンジンは、量子電池や太陽電池など、新しいタイプのエネルギー源の開発に利用できる可能性があります。これらの新しいエネルギー源は、既存の技術よりも効率的で持続可能なものとなる可能性があります。

さらに、電気自動車や航空機など、新しいタイプの輸送手段の開発に利用できます。これらの新しい乗り物は、既存の乗り物よりも効率的で航続距離も長くなる可能性があります。

そうして、量子エンジンは、量子コンピューティングや量子リソグラフィなどの新しい製造プロセスの開発に利用できます。これらの新しいプロセスは、より効率的で精密な製品を作るために使用される可能性があります。

このような具体的な変化に加え、量子エンジンは、より持続可能で公平な未来への一般的変化にもつながる可能性があります。例えば、量子エンジンは、化石燃料への依存を減らし、クリーンエネルギー分野で新たな雇用を創出する新たな方法の開発に役立つ可能性があります。

量子エンジンは多くの産業に革命をもたらし、我々の生活様式を改善する可能性を秘めています。しかし、この研究はまだ初期段階にあり、量子エンジンが実用化されるまでには多くの課題を克服する必要があることに留意する必要があります。

量子エンジンで無限に飛び続ける住宅

量子エンジンと量子コンピュータの実用化には、まだ数年から数十年かかると予想されています。

量子エンジンは、量子コンピュータの一部であり、量子ビットを制御する技術を応用したものです。量子エンジンの実用化には、量子コンピュータの実用化に必要な課題を克服する必要があり、量子コンピュータの実用化とほぼ同時期になると考えられます。

量子コンピュータの実用化には、以下の課題を克服する必要があります。
  • 量子誤り耐性の確保
量子コンピュータは、量子ビットの振る舞いを利用するため、誤りが発生しやすいという課題があります。量子誤り耐性を確保するためには、量子ビットの誤りを検出・訂正する技術の開発が必要です。量子コンピュータのスケールアップ

量子コンピュータの実用化には、大量の量子ビットを安定的に制御する技術の開発が必要です。現在、量子コンピュータの量子ビット数は数十から数百程度ですが、実用化には数千から数万の量子ビットが必要とされています。
  • 量子コンピュータのアプリケーションの開発
量子コンピュータが実用化されるためには、量子コンピュータでしかできないアプリケーションの開発が必要です。現在、量子コンピュータの適用が期待されている分野としては、材料開発、医療、金融などが挙げられています。

これらの課題が克服されれば、量子コンピュータは、従来のコンピュータでは不可能だったような複雑な問題を高速に解くことができるようになり、さまざまな分野に革命をもたらす可能性があります。

具体的な年数としては、2030年頃には、量子コンピュータが一部の実用化されるようになると予想されています。また、2050年頃には、量子コンピュータが従来のコンピュータを完全に置き換える可能性があるとされています。

なお、量子コンピュータの開発は、世界各国で競争が激化しており、今後の技術革新によって、実用化の時期が前倒しされる可能性もあります。
  • 量子エンジンと量子コンピュータの違い
量子エンジンと量子コンピュータは、どちらも量子ビットを制御する技術を応用したものです。しかし、量子エンジンは量子コンピュータの一部であり、量子コンピュータは量子エンジンに加えて、量子誤り耐性や量子コンピュータのスケールアップなどの課題を克服する必要があります。

そのため、量子エンジンの実用化は、量子コンピュータの実用化よりも早い時期に実現される可能性があります。

私は、このブログにエネルギー問題についても掲載してきましたが、その中にドラッカーの言葉も引用したことがあります。「100年前(ドラッカーが発言した時代のものであり、現在なら100数十年前)都市にも公害問題があった。その最大のものは馬車を牽引する馬の馬糞だった」。

100数十年前の都市の最大の公害問題は馬糞だったのですが、その問題は現在では完璧に解消されています。

百数十年前馬車で移動する人々 AI生成画像

100数十年前に、当時の技術では、不可能であると考えれたことが、現在は可能になっています。

量子エンジンが実用化されれば、これと同じように現在のエネルギー問題など全く解消されることになるでしょう。

エネルギー問題等は、現在の技術から一歩も進展しないことを前提にするのではなく、将来発展していくだろう、技術なども考慮に入れて、総合的な観点から考えていくべきです。現代の馬糞に拘泥していては、本質を見失います。

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