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2019年10月19日土曜日

ソ連に操られていた…アメリカが隠していた「不都合な真実」―【私の論評】ヴェノナを知れば、あなたの歴史観は根底から覆る(゚д゚)!

ソ連に操られていた…アメリカが隠していた「不都合な真実」

第二次世界大戦から朝鮮戦争、そして冷戦。現在へと続く戦後の歴史は「アメリカ覇権の歴史」でもある。

そのアメリカが今、「ある文書」によって自国の戦中・戦後史の見直しを強いられていることをご存じだろうか。そして、この歴史の見直しは日本にも暗い影を落とすものかもしれない。

■ソ連の暗号解読が引き当てたとんでもない事実

『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』(扶桑社刊)は、アメリカが1995年に公開するまでひた隠しにしてきた「ヴェノナ文書」を軸に、戦中・戦後のアメリカの政策決定が「スパイ」によってゆがめられていた可能性を指摘する。

『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』(扶桑社刊)  表紙

話は1943年、第二次世界大戦中にさかのぼる。アメリカ陸軍情報部の「特別局」の情報官がこんな噂を聞きつけた。

「独ソが英米を出し抜いて単独和平交渉を行っている」

この和平が成立すれば、両国は結託して戦争資源を米英に集中してくる可能性がある。この噂は当時の米軍にとって極めてデリケートな情報だった。

真偽を確認するために、アメリカは在米ソビエト外交官がソ連本国と交わしている秘密通信の解読プロジェクトを立ち上げ、そのプロジェクトを「ヴェノナ作戦」と名づけた。

「論理的に解読不能」とされる複雑な暗号システムに挑む困難なプロジェクトだったが、アメリカの情報分析官たちの奮闘によって、アメリカはついに暗号を部分的にではあるが解読することに成功。通信の内容は「独ソの和平交渉」を示してはいなかった。

しかし、これでひと安心、とはいかなかった。その代わりにもっととんでもない事実が明らかになったのである。

■なぜこんなに早く? ソ連の原爆保持の謎

話がそれるが、第二次世界大戦終戦当時、核戦力を持っていたのは世界の中でアメリカだけだった。そして、そのままアメリカのみが核を持っている状態であれば、今の世界秩序は全く違ったものになっていたはずだ。終戦後長くつづいた米ソの冷戦は、両国ともに核という「最終兵器」を持っていたからこそ起こり、維持されたものだからだ。

ソ連がはじめて核実験を成功させたのはアメリカに遅れること4年、1949年のことだった。たった4年である。不自然ではないだろうか。核物質の精製技術や兵器化の技術というのは、当時のソ連の技術水準からしてそれほどの短期間にものにすることができるものだったのか。

「ヴェノナ作戦」がソ連の暗号通信を徐々に解読できるようになったのは1946年。すでに戦争は終わり、「独ソの平和交渉」の証拠をつかむという当初の目的はすでに無意味になっていた。

しかし、最初にまとまった文章として解読された通信内容が示していたのは驚くべき事実だった。ソ連はアメリカ最大の秘密計画だった原爆プロジェクトに深く浸透していたのだ。

ソ連は主にアメリカ共産党員をエージェントとしてリクルートし、国内に大規模なスパイネットワークを作り上げていた。それはアメリカの国家中枢にまでおよび、軍事と外交に関わるほとんどすべての主要官公庁の内部に多数のスパイを獲得していた。アメリカの原爆開発プロジェクト「マンハッタン計画」の内部でも、クラウス・フックスとセオドア・ホールの二人の物理学者、そして技術者のデイヴィッド・グリーングラスらが、ソ連に多くの技術情報を渡していたとされる。

ソ連がわずかな期間できわめて安価に核開発を成功させることができたのは、米国のスパイからもたらされる情報によるところが大きかった。このスパイネットワークを通じて、アメリカの原爆プロジェクトはソ連に筒抜けだったのである。

話は原爆だけにとどまらない。後の捜査でわかったことだが、スパイの中にはイギリスのウィンストン・チャーチルやルーズベルトと個人的に会うことができるほど高位にあった者もいれば、軍の高官もいた。外交官もいた。

そして厄介なことに、「ヴェノナ作戦」によるソ連通信の解読文に出てきた、ソ連に協力するアメリカ人の数は349名。しかし大部分はコードネームを使って活動しており、本名を特定できたのは半数以下だったという。残りの半数以上は摘発されることなくスパイ行為を続け、国家の中枢でアメリカの利益を損ねる行動を繰り返しているのかもしれなかった。

当時のアメリカは、身内に裏切り者がいるのは確かだが、それが誰かわからない状態でソ連と外交交渉をしなければならないという、非常に困難な状況に追い込まれていたのだ。

『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』はソ連のスパイネットワークがどのように形成され、スパイたちはどのように活動し、それがどうアメリカの政策決定に影響していたか、そしてアメリカはなぜ「ヴェノナ文書」をひた隠しにしてきたのかを、当時の歴史背景を交えながら解説していく。

「スパイ」「ソ連」と聞くとなにやら陰謀論めいた話に聞こえるが、「ヴェノナ文書」の存在も、それが長く封印されていたことも事実である。原爆の製造情報をソ連に渡した容疑で逮捕され、のちに死刑となったジュリアスとエセルのローゼンバーグ夫妻には40年以上も冤罪疑惑がつきまとっていたが、この文書の公開によって実際にスパイであったことが証明されている。

学校で教わったり本で読んだ戦後史の裏側にあるもう一つの物語。本書は、誰にとってもスリリングな読書経験となるはずだ。
(新刊JP編集部)

【私の論評】ヴェノナを知れば、あなたの歴史観は根底から覆る(゚д゚)!

今回が発刊された『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』に関連する、倉山満氏、江崎道郎氏、上念司氏の鼎談の動画を以下に掲載します。


本作品は2010年にPHP研究所より発刊された『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』が絶版となっていたのですが、再発刊されたものです。今回はkindle版も発行されるそうです。 

米ソ同盟の裏で行われたコミンテルン(ソ連のスパイ)の諜報活動を暴く「禁断の書」書籍として、再発刊が待望されていました。 

米国の軍事機密がソ連に筒抜けだった事実は、日本にとって何を意味するのでしょうか。ソ連はアメリカの原爆プロジェクト「マンハッタン計画」を事前に把握しつつ、1945年8月6日の広島への原爆投下を見届け、同月8日に対日戦線布告を行ったということです。

ブログ冒頭の記事には、日本のことは出ていませんが、戦時中の近衛内閣はかなりコミンテルン(ソ連のスパイ)が浸透していたことや、コミンテルンによるアジア浸透戦略がヴェノナ文書で裏付けられています。それについては以前このブログでも紹介させて頂いています。その記事のリンクを以下に掲載します。
アメリカを巻き込んだコミンテルンの東アジア戦略―【私の論評】他の陰謀論など吹き飛ぶ! これこそ陰謀中の陰謀だ! 世界は、日本は、あなたはとうに滅亡したソビエトにまだ欺かれ続けるのか?
ヴェノナ文書により、ソ連の陰謀は白日の下にされされた
詳細は、この記事をご覧になってください。以下にこの記事の結論部分のみ掲載させていただきます。
今や、EUが本気になれば、ロシアを一捻りできるほどに衰退しました。プーチンは、衰退したロシアを少しでも強く見せるため奔走し、これ以上譲歩させられることを何としても防ごうとしています。 
しかし、隣には人口13億、経済的にロシアを凌駕した中国が控えており、いつ出し抜かれるかわかりません。そうして、今やロシアの世界に対する影響力はソ連当時と比較すると見る陰もありません。 
しかし、アジアでは、旧ロシアに変わって、中国がソ連コミンテルンの陰謀によって築かれた「戦後体制」保持し、ソ連に成りかわりアジアの覇者になること虎視眈々と狙っています 
史実が明らかになった今、日本を含めた世界の多くの国々が、ソ連の仕掛けた陰謀に未だにはまっているのは不合理そのものです。一日もはやく、旧ソ連の陰謀によって、できあがった、ソ連に都合の良い、そうして今では、中国にとって都合の良い、「戦後体制」なるものは、捨て去り新たな世界秩序をうちたてるべきです。
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
さて、コミンテルンは今はもう なくなりましたが、  実は共産党員でもなく 共産主義者でもないのに 実は隠れ共産主義者あるいは本人は共産党員でもないし共産主義者でもないと思ってるのに 実は共産党に操られてる人たちが日本は無論のこと世界中に相当存在しているようです。

こういう人たちをデュープスと言います。(デュープス=Dupes=騙されやすい人・お馬鹿さん・間抜け)

本人は共産主義者でもないし共産党員でもないのですが、 結果的に共産党やソ連の味方をしてしまう人たちのことです。

このように、芸能人、スポーツ、学者、政治家、文化人 に共産党に所属させないで 共産党の言ってることを代弁させるような工作活動 これを「影響力工作」と言いますが、これ共産党の得意技なのです。デューブスになりそうな人たちに、自分たちに直接属させたり、直接仕向けるのではなく、デュープスにさせるのです。このようなデューブスを数多く輩出することに共産主義者は長けているのです。

米国においては、マッカーシー旋風の時に 戦中・戦後の反省をして 共産党的なことやソ連の味方を してる人を全部共産主義者 と決めつけました。しかし、それは間違いでした。米国にはいわゆるデュープスが存在していたのです。そのためこの人達は共産党員でもないし共産主義者でもないのです。

共産党無自覚なのに自分たちに味方する人たちをつくるのです。だから、私達もそういう人たちも居るって言うことを理解するべきなのです。 そのた、むやみやたらに 彼らを共産党のスパイだとか 共産主義者等と烙印を押してはいけないのです。

精神医学 つまり ブレインウォッシング (洗脳)を含めて、心理学や洗脳工作や宣伝 プロパガンダ工作という形で多くの人々に影響力を与えることができるように、共産主義者らは精神世界に関する学問を徹底的に学び、多くの仲間を作ることに成功したのです。

ドイツ には ヴィリ・ミュンツェンベルク という映画製作者がいて ハリウッドも含めた 映画を上手く使いながら 世界の人を洗脳せよと いう工作方針を出しました。彼のそういう工作方法を学んだ人間が中国の周恩来、野坂参三などの共産主義者なのです。

こういうことを学んで 洗脳工作をしたのです。洗脳するためには教育界と メディア界を支配するのが近道です。だから彼らは、今でも教育とメディアに一生懸命入浸透しようとするのです。

米国では、大統領選で トランプが劣勢だった時に トランプを絶対応援すべきだと言って全米の保守派に号令をかけた人がいました。フィリス・シュラフリーという人なのですが、日本で言うと櫻井よしこさんのような人です。

1975年インタビューを受けるフィリス・シュラフリーさん

彼女は全米の草の根保守のリーダーです。日本ではあまり知られていないようですが、米国では著名人です。1100万人の人たちを率いてると言われていた人ですが 、彼女もまたヴェノナ文書のおかげでようやく私たち保守派の言ってることの正しさが証明されたと語っていました。

彼女は、真珠湾攻撃はルーズベルトが日本に仕掛けたんだということを保守派のある程度 物を分かっている人は知っていると語っていました。

ところが、 米国 メディアは 自分たち保守派の意見を全然報じないので、日本にほとんど伝わっていないが、 我々保守派はそういう事実を認識している ということを一所懸命言っていました。

フィリス・シュラフリーさんは 2016年の大統領選挙の2ヶ月前に亡くなったのですが、葬儀には トランプ氏も出席しました。

米国保守派は、 ルーズベルトと スターリン、レーニンこそが最大の敵なのであり、 だからこそ日本よりも スターリンと ルーズベルトがもっと悪いと いうを考え方を持っている人たちです。日本の保守派もこういう人たちと協力できるようになっていくと 力強いと思います。

その意味でも、すでに読んだ方は、今一度『ヴェノナ 解読されたソ連の暗号とスパイ活動』を読んで見る価値がありますし、読んでいないかたには、その価値は十分あると声を大にして言いたいです。

ヴェノナプロジェクトの内容を知ることは、日米双方の保守派にとって、協力するための一厘塚になるものと、私は確信しています。さらに、この書籍を読んだことのない方読めば、政治的信条がどうであれ、あなたの歴史観は根底から覆されることになります。

ベェノナ文書は、それだけインパクトのあるものでしたし、これからも多くの人々にインパクトを与え続けていくことでしょう。

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2019年7月2日火曜日

米国を怒らせてただで済むか。中国にすり寄る日本にトランプ激怒―【私の論評】米保守派の歴史観を多くの日本人は理解していない(゚д゚)!


トランプ氏の発言は選挙目当てのディールと見て良いのか?

G20直前の6月27日、「日米安保条約における同盟関係が片務的」だと日本に対して露骨に不満を表明したトランプ大統領。なぜこのタイミングだったのでしょうか。国際関係ジャーナリストの北野幸伯さんは、自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で、最近のタンカー砲撃事件や、日本の対中政策に対して「米国が抱くであろう不満」を解説するとともに、日本が70年前と同じ過ちを起こさぬよう警鐘を鳴らしています。

G20、トランプは、なんで怒ってるの???

G20で、世界のリーダーたちが、日本に集結していますね。いろいろありますが、もっとも気になるのは、トランプさんの言動でしょう。
トランプ氏「米国が攻撃されても日本は助ける必要はない」安保条約に不満
毎日新聞 6/27(木)0:44配信
トランプ米大統領は26日、米FOXテレビの電話インタビューで、日米安全保障条約について「もし日本が攻撃されたら、米国は第三次世界大戦を戦う。あらゆる犠牲を払って戦う。しかし、米国が攻撃されても日本は助ける必要はない。ソニーのテレビで、攻撃されているのを見ていられる」と述べ、防衛義務の片務性に関し不満を述べた。
これ、選挙戦中はよくいっていましたが、大統領になってからはいわなくなっていた。G20前にいいだしたのは、偶然とは思えません。日本に来てからも。
トランプ大統領来日「日豪の面倒みてきた」同盟が片務的と強調
毎日新聞 6/27(木)22:20配信
トランプ米大統領は27日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)に出席するため大統領専用機で大阪の伊丹空港に到着した。市内のホテルでモリソン豪首相と会談し、3日間の滞在日程をスタートさせた。会談冒頭、日本や豪州との関係について「とてもよく面倒をみてきた」と発言。「巨額の貿易赤字を抱え、軍事面でも助けている」と述べ、貿易、安全保障両面で同盟国との関係が片務的との主張を繰り返した。
なんだか「不機嫌」ですね。思い出されるのは、トランプさん、5月に来日した時は「幸せそうだった」ということ。5月末時点で、安倍―トランプ、日米関係は大変良好だった。

しかし、トランプさんは今、日米関係にいろいろ文句をいっている。ということは、1か月間の日本、あるいは安倍さんの行動に不満だということでしょう。何が?

日本は、「タンカー攻撃イラン犯行説」を疑う

この1か月で、もっとも目立ったできごとは、安倍さんがイランにいったことでしょう(6月12~14日)。アメリカとイランの仲を好転させようとした。しかし、うまくいきませんでした。このことは、問題ないでしょう。正直、「安倍総理の仲介で、アメリカとイランの仲は劇的に改善される」と思っていた人はいません。

問題は、訪問中におきた「タンカー攻撃」です(6月12日)。トランプさんは、即座に「イランがやった!」と断定しました。アメリカは、証拠らしきものも出した。
タンカー攻撃、「機雷除去するイラン軍」の映像 米が公開
6/15(土)6:04配信
【AFP=時事】中東のオマーン湾(Gulf of Oman)でタンカー2隻が攻撃を受けた問題で、米政府は、イラン革命防衛隊(IRGC)がうち1隻の攻撃に関与したことを示すとする低画質の映像を公開した。米中央軍(US Central Command)のウェブサイトで13日に公開された映像は、イラン巡視船の乗組員が不発の吸着型機雷を船腹から除去する様子を捉えたものとされる。船体についているマークは、攻撃を受けた日本のタンカー「コクカ・カレイジャス(Kokuka Courageous)」を撮影した過去の映像や写真と一致しているように見える。
しかし、「イラン説」を支持したのは、イギリス、イスラエル、サウジなどわずか。ほとんどの国は、「ほんとにイランがやったんですか~~~」という反応だった。さて、わが国はどのような反応だったのでしょうか?
タンカー攻撃、米に証拠提示要求 政府、「イラン関与」同調せず
共同 6/16(日)6:00配信
政府がホルムズ海峡付近で起きたタンカー攻撃を巡り、イランが関与したとする米国の説明に同調せず、裏付けとなる証拠を示すよう米側に求めていることが分かった。米側主張は説得力に欠いているとの受け止めが背景にある。
なんと日本政府は、アメリカの主張を信じなかった。それで、「証拠だせ!」と要求した。「安倍はトランプのポチ論者」に「どこがポチだ!?」と質問してみたいものです。

私は、この対応、正しかったと思います。アメリカは、イラク戦争時も、2013年8月のシリア攻撃の時も大きなウソをつきました。だから、ごく一部以外の国は、日本と同じ対応です。

しかし、それはそれとして、トランプさんは、おもしろくなかったでしょう。「イギリス、イスラエル、サウジのように支持してほしかった」ことでしょう。そのせいか、後でトランプさんは、「タンカーは自分で守れ」と発言しました。

日本は、アメリカの敵に接近する

こちらは、イラン問題よりもっと深刻。アメリカは2018年、中国と「覇権戦争」を開始しました。これは、ただの「貿易戦争」ではありません。「世界の覇権」をかけた戦争です。

もちろん「戦争」といっても、「戦闘」ではありません。情報戦、外交戦、経済戦。それでも、米ソ冷戦と同じように、「世界の覇権をかけた戦争」であること、間違いありません。

ところで日中関係は、2010年の尖閣中国漁船衝突事件、2012年の尖閣国有化以降、ず~~~と悪かった。しかし、2018年に米中覇権戦争が起こったら、とたんによくなった。これ、わかりますね。アメリカにたたかれた中国が、日本にすり寄ってきたのです。

日本は、この動きを大歓迎した。わかります。中国は、「日本には、尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」と宣言している。日中関係がよくなれば、中国が尖閣、沖縄を侵略する可能性は減るでしょう。

しかし、アメリカから見るとどうでしょうか?「日本は、アメリカと中国を戦わせて、漁夫の利をえようとしているのではないか??」と疑念をもちます。日本としては、「ただすべての国と仲良くしたいだけ」かもしれない。しかし、アメリカから見ると「安倍は、狡猾な野郎だ!」とうつるに違いない。
安倍氏「日中、完全に正常軌道」 習氏「来春訪日いい考え」 日中首脳会談
6/27(木)21:38配信
安倍晋三首相は27日夜、主要20カ国・地域(G20)首脳会議のために来日した中国の習近平国家主席と大阪市内のホテルで会談した。中国の国家主席の来日は、2010年11月の胡錦濤氏以来9年ぶり。首相は「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」とし、「来年の桜の咲く頃、習主席を国賓として日本に迎えたい」と表明。習氏は「来春の訪問は極めていいアイデアだ。外交部門で具体的な時期について調整してほしい」と応じた。両国は首脳往来を軌道に乗せ、日中関係を発展させる方針だ。
日本の同盟国アメリカは、覇権をかけて中国に戦いをいどんでいる。そんな時アメリカの同盟国は、アメリカの敵中国と、「日中関係は完全に正常な軌道に戻った」と大喜びしている。アメリカから見れば、これは「深刻な裏切り行為」に見えるでしょう。

日本の問題はなんでしょうか?トランプさんがなぜ不機嫌なのかわからないことです。

日本は「いつか来た道」をいくのか?

現在の世界は、「米中覇権戦争」を中心にまわっています。平時であれば、「善隣友好外交」はよいことでしょう。しかし、戦争がはじまったら、どっちにつくか選ばなければなりません。

中国は、「日本には尖閣だけでなく、沖縄の領有権もない!」と宣言している。アメリカは、日本の領土を狙っていない。そして、アメリカは日本の同盟国である。だから日本は、はっきりとアメリカの側につくべきなのです。

第2次大戦中、日本は愚かにも負ける側のドイツを同盟国に選んでしまいました。今回は、中国を選び、アメリカを怒らせ、また敗戦国になるのでしょうか?

安倍総理は、ここまで外交を非常にうまくされています。しかし、最後の最後で選択を間違えば、すべて台無し。せめて、「同盟国(米)は、日本の領土を狙う国(中国)より大事」という常識を忘れないでいただきたいです。

【私の論評】米保守派の歴史観を多くの日本人は理解していない(゚д゚)!

昨年は、日本の総理大臣による7年ぶり中国公式訪問がなされました。昨年10月25日からの安倍総理中国訪問を日本の各メディアは「歓迎」という言葉で報じましたが、日本人の多くは、なぜ歓迎できるのかがわからなかったようです。

首脳会談に際し安倍総理を迎えた習近平国家主席の表情が「柔らかかった」のも話題となり、メディアはその理由を躍起になって解説しました。そしてたどりついたのが「『米中貿易戦争』で中国が日本にすり寄ってきた」という理屈でした。

つまり、米国との深刻な対立を抱えた中国が日本の理由価値を見出して寄ってきたというわけです。

安倍総理の訪中いあわせて天安門前で翻る日の丸

これは、現在でも、最も説得力のある解説として市民権を得ているようです。そして同じ文脈で語られるのが、「日本が利用されないように……」という警戒です。ブログ冒頭の記事もまさにこのことを指摘しています。

しかし、この解釈は必要条件の一部は満たしているようですが、十分条件にははるかに及ばないと言わざるを得ないです。

日本人が好む「1+1=2」という公式的な思考ですが、逆算して、日本との関係を改善した中国が、それを理由に対米関係を改善できるかといえば、その可能性はほとんどゼロに近いことを考えれば無理のある理屈です。

そもそも昨年の首脳会談の実現は、中国が「すり寄ってきた」ことで実現したのでしょうか。

首脳会談前後の歓迎ぶりを見る限り、中国が対日関係の改善に前向きであるのは疑いないようではありました。しかしそれは、中国式表現を借りて「氷は解けたのか?」と言われれば、明らかにそうではないです。周辺の氷は確かに解けたのですが、真ん中の氷はまだ解けてはいないからです。

例えば、日本側は当初、安倍総理の訪問を日中平和友好条約40周年に合わせた10月23日を希望し、それに合わせて調整されてきていたのですが、最終的に中国側の都合で25日からに変更されましたた。

いったいどんな重要な用事でそうなったのかといえば、それはなんと同時期に開通した「港珠澳大橋」の式典への習近平氏の出席と広東省視察のためでした。中国が何が何でも日本を取り込もうとするならば、日程は調整できたのではないでしょうか。

昨年10月23日「港珠澳大橋」の式典に参加した習近平
安倍総理との首脳会談に臨んだ習近平国家主席は、広東省の南部戦区の視察から駆け付けたということで、テレビ番組によってはそっちがトップニュースで、2番目に日中首脳会談という扱いのところもありました。


とても死活的、短期的に日本との関係を改善したい国の行いではありません。

このことは首脳会談とそれに絡む行事を詳細に見てゆくと、なお鮮明となります。

例えば、習近平国家主席が首脳会談で述べた言葉ですが、日中の現状を評して「双方の共同の努力の下で、目下の中日関係は正常な軌道に戻りつつあり」と語っています。注目点はあくまで「戻りつつあり」と表現していて、「戻った」とは言っていなかったことです。中国の文面を確認しても同じく「勢頭」という言葉がついていました。

とはいいながら、中国が日本のとの関係を突き放しているのかと言えば、それも違います。

李克強総理は日中平和友好条約40周年招待会でのスピーチで、「正常な軌道に戻ったうえで積極的な発展の勢いを呈している中日関係」と評していたからです。

総理が「(正常な軌道に)戻った」と語っているのに、国家主席が「戻りつつある」としたのは単なるミスではありませんでした。「言葉の国」と表現される中国がそんな雑なことをしたはずはありません。

では、どういうことだったのでしょうか。

考えられることは、経済を担当する国務院総理は「戻った」と言い切ることができても、政治を担当する国家主席(党中央総書記)はまだ現段階で「戻った」とは言い切れなかったということです。

これは国民の目を意識しつつ、手放しで日本との距離を詰めるのには、ほんの少し慎重でなければならないということを意味していたのです。

日本との関係を深めたい動機は、早くから中国に芽生えていたのですが、その歩度は石橋を叩いて渡る如くというわけです。

そもそも日中の接近は、中国が2016年の末にその必要性を認識したからでした。理由は、安定した経済発展を続けるためには、外国と対立を抱えることが大きなマイナスになることを中国自身が実感したからです。


とくに南シナ海問題で袋叩きに遭った直後から全方位的に各国との関係改善に乗り出したころに始まり、日本側は2017年4月のマール・ア・ラーゴの米中首脳会談でトランプ大統領と習近平国家主席の間に良好な関係が築かれたことで対中包囲網という途方もないアイデアに終止符を打ったことに始まり、その後も駐日中国大使館主催の国慶節イベントに総理が出席してラブコールを送るなど、双方の動きは1年以上も前から活発で米中対立の前からのことでした。

つまり米中対立は日中接近の動機の一つの要素として指摘することは間違いではないのだですが、十分な説明とはならないのです。

ところが、おそらく日本では単純化されて「『米中貿易戦争』で中国が日本にすり寄ってきた」という解説だけが残ったようです。

この小さな誤差は、間違いとははっきりとは言えないものだけにやっかいで、最終的には日本人の対中国観を大きく歪めてゆくことになることが心配です。

しかし、「中国が日本に対してすり寄りしていない」証拠として一つはっきりしていることがあります。中国による尖閣付近での示威行動が未だに続いているということです。

沖縄県・尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域で2日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認しました。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは17日連続です。

第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告しました。

このようなことがなくならない限り、日本は中国が日本にすり寄ってきているなどとみなすべきではないのです。

「『米中貿易戦争』で中国が日本にすり寄ってきた」等というのは、一部の財界人と、いわゆる親中派・媚中派の政治家のみととらえるべきでしょう。

そうして、このような勢力が日本に存在していることが、トランプ大統領を苛立たせているのです。

米国では、このブロクでも何度か解説したように、メディアのほとんどがリベラル派によって占められています。大手新聞は、すべてリベラルです。ウォールストリート・ジャーナルなどを保守系のメディアとする人もいますが、歴史が古いだけで、やはりリベラルです。

テレビ局も大手は、ほとんどリベラルで、例外的にフォックスだけが、保守です。

そのため、表立って保守派が声を大にしてものを語っても、メディアは取り上げずかき消されることが多いです。しかし、米国の少なくとも人口の半分は保守派です。そうでなければ、トランプ大統領は誕生していなかったはずです。米国には、トランプ大統領の誕生の原動力ともなった、草の根の保守運動が息づいています。

そのリーダー的存在だった、フィリス・シェラーフリー女史(2016年逝去)は、以下のように語っています。
我々がルーズベルト外交の再検証をしているのは日本を見直すためにしているのではない。 
なぜ我々アメリカ人は今、中国共産党の台頭に苦しまなければいけないのか。なぜ我々は北朝鮮の核に悩まなければいけないのか。 
なぜ我々は今、こんな状況なのか。なぜ今、アジアはこんな状況なのか。 
それらを過去にさかのぼって調べていくと、ルーズベルトのヤルタ外交に行き着くのだ。ヤルタの見直しは過去の問題ではない。今の外交政策を見直すためにルーズベルト外交の徹底的総括は乗り越えなければいけない。
また、以下のようにも語っています。
私たちの草の根運動は60年代に反共運動としてスタートした。当時の反共アメリカ人はヤルタ会談は間違いでルーズベルトは裏切り者と考えていた。 
ヴェノナ文章のおかげで自分たちが正しいと言うことが分かった。 
アメリカの保守主義者はルーズベルトの工作によって、当時日本が真珠湾攻撃をせざるを得なかったと理解している。そのことを日本に知ってほしい。
米国の保守派は、反共の防波堤としてソ連と対峙して日本と戦争をしたのは間違いであったという歴史観を持っています。このようなことは、米国のメディアのほとんどが、リベラルであるため、つい数年前まではほとんどの日本人は知りませんでした。今でも、知っているのは一部の人だけでしょう。

ルーズベルト

米国の保守派は、ルーズベルトにより、米国はかつてはソ連の台頭をゆるし、今は中国の台頭を許し、北朝鮮の核に悩むことになったという歴史観を持っているのです。

そうして、現在米国は保守派だけではなく、超党派で中国と対峙し、冷戦を戦っています。そんな中で、同盟国であるはずの日本の一部の財界人、与党内にも存在している親中派、媚中派の政治家が存在するということに、トランプ氏は怒りが収まらなかったのでしょう。

最近トランプ大統領が、日米安保見直しの可能性を示唆したのも、こうしたことの延長線上にあるものとみるべきです。

まさに、「同盟国(米)は、日本の領土を狙う国(中国)より大事」という常識を忘れないでいただきたいですし、米国保守派は先の大戦で、日本と米国が戦ったのは間違いであり、そのためにソ連を台頭させ、現在では中国を台頭させ、北朝鮮の核に悩むことになったという歴史観を持っているのです。

このような歴史観に立脚すれば、日本の一部の財界人、親中派、媚中派の政治家など裏切り者と見えるのは当然のことです。この歴史観を理解していないからこそ、大方の日本人はトランプ氏の怒りを理解できないのです。

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2018年8月30日木曜日

「真珠湾攻撃忘れないぞ」トランプ米大統領、安倍首相に圧力―【私の論評】日本のメディアは米国保守派の歴史観の変貌に無知(゚д゚)!


会談で握手する安倍首相(左)とトランプ米大統領=6月、ワシントンのホワイトハウス

米紙ワシントン・ポスト電子版は28日、トランプ大統領が6月にホワイトハウスで安倍晋三首相と会談した際「(第2次大戦の)真珠湾攻撃を忘れないぞ」と前置きした上で、難航している通商問題の協議を始めたと伝えた。異例の発言の背景には、対日貿易赤字の削減を目指し圧力を強める狙いがありそうだ。

米国では真珠湾攻撃は「卑劣なだまし討ち」との見方が強い。日本側の弱みと見なしてトランプ氏が通商交渉で譲歩を引き出すために、あえて日米首脳会談で触れた可能性がある。

同紙によると、トランプ氏は真珠湾攻撃に言及した後、米国の対日貿易赤字について激しく非難し、安倍氏に対し牛肉や自動車の対日輸出で米国に有利になるような2国間貿易協定の交渉に応じるよう促した。

これに対し安倍氏は、トランプ氏の発言が終わるのを待った上で反論。日本政府当局者は「首相は大統領の主張を断定的に否定すれば、プライドを傷つけてしまうと分かっている」と説明した。(共同)

【私の論評】日本のメディアは、米国保守派の歴史観の変貌に無知(゚д゚)!

時事通信や共同通信、新聞各紙が、トランプ大統領が「真珠湾攻撃を忘れていないと発言し、通商交渉で厳しい姿勢を示した」とし、「揺らぐ日米蜜月」などと報じています。

この「パールハーバー発言」は、そもそもアメリカの新聞「ワシントン・ポスト」が、トランプ大統領が安倍首相に対して、「真珠湾攻撃はひきょうだった」と非難する、「アイ・リメンバー・パールハーバー」、つまり、「真珠湾攻撃を忘れないぞ」という言葉を使って、通商問題で譲歩を迫ったと報じたことが始まりでした。しかし、各紙はしっかりと総理周辺などに取材したのでしょうか。

日本軍による真珠湾攻撃

トランプ大統領は、真珠湾攻撃ではないものの先の大戦に関しこれまでも同様の発言を繰り返し、防衛費増について話を日本側に振っています。

すなわち防衛装備品の購入増につながるわけで、それをアメリカも狙っているわけですが、アメリカの新聞の引用ではなく、しっかりと取材をし記事を書いて欲しいものです。

一方多少まともに報道しているところもあります。これは、FNNの取材でわかったことですが、6月にアメリカで行われた日米首脳会談において、トランプ大統領は確かに「アメリカが日本の防衛費を負担して、対日貿易赤字も解消されなければ、ダブルパンチになる」と不満を表明しました。

そのうえで、「真珠湾攻撃を忘れていない。日本も昔はもっと戦っていただろう。日本も周辺国ともっと戦うべきだ」と述べたのです。

この発言は、「日本が自国の防衛を強化して、アメリカの防衛費の負担を減らすべきだ」と、暗に求めたとみられます。

関係筋などによると、この時トランプ大統領は、「日本はかつて真珠湾を攻撃したほどの軍事強国であったじゃないか」と言う意味で述べたもののようです。

日本は「防衛費をもっと増やすべきだ」という意味で発言したもので、通商問題で日本を非難する意味ではなかったとしています。

また、トランプ大統領は、「パールハーバー」と発言したものの、「あのひきょうな攻撃を忘れないぞ」という批判的な意味、言い方はしていないとのことです。

外交上、際どい言葉は、異なる解釈を生み出すケースがあるため、そうした言葉が波紋を生んだケースだといえそうです。

また、メディアとの関係もあります。トランプ大統領に対して批判的な米リベラル・メディアは、そういうふうに報道したというベースがあるとも忘れてはいけないです

このブログでも何度か述べたように、米国のメデイアはほとんどがリベラルです。その中で、特に大手新聞はすべてがリベラルです。米国のメディアのリベラル対保守を比率でいうと、代替9対1の割合です。

そのため、保守派が何かをいっても、ほとんどがリベラルメディアによってかき消されてしまうというのが現状です。そのため、私達日本人などは、リベラルメディアによる報道のみに接しているため、米国の半分のリベラルの見方や考え方にせっしているわけです。

ところが、トランプ大統領が誕生したことでもわかるように、実は米国にも当然のことながら、保守派も存在するわけです。少なくとも、米国の人口の半分くらいは存在するはずです。でなければ、トランプ大統領など誕生する余地もなかったはずです。

メディアを批判するトランプ大統領

結果として、私達日本人は米国のリベラルのことはみていても、後半分の保守層のことは全く見ていないということになります。

そうして、日本のメディアは米国のリベラルメデイアの報道する内容をそのまま報道することが多いので、いつまでたっても、日本ではアメリカの半分である保守の言っていることや考えていることがわからないままなのです。

だからこそ、ブログ冒頭の記事のような報道がなされてしまうことが良くあるのです。

そうして、このトランプ氏を含めた保守派の「真珠湾」という言葉の意味は、従来とは明らかに変わっています。それについては、以前このブログに掲載したことがあります。そのブログのリンクを以下に掲載します。
やはり「中国と対決」の道を選んだトランプ政権―【私の論評】背景には米国内での歴史の見直しが(゚д゚)!
米国のドナルド・トランプ大統領(左)と中国の習近平国家主席(2017年11月9日)

この記事は、2017年12月27日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事には動画が掲載してあり、その動画ではトランプ大統領のいう「真珠湾忘れるな」の意味について説明しています。

以下にその動画と、記事の一部を引用します。




この動画では、米国では多様な歴史の見方があることを語っています。たとえば、日本のパールハーバー攻撃を卑怯なだまし討とみるのではない見方もあることを語っています。 
1941年12月7日(現地時間)、日本軍が真珠湾攻撃をした当時、アメリカのルーズヴェルト民主党政権は「卑怯な騙し討ち」と非難しました。日米両国が懸命な戦争を避けるための外交交渉をしていたのに、日本がいきなり真珠湾を攻撃してきたという見方です。 
しかし、日米交渉の経緯について知られるようになるにつれ、日米交渉を潰したのは、ルーズヴェルト民主党政権側であったことが知られるようになっていきました。 
先の戦争は決して日本の侵略戦争などではなかったにもかかわらず、アメリカのトルーマン民主党政権は東京裁判を行い、日本の指導者を侵略者として処刑しました。このことは、公正と正義を重んじたアメリカ建国の祖、ワシントンやリンカーンの精神を裏切る行為です。 
これまで戦争責任といえば、必ず日本の戦争責任を追及することでした。過去の問題で批判されるのは常に日本であって、過去の日本の行動を非難することがあたかも正義であるかのような観念に大半の日本人が支配されてしまっています。しかし、どうして戦争責任を追及されるのは常に日本側なのでしょうか。 
敗戦後の日本人が、「戦争に負けたのだから」と連合国側による裁きを甘受したのは仕方のないことだったかもしれません。しかし、歴史の真実は勝者の言い分にのみ存するのではないはずです。 
上の動画をみてもわかるように、米国では真珠湾攻撃は日米両国がそれぞれの国益を追求した結果起こったものであるとして、日本を「侵略国」であると決めつけた「日本悪玉史観」は事実上、見直されているのです。

この「日本悪玉観」を見直しているのは、あくまで米国の保守派であって、リベラル派の多くは未だに「日本悪玉観」で歴史をみています。

米国のリベラル派は、おそらく米国の人口の半分はいるとみられる保守層の「歴史観」の変貌にきづいているでしょう。かなりの脅威を感じているに違いありません。

トランプ氏の歴史観も当然ながら、「日本悪玉観」ではないので、当然のことながら、安倍総理に「真珠湾を忘れない」と語ったのも、 無論「卑怯な騙し討ち」を意味するものではないのです。

このような事実を知っていれば、日本の新聞も誤った報道をしないですんだかもしれません。

その意味では、今回の出来事は、日本のマスコミが米国の主に保守派においては、歴史観が変わって単純な「日本安悪玉観」は通用しなくなっていることに関して無知であることを露呈したともいえると思います。

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