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2014年1月17日金曜日

細川氏の“東京五輪辞退論”に「乱心。首かしげる」―【私の論評】現代史を十分に知らなければ、政治などにも興味がわかず、まともな人が政治家を目指さなくなってしまう!こんなことを、繰り返すわけにはいかない(゚д゚)!


田母神俊雄氏の選挙事務所開きであいさつ
する石原慎太郎日本維新の会共同代表
石原慎太郎日本維新の会共同代表は17日、東京都知事選に出馬表明した細川護煕元首相が脱原発を前面に掲げる方針であることについて「都知事選のシングルイシュー(単一の争点)になるのは危険で軽率な話だ」とけん制した。元航空幕僚長田母神俊雄氏の選挙事務所開きで述べた。

元都知事でもある石原氏は、脱原発で小泉純一郎元首相と連携する細川氏を「日本の経済がどうなるかも複合的に考えず、小泉みたいな単純単細胞が言い出したことに迎合した」と批判。正式な出馬会見をまだ開いていないことを「候補者として資格がない」と述べた。

昨年末に出版されたジャーナリスト池上彰氏の著書で、細川氏が東京五輪を辞退すべきだったと主張していることについては「乱心というか、首をかしげざるを得ない」と語った。

【私の論評】現代史を十分に知らなければ、政治などにも興味がわかず、まともな人が政治家を目指さなくなってしまう!こんなことを、繰り返すわけにはいかない(゚д゚)!

細川氏に関しては、どうも出馬しないほうが、良いような気がします。それにしても、小泉さんもなぜ細川氏を擁立しようとするのか良く理解できません。小泉さんの、政局判断能力は、郵政選挙で実証ずみではありますが、その政局判断も錆びついたといわざるをえません。

それにしても、今回の選挙では、Twitterでさまざまな、写真や図表などあって、今までの選挙とは違います。見ているだけでも、面白い楽しいものがあります。以下に、それらを掲載してみます。

これは、細川氏の自宅が写っています

ハフィントン・ポストのfacebookページを利用した作画です
これは良くわかりませんが?
民主党や、小泉さんなど関係の深かった人たち背景に描くのと、
永遠のゼロもモチーフとして用いています
今のところ漏れ聞こえてきている公約をまとめています
これは、結構まともです


知事候補者を説明したものです


短い期間で、いろいろサイトに掲載された、細川さん関連の図表などまとめてみました。最近は、フォトショップなどで、簡単に写真を加工できるとはいえ、こんな写真などわざわざつくる人が大勢いるということですから、細川氏は人々の関心の的になっていることは確かです。

しかし、関心の的になることと、東京都知事になるということは全く別次元のことです。まさに、殿ご乱心と揶揄されてもしかたがないです。

ジャーナリストの青山繁晴氏も、細川氏にはかなり厳しいことを語っています。その内容を以下に掲載します。以下は、ザ・ポイスの音声を収録したものですが、他のニュースといっしょに都知事選のことが掲載されています。17分30秒くらいのところに、収録されています。

青山繁晴氏は、今回の細川氏の出馬意向表明に関して、ダブル・ブラック・ジョークとして切って捨てています。舛添さんに関して、嘘つきと切って捨てています。



青山さんの話を聴いていると、本当に今回の選挙は不毛です。何やら、いつもだと、自分で調べて、その結果を咀嚼してブログを書くのですが、本日はそんなこともしたくなくなるほど、酷いです。

今回の都知事選で、現在の政治家に人材がいないことが改めて、はっきりしたようです。この原因として、青山さんは、歴史教育をあげていますが、まさに、そうだと思います。大東亜戦争の意味を問い直し、あの戦争は一体何だったのかを子供に学ばせるような機会をつくらないと、このようなことが、延々と繰り返されることになります。

戦争があったこと、原爆が投下されたことなどの史実だけ覚えても何も意味がありません。その背景をさまざまな立場にたって教えるべきです。そうして、その中で欠いてはいけないのは、日本の立場、日本人の立場からのものによるものは、必修にすべきです。これを良く理解しない人を社会的に高い地位につけるべきではありません。そんな人は、永遠に日本と、日本人の心を理解することはできません。

日本を戦争に導いた、細川氏の祖父 近衛文麿

細川氏は、日本を戦争に導いた祖父の近衛文麿首相(当時)について、良く理解していないのではないでしょうか?この細川氏の出馬は、まるで現在が近衛内閣初期のような状況にもなっているような、なんというか、デジャブー(既視感)に見舞われたような気がします。

細川氏、まだ出馬の正式な記者会見などして、政権公約を発表するというようなことはしていません。それは、20日以降とされているようですが、私は、記者会見して、今回は出馬を見合わせる

戦争と平和についても、日本に古から続く朝廷についても、経済についても、国家観についても、今こそ、時間を十分につかい、真摯な現代史教育が必要です。現代史を十分に知らなければ、政治などにも興味がわかず、まともな人が政治家を目指さなくなってしまいます。こんなことを、繰り返すわけにはいきません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2014年1月8日水曜日

慎太郎氏だけじゃない 田母神氏「応援団」のスゴイ面々とは―【私の論評】保守の流れが本流になってきた日本、日本国には安部総理、東京都には田母神東京知事!これは、ベストの組み合わせで、左傾化を防ぎ、日本をまともにする(゚д゚)!

慎太郎氏だけじゃない 田母神氏「応援団」のスゴイ面々とは



東京都知事選(1月23日告示、2月9日投開票)で、舛添要一元厚労相(65)は8日、立候補する意向を事実上表明した。自民党側とも調整に入った。ただ、党内の一部には根強い異論が残っている。一方、7日に出馬会見を行った元航空幕僚長の田母神俊雄氏(65)には、日本維新の会共同代表の石原慎太郎元都知事だけでなく、そうそうたる応援団が付いていた。

「本格的な検討に入った。基本は無所属で出ることになる」

舛添氏は8日午前、都内で記者団にこう語った。自身のホームページで「日本政治を刷新する政治モデルを東京で試みることが必要だ」と強調し、東京のインフラ整備や防災対策を提唱するなど、やる気満々だ。

自民党東京都連も7日夜、幹部会合を開き、舛添氏と政策協議に入る方針を固めた。

ただ、党内には、舛添氏が自民党の政権転落後に、党を猛批判して離党した“裏切り者”で、除名処分にした経緯から異論も強く、「舛添氏が土下座ぐらいしなければ収まらない」(関係者)との見方も。スキャンダルを心配する声もあり、政策協議が難航する可能性がある。

一方、田母神氏は7日、記者会見し、「都民の安心・安全のために精いっぱい努力したい」といい、正式に出馬表明した。2020年東京五輪に向けた都市整備や、首都直下地震などの災害対策として自衛隊を中心とした救助態勢の構築など、公約も発表した。


会見には、慎太郎氏も同席し、「並々ならぬ決意をしてくれ、友人としてうれしい」と語り、個人的に支援することを表明した。田母神氏には上表のように、保守系政治家や文化人らが多数、応援団として名前を連ねている。

このほか、都知事選をめぐっては、共産党と社民党が推薦する前日弁連会長の宇都宮健児氏(67)が立候補を決めている。

【私の論評】保守の流れが本流になってきた日本、日本国には安部総理、東京都には田母神東京知事!これは、ベストの組み合わせで、左傾化を防ぎ、日本をまともにする(゚д゚)!

田母神さんといえばかつて書いた論文で政府見解とは異なる、論文を書いたということで、時の麻生総理に、航空幕僚長(航空自衛隊制服組トップ)を更迭された人物として有名です。

この論文読まれた方は、おわかりと思いますが、危険な論文でもなんでもありません。あまりにオーソドックスな日本の現代史の内容であり、大騒ぎされた割は、こういっては何ですが、歴史を知っている人にとっては、目新しいものは特にないような内容でした。この内容に、田母神氏は、「日本はいい国です」とつけ加えただけです。あの内容で、どうして、航空幕僚長を更迭されなければならなかったのか、全く理解不能です。

現在、同じような事がおこっても、安部総理なら更迭するということはないと思います。この論文は、こちらから読むことができます。まだ、読んでいない人は、是非ご覧になってください。

色々な名前が上がっている都知事選ですが、今のところ出馬している宇都宮さんは元日本弁護士連合会の会長で日の丸君が代に反対し、共産党と社民党が支持を表明しているところからもお察しの候補です。

舛添氏も出馬するそうですが、こちらも記者会見で置かれていた日の丸に「邪魔でしょこれ」と言う人です。その時の写真を以下に掲載しておきます。


この写真、平成22年(2010年)4月23日、「新党改革」の旗揚げ記者会見の際に、舛添要一氏は、卓上に置かれていた日の丸について「ちょっと邪魔だ」などと言いながら、どかしました。反日的であることの動かぬ証拠だと思います。

舛添氏は、厚生労働副大臣をやっていて、その時に年金問題が起こり、最後の一円まで、年金の受給者の問題を明らかにするとして、結局できず、それも原因の一つとなって、舛添氏は自民党を離党しました。

このことに関して、舛添氏を気の毒などと思う人もいるようですが、私は決してそうは思いません。今一度、年金問題について以下にまとめておきます。

都知事選出馬の意向を発表した舛添要一氏

2007年8月下旬に社会保険庁や社会保険事務所職員による年金保険料の着服問題が発覚した際、桝添氏は、「盗人には牢屋に入ってもらう」と述べ、刑事告発を約束しました。また、社会保険庁職員よりも市区町村職員(以前は徴収業務が国から地方自治体に委任されていた)のほうが着服件数・着服総額が多かったこと(社保庁職員による保険料着服:52件、約1億6939万円、市区町村職員着服:101件、約2億4383万円)に鑑み、「銀行員が(保険料を)ポケットに入れるはずがない。銀行は信用できるが、社保庁は信用ならない。市町村は社会保険庁よりもっと信用ならない」と発言しました。

これに対し、年金保険料の横領が確認されていない自治体市長から抗議を受けましたが、舛添氏は「小人(しょうじん)のざれ言に付き合っている暇はない」と発言しました。

この発言は各地の市長から反発を招ねきましたが、舛添は「バカ市長って言ってほしいということなんですか。バカ市長、アホ市長って言うよりいいじゃないですか。含みがあって」「頭からバカ市長と言われるのは嫌でしょう。だから、小人(しょうじん)って言った。その温かみだけは感じて下さいよ。教養の問題、教養」と、更なる批判を展開しましたが、2007年10月16日参院予算委員会において、これらの発言について「非常に不適切な言葉であった」と述べ、撤回しました。

そういわれてみれば、この頃には、デフレを前提とし
て年金問題を考えるもう一人の年金馬鹿がいました
桝添氏に絡んだ、年金問題の内容はざっとこのようなものですが、私はあの年金問題の当時の舛添氏の対処方法には、今もって関心できません。桝添氏は、当時とにかく、不明の年金があったので、それを最後の最後まで解明して、一円たりとも間違わないようにすると公言し、実際そのようなことが大掛かりに行なわれました。

そもそも、こんなことは、最初から不可能なことでした。年金問題といえば、膨大な量の事務がありますし、それに、人の記憶など曖昧であり、年をとった人、あるいは認知症になった人がいたり、いくら調べてもわからないことなどいくらでもあると思います。それに、戦争や、大規模自然災害などがあって、関係者がほんどみつからないということも十分考えられます。私は、当時からそう思ったので、海外ではどのようにして処理しているのだろうといくつか調べてみました。

そうすると、何も日本だけではなく、世界中の年金システムのある国で、大量の間違いが生じていることがわかりました。年金問題など、どうしても、正確に誰に対して、いくら年金を払わなければいけないのか、あるいは、払いすぎているとか、払わなすぎているなどのことは、どんなに気をつけていても発生するのが当然です。なにせ、年金の事務量は膨大ですし、それにそもそも間違いやすい人間が行うものです。間違うほうが当たり前です。

桝添氏、こうした間違いを最後の最後まで正確にするなどという大言壮語をはきましたが、そんなことは、最初からできるはずがありません。

では、アメリカなどの国ではどのようにしているかといえば、それは、きちんと条件や手順を決めて、どうしてもわからない場合は、損金扱いして、帳簿に掲載できるというものでした。

損金と、 法人税法上の用語で、資本などの取引によるものを除いた法人の資産の減少をきたす原価・費用・損失のことです。要するに、どうしもわからなくなったものに関しては、会計上損金として計上するということです。

会社の経理あたりで、どう調べてもわからない損失などがある場合もありますが、どうしてもわからない場合、このようなシステムがなけば、いつまでたっても決算ができません。決算ができなければ、決算報告書も書けず、税金も払うことができません。だから、どう調べてもわからないものに関しては、一定の基準、手続きにより、会計上損金扱いできるようにしてあるのです。

アメリカでは、毎年年金の間違いはさまざまな理由で、毎年数千件はあるそうです。これは、無論調べられるだけは、調べますが、どうしても決着がつなかい場合は、アメリカでは、損金扱いして計上して済ませているそうです。

こんなことは、私のようなものが調べてもすぐに分かったことですから、厚生労働省には優秀な人がいくらでもいたと思うので、ある程度調べるのは無論のこと、あの当時から、最終的なぜこのような扱いをすることを決めずに、最後の一円まであわせるようなことを、それを一介の事務員ならまだしも、当時の厚労大臣の舛添氏があのようなことを言ったのか、疑問です。どこまでもやれば、時間と労力が本当に無駄になります。

一言でいうと、頭が悪いと思いました。そのため、私自信は、桝添氏東京都知事は、日本という国家観がないようであることと、頭が悪すぎということで、反対です。

最近、東京都知事選については、あの左翼の鳥越俊太郎が以下のようなことを語っています。
鳥越俊太郎氏 右傾化懸念し都知事に首相と距離取る人物希望
鳥越俊太郎

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に鳥越の考えを一部のみ抜粋して掲載させていただきます。
 ぼくもまさか猪瀬さんがこういう形で辞めることになるとは思っていませんでしたが、彼を選んだ責任は間違いなく都民、有権者にあるんです。 
 安倍政権についてもそう思いますね。メディアも含めて、国民は民主党政権を「決められない政治」と言って批判しましたが、衆議院でも参議院でも安倍政権に多数を与えてしまった結果、今度は考える暇もなくどんどん法案が通ってしまう。特定秘密保護法案の強行採決を見た時は、多くの国民が後悔したのでは。 
 だからぼくとしては、東京都知事には安倍政権と一定の距離を取る人になってほしい。もちろん国政とは違いますが、都政が中央政府と歩調を合わせるようになってしまったら、それこそ、日本は際限なく右傾化していきます。
冗談ではないです、これ以上日本が左傾化しては大変です。戦後何十年もかけて、左傾化に次ぐ、左傾化で日本は本当に根底から捻じ曲げられてしまいました。

今こそ、国は安部総理、最大地方自治体である、東京都知事は田母神氏にすべきです。私は、東京都民でありませんが、日本の行く末を考えた場合、ここは、都知事は田母神さんでしょ(゚д゚)!

やるならいまでしょ(゚д゚)!

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2012年11月3日土曜日

小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3か月だった−【私の論評】世論を味方につけねばならないからこそ、デフレ脱却の優先順位が高い!!

小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3か月だった

政界から一切身を引き趣味人として生きる細川氏
かつて自民党から政権を奪った細川護煕元首相、鳩山由紀夫元首相は改革を期待されながら、1年足らずで政権を投げ出した。国民には橋下維新への期待がある一方で、「どうせ総理になっても何もやれないのでは」と感じてしまうトラウマがあるのも事実である。

鳩山氏は、細川氏の生き方を見習うべきた!! この人には、もう政治を汚してほしくない!!
なぜ、改革派政権はいつも挫折するのか。

 総理大臣として国家の仕組みを根本から作り直す「本当の改革」は、いわば超高層建築のてっぺんで作業するとび職... 続きを読む
■著者データ
NEWSポストセブン
「NEWS ポストセブン」は小学館が発行する「週刊ポスト」「女性セブン」「SAPIO」「マネーポスト」4誌を統合したニュースサイトです。各誌の最新記事・コラム等をネット用に再編集し、掲載するほか他のニュースサイトにも配信します。
ウェブサイト: http://www.news-postseven.com/

【私の論評】世論を味方につけねばならないからこそ、デフレ脱却の優先順位が高い!!

上の記事では、いかに総理大臣の権力がもろいものか、そうして、与党に対してどのくらい力があるかが鍵であることを示しています。確かにそうです。最近の日本の総理大臣の早期辞任は、野党からの追求などもありますが、党内部のまとまりが欠け内部から総理降ろしの声があがってそれが、辞任に拍車をかけている面があります。

霞ヶ関官庁街
だから、上の記事のようにただでさえ、プレッシャーの多い総理大臣の仕事をさらに、難しいものにしています。これは、過去の自民党でも、民主党でも全く同じことです。最近では、野田総理の様子が以下のように報道されています。



【スクープ最前線】野田酒浸り まぶた腫れ、目も充血…財務省もあきれ果て

 詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、相当プレッシャーがあるのは確かです。それも、半端ではないでしょう。このプレッシャーは、どこから来るかといえば、やはり、前財務次官勝栄次郎氏が退官したことが大きいものと思います。

以前は、増税法案を通すという目的があり、これに政治生命をかけると言っていたものが、通ってしまったことによる燃え尽き状況にあることと、さらには、増税までは、熱心に増税の必要性などをレクチャーしてくれ、ある意味では、人生の師でもある、勝栄次郎氏が退官し、次の大きな目標を見失っているのだと思います。


勝栄次郎氏は、高級官僚であるにもかかわらず腰も低く、かなり面倒見も良いということもあり、野田首相は、かなり頼りにしていたと思います。それに、増税で頑張っていたときには、自民党総裁谷垣氏も、増税賛成派であり、谷垣氏も、増税に関して勝栄次郎氏のレクチャーを受けており、この二人は、増税ツインともいって良いくらい、増税に関する考え方では一致していました。

敵方の政党の総裁が、当面政治生命をかける「増税」ということでは、考え方が全く一致していたことは、これほど力強いことはなかったでしょう。しかし、恩師である勝栄次郎氏が退官し、野田氏をサポートすることもなくなりました。それに、谷垣氏は、総裁選にでることもなく、安部新総裁にとってかわりました。

野田総理と増税ツインともいわれた谷垣元自民党総裁
安部新総裁は、野田氏とは、180度考え方が異なります。デフレから脱却しないうちは、増税しないと明言していますし、日銀の金融政策も変えるべきであると明言しています。このような、状況の変化で、大きな支えを二つも失った野田総理は、ほとんどレイムダック状態であり、孤独感もあり、かなりのプレッシャーを感じていることでしょう。

自民党安倍総裁
考えてみれば、上の記事でも指摘しているように、確かに、最近では与党に対する力の弱い総理大臣が多かったと思います。なぜなら、最近の特に自民党でも、民主党でも、選挙互助会的な性格が強いからです。もともと、基本的政治信条が異なるのに、一つにまとまっているからです。これは、次の総理大臣になる確率が現在では、一番高いと見られる、自民党安部総裁とて、同じことです。同じ自民党でありながら、安部総裁に対する自民党内の反対派は、3/4であると見て良いと思います。これは、実質的に、安部総裁が、以前総理を辞任したときの頃と変わらないと思います。

今回は、健康問題は克服された、安部新総裁ですが、上記のごとく、総理大臣の仕事は、本当に厳しく、プレッシャーが多く孤独なものでもあります。おそらく、総理大臣にふたたびなれば、ありとあらゆる勢力が、高い障壁となってたちはだかることでしょう。

立ちはだかる障壁を乗り越えなけれは!!
しかし、私たちには、希望もあります。上の記事では、小泉純一郎元総理 霞が関に権力持ったのはわずか3ヶ月だったとしていすが、小泉氏は、「自民党をぶっつぷしてやる」と公言していた人です。逆にいうとこのようなことを言っていても、3ヶ月も霞が関に権力を持っていることができたということです。上の記事では、ある財務省OBが以下のように述べたとされています。
官僚が総理の力を計るのは、与党にどのくらいの影響力を持っているか。与党が一致して総理の方針を支持すれば官僚は正面から抵抗できない。小泉氏が郵政選挙で反対勢力を駆逐し、自民党内に圧倒的な力を得た後の3か月ほどは、官僚は総理の顔色をうかがい、その言葉に無条件に従った。しかし、小泉氏が次の総裁選に出馬しないことがわかると、急速に求心力が落ちていった。
これは、事実だと思います。安部総理が退陣して5年、その後の麻生総理が退陣して、政権交代してから、 3年以上の月日が流れました。この間自民党は、下野したわけですから、自民党の主だった派閥も、結局下野していては、何ら意味がないことを悟ったと思います。そうして、政権与党に復帰したとして、またぞろ、総理下ろしなどやっていれば、ただの馬鹿です。

安部総裁が、総理になることができたら、自民党内の反対勢力も、安部総理のやることには協力すべきです。協力するのがどうしても嫌なら、自民党を出て、新政党をつくるか、他の政党にはいるべきです。内部で抗争するのではなく、まずは外部の敵である、官僚と戦うべきです。

石原慎太郎氏
しかし、官僚と戦うべきとはいっても、石原氏のように、官僚支配からの脱却をメインにするのではなく、安部新総裁が主張するように、まずは、日銀の誤った金融政策を一日もはやくやめさせることです。そうして、デフレ下の増税を見送り、デフレ対策を行うことです。ただし、安部総裁も、石原慎太郎氏も、最終的に目指すところは、同じことだと思います。しかし、今では、まずはデフレ対策だと思います。

こういうと、あたかも、官僚支配からの脱却は、後回しにして、経済問題を優先するように言っているに聞こえるかもしれません。しかし、そうではありません。財務省も、日銀も官僚によって運営されています。そうして、政府による積極財政、日銀による金融緩和政策はデフレ対策としては、当たり前の真ん中であり、すぐにも実施すべきものですが、結局過去20年もの間実行されず放棄されてきました。

円高・デフレ守護神の日銀白川総裁
そのため、日本は、円高・デフレの二重苦で、失われた20年を無為に過ごしてきました。この壁を破れば、経済は間違いなく好転します。そうして、官僚支配の一部を間違いなく崩すことになります。というより、崩さなければできません。そうして、経済が好転すれば、世論も味方になります。上記の記事にみられるように小泉総理が、霞が関に権力が持てたのも背景には、郵政選挙でもみられた世論の味方があったからです。世論の絶大なる味方なしに、「自民党をぶっつぶしてやる」と言っていた人が、党をまとめて、霞が関に権力を持てるはずがありません。

ただし、現在では、郵政民営化などでは、世論を味方につけることはできません。経済が好転し、デフレが収束し、円高が是正され、企業が一息つき、特に、雇用が本当に好転すれば、間違いなく世論を味方につけることができます。そのことに、もっと多くの政治家が気づくべきです。そのことにはっきり気づいているのは、今回の総裁選を見ている限りでは、自民党総裁候補者の中では安部総裁だけでした。

郵政選挙のときは世論が小泉を後押しした!!
だからこそ、まずは、日銀法改正、増税阻止を行う必要があるのです。こうすることによって、官僚支配の一角を崩し、世論を味方につけて、日銀法改正と、増税阻止を官僚支配からの脱却の一里塚とすべきなのです。安部新総裁もおそらく、このように考えて、日銀の金融政策の転換や、デフレなら増税見送りと明言しているのだと思います。

安部総裁が、総理だったころには、日銀の問題や、デフレ脱却のことを前面には打ち出してはいませんでした。そうして、短い在任期間中であったにもかかわらず、総理としては、教育基本法改正、防衛庁の防衛省への昇格などなど、多くの輝かし成果をあげていたにも関わらず、世論を味方につけることができませんでした。安部総裁は、こういうことの反省に立ち、熟慮に熟慮を重ねた上で、今後の政策の大枠を決定されているのだと思います。

日本国憲法の原本
そうして、安部総裁の頭の中には、総理だった頃の「戦後レジュームからの脱却」という言葉が刻み込まれていると思います。そうして、これは、本来自民党の党是であったはずのものです。ドイツでは、戦後何回か憲法の改正がなされています。日本だけが、今では、白日のもとにさらされた、馬鹿とソ連のスパイで構成されていた、GHQが作成した、日本国憲法を守り続けることは、全くおかしなことです。安部新総裁は、まちがいなくこういうことも変えていくことになります。これは、石原慎太郎氏も同じくそう考えています。

上の記事で、総理大臣の仕事は、プレッシャーが多く、障壁が高いこともおわかりになったことと思います。安部総裁が総理大臣になったとしても、民主党が政権交代したとき多く人が期待したように、すぐになにもかもが変わって、バラ色に変わるなどということはありません。抵抗勢力が多いので、薄皮一枚、一枚を剥がすように良くなり、変わっていくものと思います。だから、焦りは禁物です。

このブログでは、こうした安部総裁の動向を追跡しつつ、良い意味での世論形成にも寄与していきます。

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2012年10月26日金曜日

Pixer社で実践されている議論を生産的にするためのメソッド「プラッシング」―【私の論評】本質を理解しなければ、「ブラッシング」ですら有効でない場合もあり得る!!

Pixer社で実践されている議論を生産的にするためのメソッド「プラッシング」


ディベートや議論は非生産的なものになりがちです。つい感情が高ぶったり、自分のアイデアに固執したり、個人攻撃を繰り返してしまったり...議論は脱線するばかりです。しかし、解決策はあります。生産性向上系のアイデアブログ「99u」によると、映画製作スタジオのPixar社では議論を効果的にするために「プラッシング」という独自のメソッドを使っているそうです。これは、対立意見を建設的に戦わせる「構造的コンフリクト」と呼ばれる技法の一種です。

構造的コンフリクトのアイデア自体は目新しいものではありません。Xerox社など多くの企業で用いられています。それでもやはり議論を生産的にするのは簡単ではないようで、さまざまな模索がなされています。Xerox社では人格攻撃を禁止することで、議論を知的に保つ工夫をしているそうです。片や、Pixar社では独自のプラッシング技法で「闘い」を生産的なものにしています。

【私の論評】本質を理解しなければ、「ブラッシング」ですら有効でない場合もあり得る!!

上の記事で、ブラッシングとは、以下のようなものです。

Pixarのアニメーターたちがプラッシングと呼ぶ技法は、誰かの作品を批判するなら、その批判は必ず「新しいアイデアか提案」を含んでいなければならないというものです。必ず何かを「プラス」しなければならないのです。プラスがなければ、毎朝のミーティングが否定的で感情的な場へ成り下がってしまいます。プラスすれば、ミーティングが肯定的な雰囲気に包まれ、批判が新しいアイデアへとつながります。議論はいくぶん闘いの様相を見せますが、健全な雰囲気と尊厳に満たされています。クリエイティブチームとしての自覚を持って、創造的な物作りのための「闘い」をするのです。
このやり方は、一見本質をついているようにも見えますが、本当にこれだけで良いのでしょうか?これだけで、さらなる前提条件とか、原理・原則はないのでしょうか?

私は、そうではないと思います。これに関しては、やはりドラッカーの語っているマネジメントの原理・原則が参考になります。(本日は、女子ミーティングの写真を掲載させてイタダキマス!!)


まず一つ目は、「誰が正しいか間違いかではなく、何が正しいか間違いか」という観点です。以下にドラッカー氏の書籍から、要点を掲載させていただきます。
 「決定においては何が正しいかを考えなければならない。やがては妥協が必要になるからこそ、最初から誰が正しいか、何が受け入れられやすいかという観点からスタートしてはならない」(『経営者の条件』) 
 頭のよい人、しかも責任感のある人は、せっかくの意思決定も実行されなければ意味がないと思う。そのため、最初から落としどころとしての妥協を考える。 
 GMのCEOアルフレッド・スローンは、当時無名の政治学者だったドラッカーに対し、GM研究の報告書には何を書いてもよい、ただし妥協は書いてほしくないと釘を刺した。 
 妥協には二つの種類がある。一つは古い諺の「半切れのパンでも、ないよりはまし」、一つはソロモンの裁きの「半分の赤ん坊は、いないより悪い」との認識に基づく。前者では半分は必要条件を満足させる。パンの目的は食用であり、半切れのパンは食用となる。半分の赤ん坊では妥協にもならない。 
 ドラッカーは、何が受け入れられやすいか、何が反対を招くから触れるべきでないかを心配することは無益であって、時間の無駄だと言う。心配したことは起こらず、予想しなかった困難や反対が突然ほとんど対処しがたい障害となって現れる。 
 「何が受け入れられやすいかからスタートしても得るところはない。それどころか、妥協の過程において大切なことを犠牲にし、正しい答えはもちろん、成果に結びつく可能性のある答を得る望みさえ失う」(『経営者の条件』)
誰が正しい、誰が間違いかという観点で論議をしては、まともな結論など導けるはずがありません。何がが正しく、何が間違いであるかという観点論議をして、初めて正しい判断ができます。しかし、よほど注意していないと多くの人が落とし穴にはまります。


上の要点にでてくるアルフレッド・スローンは、会議が満場一致のときは、意思決定しなかったそうです。「この問題について、異なる見解を引き出し、もっとよく理解する必要があるので、決定を次回まで延期したい」。このように、反対 意見を発言し合う場をつくり出し、物事に対する認識を深めていったそうです。

経営に、唯一正しい答えはありません。意思決定とは、「答えの発見」ではなくいくつかある代替案のなかから、何を採択するかを決定することです。それは、問題についての解答ではなく、決めた答えよりも、もっと良い答えがあるかもしれないという戸惑いとの闘いです。ドラッカー氏が提唱する意思を決定のための手順は以下の通りです。
意思決定する必要があるかどうかを判断する(場合によっては、何もしないことが最上の意思決定である場合もある) 
問題を分類する(原理・原則にあてはまる問題い、あるい過去の経験で対処できる一般的な問題か、そうではない例外的な問題なのか) 
何が正しい問題かを定義する 
何が正しいことかを見極める 
決定に対する周囲の賛同を得る 
行動を決定に組み込む 
意思決定の成果を検証する
ドラッカー氏は、アルフレッド・スローン氏の会議が満場一致のときのやりかたをさらに、以下の通りの原則にまとめています。
物事の見解を意図的に引き出す。
物事の理解を深める。
反対意見を発言し合える場をつる。
物事を多面的に観る。
物事の認識を深める。
さて、ここまで、述べれば上記のブラッシングだけではすまないということが十二分にお判りいただけたものと思います。


ブラッシングでけであれば、最初から満場一致ということもあり得ます。であれば、物事を多面的にみたに、認識を深めることができない段階で意思決定し、妥協の過程において大切なことを犠牲にし、正しい答えはもちろん、成果に結びつく可能性のある答を得る望みさえ失ってしまうかもしれません。

ただし、私は、ピクサー社では、こうした原理・原則を参加メンバーにわかりやすくするため、「ブラッシング」というツールを取り入れ、「何が正しく、何が間違い」かという議論がやりやすい状況をつくりあげているのだと思います。そうして、それは、勿論上のドラッカー氏がいうところの、原理原則のようなものに基づいて導入されているのだと思います。


しかし、残念ながら、ブログの冒頭の記事を書いた人が、その原理原則まではさかのぼって書いていないだけだと思います。あたかもこの「ブラッシング」や、Xerox社の人格攻撃禁止だけがすべてであるかのような印象を与えてしまっています。ご存知のようにピクサー社は、あのアップル社のCEOでもあったスティーブ・ジョブズ氏がCEOしていた会社であり、ジョブズ氏は、アッブル社の株式は保有していたものの、自分の意思で、アッブル社からは、一切報酬を得ていませんでした。ピクサー社からは、報酬を得ていました。

そんなピクサー社ですから、生半可な意思決定などしているはずはありません。当然のこととして、まともな意思決定をしていたと思います。そうして、今でも原理原則にもとづいて意思決定を行っていると思います。いずれにしても、意思決定するには、個人であれ、会社であれ、上記のような手順と、考えかたで臨まなければまともな意思決定はできないということです。

ところで、昨日は、石原新党の話で持ちきりでした。そのため、本日はこのことについて書こうかとも思いましたが、掲載したとしても、他のメディアの域を出るような事柄は掲載できませんから、これは他のメディアをご覧いただくものとして、本日は上記の話題にしました。しかし、上記の話を掲載していくうちに、石原新党の話も、上の文脈では掲載できるものと思いましたので、その文脈で以下に掲載します。
ジョブズ氏が亡くなった日にピクサー社にかかったとされる虹の写真
石原慎太郎氏は、過去には、消費増税関連法案に反対する意向を表明している民主党の小沢一郎元代表について「『国民の幸せのために増税の前にやることがある』と言うが何をやるんだ。具体的に言ってもらいたい」と批判しています。また「国民もわがまま。高福祉低負担が今の財政上まかり通るのかと考えれば、社会保障目的の増税もあってしかるべきだ」と、消費増税に一定の理解を示しています。

この発言を見る限りですは、平成14年度から、消費税増税に関しては賛成派であると判断しても良いということだと思います。


であれば、私は、石原新党に対しては、石原氏が間違いとか正しいか間違いということとは全く関係なく、増税ということでは、反対の立場ということになります。これに関しては、従来もこのブログに掲載したことがあります。

消費税 過去2回の増税時に日本経済にどんな影響を与えたか―【私の論評】ガジェト通信が、消費税反対の旨を掲載するこの潮目の変化に気づかない政治家は、次の選挙で全員討ち死にさせよ!!

詳細は、上の記事をご覧いただくものとして、以下に要点だけ、掲載しておきます。
増税が決まれば、またぞろ、デフレスパイラルが進み、私たちは、失われた20年どころか、失われた30年を覚悟しなければならなくなります。そんなことは、まっぴらごめんです。
そうならないためにも、とにかく、次の選挙では、自分の支持する政党がどこの政党であろうと、とにかく、増税先送りをはっきりと明言する候補者は、いろいろと候補者の公約などを判断して投票する、増税先送りに反対の政治家には、他の公約などが魅力的に思えても絶対に投票しないという姿勢で臨むべきです。増税実施派の議員に関しては、所属政党、影響力、公約など他のことは一切関係なく、全員討ち死にさせるべきです。
こうした石原氏か正しいか、正しくないかの観点ではなく、増税が正しいか、正しくないかという観点から、石原新党には今のところ反対の立場です。ただし、党の綱領や、実際の選挙のときの公約などは、まだ出されていないので、それらが増税先送りということになるなら、無論この反対の立場は変えることも十分あり得ます。

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2012年7月31日火曜日

【ニッポンの防衛産業】日本の固体ロケット技術は垂涎の的!:―【私の論評】持てるものも活かさない日本!!国防・安全保障は、広い視野から!!

【ニッポンの防衛産業】日本の固体ロケット技術は垂涎の的!:

はやぶさ
先日、興味深い記事が目にとまった。7月15日の朝日新聞に掲載された「1960年代日本のロケット技術 旧ユーゴで軍事転用」というもの。

当時、東京大学と日本企業が共同開発したカッパーロケットが旧ユーゴスラビアに輸出されミサイルに軍事転用された後、発展途上国へも売られたことで自民党政権が武器輸出3原則を表明した経緯が紹介されている。印象的なのはこの言葉だ。

「狙いはロケット本体よりも固体燃料だった」

つまり、日本の固体ロケット技術は垂涎(すいぜん)の的だったのだ。

記事の言わんとするところは、固体ロケットは平和利用と軍事利用が表裏一体で、その技術は国としてしっかり管理しなければならないというもので、日本が抱える古くて新しい問題だ。

一方で、別の角度から考えると、知っているようで知らなかった日本の姿が見えてくる。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

つまりこの事実は、外交カードとしての固体ロケット技術の位置付けを物語っているのだ。そして、こうした技術力は日進月歩の成長がなければならないのである。安全保障上極めて重大なテーマだ。

さて、では日本の固体ロケット事情は今どうなっているのかと言うと、唯一技術を持っているIHIエアロスペースが厳しい情勢の中で奮闘している。同社が手がけたM-V(ミューファイブ)ロケットは「はやぶさ」を打ち上げ、現在はその後継機であるイプシロンロケットの開発を進めている。

IHIエアロスペースの採用サイトに掲載された画像

しかし、「経費削減の波は厳しく、決して順風満帆ではありません」(同社幹部)というように、将来の不安は拭えない。

外交・安全保障に資する技術維持、その意味をしっかりと理解して国の進路を定め、軌道をそれないよう推進すべきだろう。

■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「誰も語らなかった防衛産業」(並木書房)、「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)など。


この記事の詳細は、こちらから!!


【私の論評】持てるものも活かさない日本!!国防・安全保障は、広い視野から!!

上の記事は、結論は、正しいのですが、まだまだ十分に背景を解説しているとは言いがたいと思います。

液漏れなどがないので、大陸間弾道に用いられているのはほとんどが固形燃料である。
別な見方をすれば、日本は世界一の固体燃料ロケット技術を放棄したということです。その理由は、米国が日本の固体燃料技術に脅威を抱いたからです。

新型固体イプシロンロケットは、事実上予算なしといっても良いくらいです。その間にアメリカは必死で日本の固体燃料ロケット技術を盗み、自国で固体燃料のオリオンロケットを開発しています。これに似たようなことは他にもあります。たとえば、F22は、日本固有の技術を使っていたのに、日本のは、販売しないことになり、挙げ句の果てに生産中止になりました。

F22
これも、日本の技術を盗んで開発したものです。 しかし、技術が高度過ぎて結局は日本の援助が無いと製造が継続不可能だと思い知って、製造自体の継続を諦めました。これは、宇部興産のチラノ繊維がアメリカには製造出来なかったからです。それから、ステルス性能のための、塗料は、日本の中小企業から導入しています。しかし、チラの繊維同等品がアメリカでは製造できず、自国でできないもので機体を作成することは、安全保証上良くないということで、製造をあきらめたという背景があります。飛行機の機体など、いずれカーボン繊維でつくられるようになるでしょうが、機体などのカーボン繊維一体形成技術なども、日本の独壇場です。

ロシアのICBM(大陸間弾道ミサイル)
話は元にもどりますが、結局固体燃料の開発は、米国の政治圧力に逆らえなかったという事だと思います。しかし、これが、軍事的に直接かかわるなど大多数の国民は知らないはずだから、開発中止をさせても、構わないだろうということで、圧をかけて、中止に追い込もねうと狙ったものの、日本国民の反発が予想以上に激しかったので、形だけ固体燃料ロケットの開発計画を許容してガス抜きを行なったというところだと思います。

それが、上の記事にも掲載されている、「はやぶさ」後継機用の打ち上げ用後継機新型固体ロケット・イプシロン開発計画です。しかし、計画は有りますが、十分開発できるほどの予算は有りません。要するに、国民の反発をガス抜きするだけのマヤカシの計画に過ぎず、このような計画を推進するための予算としては、ゼロといっても良いくらいの微々たるものしかありません。


そうして、このようなことをするのは、世界一の固体燃料ロケット技術者を飼い殺しにして置くためという背景があります。もしも、日本の固体燃料技術者が中国やロシアやイランに引き抜かれたら、アメリカは自国の技術力を遥かに超えたスーパーICBM(大陸間弾道弾)の開発と言う悪夢に怯えることになってしまいます。何としても日本の最高レベルの技術者をジャクサと言うアメリカの息が掛った売国組織に 閉じ込めて、飼い殺しにするということです。こんなことが見過ごされてい良いものでしょうか?

あのスパコンで「2位じゃダメなんでしょうか」とぬかしていた、低能売国奴レンポーは、2010年6月15日午前の閣議後の記者会見で、探査機「はやぶさ」の帰還を

「偉業は国民全員が誇るべきもの。世界に向かって大きな発信をした」と絶賛しました。

しかし、レンポーは、11月の事業仕分けでは、後継機開発など衛星関連予算を削減と判定していました。 このことについて、レンポーは「仕分け結果を何が何でも守るべきだということではない。 国民のさまざまな声は、次期予算編成に当然反映されるべきだ」と語っていました。


レンポーを始めとする、多くの腑抜け民主党の面々、それに、省益優先の官僚の多くも、「はやぶさ」の軍事技術的側面など、ほとんど理解していないのだと思います。 

かぐや
ちなみに、『はやぶさ』も『かぐや』も『M5ロケット』もISAS宇宙科学研究所が単独で開発した世界最先端の国産技術の結晶です。当時、官僚組織宇宙開発事業団の予算は1800億円でしたが何をやっても失敗ばかりの無駄使い組織であったにもかかわらず、 ISAS宇宙科学研究所は350億円程度の低予算しか無いのに 世界一の凄い研究ばかりで、圧倒的高度技術の国産開発に成功の連続でした。所詮官僚組織では、何ら役に立つ研究開発もできなかったということです。

MⅤロケットの勇姿
JAXAなどの組織をそのまま継続するなど、こんな馬鹿なことはせずに、官僚組織JAXAなどさっさと廃止して、日本で唯一の国産技術での宇宙開発を行っていたISASのチームを開発主体として、世界一の日本の独自技術での宇宙開発を再開するべきです。

MⅤロケットの発射風景
JAXAは、官僚天下り組織「旧宇宙開発事業団」そのものであり、原子力安全委員会のようなものであり、官僚出身者が幅を利かす、たんなる非効率な官僚組織に過ぎません。官僚組織では、開発など無理です。もともと、独自の技術はゼロで、アメリカの技術のライセンス生産しか出来ない売国組織に過ぎず、宇宙開発の障害にはなるだけで、推進などできません。

NASDA(宇宙開発事業団)「つくば宇宙センター」
設計から製品開発まで全てアメリカに丸投げで、文部科学省の天下り官僚の溜まり場です。JAXAは、アメリカ製ロケットや衛星の組み立てしか出来ないのに日本で組み立てだけ行なえば国産だと言い張る韓国や中国のような 低レベル集団です。

自前の他国より秀でた技術力が有るのに、戦闘機からロケットまで、航空宇宙に関する物は全てアメリカの支配下で無いと許されない現状は、余りにも情け無いです。

かつて、石原慎太郎氏は、森田氏と共著で、著書「NOといえる、日本」を出しています。この作品は石原と盛田のエッセイを交互に収録しています。エッセイは過去になされた様々な発言に基づいています。概して石原のエッセイは、日本は尊重されるべき強国であり、アメリカと取引をする際に日本人は自分自身の権利や意見をより主張すべきであると論じています。盛田のエッセイはゆくゆくアメリカの衰退に繋がるであろうアメリカの企業の悲劇的な欠点や、日本がその印象や地位を向上させるにあたって何ができるかについて焦点を当てていました。

この中で、石原氏は、私の上記の論点と同じようなことほ語っていました。特に、この書籍が発表されたころは、今と異なり、半導体は、日本の独壇場であり、日本の半導体の輸出をストップすれぱ゛、たちどこに世界中の国々の多くの兵器が動かせなくなることを語っています。あれから、しばらくして、さすがに、半導体も日本の独壇場ではなくなりましたが、あの時代は、確かに石原氏の言っていたことはあたっていました。

しかし、その後、日本の技術者の海外流出もあって、そこまでの状況ではなくなりました。しかし、それは、従来の半導体の技術ですから、いずれ、日本でさらに進んだ次世代半導体がでてくれば、石原氏の言っていることが当てはまるようになります。

それにしても、石原氏が言っていたこと、アメリカに脅威を与えて、その後、アメリカの行動を着実に変えたようです。だから、F22も製造をやめ、ロケットの固形燃料も上記のような、対応をするようになったのです。石原氏は、日本のために、あのような発言をしたというのに、日本は何の対応もしていません。あれから、しばらくたっているというのに、日本は、当時のままです。

『NOといえる日本』が出版された頃の石原慎太郎氏
ロケット固形燃料など、徹底的に独自技術を開発すれば、それが、抑止力になるということでもあります。たとえば、日本が独壇場の高度の固形燃料を開発して、それをアメリカに輸出するようになれば、アメリカが何かで、高飛車な態度に出れば、輸出をしないようにすれば良いだけです。

本分を忘れた最低のボンクラ政治家ども、はやく政治の表舞台から姿を消すべき!!
それに、こんな高度な固形燃料技術と、「はやぷさ」に適用したような、技術を合体させれば、核兵器などすぐにでもできます。この技術を持つだけでも、かなりの抑止力になります。日本には、そのような技術がたくさんあります。これを外交カードに使ったり、抑止力に使えば、世界をコントロールすることも可能です。

政治家の役割とは、本来このようなことをして、国の安全保障をはかるべきです。それなのに、 このブログにも以前述べたように、国土強靱化法が成立することを見越して、200兆円もの公共投資をする計画もあるそうですが、この中でも、固形燃料開発に対する予算などありません。内容は、各省が計画したものを積み上げた総合的なものです。

国家の中枢が集中するりはずの霞が関だか・・・・・・
その中身は、官僚が作ったものです。そもそも、このブログでも掲載したように、役人が成長産業を特定できたら、かつての社会主義国、共産主義国もうまくいっていたはずです。しかし、社会主義国、共産主義国ですら、安全保障・国防にはかなり気をつかっていましたから、日本の固形燃料技術のようなものがあれば、それにかなりの予算を割いたはずです。

このようなこともできない、日本の官僚組織、省益にばかり目が行って、安全保障も国防にも全く目がいかないということで、これは、ひょとすると、かつての社会主義国、共産主義国の官僚以下かもしれません。まさに、日本の官僚組織売国的でもあります。それを阻止できない、民主党をはじめとする政治家どもも、売国的であると断定せざるを得ません。

こんな、政治は、いつまでも続けていてはいけません。やはり、まずは、日本国憲法内でもできる、ロケット燃料の開発や、その他のこともできることからはじめて、限界がくれば、新たな憲法をつくりだし、当たり前の国家になることを目指すべきです。そう思うのは、私だけでしょうか?


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