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2017年6月1日木曜日

加計問題「前川発言」は規制緩和に抵抗して負けた文科省の遠吠えだ―【私の論評】加計問題で首相を辞任させられるなら、一般企業の取締役、従業員全員をすぐクビにできる(゚д゚)!

加計問題「前川発言」は規制緩和に抵抗して負けた文科省の遠吠えだ

加計学園の学部新設計画で首相官邸が文部科学省に圧力を掛けたされる文書
 加計学園問題について、筆者はメディアで各種の発言をしているが、本コラムでもまとめておこう。そして野党の批判やマスコミ報道のあり方も考えてみたい。

 この問題の大きな構図は、安倍政権が掲げた国家戦略特区をめぐる「規制緩和推進」と「反対」の争いであると、筆者は考えている。そこに、前川・前文科事務次官の“告発”の記者会見があったので、俄然、世の中の関心も盛り上がってきた。この時の発言で、規制緩和推進と反対の構図はよりよく見えただろう。ただし、この会見を伝えたマスコミ報道を見ている限り、マスコミは、加計問題の全体構図はおろか、前川氏の記者会見での致命的なミスすらわからないようだ

 そして、加計学園の獣医学部新設が認可されるまでを時系列で整理すれば、野党やマスコミが意気込む「総理の意向」が働いたことをことさらに疑ってかかることは、まったく無関係であることがわかる。

 文科省は獣医師の需要見通しを
 出せなかったから負けた


 前川氏が、「行政が歪められた」として言及している閣議決定は、2015年6月30日に「日本再興戦略」(改訂)や規制改革実施計画などが決まった時のものだ。

 ここに書いたのは、文科省関係だけであるが、他省庁分もあるので、全体では膨大な分量であることがわかるだろう。このうち、獣医学部のところは、以下のとおりだ。


 この閣議決定では、獣医学部新設の条件として、獣医師の需要見通しなど4条件をあげている。

 当時、規制緩和を進めようとした内閣府に対し、文科省が抵抗したわけだが、この閣議決定にある需要見通しを文科省が出せなかった段階で、内閣府の勝ちである。新設が不要というなら、それを裏づける獣医師の需要見通しを示す「挙証責任」は許認可権のある文科省にあるからだ。

 許認可というのは、自由が原則であるのに、一定の条件を課して許認可をかけるわけだ。それなのに、前川氏は、「条件に合致しているかを判断すべき内閣府は十分な根拠のある形でその判断をしていない」と、他人事のように記者会見でしゃべってしまった。

 マスコミもこのことを指摘したところは皆無だった。許認可権のことがわからなくても、仮に、内閣府がすべての規制緩和で挙証責任を持ったら、閣議決定の膨大な量を見ても、事務的にできるはずないと考えられないのだろうか。この程度の質問ができないとすれば、記者会見の存在意義も問われるのではないか。

 なお、文科省には、需要見通しを作成できる人員がいるとは思えないので、2015年6月に閣議決定がされた段階で、文科省の負けは予想できた。

 加計学園、「1校認可」は
 不自然だとは思わない


 もともと獣医学部は52年間も新設がなかったので、いろんなところで歪みが出ていた。一部地域で産業関係の獣医師不足も指摘されていたので、文科省で人員をそろえても、需要見通しでは分が悪かっただろう。

 そうした中、規制緩和に反対する省庁などの後ろにいる獣医師会も新設反対だけではもたないと考えたのだろう。1校であれば容認というスタンスになったという。

 これは、ちょっと取材すればわかるはずで、「総理の意向」が働いたことばかりを疑うマスコミはこうした地道な取材をしないことがわかってしまう。

 本当に獣医師会が抵抗するなら、関係の深い国会議員に働きかけて阻止しようとするので、動きはわかるはずだ。そうした動きがない以上、1校容認ということだったのだと、推測できる。

 そうなると、獣医師の需給をつかさどる農水省も無駄な作業はしたくないだろうから、需要見通しを文科省に示さない。このあたりも、前川氏は記者会見で話している。

 いずれにしても、こうした行政のプロセスを追っておけば、なぜ獣医学部新設が認められたのか、加計学園1校になったのかもわかる。まず、獣医師会の1校容認の意向が大きく、加計学園がかなり前から要望していたこともあるだろう。筆者が霞が関で働いていた時の記憶でも、加計学園は小泉政権時代から要望していたように思う。それに、地理的な需給の配慮もあるかもしれない。

 役人の思考プロセスは単純なので、おそらく複雑な背景や理由はないだろうし、外部の者として見ても、加計学園1校となったのは筆者には不自然ではない。

 規制緩和、新規参入の立場から、1校に限定する必要はないので、獣医師会さえ納得すれば何校でもOKのはずで、その場合、前からの要望があって、今でも要望しているところが優先されるだろう。

 しばしば加計学園問題に批判的なマスコミは、安倍政権になってから認可などのスピードが速まったという。だがそれ自体は問題ない。仮に問題があるとすれば、ウェイティング・リストの順番を変えることだ。まあ、病院での診察順番待ちでも時々順番が前後するが、前後した場合に合理的な説明が必要になってくる。

 この点についても、野党やマスコミが、一方の当事者だけから示された「文書」や「会見発言」に過ぎないものを金科玉条のように取り上げるから、真相につながる質問がされず、解明にほど遠くなるのだろう。

 「総理の意向」ありき
 野党やマスコミは学んでいない


 なぜ、真相に行き着かないのか。これはマスコミが、目の前の現象のみに注目するからだ。加計学園の前には、森友学園問題があった。両者は似ていて、確かに加計学園問題は「第二の森友遠学園問題」の様相を呈しているが、森友学園問題が空振りになった教訓を、野党やマスコミはまったく学んでいない。

 ともに共通するのは、思い込みとベンチマークの欠如だ。

 その思い込みとは、森友学園問題では「総理の関与」で、今回の加計学園問題では「総理の意向」である。それがあるはずという前提で、目の前の現象を追い続けるというのが、野党やマスコミである。

 こういうときには、別の事象の「ベンチマーク」を探すといい。これは、プロの数学者がしばしば使う方法だ。

 これまで誰も解いたことのない難問の場合、似たような構造を持った別の事象で問題を置き換える。そうすると、まったく別の事象であれば簡単に解けることがある。詳しくは省くが、300年以上、誰も解けなかった「フェルマー最終定理」も、別のところで問題を解いて、その結果、フェルマー最終定理が解けている。

 社会問題の真相の解明でも、同時並行的に起こっている事件がしばしば役にたつ。

 森友学園問題では、森友学園の土地ではなく、同じ一筆の東側の土地である。これは、森友学園に先行して豊中市に売却されている。そこでは、土中のゴミが発見されている。それにもかかわらず、この事実を知り得るうる立場のはずの財務局は、森友学園への売却では当初、その事実を相手方に伝えていない。ここが問題の本質だ

  行政のプロセスを
  検証すれば真相はわかる


 加計学園問題の場合は、同じ国家戦略特区に認められた成田市の医学部新設での国際医療福祉大のケースだ。医学部新設も38年ぶりである。もし、「総理の意向」が働いていれば、両者のプロセスに差があるはずだ。

 ところが、国際医療福祉大の方が先行事例で、加計学園の方が後になっている。これを加計学園が追い越したというのであれば問題であるが、そうしたことはなく、筆者の見るところ、両者のプロセスに顕著な差はない。ということは、「総理の意向」は外部から認められないということになる。

 こういうと、「忖度」があったのではないかと、野党やマスコミはいうだろう。「忖度」は内面の話であるので、外からはよくわからない。問題があるとすれば、行政プロセスが歪められ、プロセスに変化があることだ。それがなければ、内心の「忖度」はどうでもいい。

 繰り返すが、筆者の見る限りでは、加計学園と国際医療福祉大では差があるように見えない。そこで、筆者には、規制緩和推進と反対の争いで負けた文科省側の前川氏が吠えているだけと見える。閣議決定にある需要見通しを文科省が出せない段階で、内閣府の勝ちで、内閣府が「総理の意向」を持ち出すだすことなく、ゲームオーバーになっている。文科省があまりに惨めな負け方なので、前川氏から「総理の意向」を言い出した可能性すらあるのではないか。

 野党やマスコミは「総理の意向」と主張したいのであれば、両者のプロセスの差を指摘すればいいと筆者は思うが、どうであろうか。

(嘉悦大学教授 高橋洋一)

【私の論評】加計問題で首相を辞任させられるなら、一般企業の取締役、従業員全員をすぐクビにできる(゚д゚)!

ブログ冒頭の高橋洋一氏の主張は、さすがにもと官僚ということもあり、正しいもと思います。今後、加計問題も野党の追求は何の効果もないでしょう。ただ、時間を無駄にするだけです。

それにしても、今回のいわゆる加計学園問題の発端となった文書がありますが、そもそもあの文書が明るみに時点で、今回のこの問題は全く無意味であることが最初からはっきりしていました。ただし、このあまりにもはっきりしていることを、なぜか野党やマスコミが気づいていないのか、気づいていても、気づかないふりをしているのか、わからないので、再度このブログで扱います。

この問題については、一部このブログにも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
出会い系バー通いを注意され「逆恨み」か…和田政宗議員、加計学園「怪文書」犯人を告発―【私の論評】加計問題を最大の攻撃材料にする野党は、犯罪者を応援することになる(゚д゚)!
文科省の前川喜平前事務次官を告発した和田政宗参院議員

詳細は、この記事を読んでいただくものとして、この記事では、いわゆる加計学園問題の発端となった、文書について、以下のように論評しました。
ところで、あの怪文書ですが、最初に公開されたもの(2頁のもの)と後から公開されたもの(8頁のもの)とがありますが、両方とも公文書としては、書式も内容かなりお粗末なものでした。これは、レク資料というものであると、前川氏が説明しています。ということは、公文書ではないということです。 
特に、最初に公開されたものは、宛先も発信者の部署名や、所属も、発信日時すら明記されておらず、とても官公庁内の公式の文書であるとは考えられませんでした。これでは、まともな会社の公文書であるとも主張できないです。これについては、ネット上に添削した内容を掲載していましたので、その添削をした内容の画像を以下に掲載します。
この後に公開された8頁のものは、一部だけ公開されています。それを以下に掲載します。

さて、この記事では指摘しませんでしたが、これらの文書には、文書番号すらありません。

一般の企業では、企業内の文書では、宛先、発信部署、発信者名、発信日時、文書番号を掲載します。 回覧する場合には、閲覧者の押印欄もあります。このような正式な公文書の体裁は、当然文部省の文書でもあります。

以下に一般企業内の文書の事例を掲載します。


企業でもある程度規模が大きくなると、文書管理規程、文書管理マニュアルなどが存在して、企業内外へ文書のやりとりを厳しく制限、規制しています。

たとえば、ある企業では、「通達」は営業時間を変えるとか、基本方針を変えるなどのときに発信するものとしています。これは、年間でも最大で4〜5通しか発信されないのが普通です。さらに、紙の色も赤色にして、他の文書と明確に区別できるようにしたりしています。

本社から支社や支店に対して発信する文書もいろいろと制限を受けます。支社や支店で、報告や調査を必要とするものは、原則として調査開始日の2週間以上前に発信するなどの規則があったりします。この場合は、紙の色を黄色にしています。その他、文書の発信頻度なども縛りがあります。さらに、ファイルなどへの入れ方や、その後の処分までの期間などにも決まりがあります。

無論、企業で正式に定められたこのような取り決めがないと、社内が大混乱してしまいます。たとえば、本部の各部署から支店や店舗などに、文書が何の制御もなく発信され、文書の洪水になってしまい、発信した文書がほとんど読まれなくなったりします。だから、発信者は無論文書を発信するときには、企業で定められた通りに体裁を整えて発信するのが普通です。

書類の色といえば、租税関係の催告状なども最終のものは赤のものを使用しています。以下にその写真を掲載します。これは、ネットにあったものです。


いわゆる加計学園問題の発端となった文書に関しては、当然一般企業にもみらるし、当然のことながら文部省にもみられるであろう体裁が整っていません。これはどうみても、公式なものではありません。

しかし、前川氏はこれを文部省内で存在した文書であると、記者会見で主張しました。しかし、その存在というのが問題です。しかし文部省は調査した結果、そのような文書は存在しなかったとしています。

ただし、文書の体裁からみて、公式のものではないことははっきりしています。にもかかわらず、前川氏は存在していたというこの認識のズレはどこからきているのでしょうか。

それは、文部省側はあくまで、文部省内で流通していた正式な文書の範囲の中にはなかったということを言っているのです。これに対して、前川氏は、正式ではないのですが、文部省内に過去に流通していたということを言っているのだと考えられます。

衆院予算委員会で挙手する参考人の前川喜平前文部
科学省事務次官、左は文科省人事課OBの嶋貫和男氏
企業の中でも、いわゆる正式な体裁を整えない文書もあるにはあります。それは、たとえば、上司が部下に命じて、たとえば新たな技術に関する内容を短くわかりやすくまとめた資料などの類です。上司としては、その内容をどこにも発信するつもりはないので、この場合は、体裁を整える必要はありません。だから、企業内でも体裁を整えていない文書は存在するといえば、存在するものと思います。

しかし、ここでただしというところがあります。この文書を企業内の誰かに発信することになった場合には、文書番号、発信部署、発信者名新たな文書を作成して、先の文書を添付する形式にして発信します。だから、企業内ではよほど出ない限り、いわゆる公式でない文書などあまり存在しないのです。あったにしても、それはあくまで、単なる資料に過ぎず、その資料をもって社内で何らの効力も持たないのです。

仮に、企業内で何か不正行為などの問題がおこったとします。その場合、総務などが内偵を行い、ある常務取締役が怪しいということになったとします。

総務が、不正行為が「常務のご意向」であるとの文書を発見したとして、その文書が正式の体裁をしていなければ、それだけを取締役会などに提出することはできません。正式なものであれば、無論提出できます。そうして、取締役会で諮られ、その常務は辞任させられることになるかもしれません。

ある企業の取締役会
しかし、正式なものでなければ、当然のことながら、提出することはできません。もしどうしても提出するというのなら、その文書とともに、それが明白に犯罪に関係しているという内容のものも提出しなければなりません。

これは、何も一般企業だけではなく、文部省も同じことです。正式な文書ならともかく、正式ではない文書の場合は、その文書に書かれていることが、正しいと判断できる証拠がなけば、何の意味もありません。

これは、一般社会常識の範囲だと思います。一般企業で、正式な文書でもない文書だけをもとに、不正行為があったなかったなどと、取締役会や会議などで判断などできるわけがありません。そのようなことをすれば、犯罪行為にもなりかねません。

だから、もし加計学園問題で、首相を辞任させることができるというのなら、一般企業でも取締役や従業員を全員すぐにクビにできるということになってしまいます。

これは、どう考えても辻褄があいません。しかし、野党やマスコミがやっていることはこれに等しいのです。

特にマスコミは、大きな企業組織であることがほとんどです。大きな企業組織であれば、文書管理規程や、文書管理マニュアルが存在して、その枠組みの中で文書を発信したり、受信しているはずです。

であれば、文書管理はどのようなものなのか、身をもって知っているはずです。にもかかわらず、上記のような観点も報道しないというのであるとすれば、知りながら悪意で、加計学園問題を報道しているとしか思えません。

悪意があってもなくても、これは非常に問題です。それに、野党の議員の中には、企業に勤めた経験のない人もいるかもしれませんが、上記で掲載した企業の文書管理の実態など知っておくべきです。そうでなければ、政治家はつとまりません。

いずれにしても、文書の面からも、ブログ冒頭の高橋洋一氏の主張からも、どう考えても加計学園問題における「前川発言」は規制緩和に抵抗して負けた文科省の遠吠えとしかいえない代物であることは間違いないようです。

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2013年10月23日水曜日

ねじれ解消後の今国会は与党内の「産業政策」派vs.「規制緩和」派を反映する産業競争力強化法案と国家戦略特区法案の行方に注目せよ―【私の論評】官僚主導の産業政策で成功したためしは、一度もない成功したのは引き伸ばし戦略のみ\(◎o◎)/!

ねじれ解消後の今国会は与党内の「産業政策」派vs.「規制緩和」派を反映する産業競争力強化法案と国家戦略特区法案の行方に注目せよ

アベノミクス効果!? 2%目標パッドつき トリンプ「“ブラノミクス”
ブラ」 三本の矢で女性の自信浮揚 (2013/05/09) の記事画像

アベノミクスの第三の矢はどうなるだろうか。今国会に提出された法案をみると、その将来が占える。

アベノミクスのうち、第一、第二の矢である金融政策、財政政策の効果がでるのは1~2年程度だ。具体的には、財政政策は1年以内、金融政策は2年程度だ。財政政策は、今年1月に決まった10兆円補正があるので、すでに効果は出ている。金融政策が本格的に実施されだしたのは今年の4月。その期待感で徐々に効果がでているが、その実力が十分に発揮されるのは2015年度からだろう。

2014年度からの消費税増税が決まったが、その悪影響は2014年度のうちに確実にでる。そこで、筆者は、消費税増税の悪影響を中和するために、20兆円規模の補正予算を主張している(9月23日付け本コラム)。2014年度は金融政策の本格的な効果はまだだし、今から追加金融緩和をしても間に合わないからだ(もちろん金融緩和はすべきだ)。

官僚がつくる「産業政策」は失敗の連続

これらの財政政策、金融政策が比較的短期な効果があるのに対して、第三の矢の成長戦略の効果がでるのは、もしうまくいっても5年くらいかかる。少なくとも、第三の矢では、必要な法律は準備して成立させるまでに少なくとも2年間はかかり、その効果はその後3年くらいかかるからだ。だからといって第三の矢が不要ということではなく、それでもやらなければいけないものだ。

実は、筆者が小泉政権にいたときには、成長戦略を作らずに規制緩和だけを行った。成長戦略というと、経産省官僚は、経済理論として正当化できない「産業ターゲティング・ポリシー」(産業政策)や無駄遣いの温床となり得る「官民ファンド」ばかりを官邸に持ち込んでくる。

そもそも産業ターゲティング・ポリシー、産業政策なんて、英語では説明不可能な概念だ。先進国の外国人に話しても、「ビジネス経験のない官僚になぜ成長戦略がわかるのか、わかるはずない」との一言で片付けられるのが関の山だ。それにくらべて、「規制緩和」は世界どこでも通じる概念だ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


本物の成長志向を国会でみきわめよう

筆者は、大恐慌研究の世界的な権威であるバリー・アイケングリーン(カリフォルニア大学教授)のツイッターをフォローしているが、先週、”Japan Rising? Shinzo Abe's Excellent Adventure”を書いたとあった。

米国詩人ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローの一節「矢を空中に放った。地面に落ちた。どこだかわからなかった」を引用しながら、第三の矢の難しさを強調しつつも、成功を期待している。しかも、第三の矢では、不利になるのは今の既得権者であるといっている。

アイケングリーン教授には、第三の矢には二種類あって、一つは「産業政策」で利益を得るのは既得権者、二つ目は「規制緩和」で利益を失うのは既得権者であるとは思いもしないだろう。明らかに、第三の矢は「規制緩和」と思い込んでいる。米国人の彼には、「産業政策」は概念として存在しないのではないか。

国会論戦では、野党は、「産業政策」の産業競争力強化法案と「規制緩和」の国家戦略特区法案をよく比較して、その優劣を明らかにしたらいい。どちらの法案をより支持するかによって、本物の成長志向がよくわかるはずだ。

【私の論評】官僚主導の産業政策で成功したためしは、一度もないしこれからも必ず失敗する!日本で官僚が成功したのは引き伸ばし戦略のみ\(◎o◎)/!

上の高橋洋一氏の結論、結局アベノミクスの第三の矢である、成長政策は役人の作文による、産業政策をするようであれば、何をどのように実施しても大失敗。一方で、規制緩和を実行すれば、やり方によっては、成功する可能性があるというものです。

全くその通りと思います。役人の作文の、産業政策をすれば、確実に失敗します。それについては、以前のもこのブログに掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。
【日本の解き方】あまりにヒドい政府の“日本再生戦略”―【私の論評】今の政府や政治家は、自分の頭の上のハエを追えない人が、他人の世話を焼いているようなもの、自分がやるべきことに専念せよ!!
ノキアの携帯電話のCM
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、ノキアはアップルが、iPhponやiPadを販売する数年前に、これらとほんど同じようなプロトタイプを開発していたことを掲載しました。ノキアは、これを市場に投入する時期を逸してしまい、大失敗したということです。

民間企業ですら、このような間違いをするのですから、ましてや官僚が主導で、産業政策などしても成功することなど、ほとんど覚束ないことを掲載しました。そうして、もし、これが成功するというのであれば、共産主義は大成功したはずであることも掲載しました。

実際、経済産業省、昔の通商産業省も一度として、自ら主導して積極的に行った産業政策などは、一度も成功したことなどありません。これは、本当です。嘘だと思われるなら、自分で調べてみてください。本当に、ただの一度もありません。

ただし、例外はあります。それは、いわゆる引き伸ばし戦略です。これについても以前のこのブログで解説したことがありますので、その記事のURLを掲載します。
政治主導、反省・行き過ぎ… 菅首相「脱・脱官僚宣言」―【私の論評】おしゃべり空き菅に明日はない?!
これも、詳細は、この記事をご覧いただくものとして、引き伸ばし戦略について以下にコピペさせていただきます。ちなみに、これはドラッカー氏の著書『ネクスト・ソサエティー』から抜粋したものです。詳細は、是非上の記事をご覧になってください。
日本では先送り戦略が有効であるというものである。日本は、この40年間、解決不能とされていた社会的な問題を、問題の解決よりもむしろ先送りによって二度までも解決してきた(前近代的農業人口の都市部への流入、前近代的な流通システムの改革)。もちろん今日の金融システムにおける構造上の脆弱さと資金的な余力を考えれば、今度ばかりは先送り戦略はうまくいかない(日本の金融機関は豊富な資金力が故に改革が困難である)。 
しかし経験的には、日本の先送り戦略には一概に不合理とはいえないものがある。(現在の民主党は、とにかく何かをやろうとする、それは、拙速で乱暴でさえある。しかし、今後も何もしないということのほうが、より合理的で、効果のあがる戦略である事案もある。たとえば、普天間問題など)
日本の官僚は、自ら積極的に主導して産業政策を実施した場合は、必ず失敗してきたか、やってもやらなくても同じという結果でしたが、ドラッカー氏の語るように、先送り戦略では二度も大成功しています。

明治初期の農民
その一つが、全近代的な農業人口の都市部への流入です。これに関しては、これへの対応が重要であることが叫ばれたにも関わらず、官僚は何もせず、結局何もせずにおいたことが大成功を収めました。

その次が、前近代的な流通システムの改革です。これに関しては、流通業界は全容は誰も知らず、暗黒大陸といわれていた時期もあり改革が叫ばれましたが、官僚は結局ここでも何もせず、ダイエーやイトーヨーカドーのような流通の革新者が現れ、それらが、次々と革新を起きない、改革が進みました。現在の日本の流通業界は、革新され、諸外国と比較しても遜色のない程度になっています。これは、最近のコンビニの活躍を見ても、皆さんにも良くご理解いただけるものと思います。

戦前の米商人
そもそも、官僚が産業政策を主導するなどという考えは、高橋洋一氏も上で述べられているように、欧米にはその概念はありません。もともと、産業とは政府が直接関わって、実施すべきものではなく、あくまで、インフラの整備に徹し、その上で実際に動いて、産業を振興していくのは、民間企業の役割であるという考え方です。

インフラの整備は政府の重要な仕事、しかしその上で実際に活動するのは民間企業

インフラといった場合、道路、空港、港湾、ライフラインなどがありますが、その他にも、たとえば、法律の制定、それこそ、規制の撤廃、逆に規制の強化なども含まれます。また、このようなことは、民間企業がなかなかできるものではなく、政府が実施すべきもてのず。政府が直接関わってしまっては、共産主義と同じで失敗するだけてす。

このような観点からしても、上で述べている高橋洋一氏の主張は正しいです。政府が産業政策の主導権を握るようであれば、大失敗するだけです。規制緩和などのインフラ整備に徹するなら、成功する可能性は高まります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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経済産業省の「現役官僚が提言!」らしいんですが、何を言いたいのか良く分かりません―【私の論評】マクロ的視点がない?「何を言いたいのか良く分かりません」が良く分かりません!!

自民党の公約のボロも攻めきれず!?アベノミクス批判で二極化する各党の経済政策を検証する―【私の論評】常軌を逸する野党のデフレのど真ん中での金融緩和、財政出動への批判!!アベノミクスを批判するなら、これらには賛成して、順番や具体的なやり方、目標を批判すべき(゚д゚)!

編集委員・田村秀男 アベノミクス効果を無視する官僚―【私の論評】経済変態の官僚どもはオカルト信奉者なのか、あるいは発狂したのか?いずれにせよ、まともでないことだけは確か!こんな連中はこの世に存在しないものとして、安倍総理は決断すべき(゚д゚)!

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2013年1月21日月曜日

【アベノミクスの希望と不安】規制緩和、自由化、TPP推進はデフレ対策を無効化 構造改革を阻止せよ―【私の論評】成長戦略においても、国は計画をたてたり主導することなく、インフラ整備だけに徹するのが筋!!余計なことをやれば、大失敗する!!

【アベノミクスの希望と不安】規制緩和、自由化、TPP推進はデフレ対策を無効化 構造改革を阻止せよ:



アベノミクスは「金融政策」と「財政政策」、それに「成長戦略」の3つのポリシーミックス(=政策目標を達成するため、複数の政策を組み合わせること)で成り立っている。筆者が個人的に最も懸念を抱いているのは、これまで触れずにいた「成長戦略」である。

 「成長戦略」にかこつけて、日本のデフレを「促進」する規制緩和、自由化、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などを推進しようとする人たちがいるので、注意が必要だ。もちろん、竹中平蔵氏に代表される「構造改革主義者」たちである。

・・・・・・・・・・<中略>・・・・・・・・・・

 彼らの圧力に負け、安倍政権が電力自由化に代表される各種の規制緩和や、究極の自由貿易であるTPP参加を決断してしまうと、国内物価に抑制圧力がかかり、せっかくのデフレ対策が無効化されてしまう。いわば、アクセルを踏み込みながら、同時にブレーキを踏むようなものなのだ。

 安倍政権は、いや「日本国民」は、まずはアベノミクスを否定する連中と戦わなければならない。同時に、アベノミクスを肯定する姿勢を見せつつ、どさくさで構造改革を推進する連中をも相手にしなければならないのだ。

 わが国の宿痾(しゅくあ)とも言うべきデフレから脱却するためにも、構造改革路線を何としても阻止しなければならない。(経済評論家・三橋貴明) =おわり

【私の論評】成長戦略においても、国は計画をたてたり主導することなく、インフラ整備だけに徹するのが筋!!余計なことをやれば、大失敗する!!


昨日は戦後体制からの脱却には、時間がかかるので、阿部政権には、マイルストーン(一里塚)を定めて、慎重に事を進めて欲しいし、安部政権が倒れるようなことでもあれば、戦後体制からの脱却には、さらに、50年以上もかかってしまうことを掲載しました。

これは、戦後体制からの脱却に限らず、アベノミクスについてもあてはまることです。無論、戦後大勢からの脱却から比較すれば、そうでもないのでしょうが、それにしてもかなり効果が目に見えてあがるようになるには、少なくとも4〜5年はかかるものとみるべきでしょう。一見もたもたしているように見えても、これも、マイルストーンを確実にこなしているようであれば、批判は慎むべきものと思います。

このブログでも、成長戦略に関しては、これが政府主導で実施することには無理があることを民主党政権の時代から言い続けてきました。このことは安部政権になってからもあてはまることてす。

私も、三橋氏が語るように、「成長戦略」にはかなり疑念的です。ただし、私は、三橋氏のいうように、特定の政策がどうの、TPPがどうのというより、もっと根本的な背景からこの「成長戦略」に対しては反対です。

これに関しては、以前このブログにも、スマホの事例を例にあげて掲載したこととがあります。この記事では、実はNOKIAが、あのアップルのiPhoneや、iPadのようながジエットをアップルが販売する数年も前前に開発していたことを例にあげ、成長戦略を実行するのはかなり困難なことであることを掲載しました。そのURLを以下に掲載させていただきます。

【日本の解き方】あまりにヒドい政府の“日本再生戦略”―【私の論評】今の政府や政治家は、自分の頭の上のハエを追えない人が、他人の世話を焼いているようなもの、自分がやるべきことに専念せよ!!
スマホは、アップルがiPhoneで、現在の原型をつくりあげ、それを市場に投入しました。これが、たまたま、市場に適合していたため、それが、大ヒットして、今日につながっています。そうして、今では、iPhoneだけではなく、Android携帯なども様々の種類のものが、開発され、一大産業となっています。しかし、その影て、ノキアに限らず、ブルーベーリーその他、失敗しているところたくさんあります。それに、私としては、これら携帯電話に限らず、いまでは完璧に姿を消したPDSだって、電話機能さえつければ、現在のスマホと変わりないものがいくつもありました。

スマホの例でもわかるように、どの産業でも、いくつもの会社が、いくつもの新しい次世代のものを開発しており、そのうちの本の数社、場合によっては、1社だけが、次世代の産業を担って、大きく発展していのです。今日確かにアップルは大成功を収めましたが、何かがどこかで違っていれば、アップルがノキアのような目にあっていたかもしれないのです。


そんな自由主義経済下の競争において、政府が発展する産業を見抜けるわけはありません。政府はもともと、そのようなことをする機関ではありません。城山三郎氏の小説「官僚たちの夏」では、あたかも、通産省が日本の産業を主導してきたような扱いですが、あれは、幻想にすぎません。現実には、通産省主導で行ったことは、何一つ成功していません。大成功したのは、先送り戦術だけです。


それに、本来自由主義経済下の政府の役割は、こんなことをすることではありません。政府の役割は、新産業などが生まれやすいように、経済活動が活発になるように、法律を整えるだとか、規制を撤廃するとか、逆に規制を強化するとか、さらに、公共工事をするとか、安全保証などをして、いわゆるインフラ(基盤)を整えることです。このインフラづくりが政府の本命の仕事です。このインフラ上で活動して、成果をあげるのが、民間企業営利企業、非営利企業、その他の組織ということです。間違っても、政府が、インフラの上にのっかって、様々な事業を展開するようなことがあってはなりません。

女性ソ連兵
それを大規模に行ってきたのが、旧ソ連邦をはじめとする社会主義国であり、部分的に行ってきたのが、自由主義陣営による高福祉国家でした。旧ソ連邦をはじめとする、社会主義国家は、今日では全滅しました。また、ソ連邦に脅威を感じて高福祉国家をめざした国々は、その本家本元のイギリスでも財政負担があまりにも大きくなりすぎたので、取りやめました。一部まだ続けている国もありますが、それは、スウェーデンなどの人口数百万の比較的規模の小さい国々だけです。
さて、以上で、政府主導、役人主導による成長戦略がうまくいかないことはお分かりだと思います。そうして、最近の安倍首相による経済政策の発表においても、いわゆる三つのミックスポリシーである「金融政策」、「財政政策」、「成長戦略」のうち、「成長戦略」については、具体的策についてはあげられていません。

これは、当面の対策としては、本当に良いことだと思います。ここに、おかしげな規制緩和や、いわゆる構造改革のようなものが最初から入っていた場合、それこそ、小泉政権のようになり、大失敗することでしょう。まずは、「金融政策」、「財政政策」をきちんとやって、ある程度効果がでてきた場合実施すべきでしょう。それも、政府主導で、従来やったようなものではなく、民間企業が頑張るための、インフラ整備の一環として、慎重にすすめるべぎです。商売や社会を知らない役人が、主導したり、計画を立てたとすれば、必ず大失敗します。

過去において、計画経済の共産主義はことごとく大失敗した!!


私としては、たとえば、日本では、まだまだ微弱な企業が多い、本来社会事業を実施する主体であるNOP(民間非営利企業)が、活動しやすい環境をつくるとか、それこそ、このブログでも年末から年始にかけて、掲載してきたような、メイカーズが活動しやすいような下地をつくるなどの事業が良いと思います。

特に、NPOに関しては、日本は西欧に比較するとかなり遅れています。それも、財務省の財政民主主義の立場から、NPOに対する寄付の税金控除の仕組みが構築されていないという他国と比較すると異常な状態です。これは、一刻もはやく改めるべきでしょう。こんな環境にあるため、日本では、そもそもNPOが一般に認識されておらず、何やら、NPOというと、手弁当で集まる熱意あふれる奇特な人びとの集団という感覚です。とても、とても、アメリカなどの水準にはおよびません。アメリカなどでは、NPOの歳入など、国家予算に匹敵するほどです。そもそも、日本では、NPOによる社会事業というものが多くの人びとに認識されていません。

共産主義は、昔多くの人びとを魅了したこともあったが、ことごとく大失敗した。


アメリカなどでは、巨大NPOがいくらでもありますし、実際様々な社会事業に活躍しており、本当に日本などとは全く異なります。 政府がやるべきと思われるような、福祉的な事業にも、かなり進出していて、成功を収めていなます。他の先進国と比較すると、日本だけが、NPOの活動がかなり劣っています。

しかし、こうしたことも、無論政府が表だってやるとか、役人が計画をたてるなどの方式ではなく、あくまで、民間企業が競いあって、様々な活動を興隆するように仕組む法律、規制緩和、投資など、あくまで、国はインフラ整備だけに徹するべきと思います。そう思うのは、私だけでしょうか、皆さんはどう思われますか?まあ、おかしげな規制緩和、構造改革だけはやめておくべきです。

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