2007年3月10日土曜日

システムキッチンは日本の第2の“ちゃぶ台”になるか?

最近は“ちゃぶ台”を使う家庭は減ってきましたが、“ちゃぶ台”はどこからきたものかご存知ですか?“ちゃぶ台”は純和風の家具と思われがちですが、洋を取り入れた和洋折衷である近代和風の家具です。ひとつの食卓をみんなで囲むというスタイルこそが洋風でした。

“ちゃぶ台”以前は、日本人はこのような食事の仕方はしていませんでした。日本人の旧来の食事は銘々膳(個々人用の膳という意味)を用いていました。しかも、比較的裕福な家庭では身分順に並んで正座、作法厳守、会話厳禁の堅苦しい雰囲気で、用いるお膳も身分に応じて脚の高さや立派さで差がつけてありました。鍋料理ですら、給仕が鍋からお椀に移し銘々膳に配られました。鎌倉時代以降の武家社会の身分制度が、江戸に入ると社会全体に及び、家庭をも支配したためです。

食事はなごやかな家族団欒の場ではなく、家の秩序を示す場でした。最近では囲炉裏端で食事を出す旅館も増えた囲炉裏端を囲んだ食事があったのではないか?という疑問もあるでしょうが、貧乏な家庭では仕事や家事が多く、子供も仕事をしなければならず、子供は子供たち同士だけで食事をすることが多く、大人もめいめいがあいた時間にとるなど、確かに囲炉裏端で食事をしたこともあったが、団欒とは程遠いものでした。

裕福な家庭でも、囲炉裏端はあくまで調理をする場であり、時折女性がお茶を飲んだりお菓子を食べたり、使用人が食事をすることはあっても正式の食事は別の部屋で、お膳で食べました。囲炉裏端を囲んだ家族全員での団欒などはほとんどなく現代日本人の幻想に過ぎません。

家族でひとつの食卓を囲む“ちゃぶ台”は、明治維新による四民平等、一家平等の実現を象徴する家具でした。大正デモクラシーの大きな流れの中で、都市に住む人々のあいだに一家団欒の生活思想はだんだん浸透していきました。比較的狭く部屋数の狭い日本では、テーブルよりも折りたたんで格納できます。

“ちゃぶ台”が便利だったのです。しかし家父長の権威が根強い一部の農村や大商家などでは、昭和四十年代に入っても銘々膳で食事していました。とはいえ、明るくのびのびとした真の一家団欒の実現は、第二次世界大戦後の日本の民主化まで待つ必要がありました。第二次世界大戦後も、“ちゃぶ台”がテーブルに変わったが、家が狭いことや、一家の働き手の帰宅が遅いことなど、家族団欒(特に食事を中心とする)は根付いたとはいえません。一般家庭では家の造りが貧相だったため、家族サービスは主にファミリーレストランなど外部で行わました。お客も喫茶店でもてなしました。最近家族団欒が減ってきたなどというのは幻想にすぎません。元々日本には家族全員が揃って食事をしながらの団欒風景は少ないしそのような伝統もありません。

“ちゃぶ台”は貧乏で狭い過去の日本の団欒の象徴ですが、オープンキッチンシステムのついたダイニングルームは豊かな日本の第2の”ちゃぶ台”となり、ライフスタイルを変え本格的な団欒(家族、その他も含めて)が日本の家庭でも定着していく可能性が高まりつつあります。日本におけるチーズやワインなどを含むヨーロッパの食文化も現在日本に定着しているのは全体の食文化の一部分を切り取っただけのものに過ぎなく、真の意味ではこれらのオープンキッチンシステムを中心としたライフスタイルが根付いた後に定着していくことでしょう。

ところで、YouTubeはごらんになったことがありますか?下にリンクを張っておきますので、是非ごらんになってください。システムキッチンが出てくる場面を貼り付けておきます。

システムキッチン1

システムキッチン2

システムキッチン3

システムキッチン4



2007年3月9日金曜日

オーブン調理が普及する欧米(4)ホーム関連市場の最後のフロンティア?!

数年前から都内などのハイグレードマンションにはオープンキッチンシステムは当たり前で、大容量のアメリカ製のオーブンやガステーブルはもとより、アメリカ製の冷蔵庫が最初から備え付けられるようになりました。

アメリカ製のオーブンや冷蔵庫の最大の魅力は容量が大きいことです。冷蔵庫は日本製のファミリー世帯用冷蔵庫の平均容量が概ね300L~400Lであるのに対し、アメリカ製の容量600L~700Lが標準でありその大きさの違いは明らかです。

ハイグレードマンションの住人は、よく友人やお客様を招待してホームパーティを開きます。その際、大容量の冷蔵庫はその威力を大いに発揮してくれます。次に魅力として挙げられるのがアイスディスペンサーです。欧米製の大型冷蔵庫には必ずといっていいほど付いている。アイスディスペンサーは、普通の氷だけでなく、クラッシュアイスや冷水も自動的に作くる。氷や冷水の利用頻度の高い欧米人にとっては必須の機能といえます。

洗濯機・乾燥機も欧米の製品は大容量が大きく大量の洗濯ができることと、ビルトインにより見た目を美しくコンパクトに収納できるため、新築のハイグレードマンション取り入れられています。数年前からハイグレードマンションに居住する日本人の富裕層が、自宅に料理人を出張させてパーティを開いているという話をよく聞きます。グローバル化の時代、欧米製のキッチン機器は富裕な日本人の生活にも必需品となりつつあり、もっと下の層にも浸透しつつあります。

しかしながら、この浸透は遅々として進んでいません。なぜでしょうか?富裕層は別にして、もっと下の層ではせっかくシステムキッチンがあったとしてもそれを使いこなせい家庭も多いからだと思います。富裕層に関しては、自分で調理せずにケータリングをしたりするの使いこなせなくても何とかなるのでしょう。

最近は普通のマンションでもシステムキッチンが導入されています、システムキッチンには必ずといっていいほどオーブンがついています。これを使いこなせない人が意外と多いのです。ですから、せっかくのシステムキッチンのオーブンで何を調理するかといえば、冷凍ピザを焼くとか、フライパン等で調理した料理を保存しておきそれを温めるとかが多いようです。

新築のマンションに入って、初めてシステムキッチンを使う機会に恵まれた新婚の奥さんが冷凍ピザを焼いて真っ黒焦げにしているなどの話はよくききます。さらにやっかいなのは日本では元々システムキッチンを活用するようなライフスタイルがなかったことなどが多大な影響を与えていると思います。

しかし、こうしたギャップがあるからこそホーム関連市場の最後のフロンティアになる可能性が大きいと考えます。

次回は元々システムキッチンを活用するよう習慣のない日本の元来のライフスタイルに焦点をあてたいと思います。

2007年3月8日木曜日

オーブン料理が普及する欧米(3)-日本でのオーブン向け商品の少なさ

日本を含め米を主食とするアジアでは、湯を使う(ゆでる、蒸す)調理法が一般的であるため、欧米のオーブン(蒸し焼き)の文化とは全く違う食文化を営んできました。米を食べる文化圏では、レトルトパウチ食品が広く普及しました。

欧米諸国でも1970年代に家庭用としての実用化が試みられましたが、商品としては育ちませんでした。今でもアメリカではレトルト食品は宇宙食であるとの観念が強いようです。

大型の冷凍冷蔵庫が早くから普及して常温保存の必要性が高くないこと、一般的にローストするなどオーブンでの加熱調理が食事作りの基本となっていることがその理由としてあげられます。実際、最近の様子を欧米現地在住者に聞いてみても、冷凍食品とともに缶詰、びん詰、乾燥食品が圧倒的で、レトルトパウチ食品は見当たりません。

ひるがえって日本ではスーパーなどの食品売場や食器売場にはオーブントースター用とか、電子レンジ用の商品は豊富においてあり、レトルトパウチ食品なども相当豊富ですが、オーブン用の素材・食器・道具となると驚くほど少ないです。

アメリカのスーパーだと、オーブン用に半加工してあるローストビーフ用や、半焼成したロースト・ビーフや詰め物をして下ごしらえしてある鳥などはもとより、アミーズ・キッチンなどのオーブン用の冷凍食品や瓶詰、缶詰が豊富です。


今後のオーブン・レンジの普及にともないこれらの商品に対する需要が高まる可能性は大きいと考えられます。この需要は日本国内に残されたホーム関連市場のフロンティアとなる可能性が大です。ただし、現状のままでは同じことの繰り返しになります。飲食産業、流通産業、メーカーなどが協同したインフラ整備などしていく必要があるものと考えます。




番外編-コンタクトの取り方とコメントの書き込み方

このブログを開始してから、まだ1月も経ちませんが、多少気になることがあります。それは、未だ全くコメントの書き込みがないことです。それから、私へのメールもありません。
どうしてなのかと考えましたが、一つの原因として考えられるのが、コメント書き込みの方法が分からないとか、メールへの書き込み方法が分からないとか、分かりにくいということもあるかもしれません。
まず、メールを出すには、「自己紹介」の下のほうにある「詳細プロフィール」をクリックしてください。クリックするとプロフィールの詳細が示されます。左上の方に「連絡先」と書かれています。その下に青字でE-mailと書かれてあります。この青字のE-mailをクリックすると、メールを出すことができます。ただし、googleのアカウントを持っていなければ使用できないようです。
次にコメントを書き込むには、 各書き込みの一番下に「投稿者 yutakarlson 時刻: 9:56 0 コメント」という緑の文字がありますが、その「0コメント」をクリックすると、コメント書き込み画面に変わり、過去込みができるようになります。ただし、こでgoogleのアカウント(ユーザー名とパスワード)を入力する必要があります。

いずれにせよ、googleのアカウントを持っていなければ、どちらも書き込みができません。ですから、書き込みがしたいひとでアカウントを持っていない人は是非アカウントを作ってみてください。アカウントはメールを書き込んだり、コメントを書き込む過程でもできるようになっています。是非これを機会にアカウントを取得してください。

アカウントを取得すると、このブログ対するコメントの書き込みはもとより、G-mail(容量2ギガのウェブメール)、グーグルスケッチ、グーグルカレンダー、グーグルノート、グーグルスプレッドシート、グーグルグループなど盛りだくさんのアプリケーションを無料で使用することができます。このような機能はWEB2.0の時代には必須だと考えられます。これを機会に是非アカウントを獲得してください。

2007年3月7日水曜日

オーブン料理が普及する欧米(2)オーブンをあまり使わない日本の家庭

日本の伝統料理は欧米のようにオーブンを使用するという習慣はありません。日本の伝統料理の中で蒸し焼きをする場合にはいわゆる塩釜で調理し、オーブンを使うことはありませんでした。
欧米では肉などフライパンで焼き色を付けた後、必ずと言っていいほどそれをオーブンに放り込む程です。ところが日本では(特に家庭料理では)オーブンを温めるという煩わしさを嫌い、余り使いません。 欧米ではロースト・ビーフ、ポーク、チキンを大量に作り保存食として冷蔵庫の中に入れておき、そのまま食べたり他の料理に使いまわししたりするという習慣があります。これらは、実際に調理してみるとほとんど手間は要らないにもかかわらず日本人には障壁が高く、これらを調理する習慣は根付いていません。欧米では、パイやビザなどオーブンを用いた小麦料理が発展しましたが、日本では焼いたり、蒸したりする、煎餅などの米のお菓子や団子など餅が主流です。

こうした習慣がないためか、日本の一般家庭ではせっかくシステムキッチンのついた住宅に住んでも、オーブンはほとんど使うことがありません。オーブンレンジの普及率は相当高いものの電子レンジやオーブトースターのように使うことはあってもオーブンはほとんど使っていません。(出来上がった料理を温める程度)

しかし数年前からシャープは「ヘルシオ」というブランドで高機能「スチーム・オーブンレンジ」を発売し人気を博している。このオーブンレンジの名称は「減る塩」(これと英語のヘルシーをかけた)が語源となっているように、普段フライパンやガスコンロで調理している料理をこのオーブンで調理すると減塩効果や脂を減らす効果がある上味も美味しくなる。ナショナルなど競合他社も類似商品を発売し、活況を呈しています。今後普段の食事に対してもオーブンを用いる機会が増えたため、オーブンそのものの機能を使い本格的な西洋・中華料理も家庭で調理したいというニーズが増えていくことが予想されます。

ところが、このニーズに応え切れていないのが、現在の日本の産業です。欧米では、消費者のこうしたニーズに昔から応えてきていました。では、日本との違いは具体的にどんなものか次回掲載します。

2007年3月6日火曜日

オーブン料理が普及する欧米 (1 )炎の料理!?

前回、日本ではオーブン料理が普及していない、ということをお話しました。では、その反対に「外国ではどうなのか?」というお話をここしばらく掲載させていただきます。
最近イタリアでは、家庭の主婦の間で「炎の料理」がもてはやされているそうです。「炎の料理」というと、何のことか判らないと思います。
単純に言うとフライパンで焼いた料理ということになります。「なんだ、それがどうした?」と大方の人は思うかもしれません。しかし、ここが日本とイタリアとの大きな違いです。イタリアでは、オーブン調理が普及というより、完全に定着しており、家庭の主婦は日々オーブンを用いた料理をするのが普通です。

オーブン料理は一度中にいれてしまえばさほど手間もかからず、大量に作ってしまえば、保存もきくので良いのですが、やはり時間がかかるという欠点があります。 最近ではイタリアでも働く女性が増えていますから、調理時間を短くする料理に対する需要が高まっていました。そこででてきたのが、「炎の料理」(フライパンでの料理)というわけです。

無論イタリアでも、昔からフライパンを使っ料理はありましたが、パスタや添え物は別として、肉などのメインの料理はやはりオーブンを使うのが大半でした。そんなところで、手軽簡単に手早くできるフライパンによる料理は新鮮に写ったことと思います。最近では、「炎の料理」のレシピーが雑誌などに掲載されて、働く主婦を中心に脚光を浴びているようです。

ところが、日本では、肉料理などとなると、ステーキとか、ソテーとかフライパンで焼くのが普通で、オーブンを使用することなど、ほとんどないし、そもそも最初からオーブンを使うことなど考えません。グルメ大国日本などといわれ、日本人はレストランなどではオーブン調理をした料理を特に意識もせず食べていますが、家庭においては未だほとんど普及していません。これは、やはり食文化の違いであると考えられます。次回は、この食文化の違いを掲載します。





2007年3月5日月曜日

ローストチキン教室

リストランテ・ル・ブォンでは昨年の12月には、クリスマス時期にあわせて『ローストチキン料理教室』を開催しました。今回はそのときの様子を掲載します。


料理教室では、当日見本のチキンを焼成するのに、家庭用のオーブンレンジを使用しました。家庭用のオーブンレンジでも十分美味しく焼くことができます。 (今回は東芝製のものを使いました。東芝製は特別なスイッチがあり、ピザ焼成用などが決まっており非常に楽に使えます)





ローストチキンを焼く前の下ごしらえをしているところです。

































当日は、グレイビー・ソースをつくる工程をリストランテ・ル・ブォンの厨房を用いて行いました。厨房の人もはりっきていて、予定外のフランベ(ソースなどをつくる際に、アルコール分を飛ばすのに炎をあげること)も実演していただきました。





ロースト・チキンやロースト・ビーフなど、自宅にオーブンレンジさえあれば、誰でも簡単にできます。これらは、焼成して冷ました直後で食べると非常に美味しいです。皆さんも是非チャレンジして見てください。男性でも簡単にできます。
イタリアなどでは、メインはオーブンによる調理が普通であり、フライパンによるものは珍しく、わざわざ区別するために「炎の料理」というほどです。オーブンによる調理は、油が飛ぶこと、味が凝縮されて濃くなることから、塩分が少なくなるなど、非常にヘルシーです。
それにしても、日本では家庭ではオーブン料理は滅多にしませんね。欧米では、冷凍ものを使ったオーブン料理は、怠け者でもできる簡単な料理として普及しているのですが・・・・・・・。日本ではなぜか、皆さん難しがる?
このへんの違いは、はっきりしているので、次回からはその話を掲載したいと思います。


2007年3月4日日曜日

グレイビーソースの作り方

さて、前回はローストチキンの作り方を掲載しましたが、今度はローストチキンを焼いた天板に残った煮汁を活用したグレービーソースの作り方を掲載します。

グレイビーソースそのものについては、以下のURLを参照してください。





ローストチキンに適度な焼き色がついたら、天板からローストチキンは取り出し、汁にワインを足します。ワインは今回は白を用いていますが、赤・ロゼでも結構です。
天板がホーローびきなどで、直接火にかけたくなければ、他の鍋に移して作業をしてもかまいません。






ローストチキンの肉を取り去った残骸の骨も一緒にいれて、ヘラなどで押し潰し、肉汁をさらに出します








先に切っておいた野菜(予め切っておきます。玉葱、人参、その他お好み)入れ、さらにブイョンを少々入れます。(ブイョンはお好みで入れてください。市販されている粉末等のもので結構です)









天板にたまった肉汁と、ワインを野菜とブイヨンの入った鍋に入れます。








しばらく煮込みます。(10分~20分)













次に小さな鍋と漉器を用意します。小さな鍋に漉器をセットします。(漉器がない場合は布でもかまいません)

























お好みの濃さまで煮詰めます。今回は用いませんでしたが、とろみをだすために、片栗粉、小麦粉などをお好みで入れても結構です。
これをボールに入れて冷まして、出来上がりです。
これをロースト・チキンにかけて食べます。
大量に作った場合には、マッシュポテトにまぶして食べても美味しいです。


2007年3月3日土曜日

簡単なローストチキンの作り方

以前リストランテ・ル・ブォンの調理教室でロースト・ビーフの内容を掲載しましたが、今回はやはりリストランテ・ル・ブォンで実施したものと同じロースト・チキンの作り方を掲載します。
1.ローストチキンとは?
 ニワトリを丸ごと焼いた料理で、肉料理のひとつです。オーブンやグリルで焼いたもの、串に刺して焙り焼きにしたもの、専用の焼き機(ロースター)で焼いたものなど調理法としてはさまざまである。またダッチオーブン(野外料理用の重厚な鉄鍋)を使って作る方法もあります。丸焼きであるため旨味が逃げにくく、皮の焼けた香味も加わります。
 代表的なクリスマス料理のひとつですが、北米では食卓の人数が多い場合は鶏よりも大きな七面鳥のローストが好まれます。またヨーロッパでは、ガチョウのローストも好まれます。

2.簡単なローストチキンの作りかた
 (1)ローストチキンの焼き方
 ガスオーブンレンジか電気オーブンレンジをご使用ください。オーブントースターで焼くのは、おやめください。火事の原因になります。
 焼く前に、塩・こしょう(20g うち小さじ1は、中抜きにしたお腹の中に入れます)をすりこんで、20~30分、常温に戻してください。塩は自然塩のほうがよりおいしいです。また小さなお子さまのおられるご家庭では、自然塩のみで、こしょうはひかえた方がいいでしょう。竹串で指して形を整え、さらに凧糸でお腹の開口部などを縛って閉じます。さらにグレイビーソース用に人参、玉葱などの野菜を切っておきます。
 お好みで、中抜きにしたお腹の中に、サフラン・ライス、パターライス、ジャガイモなどいれて、付け合せにするなどをしても良いです。
 250℃で焼き色がついたら120℃に温度を切り替え、中までじっくり焼きます。焼き上がる時間は、オーブンの種類により異なりますので、オーブンレンジの説明書をよくお読みください。
※ポイント きつね色に焼き色がついたところで、オーブン内の温度が下がらないように、オーブンを開かないままで、120℃に切り替えてください。











できあがりの確認は、もものところを竹串で刺し、透明な汁がでてきたらOKです。赤い血が出たら、もう少し焼いてください。さらに、竹串で中心部までさしてみて、唇の下などの敏感な場所につけてみて温かみが伝われば十分焼けています。
 焼いてからすぐにソースをかけるなどせずに20分程度は、室内に置いて、熱をさまします。また、この過程で皮がパリパリになり美味しくいただくことができます。




3.カービング(切り分け)の仕方
背中に切れ目をいれておきます









ひっくりかえしてお腹の方を2分割します









脚を切り取ります 










胸肉を取り去ります










手羽先をとります          










詰め物を取り出します








カービングしたローストチキンをお皿に盛り付けます

以上で出来上がりです。折角美味しく焼いても、カービングが不味ければよくありません。写真だけでは判りにくいので、書籍やインターネットなど参照してください。なお、ヨーロッパでは古くは、母親が焼いて、家長が切り分けて銘々の家族に皿に入れて渡していました。特に男性の方は、このように父親の威厳を示すためにも身に付けていただきたいものです。



次回はロースト・チキンを焼いた天板に残った、野菜やロースト・チキンの煮汁を活用したグレイビー・ソースの作り方を掲載します。


2007年3月2日金曜日

ウィン君はモデル犬?

以前うちの会社の事務所には、ジャーマンシェパード2頭がいるというお話をさせていたただきました。そのうちの1頭は、ウィンという名前で、ドイツ生まれです。でも、ドイツ語は通じません。日本語の方が通じます。

さて、ウィン君は(写真の犬)、うちの会社(オーディンフーズ)のモデル犬もやっています(名刺も持っています、役職名は犬長)。オーディンフーズでは、コイン式ドッグ・シャワー・ハウスといって、コインを入れれば稼動する、無人の洗犬施設も運営しています。

ウィン君は、その施設の開発時には開発にも関わりました。稼動時には、チラシなどの販促媒体のモデルや、「犬はかぞく」という小冊子のモデルも努めました。

写真をとるときには、写真のようにきちんと「カメラ目線」になる利口な犬です。当社にとっては、ウィン君はペットではありません。なんというか、同僚という感じです。

下にドッグ・シャワー・ハウスの写真を掲載します。



ドック・シャワー・ハウスについてもっと詳しくしりたければ、以下のURLを参照してください。その上で質問や意見となどありましたら、このブログに直接書き込むか、メールをください。
http://www.dogshowerhouse.jp/

2007年3月1日木曜日

ヘルシー料理として広がる南イタリア料理


南イタリアの家庭料理は、長い間、その地に根付いた伝統的な料理です。美味しい、体に良いと信じていたからこそ、世代を超えて伝承されています。ひるがえって現代のわたしたちは、世の中がかなり速いテンポで移り変わっているため、多忙な毎日を送っています。食事にまでその影響は及び、早く料理ができて早く食べられ、早く消化吸収できるファスト・フード(fast food)好みとなっています。しかし、人間の体は、食品や食事の急激な“進化”ほど進化しません。南イタリアの伝統的な家庭料理は早く料理できるという便利性(パスタなどお湯さえ沸かしておけば、あっという間にできてしまいます、南イタリアの料理はこのようにすばやくできるものが多いです。スローフードとは調理時間が遅いことをいうのではなく、消化吸収がゆっくりであることを意味します)はあるものの、早く食べること、早く吸収すことはできません。硬質小麦粉をさらに練って作ったパスタ。それを固めにゆでて食べます。固いパンを口の中でよく味わって食べる習慣があります。赤身の肉、豊富な緑黄色野菜。これらはゆっくり消化され、人間本来の特質に合ったやさしいスローフード(slow food)です。

こうした南イタリアの伝統的な家庭料理は、イタリア国内でも栄養学者を中心に、また北イタリアの健康志向の人々にも注目され、食生活に取り入れられるようになっています。

北イタリアのミラノ出身の栄養士ロベルタ・サルバドーリ(Roberta Salvadori)女子が南イタリア料理をヘルシーダイエットとして捉え『地中海式ダイエット: la Dieta Mediterranea』という本を1983年に出版しました。この本は北イタリアだけでなく、ヨーロッパ全土、さらには米国にも紹介され、南イタリアのヘルシーな料理は地中海式ダイエットとして世界に広まっています。南イタリア地中海料理は時代の試練に耐え、今や西欧料理の原点としてよみがえっています。米国においても栄養学者は、南イタリアりの伝統的料理の基本的原則をとりいれるように勧めています。これも現代の食事に求められているものが、南イタリアにあることにほかなりません。

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