2009年8月18日火曜日

IBM、DNAの自己組織化を活用した回路形成技術を開発―ドラッカーの言うとおり、新しい技術は他の分野からやってくる!!!

IBM、DNAの自己組織化を活用した回路形成技術を開発(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

IBMは8月17日(現地時間)、DNAの自己組織化を活用して配線プロセスを実現する半導体技術を開発していることを明らかにした。IBMと米カ リフォルニア工科大学の共同研究により実現されたもので、22nmプロセス以降のパターン形成を高額な露光装置を用いずに実現する可能性が出てきた。(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

同技術は、長い一本鎖DNAと短いDNAを混ぜ合わすことで複雑な形状を自己組織化させる「DNA origami」と呼ばれる技術を応用したもので、既存の半導体製造装置を用いて実現可能としており、IBMでは電子ビーム(EB)による描画もしくは通 常の露光装置技術として用いられる光リソグラフィ技術を用いて要求される大きさと形状のDNA origamiの構造を実現したとしている。

百万本単位で接合されたカーボンナノチューブを含んで自己組織化したDNA分子を足場として活用することで、、カーボンナノチューブやナノワイヤ、 ナノ粒子を含んだ微細な回路基板を構築することが可能であり、IBMではこれにより、より大きな構造と結合可能な機能素子の実現に向けた可能性が出てきた とする。

三角形のDNA origamiがリソグラフィにより形成された状態

三角形のDNA origamiがパターンを形成した状態

三角形のDNA origamiが配線パターン上に設置された状態

また、テンプレートの素材および埋め込む際の条件を解明したことで、DNA origamiを構成する部分以外に余分に構築されることがないとするほか、相補的塩基対形成を活用することでDNAを要求した2次元形状として折り重ね ることができ、短い部分の素子構造は6nm程度にすることができるとしている。

なお、IBMのScience&TechnologyマネージャのSpike Narayan氏は、同技術に関して、「ムーアの法則実現のためのプロセス微細化は、開発費が膨大な額となっているが、今回のこの技術を用いることで、配 線プロセスの低コスト化が可能になる可能性がある」とコメントを述べている。

ドラッカーの言うとおり、新しい技術は他の分野からやってくる!!!

この技術私は、大学が生物関係の講座だったので、このDNAの自己組織化いずれ何らかに使われるだろうと、頭の隅にありましたが、やはり実用化に向かって基礎研究が進んでいたということです。この技術が実用化されたら、画期的です。さらに、半導体などの集積が進むことでしょう。

DNAなど、生命の情報は、4つの塩基の配列によって定められていますが、情報に関しては0、1の二つだけで良いので、何か、DNAの自己組織化が使われてしかるべきと思っていました。しかし、だからといって、私自身が具体的なものを考えいたというわけではありません。もし、そのような具体的な考えがあれば、大学に残るか、そうした研究をやつている研究所にでも行って研究を続けるべきだったと思います。

いずれにせよ、半導体などの集積化は、もうそろそろ限界に近づいていましたが、これが実用化されれば、さらに高度な集積化、それもコストパフォーマンスの高いものができあがりそうです。まさに、ブレークスルーという感じてす。

しかし、考え方としては、非常に参考になります。ドラッカーの書籍などひもとくと、企業のパラダイム(規範)の変化として、あらゆる技術がそれぞれの産業に属し、逆にあらゆる産業がそれぞれ特有の技術をもつとされたのが、現在では、もはやいかなる産業、企業にも、独自の技術というものがあり得なくなってきた。産業として必要とする知識が、馴染みのない異質の技術からうまれるようになった。たとえば、通信で使われているファイバーグラスの生みの親は、ガラスメーカーであったり、新薬の生みの親は昔のように化学や生化学ではなく、今やバイオ・テクノロジーであることなどがあげられていました。

この新技術の例などまさにその良いケース・スタディだと思います。私自身も、いまでは大学にいたときとは、全く違った仕事をしていますが、かえってその方が良かったように思うことがあります。今の仕事ならば、平凡に経済とか経営、大学院ならMBAなどに行っているのが普通だと思います。その方面の知識が欠けていたので、中小企業診断士の勉強などしたこともあります。試験も受けて、2次試験まではパスしましたが、時間がないのでその後そのままになっています。そのため、資格そのものは取れていないですが、そのとき得た知識は非常に役に立っています。

しかし、昔学んだことで、全く畑違いの分野で学んだことも時折役に立つことがあります。たとえば、昔学んだ統計処理の方法など未だに役にたつことがあります。それに、今の世の中、いろいろ生物学的な考え方が取り入れられています。たとえば、エコロジーなどです。

とにかく、こうした事例をみると、多くの企業経営者などは、自らの産業のだけを見ているとか、従業員なでも、自らの企業内部だけをみているなどということは、許されなくなってきているのだと思います。だからこそ、私も自分の関係分野の情報だけではなく、関係外の情報なども、見るようにしています。

皆さんの中で、もし、そうした見方などしていないかたがいらっしゃったら、これからは、一見関係ないような分野のものにも興味をもたれたらいかがでしょうか?結構面白いですよ!

特に、ブログなどを書く場合には、どうしても、他の分野のことでも、詳しく調べなければならないこともあります。無論、専門家ではないので、あくまで、ブログを書くために必要な内容のみを調べるのですが、調べるというと、昔なら、書籍や雑誌ということになりますが、いまだとインターネットで思いついたときに調べられます。無論、文章だけではなく、画像や、YouTubeなどの動画も見ます。動画に関しては、百聞は一見にしかずということわざどおり、比較的短時間に解りやすく学べることが結構あります。これが、また面白く、ある意味ではブログを書くための動機付けにもなっていると思います。

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