ノルウェーのノーベル賞委員会は8日、「長年にわたり、非暴力の手法を使い、中国で人権問題で闘い続けてきた」として、中国の民主活動家で作家の劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏(54)に10年ノーベル平和賞を授与すると発表した。同委は、世界第2の経済大国となった中国が、人権問題でも国際社会で責任ある役割を果たすよう強く求めた。中国政府は劉氏への授与決定を伝える衛星放送を遮断、外務省が「賞の趣旨に反し、平和賞を冒とくする」との談話を発表するなど強く反発した。
◇中国反発「賞の趣旨に反する」
劉氏は08年12月、中国共産党の一党独裁を批判する「08憲章」を起草した中心人物。08年に拘束され、今年2月に国家政権転覆扇動罪で懲役11年の刑が確定、服役している。89年6月の天安門事件でも学生を支持して投獄された経験がある。
同委は授賞理由について「中国の憲法35条は、言論、出版、集会、結社、抗議活動の自由を保障している。だが、実際は、その権利が極めて限定されている」と指摘。その中国で劉氏は20年以上にわたり活動を続けるなど「人権運動の第一人者」と高く評価した。
その上で中国政府が、劉氏に懲役刑を科したことを「中国の憲法、基本的人権の双方に違反している」と、厳しく断罪した。
会見したヤーグラン委員長は「中国がより民主的な国になるために、他の人が言えないことを、我々は言わなければならない」と述べ、人権と平和を最重視する同委員会の考えを強調した。同委員会は昨年、「核兵器なき世界」を目指す一方で、就任直後で、実績をあげていないオバマ米大統領に授与し議論になった。同委が原点回帰を図ったとも言える。
劉氏には、賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億2500万円)が授与される。授賞式は12月10日、オスロで開かれる。【ロンドン会川晴之、北京・成沢健一】
◇劉暁波◇
1955年12月、中国吉林省長春生まれ。88年、北京師範大大学院で博士号を取得。88年12月から米コロンビア大客員研究員として米国に滞在中、中国の民主化運動を知り、帰国。89年6月の天安門事件で民主化運動に参加した。96年には言論の自由を求める「双十宣言」を発表して身柄拘束されるなど、何度も投獄されている。08年12月には人権保障などを求める「08憲章」をインターネットで発表。前日に身柄拘束され、今年2月、国家政権転覆扇動罪で懲役11年、政治権利はく奪2年が確定した。
◇08憲章◇
08年12月10日付(発表は9日)で、中国の作家ら303人が連名で出した中国の民主化を求める宣言文。中国共産党の一党独裁体制の廃止や三権分立、集会の自由など人権状況の改善などを求めている。劉暁波氏ら作家や弁護士、学者らの著名人が実名で署名した。多くの著名人が中国共産党の統治を公然と批判したのは異例。
【私の論評】今や中国は世界最大の不安定要因?
昨日も、ノーベル賞の話ですが、本日もそうなってしまいました。、中国、初のノーベル賞が平和賞であり、しかも、現在投獄中の人物が受賞するなど、まさに、二重の意味で、本当に皮肉な結果となりました。
劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の受賞可能性は以前から言われていましたが、本当になりました。おぞらく、現在まで、投獄中の人物にノーベル賞受賞が決まったのは、これが始めてではないでしょうか?
実は、中国では2008年5月の四川大地震のまだ、復興作業中のときに、中国国民の間から、「胡錦濤と温家宝にノーベル平和賞を」という声が多数まきおこっているとの報道が世界各地に向けてなされました。
無論この声は、届かずというか、全く相手にされず、これは成就しませんでした。これは、無論のこと、共産党情報宣伝局の世論操作によるものです。
しかし、このことがあったころには、以下のような動画がYouTubeに掲載されていました。
これは、地震の義援金集めのやらせ報道の現場を撮影したものです。中国の報道機関は、こんなことは平気でやってしまうようです。とんでもないですね。
民主化された国なら、ここまで露骨にやらせはやらないのではないかと思います。ましてや、地震の義援金集めのヤラセなんて、まずはないですね。
こんなことに驚いていては、中国の実体を知らなさ過ぎるるというものです。中国がいろいろな実体を隠すのは当たり前のことです。
その第一は、皆さんもご存じのように中国が世界の第二の経済大国になったというものです。これも、真っ赤なうそです。そもそも、中国GDPの発表は嘘です。
その根拠は、たとえは、今年のはじめころ、中国全土のGDPの伸び率の平均と、各省のそれの発表がありましたが、何と、どの省の数値も、中国全土の平均値よりも高いという結果となり、これに対しては、特にネットで政府に対する非難が相次ぎました。その他にも、いろいろあります。それについては、過去のブログに何回も書いてきたことなので、下の【関連記事】にURLを掲載しますので、読まれていない方是非ご覧になってください。
これに関しては、いくら隠蔽しても、中国内でも、2012年には明るみに出されるかもしれません。なぜなら、2012年には、党大会が開催されますが、最近保守派が勢いをもりかえしてきているので、党大会で保守派が現体制の経済対策のまずさを指摘する可能性が高いからです。
中国の経済が停止するであろうことは、OECDもその報告を出しています。それも、以下に掲載しておきますので、読まれていない方は是非ご覧になってください。
さて、ノーベル平和賞は、過去に日本の佐藤栄作氏が受賞されましたし、最近では、世界平和にはほとんど実績もないと思われるアメリカのオバマ大統領も受賞し、少し前には、環境問題に功績があったということで、アル・ゴア氏が受賞しました。
ゴア氏については、彼の主張は、かなり間違いがあることが明らかになっています。最近では、エコは、もうすでに世界の関心事ではなくなりつつあります。あのエコ先進国といわれたドイツでさえも、環境投資を大幅に制限することと、現在稼働中の原発の廃止を撤廃し、長期間にわたる使用を決めたばかりです。環境推進派の、オーストラリアの環境推進はのアラン・ラッドは、選挙に負けて失脚しました。
おそらく、少し前に現在のような状況になっていたら、ゴア氏の受賞などなかったかもしれません。いろいろいわれつつも、ノーベル賞は国政政治の影響をかなり受けているとみて間違いありません。
だとすれば、今回の劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の受賞はどのようにみれば良いのでしょうか?
私は、これは、中国が世界最大の不安定要因になった結果であるとみています。では、その背景はなんなのかを述べておきます。
それは、まずは、中国の経済が停滞することを、世界中の国がすでに認めているということです。中国の経済発展を期待していた国にとっては、これはかなりの不安定要因です。
それから、先ほど述べたように、2012年の党大会をひかえて、保守派が勢いをつけつつあるということです。この現体制と、保守派の確執がかなり大きなものになる可能性があるというこも、世界の多くの国が認めていて、これも大きな不安定要因です。
それから、最近の尖閣列島の問題にもあったように、中国の領土的野心です。現在、ヨーロッパ、アメリカなどにかわり、アジアの経済がかなりのびつつあります。しかし、こうした中国の領土的野心が、アジアに影を落としています。これも大きな不安定要因です。
それに、中国の国内の状況です。中国では、民主化、政治と経済の分離、法治国家化がなされていないということがあります。政治と経済の分離に関しては、多くの日本人が意味が理解できないと思います。これは、共産主義などとは全く異なり、経済に政治が過度に干渉するどころか、完全に掌握しており、形式は資本主義のようにみせかけていますが、実体は、国家資本主義ともよぶべき体制てです。
こうしたことから、中国人民の閉塞感、焦燥感、鬱積などがたまりにたまって、一触即発のマグマのような状況になっています。そのため、中国では建国以来暴動が絶えませんが、最近でも、年に平均2万件発生しています。
こうしたことから、今回の劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏のノーベル平和賞受賞は、ノーベル賞に対して影響力を及ぼすことができる国々からの中国に対する警告であるとみるべきです。もう経済もあてにできない、中国に対しては、いままでは遠慮してきたが、これからは、そうではないという意味の警告とみるべきです。
さて、最近は、尖閣列島の問題で多少さめた観のある多くの、多くの日本人の中にある中国幻想ですが、今回のノーベル平和賞を機に、そろそろ、日本人も覚醒すべきときにきていると思います。
【関連記事】
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その第一は、皆さんもご存じのように中国が世界の第二の経済大国になったというものです。これも、真っ赤なうそです。そもそも、中国GDPの発表は嘘です。
その根拠は、たとえは、今年のはじめころ、中国全土のGDPの伸び率の平均と、各省のそれの発表がありましたが、何と、どの省の数値も、中国全土の平均値よりも高いという結果となり、これに対しては、特にネットで政府に対する非難が相次ぎました。その他にも、いろいろあります。それについては、過去のブログに何回も書いてきたことなので、下の【関連記事】にURLを掲載しますので、読まれていない方是非ご覧になってください。
これに関しては、いくら隠蔽しても、中国内でも、2012年には明るみに出されるかもしれません。なぜなら、2012年には、党大会が開催されますが、最近保守派が勢いをもりかえしてきているので、党大会で保守派が現体制の経済対策のまずさを指摘する可能性が高いからです。
中国の経済が停止するであろうことは、OECDもその報告を出しています。それも、以下に掲載しておきますので、読まれていない方は是非ご覧になってください。
さて、ノーベル平和賞は、過去に日本の佐藤栄作氏が受賞されましたし、最近では、世界平和にはほとんど実績もないと思われるアメリカのオバマ大統領も受賞し、少し前には、環境問題に功績があったということで、アル・ゴア氏が受賞しました。
ゴア氏については、彼の主張は、かなり間違いがあることが明らかになっています。最近では、エコは、もうすでに世界の関心事ではなくなりつつあります。あのエコ先進国といわれたドイツでさえも、環境投資を大幅に制限することと、現在稼働中の原発の廃止を撤廃し、長期間にわたる使用を決めたばかりです。環境推進派の、オーストラリアの環境推進はのアラン・ラッドは、選挙に負けて失脚しました。
おそらく、少し前に現在のような状況になっていたら、ゴア氏の受賞などなかったかもしれません。いろいろいわれつつも、ノーベル賞は国政政治の影響をかなり受けているとみて間違いありません。
だとすれば、今回の劉暁波(りゅう・ぎょうは)氏の受賞はどのようにみれば良いのでしょうか?
私は、これは、中国が世界最大の不安定要因になった結果であるとみています。では、その背景はなんなのかを述べておきます。
それは、まずは、中国の経済が停滞することを、世界中の国がすでに認めているということです。中国の経済発展を期待していた国にとっては、これはかなりの不安定要因です。
それから、先ほど述べたように、2012年の党大会をひかえて、保守派が勢いをつけつつあるということです。この現体制と、保守派の確執がかなり大きなものになる可能性があるというこも、世界の多くの国が認めていて、これも大きな不安定要因です。
それから、最近の尖閣列島の問題にもあったように、中国の領土的野心です。現在、ヨーロッパ、アメリカなどにかわり、アジアの経済がかなりのびつつあります。しかし、こうした中国の領土的野心が、アジアに影を落としています。これも大きな不安定要因です。
それに、中国の国内の状況です。中国では、民主化、政治と経済の分離、法治国家化がなされていないということがあります。政治と経済の分離に関しては、多くの日本人が意味が理解できないと思います。これは、共産主義などとは全く異なり、経済に政治が過度に干渉するどころか、完全に掌握しており、形式は資本主義のようにみせかけていますが、実体は、国家資本主義ともよぶべき体制てです。
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2 件のコメント:
マンデラ氏、スーチー女史のように
非暴力で民主化を指導する指導者に
平和賞を与えた意味は大きいですね。
これで天安門事件は無かったとしていた
中国政府にとっては、民主化への動きが
再燃化する可能性が高まったと言えるでしょう。
中国政府がTV放映の中断したりして、報道規制を行っていますので、
やはり報道、言論の自由は無いのですね。
ねこまたさま、コメント有難うございます。全くおっしやる通りです。中国人民も、テレビが突然消えたりすれば、かえって、想像力をたくましくさせて、中共の異常さに気づくと思います。
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