菅改造内閣発足後、初めての国政選挙となる衆議院北海道5区の補欠選挙は24日に投票が行われ、自民党の前の衆議院議員、町村信孝氏の10回目の当選が確実になりました。
開票は、さきほど始まったばかりですが、NHKが事前に行ってきた情勢取材や投票を済ませた有権者を対象に行った出口調査などで、町村氏は、ほかの候補を大きく引き離し、地盤である千歳市や恵庭市を中心に順調に得票を伸ばすことが見込まれることから、町村氏の10回目の当選が確実になりました。
町村氏は66歳。昭和58年に衆議院議員に初当選して以降、9回連続で当選し、外務大臣や官房長官を歴任しています。去年の衆議院選挙では、北海道5区で議席を確保できず、比例代表の北海道ブロックで当選しましたが、民主党の前の衆議院議員が北海道教職員組合の幹部らによる政治資金規正法違反事件などの責任を取って辞職したのを受け、先月、議員を辞職して立候補しました。
今回の補欠選挙は、菅改造内閣発足後初めての国政選挙で、各党とも、勝敗が臨時国会の攻防や菅総理大臣の政権運営に影響を与えるものとみて、総力戦で臨みました。町村氏は、野党として臨んだ初めての選挙戦で精力的に選挙区を回り、政治とカネの問題などで菅政権の姿勢を批判して自民党の支持層を固めるとともに、公明党の実質的な支援も受けて、10回目の当選を確実にしました。
鳩山さんの「新しい公共」も含め民主党政権が存続し続けられる条件が三つある!!
私は、特に自民党の支持者というわけではないのですが、今回は町村氏が当選して本当に心から良かったと思います。この選挙区は、あの小林千代美議員を生み出したところです。今回も町村氏が落ちて、民主党系議員が誕生したら、はっきりいって、北海道の恥だと思っていました。
本日は、他にもニュースがありました。それは、鳩山さんに関するもので以下のようなものです。
民主党の鳩山由紀夫前首相が周辺に対し、自身の進退について年内に改めて判断する考えを示したことが分かった。鳩山氏はこれまで来春に進退を判断する考えを示しており、これを早めた形。鳩山氏は22日からベトナムを訪問、政府要人と会談するなど、6月の首相辞任後も外交を中心に精力的に動いており、周辺では鳩山氏が引退を撤回するとの見方が強まっている。
「私どもが先陣を切って議論を進める」。鳩山氏は22日、国会内で開かれた民主党の「新しい公共調査会」初会合で力説した。公共サービスの担い手に市民らが参加する「新しい公共」は、鳩山氏が首相時代に提唱した理念。自ら党の調査会長に就任し、この問題への意欲を印象づけた。
鳩山氏は首相を辞任した後、中国(6、8月)▽ロシア(8、9月)▽米国(9月)▽韓国(10月)と既に4カ国を計6回訪問。中国の温家宝首相やロシアのメドベージェフ大統領らと、環境分野での技術協力などについて意見交換した。20日には超党派による「アイヌ民族の権利確立を考える議員の会」の会長にも就任。側近議員は「引退するようには見えない。近く鳩山氏自身が(引退撤回を)表明するだろう」と話す。
鳩山氏は首相辞任時に「次の総選挙には出馬しない」と語ったが、7月には後援会の会合で、進退について「来春の統一地方選のころを目安に結論を見つけたい」と述べていた。鳩山さん、引退して、細川さんのように農業でもやるのかと思っていたら、そんなことはなく、又復帰ですか。「新しい公共」の意味を鳩山さんがわかっているとは思えません。その意味あい、そうして、それがなぜ日本で普及しないのかその真の理由も知らないと思います。
また、それを知ったところで何も出来ないと思います。鳩山さんが、総理大臣を辞めたときに、Twitterに鳩山さん自身による不可思議なツイートが掲載されていました。細かい内容は忘れてしまいましたが、やはり、「あたらしい公共」についてかかれており、「私も踊りました、皆さんありがとう」などと不思議なツイートが掲載されていしまた。そのツイートには、URLが添付されていたので、それを見てみると、YouTubeの動画でした。
その内容は、大勢の人々があるイベントをみているのですが、その中の一人が踊りをはじめると、2~3人がそれに続けて踊りをはじめ、また、それに続けて何人かが踊りをはじめ、しまいには会場のほとんどの人たちが踊る様をを写していました。鳩山さんは、一人の動きが全体に伝播した様を、自らにたとえ、自分一人が踊って、その結果多くの人が踊ったことをさしていたのだと思います。しかし、新しい公共でも、何でも、政治家が踊ってしまってはどうにもなりません。政治家というものは、本来多くの人が踊るための仕掛け作りをしてなるべく多くの人が踊りやすくするのが本分です。自分が踊ってしまっては、みもふたもありません。
鳩山さんのいう、新しい公共とは、私がこのブログに過去に再三にわたって、何回も掲載してきたものです。要するに先進国タイプのNPOです。しかし、NPOというと日本では、善意にあふれた人々が、手弁当で集まって、実施する奇特な事業としか思われていません。しかし、こうした認識は世界では日本くらいのものです。
アメリカでは、全NPOの年間の歳入がアメリカの国家予算に匹敵するほどです。そうして、実質的な成果をあげています。たとえば、サブプライムローン問題の最中にあって、各都市のNPOが、住宅を包括的プログラムと共に低所得者層に提供して大成功をおさめて続けていました。
そうして、こうしたNPOの中には、その構成員として、地方銀行や、建築会社まで含まれています。無論、正職員もいますし、多数のボランティアも含まれています。日本の常識では計り知れないシステムです。アメリカのこうしたNPOを知ると、良き意図だけでは何もできないということを思い知らされます。良き意図を持っていても、何もできなくては、結局は最初から何もなかったのと同じです。そうして、日本にもNPOはあるにはありますが、その多くが資金難で、大きな仕事をできているところは、ほとんどありません。
日本でこうしたNPOが普及しないどころか、一般市民にもほとんど理解できないのは、まずは、日本には寄付金の文化がないことも大きな原因です。寄付金文化といった場合、何も、アメリカ人が道徳心に道溢れていて、寄付を行い、日本人がそうではないということなどありません。
なぜ、そうなるかといえば、アメリカの場合、NPOに寄付すると、税制上の大きな優遇措置があるからです。だから、アメリカでは著名人が良く寄付をします。しかし、日本には、そのようなものが存在しないので、あまり寄付はしません。では、なぜ、日本にはそのような税制措置がないかといえば、財務省などの官僚の抵抗が大きいからです。
財務省の官僚などは、財政民主主義の立場から、NPOなどに大きな資金が集まるの良くないという考えです。しかし、アメリカでは、自分の金が何に使われるのかはっきりさせるためにも、この優遇措置は歓迎されています。だれだって、自分のお金が税金に取られ、何に使われているのかわからないというのは、あまり気持ちの良いものではないと思います。特に、額が巨額であれば・・・・。
しかし、財務省の役人などによる、こうした財政民主主義の考え方は、最早正しいものとは思えません。なぜなら、このようなこと、日本を除く先進国では、当たり前になっていて、疑問を差し挟む余地すらないというのが一般常識になっています。イギリスなどは、NPOの社会福祉における位置づけなどが、ブレア政権の時代にはっきりと法律上で位置づけられました。しかし、ご存知のようにもともとイギリスではノーブル・オブリゲーションなどの考えがあり、寄付金はイギリスの文化に強く根づいています。この点に限っていえば、彼らのいう財政民視主義とは、特別会計を正当化するための単なる似非財政民主主義としかいえないものです。
鳩山さんが、提唱する「新しい公共」に関しては、こうした根本問題を成就しなければ、実現は不可能です。しかし、ご存じのように民主党が提唱してきた「政治主導」はことごとく失敗しています。鳩山さんが「新しい公共」を実現しようと思えば、この政治主導を確立して、似非財政民視主義を駆逐する以外に方法はありません。今まで、鳩山さんや、民主党の状況をみていれば、これができるとは到底思えません。
上の文章からみてもおわかりでしょうが、「新しい公共」は、欧米先進国では何も新しくはありません。それどころか、欧米先進国では、ソビエトが台頭して、時のソビエト政府が国民の面倒は全部性政府がみると言い出してから、これに対抗するために「ゆりかごから墓場まで」のスローガンで、大きな政府による福祉国家を目指す前には、現在の福祉政策のほとんどはNPOが実施していました。
だから、歴史的には何新しくはなく、もとに戻ったというだけです。多くの日本人はこうした歴史背景を知りません。日本は欧米のようにゆっくり時間をかけて経済大国になったのではなく、経済的にはかなり短い間に先進国の仲間入りをしてしまったため、こうしたNPOが一度も醸成されるいとまもなく、現在に至っています。
アメリカなどでは、社会のセクターとして、政府などのセクター、民間営利企業などのセクター、そうして第三のセクターとして民間非営利企業があるという認識です。(ただし、日本のいわゆる第三セクターとは何の関係もありません)この三つのセクターはアメリカなどの電話番号長の分類にも生かされています。
こうした「新しい公共」の概念、鳩山さんが本当にこれを成就できれば、民主党が政権野党でしばらくあり続けることができるかもしれません。さらに、民主党が、長期にわたって存続し続ける方法が「あたらしい公共」を含め三つだけあります。
それは、私がこのブログに数日前に掲載したように、「尖閣列島に関する領土問題は存在せず」と首相談話を発表することです。
次に、上の、似非財政民主主義を粉砕することです。
そうして、最後にあの大問題である「日本国解体法案」導入をやめることを、これも首相談話などをだすことにより、導入とりやめをはっきりさせることです。
この三つを全部やれば、もしかすると民主党は長期にわたって、政権を維持できるかもしれません。たとえ、上の一つでも実施すれば、長期は無理でも、少しは延命することが可能になるでしょう。
しかし、上記のことを一つも実現しなければ、今回の町村氏の当選のように、退潮が顕著になっていき、次の選挙では、敗北するのは明らかです。
私としては、上記三つをすべて政権公約にかかげる政党や人ががいれば、文句なくその党に所属する人もしくは個人に投票します。どれか一つでも、そうすることでしょう。しかし、この三つのうち一つも公約に含まれていない党には投票しません。どの党も、人もそれを公約としないなら棄権します。
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