2010年11月9日火曜日

池袋に「おばあちゃんのメードカフェ」-フェスティバル/トーキョーの一環で―そのうち、高齢者の奪い合いになるとドラッカーが仰天予測?!

池袋に「おばあちゃんのメードカフェ」-フェスティバル/トーキョーの一環で
おばあちゃんメードカフェ「カフェ・ロッテンマイヤー」のロゴ


おばあちゃんのメードカフェ「カフェ・ロッテンマイヤー」が先月10月30日より、東京芸術劇場前に設けられるフェスティバルセンター「F/Tステーション」内に期間限定でオープンした。舞台芸術の祭典「フェスティバル/トーキョー」の一環。

「フェスティバル/トウキョー」の舞台の数々
写真や映像作品で知られる美術作家のやなぎみわさんがプロデュースするカフェ・ロッテンマイヤー。公募で選んだ「おばあちゃんメード」が、給仕と料理のパフォーマンスで利用客をもてなす。

Elevator Girl のシリーズ©Miwa Yanagi
席数は40~50席。参加する「おばあちゃんメード」は29人を予定。最高齢は77歳で、最年少は24歳。演劇経験者が多いが、中には一般企業に務める女性や主婦もいる。

メニューは現在考案中で、ドリンクメニューを中心に予定する。店内では、演劇公演「カフェ・ロッテンマイヤー」や、やなぎみわさんのアーティスト・トークなどのイベントも行う。


やなぎみわさんは「日常の中で、虚構を演じることを楽しんで」と話す。

「お帰りなさいませ、お嬢様」。そう言って客を迎えるのは、そろいのグレーの服にエプロン、白髪にメガネのおばあちゃんたち。公募で集まった劇団員や主婦、学生ら20代から70代の女性30人が交代で演じる。

カフェ・ロツテンマイヤーのメイドさん
上品な物腰だが、笑顔は見せない。「アルプスの少女ハイジ」に出てくる謹厳な「ロッテンマイヤーさん」をイメージしているのだ。「優しく癒やしてくれるお年寄りではなく、あえて少し意地悪にした」とやなぎさんは話す。


フェスティバル/トーキョー実行委員会事務局担当者は「おばあちゃんメードになるためのドレス、かつら、メークはすべて特別仕様。仮設のテントで実施するため限界はあるが、テーブルクロスや食器など、できる限り19世紀のヨーロッパの食卓の再現を目指している」と話す。

営業は土曜・日曜・祝日の12時~22時。営業期間は10月30日~11月28日。(池袋新聞より)【一部改変】

【私の論評】ドラッカーも提唱する、中高年層パワーを活かせ!?
このカフェー、なかなか面白そうです。お客様から一体どのような評価を受けるのでしょうか?興味のつきないところです。皆さん、ロッテンマイヤーさんを演じているのでしょうか・

私は、上の記事をみたときに思い出したのは、「おばぁちゃんカフェ」ということで、やはり高齢者を活かすということでした。日本では、珍しいですが、イタリアなどでは、結構お年寄りの方が本当にカフエで働いているのをみかけたりします。

2年程前に、五反田駅東口前にある緑モスの「五反田東口店」で、アルバイトが集まらないので年齢制限を60歳までにし、応募してきた59歳の方を試しに採用したところ、接客態度が素晴らしかったことから、高齢者を採用していました。その後、その店の1/5以上の10名以上が高齢者だったはずです。あの店は、今はどうなっているのでしょうか、今もあいかわらず、高齢者の方々が働いているのでしょうか?ご存じの方がいらっしったら、是非教えていただきたいです。

まあ、あの頃は、どちらかというと景気は、「実体なき好景気」などといわれてましたが、とにかく、好況であったことには変わりがないので、人で不足状況になっていましたから、なかなか、人が集まらず、上のようなことも起こったのだと思います。

日本だとなかなか見られない光景ですが、海外などで見慣れると何でもなくなります。それに、変な若いお兄ちゃんや、お姉ちゃんよりは、余程気がきいているし、そつがないです。日本で、こうしたカフェが期間限定で出店され、それがニュースソースになるということは、やはり日本ではまだまだ、高齢者がカフェで働くということは稀なことなのだと思います。

しかし、本来であれば、日本でもこのようなことが当たり前になり、高齢者がカフエやレストランなどで働いて、そこに若者がお客さんとして行って、高齢者から給仕してもらうなんていうことがあっても良いと思います。最近では、高齢者でも、金銭面から働く人も多いですが、社会との関わりを絶ちたくないという考えから、元気な人は働きたがる人が多いです。そうして、実際、昔からみとるはるかに多くの高齢者が、働いています。

アメリカなどでは、もうすでに、20年ほど前から、定年は70歳になっています。そのため、面接のときでも、高齢者だからという理由だけで、採用しないなどということはできません。まあ、これに関しては、日本でもある年金問題がアメリカでもその当時深刻だったのと、アメリカの場合は、日本に先駆けて、高齢者の体力が上昇していたという背景があります。日本でも、年金は破綻しかけていますから、おおかれはやかれ、アメリカの後を追うようになるかもしれません。

それに、体育の日などに発表されるのですが、65歳以上の高齢者の体力が過去10年間伸び続けています。だから、昔のような考えで、高齢者のことを考えていては、雇用の面でも、マーケティングの面でも、真実を見失う可能性が大です。

高齢者の体力測定(実施:2009年5~10月)
これに関しては、このブログでもしばしば引き合いにだす、経営学の大家のドラッカー氏の著書にも、繰り返し興味深い見識が述べられています。まず、先程のアメリカの70歳定年に関しては、ドラッカー氏はアメリカで実現される10年前の30年も前から、そうなるであることを予測して、著書にも書かれていました。

この先見の明のある、ドラッカー氏、いろいろな著書において、知識労働者としての高齢者について書いていました。最後の著書となった「ネクスト・ソサエティー」にも繰り返し書かれていました。

以下に私が記憶しているその要旨を掲載しておきます。詳しく知りたい方は、是非「ネクスト?ソサエティー」などを参照してください。

一昔前の肉体労働者(実際ほとんどの労働者がこの範疇で、これらの多くは、モノ運んだり、つくったり、農業、漁業などの労働者であり、それが大勢を占めていた)であれば、55歳にもなればもう十分働いたという感覚であり、そこから働きたいなどというものはほとんどいませんでした。多くの人が、50歳にもなれば、定年して引退生活することを心待ちにしていました。

しかし、知識労働者は違います。彼らは、まだまだ、健康で頑丈であるばかりではなく、まだまだ働く能力が十分にあり、また、定年した後でもそうしたいと願っています。ただし、ここでいう知識とは仕事に適用できる知識を意味します。本や百科事典に書かれてあるようなものは、仕事に直接適用することはできず、単なる情報にすぎません。

年金が破綻すると思われる日本でも、おそらく、アメリカの後を追い、いずれ定年が70歳まで、引き上げられるか、今アメリカで検討されている、実質上の定年撤廃(働けるまで働く)という時代がやってくるかもれしません。

ドラッカーは、これに続けて、若年層は、少子高齢化で数が少なくなっているため、雇うのが困難になりつつあること、さらには、若年層は、企業で再教育が必要ですが、高齢者、特に高学歴の知識労働者については、その必要もないことを説いています。ただし、若年層はフル・タイムで働くことを前提とした人事・労務管理が行われてしかるべきだが、高齢者に関しては、臨時とか、契約、コンサルタントなど、多様な就労形態による人事・労務管理が重要であることを説いています。

それと、いずれ、高学歴の高齢な知識労働者の奪いあいになるとなどとも語っています。これに関して、実際には、アメリカでも、日本でもそのような状況にはないようですが、それは、今は、金融危機・リーマンショックの余波の最中にあり、若者や中年層まで、職がないありさまです。

しかし、今後、景気が上向いた場合、そのころには、さらに少子高齢化が進んでいることが予想されるため、上記のようなこと記憶にとどめておいて、手をうつべきと思います。なにせ、ドラッカーの予想は、ソビエト崩壊をはじめ、ほとんどが当たっています。ただし、これは、未来を予測したのではなく、ドラッカーがいうところの「すでに起こった未来」を真摯に見つめた結果だと思います。それに関して、ここで書くとまだ長くなってしまいますので、また別の機会に改めて書きます。

「おばあちゃんメードカフェ」の話から、ここまで、話が発展してしまいました。ここまで、読んでいただき誠に有難うございます。


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