ワクチン接種開始、あなたはいつ打てる? AIが予測 優先対象でない人は4~10カ月、供給遅れる懸念も
2月17日朝、新型コロナウイルスのワクチン接種が日本で始まった。写真は 国立病院機構東京医療センターで行われたワクチン接種のようす。 |
政府は国立病院機構の施設など、まず全国100カ所の病院で同意を得た医療従事者4万人に先行接種して安全性を確かめる。1瓶当たり6回接種できる特殊な注射器を使用、2回目の接種は3月10日以降になる。
その後、新型コロナ患者の診療や搬送に関わる推計370万人の医療従事者にも接種する予定。
次に優先される65歳以上の高齢者約3600万人について、河野太郎行政改革担当相は16日の記者会見で、「4月から接種を開始することを見込んでいる」と明らかにした。接種期間は2カ月と3週間を想定しており、遅くとも7月には接種を終える見込みだ。
続いて60~64歳の人や、糖尿病や慢性腎疾患など基礎疾患のある人、高齢者施設のスタッフと対象を広げていく。河野氏は全ての対象者への接種がほぼ終了する時期は「まだ定かではない」と明言を避けた。
JX通信社が運営するNewsDigest(ニュースダイジェスト)アプリの「AIワクチン接種予測」では、年齢と居住地、職業や基礎疾患の有無などを入力すると、自治体への独自調査や公表データに基づいたAI(人工知能)による接種時期の予測が表示される。首都圏と関西圏の都府県庁所在地在住者について年齢別に予測をまとめたのが別表だが、優先対象でない人は、接種まで4~10カ月程度かかりそうだ。
ワクチンをめぐってはファイザーの工場がある欧州連合(EU)の域内では輸出管理を強化、供給が遅れる懸念が出ている。また、政府や自治体側の準備もカギを握る。
JX通信社がワクチン接種の準備状況について全国の自治体に実施したところ、五輪開催が予定されている7月より前に全員の接種が終わるとした自治体は有効回答の約2%、「年内には終わらない」とした自治体は約23%を占めた。
【私の論評】ワクチンに関しては、煽りまくるマスコミ等はあてにせず、自ら情報源を用意せよ(゚д゚)!
「AIワクチン接種予測」のアプリは以下より入手できます。
さて、コロナウイルス・ワクチンの接種までは、一般の人の場合まだ時間があります。それまでの間、マスコミが危険性を煽るのは間違いないでしょう。それはなぜかといえば、昨日のこのブログに掲載したように、彼らの最終目標は、様々な危機を煽り、最終的には倒閣をすることです。これに、興味があるかたは、ぜひ昨日の記事を御覧ください。
ワクチンを打った直後に生じる様々な健康被害を「有害事象」といい、そのなかに「副反応」が含まれることを認識していただきたいです(下図参照)。ワクチンに関しては、その他にも知っておかなければ、ならないことが山程ありますが、それをすべて掲載すると論点がぼやけるので、本日はこの「有害事象」についてのみ掲載します。
有害事象にはワクチンを打った後に偶然、起こった症状や病気も含まれます。予防接種では、接種後に生じたすべての望ましくない出来事を有害事象としていったん吸い上げ、そこから、ワクチン接種と因果関係があるものだけを副反応としています。有害事象イコール副反応ではないので、注意が必要です。
例えば、ワクチン接種後に心筋梗塞が生じたという事例が、1例だけ起こったとします。ところが、“ワクチン接種後に心筋梗塞”という事象だけでは、この心筋梗塞が副反応かそうでないのかわかりません。この人が心筋梗塞を起こしたのが“たまたま接種後だった”という可能性もあるからです。
この事例と同じ年齢やバックグラウンドの人たちがどれくらい心筋梗塞を起こすリスクがあるのか、そういったことを統計学的に調べて、有意差を検証しなければ、何ともいえないのです。
日本感染症学会ワクチン委員会が12月下旬に出した「COVID-19ワクチンに関する提言」でも、「接種後にみられた有害事象がすべてワクチンによるものとは限りません。対照群と比べて接種群で統計学的に有意に高い頻度で有害事象が見られた場合に、ワクチンによる副反応の可能性が高くなります」と述べています。
では、どういうものを副反応というのでしょうか。
まず、ワクチン接種をした場所で痛みが出たとか、腫れたとか、そういう局所の反応は明らかに因果関係があるわけで、対照群と比べて多ければ副反応と考えられます。また、打った後に熱が出たり、だるくなったりするのも、副反応の可能性は高いです。ただ、こうした反応が一定数起こるのは、ワクチン接種では避けられません。
ちなみに、新型コロナウイルス感染症のワクチンの開発に関わる製薬企業が明らかにした臨床試験データでは、臨床試験の有害事象(2回目接種後)の頻度は次のとおりです。
・ファイザー社のワクチン(BNT162b2)/痛み78%(対照群は12%)、発熱(38℃以上)16%(0%)、倦怠感59%(23%)(16~55歳までのデータ)
・モデルナ社のワクチン(mRNA-1273)/痛み90.1(18.8%)、発熱17.4%(0.4%)、倦怠感67.6(24.5%)(18~64歳のデータ)
ファイザー社のワクチン |
アレルギーについては臨床試験のタイミングでは報告がなかったのですが、ファイザー社のワクチンで、接種後にアナフィラキシーという深刻なアレルギー反応を起こしています。米国のCDC(疾病対策センター)によると、10日間・約190万回の接種で、21件のアナフィラキシーが報告されています。
このケースのほとんどで、過去にアナフィラキシーを起こしていました。ですので、こういった人たちには接種を勧められません。ただ、こうしたアレルギー反応も新型コロナウイルス感染症のワクチンに限らず、一定の割合で起こります。
例えば季節性インフルエンザワクチンでは、2018‐19年シーズンの予防接種では約5251万回の接種がありましたが、このうち9例がアナフィラキシーと認められています(厚生労働省の医薬品・医療機器等安全性情報)。
ここまで有効性と副反応についてみてきたのですが、ワクチン接種では、健康な人が病気にかかることを予防する効果というベネフィットと、副反応というリスクを比較することになります。
そこが、すでに病気にかかっている人が、薬や手術でベネフィットを受ける治療とは大きく意味合いが異なります。当然だが、これまで承認されているワクチンはすべて、ベネフィットがリスクを上回るものです。
さらに、そのベネフィットとリスクの関係も、接種する対象者によって変わります。
例えば、新型コロナウイルス感染症では高齢者で高率に重症化し、死亡率が上がります。そのため予防接種におけるベネフィットが大きいです。対して、重症化しないといわれる若年者では、ワクチンを打つベネフィットは高齢者ほど大きくありません。
さらに、そのベネフィットとリスクの関係も、接種する対象者によって変わります。
例えば、新型コロナウイルス感染症では高齢者で高率に重症化し、死亡率が上がります。そのため予防接種におけるベネフィットが大きいです。対して、重症化しないといわれる若年者では、ワクチンを打つベネフィットは高齢者ほど大きくありません。
ワクチン接種のベネフィットには、社会的な感染を防止して、病気の蔓延を防ぐということもあります。ただそれが個人のベネフィットに必ずしもつながらないところがあり、そこはもっと啓発活動が必要でしょう。新型コロナウイルス感染症では若年者でも後遺症に苦しむことがあるので、予防接種の意義があるという啓発も必要です。そこは男性への風疹ワクチン接種の事例が似ているかもしれません。
風疹に関しては、妊娠初期にかかった妊婦の子どもに先天的な心疾患や難聴、白内障などが生じる風疹症候群という問題があります。そのため個人の発症を防ぐためだけでなく、妊婦への感染を防ぎ、生まれてくる子どもを守るために、国は予防接種を受けていない40~50代の男性への抗体検査と予防接種を呼びかけています。新型コロナウイルス感染症では、それと同じ、あるいはそれよりもっと強いメッセージが必要でしょう。
予防接種政策を進めるには、コミュニケーションが重要です。予防接種では、医師と被接種者と双方向のコミュニケーションが大事で、医師は受ける方の質問、疑問に的確に答える必要がありますし、副反応の対応法もお互いに理解していなければなりません。それにはとにかく偏りのない情報公開が必要。国はもとより、製薬企業の関係者も一体となって、正確な情報を発信してほしいものです。
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私達にとって最も重要なのは、コロナワクチンに関して、テレビのワイドショーだけが、情報源というのではなく、市町村、都道府県、医師、製薬会社などにも、間口の情報を広げることです。
私としては、テレビのワイドショーでは不安を煽られるだけですから、このようなものは見ないようにして、信用できる情報媒体を自ら用意しておくべきと思います。
厚労省のサイトもその一つと思われます。以下にリンクを貼っておきます。
ワクチンを接種する医師や、医療従事者、各自治体関係者には、ファイザーが情報を提供しています。そのリンクを以下に掲載します。
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