2022年2月6日日曜日

土地利用規制、200カ所指定へ―【私の論評】「土地利用規制法」の全面施行では今だ不十分!日本の不動産取引は未だ国際的に開かれ過ぎた自由市場(゚д゚)!

 土地利用規制、200カ所指定へ


陸上自衛隊東千歳駐屯地の周りの広大な土地を囲むように中国が買い占めてる ことはよく知られている。住宅の中には使途不明のアンテナがたてられている

 政府は、安全保障上重要な施設などを対象とした「土地利用規制法」を今年9月に全面施行するのに合わせ、全国の約200カ所を重要度の高い「特別注視区域」に指定する方向で検討に入った。南西諸島付近で中国が軍事活動を活発化させていることを踏まえ、沖縄県与那国町の陸上自衛隊与那国駐屯地の周辺などを含める。政府関係者が6日、明らかにした。

 同法は自衛隊基地や、領海の根拠となる国境離島、原発周辺の土地を特別注視区域や「注視区域」に指定。所有者の調査のほか、施設の機能を妨害する行為への中止勧告・命令を可能とする。特別注視区域では一定面積以上の売買に事前届け出も義務付ける。

【私の論評】「土地利用規制法」の全面施行では未だ不十分!日本の不動産取引は国際的に開かれ過ぎた自由市場(゚д゚)!

上の記事にもでてくる「土地利用規制法」について、詳細を知りたいかたは以下のリンクを御覧ください。





本法は、国土のうちの国の安全保障等に関係する重要な土地等につき注視区域・特別注視区域を指定し、注視区域においては土地等の利用者等に利用規制を課し、特別注視区域においては、この規制に加え、所有権等の契約の締結の際に事前に届出義務を課し、場合によっては罰則を科すことも定めるものです。

このことは、これらの区域における不動産の取引において影響を及ぼすものです。本法の定める土地等の所有権、利用権に対する規制は、その必要性・内容・程度に照らすと、土地の公共性、公共の福祉のための内在的な制限で、合理的なものであり(憲法29条2項、民法206条参照)、従来野放図に放置され、後手に回っていた問題に対して必要な最少限度の規制を定めたものです。

今後、本法の制定の背景になった流動的な国際環境等にさらに重大な変化が生じる等した場合には、迅速な適用だけでなく、必要な法改正によって的確、柔軟な対応ができるようにすることも課題です。本法は、必要な規制の第一歩であり、過大な制限ではなく、遅ればせの規制であるといえます。

土地等の取引においては、取引に関与する事業者としては、まず、安全保障等に関係する地域に注目しつつ(国境の島部、本州等4島の海岸線、自衛隊等の施設等)、注視区域、特別注視区域を確認し、取引の当事者が誰であるか等を確認した上で、これらの区域内において前記内容の利用制限、所有権等の契約締結前の届出規制があることを説明することが必要かつ重要になります。なお、本法は、通常の社会生活、社会活動、経済活動を行う者にとっては何らの制限、制約はありません。

土地等の取引の当事者の中には、名義貸し、ダミーの利用、取引目的等の虚偽の説明、利用状況の偽装、違法行為の仮装等が行われる可能性が相当にあるため、不動産の事業者としては、取引の目的・内容、当事者の属性、土地の所在、周囲の状況等の事情を様々な方法で確認し、適正な取引であるかを判断することが必要になります。当事者が安易に不正な取引、利用を行った場合には、これに加担したものとして責任が問われる可能性があります。

この法律に対しては、与党の一部や野党、弁護士会などから「財産権、プライバシー権などの人権を侵害する」「曖昧な要件の下で刑罰を科しており、罪刑法定主義に反する」などの反対論が相次ぎました。しかし、国家安全保障の観点から人権が一定の制限を受けることは当然であり、また、運用方針を具体的に定めることによって恣意(しい)的な刑罰適用は避けることができます。

ただこの法律は、安全保障の観点からはまだまだ不十分であると言わざるを得ないです。この法律は「外国人は日本の土地を買うことができない」というものではなく、あくまでも、その利用行為に限って制限を加えたものに過ぎないからです。

ネックになるのが、日本が1994(平成6)年に加盟したGATS(サービス貿易に関する一般協定)における「日本人と外国人の待遇に格差を設けてはならない」(内国民待遇の保障)という国際ルールの存在です。

それでも、加盟時に土地取得に関する「留保」を行っておけば外国人の土地所有を禁じることもできたのですが、お粗末なことに、日本は世界からの投資を呼び込みたいがために、この「留保」を行っていなかったのです。

しかしながら、外国人の土地取得は国家の存立にかかわる問題です。日本は不動産取引については国際的に開かれ過ぎた自由市場であり、常に外国人による買い占めの危険にさらされています。今回の9月からの法律全面施行で安堵することなく、国際ルールの壁を乗り越えるために、GATS加盟国への働きかけを強め、協議を進めていくべきです。

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