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2017年9月20日水曜日

トランプ氏、国連演説で北朝鮮糾弾「ロケットマンが自殺行為」拉致にも言及「日本人の13歳少女を拉致した」―【私の論評】トランプ氏の演説は、北朝鮮の非道ぶりを再認識させた(゚д゚)!

トランプ氏、国連演説で北朝鮮糾弾 「ロケットマンが自殺行為」 拉致にも言及「日本人の13歳少女を拉致した」

国連で演説するトランプ大統領 動画はブログ管理人挿入 以下写真等同じ

 トランプ米大統領は19日、国連総会で初の一般討論演説を行い、外交分野に関する政権の理念と戦略について表明した。トランプ氏は持論である「米国第一」を掲げる一方、北朝鮮の核・ミサイル開発問題を「世界全体の脅威だ」と指摘し、国連が一体となって北朝鮮に核放棄を迫っていくべきだと訴えた。

 トランプ氏は北朝鮮やイランを「ならずもの体制だ」と指摘。北朝鮮の金正恩体制について「ロケットマンが自殺行為の任務を進めている」と述べ、北朝鮮の核・弾道ミサイルは金体制の崩壊につながると警告。「米国はあらゆる手段を講じて自国と同盟国を防衛する」と言明するとともに、もし軍事攻撃に踏み切る事態となれば「北朝鮮は完全に破壊される」と強調した。

 また、加盟各国に対し国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議の確実な履行などを通じた締め付け強化を要請するとともに、先の安保理決議で賛成に回った中国とロシアに対して謝意を表明した。
北朝鮮に拉致された横田めぐみさん
一方、日本の横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=を念頭に、「日本人の13歳の少女が拉致された。彼女はスパイの養成に利用された」と述べるとともに、「北朝鮮はすさまじい人権侵害を行っている」と非難した。

 また、中国による軍事進出が続く南シナ海問題で、「法を尊重すべきだ」と述べ、中国による現状変更の試みを強く牽制した。

 中東で影響力拡大を図るイランについては、地域情勢を不安定化させる「残忍な政権だ」と非難。2015年のイラン核合意について「恥ずべきものだった」と述べ、合意見直しの可能性について示唆した。

 トランプ氏はまた、国連は「独立国家間の協力」という理念の下に設立されたと指摘し、加盟国が他国の「主権尊重」を前提に相互連携を進めてこそ、世界の「平和と繁栄」につながると主張。同氏が「米国第一」を掲げるように、「他の国々も自国を第一に置くべきだ」と語った。

【私の論評】トランプ氏の演説は、北朝鮮の非道ぶりを再認識させた(゚д゚)!

トランプ大統領の国連での演説
トランプ米大統領による初の国連総会での一般討論演説は、「米国第一」を含む、国連加盟各国の主権を尊重する自国優先主義こそが世界の「平和と繁栄」の実現に向けた国連の活性化につながると表明した。背景には、米国が外交・安全保障分野での重要課題と位置づける北朝鮮の核・ミサイル開発問題やシリア情勢、テロとの戦い、ベネズエラ情勢などについて、いずれも国連を通じた国際連携なしには事態の打開が難しいとの判断があります。

トランプ氏が北朝鮮による横田めぐみさんらの拉致問題に言及し、北朝鮮の核・ミサイル開発を国際社会全体の問題と位置づけたのも、各国がそれぞれの安全保障上の利害を共有してこそ事態解決の道が開かれるとみている表れです。

日本としても、トランプ氏が国連総会の場で日本の拉致問題に言及したことは、北朝鮮の核問題に隠れて拉致問題が国際社会の中で存在感が低下していく懸念を薄めた点でも大きな意義がありました。

トランプ大統領によるこの発言は、当然のことながら、普段から安倍首相がトランプ大統領とコミュニケーションをとっていたことが影響していると思います。

「安倍首相はトランプ大統領の忠誠心ある相棒(sidekick)だ」――この8月、こんな見出しの記事が米国の大手紙、ウォール・ストリート・ジャーナルに大きく掲載されました。

 また9月には、ニューヨーク・タイムズが「トランプ大統領は日本の安倍首相こそを友人だとみなしている」という見出しの長文の記事を掲載しました。

都内で、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて行われたトランプ米大統領と
安倍首相の電話会談のニュースを伝える街頭ディスプレー(2017年8月29日)
安倍首相とトランプ大統領の親しい関係は国際的に知られていますが、米国では、その親密な仲にさらに関心が高まり、国際関係や日米関係の専門家たちまでもが正面から論評するようになりました。

日米首脳の 多様な意見を総合すると、米国でのこの「日米相棒関係」への評価は、いまのところ前向きです。そうして、その評価は正しいと思います。それは、今日トランプ大統領の国連のスピーチにおいて「横田めぐみさん」について言及したことにも現れていると思います。

トランプ氏が北朝鮮の「完全破壊」に言及した際、議場からはどよめきが起きました。北朝鮮の国連大使も演説途中で抗議の退席。こうした場面もトランプ氏の強い姿勢を際立たせました。

トランプ氏は大統領に就任する前の昨年12月、国連は「集まって話して楽しむクラブに過ぎない」などと批判していました。トランプ氏による今回の演説は、国連を軽視するかのような従来の立場と孤立主義を連想させる「米国第一」の主張を、国連の理念である「主権」「安全」「繁栄」と絶妙に融合させ、「トランプ時代の国連」という新たな概念を打ち出したといえます。

トランプ氏は、日本人拉致問題をはじめ、米国青年の悲惨な死、北朝鮮国内での餓死、投獄、拷問や、正恩氏の異母兄である金正男氏殺害事件にも触れ、あらゆる点から北朝鮮を非難しました。

トランプ大統領の演説は、北朝鮮の非道ぶりを再認識させたと思います。北朝鮮は長い間非道ぶりを繰り返してきましたが、それが常態化しているため、多くの人々の感覚が麻痺していたと思います。


これは、日本の多数の国民が、北朝鮮の非道には屈しないという意図の現れだと思います。これは、多くの日本人が本能的に国家の危機を嗅ぎ分けたからです。さらに、事実を知れば賛成の数値も上昇することになります。

今回の、トランプ氏の演説は、この点でも非常に有意義なものであったといえます。そうして、これは北朝鮮には宥和政策は絶対に用いないという、トランプ氏の決意の表れでもあります。

宥和政策では、人類は過去に大失敗をしています。

ヒトラー(左)とチェンパレン(右)
宥和政策(Appeasement Policy)は、外交上の譲歩によって戦争を極力避けて平和を維持しようという面では評価されてもよいことですが、イギリスの宥和政策はナチス=ドイツの領土拡張要求を、小国の犠牲において認め、それと妥協することによって自国の安全を図ったもの、という否定的な評価が一般的です。

特に1938年のミュンヘン会談で、当事者であるチェコスロヴァキアの不参加の下でズデーテン割譲を認めたことは、ヒトラーの野心を見抜けなかったこととあわせて当時のイギリス首相チェンバレンの失策と言わざるを得ないです。

しかし、そう言えるのは「後知恵」であり、当時はチェンバレンは戦争の危機からヨーロッパを救ったヒーローとみられており、ミュンヘン会談から帰国したチェンバレンは平和を実現したとしてロンドンで大歓迎を受けたことを忘れてはならないです。それでは、彼はなぜ、「宥和」を前面に押し出したのでしょうか。

1935年に成立したボールドウィン(保守党党首)内閣から、イギリスはヨーロッパにおけるナチス=ドイツの反ヴェルサイユ体制の動きや、アジアにおける日本の中国侵略などに対して、積極的に非難せず、むしろそれを黙認するという姿勢をとりました。当時イギリスにとって脅威はソ連=コミンテルンと考えられていたので、ドイツや日本はソ連を抑えるためには利用できると判断していました。

このような外交政策としての宥和政策が、明確になるのは、ヒトラーのナチスドイツがヴェルサイユ条約に違約して再軍備に踏み切ったことに対し、ストレーザ戦線で抗議しながら、一方で単独でドイツと交渉して英独海軍協定を締結し、ドイツの一定の軍備拡張を認めることによって、それ以上の要求は抑えられると判断したことに始まります。

第一次世界大戦後のイギリスで、ヴェルサイユ条約がドイツに対して過酷すぎると考え、ドイツの戦後復興を助けて軍備も対等なものなら認めてもよいと考える知識人がかなりいました。

この事例からも、宥和策は、ヒトラーのような邪悪な存在には、無効であることが良くわかります。

トランプ氏の主張のように、もし軍事攻撃に踏み切る事態となれば「北朝鮮の体制は完全に破壊する」くらいの信念を持たなければならないということです。

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2016年2月24日水曜日

アベノミクスついに沈没「消費税8%」がすべての間違いだった―【私の論評】すでに、財務省による緊縮の病がぶり返している!増税すれば安倍内閣には致命傷(゚д゚)!

アベノミクスついに沈没「消費税8%」がすべての間違いだった

「どうする?」「どうしよう……」

失われた20兆円
'12年の年末、アベノミクスが始まった当初、日本のGDP(国内総生産)は順調な成長を続けていた。アベノミクス開始時のGDPが約517兆円。これが、'14年3月には実に約535兆円にも達した。

ところが、'14年4月の8%の消費税率導入を境に状況が一変した。'14年度第2四半期までに、GDPが一気に約14兆円も急落してしまったのだ。

その後もGDPは伸び悩み、直近の'15年7-9月期の数字は約530兆円。私の試算では、仮に消費増税さえしていなければ、GDPはその後も右肩上がりの成長を続け、今頃は約550兆円まで達していただろう。

差額は20兆円。これだけの金額が、増税によって失われたのだ。

この20兆円分の伸びがあれば、物価も上昇し、賃金も消費も好調という、良好な循環が生まれ、昨年中には「デフレ脱却宣言」ができただろう。日経平均株価も2万円台、為替も1ドル=120円の水準は保てたはずだ。

そもそも、GDPの6割を個人消費が占めている以上、増税による消費減退でGDPが下がるのはわかりきっていた。

増税の影響で失われた20兆円のGDPを国民一人頭で割ると、約15万円。所得が15万円も下がったと考えれば、買い物をする気が失せるのも当然だろう。

いま、日本では格安商品ばかりが売れる、デフレ時代と同じ状況が生まれている。アベノミクスの目標である、2%の物価上昇に相反する事態が起きているわけだ。だが、経済学の常識からして、増税すれば物価が下がるのは自明の理だ。

優秀なはずの財務官僚たちはそんなことすら理解できていなかった。自分たちの歳出権を拡大するため、なんとしても消費増税を可決させようと、「増税をしてもGDPは下がらない」という机上の空論を組み立て、押し切った。

5%に戻すしかない
失われた20兆円のGDPから試算される消えた税収は約5兆円。一方で、消費増税で増えた税収は約8兆円。

「3兆円多いのだから、増税のほうがいいのでは」と思うかもしれない。

しかし、冷静に考えると、増税によって税収を8兆円増やすのと引き換えに、一人当たり15万円のGDPを吹き飛ばしてしまったのだ。これが日本経済に与えたダメージは、計り知れない。

収益が上がらないのに税負担だけを増やしたので、企業は苦しみ、賃金も上がらない。消費も当然伸び悩む。アベノミクスの理想とは真逆の悪循環にはまりこんでいる。

結局、無知な財務官僚が身勝手な思惑で推し進めた増税で、国民は8兆円を取り上げられたあげく、本来、得られるべき所得までを失ったのだ。

この状況に、本来であれば、「責任をもって2%の物価上昇を達成させる」と明言している日銀の黒田東彦総裁こそが、「増税で物価が上がらないのなら、失敗を認めて減税するか、景気対策をしてください」と政府に強く進言すべきだろう。

だが、黒田総裁は「消費増税で成長が大きく損なわれることはない」と繰り返し発言してきた手前、今更もう何も言えない。起死回生のマイナス金利政策も、消費増税のダメージが大きすぎたため、いまのところ本来の効果が出ていない。

もし、安倍政権が予定通り、'17年の春に10%への増税を実行すると、どうなるか。8%増税の時と同じくらい、いや、それ以上の致命的なダメージを引き起こすだろう。

3%の増税でGDPが14兆円急落した。ということは、上げ幅が2%なら、単純計算で約10兆円のGDPが一瞬で失われる。さらに、今回は中国経済失速などの要因も加わるため、長期的に考えれば、8%増税時を上回る規模のGDPが失われる可能性がある。

消費増税が引き起こした負の連鎖から脱却するには、いますぐにでも消費税を5%に戻すのがベストなのは言うまでもない。だが、政府もいまさら引き返せないだろう。

それでも、本気で景気回復を目指すのならば、取れる策は消費減税の他にもいくらでもある。

例えば、国の特別会計上で余った資金、すなわち、いわゆる「霞が関埋蔵金」を使う手だ。

「外国為替資金特別会計」には円安の含み益の約20兆円、「労働保険特別会計」には約7兆円もの埋蔵金がある。これを原資に、国民に10兆円規模の給付金を配り、増税の痛みを和らげる。

この「埋蔵金10兆円バズーカ」をぶっ放し、景気に良好な刺激を与えて上向かせたところで、日銀が一気に金融緩和を推し進め、国債の購入量を今の80兆円から100兆円まで増やす。

極端な話に聞こえるかもしれないが、ここまでしてようやく、「8%増税の呪縛」は払拭される。

それほどまでに、消費増税が日本経済に与えたダメージは大きい。

高橋洋一

【私の論評】すでに、財務省による緊縮の病がぶり返している!増税すれば安倍内閣には致命傷(゚д゚)!

8% 増税に関しては、最初から大きな懸念がありました。そもそも、デフレの真っ最中であれば、減税するとか、減税しないというのなら、公共工事を増やすとか、給付金政策をするなどで、積極財政を実行すべきでした。ただし、公共工事に関しては、公共工事の供給制約が顕著でしたので、これは実行してもあまりは効果は期待できませんでした。

このような状況でアベノミクスは2013年の4月から、異次元の包括的金融緩和から始まりました。経済指標は、良くなる一方でした。しかしその直後の2014年4月になぜか、まだデフレから完璧に脱していない日本なのに、8%増税などという馬鹿げた緊縮財政政策を行ってしまい、病み上がりの日本経済に冷水を浴びせるようなことをしてしまいました。

緊縮財政というと、何も増税だけではありません。下のグラフをご覧ください。26年6月あたりから、財務省による緊縮財政と病がすでにぶり返しています。

緊縮財政という病は今でも進行中、これに10%消費税増税が加わると破滅的!
グラフは財政資金の対民間収支統計をもとに作成したものです。今さらながらですが、安倍内閣は緊縮財政に回帰していることに驚きました。政府は民間から税を徴収する一方で公共事業、社会保障などに支出しますが、支出増加額よりも税収の増加額が多ければ緊縮財政、少なければ積極財政となります。税収は急速に増えてきました。財政支出のほうは消費税増税前に大きく上積みされたましたが、増税後は急激に減りました。なかでも公共事業、社会保障と防衛費の合計でみるとこの傾向は顕著です。

税収が増えること自体は財政の健全化を最優先する考える向きにとっては万々歳です。しかし、民間の所得を政府が取り上げたまま、支出を通じて民間に資金を還元しない状態を続けると民間の需要を圧縮することになります。好景気で民間需要が旺盛で、インフレ率が上がる状態だと、財政支出を引き締めるのは理にかなっています。ところが、「20年デフレ」の日本にとって緊縮財政はまったく不合理です。

8%増税したたげではなく、さらに支出を減らし緊縮財政を推進する・・・・。こんなことでは、せっかく回復基調となってきたふたたび景気の好循環を破壊してまたデフレ経済へと戻してしまうことになりかねません。今のままでも、もうそうなりかけていますし、これをそのまま継続しても、日本経済はデフレに逆戻りすることでしょう。

来年予定通り、10%増税などしてしまえば、デフレスパイラルの底に沈む速度を飛躍的に高めるだけです。10%増税をしてから、2、3ヶ月もすれば、それは誰の目にも明らかになることでしょう。

このような、緊縮財政の繰り返しから政府の借金だけが膨らみ続け、民間の借金が縮小し続ける(=民間の投資が縮小し続ける)、こんなことを20年以上繰り返してきたのが日本でした。ただ最近過去の日本と比較すると多少ともましなのが、日銀が金融緩和を継続していることです。

しかし、今の日本はデフレから完全脱却していないのに、金融緩和は継続しているものの、8%増税などという愚かな緊縮財政を実行して、その悪影響が続いている状況にあります。

これを改善するには、積極財政と金融緩和を同時に実行することです。そうして、これは標準的なマクロ経済学の教科書に当たり前に掲載されている内容です。景気が悪化したときには、金融緩和と積極財政を行う、景気が過熱したときには、金融引き締めと、緊縮財政を行うというのが、マクロ経済学での当たり前のど真ん中です。

しかし、過去の日本は、景気が悪化しているにもかかわらず、金融引き締めと、緊縮財政を行うというバカ真似を実行し、15年以上もデフレを放置してきました。

そうして、2014年春からの日本は、日銀は金融緩和を、財務省は増税で緊縮という、非常にアンバランスな政策をとっています。

そうして、直近の10-12月の四半期GDPの速報が最近でたばかりですが、非常に悪化しているのは誰の目から見ても明らかです。

2月15日に2015年10-12月期のGDP速報値が内閣府から公表された。結果をみると、実質GDP成長率は前の四半期と比べて0.4%減、年あたりの換算で1.4%減となり、2015年4-6月期以来のマイナス成長に沈んだ。


これに関しては、暖冬のせいで冬物衣料が落ち込んだなどとするむきもありますが、それは全くの間違いであり、暖冬などには全く関係なく、個人消費の長期的な落ち込み傾向によるものであることは、以前のこのブログでも掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
GDPマイナス成長は暖冬のせいではない―【私の論評】増税派はどこまでも、8%増税が大失敗だったことを認めたくない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、統計値では8%増税の悪影響が色濃く出ているにもかかわらず、財務省はこれについて何もコメントしません。政治家の多くも、増税推進派が多いため、8%増税は大失敗という声は大きくありません。さらに、マスコミも増税一色だったため、今更自分の非を認めたくないのか、ほとんど8%増税の失敗を報道しません。さらに、いわゆる日本の主流の経済学者らも、増税を後押ししてきた手前、あからさまに大失敗とする人もいません。

そのためでしょうか、多くの人が、8%増税は大失敗であるという事実をあまり認識さえしていないようではあります。とはいいながら、多くの国民が、消費を控えるという行動に出ているのですから、自分の消費行動などみれば、誰でもこの失敗は理解できるものと思います。

安倍首相は「リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実に実施する」と言い続けていますが、昨年来の原油価格の崩落や世界的な株価下落、さらには中国経済の失速、さらに南シナ海、中東なども含む世界の各地に拡散した、いわゆる地政学的リスクはそれに匹敵するどころか、それ以上かもしれません。

安倍総理は「リーマンショック級ではない」と今も10%増税先送りを否定しています。しかし、7月の参議院議員選挙を控えて、景気ムードを好転させることが安倍内閣の必須課題になってくるだけに、数少ない「切り札」として消費増税再延期を打ち出すタイミングを慎重に見極めているのだと思います。

もちろん、財務省は再増税は既定路線として譲らない姿勢で、仮に首相が先送りを決める場合でも相当な政治的な軋轢が生じることでしょう。あまり早く消費増税を打ち出し、その後、海外株式相場などが大崩れするなど外的要因で景況感がさらに悪化した場合、打つ手がなくなってしまうことも予想されます。

前回の延期時と違い、再延期には法律を出して国会で通過させる必要があります。これも10%増税見送りのハードルを上げています。

そうはいっても、2014年の増税の影響が完全に吸収されていないことは誰の目から見ても明らかで、さらに消費が下り坂になっている中で、ここで再度の消費増税を打ち出せば、一気に消費が腰折れすることになります。

来年の消費増税をそのまま決行すれば、日本経済にとっては破滅的なことにになりかねません。

やはり、ここは10%増税は何がなんでも見送るべきです。そうして、その手段としては、夏の参院選のときに衆院も同時解散して、衆参同時選挙として、そうして安倍総理としては、当然のことながら「10%増税」も公約として掲げは、選挙で大勝利することです。方法として、10%増税を見送るのは、この方法しかないと考えられます。

とにかく、もうボンクラ財務官僚や、ぼんくら経済学者などの言いなりになる必要などありません。

とにかく、選挙で大勝利して、国民の信任を得て、10%増税は日本経済がデフレから完全に脱却して、インフレが加熱するまで、実行しないようにしていただきたいものです。

選挙で大勝利した後は、日銀法の改正と、財務省の解体を強行し、ボンクラ経済学者などは、政府関係の仕事などからは、完全パージして頂きたいです。


ボンクラ官僚や、ボンクラ学者などが、この国の経済の舵取りをとんでもない方向に持っていく可能性を完璧に排除していただきたいです。これが、達成されれば、日本の政治主導の夜明けとなることと思います。

これを実行しないかぎり、また日本は失われた20年に舞い戻り失われた40年が続くかもしれません。そうなれば、自民党政権も政権運営がかなり難しくなり、誰が総理大臣になったにしても、短期政権で終わることになってしまうでしょう。

私は、そう思います。皆さんはどう思われますか?

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【関連図書】

結局のところ、日本の政治は官僚特に財務官僚が主導しているところがまだまだ大きいです。官僚が政治に関与することは一概に悪いことではありませんが、意思決定はその時々の空気に流されることなく政治家、政府が地頭を使って行うべきものです。それすらも、官僚に譲ってしまえば、民主主義は成り立ちません。それを実感していただける三冊の書籍を以下にチョイスさせていただきこました。

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2014年7月5日土曜日

朴大統領“自殺行為”で日米韓連携から脱落寸前 支持率急落で安保犠牲に―【私の論評】頭の悪い朴槿恵は、やるべきことはせず、中国の属国になることにより急場をしのごうとするばかりである(゚д゚)!

朴大統領“自殺行為”で日米韓連携から脱落寸前 支持率急落で安保犠牲に
 
朴槿恵と習近平
韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権が日米韓3カ国の連携から脱落寸前となっている。4日に行われた中国の習近平国家主席との昼食会で、日本の憲法解釈見直しについて憂慮を表明したのだ。集団的自衛権の行使容認は、朝鮮半島有事で日本が米国を支援するためには不可欠。韓国がこれに反対することは「韓国を守る米軍に助けは不要」と言っているのに等しい自殺行為だ。朴政権の「親中、反日、離米」外交がより鮮明となった。

朴、習両氏は4日の昼食会で、慰安婦問題に関する河野洋平官房長官談話の検証について「談話を毀損しようとしている」との懸念で一致。習氏が「来年は抗日戦争勝利と朝鮮半島の『光復』70周年だ」と呼びかけると、朴氏は「韓国でも意味のある行動を準備しようと思う」と応じた。

ここまでは歴史問題で共闘する「いつもの光景」と言えた。ところが、朴、習両氏が日本の集団的自衛権の行使容認について「平和憲法が守られなくなるのでは。さまざまな国が憂慮を表明している」と共に懸念を示したことは、異例の事態だ。

習氏にとって、米国の同盟国・韓国が集団的自衛権の行使容認を批判してくれれば、対中包囲網を突き崩す一手となる。朴氏はこれまで「安保は米国、経済は中国」との外交方針を掲げてきたが、安全保障でも対中すり寄りを行った形で、米国の怒りを買うのは必至だ。

この記事の詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】頭の悪い朴槿恵は、やるべきことはせず、中国の属国になることにより急場をしのごうとするばかりである(゚д゚)!

習近平のの歴史問題発言といい、朴槿恵の日本の集団的自衛容認に関する発言といい、両者とも本当に後先を考えず、都合の良い歴史解釈しかしていません。

そもそも、過去の中国と韓国との関係はどのようなものであったのか、今一度思い返すべきです。

これに関しては、あの石平氏が、以下のようなツイートをしていました。
そうです、あの朝鮮戦争において、中国は朝鮮半島に攻め入りました。そうして、残虐非道の限りをつくしました。そうして、米軍を多数含む国連軍が最終的に中国の侵攻をくいとめたからこそ、韓国は崩壊せずにすみ、韓国は残り今日まで生きながらえているわけです。

朝鮮戦争において、韓国に攻めこむ北朝鮮のソ連製T34戦車

1950年台のこの出来事は、紛れもなく歴史上の事実です。日本は、朝鮮と戦争をしたこともありません。その当時の国際法にのっとり、正当な手続き、ならびに当時の朝鮮側の要請もあったため、朝鮮を保護国として併合しただけです。

だらか、南北朝鮮と、日本とは戦争をしたことはありません。しかし、中国と韓国は戦争をしたし、中国の韓国内での蹂躙ぶりは本当に酷いものがありました。これも、史実としてはっきりと残っています。

これに関しては、詳細をご存知ないかたは、以下のブログ記事をご覧になって下さい。
朝鮮戦争の推移と韓国の歴史教科書
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事、文章だけではなく、写真や地図を織り交ぜながら、解説し、書籍などと比較すれば短いものなので、朝鮮戦争の推移について知りたいという方は是非ご覧になってたください。書籍に関しては、下の【関連図書】のところで紹介させていただきます。

朝鮮戦争があったことでも理解できるように、過去においては韓国は中国・北朝鮮と対峙しており、反共の砦とも呼ばれいて中国とははっきりと敵対していました。

だから、韓国の反日批判は完全に狂っています。現在は、戦争もしたことのない日本を反日批判し、実際に戦争をして、攻めこまれ、蹂躙された中国に関しては、一切反中活動をしていません。これは、本当にバランスを欠いていると思います。

上の史実とは別に、本日は、もう一つ新たな歴的事実を発見しました。それは、西村幸祐氏のツイートです。それを以下に掲載します。
壬辰倭乱については、私も歴史的事実としては知っていましたが、このようなエピソードがあったとは知りませんでした。過去に朝鮮が独立国であったことは、ほとんどありません、あったにしてもごごくわずかの束の間にしか過ぎません。過去のほとんどは中国の属国でした。属国として過去においは、このようなつらい目にあったことはすっかり忘れて、今日再び中国の属国に成り下がろうとしている韓国、もう先は無いと思います。

壬辰倭乱を描いた絵画
昨日は、韓国は、中国の属国となるだけではなく、経済植民地になる可能性も指摘しましたが、実際そのようになることが十分予想されます。

本来歩む道は、中国の属国になることではなく、まずは韓国の国民国家、国民経済を再興することです。そうして、まともな金融緩和政策、積極財政を行い、経済を発展させ、それだけでなく、社会構造を改革して、中簡層を増やしこれらが活発な社会・経済活動をさせ、内需を拡大して、結果として良い社会、良い経済を構築していくことです。

こんなことに頭がまわらず、中国の属国になって急場をしのごうとすることばかりに血道をあげる、朴槿恵はあまりに頭が悪すぎます。すぐにでもできることから、逐次始めるべきです。反日などしても、何の益にもなりません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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