2009年7月15日水曜日

マイクロソフト、プライベートクラウド戦略の詳細を明らかに―政界は、IT業界の熾烈な戦略による戦いを見習え!!

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マイクロソフト、プライベートクラウド戦略の詳細を明らかに(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

―プライベートクラウドはオンプレミスデータセンターと同じなのか?クラウドOS「Azure」との関係は?--マイクロソフトが少しずつ情報を公開している。―

プライベート・クラウドを提唱する人たちは、上記のようなイメージを持っているらしいが、パブリック・クラウドと、企業が自社のリソースも活用するということは当然のことであって、上記のようにいちいち区別するというのがわかりにくい。

 Microsoftは7月13日に米国で開幕した「Worldwide Partner Conference(WPC)」にて、約6000人のパートナー企業の出席者に対し、「プライベートクラウド」の位置づけとパートナー企業向けの計画を紹介している。

 Microsoftの代表者は以前、クラウドOS「Microsoft Azure」を顧客のオンプレミスサーバ上で動かすことはできないと述べていた。Azureを動かすことはできないが、「Windows Server」「System Center」「Hyper-V」やその他のMicrosoft技術の最新機能の多くを利用すれば、ユーザーは自社で「プライベートクラウド」を構築できる、というのがMicrosoftの説明だ。

 MicrosoftはWPCの会期中、「Dynamic Data Center Toolkit for Enterprise」を披露する計画だ。プライベートクラウドのファクトシート(本日までMicrosoftの ウェブサイトに掲示されていたが、現時点ではなくなっている)によると、同製品は当初2009年末までに出荷を予定していたが、現在2010年前半に延期 されている。「パートナー企業が拡張できる無償のツールキットで、データセンターでリソースの動的なプール、配分、管理することでITをサービスとして提 供できる」という。Microsoftはすでに、ホスティングパートナー向けのDynamic Data Center Toolkitを提供している。

 Enterprise版は、エンタープライズ顧客、システムインテグレータ、ISV向けのものとなる。Microsoftの ウェブサイトによると、ツールキットにはアーキテクチャロードマップ、実装ガイダンス、ベストプラクティス、ツール(既存のアプリケーションをクラウドに 移行するのを支援するツールか?)、それに「パブリッククラウドとの相互運用性」を提供するという名称のない技術が含まれているという。

 Microsoftは、プライベートクラウド向けとパブリッククラウド向けのソリューションの違いを明確にしようとしているようだ。仮想化関連のサイト内にあるプライベートクラウド関連情報で、Microsoftはオンプレミスとオフプレミスのデータセンターの定義を以下のように明確にしている。

 プライベートクラウド--内部サービス主導型環境で、パフォーマンスとコストに最適化されており、顧客のデータセンター内で実装される。Windows ServerやMicrosoft System Centerファミリ製品群などのパッケージサーバ製品を利用して構築、既存アプリケーションとの互換性もある。

 パブリッククラウド--サービスプロバイダが提供するクラウドで、顧客にサービスの実装と利用を提供する。このカテゴリにおいて、Azureは拡張性が高いサービスプラットフォームで、顧客はMicrosoftのデータセンターから従量課金ベースで柔軟性を得られる。

 Microsoftやパートナーのサービスを利用するのではなく、自社データをホスティングしたいデータセンターユーザーには、Azure OSそのものは提供しないということになる。一方で、Microsoftはオンプレミスとホスティング型の両アプローチの類似性を強調しており、サイトの最後に下記のような説明を掲載している。

 顧客が自社の機器を管理しサービスを配信するツールを提供することで、Microsoftは顧客にクラウドコンピューティングの土台技術を提供する。

 Microsoftは、既存データセンターソフトウェアを「プライベートクラウド」対応として再度ブランディングしているだけだと思いますか?それとも、Microsoftのプライベートクラウドツールとソフトウェアは、AmazonやGoogleに先行するものだと思いますか?

 関連したニュースとして、MicrosoftAzureの価格とライセンス情報を米国時間の7月14日、WPCで発表する計画だ。

 (Oakleaf SystemsのRoger Jennigs氏に、Microsoftのクラウド情報サイトへのリンクを教えてもらった。)

政界は、IT業界の熾烈な戦略による戦いを見習え!!

さて、昨日マイクロソフトの話題を掲載したら、また新しいニュースです。これは、紹介しないわけには行かないと思います。重なるときは、重なるものです。以前、Googleのときにも重なったことがありました。今回は、少し政局と関連付けてお話してみようと思います。

そもそもプライベート・クラウドとは?

さて、そもそも、プライベート・クラウド、そうでないクラウドとの違いはなんでしょうか?

プライベートと、そうではないクラウド・コンピューティングを考えるには、まず、SNSを会社用に使うときに、Mixなどの他社のものをそのまま使うか、あるいは、自らSNSを構築できる、環境を手に入れて社内に作るということを考えればわかります。環境を手に入れるとはいっても、二種類あります。ソフトウェアから、機会からなにもかも自社で最初に用意する方法(これは、結局、プライベート・クラウドです)と、SNSを構築できるクラウドを提供している他社の、サイトを利用するものです(これは、結局クラウドの範疇だと思います)。Mixiなどの既存のものを使えば、確か、MixiでもクローズドなSNSを構築できたはずです。であれは、これを活用すれば、もし、実際に使い始めて、自社にあわなければ、他社に乗り換えるのは用意なことです。しかし、自社にSNSを構築できる環境を手に入れた場合には、なかなか他社に乗り換えることは困難だと思います。

クラウド・コンピューティングも同じです。クラウドの世界では、あるサービスを利用してそれが自社に合わなければ、すぐに別のサービスに切り替えられます。このような機動性の良さこそが、クラウドの利点です。

プライベート・クラウドは、Amazon EC2のようなパブリック・クラウドに顧客企業からVPNで接続することを「プライベート・クラウド」と呼ぶベンダーもありますが、私は「企業の社内に構築するクラウド・コンピューティング環境」だと、とらえています。

パブリック・クラウドとプライベート・クラウドは、インターネットとイントラネットの関係と等しいものです。外部にあるクラウドにVPNで接続せよというアイデアがプライベート・クラウドだとは思っていません。

私は、「社内にクラウド・コンピューティング環境を作る」というソリューションは、あまりに複雑で、よく理解できません。

ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)が10年後に、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)と名前を変えてなぜ普及したのでしょうか。それは、Saasがシンプルだからです。複雑なソリューションは理解が難しく、既に何千というアプリケーションや何百人というスタッフを管理しているCIO(最高情報責任者)にとって、全く魅力がないと思います。

さらに、悪いことには、プライベート・クラウドには、規模の経済が働かないという問題もあます。クラウド・コンピューティングは、規模の経済が働くことによって、ユーザーが安価に使えることも重要です。社内にクラウドを作ったからといって、アマゾンやグーグル、セールスフォースと同じことができるわけはないです。

クラウド・コンピューティングの普及を受けて、ITベンダーの垂直統合(ハードウエアからソフトウエアまでを統合的に提供する)戦略が加速するという見方があります。

しかし、システムのすべての要素が垂直に統合されることはあり得ないでしょう。Amazon EC2(Amazon Elastic Compute Cloud2)を利用している大企業も、重要なアプリケーションを稼働しているわけではありません。ベータ・プロジェクトなどにEC2を使っているに過ぎません。

大企業は何百人もの開発スタッフを抱え、動きはとても遅いです。ハードウエア、ミドルウエア、アプリケーションといった各要素がそれぞれ独立したサービスとなり、各サービスを自由に組み合わせられるようになるのが、3~5年後のITの姿だと思います。

とは言え、オラクルがサン・マイクロシステムズの買収に動きました。ユーザーが様々なコンポーネントを選択してシステムを組み上げるオープンシステムの時代は終わってしまうのではないかと思います。

オープンシステムと言われていますが、どれほど「オープン」だったのでしょうか。オープンAPIやオープンソリューション、相互運用性といった言葉は、常に単なる夢でしかありませんでした。オラクルは、これまでも顧客を壁で囲まれた庭に囲い込もうとする「ガーデンモデル」を貫いており、何か変化があったわけではありません。

大企業のシステムはどう頑張っても、今後もヘテロジニアス(異機種混在)なシステムにならざるを得ません。システム・インテグレーションは必要とされ続けるでしよう。顧客が変化を恐れる必要はありません。

加えて、垂直統合が必ずしもうまく行くとは限りません。ITの世界でイノベーションは常に、垂直統合ではなく水平分業から飛び出してきました。その代表格が他でもないオラクルだ。水平分業がもたらすイノベーションが垂直統合を脅かすというこりからもシナリオは変わらないことでしょう。

IT業界の熾烈な戦いの武器の中に戦略が組み込まれるようになった

さて、マイクロ・ソフトのプライベート・クラウドに関して、本日は掲載しました。私の考えとしては、プライベート・クラウドはあまり意味がないと思います。ただし、多くの古いタイプの企業人の中では、プライベートにしてしまえば、外部に情報が漏れないというような、安心感があるだけだと思います。しかし、このような複雑なことをするなら、シンプルに、クラウド・コンピュータを使い、クラウド・コンピューティングを使う上で、セキュリティをしっかりしてもらうほうが、よほど、すっきりとしていると思いますし、はるかにコスト・パフォーマンスが高くなると思います。

今は、転換期にありますが、ほとんどの企業がなんらかの形で、クラウド・コンピューティングを使うよになれば、劇的に企業のコストだけではなく、社会全体のコストを削減すると思います。そうして、作事のブログにも書いたように、社会のインフラともなると思います。

さて、MSのこの発表、良くも、悪くも、MSという会社のこれからの、戦略を公にするというものです。そう考えてみると、最近のIT企業は、技術開発だけではなく、こうした、戦略そのものが、顧客を開拓するたの武器であり、マーケティングの道具になっていると思います。

先日の、MSのbingの発表は、その少し前のGooglWaveの発表に埋もれて、あまり効力がありませんでした。しかし、最近のMSOfficeに関する発表や、今回の発表は、それなりにかなり影響力があったと思います。

IT企業にとって、もう、戦略そのものが、マーケティングの道具のようになっています。いかに、相手より優れた独自の戦略を打ち出し、それを実行していくかが鍵になっています。無論、実行するのは、当然で、それ以上に戦略そのものが優れていることが、顧客を惹きつける大きな力になっています。

政治家は、こうしたIT企業のやり方を見習うべきだ!!

こうした、IT企業のやり方を見ていて、これと比較すると、対極的で時代遅れのものがあります。なんでしょうか?そうです。政局です。民主党は、自民党のあら捜しばかりで、実際に政権担当能力があるのか不明確です。特に、財源など良く示さない政策が目立ちます。実際には、何かを実施するために、増税となる可能性がありますし、鳩山代表がはっきり増税すると応えてる項目もありました。

自民党にいったっては、今ごろになって、麻生おろしが再燃しています。今のこの時期にどうしても、麻生おろしをやりたいというのなら、そんな人たちは自民党から抜け出ていくべきだと思います。

もう、こうした旧態依然とした、政治のやり方は、やめるべきです。今の政局は、IT企業のやり方をみならうべきです。まずは、公約を実現することは当たり前のことです。これができたからといって、優れているというわけではありません。それにも、まして、ここ数年の戦略を常に打ち出すという姿勢が求められます。より、優れた戦略を出した政党が第一党になれるというような、基盤を新たに構築していく必要があると思います。

そういうと、マニフェストがあるではないかという話になるかもしれませんが、マニュフェストそのものが、戦略ではありません。戦略とは、結局は「強みを生かして戦う道筋」ということです。強みは、相対的に「競合より」強いという意味です。さらに、「強み」は、顧客にとって価値のあるものでなければなりません。

しかし、政局は一体いつからあのようになってしまったのでしょうか?何とかして欲しいものです。しかし、結局IT企業がなぜ上のような熾烈な戦いをするかというと、結局は、法人や個人のお客様の厳しい選択にさらされているということです。結局政局がこのようになってしまったというのは、私たち国民が厳しい選択をしてこなかったことの、現われだと思います。もっと、多くの人が選挙に参加し、様々な機会に多くを語り議論すべきときにきていると思います。

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2009年7月14日火曜日

Micro Soft Officeをめぐって―クラウド・コンピューティングは時代の趨勢か?

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Micro Soft Officeをめぐって(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばして下さい)

Microsoft Office 2010のテクニカル・プレビュー版が公開

 米マイクロソフトは7月13日、開催中の「Worldwide Partner Conference 2009」で次期オフィス製品群の「Microsoft Office 2010」のテクニカル・プレビュー版を公開したと発表した。SharePoint Server 2010、Microsoft Visio 2010、Microsoft Project 2010も同時にプレビュー版を公開する。


 新バージョンでは従来8つあったエディションを5つに整理。また、Word、PowerPoint、Excel、OneNoteについては、 Webブラウザで使える軽量なOffice Webアプリケーションも同時に提供予定。モバイル環境など、場所や端末環境に縛られない作業環境を実現するという。Webブラウザ版は無償で、 Windows Live、Officeのボリュームライセンスユーザー、マイクロソフトの各種オンラインサービス経由で利用できるという。

 新機能として、Word 2010/PowerPoint 2010/OneNote 2010では共同編集機能が可能となったほか、Excel 2010には新たなデータ可視化ツールを、PowerPoint 2010にはビデオ・写真の編集機能を搭載したという。

 Office 2010関連製品は2010年前半に出荷予定。

さて、このニュースのほかにも、下のようなものもあります。

マイクロソフト、オフィスの次期バージョンのベータテスターの募集を開始

マイクロソフトはMicrosoft Officeの次期バージョン、Office 2010のベータテスター募集を開始している。対象となるのはWord 2010、Excel 2010、Outlook 2010、PowerPoint 2010、OneNote 2010、Access 2010、InfoPath 2010、Publisher 2010、Visio 2010の全9製品。参加登録者に7月中旬以降、順次ダウンロード方法の案内メールを送付するという。応募多数の場合は人数制限の可能性もある。

参加方法はOffice 2010テクニカルプレビュー登録サイトにアクセスし、ページ内の同登録フォームをクリックして必要事項を記入する。なお、同サイトはConnectサービスの一部のため、Windows Live IDと(もし持ってない場合) Microsoft Connectへの事前参加登録が必要となる。


「オフィス」無料提供へ…MS、ネットで2010年から

 【オールバニ(ニューヨーク州)=池松洋】米マイクロソフト(MS)は13日、文書作成や表計算などの総合ビジネスソフト「オフィス」の最新版(簡易版)を、2010年前半からインターネットを通じて無償提供すると発表した。

 ネット接続した場合のみ利用できるサービスで、米グーグルがネット上でソフトやサービスを無償提供している動きに対抗する構えだ。

 MSは、07年秋に始めた電子メールなどの無償サービス「ウィンドウズ・ライブ」にオフィスを追加する。「ライブ」に登録すれば、携帯情報端末などを使ってオフィスを活用できるようになる。

 IT(情報技術)業界では、ソフトをパソコンに取り込まずにネット上で利用できる「クラウド・コンピューティング」というサービスが拡大しており、今回も対応した。

クラウド・コンピューティングは時代の趨勢か?
上の記事のほかに、大きなところでは、OfficeのWebコンポーネントに脆弱性が見つかったというものがあります。こうした、脆弱性を改善して、さらに厳重にしたところで、メールなどに添付して発信してしまえば、脆弱になることは、明らかです。これって、最初からクラウド・コンピューティングで提供するようにしていれば、提供サイトのセキュリティーを厳重にしてあれば、生じないのではないかと思います。こうしたことを考えても、クラウド・コンピューティングは時代の趨勢かもしれません。

私は、07年から「ウィンドウズ・ライブ」に登録していますが、ほとんど使っていません。しばらくしてから、「Office Live Workplace」も使っています。これは、オフィスをネット上で使えるようにしているもので、考え方としては、Googleの「Doc & Spreadsheet」と同じです。

この「Office Live Workplace」確かに、サイト上で使えるのですが、条件があります。それは、パソコンにあらかじめ「Office」をインストールしておかなければならないということです。これがないと、使えません。確かに作成したものをダウンロードするためには、必要なのですが、「なぜ?」と疑問符がついてしまいます。来年前半からは、ネット上でのみ使えるので、この「なぜ?」は解消されることになるということです。

Googleの場合は、このようなことをしなくても、Googleのアカントさえ持っていれば、すぐにネット上で使えます。確かに、Officeに比較するとかなり機能面でも制限があります。しかし、無償のソフトOpenOfficeがあるので、これで十分間に合います。無論、OpenOfficeで作成した、ドキュメントも、MSのOfficeで作成したドキュメントもアップロードが可能です。

なお、OpenOfficeは最近、バージョン3.0も発表されて、かなりMSOfficeとの互換性も高まりましたし、目だった違いとしては、点線の罫線が引けないくらいで、あとはほとんど同等です。無論、PX、Vistaにも対応しています。

私は、「Office Live Workplace」を使うためだけに、パソコンにMSOfficeをインストールしました。普段は、OpenOfficeを使っています。というのも、残念ながら、WindowsVistaでは、何と「Office2000」はサポートされておらず、動かないのです。無論、Windows7でも動かないのだと思います。私自身のパソコンは、もう古いので、OSはPXですが、Vistaの人は納得できないでしょう。

これをめぐっては、トーホーでは、MSOfficeから、OpenOfficeに移行するそうです。VistaでOffice2000がサポートされていないため、Vistaかえるとなると、Officeも入れ替えなければ、ならなくなるため莫大な経費がかかるので、乗り換えるそうです。確か、秋田県でも、費用節約のために、この乗り換えをやったはずです。これについては、ITproで『OpenOffice移行により4年で3000万円を削減するトーホーの「現場説得術」 』にまとめてありますので、下のURLをご覧になってください。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090712/333635/

今までのように、OSのバージョンが違うと、使えなくなるということをなくすためにも、あるいは、トーホーのようにして、節約し、ひいては社会的費用を削減するためにも、やはり、これからは、クラウド・コンピューティングの時代になるのだと思います。

これからの時代は、パッケージソフトなどは、完全に姿を消すことでしょう。確か、Office2003のときは、β版は、紙のケースに入ったCDで配布されていました。私も、もらった記憶があります。ごく最近までは、ベクターのようなソフトダウンロードサイトも隆盛を誇っていましたが、こうした、ソフトウエア自体のダウンロードもなくなっていくと思います。最新のブラウザ(あるいは、ブラウザOS)があれば、それだけでいい、ブラウザも自動更新され、ほとんど意識せずに最新のものを使える時代になると思います。

マイクロソフト自体も、発表はしてませんが、先日Googleが発表したような、「Chrome OS」のような、ブラウザOSを開発しているそうです。

これが、本格的に実施されると、それこそ、情報のやりとりが、インターネットを通じて、電線による電気の送電、水道による水の補給のようになると思います。水道は文明社会では、あるのが当たり前で、地震などがあって一時的に使えなくなると不便を感じるということで、普段は誰も意識していません。インターネットや、インターネットを介した、情報のやり取り、加工蓄積など、すべてこのようになるかもしれません。

こうして、情報のやりとりが、インフラストラクチャー(社会の基盤)化してしまえば、マイクロソフトのような会社は成り立たなくなると思います。グーグルでさえも危ないかもしれません。実は、これを、最も恐れているのがグーグルです。実際、会社の幹部なども折にふれて、インフラになるつもりはないなどと語っています。

現代のような、水道・電気・鉄道などが完全にインフラ化した社会では、これらは、最早公共財であり、民間会社が運営していたとしても、もう社会の公器で半分公共の機関のようなものです。そうなると、水道・電気・水と同じように、なくては困るもの、なくなるとその重要さに気づくものとして、これからの成長産業にはなりえないです。実際これらのライフ・ラインを純然たる民間企業が運営すると、様々な問題を発生させています。これらに関しては、政府もしくは、NPOなどが運営すべきです。

ただし、情報の場合は、未だ、より早く、より正確になどという要求がありますから、あと10年~20年はIT産業自体は成長し続けると思います。それに、グーグルの方では、こうしたことも予期しており、きっと新しい戦略とビジネスモデルを考えていると思います。そのときのキーワードは無論「社会」ということになると思います。これについては、ここに掲載してしまうと、長くなるので、いずれまた機会を改めて掲載します。

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2009年7月13日月曜日

グーグルが選挙情報サービス 候補者が動画で質問に回答―やっと選挙にも新たなツールがでてきたか?

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グーグルが選挙情報サービス 候補者が動画で質問に回答(この内容、すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

未来のための Q&A 6 人の質問


 Google日本法人は7月13日、次期衆議院選挙への立候補予定者への質問をネットユーザーから募集し、候補予定者が回答した動画をYouTubeで公開する企画「未来のためのQ&A」を始めた。

 衆院選関連の情報提供プロジェクト「Google 未来を選ぼう 2009」の一環。ネットユーザーからの質問を集め、ユーザー投票で人気の質問を選ぶ「Googleモデレーター」を活用して5つの質問をピックアップ。候補予定者に回答動画を制作・投稿してもらう。

 「候補者と有権者との対話を促進し、日本の政治を良くする役に立ちたい。インターネットやGoogleのツールを、日本でももっと政治に活用してもらえれば」――辻野晃一郎社長はこう意気込む。

 企画スタートに合わせて、13日にGoogleモデレーターの日本語版を公開。候補者への質問募集サイトをオープンした。Googleのアカウントを持っていれば誰でも質問を投稿したり、投稿されている質問に投票できる。

既存の質問に対する投票画面

画像 投稿フォーム

 質問を投稿する際は、専用フォームに書き込み、「景気、経済、雇用」「年金、福祉、医療」「子育て、教育」など12のジャンルから当てはまるものを選び、ニックネームを入力して「送信」ボタンを押せば、すぐにサイトに反映される。

 すでに投稿された質問に投票したい場合は、12のジャンルから1つを選ぶと、そのジャンルに関する質問の一覧を表示。それぞれの質問について、良いと思えば「はい」ボタンを、そうでなければ「いいえ」ボタンを押して投票する。

 不適切な質問を見つけた場合は、「不適切と報告する」をクリックすれば、その質問が目立たない位置に移動する。不適切と報告された質問は内容を事務局がチェックし、削除する場合もあるという。

 事務局は、投稿された質問のうち、人気上位5つの質問を、衆院選候補者に投げかける。ジャンルごとにベスト1を出し、そのうち得票が多かった順に5つを選ぶことで、内容に偏りが出ないようにする。

 衆院選への立候補を予定している人は、5つの質問に答える動画を制作し、衆院選告示前にYouTubeに投稿。選挙区や所属政党、連絡先などを専用フォームに入力して事務局に報告する。

 事務局は告示後、投稿者が選挙に出馬したことを確認次第、衆院選の情報サイト(今後オープン予定)で動画を紹介する。YouTubeの「日本の政党」チャンネルでも取り上げる。

 Googleのサービス上に告知広告を掲載するなどし、幅広い候補者やユーザーの参加を募っていく。質問や動画投稿受け付けの締め切りなどは、衆院選のスケジュール確定後に発表する。

 公職選挙法では、ネット上での選挙運動が規制されているが、同社はこの仕組みを総務省選挙課に説明し、問題ないという回答を得ているという。

 「政治にネットを活用しようという取り組みは日本でもさまざまにあるが、公選法の絡みもあり、米国と比べるとまだ少し遅れている」と辻野社長は指摘。「公選法では、候補者は公示後にWebサイトの更新ができないが、そこが緩和されれば、ネットメディアも有効に使えるのでは」と話した。

 企画には、プロ棋士の羽生善治さんや映画監督の大林宣彦さんなど著名人が賛同し、YouTubeに動画メッセージを寄せた。羽生さんは「政治の世界を目指したきっかけを聞きたい」と、大林さんは「平和を導く道筋を教えてほしい」と話している。

やっと選挙にも新たなツールがでてきたか?
■システムによる分析の落とし穴
おそらく、このツール、質問者の質問や既存の質問に対する投票などから、主成分分析、クラスター分析(統計手法:多くの数値の分析により、成文や群れを特定する方法)などを行うようになっているのだと思います。こういう、分析ができれば、候補者は単なる票読みよりも、もっと高度な活動ができる可能性が高まります。それも、リアルタイムで出し、その結果を要望する人にオプションとして有料で配布するのだと思います。

このシステムは、オバマの大統領選挙のときにも大活躍したものです。少し前までだと、選挙でITというと、サイトでお知らせをしたり、メールで希望者などにお知らせをするというものに限られていました。これらは、確かに有効ではあるのですが、大量のものが寄せられると、実際にはほとんど意味をなさなくなると思います。いくら、ITを使って送られたメールであっても、ただそれだけであれば、分析も何もできないということになってしまいます。やるとすれば、大量の人員と多大な時間が必要となります。やはり、Googleモデレーターのように、標準化しておいて、迅速な分析が可能になります。とうとう、日本でも新たなツールとして登場です。

このシステムは、アメリカでは特に選挙期間中に限らず、民意を収集するという意味あいで、いつでもアクセスできます。オバマ氏も、大統領選挙の随分前からこれを利用して、民意を吸収していたそうです。

さて、このシステムに関してですが、特に分析結果の取り扱いに関してその落とし穴についてここに掲載しておきます。

商業上のシステムを用いてきた経験から、このシステムについてもまったく同じことが言えると思います。商業上のシステム、たとえば、POSなど、その数字をあまり過信しすぎると失敗します。というより、スタンスが問題です。

POSに出てくる数値は、過去の数値に過ぎないということを十分承知していなければ、全く役にたてることはできないです。良く、売れ筋、死に筋という言葉がいわれますが、売れ筋とは、売上げの順番に商品をならべて、その上位商品のことをいいます。死に筋とは、売上げの低い順番に商品をならべで、その上位の商品のことをいいます。

POSの運用で失敗しがちなのが、昨年のデータに基づき、昨年今日いくらうれたから、売り場にそれと同じものを同じだけ並べるということです。無論、ここまで単純行う人は、いないとは思いすが、これを実施し、あとは、ここ一ヶ月の商品の売上げをみて、昨年との違いなど分析して多少調整するというものです。

しかし、このやり方は、必ず失敗します。たとえば、死に筋にばかり注目したとします。売れない商品を次次にはずしていつたとします。何回繰り返した、挙句には、商品が店頭からすべて消えてしまうということになります。

本来的な使い方は、あくまでも、どんな商品をどりように売るかは、あくまで、人間が考えて、仮説を立案して、その通りに売って、その結果をPOSでみるということです。

たとえば、明日の天気に急に崩れて、雪がその年では、始めて降ることがわかったら、長靴や、冬物衣料を店におくべきでしょう。実際に、それをして、後で、やっぱり売れたということを確認するのが、POSの使い方なのです。

モデレーターの分析でも、同じことがいえます。いくら、最新の分析を見たとしても、それは過去の数値でしかありません。やはり、候補者が選挙活動として、なんらかの活動をしてみて、その結果どう変るのかを見るのが本来のあり方だと思います。候補者の方々、くれぐれも、上で述べたような陥穽におちいらず、利用するなら有効にお使いください!

■マニュフェストではなく、次世代パラダイムを!!
上記のように、どんなに分析手法が発達しても、結局は人間が主体ということには変わりはありません。システムは人間が考え、行動する際のツールであり、補助的な道具に過ぎません。だから、人間の考えがもっとも重要です。

最近、マニフェストの重要性が叫ばれています。マニフェスト (manifesto) とは宣言・声明書の意味で、個人または団体が方針や意図を多数者に向かってはっきりと知らせること、またはそのための演説や文書のことです。現在は、選挙において有権者に政策本位の判断を促すことを目的として、政党または首長議員等の候補者が当選後に実行する政策を予め確約(公約)し、それを明確に知らせるための声明(書)の意味で使われることが多い。 この場合のマニフェストは「政策綱領」「政権公約」「政策宣言」などの対訳で呼ばれています。結局は公約ということになります。

現在各政党で、マニフェストが作られていると思います。私は、この混迷の時代にもっとも重要なことは、今までどおりの既存の概念の継続でマニュフェストを作成することではなく、次世代の新パラダイム(規範)をうちたて、それをマニフェストの中にはっきりと盛り込むことだと思います。

私自身は、このブログの中でパラダイムめいたものをいくつか掲載してきましたが、いずれまとめて、このブログにも掲載して生きたいと思います。さて、多くの政党が現在マニフェストを作成中です。自民党のある派閥は、派閥独自のマニュフェストを作成しているということです。私は、政党、派閥、個人に限らず、本当の意味で次世代を担えるようなパラダイムを出すようなところや人がいれば、そのような組織や個人を応援していきたいです。

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2009年7月12日日曜日

ビートたけし「謝って宮崎へ帰れ」 東国原知事に忠告―師匠としては、当然の反応か?

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ビートたけし「謝って宮崎へ帰れ」 東国原知事に忠告(この内容すでにご存知の方は、この内容よみとばしてください)


タレント映画監督としても、有名なビートたけしさん(62)が、宮崎県の東国原英夫知事(51)と会食し、国政転進を巡る騒動について「思っている以上に反発が強い」と忠告していたことが分かった。会食は2009年7月10日夜、都内のレストランであり、「師匠」のたけしさんが11日、「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)放送20周年の会見で明らかにした。「宮崎県民に謝った方が良い」「謝って宮崎へ帰れ」などと伝えたところ、東国原知事は「考えさせていただきます」と答えたという。(J-CAST ニュースより)

師匠としては、当然の反応か?
■東国原氏の奇行は、計算づくのものであり、多少の混乱など最初から織り込み済みである
東国原氏への反発は結構大きなものがありました。ここでは、それについては直接は書きません。下のURLをご参照ください。

http://news.ameba.jp/weblog/2009/06/40658.html

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200907/2009070700925

http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp3-20090624-510162.html

さて、私は、東国原知事の一連の行動について、多くの人には奇行と映るかもしれませんが、私は、そうではないと思っています。彼には、彼なりのしっかりした考えがあってのことだと思っています。相当大きな反発があることなどは最初から織り込み済みの行動だと思います。

そもそも、彼が宮崎県知事になれたり、自民党に大きな影響を与えられたのは、今が混沌とした時代であるからであることを彼自身が一番知っていると思います。たとえ、混沌とした時代であっても、次の時代の指針や、規範(paradigm:パラダイム)がはっきりしていれば、さほど混乱はないのでしょうが、現実には非常に混乱しており、誰も自身を持って次の時代の指針・規範をはっきり示すことができていない時代だと思います。これが、50年くらいまえであれは、現実的には経済的には、ははるかに貧乏なのですが、経済など西欧に追いつけ追い越せをやれば、みんなが幸福になれると無邪気に信じることができたし、実際にそうでした。今の中国のようなものです。こんな時代はこうした考え方は、やり方は違っても党派が違っても、お金持ちでも、貧乏人でも皆で共有することができました。

私自身は、次の時代に関するパラダイムに関しては、自分自身では納得している考えを持っています。しかし、これを多くの人に納得させることは一大事でなかなか大変なことです。しかし、自分でも思いますが、こうしたパラダイムなど頭の隅にでもあれば、特にあまり不安感もありませんが、もしこれがなかったとしたら、あるいは、なかったにしても、誰か強力に指し示してくれる人がいなければ、いつも不安感にさいなまされると思います。現在は、こうした考えをはっきり言う政治家も存在せず、多く人が不安感、閉塞感に苛まされている時代だと思います。

私は、東国原知事に関しては、以前このブログで自ら、承知の上で、トリックスターの役を買ってでている書いたことがあります。トリックスターという言葉は、人類学、民俗学や、経営学などでも良く用いられる言葉です。特に経営学で用いる場合には、良くも悪くも変革をもたらすという意味で用いられます。

世界中の数多くの神話に見られるトリックスターたちはときどき人間社会にふらりと訪れては道化と茶目っ気でもって既成の権威をからかい、硬直した文化や規律を掻き乱して去って行きます。彼の残した破壊のあとには新たな秩序がまた産まれます、そんな契機をもたらす存在としてトリックスターは世界中の民話などに残っています。さらに、経営学でも変革をもたらすものとして、もちいられています。

ただし民話でも、経営学でもトリックスター自身が新たな秩序になることはありません、彼らはあくまでも触媒、反テーゼであってメインストリームには参画しません。そういう文脈で考えると彼らの語録はいちいち説得力を持って既成概念の呪縛から解放を迫ってきます。

たとば、楠木正成は典型的な歴史上のトリックスターです。ホリエモンは現代のトリックスターです。その他、数々のトリックスターは、その後本流(メインストリーム)には参加していません。小泉さんの場合は、彼自身が変人といわれ、トリックスターだったので、ある意味自民党をぶっ壊すのに成功しかけたし、郵政民有化にも成功しかかったのですが、その後総理大臣というメインストリームを歩いてしまったため、どっちつかずのことになってしまったのだと思います。自分の特性を良く理解していなかったのだと思います。

そもそも、変人は、メインストリームを歩いてはいけなかったのです。やはり、自民党でも、せいぜい幹事長くらでやめておいてトリックスターに専念していれ ば、今の自民党も少しは変ったかもしれませんし、選挙対策の責任者などしていれば、自民党ももっと有利に立ち回れたかもしれません。無論、奇人もメインストリームを歩いてはいけないのです、あくまでトリックスターを演じべきなのです。今から考えると、過去の総裁選などやはり、鉄人を総理にすべきだったかもしれません。

■現代はトリックスターが必要な時代
少し話しが違いますが、西郷隆盛も、メインストリームを結局は歩かなかったということでは、トリックスターだったかもしれません。彼は、最後は、西南の役で、多くの不満分子をひきつれ、自ら滅んでいきました。この出来事こそ、武士の時代が終わったという最大のモニュメントでした。彼が、あのような行動をしなければ、その後しばらく、武士の不満がくすぶり、明治維新はあのようにうまくはいかなかったかもしれません。西郷隆盛も最初からあのよなうことは意図していなかったと思います。時代がそうさせた、という側面も大きいと思います。ただし、西南の役の直前にはそのことに気づき、意図して、意識してあのような行動をとったと思います。

東国原さんは、現代の西郷隆盛を演じることになるかもしれません。無論時代が違うので、反乱を起こすとかそういうことではなく、トリックスターの道を歩んで、古い秩序を揺さぶるだけ揺さぶりきって、後は身を引くということになるかもしれません。

さて、こうしたことから、東国原氏は、これからはおそらく、メインストリームには入らないと思います。仮に入ったとしても、ごくわずかの期間に限られると思います。長く入れば、失敗します。そのことは、本人は良くわかっていると思います。現状では、かなりの話題づくりもできて、かなりインパクトのある発言も可能です。これが、自民党に入り、衆議院議員にでもなってしまえば、数多くいる比較的若手議員の中にうもれてしまいます。まかり、間違えて、総理大臣にでもなったとしたら、小泉さんどころか、何もできなかった凡庸な総理大臣として任期を終えるしかなくなります。

東国原さんは、そのことを良くわかっていると思います。それでも、なぜ、トリックスターをするかといえば、やはり、地方分権をはじめ、とにかく現状の行き詰まり状況、八方塞がりの状況を打破したいと考えているのだと思います。自らは、トリックスターの役割など果たし、それから、橋下知事のような人に次の時代のパラダイムを打ち立ててもらいたいと考えているのだと思います。

これは、彼らの行動をみていると、よく分かります。橋下さんは、典型的なメインストリームを歩む人だと思います。だから、大阪付知事としても、いつも正攻法でいき、一見無用な摩擦を起こしているのだと思います。それに、最近、東国原知事のようなまねは自分にてできないと悟ったと思います。だから、最近は、以前よりは、お行儀がよくなっています。東国原氏の方も、橋下知事のようにメインストリームをまっしぐらに進むようなことはできないと考えていると思います。この二人、本当にこれからも良くかみ合えば、日本の政治風土を変えるきっかけとなるものと思います。

実は、親方である、ビートたけしさんにも、東国原さんは、このことは話していると思います。それをすべて判った上で、ビートたけしさんは、「謝って宮崎へ帰れ」 と言ったと、周りの人には話しているのだと思います。私は、彼は、自民党総裁などにはならないと思います。はなから、そのつもりはないと思います。そうして、かなりの確率で、今回は衆議院選挙にもでないと思います。そうして、宮崎県知事として、最後までやり遂げると思います。その後も余程のことがない限り、国会議員にはならないのではないかと思います。

東国原さん、もしトリックスターの役割を終わったとき、無論宮崎県知事の任期も終えたときには、ビートたけしさんのところに戻るかもしれません。親方も暖かくむかえるのではないでしょうか?昔のようなことはできませんが、政治評論家とか、映画のお手伝いとかそのような道を歩むのではないかと思います。現在の人の人生は長いですから・・・・・・・・・・。

さて、本日は東京都議選です。明日の未明には、大勢ははっきりすると思います。この結果がどうであろうと、東国原さん、衆議院議員選挙まで、これからも、トリックスターぶりを発揮すると思います。また、私たちが思いもつかないような発言をするのではないかと思います。国会議員にはならなくとも、宮崎県知事である間には、これからも十二分にトリックスターぶりを発揮すると思います。いや、その後でも、そうかもしれません(笑)。いずれにせよ、現代は、トリックスターが必要な時代なのです。トリックスターがいて、はじめて次世代のパラダイムが打ち立てられるのです。

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2009年7月11日土曜日

日本ケンタッキーは今度は通期業績を上方修正し3連騰―他の内需型産業では工夫がいまいちか?

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日本ケンタッキーは今度は通期業績を上方修正し3連騰(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)



 日本ケンタッキー・フライド・チキン(9873・東2)は、10円高の1720円と変わらずを挟んで3日続伸し、5月7日につけた年初来高値1749円 を窺っている。前日9日に今11月期第2四半期(2Q)決算の開示とともに、6月23日の2Q業績増額に続き、今度は11月通期業績を上方修正を発表した ことが、内需関連の割安株買いを再燃させている。
 同社は2Q業績増額時には、通期業績は再集計中としていた。通期業績は、期初予想より売り上げを4億 8000万円、経常利益を18億6000万円、純利益を9億円それぞれアップさせ、純利益は21億円(前期比4.3倍)とV字回復を鮮明化する。外食産業 のなかでも、景気悪化を背景にした「巣ごもり消費」の高まりが同社のテイクアウト主力の業態に逆に追い風となり、商品面でも辛口チキンや割安セット「えら べるワンボックス」などがヒットし、原価率・人件費比率の抑制も加わり上方修正につながった。

株価は、今年4月発表の今期第1四半期の好決算に反応して 1749円まで100円高、6月の2Q業績増額ではやや限定的な反応にとどまり、1700円台出没を続けている。通期業績増額でPERは18倍台と割安と なり上値を伸ばそう。

内需型産業も一工夫が必要か?
さて上記では、内需産業である、飲食の株が上がった話です。内需産業は、海外市場とは無関係ですし、しかも、海外からの原材料調達が円高傾向によって、安くなりかなり有望になりつつあります。ところが、内需産業のうち、教育産業が最近売上げを落としているそうです。そういわれてみれば、NOVAは破綻しましたし、LEC大学も駄目になりました。こうした、内需産業はどうして駄目なのでしょうか?

■家計の“聖域”教育に異変

2009.07.10

昨日の、WBSでは、深刻な不況の影響で、これまで景気低迷の影響をうけづらいとされてきた教育サービス業にも異変が起きています。

こうした、教育サービスなどは、立派な内需型産業だと思います。このほかカルチャーセンターなども売り上げが減ってきているそうです。こうした、教育費などが減ってきていること自体内需拡大の妨げになると思います。

私は、ケンタッキーフライドチキンなどの内需型産業でも、いろいろ工夫をして努力しているのですから、こうした教育産業もいろいろ努力すべきだと思います。

たとば、WBSの番組の中でも、たとえば、外国人の英語講師が、マンツーマンで英語を教えている場面が放映されていました。その講師は、教室を持たずカフェで教えるようにしていました。こうすることにより、教室を持つよりも、廉価で提供できるそうで、教室での授業より授業料を半分にできるそうです。

教えている内容も面白そうで。この放映のときは、BBCニュースを題材として教鞭をとっていました。

今、SKYPEもあることですから、SKYPEでこのような教室を複数名の受講生で開講すれば、かなり経費など節減でき、さらに廉価にできるのではないかと思います。さらに、これからGoogleWaveなどのコミュニケーション・サービスが実用化されれば、さらになりやすくなると思います。

さらに、このような教室を営利企業で実施するのではなく、NPOを設立することにして、いろいろな企業に英語が堪能な人材を送るようにして、寄付金を集めるとか、全国に外国人講師のネットワークをつくり、講師の教育も実施するとか、いろいろなカリキュラムを組むとかで、実務的な学校を作ってしまうなどのことも考えられます。さらに、このブログに掲載したように、smart.fm(iKNOW)というサイトなどの活用なども考えられます。

こうしたことから、有能な人材を企業に送り込むということから、受講生に対しては、もし、望みどおりの企業に入れて、望みどおりの収入が得られた場合など、寄付金を毎年募ることなども考えられます。

受講生が多数集まるれば、受講料はかな安くできると思います。そのほか、英語の教材をサイトで売るようにするとか、また、別のビジネスモデルを考えるようにすれば、さらに安くすることができます。このようにすれば、かなり質の良い教室を開催することができます。

教育産業に関しては、意外と中身は、旧態依然としているところがあります。いわゆるカルチャー教室にしてもそうです。ただ、知識を提供するだけというなら、今なら、ネット検索や書籍・資料など結構情報が手に入れられます。カルチャーセンターにも今やイノベーションが必要です。何か知識を得たら、それを実際に試すことができる機会を提供するなどのことをしてイノベーションを起こすべきです。

塾でもそうです、旧態依然として座学授業だけが未だに幅を利かしています。これも、iknowのようなシステムを生かして、受講生が何回でも自力で復習できるような仕組みを構築すべきです。それよりも、何よりも、今のテレビで放映されているような、コマーシャルのようなものを活用して、短時間で多くの知識を学べるようなイノベーションを実施していくべきです。

こうすることにより、多くの人に学びの場を提供することができるようになるはずです。他の方面でも、様々なイノベーションが考えられます。現在、雇用情勢が悪化しているだけで、本当は、様々なニーズがあるはずです。こうした潜在ニーズを様々な工夫によって顕在ニーズにして、そこに新たなサービスを提供するのです。

こういうことを積み重ねていけば、日本の内需は拡大し、さらに、新しい次元の社会に突入できるようなります。このためには、私がこのブログで以前から提唱してきたように、やはり、欧米型のNPOを活用する必用があります。

そのためには、政府が法律、税制、その他基盤作りをし、その基盤の上で、NPO(非営利企業)やPO(営利企業)が動きやすくして、教育産業振興のきっかけづくりをしていく必要があると思います。こうすることにより教育産業の規模は今までよりはるかに大きくなる可能性があります。

いずれにせよ、これはほん一例であり、内需を拡大するための、新たな高度な社会に向けてのきっかけ作りは、いくらでも存在するし、日本でならやろうと思えばできるはずです。

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2009年7月10日金曜日

ウイグル抗議事件:海外メディア記者、中国当局の真意を読み解く―この姿は、明日の日本自治州の姿か?

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ウイグル抗議事件:海外メディア記者、中国当局の真意を読み解く(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

 
中国の治安部隊に向かい抗議の声をあげる、ウイグル族女性

【大紀元日本7月10日】新疆ウイグル自治区政府はウルムチ市内での大規模抗議事件で156人が死亡したと公表した後、「事実がすべてを物語っている」と発言した。BBCの駐北京支局の記者は今回の中国当局の対応について、巧みなメディア誘導であることを指摘した。中国政府関係者の今回のメディアへのオープンな態度は尋常ではなかった。なぜならば、中国当局は一貫してメディアを厳しくコントロールし、国民の読む書物、受信するテレビとラジオの内容を制御しているからだ。

 しかし、新疆政府の関係者は、中国歴史上最も深刻とされるこの大規模な抗議事件を報道させるために、記者には便宜を図ると発言した。

 昨年、チベットのラサ市で抗議事件が発生したとき、チベット全域が封鎖されて、外国人記者の現地取材と報道が禁止された。中国当局はそのとき、事件が発生してから2日間、いかなる写真も公表しなかった。

 明らかなのは、中国当局はチベットへの弾圧で教訓を汲み取ったことである。当局がラサ市での抗議事件後、メディア報道を制限したことにより、外部は中国当局が真相を隠ぺいしていると認識したからだ。今回、中国当局は異なる手法を取った。すなわち、政府に有利な効果をもたらせるため、もっと賢く、有効にメディアの報道を誘導したことである。

 中国の指導者たちは数ヶ月前から、このやり方が、潜在的な問題を処理する際に、自分たちが必ず取るべき策略である、と目覚めていた。過去に自分たちや他国政府が犯したミスを真剣に分析し、同様な過ちを二度と犯さないよう決心したのであろう。今回、事件発生後数時間のうち、中国当局は60数カ国のメディアに対し、新疆での現地報道を歓迎すると表明した。

 外国人記者らはウルムチ市に到着してから、政府の案内で病院を訪れ、しかも、幹部同伴のもとで破壊状況が最も深刻とされる区域へ行った。そのほか、外国人記者は市内で自由に報道できた。しかし、中国国内メディアの記者は、より多くの制限を受けている、しかも、彼らの報道は政府の審査を受けなければならない。

 中国メディアの最初の報道の多くは、漢族がウイグル族の攻撃のターゲットになっているとの焦点に沿って展開されている。事件発生後、当局が取ったもう一つの明確な措置は、新疆のインターネット接続を封鎖したことである。中国国内のネットサイトでこの抗議事件に関する情報の発信を防ぐためである。

 政府関係者の言い分は、情勢は依然として緊迫しているため、根拠のないデマがネットでひろがれば、影響が拡大する恐れがあるというものだった。

 中国当局は海外メディアの報道を容認し、しかも、大きな便宜を提供したが、それと同時に、新疆のメディアを厳しく制限し、多くのサイトを閉鎖した。

 中国当局の国内情勢に対する不安は、国外の世論に対する心配を超えていることが露呈された。なので、すべての国内メディアの報道に厳しい審査を行っている。

 しかし、中国のネット利用者の技も優れている。一部の人たちは、新疆に関する過去の書込みにコメントを発表する方法で、最新の情報を伝えたりしている。それにより、非政府筋の一部の情報も外部に流れている。

 事件後、トゥイッターなどインターネットサービスが中国で封鎖され、新疆現地のすべてのサイトも封鎖された。ある中国人ジャーナリストは、「中国政府は最近、国内外で発生した事件から多くの教訓を汲み取った」と指摘した。

  中国当局はインターネットサイトでの掲載情報を制限する手段を掴んでいる。各種の技術手段で、国民に知られたくない写真、ビデオあるいは各種の評論を削除したりしている。


ちなみに、東京新聞には以下のような論評もあります。
「政府の発表なんてうそっぱちだ。ウイグル族だけで千人は殺されたと聞いている」。ウイグル族のマハムティジャンさん(28)は漢族に鉄パイプで殴られて負った頭の傷を見せながら話した。

 中国当局が発表したのは人数だけで、男女や民族の内訳は明らかにしていない。記者会見で質問を受けた地元政府幹部は「調査中」と答え、「死者数が確定しているのになぜか」とただされてもだんまりを決め込んだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009071002000240.html

 新疆ウイグル自治区、特にシルクロード近辺では、過去に核実験が行われ、19万人が急死したといわれています。地元民はもとより、観光旅行でシルクロードを訪れた日本人観光客も被爆している可能性が高いといわれています。

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/248827/

この姿は、明日の日本自治州の姿か?

新疆ウイグル暴動の戦慄真相 1/2

なぜが、漢人と見られる人が酷い目にあっているところばかりが強調されている。

1/3【イリハム・マハムティ】今、ウイグルで何が起こっているか[H21/7/8]

2/3【イリハム・マハムティ】東トルキスタンの歴史と中共の弾圧[H21/7/8]

3/3【イリハム・マハムティ】7.12 中国政府によるウイグル人虐殺抗議デモ[H21/7/8]


さて、皆さんこのような状況どう思われるでしょうか?中国のメディアでは、漢人が被害を受けているところばかり、クローズアップされているような感じがします。真相は、もっと違うところにあるのは明らかです。私は、このブログで再三にわたって、中国に対しては「民主化、政治経済の分離化、法治国家化」を三点セットと呼び、これ関して早急に実現すべきであるということを掲載してきました。

特に、昨年までは、何回となく書いてきました。しかし、上記の通り、中国の体制は変わりません。今回の暴動でも、根本的には中国中央政府のやり方は変わっていません。ただ、上っ面だけ、対応しているように見せかけようとしているだけです。

こんなことで、外国の人はもとより、人民を納得させることができないことは、はっきりしています。中国の多くの人民は、漢民族も含めて、すべての民族が中央政府には不満のマグマをたぎらせており、いつどこで今回のような暴動が起こってもおかしくない状況です。これは、何も昨年のチベットから始まったことではありません。中国は建国60周年となりましたが、60年前から今まで毎年、どこかの地区で必ず暴動が起こっています。昔は何とか隠しおおせたのですが、最近では、インターネットやその他の通信手段が格段に発達したため、このように大きく報道されるようになっただけです。

こんな経緯もあって、私は、もう、現代中国政府にはほとんど期待していません。これと似たようなことは、旧ソ連邦でもありました。ソ連でも、建国から、破綻するまで、毎年どこかで暴動がありました。しかし、その当時は、インターネットや他の通信手段がなかったために、隠蔽されてきただけです。

このように、頻繁に暴動が起こる国は、そのまま継続するのは不可能と見るべきです。私は、中国に関しては、いくつかの国に分裂した方が良いと思います。現代中国人口は12億以上です。少数民族もたくさんいます。このまま一つの国でいることにはかなり無理があります。

民族ごとに分裂しても、力を温存しておきたいというのなら、EUのような連合体でも作った方が良いと思います。それが、中国の多く民にとって一番良いことだと思います。

上記の桜チャンネルの番組で、コメンテーターが言っていました。「今日のウイグルの状況は、明日の台湾であり、明後日の日本かもしれない」。これに関しては、多くの人たちは、今回のウィグルの騒動を自分に関連づけて考えることができないかもしれません。しかし、中国には長期の国家戦略があり、その戦略の中心は版図を広げることです。その版図の中には、無論朝鮮半島、台湾、日本も含まれています。
2050年には、下の地図のように版図を広げることを国家戦略としています。


現代中国中央政府の幹部の頭の中では、台湾・朝鮮半島は最初から中国に帰属するものです。日本に関しては、西半分は、中国の領土にして、東半分は、現在のチベット自治区や、ウイグル自治区のように自治を認める腹です。これは、やはり、優れた日本の工業力や経済力を温存したいがための戦略だと思われます。

第二次世界大戦中ヒトラーは、チェコスロバキアをドイツに編入しました。チェコスロバキアは、当時国民一人当たりのGDPなどアメリカと同程度の豊かな国で、工業先進国でした。しかし、軍事的には弱小国でした。何か、場所も時代も違うのですが、ナチスドイツが今の中国、チェコスロバキアが日本のように見えてきませんか?

1938年、ヒトラーがズデーテン地方チェコスロバキアの要衝)を要求したことを受け、イギリス・フランス・ドイツ・イタリア4カ国の首脳会議(ミュンヘン会議)がミュンヘンでおこなわれました。イギリスのチェンバレン首相は、平和主義のためと、戦争準備の不足からドイツの要求を飲みました。この結果については、アメリカは直接は関与しませんでした。当時のソビエトも同じことです。しかし、何も関与しなかったということは、イギリス・フランスの考えを結局は容認したということです。なお、チェコスロバキアの代表は、会議に参加することも許されず、意見を提出することすら認められませんでした。最初はズデーテン地方を併合され、後には、全土が編入され、チェコスロバキアという国は世界地図から姿を消しました。

世界情勢が変われば、このようにEU諸国やアメリカにも裏切られ日本も中国に飲み込まれてしまうことも十分考えられます。現在中国の軍事費はアメリカに次ぐほどの巨額なものになっています。自分の国を防衛するだけで、このような巨額の軍事費が必要でしょうか?先のような国家戦力を成就するためにこそ、この巨大な軍事支出があるのではないでしょうか?特に、パクスアメリカーナが終焉したときには、このシナリオは十分ありうることです。

最初は、ズデーテン地区のように、関西以西が、そうしていずれ日本全土が中国に編入ということもあり得ます。こうなったときに、日本自治区や中国領土の東海省に住む人々が抗議の声をあげると、チベットやウィグルのように弾圧されるということです。それに、長野県の中国旗騒動でもわかるように、こうした抗議活動に、あの馬鹿者学生等が大勢集まり、少数民族の日本民族を袋叩きにすることになります。日本のすべての中央官庁に、中国から高級官僚が来て実質上のヘッドをします。さらに、地方自治体にも、知事の上に中国の高級官僚がやってきて睨みをきかすでしょう。

さらに、悪いことには、中国の役人の汚職振りは派手なので、役得を利用して、中央官庁でも、地方自治体でも、やりたい放題をして、徹底的に貪り尽くすでしょう。強欲な彼らの、絢爛振りが目に浮かぶようです。毎晩銀座でドンちゃん騒ぎをすることでしょう。そのとき、東海省や、日本自治区の人々は、昔日本という国があったときの官僚の汚職など、中国人の官僚に比較すれば、まるで「清らかな大天使」のようだったと思うに違いありません。

現在、アメリカと中国、EUと中国は、接近しつつあります。それは、中国の内需をあてにしてのことです。私は、このブログにも掲載してきたように、アメリカやEUは、中国の内需にどっぷりつかり、二酸化炭素排出権取引で、第二のサブ・プライムローンを引き起こし、徐々に衰退していくと思います。そうした、最中にあって、日本は、上で述べたような、最悪のシナリオを避けるべく新たな社会を構築することにより内需拡大に努め、防衛などもいずれ自分で全部賄える体制を整え、アメリカなどが、衰退しても、軍事の面でも、経済の面でも、あまり中国の覇権の影響を受けない体制を構築しておくべきであると考えます。こうした構えをせずに、今日のままであり続けるということは、今日のウィグルの窮地を招きかねず、まさに「明日はわが身」ということになってしまいかねません。

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歴史に学ぶ-(1)ミュンヘン会議(1938年9月29日~30日)、チェコスロバキア解体(1939年)

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2009年7月9日木曜日

グーグルがパソコンOS開発、当初はネットブックに搭載へ―マイクロソフトの牙城を崩し新しいスタンダードとなるか?

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グーグルがパソコンOS開発、当初はネットブックに搭載へ(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


 [サンバレー(米アイダホ州) 7日 ロイター] インターネット検索大手の米グーグル(GOOG.O: 株価, 企業情報, レポート)は7日、パソコン用の基本ソフト(OS)を開発し、当初はネットブック・パソコンに搭載すると発表した。

 パソコン用OSで圧倒的なシェアを握るマイクロソフト(MSFT.O: 株価, 企業情報, レポート) と直接競合することになる。

 新OS「グーグル・クローム・オペレーティング・システム」を搭載するネットブックは2010年下期に発売される予定で、グーグルは現在、複数のパソコンメーカーと共同で作業を行っているという。

グーグル公式ブログには、以下のような記載があります。

Google Chrome OS はオープンソースの軽量オペレーティング・システムであり、当初はネットブックをターゲットとしています。Google は年内にそのソースコードを公開します。それにより、2010 年後半には Google Chrome OS 搭載ネットブックが市場に登場することになるでしょう。パートナーの方々とすでにお話しを開始させていただきつつありますし、オープンソース・コミュニ ティの方々とも近々に協力をお願いすることになりますので、この時期に私どものビジョンを共有させていただくことで、私どもが何を目的としているかをご理 解いただけるのではないかと考えております。

Google Chrome OS の重要な要素は、スピードと使いやすさ、安全性です。ユーザーが数秒でコンピューターを立ち上げてウェブにアクセスできるように、非常に高速で軽量の OS を設計中です。ユーザーインターフェイスはユーザーの妨げにならないよう最小限に抑えられ、ユーザーエクスペリエンスのほとんどはウェブ上で提供されま す。そして、Google Chrome ブラウザの時と同じように、ユーザーがウィルスやマルウェア、セキュリティ更新に対処したりしなくてもよいように、基本に帰って OS の基礎をなすセキュリティアーキテクチャを全面的に設計し直しているところです。余計なことを気にしなくても、安全にすべてが動作します。

http://googlejapan.blogspot.com/2009/07/google-chrome-os.html

ITproでは以下のような論評を行っています。

 Googleは何年も前からMicrosoftの中核分野に食い込もうと努力してきたが,今回の発表は紛れもなくMicrosoftにとって最も重要な 製品群を狙い撃ちしている。ところで,GoogleがAndroidの成果を活用しないのはどういう訳だろうか。Googleの主要製品はいずれもWeb ベースなので,純粋なWebベースのOSに向かうという動きは意外でない。

 ここで視野を広げてみよう。Google Chrome OSの登場が米AppleとLinux陣営といった弱小OSプロバイダに与える影響については,これまでほとんど話題にしなかった。Googleのネット ブック/パソコン市場への進出は,間違いなくMicrosoftにとって悩みの種だ。だが,AppleとLinux陣営にしたら最初から悩みどころでな く,大きな衝撃である。特にAppleはこの数年間で大きく伸びてきたが,2009年第1四半期に成長が頭打ちになった。そのうえ全世界におけるMac OS Xの利用シェアは,いまだ4%に届いていない。しかもAppleが攻撃対象としてきたデバイスは,Googleが狙っているものと完全に一致している。両 社はいずれもネットブックを目指しているのだ。GoogleがChrome OSを成功させると,その影響はMacintoshにも及ぶだろう。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20090709/333501/?ST=win

マイクロソフトの牙城を崩し新しいスタンダードとなるか?

昨日も、グーグル関係の記事を書きましたが、今日もグーグルのことになってしまいました。重なるときは、重なるものです。

さて、この発表詳しい内容はまだですが、このブログでもやがてこのようになるということをすでに掲載していました。しかし、今回のこのOSはアンドロイドのプロジェクトとは別なものだそうです。携帯電話とは一線を画したパソコン用のOSを開発するようです。私は、以前携帯電話用のOS「アンドロイド」が、いずれUMPC(ネットブック)に適用されるだろうことを記載しました。

そうして、以下のように結んでいます。

「私は、どちらかというと、通信機能+アンドロイドのUMPCのほうが面白いと思います。UMPCも実際は、 自宅などで用いられているのが、ほとんどというのが実体だと思います。今までだと、UMPCを持ち歩く必要性は、営業マンならプレゼン用、普通の人だった ら、動画をみたり音楽を聴いたり、あるいはワープロ、表計算程度のものだったと思います。このくらいだったら、どうしても携帯電話のほうが便利です。わざ わざ、UMPCを持ち歩く人は少数派のはずです。しかし、これからは、それ以上になります。本当に持って歩く意味がでてきます。今までなら考えられないよ うな、新たな使い方もいろいろ開発されていくと思います」。

このOS携帯電話用のアンドロイドとは全く別のプロジェクトで開発されるようですが、その他は私が予測した方向に進んでいるようです。最近新たにUMPCを購入しようという考えもあったのですが、このニュースを見て、その気持ちがすっかり失せてしまいました。今では、このOSを搭載したUMPCにしようと思います。Googleのブログでも述べているように、電源を入れてブラウザが開くまでの時間はかなり重要です。特にネットブックでは重要になります。何か言葉やを調べようとしたり、現在のシステムの状況を調べたいと思ったときに、ブラウザが開くまでかなり時間がかかれば、結局携帯電話の方が良いということになります。メールでも同じことです。開くまで時間がかかれば、結局携帯電話ということになり、UMPCの意味がなくなります。

さて、ここ20年ほど、OSといえば、マイクロソフトでした。アップルや、Linuxなどごく少数は除いて、他のものは、すっかり排除されました。日本では、昔の通産省も絡んだOS「TRON」を普及させようともくろんでいましたが、その目論見は実現しませんでした。

さて、このTRON実は、パソコンでは使われなくなりましたが、日本の携帯電話に用いられていました。しかし、これも、アンドロイドや、今回の新OS「グーグル・クローム・オペレーティング・システム」によって完全に消え去る運命なのだと思います。そうして、マイクロソフトのOSも、いままでのようなわけにはいかなくなります。

これに関して、TRONの提唱者坂村健氏などは、いろいろ語っていますし、他の多くの人も語っていますが、私は失敗の本質は、やはり政府に頼ろうとしたことであり、政府がしゃしゃり出てきたことが失敗の本質だと思います。政府はお金だけ出して、支援して、指針などでくくりをつけるようなことはすべきではありません。

私が記憶している限り、過去の通産省なる役所が主導で打ち上げた構想で成功しているものはただの一つもありません。皆さん、これが嘘だと思うなら、よく調べてみてください。

また、成功した戦略としては、「引き伸ばし戦略」があります。要するに、問題があっても何もしないという戦略です。通産省は、過去にこの戦略で、「農村人口の都市への移動」「非近代的な流通業の近代化」に成功しています。これらに関して、結局役所はなにもしないことによって、見事に解消しています。もし、これらに、通産省が積極的に関与していたら、日本の農業も、流通業も、非近代的なままだったかもしれません。最近、「官僚たちの夏」がテレビで報道されていますが、あの有能な役所や、役人のイメージは幻想にすぎません。無論個人的には、優秀な人がいたのかもしれませんが、組織としては決して有能ではありませんでした。

この原因は、はっきりしています。それは、このブログで繰り返し述べているように政府は、インフラを整備することはできても、インフラの上で実際に動いてしまえば失敗するというより、最初からできないということです。インフラの上で、実際に行動するのは、PO(営利企業)であり、NPO(非営利企業)でなければなりません。だから、OSの開発などは、政府は法整備や、開発主体が開発しやすい状況を作り出すことがメインの仕事であって、実際に関わるようなことをすれば、失敗します。

いずれにせよ、Googleのビジネスモデル、これからも研究していく必要がありそうです。しかし、いずれにせよ、OSのマイクロソフト寡占状況は改善されることでしょう。どんな商品・サービスであっても寡占状況は良くありません。これから、いくつかのOSがでてきて、ユーザーが選択できる時代が来ると思います。OSもいままでは、何でもできるというのが売りでしたが、これからさらに、知識社会が進化していけば、何でもできるということは、何もできないことの代名詞になると思います。まさに、マイクロソフトなどの既存のOSはそうなりつつあります。

学術用、商業用、NPO用(非営利企業)や、もっと特殊な分野のOSも開発されてしかるべきだと思います。おそらく、パソコンのOSもいろいろ分化していき、基本は同じでも、いろいろな特徴のあるものが出てくる時代になると思います。日本独自でありながら、世界的なスタンダードになるOSを開発できる時代もやってくるかもしれません。

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