2012年3月14日水曜日

Amazon以外で品数の多い送料無料ECサイトまとめ−【私の論評】さらなる差別化が難しいからこそ、Amazonは実店舗に走ろうとしている!!

Amazon以外で品数の多い送料無料ECサイトまとめ

 

Amazonだけじゃないもん!

Amazonが送料無料になってから1年と4ヶ月余り。ネット通販で送料無料を謳うところも増えてきました。もうご存知の方もたくさんいるとは思いますが、改めて、全品無条件で送料無料となっているサイトを集めてみました

ヨドバシ.com


ビッグカメラ.com



セブンネットショッピング

 

【私の論評】差別化が難しいからこそ、Amazon は実店舗に走ろうとしている!!

上の記事、詳細は元の記事をご覧いただくものとして、ようするに、情報三つのサイトは、Amazonと動揺に送料が無料ということです。そうして、それらの共通点をあげると、これらのサイトの運営先はすべて、実店舗を多数持っているということです。その中でも、セブンネットショッピングの運営先は、セブンイレブンであり、世界に数万もの店舗を展開していることは皆さんご存知でしょう。

 

 

また、ヨドバシカメラにしても、ビッグカメラにしても、店数ではセブンイイレブンに到底及びはしませんが、一店舗あたりの規模は結構大きいです。

 


 

日本でも、送料無料のサイトがでてきていますが、世界には、そんなところも多くあると思います。このように、物理的店舗を多数持つようなチェーンや、大きな店を複数持つようところが、Eコマースを実施し、しかも、送料無料ともなれば、Amazonにとってはかなりの驚異だと思います。

 

これに関しては以前のブログにも書いたことがあります。その内容の一部を以下にコピペします。

 

iPad、Kindle Fireはアメリカでは、タブレットPCの市場を二分したようです。これらのタブレットは何のために、導入されたかといえば、eコマースの差別化のためです。ご存知のように、従来のeコマースは、PCのブラウザから行うものです。そうなれば、どのeコマースも、ブラウザというパソコンの窓から、みえるいくつものサービスのうちの一つということになり、多くのサービスの中に埋没してしまいます。

 

それを防ぐためにも、アップルは、iPadを投入する必要があったのです。これによって、アップルやその関連が提供するeコマースの徹底的な差別化をはかったのです。Amazon Kindle Fireもこれと同じ背景で投入されたのです。

 

それだけ、既存のeコマースで差別化をつけるということは、それだけ困難なことということです。アップルかアップルストアを設けているというのも、オンラインだけでは、既存の複数あるeコマースの中に埋没することを防ぐという意味もあります。

 

しかしながら、いわゆる物理的店舗は、様々なやり方で、差別化や統一化を図りやすいです。全く同じにしようとしても、そのに働いている従業員などの個性がでますから、やはり、eコマースよりは、はるかに差別化をつけやすいです。これが、従来は、eコマースとは無縁であったり、実施したとしても、物理的店舗を持っているということが強みにはならず、サイトの中で、他のサービスと紛れていたのです。


さて、こんな背景を知って、上の記事を読むと、また見方が変わってくるのではないかと思います。Amazonは、Kindle Fireによって、eコマースの差別化を行いました。しかしながら、これらの、物理的店舗をもつ、チェーンが本格的にO2Oを活用しはじめ、物理的店舗を最大限に生かして、それをeコマースにも生かすようになれば、Kindle程度の差別化などでは、太刀打ちできなくなる可能性が大です。だからこそ、Amazonは、このブログ以前述べたように、実店舗をシアトルに設置して、チェーン化しようとしているのです。



新しいiPadが間もなく販売されます。そうなると、また、App Storeでは恒例の行列ができて、またお祭りさわぎになると思います。それが、テレビなどで放映されたりして、それがまた話題を呼びます。しかし、Amazonにはそのうよな場はありません。こんなことを考えると、Amazonが実店舗をチェーン化を目論んていることの意味がよくわかると思います。


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2012年3月13日火曜日

日経平均は31円高で寄り付き、1万円回復に再挑戦−【私の論評】日銀のイン目処は、何もしないことの表明にすぎない!!この実体が周知されれば、元の木阿弥か?

日経平均は31円高で寄り付き、1万円回復に再挑戦:


13日の東京株式市場は続伸し、日経平均株価は前日比31.39円高の9921.25円で寄り付いた。
(YUKASSEEメディアより)

【私の論評】日銀のイン目処は、何もしないことの表明にすぎない!!この実体が周知されれば、元の木阿弥か?


最近株価も上昇し、円高も一息というところで、上記のような見方もでてきています。私のブログでも、以下のような内容を掲載したことがあります。

円高局面が終わった可能性を指摘する市場関係者が増えている。日銀が14日の金融政策決定会合で追加緩和を決定 したことを受けた円の大幅な下げで、以前は安全な逃避先と考えられた円をめぐってトレーダーが現在、売りのきっかけをうかがっていることがうかがえる。
日銀は長期的なデフレの終結への決意を一段と固め、資産買い入れ基金を10兆円増額する計画を明らかにし、市場を驚かせた。この日銀の政策により、市中の資金量が増え、円安圧力になるとみられる。
日銀は、先月の14日に、「中長期的に持続可能な物価の安定と整合的な物価上昇率として、「中長期的な物価安定の目途」を示すこととする」と発表しました。

そうして、消費者物価指数の対前年比上昇率1%を当面の『目途』と致しました。要するに「インフレ目標1%」ではなく、「インフレ率の目途1%」ということです。なぜ、はっきり言わないのか戸惑うところです。「目標」としないところが、ミソです。

しかし、この戸惑いは、最近戸惑いでなく、ある確信を持つに至りました。その確信とは、要するに、日銀はこの声明をだすことによって、アリバイづくりをしたということです。ここまでは、過去のブログにも掲載したと思います。しかし、どのようなアリバイづくりかまでは、掲載していませんでした。アリバイというより、騙しです。


どんな騙しかといえば、皆さん消費税増税されることを前提として良く考えてみてください。そうです、2015年に消費税が増税されれば、当然物価が上昇します。そうなれば、物価の1%上昇など、日銀が何もしなくても、実現されるではありませんか!!

それと、これも忘れてはならなことですが、もし、増税しなかった場合を考えてみてください。この場合も、復興のため例年よりは、マネタリーベースも増えますから、どうしてもインフレ傾向になります。そうすれば、15年あたりには、ゆるやかなインフレ傾向になっており、1%くらいなら黙っていても物価は上昇します。いや、それどころではありません。原発などの稼動を完全にストップしてしまえば、原油や液化ガスの輸入により、いわゆるコストプッシュインフレになり、1%ではすまなくなります。

特に原油の輸入が増えれば、原油そのものや電力が値上がりすることは十分予想されます。これらが、値上がりすれば、あらゆる分野に影響を与え、物価が上昇することになります。たとえば、2%~3%になれば、そのときは、金融引き締めを行い、1%以内に収めると宣言しているともうけとれます。であれば、どこまでも、デフレ金融政策を推し進めるということを宣言しているとも受け取れます。

さらに、増税と、コストプッシュインフレが同時に進行すれば、物価は、2%~3%ではすまないかもしれません。たとえば、4%くらいなどとかなりあがることも考えられます。そんなときに、これを許容せずに、1%以内に収めるため、金融引き締めを行えば、さらなるデフレスパイラルの深みにはまることは、はっきりしています。そうなれば、失われた20年は、おろか30年になってしまう可能性もあります。



要するに、日銀は、1%のイン目処(こんな馬鹿話は、「インフレ率の目処1%」などという言葉を使う必要はありません)によって、日銀はデフレ対策としては、何もしないことを表明しているにすぎません。いや、それどころか、これからもデフレ政策を推進すると言っているようにも聴こえます。

増税、非増税どちらに転んでも、1%くらいの物価上昇など何もしなくても、達成できます。であれば、今イン目処を発表しておけば、白川さんは在任中に成果をあげたことになり、大過なしに引退できるつもりでいるのかもしれません。これは、余程の異常事態がなければ、どっちに転んでも、必ず達成できます。それよりも、懸念されるのは、どこまでもデフレ政策を推し進めるつもりでいるかもしれないということです。

市場は、こうした意図にまだ気づいていないようです。しかし、このことに気づけば、また、円高、株価下落の状況にもどるのは、はっきりしています。いつ戻るかは、わかりませんが、このままでは、少なくも年度末から来年度年初には確実だと思います。それにしても、この騙しは酷すぎると思います。こんな単純な話し金融にはあまり詳しくない私でもわかってしまいます。

多くの市場関係者も気がつかないはずはないと思います。日銀は、イン目処で十分アリバイを構築できたと思っているのでしょうが、いずれ、近いうちにメッキが剥げると思います。国民も、他の官僚も、市場関係者もそれほど愚かではありません。それにしても、日銀は、このような騙しはよくやります。政治家のなかにかポロポロ騙される人が結構いるようです。(下は、だまし絵、目を薄めてみると女性の画像が浮かび上がります)


私たちも騙されないように気をつけたいものです。しかし、どんなことにも、気をつけるということはできません。そんなときに本来役立つべきものがマスコミだと思うのですが、ほとんどのマスコミがこうしたことは報道しません。やはり、自分の頭で考えたり、他の情報にあたるしかないというのが現実です。本当に困ったものです。

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2012年3月12日月曜日

アップルが先導する「ポストPC」革命の意味―【私の論評】現実は、もっと凄まじいことになる。日本のメーカーは覚醒せよ!!



ポストPCとはいったいどんなことを意味するのか。とりわけiPadがシンプルなメディアプレーヤーから、ますます新しい種類の携帯型コンピューターのようになりつつあるなかで、これは何を意味するのだろうか。(写真上は、私の会社のデスク、バソコンにたてかけてあるのは、iPad、手前のキーボードは、Apple純正のワヤレス・キーボード)

 

【私の論評】現実は、もっと凄まじいことになる。日本のメーカーは覚醒せよ!!

 

 

さて詳細は、上記の記事を読んでいただくものとして、結論部分のみを以下に掲載させていただきます。

Schadler氏によると、企業が私物のiPadを職場に持ち込む幹部のサポートに追われていたのはつい2年前のことだが、いまではまったく逆の状況になっており、iPadを支給した社員に対して「どうしても必要なら自分のノートパソコンを使ってくれ」と言うような場合も増えているという。
これこそ、ポストPC時代が意味するもの──つまり、さまざまなクラウド・サービスや盛況なアプリ市場のおかげで、ノートパソコンやデスクトップのように動作する携帯端末の上でしか動作しない必要不可欠なアプリケーションの数がどんどん少なくなっている。
さらに、特定のマシン上で動かす必要のあるアプリはもっと少なくなっており、反対にどの端末でも、あるいは離れた場所にある端末からでも利用できるものの割合が増えている。コンピュータをつかう時間はスマートフォンやタブレット、さらにはテレビの画面などにシフトしている。そして従来のパソコンは特定の作業に特化した端末になってしまっている。
その結果、フォームファクターの違いや企業についての従来の前提はもはや実情にあてはまらなくなっている。「AppleはポストPC時代にしっかりとした足場を築いている。この流れはわれわれに有利に働いている。われわれはポストPC時代の端末やサービスを提供するのが大好きだ」とTim Cook氏は語っていた。そしていまのところ、Appleはほかの誰よりもうまくポストPCの世界で戦っている。

 

このことは、私の以前のブログに掲載したことがあります。ただし、現実はこれよりももっと凄まじいことになります。Apple側としては、長期戦略もかかわってくるので、詳細は述べずにお茶を濁したというところでしょうか?

 

 

現実は、もっと凄まじいことになります。それに関しては、以前このブログにもAppleがXserverから撤退したときに以下のように掲載ました。

そんなことよりも、私たちが、ここで参照すべきは、ITの世界がここ数年で、激変するということです。今日のアップルのXserverからの撤退は、それを意味するべき象徴的出来事と理解すべきです。上の記事にも「iPadとiPhoneの法人向け営業が強化されているというニュースもたびたび伝わってきており、同社は次のフロンティアとしてMacを使った企業システムの売り込みではなく、より大きな台数の需要が見込めるモバイルデバイスを考えているようだ」としています。いよいよ「所有から利用」への流れが加速されるということです。

 

この撤退の意味するところは、次の時代には、いわゆるクラウド・デバイスの時代がやってくるということです。iPhoneや、iPadはデバイスの一形式にすぎず、クラウドを背景にして、ありとあらゆるデバイスが開発されて、運用されていく時代への突入を意味しているということです。

 

この流れを理解しない企業はいずれ、競争力を失い、陳腐な企業群の中に埋没していくことでしょう。こうした、クラウド・デバイスをめぐる、戦いは先進国で火蓋をきっておとされました。これは、IT関連の企業だけの話ではなくすべての産業をひっくるめて、これから、10年間にわたって大攻防戦が繰り返されるわけです。こんなときに、グローバル企業などといって、新興国の遅れた社会にあわせた製品開発をやっているだけの企業は遅れをとることでしょう。これから、テレビは無論のこと、車、時計、電気・水道・ガス、炊飯器、オーブン、体重計、医療機器、ゲーム機器、インターフォン、メガネ、湯沸かし器、冷蔵庫などありとあらゆるもの、がスマート化され、クラウド・デバイス化されるのです。もう、パソコンや、iPhone、iPadの世界だけのことではなくなるのです!!


 

また、Appleに関しては、以下のように掲載したこともあります。

 

それにしても、iOS4.2によって、アップルTVや、エアスピーカーなどかなり自由に使える環境が整ってきました。これは便利です。いつも、使っていれば、なくてはならない存在になると思います。とにかく、wifiを使っていますから、パソコンとの親和性は高いです。

 

そうなると、いずれ、たとえば、他の製品にも、wifiをつけて制御するようになれば、様々なことができるようになると思います。たとえば、家の電灯なんて、その典型かもしれません。iPhoneで点灯して、明るさ調整までしてしまうとか・・・・・?それに、冷蔵庫なんかもいいですね。冷蔵庫に入っているものを冷蔵庫自身がカメラなどで中を認識して、定期的に購入しなければならないものを教えてくれるとか・・・・。場合によっては、定期宅配便に注文できるとか・・・・・・。ついで、今夜のおかずをサイトでみて、それに必要なものも宅配便で届けてもらえるとか・・・・・。また、食事の内容に関しても、栄養面からアドバイスがもらえるとか・・・。

 

体重計でも、トイレでも、いろいろなセンサーをつけておけば、それが、病院などに配信されて、注意事項とか、アドバイスがiPadで見えるとか・・・・。それに限らず、定期的に購入すべきものは、自動発注され、その内容がiPadでみられるとか、でかけるときは、いつからいつまで、出かけると入力しておけば、きちんとセーブして届けられるとか・・・。こうなると、もうAirPlayではなくて、もう、ホーム・オートメーションですね。wifiが各家庭に普及すれば、こちらのほうが、既存のものよりよほど安くできますね。

 

そうすると、アップルは、今までのように、情報のみでなくて、他の物理的なモノや、食品まで扱えうようになるわけです。wifiはそこまで生かさないと勿体無いような気がします。何か、そのAirPlayの延長線上にそのようなものがみえてくるのは、私だけでしょうか?

 

 

今後ほんどと、すべてのデバイスに従来ICが埋め込まれて制御をしていたように、今後は、すべてのデバイスが従来のコンピュータなみの、機能が付加され、クラウドに組み込まれるようになります。外出中に、iPhoneで、家に帰るころに、湯沸かし器でお湯を沸かすように指示するとか、あるいは、自分の好みの料理ができあがるとか、もっと進めば、何も意識せずに自分の家に近づくだけで、調理器具が判断して、調理をして、家についたら食事ができあがっていて、食べ終わったらコーヒーがでてくるなどことをiPhoneであらかじめ設定できるようになります。このような夢のようなことが可能になる時代がやってくるのも間近です。家電製品などのこれらの情報が統合されれば、より正確な電力需要が予測でき、かなり省電力がすすめられ、結果として、かなり省エネになります。

 

 

そんな時代に、既存メーカーが、既存のコンセプトと同じ家電をより高機能にすることばかりしていれば、時代に乗り遅れることになると思います。それにしても、私も、iPhone、iPad、AppleTVを使うようになってから、自宅ではめっきりパソコンに向かう時間が少なくなってしまいました。考えてみれば、どうしても、パソコンでなければできなことのみです。たとえば、Bloggerでブログの冒頭の写真を変えるときくらいなものです。これだけは、残念ながら、iPad用のblog編集用のBloggsyでも、他のことはほとんどできるのですが、残念ながら、いわゆる、レイアウトの変更などはできません。もし、全部できるようになれば、自宅では、一切パソコンをいじらないようになると思います。動画も、いまでは、AppleTVを用いて、テレビでみています。

 

【私の論評】

AppleのXserveが受注終了 - 既存ユーザーや業界関係者はどう動く?―【私の論評】もう、クラウド・デバイスをめぐる熾烈な戦いが先進国で始まっていることの査証か?

 

iOS 4.2の目玉機能「AirPlay」は、こんなに便利だった!―【私の論評】アップルはホームオートメーションを狙うか?

 

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非常時に役に立つSNS―【私の論評】通信さえ途絶えなければtwitterが確実か!!

非常時に役に立つSNS


東日本大震災から1年。地震発生時、被災地や交通機関・通信網に影響が出た首都圏のみなさんは、どのようにして正しい情報を得たでしょうか。また、家族や職場の仲間との連絡手段として活用したものは…?
地震大国といわれる日本において、今後懸念されている大規模な地震に備え、知っておきたい情報収集や連絡の手段について、みんなの声を探ってみました。(上は、震災後みなおされた、オールドメディアである。ラジオを聴く女性)

■情報収集に最も活用したサービスは

gooリサーチ・インターネットコムの調査「災害時の情報収集に関する調査」によると、「今回の災害に関連する情報を入手するのに利用したもの」として《テレビ》、《ラジオ》、《新聞》の既存メディアが上位に並ぶ一方で、5位に《TwitterなどのマイクロBlog》、7位に《Facebookやmixi、GreeなどのSNS》といったネットワークサービスがランク・イン。また、停電エリアではテレビの代わりにもなった《YoutubeやUstreamなどの動画共有サイト》も6位に選ばれています。テレビをはじめとする既存のメディアばかりでなく、さまざまなネットサービスが補助的な役割を果たしたといえそうです。

■家族や知人との連絡手段に役立つのは

各キャリアが行っているサービス「災害用伝言ダイヤル」が、震度6弱以上の地震発生時に利用が限定されている点について、利用範囲を広げて欲しいと感じているsaito9933さんから教えて!gooにこんなQ&Aが寄せられていました。

「大地震発生時の家族との連絡方法」

実際、3月11日の震災時、震度5弱の揺れがあったsaito9933さんのエリアでは「災害用伝言ダイヤル」が利用できず、不便を感じたとのこと。そこで、他にどのような手段が有効かと問いかけると、回答者からは次のようなアドバイスが寄せられました。

自身のブログの書き込み欄を震災伝言板として活用したというADATARAさん。普段は競馬の予想を主なテーマとしてエントリーしているようですが、震災から3ヶ月は更新を自粛し、訪問者に安否確認などの連絡の場として活用してもらったのだとか。


一方、電話もメールも使えない状況下ではTwitterが頼りになったという意見も。

帰宅困難者が多く出た首都圏では「○○では帰宅困難者を受け入れている」「××線が動き出した」といった情報がタイムライン上に飛び交い、また、ダイレクトメッセージ機能を利用して、親しい人と連絡を取り合うユーザーも多かった模様。Twitterに限らず「クラウド系のWebサービスはダメージをほとんど受けなかったので『クラウドは災害に強い』と俄然注目を集めることとなりました」とコメントしている方もいました。

災害時の情報収集や親しい人との連絡手段として、テレビやラジオ、災害用伝言ダイヤル以外にも、さまざまな場面で活用されたSNSや動画共有サイトなどのネットサービス。みなさんは、どのような方法で情報収集、安否確認を行いましたか?

【私の論評】通信さえ途絶えなければtwitterが確実か!!
あの未曾有の大震災から一周年ということで、このブログでも、本日はこの話題にしてみました。まずは、なくなられた方々の冥福をお祈りさせていただきます。そうして、震災地の皆様「レバンガ!!」です。レバンガとは、頑張れの反対です。無理をせずに、努力をしてくださいという意味です。


地震があったとき、私は、ジャーマンシェパードのウィンと一緒(写真上:長い揺れにとまどっている様子)でした。いつもだと、あの時間に一緒ということはあまりないのですが、あのときは、なぜが地震の20分ほど前に私のところにきて、伏せをしていました。そこにあの地震です。とはいっても、こちら函館は、揺れはさほどでもなく、震度3くらいのものでした、ただし、揺れは長く続いたので、ウィンを撫ぜて落ち着かせながら、やり過ごしました。というより、ウィンがそばにいてくれたので、私も安心でした。

後でわかったことですが、函館はあまり被害がなかったのですが、駅付近や朝市など付近が、津波の影響で床上浸水があったそうです。それから、これで亡くなった方も、一人いたそうです。住宅に浸水してきているのにわからずに眠っていたようです。だから流されたというのではなく、いわゆる、ショック死のようなものたと思います。

そうして、営業部の人たちが、さっそく店舗に安否確認をしましたが、東北にある10店舗ほどが確認はとれませんでした。結果として、これらの店のほとんどは閉店しました。最後まで安否確認ができなかった社員も結局1週間以内にはすべて連絡がつきました。また、FC店でも、店舗そのものが、津波で流されて、閉店したところもありました。しかし結果として、店舗の従業員などで死者行方不明者は、ありませんでした。一番連絡が遅れた社員は、仙台空港近くの矢本というところにあった店ですが、ここの社員も、避難所にいることが確認できました。


なんでも、携帯電話を何度かけても通じず、かといって、公衆電話もすぐにはつかず、連絡したくてもできなかったということでした。それから、当社のSV(スーパーバイザー)が震災直後対策のため、すぐに現地を訪れたのですが、戻ってきたSVの話しを聴いて、実際の被害が凄まじいことに驚きを隠せませんでした。

このようなことですから、大変は大変ですが、店舗が無くなった分、新たに出店したりして、会社としては、1年たってみて、何とか当初の予算はクリアできそう状況となりました。

さて、地震後の通信といえば、こちら、函館ですが、震源地からはかなり離れているにもかかわらず、電話がかかりにくい日が4日ほど続きました。これは、震災地との連絡以外でも同様でした。携帯電話も同じことです。それから、私は、個人的には、インターネットは、wimaxを使っていますが、そのwimaxが地震直後から使えなくなり、何と次の日の2時くらいまで使えませんでした。

それ以降は使えるようになったので、自宅でこのブログを更新しようとしましたが、何と、パソコンでGoogleのブログサービスのBloggerが使えない状況になっていたので、iPhoneではどうかと確かめたところ、できそうなので、その日はiPhoneで更新しました。ただし、機能が限られていたので文字のみの投稿となりました。それから、ネットでも一部が見られないところもありました。ブログなどでも、いくつか見られないものがありました。やはり、地震の被害の規模がかなり大きかったことが影響していたのだと思います。

とはいいつつ、函館では、何日かすると元に戻ったような感じでした。とはいいつつ、スーパーの飲料水のペットボトルが多少品薄ということもありましたが、それもすぐに解消されました。ただし、これは、全国的にそうでしたが、函館でも、観光客の数が減りました。

私は、地震が起きた直後、日本国内の今後1年の経済予想をしました。ここでは、細かなことは、省きましたが、いずれは、復興需要により上向くというものでした。とはいつつ、7月あたりで少し上向き、12月ではかなり上向くというものでした。 中には、原発事故があったので、復興需要などないときっぱり言い放つ人もいました。

これは、複数のアナリストの意見と、阪神淡路大震災後の経済の状況を見てそう判断しました。そうして、その予想は見事にあたりました。さらに、1月には、このブログにも掲載したように、各地の初売りや、函館の数箇所の初売りを見た結果、今年はここ数年になく、人出が多かったため、今年は緩やかに景気が上向くと判断しました。ただし、増税が唯一の懸念事項なのですが、増税が決まったにしても、実施するのは、15年あたりなので、今年はその影響を受けることはあまりないでしょう。

少し話しがずれてしまいましたが、地震直後しばらくの間は、連絡のつきにくい状況がありましたが、上の記事でも触れているように、確かにTwitterだけは、見事に連絡をつけることができました。メールが届かない人にも、Twitterではメッセージを届けることができました。また、海外の方からも、いくつかTwitterでメッセージが届いていました。何でも、電話もメールもだめだったので、Twitterで発信したそうです。

特に海外の方からは、函館も甚大な被害にあっていると思い込んでおられるようで、励ましのメッセージが届きました。そうして、その中で、「あのような被害にあっても、沈着冷静でいられる日本人が素晴らしい」という趣旨の、それも、複数のメッセージをいただきました。

今回の震災では、Twitterは、画像さえ添付しなければ、テキストベースですし、パケットに分割するので、いわゆる電話や、通常のメールのように輻湊(電話回線やインターネット回線において利用者のアクセスが特定の宛先に集中することにより、通常行えるはずの通話・通信ができなくなる状況)は起こりにくいということが、実証されたと思います。


ただし、そうはいっても、震災地などでは、携帯電話の電波の発信設備が壊れたたため、電波そのものが発信できず、結局使えなかったということがありました。ただし、今後多くのキャリアが、このような場合、電波受発信設備と、アンテナをあわせもつ、作業車(上記写真は、iPhone用の作業車)を現場に送り、すぐに復帰できるようにするとしていますので、震災後すぐに通信は無理かもしれませんが、被災地など何日間も連絡できないということはなくなります。

今は、いろいろと便利な通信手段なども、考案されているようですが、twitterなら、今でも、何もせずに、いままで同じ手続きで、メッセージを受発信できますし、本当に短いメッセージなら、輻輳をおこして他の人に迷惑をかけることもありません。今後、似たようなことがあった場合には、twitteでなるべく短い必要最小限のテキストで連絡を取り合うべきと思います。

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2012年3月11日日曜日

GREEはかつて“ウェブ屋台”だった−【私の論評】未来をつくる方法には二種類方法がある!!

GREEはかつて“ウェブ屋台”だった:

ゴムホース大学


今回はラカンさんのブログ『ゴムホース大學』からご寄稿いただきました。

■GREEはかつて“ウェブ屋台”だった
先週、従兄弟の友人から「“起業”したい」と相談を受けた。餃子の王将で3時間ほど従兄弟も交えて話したのだが内容は覚えておらず。ただ彼が連呼する「スタートアップ」「MBA」「ベンチャーキャピタル」「グリーの田中さん」「BOPビジネス」「ザッカーバーグ」という単語だけが私の脳の底に残っていた。


帰ってから「あいつは何者なんだ」と従兄弟に聞くと「MBA=M→マヌケ、B→バカ、A→アホ」(写真:馬鹿阿呆間抜けの三色ランチ:映画『バーン・アフター・リーディング』のスチル)と即答して笑わせてくれた。とにかく性格的には良い奴だが、痛い感じの意識高い同級生だそうだ。ある種の一部の最近よくいる愛嬌あるタイプなのかもしれない。彼の話した内容を一・二行で要約すると、
「自分は世界を変えたくて、でかい起業がしたい。莫大な金がいる。でもお金がない。エンジェルを探している、米国でMBAも欲しい」

みたいな感じになるのだと思う。こんな要約でなんとなく彼の雰囲気が伝わるのではないか。

自分は大きな野心を持つ挑戦に対して、「お前は無理だ」「身の程を知れ」などと頭から否定するつもりはないが、ただ“この種”の学生の話を聞いていると、疑問に思うことが多い。それは“無謀”だからではなく、彼らが思い描く巨大な設備投資から始まる“大起業”のイメージが、少し間違っているのではないかと感じるからだ。

私は、近年のIT系“大起業”は従来の起業とは違う、独特の派生を経ていると思う。
その点を考えるうえで、携帯ゲーム会社2大双璧の1つGREEの田中和良社長のインタビューが面白い。


「「それでいい、楽しいから」――7万人の町「GREE」を一人で作ってる会社員」2004年07月30日『ITmediaニュース』
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0407/30/news006.html

田中氏は楽天勤務時代、自身でサーバーを用意し、サラリーマンと兼業して、まさに屋台的な半趣味でGREEを運営していたようだ。大きな“社会を変える起業”など当初は想像していなかったが、やっている途中で自己増殖的に爆発して巨大プラットフォームにまで成長した。

田中氏以外にも、こういう例は多い。『Facebook』も最初はザッカーバーグが作った出会い系SNSのような趣味サイトだったろうし。2ちゃんねる管理人の某氏のケースも同様だ。


現在は経営者として多忙な日々であろうが、初期に起きた爆発的拡張は、管理人も意図していなかったははすである。これら類似点はなんなのだろうか。

これを彼らがラッキーだったからと解釈するのも、血の滲む努力をしたからと解釈するのも間違っている気がする。

彼らのサービスがハイパーインフレーション的な増殖を見せたのは、当然彼らのサービスが魅力的であったからで、ウェブ媒体で希少な資源(ソース)である“人の関心”を奪ったからだ。

そして最も重要なのことは、現代はITインフラの拡張で情報伝達が加速化して“人の関心”の集積が指数関数的に伝達・集積される部分が深く関係しているのだろう。特にSNSでは人⇔人というダイレクトな繋がりで伝達されるので、“良い”と思ったサービスはネズミ算式に拡張する。

ただこれは“量”(人数)のネズミ算ではなく“質”(ムード)の部分も大きい。はじめは誰かが面白そうだと思い興味本位で参加して。サービスに関心を持つある一定のユーザーが集まり、それでますます面白い雰囲気ができてきて、という繰り返しで偶発的なインフレーションが、次第に強まり、独自の有機的なコミュニティーが形成されるのだ。

現在のSNSを含む、ユーザー参加型サービスは、サービスごとに独自の風土が形成されているような気がする。もちろんそのSNS内のコミュニティーごとにも、集まったユーザー層ごとに島のようなクラスタで細部増殖的に分枝するのだが。結局はそのサービス、またサービス内の所属コミュニティーの雰囲気のようなものに引き付けられ、その繰り返しで自律的なフレームが構築されるのだろう。つまり1つの言語ゲーム型ネットワークなのだ。この場合、関心の集積は、ユーザー参加人数としての身もふたもない量を超えて、参加者コミュニティーの感性価値が重要視される。

このような参加型サービスの爆発的拡張の契機となるのは、戦略的なマーケティングの集客よりも、多数派工作に至るまでの“有機的な関心の増加”である(もちろん初期の“火付け”としての宣伝は必要だが)。

王将で私が相談を受けた学生は、世界を見ているようだ。それは良いが、どうやら世界ははじめから戦略的意図で狙えるものではないのではないか?

とりあえず何がしたいか考え抜いた後で、設備投資を抑え、安価に使用できるサービスを横断的に組み合わせて低リスクなポーフォリオを組み“屋台的な試み”をトライ&エラーで続けるのがベターだと私は彼にアドバイスした。彼は世界起業のイメージと正反対だったためか、唖然としていたが、それが近道だろう。

個人にできることは考え抜いた末に、不確実性の海にサイコロを投げ続けるだと私は思う。
“投げ続けること”が重要なのだ。

【追記1】ウェブメディア企画の調査も兼ねて調べてみると、月100万PVを集める言論プラットフォーム『アゴラ』も月数百円のブログサービスに、無料のリンクウィズイン、『Facebook』などのプラグインを組み合わせたウェブ屋台である。こういう屋台的なメディアがダイナミックに運営されている事例も面白い。今後、起業の概念がIT分野に至っては変わってくるのではないか。

【追記2】適当に書いた記事だが、『Twitter』上で「そのとおり。現代のスタートアップは屋台的です」とシリコンバレーで働かれている日本人、日系人の方からほめていただけた。素朴にうれしい。

執筆: この記事はラカンさんのブログ『ゴムホース大學』( http://d.hatena.ne.jp/Lacan2205126/20120214/1329228176 )からご寄稿いただきました。
(ガジェット通信)

【私の論評】未来をつくる方法には二種類方法がある!!



上の記事起業や新しい事業を起こそうと考えている方には、非常に役にたつものだと思います(写真上は、アメリカの屋台)。ただし、題材がITに関することであったり、個人的な話題であったりして、原理原則にまではまとまっていないような気がします。このような良い話は、IT業界の方だけではなく、他の業界の方も知っておいて損になるようなことはないと思いますので、以下にドラッカーの言葉など借りながら、掲載してみます。
われわれは未来についてふたつのことしか知らない。ひとつは、未来は知りえない、もうひとつは、未来は今日存在するものとも、今日予測するものとも違うということである(『創造する経営者』)
 ありがたいことにドラッカーは、ここで終わりにしていません。続けてこうも言っています。
それでも未来を知る方法は、ふたつある。
一つは、自分で創ることである。成功してきた人、成功してきた企業は、すべて自らの未来を、みずから創ってきた。ドラッカー自身、マネジメントなるものが生まれることを予測する必要はなかった。自分で生み出した。
もう一つは、すでに起こったことの帰結を見ることである。そして行動に結びつけることである。

あらゆる出来事が、その発生と、インパクトの顕在化とのあいだにタイムラグを持つ。
これをドラッカーは、「すでに起こった未来」と名付けています。(下の写真は北見の屋台村)

出生率の動きを見れば、少子高齢化の到来は誰の目にも見えたはずだ。対策もとれたはずである。だが、高齢化社会がいかなる社会となり、いかなる政治や経済を持つことになるかを初めて論じたのはドラッカーだった。
こうして東西冷戦の終結、転換期の到来、テロの脅威も彼は予見していました。
未来を築くためにまず初めになすべきは、明日何をなすべきかを決めることでなく、明日を創るために今日何をなすべきかを決めることである。(『創造する経営者』)

またドラッカーはこうも語っています。(上の写真は、八雲町における地域振興パイロット事業試食会)
新しいものはすべて、小規模にテストする必要がある。パイロット(試行)する必要がある。
そのためには、その新しいものの実現に意欲のある者を探さなければならない。新しいものは常に障害にぶつかる。そのとき戦う者を必要とする。成功させると胸を張り、取り組む者を必要とする。しかも、それは敬意を払われる存在でなければならない。
こうしてパイロットに成功するならば、市場、デザイン、アフターサービスについて、誰も気がつかなかった問題が明らかにされ、誰も気がつかなかった機会が明らかにされる。こうして変化にともなうリスクは最小限にとどめられる。
(『明日を支配するもの』)
上の記事にでてくる馬鹿な従兄弟の友人は、資金的にも、情報的にもなんの積み上げもないところから、未来を知ることの二つの方法のうちの、未来をつくるということを志向しているということです。未来をつくるということは、すでに起こった未来をみつけるよりもかなり難しいことです。個人や中小企業などにはすぐには、なかなかできないことです。

だから、ラカンさんは、いろいろな事例を出しながら、「すでに起こった未来」を探すべきであることをこの従兄弟の友人に伝えているというわけです。

まさに、Greeの創業者田中さんも、ウエブ屋台をやって、「すでに起こった未来」を探し続けていたのだと思います。ただし、それが、意図的であったのか、それともあまり意識しないでやっていたのかは、わかりませんが、このウェブ屋台の運営こそが、上でドラッカーのいうところの、「すでに起こった未来」をみつける行為だったのです。

それから、未来をみずからつくるにしても、すぐに大々的にやってしまっては、どうなることかわかりません。だから、資金や情報をふんだんに持つ企業であってさえ、上でドラッカーが提唱しているように、パイロットをしているのです。(下の写真は、函館の屋台村)


上でラカンさんの言う「個人にできることは考え抜いた末に、不確実性の海にサイコロを投げ続けるだと私は思う。“投げ続けること”が重要なのだ」とは、まさに、ドラッカーのいうところのパイロットのことなのです。

詳細は、ドラッカーの書籍を実際に読んでいただきたいと思いますが、エッセンスはこういうことです。どんな事業だって、新規事業であるからには、最初から、大戦略があって、資源を大量につぎ込むわけではありません。それこそ、「すでに起こった未来」を探したり、未来をつくるために、パイロットをやったりしているわけです。これが、いわゆる原理原則だと思います。

このようなことをしているうちに、すでに起こった未来に確信がもてたり、パイロットで良い結果がでれば、大々的に実施することになり、そのときに始めて戦略が必要になるのです。

まさにラカンさんがおっしゃるうに、「はじめから戦略的意図で狙えるものではない」のです。

それから、冒頭にでてきた「マヌケ、バカ、アホ」は、後追いすることが新しいことと思っているよう思えてなりません。グリーも、Facebookも、もうすでに、田中さんや、ザッカーバーグさんが、歩んできた道です、これと同じことをしても全く意味がないし、成功することもかなわないでしょう。新しいことで勝負をしなければなりません。このようなことは、時代が変わっても繰り返されるということがよくわかりました。私が学生だったころ、生物学のある教授が私に「最近の大学院生は、外国の後追いばかりやっている。後追いすることが新しいことと勘違いしている。彼らは、サイエンスに掲載されているバイオテクノロジーに関する実験の追試ばかりやろうとする」と嘆いていました。

雑誌や、ウェブに掲載されている華々しい成果は、すでに過去のもであることをこの、MBAは知らないんですね。たとえば、化学の世界には、ケミカル・アブストラクトという有名なデータベースがあり、それには、最新の成果が掲載されています。これの用途は何かといえば、まだ世の中にない、新しい物質を開発するために、世の中にすでにあるものを検索するために利用します。無論、どのにようにして、作ったのかを参照もするし、場合によっては、追試もしますが、それが目的ではありません。あくまで、この世にない新しい物質をつくるためです。

「スタートアップ」「MBA」「ベンチャーキャピタル」「グリーの田中さん」「BOPビジネス」「ザッカーバーグ」なる、バズワードを覚えても仕方ないわけです。あくまで、体系的に「すでに起こった未来」を発見することが、近道なわけです。



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2012年3月9日金曜日

シャープ、外付けHDDへの長時間録画が可能なLEDアクオスに32V型が登場−【私の論評】こうしたテレビが売れ続けるかどうかは、社会の変化を知るためのメルクマール(目印)になるかもしれない!!

シャープ、外付けHDDへの長時間録画が可能なLEDアクオスに32V型が登場

シャープは、LEDバックライトを搭載した液晶テレビ「LED AQUOS(アクオス)」の新製品として、32V型「LC-32H7」を発表した。販売開始は3月。価格はオープンで、予想実売価格は60,000円前後。

同製品は外付けHDDへの長時間録画に対応し、BSデジタル放送では4倍録画、地上デジタル放送では3倍録画を可能としている。2TBのHDDを使用する場合、約696時間の録画ができる。

薄型エッジライト方式のLEDバックライトを採用しており最薄部は32mm。また地上・BS・110度CSデジタルテレビチューナーを2基搭載する。

解像度は1,366×768ピクセル。内蔵スピーカーの最大出力は10W(5W×2)。視野角は176度。インターフェースはHDMI/AV/LAN/ステレオミニなど。本体サイズは幅75×高さ50.8×奥行き22.5cm、重さは約8.3g(スタンドを含む)。

【私の論評】こうしたテレビが売れ続けるかどうかは、社会の変化を知るためのメルクマール(目印)になるかもしれない!!

私は、テレビをあまりみないので、こんな製品をみるとかなり鬱陶しく感じてしまいます。シャープでは、上記のような"Aquosファミリンク!"など、当たり前のことを考えているようですが、その中に、ブルーレイがあるの間違いではないかと思います。それに、テレビそのものに大規模なテラバイト級のハードディスクをとりつけるというのも、いただけません。

これじゃ、何のことはない、様々な新技術は、使われるているものの、そのコンセプトとしては、前世紀のビデオ付きテレビと何も変わらないではありませんか!!



このブログでは、以前からAppleTVの話題など掲載していますが、あのAppleTVですら、第二世代では、ハードディスクとは決別して、A4CPUと、250MBのがジエットになったではありませんか!!これに関しては、このブログでは何回か紹介しています。こうなってから、Appleでは、すべてインターネットのクラウドで、オンディマンドで、サービスを提供しています。クラウドといえば、同期と、共有がやりやすいということです。

その他、パソコンや、IPad、iPhoneさらには、AirPlay対応のスピーカーなどにも、wifi対応して、結線の必要なく、AppleTVでこれらを使えるようにしています。唯一つなぐのは、AppleTVと、テレビ自体だけです。それから、AppleTV今週の木曜日にソフトウェアアップデートがありました。いろいろ、マイナーなチェンジなどがありましたが、その中でも、注目は従来は、720ピクセルが最大だっのですが、1080ピクセルで見られるようになりました。

そうして、720ピクセルと同じ料金で、1080ピクセルもみられるようになります。ただし、今のところは、そのようなコンテンツはないので、実際には見られないですが、いずれ見られるようになります。これは、いずれ、第三世代のテレビ内蔵型AppleTVの製造販売のための準備であると思われます。

AppleTVは、あのスティーブ・ジョブス氏が「ようやっと納得」したと生前語ったコンセプトができあがっていますが、それを満たすためのコンテンツの交渉が難航していて、なかなか販売できないようです。現在の世代のAppleTVでも、結構コンテンツは豊富だと思いますが、さらに豊富になるということです。

あのサムソンだって、似たようコンセプトのGoogleTVを開発して世の中に出そうとしています。ただし、サムソンが新たにどの程度のコンテンツを付け加えられるのかは、まだ未知数です。


それにしても、上記のようなテレビを購入する人はいるのでしょうか?きっといるのでしょうね。バソコンなどで、YouTube、Vimeo、ニコニコ動画などあまり見ない人とであれば、これでもかなり便利だと思うのかもしれません。


しかし、技術をテレビの録画や、保存に使うなど考えてみれば古色蒼然としています。子どものころから、パソコンなどのでの、オンディマンド動画視聴になれた若者など、このようなテレビはかなり鬱陶しく感じると思います。

考えてみれば、このような巨大ハードディスクが内臓されたテレビを購入したり、実際の番組を録画して、みたりする層と、それを鬱陶しいと感じる層とでは、そもそも、価値観が異なるのではないかと思います。


無論これからの、新しい市場を担うのは、鬱陶しいと思うほうの人々だと思います。そう思わない人たちは、いまだ、バソコンや、携帯電話にバンドルされた、メールシステムにより、メールを多量に打つ人たちかもしれません。鬱陶しいと思う人たちは、SNSを使ったり、メッセージや、Webメールを使う人たちかもしれません。そうして、同期や共有などの機能に慣れ親しんだ人たちだと思います。旧来のメールシステムはもう、鬱陶しいと考える人達かもしれません。

そう考えると、こうしたテラバイト級の、ハードディスクを内臓したテレビは、いずれなくなるのは、はっきりしていますが、このようなテレビの販売台数など、世の中の変わりを測る一つのメルクマール(目印)になるかもしれません。



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2012年3月8日木曜日

この世にはびこるマインドコントロールへの対抗手段と回避方法−【私の論評】誰もがオセロ中島のようになる可能性がある!!

この世にはびこるマインドコントロールへの対抗手段と回避方法


自分が手の込んだマインドコントロールのターゲットになっているなんて、まったく思いもよらないでしょうが、道徳的ではない手口にさらされていることはよくあります。そこで今回は、よくある一般的なマインドコントロールの手口に対抗する手段と、できるだけマインドコントロールから逃れる方法をお教えしましょう。(上の写真は、映画『時計じかけのオレンジ』で、主人公のアレックスが暴力的性向を除去するために洗脳されているシーンのスチル、ブログ管理人掲載)

洗脳者はたくさんの選択肢を与えますが、すべての選択肢は同じ結果を導くようになっています。
同じ言葉や考え方を何度も繰り返し、脳に確実に刷り込もうとします。


様々なことに関する断片的な短い情報を常に与え続け、知的な判断ができないように集中的に仕掛けてきます。こうすることで、短期記憶を使うように仕向け、大量の情報で辟易させ、情報過多で疲れ切ったところで、洗脳者が強く望む答えを引き出させます。

極限の状態で感情的なマインドコントロールを使われると、論理的に考えるのがかなり難しくなります。恐れや怒りを誘発することが、洗脳する時に一番よく使われる感情操作です。

  • 洗脳をさけるためには、以下のような方法がある。

  • 受け取ったメッセージが洗脳的なものでないか確認する。
  • 洗脳的かどうかに関係なく、反対のメッセージを見つける。また、同じメッセージでも、もっとも中立的で公平なものを見つけるようにする。
  • 別のソースと比べてみて、自分がどう感じるかで決める。

【私の論評】誰もがオセロ中島のようになる可能性がある!!

Lifehackerの上の記事はすでに読んでいただいたものとして、話をすすめます。かなり、多くの人が、多かれ少なかれ間違いなくマインドコントロールにはさらされていると思います。さらされているかもしれないと全く思わない人はすでにコントロールされているとみて良いと思います。

最近の例では、あのオセロ中島さんの例があります。これに関しては、週刊誌などで述べられているので、ここでは、詳細は述べませんが、あの例は、誰もがマインドコントロールにさらされる危険があるということを多くの人に認識させる良い機会となったと思います。(下の写真は、オセロ中島さんの写真、三枚とも同一人物の写真なのですが、とても同一人とはみえませんね)


オセロ中島さんの場合は、異常行動などからみて第三者からみて明らかにマインドコントロールされているとすぐにわかるので、本人にとっては深刻ですが、直接関わりのある人はもとより、そうではない人でも、コントロールの存在を認識することができ、社会的にはさほど問題にはならないと思います。


しかし、世の中には、もっと深刻なマインドコントロールがあります。たとえば、選挙のときなど、明らかにマインドコントロールがあります。たとえば、小泉さんの「郵政解散・選挙」です。ここでは、詳細はのべませんが、これも、ある意味マインドコントロールだったと思います。とにかく、「郵政民営化」すれば、良くなるというような、幻想により、国民の多くが投票をしてしまいました。


さらに、民主党による政権交代選挙です。政権交代さえすれば、世の中良くなるとか、自民党政権よりは、かなりよくなるなどという幻想により、多くが国民が投票をしました。

現実には、どちらの選挙も明らかに間違いであることが、白日のもとにさらされたと思います。特にこれらの幻想をつくりだすのに、マスコミは大活躍したと思います。

マスコミは、とにかく小泉さんの主張や、民主党の主張など、日々流し続けていました。「郵政」「政権交代」というわかりやすいキーワードを何回も流し続け、とにかく、複雑な政治問題や争点を単純化し、結果として、多くの人々を洗脳していったと思います。「郵政選挙」のときに、なんのためらいも疑問も感じずに、自民党に投票した人や「政権交代選挙」のときに、何のためらいも疑問も感じずに、民主党に投票した人は、マインドコントロールにかかっている可能性が高いです。みなさんは、どうでしたか?

しかし、このマインドコントロールは、まだ終わったわけではありません。最近気のなるのは、やはり、増税と、維新の会というところでしょうか。


特に増税に関しては、マスコミが「財政再建」のためにやむなしという論調の報道を何回も流すので、国民の中には、世論調査をすると「増税」やむなしという人も多いです。この人たちも、自分の頭で考えずに、マインドコントロールされている可能性があります。このブログの中で何回も、掲載してきたことですが、デフレの最中に増税することは、全くの誤りです。

デフレの最中に増税をしてうまくいったということは、古今東西どこにもありません。高校の政治経済の中でも、デフレのときに、実施すべきは、政府は、減税などを含む積極財政を日銀は、金融緩和をというのが当たり前の施策であると教えます。しかし、今の政府は、増税まっしぐらです。そうして、その根拠は、財政破綻です。しかし、日本が財政再建破綻するというのは、幻想にすぎません。こうした幻想に取り込まれている人々は、マインドコントロールされているということです。

このブログでは過去に何回も、何回も財政破綻の嘘を掲載してきました。これに関する詳細は、そちらをご覧いただくものとして本日は、以下の動画をご覧になってください。


この動画をみていただければ、私のいわんとするところは、良くお分かりだと思います。もし、この動画をご覧になっても、日本は財政破綻するなどといわれる方は、是非コメントをお寄せ下さい。

それに、デフレ下の増税に関しては、昭和恐慌のときもそうでしたが、近くは、橋本龍太郎内閣の大失敗は、。


1996年、橋本内閣は消費税引き上げや社会保障の負担増などで、9兆円の国民負担増を閣議決定し、翌年実行に移しました。96年は政府債務の対GDP比が87%になり、米国の80%を超えたからです。旧大蔵省が慌てて財政再建を言い出しました。しかし、その結果、株は暴落し、金融危機を招き、銀行が次々と破綻しました。さらに小泉政権が構造改革を打ち出し、日本経済は決定的に疲弊してしまいました。1997年に510兆円を超えていたGDPは2009年には470兆円になり、今の税収37兆円は1985年のレベルです。旧大蔵省の経済、財政政策が完全に誤っていました。

その後現在に至るまで97年の税収を上回った年はありません。これはデフレ期で消費が低迷している時に税金を多く取られれば、当然個人消費は更に落ち込み、企業の収益は減る、企業収益が減れば、雇用や賃金も減り、当然税収は減るわけで、ごく当たり前の理屈です。

橋本内閣の時でさえこれだけの落ち込みであったのだから、今の日本で橋本内閣の時以上に税率を上げれば瀕死の状況になることはわかりきったことです。野田さんは、消費税を上げた場合に税収が減る事さえも考慮していないということです。

こんなことになれば、野田さんがは、増税した人として、かつての橋本さんのように、国民からの恨みをかうことになります。そうして、財務省だって、その例外ではないわけです。それなのに、増税オンパレード。全く理解に苦しみます。


ただし、財務省にも最近では動きがあるようです。そりゃそうです。増税してしまえば、経済が完璧に疲弊してしまうわけですから、その時になれば、いくらマインドコントロールにかかている国民が多数いるとしても、現実に直面すれば、さすがに、増税の間違いに気づくと思います。そのとき何がおこるかといえば、はげしい 非難の嵐しが吹き荒れることになると思います。そのときは、野田さんはとっくに政権の座にはついていないですから、このことはあまり影響はないと思います。しかし、財務省への世間からの風当たりはかなりどころか、未曾有のものになると思います。

さて、話題を変えて、次は維新の会の話をします。維新の会といえば、このブログでも、例の維新八策のまずさについて、取り上げました。私自身は、橋下さんに対しては、反対派でもないし賛成派でもありません。何しろ、まだ、大阪市長になったばかりなのですから、まずは、市政に力を注いでいただきたいものです。しかし、維新の会に関するマスコミの報道ぶりは、従来マスコミが行ってきたマインドコントロールを彷彿させるものがあります。

それにしても、このブログでとりあげたように、あの維新八策は、問題だと思います。その問題点に関しては、当該ブログをご覧になっていただくものとして、本日は維新八策そのものや、その中にもでてきた、ベーシックインカムと、その財源を税金によってまかなうという考え方が現実離れしていること等を示す以下の動画を掲載させていただきます。




さて、マインドコントロールの例などもあげてきましたが、私は昨年サイトをみていて、ある中学生の独白をみていて考えさせられることがありました。それは、「大人は馬鹿だ、多くの情報に関してサイトで裏をとることなどすぐにできるに、やりもしないで、マスコミ報道を鵜呑みにしている」というものがありました。この中学生確かに、マスコミ報道など鵜呑みにしていません。何か情報があっても、それだけを信じ込むことはせずに、必ずネット上で裏をとっています。このような中学生は、他にも大勢いるに違いありません。まことに、頼もしい限りです。

私たち大人は、この中学生に馬鹿にされないように、上の記事にもあった、以下のような点に日頃から十分気をつけるべきです。

  • 受け取ったメッセージが洗脳的なものでないか確認する。

  • 洗脳的かどうかに関係なく、反対のメッセージを見つける。また、同じメッセージでも、もっとも中立的で公平なものを見つけるようにする。

  • 別のソースと比べてみて、自分がどう感じるかで決める。



これには、やはりネットが威力を発揮しそうです。新聞や、雑誌を複数購入したり、あるいは、書籍を購入したりということになれば、かなり経費も、時間もかかります。自分の専門に関してであれば、良いかもしれませんが、そうでない場合でも、すべてそのようなことをしていれば、とんでもないことになってしまいます。それだけで、他には何もできないようになってしまいます。しかし、ネットであれば、検索して、いくつかの情報にあたってみることなど、さほどの手間ではないはずです。そうして、このいくつかの異なる情報にあたってみるということが重要だと思います。このようなことをせずに、自分にとって都合の良い情報のみみる、あるいは、自分が信じることに近い情報だけ、探すようであれば、さらに、マインドコントロールが強まるだけとなり、かえって悪い結果を招くだけになります。

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2012年3月7日水曜日

一日を消費者ではなく「生産者」としてスタートしよう!−【私の論評】まともな第一人者は誰もがやっていることだが、できない人が多いのはなぜか?

一日を消費者ではなく「生産者」としてスタートしよう!:






あなたが朝一番にPCに向かってすることは何ですか? お気に入りの「インターテイメント」のチェックでしょうか? 原文筆者のClay Johnsonは「朝一番に絶対やってはいけないことは消費者的な行為だ」と言っています。彼は「Reddit」で次のような書き込みを発見。これは彼が『The Information Diet: A Case for Conscious Consumption』で書いたアドバイスととても似ています。

【私の論評】まともな第一人者は誰もがやっていることだが、できない人が多いのはなぜか?



詳細は、上の記事を読んでいただくものとして、上の文書の結論は以下のようなものです。

原文筆者からの実践的アドバイスは「朝起きたらすぐに生産的な行動をとりなさい」ということ。朝食を食べたり、ジムに行ったり、メールをチェックしたりする前に、まず500ワード書くといった具合です。何でもかまいません。ただ座り、集中して、起き抜けの最初の1時間を生産的なことにあてます。そうすると、一日の残りの時間の使い方も変わってくるはずです。
これは、えらくまともなことを言っています。本当にこれを実践できれば、どんな人でも、取り組んでいるまさに、その分野で、第一人者ていえるほどに多大な成果をあげられるようになれると思います。でも、多くの人は、このような行動をとれないのが普通です。そうして、多くの人はそれを理解していると思います。しかし、世の中に第一人者という人は当然少ないわけですから、大多数の人は、そうではないわけです。本日、それがなぜなのかについて掲載してみたいと思います。


ドラッカー氏は、「組織で成果を上げる能力は生まれつきのものかそれとも習得するものか?」問われて、迷うことなく"習得するもの"とこたえています。そうして、彼は「成果をあげる習慣」として、『経営者の条件』の中で以下のように述べています。

「私は、成果をあげる人のタイプなどというものは存在しないことにかなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人は、気質と能力、行動と方法、性格と知識と関心など、あらゆることにおいて千差万別だった。共通点は、なすべきことをなす能力だけだった」(ドラッカー名著集(1)『経営者の条件』)
ドラッカーは、成果を上げる能力は、生まれつきのものか、後天的に習得するものかと問い、“習得するもの”だと断言しています。

かつて社会のパワーセンターは、国王をはじめとする少数の支配者だった。今日では、組織とともに働く一人ひとりの人間である。全員が成果を上げる能力を習得し、トップのように働かなければ、組織の成功、社会の繁栄はありません。
そこでドラッカーは、プラトンからマキャベリに至る賢人たちが時の支配者とその後継者たる王子たちに教えたように、現代社会の担い手たるわれわれ普通の者に教えています。こうして、万人のための帝王学として、今日でも版を重ねている名著が本書である。わずか200ページ少々のこの本です。

ドラッカーが習得できるし習得せよとする能力、つまりなすべきことをなす能力は、五つあります。
第1が、時間を管理すること、つまり、何に時間を取られているかを知り、残されたわずかな時間を体系的に使うことである。
第2が、世の中への貢献に焦点を合わせることである。すなわち、成果に精力を向けることである。
第3が、自らの強みに基準を据えることである。上司、同僚、部下についても、強みを中心に据えることである。
第4が、力を集中することである。優先順位を決め、それを守ることである。
そして第5が、成果をもたらすよう意思決定を行なうことである。
ドラッカーは、組織は人だといいます。いかに資金を持ち、設備を擁していようとも、人を得なければなにもできません。
「組織としての活動ぶりはいまだ未熟である。膨大な資源が企業、政府機関、病院、大学に集められている。だが成果はあまりに平凡であり、活動はあまりに散漫である。あまりに多くの資源が昨日のために費やされ、意思決定と行動を避けるために費やされている」(『経営者の条件』) 
さて、上のドラッカーの書籍の引用を読んでいただければ、私の言いたいことはもうお分かりになったと思います。 そうです、上記で、ドラッカーのいうところの、成果をあげる五つの習慣について、何も実践していない人が、上記の記事を読んで朝に生産的なことから始めようとても、できないのです。

上の朝に、生産的ことをやろうと決心することは、ドラッカーの上の習慣からいえば、最後の意思決定のみのようなものです。その前に、まずは、時間の管理のできない人がこんなことをやろうとしてもできないことです。


次に、貢献に焦点をあてていなければ、何が成果に結びつくかもわかりません。要するに、自分で、生産的的であると考えていても、それが、本当にそうであるかどうかなど、わかりません。であれば、自分で生産だと思って朝一番に何かをやりはじめても、時がたてば、無駄であると気づくということになり、そうなれば、こんなことはやめてしまうでしょう。

みずからの強みに基準をあわせていなければ、わざわざ、朝一番で自ら生産的であると思ったことを継続して行ったとしても、生産的になることはなく、これも無駄におわり、結局長続きしません。

力を集中することなく、優先順位を決めず、決めたとしてもそれを守ることなく、朝一番に生産性のあがることに集中しようにもできません。

ただし、上で述べたことを事前に行っていて、その人が、朝一番に消費的ではなく、生産的活動からはじめれば、かなり成果をあげらると思います。成果があがれば、こうした習慣も継続してできるわけです。


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