2015年5月6日水曜日

日銀審議委員の後任は「円安」派 無難な人選だが官邸サイドの思惑は貫かれた―【私の論評】日銀法を改正して、本来の姿に戻し、マクロ金融政策をまともにせよ(゚д゚)!

日銀審議委員の後任は「円安」派 無難な人選だが官邸サイドの思惑は貫かれた

政府は衆参両院の議院運営委員会理事会で、2015年6月末に任期が満了する日銀の森本宜久審議委員の後任に、トヨタ自動車元副社長で現相談役の布野幸利氏を充てる人事案を提示した。

大規模な金融緩和を主張する「リフレ派」の抜てきを予想する向きもあったが、東京電力元副社長の森本氏と同じ産業界出身者の枠が維持され、「無難な人選」との見方が多い。ただ、官邸周辺では以前から「円安に肯定的な人材が後任にふさわしい」との声が根強くあり、円安メリットを享受する自動車業界からの起用になったようだ。

日本銀行
リフレ派の女性は見当たらず

日銀が追加緩和を決めた昨年10月の金融政策決定会合では、メンバーである政策委員9人のうち、森本氏を含む4人が反対し、1票差での可決という異例の事態になった。「森本委員の古巣の東電は、円高の方が燃料調達に有利。だから円安を招く追加緩和に否定的なのではないか」。官邸関係者は苦々しい表情で語っていた。

森本氏が古巣のために追加緩和に反対したとはさすがに考えられないが、官邸周辺はこの薄氷の決定をきっかけに、アベノミクスの「第一の矢」である大規模な金融緩和路線を安定的に継続するためには、リフレ派の投入が必要との危機感を強めていったようだ。実際、3月に退任した宮尾龍蔵前審議委員の後任には、リフレ派の論客として名高い原田泰・元早稲田大教授が選ばれた。

原田氏の人事案が国会に提示されたころ、水面下では森本氏の後任選びが本格化していた。リフレ派の学識経験者のほか、安倍晋三政権が掲げる「女性活躍推進」に歩調を合わせて女性の登用も模索されたが、「リフレ派の女性はなかなか見当たらない」(政府関係者)。政策委員のうち2人を占めてきた産業界出身者の枠が減ることに経済界の反発も予想され、結局は産業界から人選を進める流れとなった。

自動車業界からは初めて

ただし、官邸が譲れなかったのは「円安否定論者ではないこと」(関係者)。トヨタをはじめ、自動車メーカー各社は円高局面の際、日本のものづくりの「六重苦」の一つに円高を挙げ、円高を是正する政策を求めていた。日銀の異次元緩和とその後の追加緩和で急加速した円安の追い風を受け、トヨタ自動車の足元の業績は絶好調だ。布野氏の金融政策に対する考え方は明らかになっていないが、「少なくとも現在の緩和路線を支持するだろう」(アナリスト)との見方が強い。金融緩和の恩恵を最大限に受けているトヨタの関係に白羽の矢が立ったのは自然な成り行きだったといえる。

これまで産業界枠の審議委員の出身母体は銀行や商社、エネルギー業界などで、自動車業界は初めて。布野氏は海外駐在経験も長く、トヨタのグローバル戦略を推し進めた国際派で、世界経済の知見も豊富だ。衆参両院で人事案が同意されれば、布野氏は7月から金融政策決定会合に加わることになる。黒田東彦総裁の「綱渡り」の金融政策運営への援軍となるのか、そのスタンスが注目される。

【私の論評】日銀法を改正して、本来の姿に戻し、マクロ金融政策をまともにせよ(゚д゚)!

上の記事を読んで、本当に日本の金融政策の決定システムは異常だと思います。産業界から日銀政策決定委員会の新議員を入れるだの、女性を入れるだの、そんなことは本来全くどうでも良いはずです。

出身はどこからでも良いですが、少なくともマクロ金融政策に熟知した人でなければならないはずです。

それに、このブログにも何度も述べてきたように、日銀という政府の下部組織に過ぎない組織のこれまた、政策決定委員会なるものの審議員の多数決で、日本国の金融政策が決定されるというのは、本当に異常なことです。

このような委員会が本当に責任をとることができるのでしょうか。日銀の官僚も、審議員も、国民から選挙で選ばれた議員でもなんでもありません。こういう組織が、日本国全体の金融政策を決定するというシステムは本当に異常であり、世界的にみても特異なものです。

まともな国であれば、国の金融政策の目標は、あくまで国が設定し、中央銀行(日本では日銀)は、その目標を達成するために、専門家の立場から手段を自由にえらぶことができるようになっています。これを中央銀行の独立性といいます。

しかし、日本では、なぜか日銀の政策委員会が、国の金融政策の目標を設定してしまうという、世界のスタンダードからみれは完璧に逸脱した異様なシステムになっています。

このことについては、このブログでも過去に何度か掲載してきました。その記事の一つのURLを以下に掲載します。

日銀法改正、将来の選択肢として視野に入れていきたい=安倍首相―【私の論評】日銀の政策決定委員会が日本の金融政策を決定するのではなく、政府が定められるようにしなければ、いつまでも日銀人事が重大な意味を持つという異常状況にさいなまされることになる(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、日銀政策委員会が日本国の金融政策の目標を設定する限りにおいては、審議員がどのような考えを持つかによって、日本の金融政策が左右され、非常に不安定であることを述べました。

以下に、その一部をコピペさせていただきます。
そもそも、日銀の政策決定委員会が日本国の金融政策の方針を決めるのが問題であって、これは政府が定めるべきです。政府が定める、金融政策の方針に従い、日銀の政策決定委員会が、専門家的立場から、その具体的実施方法を選択するという具合にすべきです。 
実際、世界標準の中央銀行の独立性は、政府が国の金融政策の方針を定め、中央銀行はその方針に従い、専門家的な立場から、具体的な金融政策の方法を他から独立して、自由に選択し実行できるし、それに失敗すれば、責任をとるというものです。 
特に、中央銀行の「目標の独立性(goal independence)と手段の独立性(instrument independence)の違いを認識すべきです。中央銀行が自由に目標を設定できるという目標の独立性を民主主義社会で正当化することはできません。なぜなら、中央銀行のメンバーは全員が官僚であって、国民から選挙で選ばれるわけではないし、国民から信託を受けた人々ではありません。 

しかし、中央銀行が干渉を受けずに適切な金融政策を実施できるような手段の独立性は、経済安定のために極めて重要です。手段の独立性は守られるべぎてす。 
しかし、現状の日銀法では、「目標の独立性」が保障されているのです。 
日本銀行も、このような世界標準の中央銀行の役割を担うようにすべきであって、そのためには、日銀法の改正が必要です。
ブログ冒頭の記事でもわかるように、官邸はこの日銀人事に相当やきもきしている様子がうかがえます。まさに、今回も日銀人事が重大な意味を持つという異常状況が繰り返されています。

今回は、円安容認派、すなわち金融緩和派が審議員になるということで、確かにこれで、よほどのことがない限り、しばらく金融緩和政策がとられることになりそうですが、それにしても、いつどこでこれが崩れるかなど保証の限りではありません。

布野幸利氏 2006年当時

また、次の審議員の選出のときにどうなるかなど、全くわかったものではありません。このような異常な状況はもうやめるべきです。この異常状況をやめるため、すぐにでも日銀法を改正して、政府が日本の金融政策の目標を定め、日銀は政府の目標に従い、専門家的立場から、その方法を選ぶことができるという本来に姿に戻すべきです。

そうでないと、いつまでも金融政策がまともに機能しなくなって、デフレやインフレ等になっても、責任体制が曖昧で、いつまでたっても過去のように金融政策が是正されることなく、デフレが際限なく続くという馬鹿げたことが起こるかもしれません。


【日本の解き方】インフレ目標2%に黄信号 黒田日銀は審議委員人事でピンチも ―【私の論評】日本国がまともな金融政策ができるようにする立場からすると、いつも薄氷を踏むような人事にハラハラするのはおかしい。やはり、政府が人事権を握るのが当然、そのため日銀法改正を実現すべき(゚д゚)!

日銀 追加の金融緩和を決定―【私の論評】日銀が、追加金融緩和を実行し、政府が積極財政に踏み切れば、数十年ぶりの快挙になるのは間違いない。そうなれば、安倍政権支持率はかつてないほどに上昇することだろう(@@)

安倍政権に奪われた雇用政策 日銀法改正を主張する気概を 民主党代表選 ―【私の論評】日銀の金融政策は雇用と多いに関係あること、中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるべきことを理解できない政党・政治家は結局何もできずに破滅するものと心得よ!!

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2015年5月5日火曜日

ネパール地震救援に普天間基地のオスプレイが出動―【私の論評】オスプレイ導入反対の中国スパイの皆様に悲報!なぜ中国が嫌がるかが明々白々に(゚д゚)!

ネパール地震救援に普天間基地のオスプレイが出動

アメリカ国際開発庁 (USAID)より、カトマンズに到着したオスプレイ

ネパール地震救援の為に、普天間基地に所属するアメリカ海兵隊の垂直離着陸機MV-22オスプレイが出動しました。オスプレイは艦船や大型輸送機に搭載されずに、沖縄から自力で飛行してネパールまで到着しています。第一陣の4機は日曜日に現地に到着しています。
ネパールの国際空港には各国から救援隊の航空機が殺到し処理能力を超えたために、近隣のインドに引き返す事例が多発しています。そのような場合でもオスプレイならば自力で長距離を飛行し、尚且つもしも空港が過密状態であったとしても付近の空き地に降りる事が可能です。

ネパールのような山岳地帯はもともと道路事情が悪い上に、地震で道路が寸断されて救援物資が届けられないため、救援にはヘリコプターを用いなければなりません。ヘリコプターは幾らあっても足りない状態です。しかし標高の高い高地で使えるエンジンが大出力のヘリコプターは数が限られる上に、航続距離の短いヘリコプターを現地に集める為には艦船か輸送機で運ぶことになります。ネパールは海から離れている為、大型輸送機に頼ることになりますが、上記の通り空港の処理能力を超えてしまった場合には、空港で大型輸送機から梱包状態のヘリコプターを取り出して組み立てて・・・といった長時間掛かる作業が滞ってしまう事になります。その点についてオスプレイは自力で飛んで行ける上に垂直離着陸できる為に問題となりません。

またオスプレイのチベット山岳地帯での運用に付いて、過去にインド軍が興味を示していたことを航空専門誌フライトグローバルが2012年1月18日に報じています。その当時からオスプレイの長い航続距離と高い巡航高度は、ヘリコプターの展開を阻む広大なチベット山岳地帯で有用となるだろうと見越されていました。そして今、オスプレイのその実力が発揮されようとしています。
JSF 軍事ブロガー

【私の論評】オスプレイ導入反対の中国スパイの皆様に悲報!なぜ中国が嫌がるかが明々白々に(゚д゚)!

まずは、今回の地震で犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。そうして、現地が一日でもはやく、復興されることを望みます。

さて、上の記事でもわかるようにやはりオスプレイの性能は素晴らしいです。余裕でネパールにまで、到達し救援活動にあたることができます。

オスプレイの安全性と、素晴らしい性能に関しては、このブログでも過去に掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
オスプレイ ホワイトハウス部隊に配備―【私の論評】オスプレイ配備大賛成!!自衛隊も装備して、全国主要都市に配備せよ!!将来は自分で作れ!!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、その安全性と性能に関わる部分のみ以下にコピペさせていただきます。


上の表と、図ほご覧いただければ、いかにオスプレイが優れているか一目瞭然です。今回のネパールまでの行程では、当然のことながら航続距離からいって、どこか途中で着陸して給油をしたか、空中給油を受けながらネパールに到着したものと推察します。

無論これに関しては、軍事機密だと考えられますので、報道では普天間のオスプレイがカトマンズに到着ということのみにとどまっているようです。

それにしても、ネパールまで普天間基地から、行っているということで、これは衝撃的な事実です。特に、中国にとってはそうです。

普天間のオスプレイが、ネパールまで到達することが可能であるということは、どこかで給油したり、空中給油を受ければ、オスプレイは中国全土のどこへでも、移動して到達することができることを意味します。

これは、中国がボロ船で、尖閣で示威行動をすることよりも、数百倍も大きな示威行動にもなっています。無論、救援活動という名目ですが・・・・・。

アメリカは、中国で内乱などのことが起こった場合、将来中国が分裂などして、米国に親和的勢力が、米国に敵対する勢力に別れた場合、親和的な勢力を守るために、中国内の至るところに、ピンポイントで兵力を急速に展開できる実力があるということを、世界に向かって示しました。

この意味するところが何なのか、まともな人なら理解できるでしょうが、沖縄でオスプレイ導入反対運動をしているような人たちには到底理解できないでしょう。

つい最近、ドローンが官邸でみつかるという事件が発生したばかりです。オスプレイ反対派は、過去に風船など飛ばしてオスプレイの飛行を妨害したこともあります。そのうち、ドローンで妨害などという事態も生じかねません。

そのようなことを防ぐためには、このような妨害を厳しく取り締まることが必要です。しかし、この妨害活動には中国スパイが深く絡んでいると断定しても良いと私は考えています。

しかし、現状では、日本においては世界中のまともな国に存在するスパイ防止法がありません。一刻も、はやく日本でも成立させて、このような馬鹿げた行為を厳しく取り締まり根絶やしにするべきです。


海自最大護衛艦「いずも」が就役 オスプレイも搭載可能―【私の論評】いずれ聯合艦隊の復活を目指すべき! 二度と戦争の惨禍を繰り返さないために備えに万全を期することこそ、私達日本が進むべき道である(゚д゚)!

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2015年5月4日月曜日

帰国後の安倍首相を待ち受ける“抵抗勢力” 正念場となる安保・辺野古・70年談話 ―【私の論評】単なる安倍嫌いは、かつて日本からコミンテルンが姿を消したように、国民から見捨てられることになる(゚д゚)!


政府専用機で羽田空港に到着した安倍晋三首相と昭恵夫人
安倍晋三首相は3日午後、4月26日からの米国訪問を終え、政府専用機で羽田空港に帰国した。訪米中はオバマ大統領との首脳会談や上下両院合同会議での演説で「新時代の同盟関係」を打ち出し、大きな外交的成果を収めた。だが、これを担保するのが集団的自衛権の行使容認を含む新たな安全保障法制だ。首相は今夏の関連法案成立を対米公約として掲げ、自ら退路を断った。

「『この国会で(成立)』というのは当然のことだ。そのためにこれから努力していく」

首相は1日、米ロサンゼルスで同行記者団と懇談した際、安保関連法案の成立にかける決意をこう示した。これまでも今国会の成立を表明してきたが、今月中旬の法案提出を前に、その考えに揺るぎがないことを強調した。

だが、首相の前には数々の“抵抗勢力”が立ちはだかる。

安保関連法案の成立方針には、野党が「国会無視」(岡田克也民主党代表)などと一斉に反発。平成25年の臨時国会で成立にこぎ着けた特定秘密保護法の審議では、一時的に内閣支持率が下落したが、今回も一部野党が仕掛ける“レッテル貼り”に、来夏に参院選を控える自民、公明両党内が浮足立ちかねない。9月の自民党総裁選で再選を狙う首相にとって、最大の山場になるのは間違いない。

この記事の続きはこちらから(゚д゚)!

【私の論評】単なる安倍嫌いは、かつて日本からコミンテルンが姿を消したように、国民から見捨てられることになる(゚д゚)!

日本には、安倍嫌いの方々が多数おられるようです。上の記事では、抵抗勢力などという言葉で表現しておられるようですが、彼らの言論をみていると安倍嫌いと判断せざるを得ない内容が満載です。

本日は、上の記事以外にも安倍嫌いの記事が報道されていました。その記事のURLを以下に掲載します。

【憲法記念日】「すべて安倍のせい」と護憲派が横浜でスパーク  大江健三郎氏「米演説は露骨なウソ」 香山リカ氏「憲法使い切ってない…」
憲法記念日に開かれた憲法集会で発言する作家の大江健三郎さん
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、一部のみ以下にコピペさせていただきます。
 憲法記念日の3日、各地で改憲、護憲両派の集会が開かれた中、横浜市西区の臨港パークでは「平和といのちと人権を! 5・3憲法集会~戦争・原発・貧困・差別を許さない~」(実行委員会主催)が行われた。会場には作家の大江健三郎さんら護憲派の人々が3万人以上集まった(主催者発表)。それぞれが安倍晋三首相を「安倍」と呼び捨てで批判し、集団的自衛権反対を訴えた。
大江健三郎氏は、七回も「安倍」と総理のことを呼び捨てにしたそうです。作家の雨宮処凛さんは「この暑い中、熱中症で誰か倒れたら全部安倍のせい」と最初から“戦闘モード”だったそうです。この集会では、いろいろなことが語られているようですが、結局のところその本質は"安倍大嫌い"ということにみえてきます。何やら、滑稽さすら感じます。

さて、これだけこの記事や、ブログ冒頭の記事でもおわかりになるように、安部総理は多くの抵抗勢力からかなり嫌われているようです。では、安倍政権はどのような実績をあげたのか、以下に直近のものをまとめたものを田中秀臣氏のブログから引用させていただきます。

[経済]“安倍嫌い主義”の人たちが見ようとしない不都合な事実
倒産件数減少 http://twitter.com/shinchanchi/status/564788152502853632 
非正規から正規へ増加 https://twitter.com/shinchanchi/status/561820637514051585 
総雇用者所得も増税分除くと増加、有効求人倍率上昇&失業率低下https://twitter.com/shinchanchi/status/561818954692165632 
さらに付記 
高校生就職内定率 バブル期並みの水準に
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150216/t10015497811000.html 
特別企画 : 2015年度の賃金動向に関する企業の意識調査
賃金改善を見込む企業は48.3%で過去最高
~ 給与・賞与は総額3.2兆円増加すると試算 ~
http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150203.html 
さらにさらに付記
長期失業者、前年から15万人減少し、2008年以来の100万人を割り込む。
http://www.nikkei.com/article/DGKKASFS17H3Y_X10C15A2PP8000/
これは、主に金融緩和による成果が大きく寄与したものです。増税ははっきりいって、マイナスばかりで一つも良いことはありませんでした。それにしても、安倍政権以外では、このようなことは全くなかったし、これは「○○を死体」とか「■■をします」などではなく、現実に実現されたことばかりです。

このような実績を持つ、総理大臣を"安倍嫌い"で批判する人たちにとっては、本当に不都合な真実だと思います。

さて、抵抗勢力の人々は別にして、多くの国民は、安倍政権をどのようにみていているのでしょうか。朝日新聞による面白いアンケートの内容の記事がありましたので、以下に掲載します。
安倍内閣支持の理由 「ましだから」53%
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみコピペさせていだきます。
 安倍内閣を「支持する」は55%、「支持しない」は38%で、内閣支持率は高い水準を維持している。内閣支持層に「内閣に期待しているから」か、「これまでの内閣よりましだから」かを質問すると、「期待している」は42%で、「ましだから」の53%が多かった。自民支持層でも「期待派」と、「まし派」がほぼ並んだ。
この結果をみると、"安倍大嫌い"の朝日新聞の悔しさがにじみでているようです。安倍政権を支持する層が多数派であることは、どうあがいても否定のしようがないです。

そうして、朝日新聞としては、自民支持層でも「まし派」がほぼ並んだなどとしていますが、そもそも、民主主義体制内では、およそどんな政党でも、国民にとって全面的に「満足」などということはありえず、すべてに満足がいかなくとも、方向性などが自分とあっていれば、支持するというのが普通です。

チャーチルは、民主主義について以下のように述べています。

「民主主義は最悪の政治といえる。これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが」

すべてに満足のいく、政治など民主主義体制内ではもともとありえないのです。

ということは、やはり、国民は安倍政権を支持しているということであり、"安倍嫌い"の反対勢力は支持はしていないということです。

かつて、日本は戦前、戦中、戦後にわたって、コミンテルンといわれるソ連のスパイが国内で暗躍し、かなり日本の政治に悪影響を与えてきました。

ところが、池田総理による、「所得倍増政策」などにより、労働者の賃金も上昇した後は、コミンテルンの影響力はなくなりました。やはり、経済がまともになり、賃金が上昇すれば、コミンテルンなどに幻惑される人間もいなくなるということです。

さて、安倍政権はいわゆるアベノミクスという経済対策で、経済を良くしようとしています。この動きは、最初はかなりうまくいきそうでしたが、昨年4月の8%増税で、後退を余儀なくされました。

しかし、金融緩和の効果自体は、増税によって後退させられはしたものの、それでも着実に効果がでており、上記で示したような安倍嫌いの人たちにとっては、不都合な真実である、経済指標の上向き傾向という事実かあります。

国民の多くは、これをかなりまともに評価しているのだと思います。このまま、景気が良くなれば、日本からコミンテルンが消えたように、"安倍嫌い"の対抗勢力姿を消すことになると思います。

だからこそ、彼らはそんなことはさせじと、断末魔の雄叫びをあげ、安倍政権を糾弾し、アベノミクスの頓挫を狙っているのです。

しかし、そのようなことにはなりそうもありません。私自身は、"安倍嫌い"という姿勢も、許容される場合もあると思います。しかしそれは、安倍政権に変わる効果のある対策を示す場合にのみ許容されるものだと思います。ただ反対するだけでは、大多数国民は馬鹿ではないので、単なる"安倍嫌い"に幻惑されることはありません。

代案もなくただただ「安倍が嫌い」と叫ぶだけでは、かつてコミンテルンが見捨てられたように、見捨てられることになると思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月3日日曜日

【憲法記念日】舞の海氏が新説「日本人力士の“甘さ”は前文に起因する」「反省しすぎて土俵際…」―【私の論評】日本人なら米国製日本国憲法ではなく、日本製大日本帝国憲法を研究し語り継げ!


舞の海秀平氏
 元小結の舞の海秀平氏が3日、東京・平河町の砂防会館別館で開かれた公開憲法フォーラム「憲法改正、待ったなし!」で提言を行った。昨今の日本人力士の「甘さ」は憲法前文の影響だと持論を展開し、会場の笑いを誘った。提言の要旨は次の通り。

 日本の力士はとても正直に相撲をとる。「自分は真っ向勝負で戦うから相手も真っ向勝負で来てくれるだろう」と信じ込んでぶつかっていく。

 ところが相手は色々な戦略をしたたかに考えている。立ち会いからいきなり顔を張ってきたり、肘で相手の顎をめがけてノックダウンを奪いに来たり…。あまりにも今の日本の力士は相手を、人がいいのか信じすぎている。

 「これは何かに似ている」と思って考えてみたら憲法の前文、「諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」に行きついた。逆に「諸国民の信義」を疑わなければ勝てないのではないか。

 私たちは反省をさせられすぎて、いつの間にか思考が停止して、間違った歴史を世界に広められていって、気がつくとわが日本は国際社会という土俵の中でじりじり押されてもはや土俵際。俵に足がかかって、ギリギリの状態なのではないか。

 今こそしっかり踏ん張って、体勢を整え、足腰を鍛えて、色々な技を兼ね備えて、せめて土俵の中央までは押し返していかなければいけない。

 憲法改正を皆さんと一緒に考えて、いつかはわが国が強くて優しい、世界の中で真の勇者だといわれるような国になってほしいと願っている。

【私の論評】日本人なら米国製日本国憲法ではなく、日本製大日本帝国憲法を研究し語り継げ!

舞の海氏が語るように、本当に昨今の日本人力士の「甘さ」は憲法前文の影響であるのかどうかが本当であるかどうかは何ともいえない部分がありますが、力士に限らず、多くの日本人が憲法に考え方や行動に大きな影響を受けているのは間違いないものと思います。

そうして、その影響はやはり舞の海氏が語るように、ポジティブなものではなく、ネガティブなものだと思います。

このブログにも以前から憲法についても掲載してきました。その代表的なものを以下に掲載します。
「日本は憲法改正せよ」が米国議会で多数派に―【私の論評】憲法を改正するか、中国の属国になるか、アメリカの51番目の州になるか、あなたはどの道を選択しますか?
GHQによる日本国憲法草案
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事からごく一部のみ以下にコピペざていただきます。
米国が日本を占領した時期に起草した日本国憲法は、本来、日本を二度と軍事強国にしないことが主眼だった。だから日本が軍事力や戦力を永遠に持てないようにするという特徴があった。だが、その後、朝鮮戦争の勃発で米側に日本の武装を求める動きが高まった。 
それでもなおその後の長い年月、「日本が改憲して軍事面での規制をなくせば、また軍事大国の道を進む」というような、日本の左翼の主張にも似た護憲論が米側でも有力だった。 
だが、そうした米国の認識が変わってきたのだ。 
その変化の集約は、米国の議会調査局が2010年10月に作成した日米関係についての報告「日米関係=米国議会にとっての諸課題」の記述に見ることができる。
現在では、米国議会においても、日本が改憲すべきという意見が多数派を占めるようになっています。これを考えると、国際法に違反して押し付けられた、占領地法に過ぎない日本国憲法など捨て去り日本独自の憲法を定めるのが妥当であることは、疑いの余地はありません。

そうして、それを実行するためには、まずは日本人なら日本人が制定し明治22年2月11日(1889年)に公布された「大日本帝国憲法」を学び語るべきです。これになしに、日本人が憲法を語ったり、新たな憲法を語ったりするようなことがあってはならないです。

明治時代、日本が生き残るために必要だったのは、西欧の人々が納得するような憲法や法体系でした。憲法がなければ、不平等条約も改正できず、西欧に伍することはあり得なかったからです。

そこで伊藤博文らが、10年近くもの時間をかけて、伝統と国益が両立する西欧のモノ真似ではなく、日本の歴史、文化、伝統に則りながらも西欧を凌駕するような気概で作ったのが大日本帝国憲法でした。

日本古来よりある十七条憲法と五箇条の御誓文から『古事記』『日本書紀』までを徹底的に研究し、たとえば、議会制民主主義は『孝徳天皇や天智天皇のころよりから日本は話し合いで政治をやってきた、天皇が臣下と相談せずに物事を進めるという伝統は我が国にはない』というふうに解釈し解説書を著しました。


そもそも、日本でいわゆる話し合いの文化が始まったのは歴史が古く、それに関して文字で書かれた一番古い文献は十七条憲法です。和をもって貴しとなす。物事は話し合って決めようということが書かれています。そうして、古事記、日本書紀、万葉集などもそうなのですが、考えかたの根底に上は天皇から下は乞食まで同じ日本人であるというのがあります。日本には、奴隷という概念が元々ありません。

これは、世界的にみてもとんでもなく革新的です。そもそも、奴隷制度があった他国ではあり得ない発想です。

そうして、帝国憲法に書かれている国家観は『日本は天皇の国である』という一言に尽きます。
月岡芳年大日本名将鑑」より初代「神武天皇」
そうして、伊藤博文らは10年近くもの時間をかけて、大日本帝国憲法を作りあげましたが、一方の日本国憲法はマッカーサーの落書きをもとに素人が1週間で書き上げたものだと言われています。

そうして、かけた時間もさることながら、両者の最大の違いは、大日本帝国憲法においては有事を想定しているにもかかわらず、日本国憲法においては有事は一切想定してないという違いがあります。

日本人が本当の意味で天皇を必要とするのは、『いざ』という有事です。有事とは国家事変、戦争、天災の三つで、これらが起こったとき、天皇陛下は日本の中心となって、国を滅亡から救う役割が求められるのです。

二・二六事件
たとえば、国家事変の典型は二・二六事件ですが、クーデターによって内閣がなくなったとき、反乱軍討伐の方針を示したのは昭和天皇でした。帝国憲法では、『いざ』というときに日本国の本来の持ち主として、天皇陛下は麻痺した政府機能を回復する役割を担っているのです。

大日本帝国の国家観は、東日本大震災で菅直人首相が右往左往するなか、米軍は自由に動き回っていた現在の日本国憲法の国家観とはまるで違います。

菅元総理の原発事故直後の訪問に対しては批判がまきおこった
マッカーサーは日本を奴隷化するために、『いざ』というときの文言を意図して意識して入れなかったのです。現在の日本は、平和憲法という名の占領地法と日米安保条約によって、『いざ』というときの役割を米軍に委ねてしまっています。

米軍がいなければ、有事を切り抜けられないような現状は、すでに「日本」という国は滅亡してしまったと考えるべきです。今の日本は、本来の日本ではなく、単なる『日本』という一地方名にすぎないと言っても過言ではありません。む大東亜戦争で亡くなった多くの英霊は、このようなことになりたくないからこそ、命を賭して本来の意味での日本を守ろうとしたのです。

日本国憲法下の現状は、大多数の戦後生まれの日本人にとっては当たり前の日常になってしまっていますが、本当に現在のままで良いのでしょうか?良いはずがありません。


日本国憲法がある限り、民主党政権のような政権が生まれたのは必然でした。これからも、あのような政権、いやさらに劣化した政権が生まれる可能性が十分あります。現行憲法を後生大事にしていては、大多数の国民が不幸になるだけです。

日本という国を真剣に考えて作られたのは帝国憲法です。大東亜戦争においては、敵国であった、米国の議会ですら、改憲派が多数派となっている現在、帝国憲法どころか、憲法改正を口にするだけでも、大東亜戦争に参戦すらしたことのない中韓の顔色をうかがわなければならないなど、日本は本当の意味での独立国とはいえなくなってしまいました。

日本が敗戦国のままでいることによって利益を得ているニッポン人(日本の伝統文化を継承しな日本人という意味)勢力が日本にいる限り、憲法の見直しはなかなか進まないでしょう。だからこそ、私達日本人は、大日本帝国を学び、それを語り継ぐ責任があるのです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか(゚д゚)!

【関連記事】

「日本は憲法改正せよ」が米国議会で多数派に―【私の論評】憲法を改正するか、中国の属国になるか、アメリカの51番目の州になるか、あなたはどの道を選択しますか?





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2015年5月2日土曜日

習主席に脅威 側近に“黒いカネ”爆弾 「反腐敗運動」トップ自ら汚職疑惑 ―【私の論評】通常の権力闘争か、クーデターから中国分裂まで発展するのか(゚д゚)!


習近平
「一族が巨額資産を保有」と米紙に暴露された中国・習近平国家主席。その権力基盤が揺るぎかねない重大懸念が浮上している。「反腐敗運動」を主導する腹心、王岐山・中国共産党中央政治局常務委員ら政権中枢幹部のスキャンダルが炸裂(さくれつ)しそうなのだ。背後で暗躍するのは「権力ハンター」「闇の帝王」などの異名を持つ謎多き政商と、失脚した大物幹部を兄に持つ実業家。中南海(党・政府所在地)に激震をもたらす爆弾情報とは-。

「スキャンダルが公になれば、『反腐敗運動』は頓挫しかねない。それだけに、われわれの同胞はみな事の成り行きに注目している」

中国共産党の高級幹部の子弟「太子党」関係者はこう声を潜める。

中国人社会の間で注目を集める「スキャンダル」とは、習政権を支える王岐山氏に関するものだ。

習氏が推し進める「反腐敗運動」で、腐敗官僚たちを次々と血祭りに上げている「党中央規律検査委員会」。その書記を務める王氏は、取り締まり側の現場責任者として辣腕(らつわん)をふるってきた。運動を、政敵潰しと国民の人気集めに利用してきた習氏にとって、政権の屋台骨を支えるキーマンともいえる。

王岐山
その王氏に関する不穏な情報が出回っている。

「郭文貴氏という中国人実業家が、亡命先の米国で受けた米国メディアでのインタビューが発端だ。このなかで郭氏が、王氏自身も過去に汚職に関与していた…とほのめかした。事実なら、『反腐敗運動』の取り締まり側のトップが腐敗していたことになり、運動そのもの、ひいては習政権の正当性が問われることになる」(先の太子党関係者)

郭文貴
習政権中枢の大物幹部のスキャンダルを握っているとされるこの郭氏。最近まで謎多き人物として正体が知られていなかった。

複数の中国メディアによると、年齢は48歳で、「謎の実業家」「権力ハンター」などの異名を持ち、155億元(約2976億円)の資産を持つとされる。

習政権にとっての脅威はこれだけではない。

習氏に失脚させられた令計画・人民政治協商会議副主席の弟、令完成氏の存在だ。

令完成
 「2人の動向にピリピリしているのは間違いない。習政権は『反腐敗運動』への国民の支持によって持っているようなもので、その正当性を覆すようなスキャンダルがこのタイミングで出るのはまずい。政権運営に響く、そうした事態だけは避けたいと思っているはずだ」(鳴霞氏)

赤い帝国に衝撃は走るか。

【私の論評】通常の権力闘争か、クーデターから中国分裂まで発展するのか(゚д゚)!

習近平の腐敗撲滅運動に関しては、以前もこのブログに何度か掲載しました。最近のものではクーデターがあり得ることを掲載しました。ブログ冒頭の記事からは、クーデター一歩手前まで言っている様子が見て取れます。

習近平に相対する勢力はまずは王岐山をスキャンダルで失脚させ、彼らから見れば習近平の暴走を止めようという腹です。これが成就すれば、習近平の腐敗撲滅運動は頓挫します。

これでも、頓挫しなければ、いよいよクーデターの実行をするということで、様々な画策や裏取引がなされているはずです。

しかし、ここで今一度私達は、中国という国の内情をもう一度見つめなおしておく必要があります。多くの人々が中国幻想に酔ったり、酔った人々の言論活動に幻惑されたりして、中国という国の本質を見失っています。

中国には、まともな先進国にみられるような、民主化、政治と経済の分離、法治国家化がなされていません。無論、先進国のそれらが、理想的なものかといえば、そんなことはなく全く満足のいくものではありません。しかしながら、すくなくとも形式上は存在します。中国の場合、形式どころか、はなから微塵もありません。

中国のという国は、一応国と名乗っていますが、私達日本人の概念や、まともな他の先進国の概念にはあてはまらない、集団組織です。

中国をまともな国とみなしてはいけない

まずは、多民族国家であり、これは何もチベットや、ウイグル、内モンゴル、満州などに多民族が多く存在するというにおよばず、中国全体が多民族の集合体です。そうして、現中国は、これらの地域を侵略して乗っ取って現在の版図を形成しています。

そのためもあってか、建国以来年平均で毎年平均2万件もの暴動がありましたてが、2010年あたりからは、おそらく毎年平均10万件以上の暴動が発生し、それ以来政府も公表しなくなりました。

そうして、経済的には2008年のリーマン・ショック時に事実上破綻しています。ただし、海外から資金の流入などで、今まで何とか自転車操業でやりくりしてきたものの、2014年に日本が金融緩和に転じたことから、その経済の破綻ぶりが、表に出るようになりました。

また、中国には中央にも、地方にも日本のような先進国にみられるような、選挙制度はありません。建国以来一度も選挙をしたことがありません。だから、言葉の厳密な意味で中国には政治家は存在しません。存在するのは、すべて官僚です。

そうして、この国の官僚は全員が完璧に腐敗しきっています。官僚でトップクラスにのぼるためには、他の官僚を手懐けるために、低位の官僚には直接金を、高位の官僚には利権を与えて、自分で荒稼ぎできるように取り計らいます。こういうやり方で、周りの官僚を手なづけて、自分の側につけることてができる人間が、高位に登ります。

ある官僚がとてつもなく能力があったにしても、直接金やモノをくれたり、さらに利権をくれてやったりしなければ、誰もその官僚につかないので、結局高位につくことはできません。日本の官僚の腐敗は、中国のそれと比較すとまるで天使の戯れ事のように清らかなものです。日本の官僚の腐敗など、中国人からみれば、何が問題であるのか理解が及ばないことでしよう。

これは、建国当時から変わりありません。誰一人例外もありません。習近平も、他の幹部もすべて、自ら巨大利権を獲得して、手下の官僚に金をばらまいたり、利権を分け与えたりしています。それができないものは、中国では幹部になれません。ましてや、どう頑張ってみたところで、絶対に主席になどなれません。

アメリカだって、本質的には大きな利権を手にしたものが、大統領になりやすいし、利権も金もない人間はどうあがいても、大統領にはなれないというのも事実ですが、そんなことなど霞んでしまうほど、中国の場合は、直接的な金やモノのやりとり、利権のやり取りが行われています。選挙制度がないので、このようなことにさらに拍車がかかってしまうのだと思います。

中国の政治風土がそういう土壌なのですから、習近平自身も腐敗しているし、習近平の配下のものも全員腐敗しています。腐敗で失脚させられたものや、させられたものの肉親や縁者など、当然そう思っています。

権力闘争なら、切った張った、殺し殺されという具合で、正々堂々とやれば良いものを腐敗撲滅などという美名のもとに、実行するものですから、犠牲になったほうは、恨み骨髄ということになります。

それと、中国は一般の日本人が考えているように、一枚岩ではありません。こういうと、日本だって一枚岩ではないといわれるかもしれませんが、中国と比較すれば、日本は強固な一枚岩です。

どういうことかといえば、日本では選挙制度というものがあるので、民主党政権のときには、民主党を与党とした政権が政治を担います。ここで、いくら自民党あたりが頑張ってみても、次の選挙で勝たなければ、どうにもならず、民主党政権下での政治が続いたわけです。

しかし、中国は選挙がないということで、そんなことにおかまいなくして、たとえば習近平が失脚すればそれで政権も実質的におしまいです。だから、中国の政治は当然一枚岩どころか、複数の派閥の権力抗争の結果にかなり左右されます。ブログ冒頭の記事にもみられるように、中国には上海閥とか、太子党などの派閥があります。

ここで中国の派閥について概説しておきます。以下の概説少し前のものなので、内容は多少異なっているとろもありますが、基本的には現在も同じです。

■中国八大派閥概説

(1)太子党
説明不要のボンボン派閥。国家主席の習近平を筆頭に、失脚した薄煕来、俞正声など中央政治局から軍(劉源)・国営企業(胡錦濤の息子胡海峰、ムービースタアの息子温雲松など)・金融系(江沢民の息子江綿恒)まで幅広く活躍中。


(2)団派:
これまた説明不要の大勢力・ユース組織たる「共産主義青年団」出身の政治家たち。胡錦濤を筆頭に李克強、李源潮、汪洋など。現在では団派が地方のトップのうち1/3を占めているという見方も。
胡錦濤

(3)江派(上海閥):
前国家主席江沢民の影響を強く受けている利権集団。現在は呉邦国、賈慶林、李長春、賀国強、周永康と中央常務委員でも大多数を占めているものの、18大では大幅に数を減らすことが確実視されている。大ボスがいつまで表舞台に立っていられるかが勝負の分かれ目。
江沢民

(4)地方実力者
地方勤めを歴任しながら出世してきた実力派。次期18大では薄煕来は失脚してしまいましたが、汪洋、俞正声などが常務委員昇格確実な情勢ですが、他にも
郭金龍・北京市長(四川→チベット→安徽→北京)
王岷・遼寧省党書記(江蘇→吉林→遼寧)
栗戦書・貴州省党書記(河北→陝西→黒龍江→貴州)
などがこれに該当。地方を廻っているうちに歳をとるのが問題点。郭金竜なんかあと2~3年早くチベットのトップに立っていれば……。てくらいな人物と聞いていたんですが。
(5)エリート:
トップの習近平(法学博士号)、そして李克強(経済学博士号)がともに博士号を取得しているように、領導たちの高学歴エリート化が顕著に進んでいる。他にも高い専門性をもって国営企業のトップクラスから地方の領導へと転身する人物(例:張春賢・張慶偉・郭声琨など)や海外の大学を卒業した海亀族(楊潔チ外交部長)などが該当。天下の名門・金日成総合大学を卒業された張徳江副総理を海亀派のエリートと判断するかは、みなさんのお好きにしてください。
(6)中央官僚:
党や国務院での各中央弁公室勤めが長く、そこを出世の足がかりとした人々。天安門事件の時に泣きながら趙紫陽総書記に傘をさしていたムービースタアなんかが典型ですな。一昔前の「テクノクラート」と同類の概念ですが、なかでも「秘書派」という秘書経歴のある人物が上司の覚えめでたく出世を駆け上るパターンが多く、国務院の各部門トップは秘書経験者が大半を占めているとのこと。
(7)清華・北大閥:
文字通り、中国の双璧・清華大学と北京大学出身者。胡錦濤・呉邦国・習近平が清華大学出身者で、李克強・薄煕来・李源潮が北京大学出身。ちなみに文系理系の別も面白く、常務委員は理系出身者が多数を占めるのに対し、中央政治局委員になるとほぼ半々、地方のトップになると文系の方が多くなるという逆転現象が発生しています。
(8)職業役人:
元々は三農(農民が貧しく、農村が立ち遅れ、農業が発展しない)問題の対応策の一つとして、95年ごろから大学生卒業生を農村の幹部として派遣してきた制度がきっかけ。企業や役所勤めを経験することなく幹部役人「村官」を経験することから職業役人と呼称されています。現在では約20万人の「村官」がいると言われており、未来の中央政治を担う人材を輩出するだろうと言われています。
現代中国は、主に上記で示した、8つの派閥の権力闘争の均衡の上に成り立っています。これらの派閥が互いにくっついてみたり、離れてみたり、妥協したり反目して、中国の政治の方向が決まります。この均衡を腐敗撲滅運動で破ったのが、習近平です。

習近平の腐敗撲滅運動が、通常の権力闘争で終わるのか、それともさらにクーデターにまで発展し、挙句の果てに中国自体が分裂するのか、ここしばらくは、予断は許されない状況になっています。実際に、最悪の事態になれば、現中国が分裂するということもありえます。

このブログも今後注意深く中国の状況をみまもりながら、中国が分裂して弱小国になることを期待しながら、何か変化があれば、また掲載させていただきます。

それにしても、このおかしげな、まともな国とはいえない、集団組織ははやく分裂して、まともな国家を形成していただきたいものだと思います。それが、現中国の人民のためであるし、アジアの平和と安定には不可欠だと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月1日金曜日

本日は、北海道フードマイスターの店で飲みました

本日は、北海道フードマイスターの店で飲みました

本日は、札幌市手稲区手稲本町にあるバードという名前の、北海道フードマイスターのいる店で飲食しました。

ウドの酢味噌和えです

サーモンのカルパッチョです

ホルモンの唐揚げです

イベリコ豚のクロケットです

かる鴨のスモークです
本日は、食い気が勝っていたのか、すべて少し食べた後の写真になってしまいました。このほかにも、鶏肉のレッグも食べましたが、すべてが美味しかったです。飲み物は、白ワイン、赤ワインと、最後はニッカウィスキー、「竹鶴」の十七年ものをいただきました。

どれも美味しかったです。

ちなみに、北海道フードマイスターとは、北海道フードマイスター検定に合格した人のことです、この検定は、北海道で収穫・生産される食材についての正しい知識を身につけ、自らの食生活に生かしつつ、健康や食文化に至るまで理解を深め、「北海道の食材」を広く伝えていただくための検定試験を実施し、合格された方を「北海道フードマイスター」として認定するものです。

食材と併せて北海道の第一次産業の歴史や食材の栄養についても総合的に学んでいただき、「地産地消」、「食育」、そして観光客へのおもてなしの向上や各産業の協業による北海道食材の価値向上にも一役買う人材の育成を目指しています。

このお店、バーのようなつくりなのですが、驚いたことに、食事のメニューが豊富で、しかもそれが美味しいときているので、食べてから飲みに行くという手間が省けます。食べ飲みが一度にできるということで、重宝な店です。

あれこれ酒の場 Bird
札幌市手稲区手稲本町1条3丁目2-2

観光で、北海道に来られる方や北海道内の方々も、もし北海道フードマイスターのいる店で飲食をされたことがないのなら、一度は試してみる価値があると思います。

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