2017年10月18日水曜日

【激闘10・22衆院選】自民危ない与野党大接戦の59選挙区 立憲民主追い風、失速から挽回試みる希望 選挙プランナー分析―【私の論評】実体は民主党菅政権の立憲民主党に引導を渡せ(゚д゚)!

【激闘10・22衆院選】自民危ない与野党大接戦の59選挙区 立憲民主追い風、失速から挽回試みる希望 選挙プランナー分析

希望の党の失速で、枝野代表率いる立憲民主党は
躍進の勢いだ=17日午前、東京都葛飾区
10・22衆院選の投開票日まで1週間を切った。報道各社は中盤情勢について、「自公3分の2超へ」(産経新聞17日付朝刊)、「自民 最大300超も」(毎日新聞16日付朝刊)などと、安倍晋三首相(総裁)率いる自民党の優勢を伝えているが、選挙は投票箱のフタが閉まるまで分からない。夕刊フジで、選挙プランナーの松田馨氏に情勢分析を依頼したところ、何と59選挙区で与野党候補が大接戦を繰り広げていた。失速からの挽回を試みる小池百合子代表(都知事)の希望の党や、野党第1党をうかがう枝野幸男代表の立憲民主党…。自民党は16日夜、50超の選挙区を「重点区」に指定し、党幹部や閣僚らの投入を決めた。激戦区の勝敗次第では、選挙結果は大きく変わる。

 「前回衆院選(2014年12月)で、小選挙区でも敗れながらも、比例復活した候補がいる選挙区が激しく競り合っている。報道各社が『与党優勢』と中盤情勢を伝えており、アナウンス効果で有権者の投票行動に影響を及ぼす可能性が高い。今後、与党幹部のちょっとした失言が命取りになることもある」

 松田氏は16日、こう語った。最新の情勢分析では、289ある小選挙区のうち、59選挙区で与野党候補が拮抗(きっこう)していた。自民党の「優勢予測」など、一気に吹き飛びかねない僅差といえる。

 注目の59選挙区は別表の通り。


 松田氏は激戦都府県として「東京」「神奈川」「山梨」「新潟」「愛知」「大阪」-を挙げた。大まかな傾向として、(1)激戦区では、立憲民主党がやや優勢(2)希望の党は他党の差別化で苦戦(3)民進党出身の無所属が底力を見せる-などだ。

 東京では、小池氏率いる希望の党の失速が大きい。小池氏の衆院議員時代の地盤・東京10区を引き継いだ若狭勝氏までが「やや劣勢」で、小池氏と二人三脚で追い上げを図っている。小池氏は豊洲移転問題で、石原慎太郎元都知事を激しく攻撃した。石原氏の3男、宏高元内閣府副大臣も当初、東京3区で劣勢が伝えられたが、「やや優勢」に盛り返してきた。

 希望の党の劣勢は、全国に及んでいる。大島敦・元民進党幹事長(埼玉6区)や、山井和則・元民進党国対委員長(京都6区)、馬淵澄夫・元民進党選対委員長(奈良1区)も「やや劣勢」だ。

 大阪では、前職3人が激突する大阪11区が注目される。

 自民党の佐藤ゆかり元経産政務官と、無所属で出馬した平野博文元官房長官、「Dr・イトー」としてメディアの露出度も多い日本維新の会の伊東信久氏が三つどもえの戦いを演じている。佐藤氏が「やや優勢」だが、維新のおひざ元だけに、最後まで分からない。

 このほか、与党大物としては、鈴木俊一五輪相(岩手2区)や、金田勝年前法相(秋田2区)もギリギリの戦いだ。

 過去にも、中盤情勢で「与党圧勝」が伝えられながら、最後に大負けした選挙がある。2000年6月の「神の国解散」だ。報道各社は、自民党が単独で安定多数(260議席、当時)を確保し、自民、公明、保守党の与党3党で300議席に迫ると伝えていた。

 ところが、森喜朗首相が投開票日の5日前、「無党派層は寝ていてくれれば」と、日本選挙史に残る大失言を炸裂(さくれつ)させ、有権者の強い反感を買った。投票率も上昇し、自民党は小選挙区と比例合わせて233議席となった。事前予測よりも二十数議席減となり、森氏の求心力は低下し、翌年2月の退陣へとつながった。

 有権者の投票行動を左右するアナウンス効果も気になるところだ。

 劣勢と伝えられた候補や政党に支持が傾く「アンダードッグ効果」が働けば、野党側に有利となる。反対に「勝ち馬に乗ろう」として、優勢と報道された政党や候補者に投票しがちになる「バンドワゴン効果」が出れば、与党が有利なまま選挙戦を終える。

 松田氏は「アナウンス効果がどう出るか、正確に分析するのは難しい。ただ、有権者の間には『自民党の勝ち過ぎ』に警戒感が広がっているのは間違いない。野党では、立憲民主党に行った民進党出身者が支持を集め、各選挙区で善戦している。一方、希望の党に行った候補は苦戦している。野党でも明暗が大きく分かれているようだ」と語った。

 夕刊フジは前回予測(10日発行)で、いち早く、「自民、公明両党で300議席を超える」可能性を報じた。希望の党の失速で「政権交代」の可能性が後退し、有権者の衆院選への関心が低下し、投票率が下がり、自民党に消極的支持が集まり、議席数を伸ばす-という分析だ。

 現状では予測に近いが、「火事は最初の5分、選挙は最後の5分」といわれる。少しの油断が有力視されていた勝利を逃し、最後まで諦めない姿勢が大逆転を現実にする。

 官邸に近い関係者は「あまりにも無風過ぎて怖い。これまでも、ちょっとしたことが大きな反動になったことがある。気を引き締めなければならない」と語った。

【私の論評】実体は民主党菅政権の立憲民主党に引導を渡せ(゚д゚)!

都内では、立憲民主党の動きが活発です。以下に都内の、選挙戦の状況をまとめておきます。

25選挙区中、与党が20の選挙区で優位に立つ。野党は、立民が5選挙区でリードする健闘をみせ、都知事の小池百合子が代表を務める希望は苦戦しています。

※「接戦」「競り合う」「互角」等の表現は、名前が前の方が僅かにリードしている状況を指します。

1区は、前回は民主党代表ながら落選した立民海江田が優勢に立ち、自民山田が追っています。

「安倍さんの歩いてきた4年10ヶ月はことごとく憲法を踏みにじった足跡だ!!」と訴えた海江田氏
2区も、立民松尾が自民辻をわずかに先行、希望鳩山は支持の広がりに欠けています。
自民辻氏に先行する松尾あきひろ氏
3区は自民石原が過去5回競り合ってきた希望結党メンバーの松原をリード。

4区は自民平が圧倒しています。

5区は、立民手塚と自民若宮が競り合う。自民から希望に移り国替えした福田は劣勢を強いられています。

自民若宮氏と競り合う立憲民主党手塚よしお氏 民主党時代のポスター
6区は、立民落合が左派系の票も取り込んでいるが、自民越智が優勢です。

7区は、知名度の高い立民長妻が優位に立ち、自民松本が追いかけている。希望荒木は失速気味です。

立憲民主党代表代行の長妻氏
8区は自民石原が立民吉田、希望木内を寄せ付けず圧倒しています。

9区も自民菅原が大きくリードしています。

10区は、自民鈴木が三つどもえの激戦から一歩先行、立民鈴木、希望若狭が追いかけています。

11区は自民下村が8選に向け他候補を圧倒。

12区は、公明太田が自民票も取り込み優位に立ち、共産池内は政権批判票の上乗せで激しく追っています。

13区は自民鴨下、14区は自民松島がともに優勢。15区も自民秋元が希望柿沢を引き離しています。

16区は、立民初鹿と自民大西が互角の戦い。希望田村は伸び悩んでいます。

自民大西氏と互角の戦いをする立憲民主党初鹿氏
17区は自民平沢が圧倒。18区は、自民土屋が優位に立つ中、立民菅が激しく追っています。

19区は自民松本が頭一つ抜け出し、立民末松が追う。20区は自民木原が大きくリードしています。

21区は自民小田原が希望長島をわずかに上回っています。

22区は自民伊藤が立民山花を抑えています。

23区は自民小倉を希望伊藤が追う。24区は自民萩生田、25区は自民井上がそれぞれ優勢です。

※希望の党の東京比例復活枠は現在の情勢だと3議席しかないので、長島・松原・柿沢・伊藤の惜敗率次第では若狭は比例復活すらできない可能性もあります。

最新のJX通信社 衆院選第4回情勢によれば、立憲民主党に無党派・政権不支持層から最多の支持を得ているそうです。

報道ベンチャーのJX通信社では、9月下旬以来毎週、東京都内で衆院選情勢調査を実施しています。10月14日(土)・10月15日(日)の両日に実施した最新の調査(第4回)では、比例東京ブロックでの投票意向首位は自民党で30%(1ポイント増)となる一方、第2党として立憲民主党が23%(5ポイント増)で続きました。2週間前の前々回調査で首位だった希望の党は2週続けて投票意向を減らし、16%(前回比2ポイント減)にとどまりました。

支持政党別では、支持する政党はないとしたいわゆる無党派層が30%(前回比4ポイント減)、自民党が28%(2ポイント増)となった他、立憲民主党が19%(4ポイント増)、希望の党が11%(2ポイント減)、共産党が6%(1ポイント増)と続きました。
東京都内では投票意向先、政党支持率ともに立憲民主党が希望の党を大きく上回り、第2党の位置を占める傾向が明確になったと言えます。
加えて注目すべきなのは、無党派層の投票先です。無党派の有権者に比例代表東京ブロックでの投票意向先を聞いたところ、最多となったのは立憲民主党の17%でした。前回まで無党派層で最多の支持を集めていた希望の党は16%となり、立憲民主党を1ポイント下回りました。
立憲民主党は安倍政権を支持しないとする「政権不支持層」からも最多の支持を得ており、東京都内では非自民・反政権票最大の受け皿となりつつあります。

希望の党を率いる小池百合子知事の東京都内での支持率は前週比3ポイント減の34%でした。不支持率は59%となり、今年1月の都内での調査開始以来最も高くなっています。対する安倍政権の支持率は41%で、不支持率は54%でした。

今回の調査に加え、過去の選挙結果や調査データをもとに衆院選比例代表東京ブロックでの各党の獲得議席(定数17)を予測したところ、自民党が6議席を固め、最大で8議席までの伸びしろがある状態で第1党となる可能性が高いです。続く第2党は立憲民主党で現状4議席を固めており、最大で6議席まで獲得できる可能性があります。希望の党は3議席を固めたが上限は届いても4議席と見られ、共産党と公明党はそれぞれ1~2議席にとどまりそうです。日本維新の会は1議席を獲得できるかどうか微妙な情勢です。


また、東京都内に25ある小選挙区では、支持を伸ばしている立憲民主党の候補が自民党候補と接戦になっている選挙区が複数あり、情勢が注目されます。東京の25小選挙区のうち、各党で獲得が見込まれる選挙区の数は上図の通りです。昨年の参院選では、事前の情勢分析の相場観よりも1人区で自民党候補が敗北するケースがやや多くなり「取りこぼし」を指摘されました。立憲民主党の候補擁立に関しては、公示間際に「野党共闘」の枠組みで共産党が候補を下ろした選挙区もあります。立憲民主党への支持が短期間で伸びたことで、東京都内の小選挙区でも同様の自民「取りこぼし」の現象が生じないか注目されます。

上では、立憲民主党の都内での状況をお伝えしましたが、この傾向全国に波及する可能性もでてきました。

それにしても、都内の無党派層の方々は、立憲民主党とは何者なのか理解されているのでしょうか。

そもそも、代表の枝野幸男は極左暴力集団革マル派からの資金提供について答えてないですし、立憲民主党は菅・枝野・辻元・長妻など菅内閣のメンバーそのままです。しかも菅は菅政権は良かったと未だに言っています。過激派との関係も深刻です。いわゆる彼ら支持する市民とは過激派かもしれないです。違うと言うなら枝野は革マルとの関係等を選挙前に説明すべきです。

有権者その中でも無党派層のみなさん 騙されてはいけません。 民進党は 「希望の党」と 「立憲民主党」の二つに分裂し 2種類の党名を名乗っていますが いずれにしても 元は”あの民進党”です そのことをお忘れなきように。


それは、立憲民主党の手作りの選挙カーをみてもよくわかります。以下に手作り前と、手作り後の写真を掲載します。

改造前
 
改造後
立憲民主党の生い立ちは、衆院選で民進党ではほとんどの議員が、当選できないことが予想されたため、 民進党の両院総会において、満場一致で希望の党へ の合流を決めました。 このときには、辻本議員も「小池さんは日本のメルケル、シンパシ-を感じる」と発言しました。 ところが、小池さんにゴミはいらんと廃除されました。その途端に 「 小池はクズだ!無所属出馬だ!  でも多くの議員が、無所属しんどい大変だということになり、 そうして、そのようなゴミの受け皿として、立憲民主党旗揚げされました。立憲民主党は、 まったく筋の通らない、ゴミのような人たちの集まりなのです。

そうして、このゴミと過去を比較すると、過去最悪の民主党菅内閣の主要閣僚が立憲民主党のメンバーであることがわかります。


このような立憲民主党は衆議院で日本を機能不全にできる拒否権(1/3)を狙っているとしか思えません。国会で、拒否権を発動されたら、日本は何もできなくなるかもしれません。しかも、共産党と希望の造反組と合算でそれを狙っているのでしょう。何が何でも、改憲を阻止したいのです。彼らは、かつての民進党と同じように考え方がバラバラなのですが、ここだけは一致しています。

立憲民主+希望+共産党の勢力が衆院で、本当に1/3以上になり、国会で拒否権を発動できるようになれば、いわゆるねじれ国会どころではありません。北朝鮮対応も満足にできなくなり、韓国、北朝鮮の思うがままにあしらわれるようになるかもしれません。そうなれば、米国などからも見放されます。そうなれば、日本は韓国・北朝鮮の属国になってしまうかもしれません。そうなれば、最終的には中国の餌食になるしかなくなります。これが、彼らの狙いでしょう。

この立憲民主党の動きは、いつか通った道を思い出させます。そうです。 8年前マスコミにだまされて出来た民主党政権の暗黒時代です。立憲民主党あの民進党の菅内閣と同じ顔ぶれです。 経済も日米同盟も他国のとの外交もぼろぼろになり、 中国と朝鮮半島は大喜びしました。現在は、やっと安倍政権が民主党政権でボロボロになった日本を立ち直らせている途中です。 立憲君主党を支持する人々は、また地獄に自ら落ちに行くつもりなのでしょうか。そこまで、考えていないというのなら、考え直すべきです。

だからこそ、自公圧勝報道に騙されるべきではありません。自公は最後まで手を抜かないで、取りこぼしのないようにしていたただきたいです。

そうして、有権者は過去の民主党の亡霊のような立憲民進党に今回の選挙で、引導を渡すべきです。
民主党菅政権

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2017年10月17日火曜日

若者は保守化しているのか 雇用改善で政権支持の実態、左翼色強い報道にも縁遠く―【私の論評】まもなく実質賃金も上昇しはじめ、吠え面をかく反安倍派?

若者は保守化しているのか 雇用改善で政権支持の実態、左翼色強い報道にも縁遠く
 毎日新聞の記事で、20代以下と30代の若者に内閣や自民党の支持者が多かったという調査結果が紹介されている。「政治的な知識不足」「現状維持を望む」といった解釈のほか、「雇用の売り手市場」なども要因とされているが、若者は保守的なのだろうか。

 この種の調査では現時点での傾向はつかめるが、変化については経年的な調査の方が分かりやすい。

 そこで、内閣府で継続的に行われている「外交に関する世論調査」を参考にしてみよう。

 日本で「保守化」や「右傾化」とされる代表的な特徴は、中国への態度である。この調査では「中国に親しみを感じる」割合について、年代別の経年変化が分かる。全世代でみると、中国に親しみを感じる割合は、1978年の調査開始以降、85年6月には75・4%だったが、それ以降低下し始め、95年10月に5割を切り、直近の2016年11月では16・6%(20歳以上)まで下がっている。

内閣府が2016年12月26日に発表した外交に関する世論調査より グラフはブログ管理人挿入以下同じ
 世代別の数字をみると、1999年10月では全世代で49・6%、20代で48・9%、60代で47・4%と、ほとんど差はなかった。しかし、直近の2016年11月では、全世代で16・6%、20代(18、19歳を含む)で31・1%、60代で12・8%と世代間の差が大きい。このデータでは若い世代ほど「保守化」「右傾化」していないことが分かる。

 一方、自民党支持についてみてみると、若い世代ほど支持する割合が高くなっている。より正確にいえば、若い世代は、それほど「保守化」していないが、自民党支持が強いと説明することができる。

 もっとも、これは自民党というより、第2次安倍晋三政権の特徴だといえる。実際、民主党への政権交代を許したときや、第1次安倍政権の際にも、若い世代は自民党支持は多くなかった。

 なぜ、それほど「保守化」していない若い世代に自民党支持が多く、「保守化」している老齢世代で自民党支持が少ないのか。筆者が思うに、若い世代は雇用を重視し、情報はネットなどテレビ以外から入手する。一方、老齢世代は雇用の心配がなく時間はあるが、情報を主にテレビに頼っているからではないだろうか。

昨年の結果より作成、「もりかけ問題」で一時、内閣支持率は
下したが最近はこのグラフに近いかたちになっている
 大学教員をしている筆者には切実な問題だが、大学生にとっての最大の関心事は就職である。初めての就職がうまくいくかどうかが、その後の人生を決めるともいえる。

 民主党政権時、残念ながら就職率は低く、就職できない学生が多かった。ところが、安倍政権になってから就職率は高まり、今では就職に苦労していない。正直なところ学生のレベルが以前と変わっているわけではなく、政策によってこれほどの差があるとは驚きだ。

 しかも、今の学生の情報入手はネットが中心で、左翼色が強く政権批判が多いテレビをあまり見ない傾向がある。そうした意味で老齢世代と若い世代は正反対だ。

 安倍政権の金融緩和と表裏一体の雇用重視は本来、左派政策なので、「保守化」していない若者にも受けるのだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】まもなく実質賃金も上昇しはじめ、吠え面をかく反安倍派?

若者が、内閣を支持する理由として、高橋洋一氏は若者は雇用が良くなったことを評価し、情報入手はネットが中心であることをあげています。そうして、中国への態度から若者は決して保守化しているわけではないことを主張しています。私もそう思います。

ブログ冒頭の、高橋洋一氏の記事にでてくる、毎日新聞の記事を以下にそのまま引用します。
<衆院選>若者層は保守的? 内閣・自民支持多く…世論調査  
 衆院選公示を10日に控え、国政選挙では、昨年夏の参院選から選挙権を得た、18歳以上の10代の若者が今回初めて衆院選に臨む。総務省によると、前回参院選で10代は40歳前後の世代と同程度の46.78%が投票し、投票意欲は決して低くはない。各党とも新たな票田として注目しているが、各種の統計や専門家の分析によると、10代から30代までの比較的若い世代で政治意識が保守化していると言われる。全国各地の10代有権者10人にその背景を聞いてみた。【大隈慎吾、水戸健一、野原寛史】 
 毎日新聞が9月に2度実施した全国電話世論調査(9月2、3日と同26、27日)によると、全体として20代以下(10代を含む)と30代は、40代以上の高齢層に比べて内閣支持率も自民党支持率も高い傾向を示した。 
 最初の調査では20代以下の内閣支持率5割弱に対し、70歳以上や40代は4割台、他の世代は3割台どまりで、20代以下の高さが際立った。2度目の調査でも20代以下と30代は4割台で、40代以上は3割台にとどまった。 
 年代別の自民党支持率も、最初の調査は20代以下が4割弱と最も高く、30~60代の2割台と好対照。2度目も20代以下は3割程度で、30~60代は2割台だった。 
 こうした傾向について、10代有権者の多くは「何も知らないままなら、有名な候補に」などと政治的な知識不足を背景にあげた。福岡市の男子大学生(19)は「知らないし、わからないと現状維持で問題ないと考えるからではないか」と話す。 
 「関心のない人がとりあえず名前を知っているから入れている」「自分の主張がないから、支持者の多い方に流される」などと同世代に厳しい指摘もあるが、「民主党政権はマニフェストも達成できず、インターネットの発達で失敗も隠せない」「安倍(晋三)首相はリオ五輪閉会式のスーパーマリオの演出など見せ方もうまい」といった声も聞かれた。 
 世代間の違いを指摘する声も出た。北海道の男子大学生(19)は「自分たちは子供のころから雇用難。安倍政権で景気や雇用が改善し、わざわざ交代させる必要もないと考えているのでは」と話す。 
 大阪市の予備校生(18)は「私の祖父母は野党側の考えに近いが、若い世代は安保闘争のような大きな政治運動の経験がない。野党の政策はどこか理想主義的で、現実的な対応をしてくれそうな自民がよく見える」と解説した。 
 有権者の政治意識や投票行動を研究する松本正生・埼玉大社会調査研究センター長によると、他の各種世論調査でも10代を含む若い世代で内閣や自民党の支持率が高い傾向にあり、男性が女性よりも高いという。松本さんは「安倍首相のきっぱりとした物言いや態度に若者が好感を抱き、ある程度の固定ファンがいるのではないか。大企業や正社員を中心とする雇用の売り手市場や株高の現状が続いてほしいという願望が、若い世代で強いのだろう」と話す。 
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171009-00000010-mai-soci
若者は保守的と指摘する毎日新聞の記事は、若者はモノを知らない馬鹿者と言っているようなものです。モノを知らないのはどちらなのかと言いたくなります。

このような批判をすると、以下のようなグラフを提示して、2010年半ばからエンゲル係数が急上昇しているなどの批判をする人もいます。

これについては、いろいろ調べたところ、田中秀臣氏が最も理解しやすい反論をしていました。それを以下に掲載します。
エンゲル係数の推移を見ると、平成元年から平成16年(2004年)にかけて低下していましたが、平成21年(2009年)以降上昇しています。これは、エンゲル係数が、世帯主が60歳以上の高齢の世帯では高い傾向があるため、高齢化に伴って高齢の世帯の割合が上昇していることなどが全体のエンゲル係数の上昇にも関係しているのです。 
それと所得が上昇して外食が増えるとエンゲル係数が上昇したりもするのです。エンゲル係数は基本的に高齢化の進展でこれからも上昇トレンドにあると思いますが、その他の要因でも影響がおこるといえます。 
 エンゲル係数という一部分を取り出して、現在よりも民主党政権時代の方が暮らし向きがよかったという見方は、 
1)民主党政権時に失業率が高率(見かけ失業が減る傾向が始まったかのようにみえてもそれは求職意欲喪失者が増えたため=景気の悪化が深刻で職をさがすこと自体をあきらめたから)であったことをみていない 
2)民主党政権時に経済的自由での倒産件数の比較にならないほどの多さを無視 
3)現段階での自殺者数の減少を無視(民主党政権時よりも安倍政権の下の方が減少率はるかに拡大) 
4)最低賃金の上昇も無視などさまざまに列挙できるものを無視しています。さらに最近では、雇用回復の中での実質賃金上昇もみられます。民主党政権時では、雇用悪化の中での実質賃金上昇があったのですが、それは採用コスト増加で失業者増加をもたらしました。 
安倍政権を批判するならば、現在のアベノミクスのうちリフレ政策をさらに意欲的に実行せよ、というのがまともな批判の方向でしょうが、そういう話にはならず、批判のための批判しかできない人達が多いようです。
以上、田中秀臣氏の反論にでてくる指標のグラフを以下に掲載します。

就業者数については、どうみても安倍政権になってから増加しています。

倒産件数も、安倍政権になってから持続して減っています。


自殺者数も、安倍政権になってからかなり減っています。


実質賃金については、安倍政権になってから下がっています。直近では多少あがっています。

これは、反安倍派にとっては、格好の突きどころですが、これも先程のエンゲル係数のように、反安倍派は他の重要なことを見落としています。

それまで、金融引締めで雇用が悪化していた状況でご存知のように、2013年から日銀は金融緩和に転じました。そうすると、何がおこるかというと、比較的低賃金のパート・アルバイト、正社員も比較的低賃金の新卒や若年層から雇用が増えます。

そのため、マクロ経済学では、金融緩和をした直後には、雇用は増えるものの、実質賃金が下がるということが知られています。まさに、安倍政権になってからの実質賃金の低下はこれで説明ができます。

これは、大企業が業容を拡大するときにも似たような現象がおこります。たとえば、流通関係の企業で、景気が良いので、さらに利益をあげようと、店数を増やせば、店に配置する相対的に低賃金のパート・アルバイト、新卒を増やすことになります。

そうなると、どうなるかといえば、会社全体での平均賃金は下がります。金融緩和をして、実質賃金が下がるのはこれと同じようなものです。

新卒や非正規(主婦パート・アルバイト、高齢者再雇用)などの人たちが増えればその人たちの名目賃金は低いです。これらの雇用が増えていれば、インフレ率との見合いで実質賃金が下がることは明白です。実質賃金の低下で政府の経済政策は失敗と判断するのは明らかに間違いです。

しかしけ現状どおり金融緩和政策が続けば、次の段階では、人手不足となり、安定して人員を確保しようとすれば、当然のことなが、企業も賃金があげなければならなくなります。その動きが多くの企業にまで広がれば、全体の実質賃金もあがることになります。

一つ付け加えておくと、本来は実質賃金は今頃は確実にあがっていたはずなのですが、残念ながら2014年4月から、消費税増税をしてしまったため、個人消費が冷え込み、それが企業業績にも悪い影響を与えたため、雇用情勢は良くなりましたが、実質賃金上昇にまではいたりませんでした。

しかし、この状況は長くは続きません。最近実質賃金が多少あがっているのはその予兆です。しばらく、雇用者数が増え、実質賃金が減少する状況が続きしまた。いずれ、女性や高齢者などの雇用にも限界がくるでしょう、そうなると企業としては、人材を確保するためには、賃金を上げざるを得なくなります。その時期は近いです。

最後に、安倍総理が10%増税を前提として、増税分の税収の使いみちについて言及したことをもって、安倍総理は10%増税すると早合点している人もいるようですが、安倍総理は税収の使いみちについて言及しただけであって、増税するとはっきり言及したわけではありません。

このブログでは、8%増税分の税収が、社会保障にあまり使われることなく、財務省がありもしない政府の借金返済につかわれている実体をあげて、安倍総理はこれを批判しているのだという見方を紹介しました。実際そうだと思います。

次の10%増税の時期まで、北朝鮮情勢の悪化が続いていれば、政府としては北朝鮮情勢悪化のため、増税は延期ということで、三党合意による増税法案を廃案に追い込むのはたやすいことでしょう。

さらに、もし北朝鮮情勢にかたがついていたとしても、三党合意の一党である民主党が、現状では民進党と名称を変更し、半分消滅したような状況にあり、2年後には完全消滅しているかもしれません。そうなると、増税法案を廃案に追い込むのはたやすくなります。

いずれにせよ、10%増税は今から二年後のことです。安倍総理も朝鮮半島有事が間近に迫っていることから、現在は今でも政治勢力として強大な財務省と事を構えるのは避けたいと考えているのでしょう。財務省も、北朝鮮有事に備えることに協力して欲しいと考えているのでしょう。

そんなことから、現在の選挙では増税は争点と見るべきではないことを最後に付け加えたいと思います。

現在、増税凍結宣言を早々と行った、維新が苦戦しているのをみると、実際そうなりつつあるようです。

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↑この記事少し前の記事ですが、維新が苦戦していることから、今回の選挙ではやはり消費税凍結が争点とはなっていないことがうかかわれます。

2017年10月16日月曜日

札幌市民が選挙妨害者を叱って黙らせた!ぐっじょぶ―【私の論評】ただ「安倍やめろ」ではあまりに安易すぎて、認知症になってしまう?

札幌市民が選挙妨害者を叱って黙らせた!ぐっじょぶ

安倍総理が札幌で演説中に、プラカードを掲げた選挙妨害者が野次を飛ばし、市民に一喝される場面がみられた。

反安倍総理派は圧倒的少数。完全に負けている。
反安倍「ワーワー!(騒いでいる)」

一般人「選挙妨害やめろー!」「選挙妨害するなー!」

反安倍「選挙妨害しろ!」

一般人「選挙妨害するの!?」

反安倍「しないです…」

一般人「いや選挙妨害するの!?」

反安倍「しないです…」

一般人「選挙妨害するんだったら(聞き取れない)」

一般人「選挙妨害やめろー!」

一般人「おまわりさーん!」「うるせーぞ!選挙妨害するなー!」「帰れよ!」

この騒動には安倍総理も気づいた様子。演説しながら騒動のやり取りを目で追っている。


カメラが手前を映すと「安倍やめろ」とプラカードを掲げた人物が1人立っていた。周囲にいる人物も仲間かもしれない。



ざっと辺りを映すと、プラカードを持っているのは極めて少数で大多数は安倍総理の演説を聞きに来た一般人であることが分かる。あとはマスコミがちらほら。

思えば演説の場で騒いでいるのはいつも声が大きい少数派だった。ここで多数派の一般人が対抗して戦い始めればどちらが勝つかは目に見えている。

勇気ある札幌市民に拍手をおくりたい。おそらくマスコミはこのやりとりを報じないだろうが、日本は確実に良い方向に向かい始めている。

札幌でもみられた偏向報道に抗議するプラカード

【私の論評】ただ「安倍やめろ」ではあまりに安易すぎて、認知症になった?


こちら、札幌からです。この街頭演説は10月15日(日) 札幌の大通り西4丁目で行われたものです。


実は、この後にさらに許しがたい暴挙がありました。その後ハイタッチしてまわっていただいた安倍総理の手を反安倍の人が爪たててつねっていました。本当に暴力的な表現しかできない人たちなのだと思います。安倍総理その後次の会場での演説では手に絆創膏を貼っていたそうです。さすがに、他の人たちもここまで悪質なことはするとも思わず、気が付かなかったようです。

ハイタッチの中、反安倍の人が安倍総理の手を捩じ切ろうと
してるのに、痛いの我慢してハイタッチしてる安倍総理です。
それにしても、選挙妨害は新潟でもあったばかりでした。 新潟では、「新潟に原発は…」と叫ぶ女性に、聴衆の男性が「選挙妨害するな!」と抗議の声を上げると拍手が巻き起こったそうです。どこの市民団体なのか知りませんが、このような妨害をすることは絶対に許すことができません。

そもそも、選挙妨害は犯罪です。以下にその根拠となる法律を掲載します。

選挙の自由妨害に右も左もありません。どの陣営にも自由に演説をする権利があり、それを阻害する行為はすべて良くないです。 応援も相手に迷惑が掛からない気遣いが必要です。 街頭演説は自己主張の場ではなく、あくまでも候補者が主役です。

私自身、共産党であろうが、何であろうが、自分の支持していない政党の代表などが、街頭演説をしているときに、そこにわざわざ行って、○○辞めろというプラカードを掲げたり、声をはりあげて妨害しようとか、手をつねろうなど思ったこともありません。そもそも、そこには行かないです。

それにこのような行為は下品です。普通の神経の人なら、とてもこのようなことはできません。異常です。

選挙違反通報しても どうせ警察が動かないというのは間違っており、違反が明らかな場合、注意や警告がなされています。 注意や警告は詳細が報じられないに過ぎないわけです。 そして、これを守らなければ検挙されます。 多くの場合は、 『選挙後に』 摘発が行われます。実際に摘発事例もあります。

今後、このような行為を見かけたら、妨害を阻止するだけではなく、妨害している当人の写真なども撮影しておいて、警察に届けるべきです。

それと、このような行動を平気でする人たちに、警告をします。「安倍辞めろ」という下品なキャンペーンを繰り返しているうちに、自らが下品になるだけではなく、それこそ民進党が崩壊したようなことを助長することになります。

それについては、以前このブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
リベラル勢力たちの自業自得 「反安倍なら何でもあり」では国民から見捨てられるだけ―【私の論評】マネジメントの原則から見る民進党消滅の要因(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧たただくものとして、この記事より、私が民進党崩壊の要因としたものを以下に列挙します。 
第1は、自分たちの使命は「政権や権力と戦うこと」と定義してしまうと、本来の使命を考えなくなってしまうことです。 
第2に、「アベ政治を許さない」では、まともな意思決定ができないということがあります。 そもそも、意思決定においては「誰が正しいか間違いか」など考えても不毛であり、「何が正しくて、何が間違い」という考え方をすべきです。
第3に、民進党は、「アベ政治を許さない」という信念に凝り固まって、妥協の仕方が下手だということもあります。妥協が下手であるがゆえに、民進党は「半分の赤ん坊」を得るという間違った妥協ばかりしてしまい、「半分のパン」を得ることのできるまともな妥協ができません。
この3つが知らず知らずのうちに、民進党を弱体化し、とうとう消滅の憂き目に会いました。そうして、この3つが実は、マスコミに携わるものや、「安倍辞めろ」と選挙妨害する人たちの頭を悪くしているものと思います。

「安倍やめろ」キャンペーンは、「もりかけ問題」でもすでに大失敗であることは、明らかなのにまだ続けようとするのは、異様です。

安倍政権に勝ちたいのであれば、安倍政権の政策よりも良い政策を掲げ、挑むというのならわかりますし、知恵を絞るので、それなりに頭も鍛えあげられるでしょうが、「安倍辞めろ」ではあまりに安易で頭も何もつかわず、そのようなことばかりしていると、認知症に近い状態になるのではないかと思います。

野党も、マスコミも懲りずに同じ失敗を繰り返し続けるのは、すでに頭が認知症になっているのではと思ってしまいます。特に、手を抓るなどの行為は、盲動であり、認知症の初期症状なのではないでしょうか。このような人は、選挙妨害をする前に、病院に行くべきです。

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2017年10月15日日曜日

小池新党の掛け声倒れを報じる米国メディア―【私の論評】小池氏は都知事としての政治生命すら危うくなってきた(゚д゚)!

小池新党の掛け声倒れを報じる米国メディア

政策の中身は自民党と変わらず「改革とは言えない」

「ウォール・ストリート・ジャーナル」(10月9日付)の
小池氏へのインタビューを報道する同紙のサイトのタイトルと、写真

 日本の総選挙に米国の主要メディアも真剣な関心を向け始めた。

 関心の対象は、主に小池百合子都知事の「希望の党」の動きである。ただし報道のほとんどは、小池氏が唱える改革はそれほどの改革ではなく、都知事と国政野党代表を兼任して「二兎を追う」と不毛な結果に終わりかねないという慎重な見方も紹介している。

安倍氏への報復が小池氏の狙い?

「ニュヨーク・タイムズ」(10月8日付)は、「先駆者の東京都知事により日本は大きく揺れている」という見出しで、日本の総選挙の開始を報道した。小池知事が女性として国政を大きく動かすに至った側面に焦点を当て、小池氏の政治歴を前向きに描いていた。

 だが同記事は、小池氏が都知事の仕事を後回しにする形で国政に登場したことに対する東京都民の否定的な反応も取り上げていた。記事中では、墨田区在住の61歳の主婦による「二兎を追うものは一兎も得ず」「小池さんが東京都知事としてなにか重要なことを実行したならば国政進出も支持しただろうが、彼女は都知事としてまだなにもしていないと思う」というコメントを紹介している。

 さらに同記事は、小池氏の本来の政策が安全保障や外交面で安倍首相のそれとほとんど変わらず、憲法改正を求めるタカ派であるとも特徴づけていた。だから政策面では「希望の党」はそれほど大きな改革を求める政党ではないようだ、と総括している。

 「ワシントン・ポスト」は10月10日付の「人気のある東京都知事が総選挙に立候補しないことを決め、安倍首相に利益をもたらす」という見出しの記事で、小池氏の不出馬が「希望の党」の人気を大幅に落としたようだと報じた。「新党(希望の党)は指導者のいない政党と国民の目に映り、安倍首相を利する形になった」というのだ。

 また、小池氏の政策や姿勢については、日本政治研究の米国人学者トビアス・ハリス氏の見解として「小池氏が新党の指導者として総選挙に出馬しないことを決めた。このことは、今回の動きが政策面での真の改革を目指すことよりも、自民党内でこれまで安倍氏に冷淡にされたことへの報復に狙いがあることを印象づけた」という言葉を引用していた。

 さらに同記事は、小池氏が自民党の第1次安倍政権で防衛大臣のポストにあったことや、改革を唱えながらも「その政策は自民党の政策とほとんど相違がない」ことなどを伝えていた。

冷静に日本の総選挙を見つめる米国メディア

「ウォール・ストリート・ジャーナル」(10月9日付)は小池氏へのインタビューの内容を伝える記事を掲載した。

 記事の見出しは「日本の変革を有権者に求める女性に会う ただしその変革は大きくはない」である。記事によると、小池氏は男性が圧倒的に多数な日本の政界で長年活躍し、ついに日本の既製政治に挑戦する新政党を立ち上げたが、実は、それほど大きな改革は求めていないという。

 同記事は、「小池氏は変革の顔を見せながら、根本的な変革は実際には求めていない」「外交政策や安全保障政策では小池氏と自民党の間には違いはない」「北朝鮮対策や日米同盟の政策でも『希望の党』と自民党の間には大きな相違はない」といった記述も載せていた。

 また、同紙の記者が小池氏に「誰を『希望の党』の首相候補にするのか」と直接質問したところ、「総選挙の結果をみてから決める」という率直な答えが返ってきたことも明かしていた。

 ウォール・ストリート・ジャーナルは10月12日付の記事でも日本の総選挙を取り上げ、「世論調査では安倍首相が総選挙での大勝利に向かっている」との見通しを伝えた。

 同記事は、共同通信、日本経済新聞、産経新聞、朝日新聞、読売新聞という日本の主要メディア5社の世論調査結果の内容を報じていた。これらの最新の世論調査によると、自民党は衆議院の過半数の議席を確実に獲得し、公明党と合わせると300議席を越えて、憲法改正に必要な3分の2以上の議席を獲得するかもしれないという。その結果は、小池氏の率いる「希望の党」にとって、たとえ野党第一党の議席を得たとしても「大きなトラブル」になるだろうと記している。

 こう見てくると、米国メディアが日本の今回の総選挙を見る目は意外と冷静である。小池都知事が巻き起こした激震のような動きも「それほどの改革ではない」という抑制された見方をしていることが分かる。

【私の論評】小池氏は都知事としての政治生命すら危うくなってきた(゚д゚)!

大手メディア各社の衆院選の序盤情勢調査が出そろいましたが、希望の党はいずれも60議席前後にとどまる情勢です。公認候補235人のうち実に4分の3が討ち死に必至です。

希望の党が、民進党と合流する、しかもその理由が政治資金欲しさであるとみられることから、まずは保守層から嫌われてしまいました。

さらに、小池代表が民進党のリベラル派を『排除いたします』と宣言した、映像が繰り返し流れて以降、風向きは完全に変わりました。


保守派、リベラルの両方の有権者が日ごとに小池氏に対する危機感をつのらせ、希望の党の党勢が急速に衰えました。

希望の小選挙区候補198人のうち優位に立つのは、笠浩史氏(神奈川9)、細野豪志氏(静岡5)、古川元久氏(愛知2)、古本伸一郎氏(愛知11)、玉木雄一郎氏(香川2)らにとどまります。小池代表のお膝元の東京でも苦戦を強いられ、松原仁氏(東京3)は劣勢です。小池代表の側近気取りの若狭勝氏(東京10)も落選の危機です。

比例区の東京ブロックの獲得議席も立憲民主党を下回る可能性があります。何しろ前回、前々回と2度の逆風をはね返して当選を重ねた馬淵澄夫氏(奈良1)や階猛氏(岩手1)、山井和則氏(京都6)など選挙に強い候補が軒並み、劣勢に立たされているのです。

13日の朝日新聞による調査では、(1)自民党と公明党を合わせた与党で300議席をうかがう勢い (2)希望の党は、東京で候補者を立てた23すべての選挙区で先行を許す――などの情勢になっています。

希望は小池頼りの選挙のはずが、アテ外れになってしまいました。小池嫌いの有権者が離れる逆効果で、公示前の57議席を維持できない確率も高いです。

希望に移った民進出身者からは、怨嗟の声が巻き起こり、すでに「小池おろし」の機運は高まっているようです。小川敏夫民進党参院会長は「民進党は解党しない。民進党を守り、再びリベラル勢力を結集する」と発言しました。


しかし、翌日には前原代表がその動きを批判し、当事者の小川会長も「意図せぬ解釈」と自身の発言を否定されたので多少は紛糾が収まったようですが、その懸念は今後もくすぶり続けるでしょう。ここ数年間の信念なき離合集散で「国会議員は再選するためなら何でもありの人たち」と国民に見透かされています。

それにしても、民進の参院内はもともと連合の組織内議員が多く、小池代表が提示する安保法制・改憲容認の「踏み絵」には猛反発しています。

地方組織は今なお『民進党』の看板を掲げ、選挙戦でフル回転しています。野田佳彦氏や岡田克也氏など無所属のベテラン組も、実は民進に党籍を残したままです。そこで選挙後に希望に移った民進出身者もまとめて再結集を目指す動きがあります。選挙が終われば、議席のない小池代表の影響力が弱まるのは確実です。

希望の党の候補者の擁立状況を見ると、自民党の石破茂元幹事長(鳥取1区)、野田聖子総務相(岐阜1区)の選挙区には対抗馬を立てていません。両氏は小池氏と親しいため、今後の連携の可能性を指摘する声もあります。

衆院選で与党が過半数を割った場合について希望の党に連携を呼び掛けることもあり得るたかもしれません。そうなると、小池氏がキャスティングボードを握るという状況もあり得たかもしれません。しかし、現在ではほんどあり得なくなってきました。

小池代表は、改憲発議に必要な3分の2議席のキャスティングボートを握れなければ、それこそ希望の党から「排除」されかねません。その前に希望の党から出ていくことも予想できます。

しかし、今後都政に専念しても前途多難でしょう。五輪の準備や築地市場移転など難問山積。豊洲市場の追加工事は2度も入札不調となり、来年秋までの移転予定が皮算用となりかねないです。都民ファーストも小池人気の陰りで分裂含みです。何より小池代表は都民の支持を大きく失ってしまいました。

JX通信が今月7、8日に実施した調査によると、都知事としての小池代表の支持率は37%で、不支持率は54%に達した。9月23、24日の調査では支持率は58%だっただけに、国政にうつつを抜かす小池代表に皆、そっぽを向き始めているようです。

さて、今後はどうなるのでしょうか。やはりブログ冒頭の米国メディアの見方のように、緑の党がこれから、どうなろうと、全く改革にはならないという見方が順当だと思います。

小池氏はどうなるのでしょうか。私自身は、以前このブログに掲載したように、小池知事の政治生命は都知事で終わりという状況に急速に近づきつつあると思います。その記事のリンクを以下に掲載します。
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東京味わいフェスタで試食する小池知事
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、小池氏が出馬するかどうかまだ未定の時期に、様々な分析から小池氏は出馬しないと断定しました。

さらに、小池氏の政治生命は今後国政においては尽きてしまっているので、東京都知事で終わることも掲載しました。

そうして、東京都知事を複数期にわたって、努める可能性も掲載しました。しかし、これもどうなるかわかりません。

小池氏は、今後速やかに国政から手を引き、都政に専念すべきです。専念するだけではなく、都知事として都民に認められる都政において、成果をあげて結果を出すべきです。そうでなければ、都知事としての政治生命も短命に終わってしまいます。

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2017年10月14日土曜日

【日本の選択】今の日本に必要な「ガラパゴス左翼」との決別 本来の「リベラル」とかけ離れた思想は国民にとって不幸―【私の論評】意味が理解出来ない言葉を平気つかう人はまともな社会人にさえなれない(゚д゚)!

【日本の選択】今の日本に必要な「ガラパゴス左翼」との決別 本来の「リベラル」とかけ離れた思想は国民にとって不幸

ガラパゴス諸島に生育するイグアナ
政治思想の観点から今回の衆院選を分析すると、実に興味深い点がある。自民党、希望の党、立憲民主党のそれぞれが「保守」を掲げている点である。

 自民党が、保守政党であることは周知の通りだ。希望の党は、自らの政党の理念を「社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す」としている。安全保障政策において非現実的な主張を繰り返した民進党左派を「排除」し、保守政党の覚悟を示してもいる。

 問題は、立憲民主党である。

 驚く方も多かろうが、立憲民主党の枝野幸男代表は自らを「保守」と位置付けている。枝野氏は自分自身が「保守」「リベラル保守」であるとの主張をかねてより繰り返しているのだ。

 私自身も、リベラルな保守主義者を自任しているので、「リベラル」と「保守」が必ずしも対立する概念ではない-という枝野氏の論理を歓迎している。「多数者の専制」に陥りがちな民主主義社会の中で、少数者、弱者の声に耳を傾けるというリベラルな姿勢、社会の中の多様性を擁護するリベラルな姿勢は、政治家にとって重要だ。

 こうしたリベラルな姿勢と、わが国の伝統や文化に対して敬意を抱くという保守的な姿勢とは、必然的に対立するものではない。枝野氏が抽象的に「リベラルな保守」について語るとき、私はそれほど違和感を覚えない。

 だが、日本では「リベラル」とは、特別な意味で語られることが多い。これが厄介だ。「憲法9条を守っていれば平和が維持できる」「集団的自衛権の行使容認で徴兵制がやってくる」といった、非現実主義的な「平和主義」を信奉する人々を「リベラル」と呼ぶことが多い。

 こういう人々は本来「保守」でも「リベラル」でもない。愚かなだけである。日本列島に生き残る「ガラパゴス左翼」と呼ぶべき勢力なのだ。彼らの特徴は極端に非現実的な主張であり、盲目的に憲法9条に拝跪(はいき=ひざまずいておがむこと)する様は、一種の宗教儀式を連想させるものだ。

 残念ながら、集団的自衛権の行使容認に関する枝野氏の主張は、本来の「リベラル」とはまったく無関係な「ガラパゴス左翼」の論理そのものだった。

 政党が「保守」「保守」と唱えるのは結構だが、今の日本に本当に必要なのは、「ガラパゴス左翼」と決別した真っ当な意味でのリベラルだ。安全保障政策において現実主義の立場に立ち、共産党とは一線を画したうえで、国内政策においては弱者の立場に立つ。

 「リベラル」との言葉が、ほとんど「愚かしさ」と同義語になってしまっているのは、日本国民にとって極めて不幸なことだと思わざるを得ない。

 ■岩田温(いわた・あつし) 1983年、静岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業、同大学院修士課程修了。拓殖大学客員研究員などを経て、現在、大和大学政治経済学部政治行政学科専任講師。専攻は政治哲学。著書に『逆説の政治哲学』(ベスト新書)、『平和の敵 偽りの立憲主義』(並木書房)、『人種差別から読み解く大東亜戦争』(彩図社)など。

【私の論評】意味が理解出来ない言葉を平気つかう人はまともな社会人にさえなれない(゚д゚)!

リベラル(liberal)という言葉を大辞林で調べると以下のように記されています。
1 政治的に穏健な革新をめざす立場をとるさま。本来は個人の自由を重んじる思想全般の意だが、主に1980年代の米国レーガン政権以降は、保守主義の立場から、逆に個人の財産権などを軽視して福祉を過度に重視する考えとして、革新派を批判的にいう場合が多い。自由主義的。「リベラルな思想」 
2 因習などにとらわれないさま。「リベラルな校風」
1.の意味に関しては、このブログでも以前掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
小池都知事の「排除」も「寛容」も、まったく心に響かない単純な理由―【私の論評】小池氏は、政策論争の前に簡明な言葉遣いをすべき(゚д゚)!
フーヴァー大統領(左)とルーズベルト大統領
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事の論評元の記事で、山口真由氏は、リベラルと、保守について以下のように述べています。
リベラルは「人間の理性」を絶対的に信じる。経済不況や格差は政府の積極的な介入によって解決し、野蛮な帝国は軍事介入によって折伏する。そうやって理性的な人間がコントロールできる領域を広げれば、多様な人間が共存できる理想的な社会ができ上がる。こうした一種の理想主義は、自然を耕し、従えるという発想につながる。 
対する保守は、人間に対する深い懐疑がその源にある。荒野の開拓者を原風景とする彼らにとって、大いなる自然の前に人間はあまりにちっぽけだった。だから、彼らは自然を支配するなどというおこがましい発想を捨て、政府の介入は最小限にし、市場は自由競争に委ねようと考える。 
そんなわけで、アメリカのリベラルは、憲法改正反対や原発再稼働反対を主張する日本のリベラルとは、真逆の立場をとる。
日本のリベラルは、米国のリベラルとも全く異なるどころか、真逆の立場であることになります。

この1の意味でいうと、リベラルと保守とは相対するものであり、リベラルな保守など存在し得ないことになります。

しかし、 "2 因習などにとらわれないさま。"という、より根源的な意味のリベラルであれば、確かにリベラルな保守とは、「因習にとらわれないリベラル」ということになり、これは十分に存在し得る概念です。

さて、この意味でのリベラルで身近なものでは、リベラル・アーツという言葉があります。



リベラルアーツという言葉は元々ギリシャ・ローマ時代の「自由7科」(文法、修辞、弁証、算術、幾何、天文、音楽)に起源を持っています。その時代に自由人として生きるための学問がリベラルアーツの起源でした。「リベラル・アーツ」、つまり人間を自由にする技ということです。

リベラルアーツとは「因習にとらわれないための学問」ということのようです。

「リベラルアーツ」という言葉が大学教育の中でよく聞かれるようになってきました。日本語に直すと「教養課程」等がいちばん近いのですが、内容はちょっと違います。教養という言葉には悪い意味はありませんが、これまで大学における「教養課程」という言葉には「専門教育」の前に学習する一段低い教育といった意味がつきまとっていました。ですからリベラルアーツ教育と言うときには、昔の「教養教育」とは違うんだぞという意味合いが含まれています。

最近まで多くの大学は「役に立つ人材」を育てようということで、なるべく早く専門教育を行い、その専門のスペシャリストを育てようという傾向がありました。しかしそうなると自分の専門のことは詳しいけれど、それ以外のことはあまり知らないという人たちが生みだされてしまいます。これでは、教養ある人間とはいえないです。

やはり、本来のリベラルアーツとは「因習にとらわれないようにするための教養」というあたりが本来の意味であると考えられます。

リベラルを自称する人たちは、言葉の本来の意味からすれば、「因習にとらわれて」はいけないのです。過去にとらわれ極端に非現実的な主張をしてみたり、ましてや盲目的に憲法9条に拝跪するようでは、とてもリベラルとはいえないのです。

さて、経営学の大家である、ドラッカー氏はマネジメントとリベラルアーツに関して次のように述べています。
マネジメントとは、仕事である。その成否は、結果で判定される。すなわち、それは技能である。しかし同時に、マネジメントとは、人に関わるものであり、価値観と成長に関わるものである。したがってそれは、まさに伝統的な意味における教養(英語ではリベラルアーツ)である。(『チェンジ・リーダーの条件』)
そうして、ドラッカー氏はリベラルアーツであるマネジメントについて次のように語っています。
マネジメントとは何か。諸々の手法と手品の詰め合わせか。それとも、ビジネススクールで教えるように、分析道具のセットか。もちろん、道具としてのマネジメントも重要である。体温計や解剖学が、医者にとって大切であるのと同じである。だが、マネジメントの歴史、すなわちその成功と失敗の数々は、マネジメントとは、何にもまして、ものの考え方であることを教えている。(『チェンジ・リーダーの条件』)

それでは、マネジメントとは、いかなるものの考え方なのでしょうか。以下にそれについてドラッカー氏が語っていることを簡単にまとめます。
第1に、マネジメントとは、人の強みを発揮させ、弱みを無意味にすることである。つまりそれは、人にかかわることである。 
第2に、マネジメントとは、それぞれの国や土地の伝統、歴史、文化を仕事に組み込むことである。つまりそれは、人の関係にかかわることである。 
第3に、マネジメントとは、組織の目的、価値観、目標を明確にしてから、周知徹底し、常時確認することである。つまりそれは、組織の目的にかかわることである。 
第4に、マネジメントとは、組織の人間を成長させることである。つまりそれは、組織の人間の訓練と啓発にかかわることである。 
第5に、マネジメントとは、意思の疎通と個人の責任を確立することである。 
第6に、マネジメントとは、マーケティング、イノベーション、生産性、人材育成、人、もの、カネ、社会的責任など、成果の尺度を明らかにして、測定し、向上させることである。 
第7に、マネジメントとは、組織の外に成果をもたらすことである。優れた財・サービスの提供によって、世の中に貢献することである。
ドラッカーは、マネジメントを志す者は、心理学、哲学、倫理学、経済学、歴史などを身につけよといっています。要するに、リベラルアートを学べと言うのです。それらの知識によって、成果を出せといいます。病人の治療、学生の教育、橋の建設、ソフトの設計に使えといっているのです。

リベラルアートを身につけた上で、医学・教育・工学・ITの分野にもそれを適用せよといっているのです。

平たくいうと、マネジメントを実行するには、真の意味での教養がなければならないということです。

そうして、この考えの前提には、やはり「因習からとらわれることがないこと」すなわち「自由」があるのです。

一方、保守主義についても誤解があります。本来の保守主義は政治的にどのような立場をとっているなどということは全く関係ありません。これもドラッカー氏の言葉を引用して説明させていただきます。
保守主義とは、明日のために、すでに存在するものを基盤とし、すでに知られている方法を使い、自由で機能する社会をもつための必要条件に反しないかたちで具体的な問題を解決していくという原理である。これ以外の原理では、すべて目を覆う結果をもたらすこと必定である。(ドラッカー名著集(10)『産業人の未来』)
つまり、改革をするときにそれまでに見たことも聴いたこともないような新しいやり方はせず、すでに存在するものを基盤とし、すでに知られている方法を使い、自由で機能する社会をもつための必要条件に反しないかたちで具体的な問題を解決していくという立場をいうのです。改憲論者だから保守というわけではないのです。

これでは、何も新しいことができないではないかと言う人もいるかもしれませんが、これは無論政治的改革をするときの話であって、政治以外にもマネジメントをはじめ、心理学、哲学、倫理学、経済学、歴史など世の中には様々な分野があり、その分野で新しく確立された手法を政治的改革に用いることを前提としています。

しかし、政治的改革の中で、見たことも聴いたこともないような、新手法をいきなり取り入れると、ドラッカー氏の言うように目を覆うような結果をもたらすことになります。共産主義などその最たる例です。

『共産主義黒書』に掲載されている、共産主義による死者数
過去の金融政策・財政政策もその典型例かもしれません。デフレの最中に、過去に見たことも聴いたこともない、金融引締め、緊縮財政をしたため、日本経済は目を覆うような結果を招いてしまいました。

一方、安倍政権はデフレの時には金融緩和をすべきという、すでに存在するものを基盤とし、すでに知られている方法を使い雇用状況を劇的に変化させることに成功しました。

保守派を自称する人たちも、保守の意味を取り違えている人も多いのではないでしょうか。

言葉の本来の意味を取り違えていては、まともな政策論争もできないのではないかと思います。

政治家がよく「政治家の言葉は重い」といいますが、これは言葉と政治とは切っても切り離せないからです。

政治とは合意を得るための過程であり、国家を存続させるための行動であり、国民(特に弱者)を救うための行為です。本来はそこで用いられる言葉は、極めて厳密なものであり、多くの経験値と実践知の集合体でもあるはずです。

学問の世界で言葉の定義が非常に大事にされるのは、そこに嘘や”誤解”がはいるとそれは学問ではなく単なる虚構になってしまうからです。政治における言葉も本来は学問のように厳密でなければならないのです。

従って政治家は言葉を重んじなければならないはずなのです。もっともメディアや言論界なども、言葉を重んじなければならないはずなのですが、特に政治家はそうでなければならないのです。

保守派も、リベラルもまずは言葉の本来の意味を知ってから政策論争をすべきです。特に基本的な保守とか、リベラルなどの基本的な言葉の本当の意味がわからないでつかうような人は、本来政治家になるべきではないです。

本来、意味を理解出来ない言葉を平気つかう人はまともな社会人にさえなれないはずです。

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2017年10月13日金曜日

“モリカケ問題”争点化も左派メディア敗北 ネット上「偏向報道っぷりが酷過ぎる」―【私の論評】マネジメントの原則からみたマスコミ知能低下の要因(゚д゚)!

“モリカケ問題”争点化も左派メディア敗北 ネット上「偏向報道っぷりが酷過ぎる」

報道ステーションの富川アナウンサー

 新聞各紙の世論調査で自公圧勝の構図が浮かび上がった衆院選(22日投開票)。これまで“偏向報道”を繰り返してきたメディアにとっても衝撃の結果となったようだ。

 11日放送のテレビ朝日系「報道ステーション」では、8党首を集めた党首討論を放送。しかし約45分の討論のうち、ほぼ半分が「モリカケ問題」に費やされ、残りのテーマも「憲法改正」と「選挙の枠組み」のみ。今回の焦点のひとつである「北朝鮮問題」については、ほとんど議論されないという結果となった。

 こうした報道に、ネット上でも「党首討論、モリカケで終わるの?」「また『モリカケ』オンリーかよ」「偏向報道っぷりが酷過ぎる」といった批判が相次いだ。

 “偏向報道”をめぐっては、先日のTBS系「NEWS23」でも、番組関係者とみられる「2人でモリカケっ!」という声が流れた後、星浩、雨宮塔子両キャスターが安倍晋三首相の話をさえぎり、森友学園や加計学園の話題に移したことに批判が集中。ネット上でも「国難よりも総理批判」「印象操作では」という声が上がっていた。

【私の論評】マネジメントの原則からみたマスコミ知能低下の要因(゚д゚)!

この番組は、本当に酷いものでした。JCASTニュースには、上の記事よりもさらに詳細が記されていましたので、以下にその記事のリンクを掲載します。
報ステ42分中26分が「モリ・カケ問題」 「党首討論でないですよね、これ」
この党首討論では、報道ステーションが安倍総理に対してネガティブ・イメージを徹底的に植え付けようと、最大限の努力をしたようですが、この番組を見た限りでは、安倍総理に完敗したようにしかみれませんでした。

この党首討論の番組終わりでコメンテーターの後藤謙次氏は「総理が続投した場合に何を中心にやるのかあまり見えてこなかった」。 富川悠太氏はそれに応えて「政策面もなかなか分かりづらい」などと馬鹿丸出しの 発言をしていました。

後藤謙次氏
そもそも、自分たちが「モリカケ問題」で番組の大半の時間ついやし、「政策面の話」をほとんど聴かなかったので、このようになっているだけなのに、本当に間抜けです。

この日の報道ステーション最後のほうの部分を以下に掲載します。

そもそも、安倍総理の話をきちんとある程度の時間を割いて聴かなれなければ、政策など分かるわけないです。自分たちがそうなるように仕向けておきながら、 仲間内だけになるとまた都合よく話を作っているとしかみえません。

このような理屈もわからない、この二人知能が極度に低いのではないでしょうか。というのも、報道ステーションでは党首討論で昨年も不手際があったからです。
「報ステ」党首討論が大荒れ「学級崩壊」状態 安倍首相側「演出は卑怯」とテレ朝批判
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
参院選(2016年7月10日投開票)公示前としては最後に行われた党首討論は、発言中に他の党首が割って入る場面が相次ぎ、特に終盤は大荒れの「学級崩壊」状態だった。 
党首討論は16年6月21日夜にテレビ朝日「報道ステーション」で約45分にわたって行われたが、安倍晋三首相は、収録が予定よりも長引いたことを「スケジュールいっぱいなんですよ、おかしいでしょ、それ!」などと激怒。収録後もテレビ朝日に抗議し、フェイスブックでも秘書が「こちらが打ち切った様な印象を与える演出は卑怯」などと番組を非難する書き込みをするなど、「延長戦」の様相だ。

昨年もこのような問題を起こし、今年もまた問題を起こし、何の反省もないのですから、呆れてしまいます。それにしても、なぜこのように頭の悪いとしか思えないような行動しかできないのでしょうか。

富川悠太氏は、頭の悪さを安倍総理の前で露呈したこともあります。

昨年7月報道ステーションに出演した安倍総理が、富川悠太アナの意味不明な提案を受けて苦笑する場面が見られました。動画はYouTube(ANN公式)でも公開されており、富川悠太アナに対する批判の声が高まっていました。

動画はこちら(3:34~)



富川悠太アナが安倍総理に質問したのは「憲法改正を発議する前に国民の信を問うことはしないのか?」と追及するものでした。形式こそ質問ではありますが、会話の流れを追っていくと、富川悠太アナは憲法改正発議前に国民に意見を聞くことが大事と主張していることが分かります

だが、現行の憲法改正のルールにおいては、発議された後に国民投票で過半数の支持が得られれば承認されることになっています。それゆえ富川悠太アナの「事前にも国民投票をする」という主張は意味が分からず、どうしても堂々巡りになる議論に安倍総理はついに笑いだしてしまいました。

富川アナは、政治関連の報道をするには、頭が悪すぎるのではないかと思ったのですが、彼を取り巻く環境も彼の頭を悪くしているのではないかと思います。後藤謙次についても、そのようなことが言えるのではないかと思います。

それには、民進党崩壊の理由とダブるものがあると思います。このブログでは最近、民進党崩壊の真の理由についてマネジメントの原則の背景から説明したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
リベラル勢力たちの自業自得 「反安倍なら何でもあり」では国民から見捨てられるだけ―【私の論評】マネジメントの原則から見る民進党消滅の要因(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧たただくものとして、この記事より、私が民進党崩壊の要因としたものを以下に列挙します。 
第1は、自分たちの使命は「政権や権力と戦うこと」と定義してしまうと、本来の使命を考えなくなってしまうことです。 
第2に、「アベ政治を許さない」では、まともな意思決定ができないということがあります。 
第3に、民進党は、「アベ政治を許さない」という信念に凝り固まって、妥協の仕方が下手だということもあります。
この3つが知らず知らずのうちに、民進党を弱体化し、とうとう消滅の憂き目に会いました。この3つが実は、マスコミに携わるものの、頭を悪くしていると考えられます。

多くのマスコミは、とくにかく「政権や権力と戦うこと」平たくいうと「安倍政権打倒」が使命になっています。これでは、あまりに単純すぎてまともに物事を考えなくなります。

政治家なら選挙に落ちれば、ただの人ということになりますから、どのような議員でもある程度緊張感があります。しかし、大手テレビや大手新聞など、既得権益に守られてかなり楽な仕事で、給料も高いですが、ほとんど緊張感を欠いてまともに報道の使命など考えなくなります。これで、まずは頭が相当悪くなります。

まともな意思決定ができない状況というのは、決定においては誰が正しいかを考えてばかりいて、何が正しいかを考えないとか、いずれは妥協が必要になるからこそ、最初から誰が正しいか、何が受け入れられやすいかという観点からスタートしてしまうような状況です。

まさに、マスコミは「安部政権打倒」という観点から、スタートするので、「何が正しい」などとは最初から考えず、「安倍政権が間違いで、我々が正しい」という観点からスタートするので、まともな意思决定などできません。まともな意思決定ができない状態というのは、かなり頭の悪い状態です。この状態を長い間続けていると、本当に知能が低下することになると思います。


「安倍やめろ!」はスローガンとしても最悪の部類
最後に、妥協の仕方が下手というのは、ソロモン王の裁きの逸話にもあるように、「半分のパン」は食用になるが、「半分の赤ん坊」はいないより悪いということが理解できていないということです。

実際野党の多くは、何が国民から受け入れやすいかという観点から、護憲という立場を崩さないことを前提に物事を考え、最初から落とし所を考えるため、北朝鮮の危機にまともに対応できるような意思決定ができません。北朝鮮どころか、国際情勢からかけ離れた意思決定しかできません。そうして、政治の世界では妥協がつきものですが、「半分のパン」を得る正しい妥協ができません。

しかし、マスコミは、先にも述べたように、既得権益に守られているため、このように正しい妥協をして「半分のパン」を得る努力もあまりしなくてもすみます。

普通の人なら誰もがなるべく正しい妥協をして、「半分のパン」を得る努力を日々しています。たとえば、日々会社やの自分の担当する部署を運営をするにしても、多くの人が、モノ・カネ・人・情報などのすべて潤沢に揃えらることは少なく、その範囲の中でもなるべく良い結果がでるように智慧を絞り努力しています。

しかし、マスコミはそうではありません。上記で述べたようにかなりいい加減な仕事をしていても、既得権益があるので、何とでもなります。そういう中では、創意工夫も生まれず、日々知能が低下していくのは当然のことです。

そうして、彼らは社会人としての知能が低下しているので、自分たちが「アベ憎し」で野党などを応援しているつもりなのでしょうが、かえって弱体化を助長しているという意識がないようです。

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2017年10月12日木曜日

連立政権で経済悪化のワケ 官僚主導で筋悪の政策実行、政治も弱体化する悪循環に―【私の論評】今は政権交代や連立政権を組むような時期ではない(゚д゚)!

連立政権で経済悪化のワケ 官僚主導で筋悪の政策実行、政治も弱体化する悪循環に

衆院選では、早くも選挙後の各党の組み合わせについての論議も出ているが、かつての細川護煕連立政権や、自社さ連立政権にはどのような特徴があったのだろうか。

 細川政権は、元熊本県知事の細川氏が第79代首相に任命され、日本新党、社会党、新生党、公明党、民社党、新党さきがけ、社会民主連合、民主改革連合の非自民・非共産の連立政権で、在職期間は1993年8月9日から94年4月28日までの263日だった。

細川政権
その後、細川連立政権を支えた党派が、羽田孜氏を第80代首相に任命し、羽田政権が誕生した。しかし、各党派が離脱し、94年4月28日から6月30日までの在職日数64日の短命政権だった。

羽田政権
引き続いて誕生した自社さ政権は、村山富市政権と橋本龍太郎政権からなり、94年6月30日から98年5月30日までの自民、社会、さきがけによる連立政権である。

 村山氏は第81代首相に任命され、94年6月30日から96年1月11日までの在職日数は561日だった。

村山富市政権
橋本氏は村山内閣の通産相を経て第82代首相に任命され、96年1月11日から98年7月30日までの在職日数932日の政権だ。第二次改造内閣の途中、社民党と新党さきがけは98年5月30日に連立与党を離脱した。

第二次橋本政権
これらの連立時代から、日本経済は失われた20年に落ち込んだ。政権がしっかりしていないと、官僚の間違った経済政策を改めることができない。典型的な例が、バブル崩壊以降の日銀による過度な金融引き締めや、97年4月からの消費増税だった。

前者については、政治の混乱の中、バブル期のマクロ経済パフォーマンスは悪くなかったのに、金融緩和が問題だと日銀官僚が勘違いし、バブル崩壊以降に過度な金融引き締めを継続した。これがデフレによる失われた20年の主たる原因になった。

 98年4月から改正日銀法が施行されたが、政争の具となったこともあり、中央銀行の独立性について「手段」と「目的」を峻別できなかった。世界の流れについて行けないまま、その後のインフレ目標の導入に日本は遅れを取ってしまった。

 後者については、自社さ政権での政治パワーが低下している村山政権において、当時の大蔵省主導で97年4月からの消費増税が決められた。デフレ期の消費増税は最悪の経済政策であり、デフレをさらに激化させてしまった。

 なお、2014年4月からの消費増税も、導入決定は民主党政権であり、不慣れな政権運営時という意味では、1997年4月からの消費増税と似ていた。

 連立政権は、政党間で共通する政策が少なく、政治面で推し進めるものが乏しいので、どうしても経済面では官僚主導になりやすい。そして、筋悪の政策が選ばれ、その結果悪い経済パフォーマンスになって、さらに政治が弱体化される悪循環になりがちだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

【私の論評】今は政権交代や連立政権を組むような時期ではない(゚д゚)!

ブログ冒頭では、細川政権あたりから日本の政権は、短命になったことが記されています、この流れは第二次安倍政権になってから、止まったように見えます。以下に歴代政権の在職期間の表を掲載します。


この表をみるとここしばらくは、小泉政権を除きすべてが短命です。そうして、今回の選挙で安倍政権が勝利し自民・公明の連立政権が継続することになれば、第二次安倍政権も外になりそうです。

さて、ブログ冒頭の高橋洋一氏の記事を補足すると、日銀がバブル潰しのために金融引き締め政策を行い、その結果1991年にバブルが崩壊しました。

細川政権が成立する前から日銀は金融引締めを行い、その後も金融引締め政策は続きました。

そうして、このような状態になってからしばくして1997年4月から消費税増税が行われました。消費税増税をしたときの政権は橋本政権ですが、橋本氏は総理大臣を辞任するときに、「消費税導入は失敗だった」として国民に詫ています。

そうして、日本経済は未だデフレから完璧に脱出しきっていないにもかかわらず、2014年4月から増税をしています。

一方、金融緩和は、2013年4月から実施し現在に至っています。

そうして、その結果経済はどうなったのか、以下に振り返っておきます。

まずは株価ですが、昨日11日の東京株式市場で、日経平均株価(225種)の終値は、前日比57円76銭高の2万881円27銭となり、1996年12月以来、約21年ぶりの高値水準をつけました。


約21年ぶりの高値となった日経平均株価の終値を示すボード(11日、東京都中央区で)

以下に高橋洋一氏作成のグラフを掲載します。


さて、リベラル・左翼の金融政策の理解では、株価を上げだけと言うかもしれません。しかし、このグラフをみていると、株価を上げたのは正しいが、株価と雇用に関係があることを忘れているようです。株価と半年先の就業者数は関係あります。もっともこれは見かけ上の相関で、実は金融政策が裏にあって、金融政策は株価にも雇用にも効くのです。株価のみに言及し雇用をいわないのは非常に奇異なことです。


雇用改善。選挙になると必ず雇用改善はアベノミクス(金融政策)ではなく「失業率改善は人口減少だから当然」などという出鱈目を語る識者もいますが、これは完璧な間違いです。

確かに高齢化・団塊世代の引退で働ける人が減るので、失業者の数も減少するし、労働市場の需給バランスが改善するのは、そのとおりです。

しかし、現状の失業率が3%台を下回るまでの失業率低下の主たる要因が、人口・働き手の減少であるというのは、誤解です。まず、15-64歳(現役世代)の人口は、1997年がピークで、それ以降毎年減少し続けています。具体的に言えば1998年以降、同人口は毎年平均で0.7%減少し続けています。

ところが、現役世代の人口が減り続ける中で、1990年代後半から失業率は大きく上昇、2000年代には5%台まで悪化しました。

つまり、現役世代の人口の減少幅より、雇用削減幅が大きかったため、失業率が上昇していたのです。そして、2010年代に失業率は低下に転じたましたが、2000年代までとは逆に、雇用が増え失業が減ったので、失業率が1994年以来の水準まで再び正常化したのです。

以上がやや長い目でみた、現役世代の人数と失業率の関係です。景気の変動による雇用者数の増減が、失業率の動きのかなりの部分を説明しており、人口動態の影響が小さいということです。

一方、現役世代の数は1998年から減り続けていますが、団塊世代の引退などでその減少ペースが2012年から年率1%の減少にまで「ペースアップ」しています。それが、2012年の失業率低下(改善)を後押しした部分は多少あります。ただ、2013年以降、4%を下回る水準まで低下した失業率の主たる要因は、アベノミクスが発動された、2013年からの景気回復で新規雇用が生まれたことに原因があります。

リーマンショックが起きた2008年から、民主党政権最後の年の2012年までの4年間で就業者数は129万人減少しました。

その後アベノミクス発動後の4年間で就業者数は185万人増えています。民主党政権下で減少し続けた就業者数が、アベノミクス発動による景気刺激政策で一転して増えたことは明確であす。一方、2013年以降の4年間で、失業者は80万人減っています。4年間での就業者数から失業者数を引けば分かる通り、2012年まで就職を諦めていた人たちに新たな雇用の場が、約100万人分創出されたのです。

実は、失業率だけをみると、民主党政権下の2011~12年にも失業率は低下しています。そのため、失業率の低下と金融緩和強化は関係ない、などと言う枝野氏のような論者もいます。ただ、2011~12年までの失業率低下と、金融緩和が発動された2013年以降の失業率低下は、その中身が全く異なることは明らかです。

デフレと総需要の不足下において、景気刺激的な金融緩和、財政政策が適切かつ十分行われたとすれば、経済成長率は高まり雇用が増えます。

失業率だけでなく就業者数の推移など関連指標を丹念にみれば、2013年からの労働市場の改善によって、新たな雇用が生まれ、その分家計所得全体が底上げされたことは否定できません。そうして歴史的な長期政権となっている安倍政権の支持率の高さを保っている最大の要因は、満点とはいえないものの、妥当な経済政策運営を続けているからです。

枝野氏は民主党政権時代と安倍政権時代で就業者数で変化があったことを認めず、図が間違っているとテレビで語っていました。私は「失業率改善は人口減少だから当然」ということを数量的に説明した資料は、現在に至るまで見たことはありません。もし証明できるものがあれば、是非見せていただきたいものです。

さて他にも安倍政権による成果はあります。それを以下に掲載します。


これだけ、具体的な成果を数字で出せた政権は、ここ20年では安倍政権だけです。どう考えても現政権は、経済に関してはここ20年では最も成果をあげているし、外交や安全保証でも高い水準で議論をし、実行している政権です。

安倍総理が、消費税10%になったときを前提として、諸費税の配分に言及していたことをもって、安倍総理は諸費税を10%にあげると判断して、安倍政権は消費税をあげると考えている人たちもいるようですが、この問題について判断するのは早計です。

私自身は、以前このブログで述べたように、これは消費税増税分のほとんどが、本当はありもしない国の借金の返済というかたちで、財務省が溜め込むので、それを批判したものと思います。

安倍総理は、今回の選挙では、消費税増税を争点にはしたくないのでしょう。北朝鮮の危機への対応を考えた場合、現在は財務省と対峙するようなことはせず、それは後に回すと判断していると思います。

そんなことより、上記でも述べたように、各党の金融緩和に対する姿勢をみるべきです。

今のところ、実績をあげている安倍総理の金融緩和に対する姿勢が最も良いものと判断されます。

一方、希望の党も、現状の金融政策スタンスを維持することに言及しています。ただ、そこに至るまでに紆余曲折がありました。

当初は、「金融・財政政策への過度の依存から脱する」とされていましたが、これは、素直に読めば、「現行の金融政策を転換させ、『出口政策』へ舵を切る」ことを意味します。そうして、緊縮財政をすることも意味します。

直近の「金融政策は現状維持」の公約が実現すれば良いですが、実際に希望の党が政権のキャスティングボードを握った場合、誰が首相になるのかがわからないような状況から、政策の信頼性がやはりいまひとつ不透明です。

北朝鮮の危機が顕在化しつつある現在、政権交代したり、選挙後他党と連立政権を組むなどということはすべきではありません。

そのようなことは、必ず失敗するということを、上に掲げた「歴代政権の在職期間の表」が如実に示していると思います。

政権交代や連立政権など組んで良い結果を招く可能性が高くなるのは、北朝鮮や中国の危機が遠のき、経済的にはデフレから完全脱却し経済がかなり良くなったときであって、今ではありません。

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