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2018年10月10日水曜日

米中対立激化 「米国の能力見せつける」米海軍、台湾海峡で大演習へ 経済だけでなく軍事でも中国封じ込め―【私の論評】日本はまずは国会で悪魔中国の実体を暴くことから始めよ(゚д゚)!

米中対立激化 「米国の能力見せつける」米海軍、台湾海峡で大演習へ 経済だけでなく軍事でも中国封じ込め

8日、北京で行われた王毅国務委員兼外相との会談でのポンペオ米国務長官

 米中対立が日に日に過熱している。マイク・ポンペオ国務長官と王毅外相による8日の米中外相会談は、互いに非難を応酬する“異例の展開”となったのだ。マイク・ペンス米副大統領も先週、中国を名指しして、経済、軍事両面で覇権主義を強め、米国の選挙に介入していると痛烈に批判している。米海軍は来月、警告のため、南シナ海や台湾海峡で大規模示威行動を実施することを提案した。米国は貿易戦争だけでなく、中国との軍事的チキンレースに勝ちきる構えだ。

 「われわれは、中国の取った行動に大きな懸念を抱いている」「われわれの間には根本的な不一致がある」

 ロイター通信によると、北京で8日に行われた米中外相会談の冒頭、ポンペオ氏はこう述べた。

 これに対し、王毅氏は「中国の核心的利益を損なう誤った言動を直ちにやめるよう要求する」と抗議した。報道陣の面前で、両外相は歯にきぬ着せぬ過激な発言で互いを批判した。

 今回の訪中では、ポンペオ氏と習近平国家主席との会談も予定されていたが、急きょ見送られたという。

 ポンペオ氏に限らず、ドナルド・トランプ米政権は「対中敵視」姿勢を鮮明に打ち出している。

 ワシントンの政策研究機関で4日、中国政策について演説したペンス氏は「中国は今、ほかの全アジア諸国を合わせたのと同じぐらいの軍事費を使い、陸上、海上、空中、宇宙における米国の軍事的優位性を侵食しようとしている。彼らは米国を西太平洋から追い出し、同盟国を支援できないようにしようとしている。しかし、彼らは失敗するだろう」と、中国共産党を露骨に批判した。

ワシントンの政策研究機関で4日、中国政策について演説したペンス氏

中国は現在、南シナ海で岩礁を埋め立てて軍事基地化し、台湾統一を公言し、沖縄県・尖閣諸島の周辺海域に、軍艦や公船を侵入させている。9月末には、南シナ海で「航行の自由」作戦を行っていた米イージス駆逐艦に対し、中国の駆逐艦が衝突寸前といえる約40メートルの距離まで異常接近した。

 ペンス氏はこれを、「無謀な嫌がらせ」と断じ、「自由に航行し、飛行し続ける」と表明した。

 さらに、ペンス氏は、米国の知的財産権侵害や、11月の中間選挙で共和党の勝敗を左右する重要州で、中国がプロパガンダなどで干渉していることなどを1つ1つ暴露し、次のように言い切った。

 「中国がトランプ大統領の米国第一主義を挫折させようとしているが、大統領は決して屈することはない」

 トランプ政権の「対決姿勢」は、軍事行動にも表れようとしている。

 CNN(日本語版)は4日、《米海軍、大規模示威行動の実施を提案 中国への警告》という見出しの記事で、米海軍が11月に太平洋軍による複数の作戦を実施するよう勧告する案を策定したと報じた。

 作戦の目的について、CNNは「米軍の艦船や戦闘用航空機、部隊などを投入して集中的に演習を実施することで、複数の前線で迅速に敵に対抗できる米国の能力を見せつける狙いがある」とした。

 注目の示威行動が行われる場所としては、南シナ海や台湾海峡の中国領海付近を挙げた。

 習政権を「安全保障上の脅威」と位置づけるトランプ政権は7月、「対中貿易戦争」に踏み切っただけでなく、軍事的にも積極的行動を続けている。9月下旬には、核兵器搭載可能な戦略爆撃機「B52」を、南、東シナ海で飛行させて軍事的プレゼンスを示した。

 ペンス氏の演説や、米海軍の動きをどう見るべきか。

 米国政治に詳しい福井県立大学の島田洋一教授は「米国は今、中国に『関税戦争』を仕掛けているが、不公正な経済慣行を改めさせると同時に、軍拡資金を枯渇させるという目的がある。軍事面でも演習を強化しており、経済、軍事両面で中国の封じ込めに入ったといえる」と解説する。

 示威行動が行われる場所も重要だ。

 島田氏は「南シナ海は、米太平洋艦隊と中東に派遣されている艦隊をつなぐ極めて重要ポイントで、米国には譲れない場所だ。中国は勝手に人工島を造り、その周りを領海だと主張しているが、国連海洋法条約に入っていない米国は力によって既得権益を確保してきた。今後も『通行の自由を邪魔するものは排除する』という方向で行くだろう」と語った。

【私の論評】日本はまずは国会で悪魔中国の実体を暴くことから始めよ(゚д゚)!

トランプ米政権は、安全保障と通商の両面から中国と対決し、「新冷戦」の到来を覚悟したようです。ペンス副大統領がワシントンで4日行った演説は、かつてレーガン元大統領がソ連を「悪の帝国」と呼んだ瞬間を彷彿とさせるものです。


米国はこれまで、国際秩序を無視した中国の影響力拡大を見過ごしてきましたが、ペンス演説は「それらの日々を終わりにする」との決意を表明しました。トランプ政権に求めることがあるとすれば、素早く同盟国との戦略調整に入ることす。

いつの時代も、貿易戦争は先端技術の争奪に根差しています。19世紀の英国も、20世紀の米国も、その時代の先端技術を制して覇権を握りました。今回の米中貿易戦争も、21世紀の覇権をどちらが握るかの戦いです。

ペンス副大統領の演説は対決が貿易戦争にとどまらず、安全保障、人権分野に関しても、米中関係を「リセット」すると宣言したものです。とくにペンス氏は、中国が11月の米中間選挙をターゲットに「米国の民主主義に干渉している」ことを重視しています。

サイバー攻撃を仕掛け、大学やシンクタンクに資金を流し、ジャーナリストの行動を制限して、米国の民主主義システムを妨害していることを非難しました。

演説で耳目を引いたのは、北京が自国民の自由と人権を抑圧するため、2020年までにすべてを共産党の監視下に置く「オーウェル的システム」の導入を目指していると糾弾したことです。

これは、英国の作家ジョージ・オーウェルが描く全体主義小説「1984年」の陰鬱な世界を指しています。人々が社会主義の名の下に自由を奪われ、反政府的な言動の一切が封じられる世界です。中国に進出する日米欧の企業内にまで「党組織」の設置を強要される異常さも浮き彫りにしました。

映画「1984」より

すでにトランプ大統領は国連安保理で、中国が中間選挙を標的に妨害行為をしているとして怒りを爆発させています。これは、中国が「トランプ後」の米国大統領が、トランプ氏ほど対中強硬姿勢はとらないとの考えから介入してきたとの判断によるものです。

だが、ペンス演説はこの大統領個人の情念を超えて、ボルトン大統領補佐官、マティス国防長官の考え方が色濃く反映したものであるといいます。この対中観の変化は、決して政権内のタカ派に限ったものではありません。

米国人はソ連による初の人工衛星打ち上げ(スプートニク・ショック)のように、出し抜かれたと判断したときに、強烈な対抗心を燃やす傾向があります。



すでに米議会は、超党派の厳しい対中姿勢を反映し、国防権限法などを通じてトランプ政権に対抗策を義務付けています。中国企業による投資の審査を厳格化し、インドや台湾との防衛協力を強化する条項も盛り込まれています。

米国の厳しい対中姿勢に対し、最近の安倍政権は習近平政権の対日友好ムードを受け入れているようにも見えますが、安易に日米引き離しの策に乗るべきではありません。中国の覇権主義的な動きを阻むためにも、同盟国として米国との協調すべきです。

そのためには、このブログでも何度か掲載しているように、まずは中国共産党の悪魔ぶりをトランプ政権のように徹底的に暴く必要があります。

それを暴く米国のように舞台装置をを設置すべきです。その舞台装置とは、米国議会に設置された「米中経済安保調査委員会」です。

これについては、以前もこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
沖縄県知事選の結果は「民主主義国家」の皮肉!? 今後は中国の「間接侵略」が一段と進行するだろう ―【私の論評】日本でも、米国議会の「米中経済安保調査委員会」を超党派で設立して、中共の化けの皮をはがせ(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事より「米中経済安保委員会(U.S.-China Economics and Security Review Commission(略称 USCC)」に関する部分のみを引用します。
この委員会は2000年に新たな法律により、「米中両国間の経済と貿易の関係が米国の国家安全保障にどう影響するかを調査して、議会と政府に政策上の勧告をする」ことを目的に常設されました。議会の上下両院の有力議員たちが選ぶ12人の委員(コミッショナー)が主体となり、米中関係を背景に中国側の軍事や外交の実態を調査するわけです。 
各委員は中国の軍事、経済、外交などに詳しい専門家のほか、諜報活動や安保政策の研究者、実務家が主になります。最近まで政府や軍の枢要部に就いていた前官僚や前軍人、さらには上下両院で長年、活躍してきた前議員たちも委員を務めます。そしてそのときそのときの実際の中国の動き、米中関係の変動に合わせて、テーマをしぼり、さらなる専門家を証人として招いて、公聴会を開くのです。 
同委員会は毎年、その活動成果をまとめて、年次報告書を発表する。その内容は詳細かつ膨大となります。最終的には米国の政府と議会に対中政策に関する提言をするわけです。同委員会の事務局も中国や軍事、諜報に関する知識の抱負なスタッフで固められ、特定テーマについての報告書を委員たちとの共同作業で定期的に発表しています。
米国の中国研究はこのように国政レベルできわめて広範かつ具体的なアプローチが多いです。中国の多様な動向のなかでも米国側が最も真剣な注意を向けるのはやはり軍事動向だといえます。この米中経済安保委員会はまさに中国の軍事動向と経済動向の関連を継続的に調べているのです。
以下に最近の大統領の一覧を掲載します。この一覧表を見ると、この委員会は、2000年に創立されていますから、ビル・クリントン大統領任期の末期に設立されたということです。


この間の対中関係をふりかえってみます。

クリントン政権のときの、1996年に行われた台湾総統選挙で李登輝優勢の観測が流れると、中国軍は選挙への恫喝として軍事演習を強行しました。基隆沖海域にミサイルを撃ち込むなどの威嚇行為を行ない、台湾周辺では、一気に緊張が高まりました。

人民解放軍副総参謀長の熊光楷中将は、アメリカ国防総省チャールズ・フリーマン国防次官補に「台湾問題にアメリカ軍が介入した場合には、中国はアメリカ西海岸に核兵器を撃ち込む。アメリカは台北よりもロサンゼルスの方を心配するはずだ。」と述べ、アメリカ軍の介入を強く牽制しました。

アメリカ海軍は、これに対して、台湾海峡に太平洋艦隊の通常動力空母「インデペンデンス」とイージス巡洋艦「バンカー・ヒル」等からなる空母戦闘群(現:空母打撃群)、さらにペルシャ湾に展開していた原子力空母「ニミッツ」とその護衛艦隊を派遣しました。その後米中の水面下の協議により、軍事演習の延長を中国は見送り、米国は部隊を海峡から撤退させた。その後中国軍(1996年当時、主力戦闘機はSu-27やJ-8やJ-8II)は軍の近代化を加速させています。

この時の総統選挙は結果、台湾独立志向の李登輝が台湾人特に本省人の大陸への反感に後押しされ地滑り的な当選を果たしたため、中国軍のミサイル演習は童話「北風と太陽」で見られる典型的な逆効果だったと結論付けられています。

このような中国絡みの出来事があったからこそ、クリントン政権の末期に「米中経済安保委員会」が設置されたのだと思います。

ジョージ・W・ブッシュのときは、ブッシュ大統領は、少なくとも年一回は記者会見を開催し、テレビで中国の批判をしていました。この批判には、同委員会からの情報がかなり役立ったと思われます。

ブッシュのときに、中国はWTOに加盟しました。この加盟を米国はかなり期待していたようですが、結局米国は中国に裏切られることになりました。

そうして、オバマ大統領の期間においては、中国はとんでもない行為をたび重ねましたが、結局「戦略的忍耐」の美名のもとに、米国は中国に対して非難や批判はしたにもして、結局何もしませんでした。

トランプ大統領になって、米国ははじめて批判・非難するだけではなく、対中貿易戦争を仕掛けるなど具体的行動に打ってでるようになりました。

これら全期間にわたり、各政権においてUSCCの情報はかなり有効に利用されてきたと考えられます。

中国と対立する決断をしたトランプ大統領

そうして、トランプ政権においては、過去のUSCCのすべての情報を統合して、従来いわれきたように、中国が経済発展すれば、やがて、先進国のような体制になるだろうというような考えは、きっぱりと捨てたのでしょう。それどころか、中国は米国の覇権に挑戦して、少なくとも世界の半分を中国の覇権の及ぶ範囲にしようともくろんでいると結論づけたようです。

だからこそ、トランプ政権は、単に批判・非難するだけではなく、実行動に出たのです。これから先も様々な行動にでるでしょう。特に、中国の経済力がかなり弱まってしまい、ロシアなみ(GDPは韓国より若干下回る)に国力がかなり落ちても、覇権主義への野望を捨てない場合は、何らかの軍事行動を起こすのではないかと思います。

日本の国会にはすでにいくつも委員会がありますが、このような委員会を設置し、報告書を公表したり、公聴会を開催して、 米国のように悪魔中国の実体を暴くべきです。

日本の本格的な対中国戦略はそこから始めるべきです。このような委員会を設置して、米国のように貿易戦争などの実行動に出るまでには時間がかかります。しかし、それでも大丈夫です。米中の対立はこれから、少なくと10年、長ければ20年かかります。

今は、まだやり始めたばかりです。いずれ、ここぞというときに、米国が他国の力を要する時がきます。そのときに協調行動が取れれば良いのです。

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2018年8月19日日曜日

米国で日本叩き運動を先導、中国のスパイだった 米国に工作員を投入する中国―【私の論評】結局頓挫した中国による米国内での「日本悪魔化計画」(゚д゚)!

米国で日本叩き運動を先導、中国のスパイだった


米国に工作員を投入する中国当局、その実態が明らかに


 日本の慰安婦問題がまた国際的な関心を集めるようになった。韓国の文在寅大統領が公式の場で改めて提起したことなどがきっかけである。

 ちょうどこの時期、米国で慰安婦問題に関して注目すべき出来事があった。司法当局から中国政府のスパイだと断じられた中国系米国人が、米国における慰安婦問題追及の枢要な役割を果たしてきたことが判明したのだ。

この人物は長年米国上院議員の補佐官を務め、現在は慰安婦問題で日本を糾弾する在米民間組織の中心的人物となっている。慰安婦問題への中国政府の陰の関与を示す動きとして注目される。

中国のスパイがベテラン女性議員の補佐官に

 8月5日、連邦議会上院のダイアン・ファインスタイン議員(民主党・カリフォルニア州選出)が突然次のような声明を発表した。

ダイアン・ファインスタイン議員

「5年前、FBI(連邦捜査局)から私の補佐官の1人が中国諜報機関にひそかに情報を提供し、中国の対米秘密工作に協力していると通告を受けた。独自調査も行った結果、すぐに解雇した。機密漏れの実害はなかった」

 ファインスタイン議員といえば、全米で最も知名度の高い女性政治家の1人である。サンフランシスコ市長を務め、連邦議会上院議員の経歴は25年になる。この間、上院では情報委員会の委員長のほか外交委員会の枢要メンバーなども務めてきた。民主党リベラル派としてトランプ政権とは対決姿勢をとり、とくにトランプ陣営とロシア政府機関とのつながりをめぐる「ロシア疑惑」でも活発な大統領批判を展開している。

 そんな有力議員がなぜ今になって5年前の不祥事を認めたのか。

 その直接的な契機は、7月下旬の米国のネット政治新聞「ポリティコ」による報道だった。ポリティコは、「上院で情報委員会委員長として国家機密を扱ってきたファインスタイン議員に20年も仕えた補佐官が、実は中国の対外諜報機関の国家安全部に協力する工作員だった」と報じた。FBIによる通告はそれを裏付ける形となった。

 ロシアの大統領選介入疑惑が問題になっている米国では、外国政府機関による米国内政への干渉には、官民ともにきわめて敏感である。また、中国諜報機関の対米工作の激化も、大きな問題となってきている。そんな状況のなかで明らかになった、ファインスタイン議員の側近に20年もの間、中国のスパイがいたという事実は全米に強い衝撃を与えた。

 トランプ大統領はこの報道を受けて、8月4日の遊説でファインスタイン議員の名を挙げながら「自分が中国のスパイを雇っておきながら、ロシア疑惑を糾弾するのは偽善だ」と語った。同議員はこの大統領の批判に応える形で前記の声明を発表し、非を認めたのである。

スパイはラッセル・ロウという人物

 さらに8月6日、ワシントンを拠点とするネット政治雑誌「デイリー・コーラー」が、「ファインスタイン議員の補佐官でスパイを行っていたのは、中国系米国人のラッセル・ロウという人物だ」と断定する報道を流した。ロウ氏は長年、ファインスタイン議員のカリフォルニア事務所の所長を務めていたという。

ラッセル・ロウ

 デイリー・コーラー誌は、ロウ氏が中国政府の国家安全部にいつどのように徴募されたかを報じた。ロウ氏は、サンフランシスコの中国総領事館を通じて、長年にわたって同安全部に情報を流していたという。

 ファインスタイン事務所もFBIもこの報道を否定せず、一般のメディアも「ロウ氏こそが中国諜報部の協力者、あるいはスパイだ」と一斉に報じた。主要新聞なども司法当局の確認をとりながら、ロウ氏のスパイ活動を詳しく報道した。

 ただしロウ氏は逮捕も起訴もされていない。その理由は「中国への協力が政治情報の提供だけだと訴追が難しい」からだと説明されている。

中国のスパイが日本糾弾活動を展開

 米国の各メディアの報道を総合すると、ロウ氏はファインスタイン議員事務所で、地元カリフォルニアのアジア系、とくに中国系有権者との連携を任され、中国当局との秘密の連絡を定期的に保ってきた。

 米国内での慰安婦問題を調査してきた米国人ジャーナリストのマイケル・ヨン氏によると、ロウ氏は、歴史問題で日本糾弾を続ける中国系反日組織「世界抗日戦争史実維護連合会」や韓国系政治団体「韓国系米人フォーラム」と議会を結びつける役割も果たしてきた。また、2007年に米国下院で慰安婦問題で日本を非難する決議を推進したマイク・ホンダ議員(民主党・カリフォルニア州選出=2016年の選挙で落選)とも長年緊密な協力関係を保ち、米国議会での慰安婦問題糾弾のキャンペーンを続けてきたという。



 ファインスタイン議員事務所を解雇されたロウ氏は、現在はサンフランシスコに本部を置く「社会正義教育財団」の事務局長として活動していることが米国メディアにより伝えられている。

 数年前に設立された同財団は「学校教育の改善」という標語を掲げている。だが、実際には慰安婦問題に関する日本糾弾が活動の主目標であることがウェブサイトにも明記されている。同サイトは「日本は軍の命令でアジア各国の女性約20万人を組織的に強制連行し、性奴隷とした」という事実無根の主張も掲げている。

 ロウ氏は2017年10月に社会正義教育財団を代表してマイク・ホンダ前下院議員とともに韓国を訪問した。ソウルでの記者会見などでは、「日本は慰安婦問題に関して反省も謝罪もせず、安倍政権はウソをついている」という日本非難の言明を繰り返した。

米国に工作員を投入する中国当局

 今回、米国において慰安婦問題で日本を糾弾する人物が、実は中国のスパイだったことが明らかになった。つまり、中国当局が米国に工作員を投入して政治操作を続けている実態があるということだ。

 前述のヨン記者は「米国内で慰安婦問題を糾弾する反日活動は、一見すると韓国系勢力が主体のようにみえ、そのように認識する人は多い。だが、主役はあくまで中国共産党なのだ。長年、米国議会の意向を反映するような形で慰安婦問題を追及してきたロウ氏が実は中国政府のスパイだったという事実は、この中国の役割を証明したといえる」と解説していた。

【私の論評】結局頓挫した中国による米国内での「日本悪魔化計画」(゚д゚)!

ラッセル・ロウ氏や、マイク・ホンダ氏が中国スパイであろうことは前から知られていたことでした。今回は、それがかなりはっきりとわかったということです。

実体のない慰安婦問題や、日本は核武装を画策しているというようなデマで米国内で日本を貶める中国の画策は前から知られていました。これは、米国の識者の間では以前から「日本悪魔化計画」と呼ばれていました。これについては、以前このブログに掲載したことがあります。

「日本は核武装を狙っている」 中国が進める日本悪魔化計画―【私の論評】米国の中国対応の鈍さ!本当は20年以上前にこのようなことを言わなければならなかった(゚д゚)!
悪魔といってもいろいろあるが、中国の日本悪魔化計画の悪魔はどんなものか?

この記事は、2015年12月25日のものです。詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事から一部を以下に引用します。

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  「アメリカを超える大国」を目指す中国は、その大目標の邪魔になる日本を貶める動きを加速させている。その試みは欧米の識者から日本の「悪魔化」と呼ばれ、警戒されている。

 さてこの中国の「日本悪魔化」戦略はアメリカでも中国軍事研究の最高権威によって指摘されていた。1970年代のニクソン政権時代から一貫して国防総省の高官として中国の軍事動向を研究してきたマイケル・ピルズベリー氏の指摘であり、警告だった。

 同氏は2015年2月刊行の著書『100年のマラソン=アメリカに替わりグローバル超大国になろうとする中国の秘密戦略』(日本語版の書名は『China2049』)で日本悪魔化戦略を明らかにした。
マイケル・ピルズベリー氏
 ピルズベリー氏は中国語に堪能で共産党や人民解放軍の軍事戦略関連文書を読みこなす一方、中国軍首脳との親密な交流を保ってきた。同氏はこの新著でアメリカ歴代政権の対中政策は間違っていたとして「中国を豊かにすれば、やがて国際社会の健全な一員となるという米側の期待に反し、中国は当初から建国の1949年からの100年の長期努力でアメリカを圧することを狙ってきた」と述べた。その世界覇権への長期の闘争を中国自身が「100年のマラソン」と呼ぶのだという。

 同氏は中国のこのアメリカ凌駕の長期戦略の重要部分が「現在の日本は戦前の軍国主義の復活を真剣に意図する危険な存在だ」とする「日本悪魔化」工作なのだと明言している。日本の悪魔イメージを国際的さらには日本国内にも投射して日本を衰退させ、日米同盟やアメリカ自体までの骨抜きにつなげる一方、「軍国主義の日本との闘争」を中国共産党の一党独裁永遠統治の正当性ともする狙いだという。

 逆にいえば、習氏にとって日本がいま平和、民主のままで国際的な影響力を強めれば、共産党統治の正当性を失いかねない。さらには中国の最大脅威であるアメリカのパワーをアジアで支えるのはやはり日本そして日米同盟であり、その両者が強くなることは中国の対外戦略全体を圧することにもなる。だから習氏はいまの日本をいかにも恐れるような異様な工作を進めるのだろう。ピルズベリー氏はその日本悪魔化工作の例証として以下の諸点を列記している。

 ◆習近平氏が愛読する書『中国の夢』(劉明福・人民解放軍大佐著)は「日本は常に中国を敵視するから中国が軍事的に日本と戦い、屈服させることが対米闘争でもきわめて有効だ」と強調している。

 ◆清華大学の劉江永教授は最近の論文で「日本の首相の靖国神社参拝は中国への再度の軍事侵略への精神的国家総動員のためだ」と断言した。

 ◆李鵬・元首相に近い学者の何新・社会科学院研究員は一連の論文で「日本は中国の植民地化を一貫した国策とし、今後もそのために中国を分割し、孤立させようとする」と警告している。

 ◆多数の中国の軍人たちが「日本は中国攻撃のための軍事能力を整備しており、日本の宇宙ロケット打ち上げはすべて弾道ミサイル開発のため、プルトニウム保有は核兵器製造のためだ」と主張している。
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この日本悪魔化計画の一環として、中国当局は随分前から、米国に工作員を投入していたことが今回明らかになったということです。

ファインスタイン氏は中国との架け橋役となることで、自身の政治的利益を享受してきました。1979年1月、サンフランシスコ市長に就任すると、上海を訪れて、姉妹都市契約を結びました。 次に、米国と中国を結ぶ航空便の再確立を目指し、1981年1月には、中国人乗客130人以上を乗せたボーイング747が上海ーサンフランシスコ間を飛びました。

それからファインスタイン市長は公式に数回上海を訪問し、のちに国家主席となる江沢民・上海市長と交友を深めました。

2003年10月、サンフランシスコ市で面会するダイアン・ファインスタイン
上院議員と江沢民国家元主席。間に立つのは同市長ウィリー・ブラウン氏

ファインスタイン氏は90年代の訪中で、江沢民氏をはじめとする上級共産党幹部との関係を築きました。夫と共に毛沢東の旧宅訪問に招待され、外国人で初めて、毛沢東が息を引き取ったという寝室を見学したといいます。彼女は、「非常に歴史的な瞬間だった」と、その感激を当時、ロサンゼルス(LA)タイムズに語っていました。

毛沢東は中国を共産主義国家へと導いた張本人であり、大躍進や文化大革命などの政策で数千万人の中国人が餓死、病死、虐殺、迫害などで非業の死を遂げました。

ダイアン・ファインスタイン議員(左)とのその夫リチャード・ブラム氏

90年代のファインスタイン氏と中国共産党との緊密な関係は、彼女だけでなく、夫で投資家のリチャード・ブラム氏も受益した。 1997年のLAタイムズの報道によると、ブラム氏は中国では著名な投資家になっていたといいます。

ブラム氏は妻の訪中にたびたび同行し、共産党幹部や地方高官と接触する機会を得ました。1994年には1.5億ドルの投資計画があり、1996年には2.3億ドルで鉄鋼業の国有企業に投資しています。 ブラム氏はまた、世界銀行の1部門である国際金融会社(International Finance Corp.)を通じて、中国の豆乳と飴の大手生産業者に1000万ドルを投資しました。

互いに上海とサンフランシスコを往来するファインスタイン氏と江沢民氏との良好な関係は、民主党ビル・クリントン政権(1993~2001)時代に、中国を世界貿易機構(WTO)に加盟させるための大きな助けになっていました。

実際、当時の米国務省エリザベス・ニューマン報道官は「ファインスタイン議員は、この重要な貿易協定の道を開く上で重要な役割を果たした」と述べています。

江沢民政権と蜜月と思われたクリントン政権時代でしたが、1999年5月コソボ紛争末期にセルビアのベオグラードにある中国大使館を米軍爆撃機が誤爆したことで、米中関係は一時悪化しました。

ファインスタイン議員は、江沢民氏との個人的な付き合いから、米中関係の改善に奔走しました。その手腕は、クリントン大統領政権からも一目置かれる存在となりました。 同年8月、米政府はファインスタイン議員を中国に派遣し、大統領の親書を江沢民主席に大連で手渡して、WTO加盟交渉の席につくよう説得しました。

同年11月、マーキュリー紙の取材に答えたファインスタイン議員は、「彼(江沢民)は私の話に耳を傾けてくれたと思う。私たち実質的なテーマを話し合った。私は、中国が(WTOに)関心を再び抱かせることに成功した」「彼は、大統領が親書を書くために時間を割いてくれたことを感謝していた」と語っていました。

同紙の取材のなかでファインシュタイン氏は、新たな中国の貿易状況の期待のために、経済と並行して人権問題を改善するよう中国に求めることは「圧力」であり、米国年次の人権報告書では言及しないよう意見しました。

有力な米上院議員の対中擁護により、中国共産党は深刻な人道犯罪や弾圧に効果的な策を講じることなく、世界市場へのアクセスに最良な貿易環境を得た、ということになります。

江沢民政権では、中国全土で気功修練・法輪功の弾圧が始まり、今日も続いています。中国の人権弁護士は5月、中国最高裁判所や検察庁に宛てた公開書簡のなかで、法輪功への弾圧は「(中国における)第二次世界大戦後の犠牲を上回り、終戦以来最大の人道被害だ」と例えました。

トランプ現政権の経済政策顧問で、対中強硬派で知られる経済学者ピーター・ナバロ氏は、共産党政権の中国が2001年にWTO加盟したことで、世界の製造業が中国により支配的に占有され、知的財産問題など不公平な貿易慣行がまかり通ることになったと分析しています。

「ピーターナバロ」の画像検索結果
ピーター・ナバロ氏

ナバロ氏は、2017年1月20日、ドナルド・トランプ次期大統領から指名を受け、新設された国家通商会議(現・通商製造業政策局)のトップ(ダイヤモンド社 2017)に就任しました。

ナヴァロは政府主導の中国経済と市場主導の米国経済のモデルは「地球と火星のように離れてる」とし、WTOに加盟してから中国は2015年時点で世界の自動車の3割近く、船舶の4割、テレビの6割強、コンピューターの8割強を生産して世界の製造業を支配するに至ったとして人工知能やロボット工学などでも脅威になりつつある中国の知的財産権問題など不公正な貿易慣行への対処を主張しています。また、軍用無人機でも中国は市場を奪ってるとして米国の輸出規制緩和を推し進めています。

ナバロ氏の主張が全面的に正しいかどうかは別にして、現在の中国は、自由貿易の前提ともいえる、民主化、政治と経済の分離、法治国家化もなされておらず、特に米国などの先進国が中国と貿易をすれば、著しく不公平なものになるのは事実です。

しかし、このような中国でも、米国のパンダハガー(親中派)らは、中国が経済的に発展すれば、いずれまともな国になるであろうと考えていたのですが、そうはなりませんでした。

そうして、結局のところパンダハガーや、中国工作員らの日本悪魔化計画は失敗したようです。しかし、中国は米国を頂点とする戦後秩序の変更に挑むことをやめないどころか、これに挑戦すると、習近平が公言しています。

米国の現在の主流派は、日本を悪魔とみなすのではなく、中国を悪魔とみなすようになり、先月より、米国トランプ政権は、中国に対して貿易戦争を挑みはじめました。

この貿易戦争は、中国が国内市場を開放したり、人民元を完璧に変動相場制に移行すること、すなわち1980年代の日米摩擦と同程度のことで収束することはありません。

中国が根本的な構造転換を行うこと、すなわち民主化、政治と経済の分離、法治国家化をすすめない限り続行されることになるでしょう。

もし、中国がこれを進めないというのなら、米国を頂点とする戦後秩序を変えることに二度と挑戦できなくなるくらいに、貿易戦争、金融制裁で叩きのめされ、経済的にかなり弱体化するまで継続されることになるでしょう。

米国内での慰安婦像設置運動 マイク・ホンダ(マイクを握る人)もみられる

これは、韓国がたとえ、米国内に10万、20万、いや100万の慰安婦増を設置することに成功したとしても、そのようなこととは全く関係なく実施されるでしょう。

結局中国による米国内での「日本悪魔化計画」は頓挫したのです。なぜなら、中国の目的は、決して米国全土に慰安婦像をできるだけ多く設置することではなく、マイケル・ピルズベリー氏が主張するように、日本の悪魔イメージを国際的さらには日本国内にも投射して日本を衰退させ、日米同盟やアメリカ自体までの骨抜きにつなげる一方、「軍国主義の日本との闘争」を中国共産党の一党独裁永遠統治の正当性とすることが目的だったからです。

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2018年3月11日日曜日

【中国全人代】国家主席の任期撤廃、改憲案を可決 中国政治体制の分岐点―【私の論評】共産党よりも下の位置づけの中国憲法の実体を知らなければ現状を見誤る(゚д゚)!

【中国全人代】国家主席の任期撤廃、改憲案を可決 中国政治体制の分岐点

全人代で憲法改正案が採択され、拍手する
習近平国家主席=11日、北京の人民大会堂

 中国の全国人民代表大会(全人代=国会)は11日、国家主席の任期を2期10年までに制限した規定を撤廃する憲法改正案を可決した。賛成2958票に対して反対は2票、棄権3票で賛成票が99%を上回った。習近平国家主席が兼務する中国共産党総書記と中央軍事委員会主席に明文化された任期制限はなく、最高指導者としての習氏の3期目続投が制度上可能となった。

 党内や国内世論の一部では、習氏の長期政権化が集団指導体制の崩壊や個人独裁、指導者終身制につながるとの懸念も高まっている。だが、習指導部が反腐敗闘争で政敵の打倒を進めた結果、強引ともいえる権力集中を表立って阻止できる党内勢力は存在しないのが現状だ。中国の政治体制は大きな分岐点を迎える。

 1982年に制定された現行憲法の改正は14年ぶり5回目で、今回は習氏と党の権威強化が主眼だ。今世紀中頃までに、「社会主義現代化強国」を実現することをうたう「習近平による新時代の中国の特色ある社会主義思想」が、毛沢東思想やトウ小平理論などと並ぶ「中国各民族人民」の指導思想として位置づけられた。中国で現役指導者の理念が憲法に明記されるのは毛沢東以来。

 また、総則第1条の「社会主義制度は中華人民共和国の根本的な制度だ」との文言に続いて「中国共産党の指導は中国の特色ある社会主義の最も本質的な特徴だ」と追加し、共産党統治の正統性が強調された。

 このほか反腐敗闘争の制度化に向け、党員以外の公務員らも摘発対象とする国家機関「監察委員会」の設立を憲法に明記。行政機関の干渉を受けない独立した監察権の行使が認められ、国務院(政府)や最高人民法院(最高裁)、最高人民検察院(最高検)などと同格の機関として位置づけられた。


【用語解説】中華人民共和国憲法

 1954年9月に開かれた初の全国人民代表大会で制定され、その後3度の大幅改正が行われた。現行憲法は82年に制定されたもので「82憲法」とも呼ばれ、序文と「総則」「公民の基本的権利と義務」「国家機構」「国旗、国歌、国章、首都」の4章で構成される。2004年までに計4回の小規模改正を行い、今回の改正では「国家機構」の章に「監察委員会」の新節が加わり全143条となる。総則の第1条では中国について「労働者階級が指導」する「人民民主主義独裁の社会主義国家」だと規定している。

【私の論評】共産党よりも下の位置づけの中国憲法の実体を知らなければ現状を見誤る(゚д゚)!

憲法改正案に賛成2958票に対して反対は2票、棄権3票とされていますが、この意味するところは何なのでしょうか。これには、2つの見方があると思います。

まずは、習近平が権力を完璧に掌握できていないという見方です。もし、完璧に掌握できていたとすれば、反対や危険票は出ないはずです。

もう一つの見方は、習近平が憲法改正の投票がまともであることを印象づけるため、わざと反対2、棄権3が出るように仕組んだという見方です。

私自身は、この2つの見方以外にないと思います。そうして、いずれの場合であっても、習近平は未だ全権力を掌握していないとみるべきです。

なぜなら、最初の見方では、そもそも反対票がでているということは、習近平が権力を掌握できていないということです。

二番目の見方の場合では、憲法改正の投票がまとめであることを印象づける必要性があるということです。それは誰に対してかといえば、まずは共産党内部において、まともな投票が行われたことをアピールするという側面と、中国人民に対して、習近平はまともな手段を用いて、国家主席の任期撤廃をしたということを印象づけるためです。

いずれの場合でも、やはり習近平が全権力を掌握していない可能性が十分にあります。

英経済誌 エコノミストの表紙に掲載された皇帝になった習近平

それと、上の記事では、中華人民共和国憲法の位置づけが説明されておらず、この記事を読んだ多くの人は、中国の憲法も、日本や他の憲法も同じようなものであって、 国家の統治権・統治作用に関する根本原則を定める基礎法であり、他の法律や命令で変更することのできない国の最高法規であると無条件で思い込んでしまうかもしれません。

しかし、これは完璧な間違いです。なぜなら、中国には憲法の上に君臨する存在があるからです。言わずと知れた、中国共産党です。中国の憲法前文には"中国共産党の指導"という文言があります。該当部分を以下に引用します。
中国の各民族人民は、引き続き中国共産党の指導の下に、マルクス・レーニン主義、毛澤東思想、鄧小平理論及び"三つの代表"の重要思想に導かれて、人民民主独裁を堅持し、社会主義の道を堅持し、改革開放を堅持し、社会主義の各種制度を絶えず完備し、社会主義市場経済を発展させ、社会主義的民主主義を発展させ、社会主義的法制度を健全化し、自力更正及び刻苦奮闘につとめて、着実に工業、農業、国防及び科学技術の現代化を実現し、物質文明、政治文明および精神文明の調和のとれた発展を推進して、我が国を富強、民主的、かつ、文明的な社会主義国家として建設する。


"中国の各民族人民は、引き続き中国共産党の指導の下に"ですから、中国の憲法や人権は、ハナから"制限付き憲法・人権"にしかすぎないわけです。

習近平が憲法を変えたということで、習近平がとうとう中国皇帝になり、なにもかも思い通りにできると考える人がいるかもしれません。しかし、これは、表面上はそうかもしれませんが、実体は違う可能性が十分にあります。

そもそも、憲法の上の存在が共産党であり、習近平が現状では共産党の最高権力者なのですから、憲法に違えたことを習近平はいつでもできるし、憲法改正も他国と比較すれば、容易にできるということです。

そもそも、中国では憲法の上に共産党があるということで、元々民主的でもないし、政治と経済の分離ができていないので、すべての中国経済は常時中国政府のコントロール下にあり、実際政府が経済のすべての点に関して、規制したり管理することができる体制にあります。これは、共産主義ではなく国家資本主義と呼ぶべき体制です。さらに、法治国家化もされていないのです。

最近まで、憲法改正がなかったのは、中国にあるいくつかの政治派閥の力がある程度均衡していたからに過ぎず、中国の憲法が他国憲法のように有効に機能していたというわけではありません。

これは、派閥のヘッドが他の派閥のさらに上に出ることができなかったか、出ようとしなかったからに過ぎないのです。それは、出れば他派閥に潰されるからです。

習近平はここ数十年ではじめて、他の派閥のさらに上に出て、全権力を掌握しようとしているわけです。

しかし、そのようなことがおいそれと成功しそうもないのは、はっきりしています。まずは、江沢民、胡錦濤の元前総書記には鄧小平に指名されたとの統治の正当性がありました。しかし習近平以後の党指導者にはそれがありません。

さらに、毛沢東に関しては、大虐殺をしたという悪い側面もありますが、建国の最大功労者であったことには異論はないと思います。鄧小平は、天安門事件では、軍隊の出撃を命令し大虐殺をしたという悪い側面もありますが、毛沢東の死後、文化大革命によって荒廃した中国に四つの経済特区を指定することで改革開放を実施し、その結果、著しい経済成長が起こり、現在の中国を基礎を築きました。

建国の父である毛沢東(左)と現代中国経済の基礎を築いた鄧小平(右)

しかし、習近平にはそのような成果は何もありません。一帯一路を実行しようとしていますが、これは今のところ構想に過ぎず、さらにこの構想はこのブログでも何度か掲載させていただたように、とても成功の見込みはありません。ということは、習近平には毛沢東や鄧小平なみの成果をあげることは不可能であるということです。

さらに、習近平が、如何に腐敗と戦っても、腐敗は古来中国の伝統であり、撲滅することは不可能です。それどころか、習近平自身がファミリー・ビジネスなどで、腐敗しています。腐敗しているものが、腐敗撲滅するなど、撲滅される側にとっては理不尽以外の何ものでもありません。日本を含めた先進国の感覚では、中国の幹部で全く腐敗していないものなどいません。それを考えると、この先の10年以上も習近平独裁政権が続いていることは想像しにくいです。

いずれかの時点で、習近平体制が崩れ、その後中国共産党独裁体制も崩れるであろうと、見なすのがまともだと思います。

私は、今回の習近平の独裁体制は、現在の中国政治体制の崩壊の序曲であると見なすべきだと思います。これは、中国憲法が共産党よりも下という位置づけを理解しないと、到底理解できないと思います。

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2017年10月18日水曜日

【激闘10・22衆院選】自民危ない与野党大接戦の59選挙区 立憲民主追い風、失速から挽回試みる希望 選挙プランナー分析―【私の論評】実体は民主党菅政権の立憲民主党に引導を渡せ(゚д゚)!

【激闘10・22衆院選】自民危ない与野党大接戦の59選挙区 立憲民主追い風、失速から挽回試みる希望 選挙プランナー分析

希望の党の失速で、枝野代表率いる立憲民主党は
躍進の勢いだ=17日午前、東京都葛飾区
10・22衆院選の投開票日まで1週間を切った。報道各社は中盤情勢について、「自公3分の2超へ」(産経新聞17日付朝刊)、「自民 最大300超も」(毎日新聞16日付朝刊)などと、安倍晋三首相(総裁)率いる自民党の優勢を伝えているが、選挙は投票箱のフタが閉まるまで分からない。夕刊フジで、選挙プランナーの松田馨氏に情勢分析を依頼したところ、何と59選挙区で与野党候補が大接戦を繰り広げていた。失速からの挽回を試みる小池百合子代表(都知事)の希望の党や、野党第1党をうかがう枝野幸男代表の立憲民主党…。自民党は16日夜、50超の選挙区を「重点区」に指定し、党幹部や閣僚らの投入を決めた。激戦区の勝敗次第では、選挙結果は大きく変わる。

 「前回衆院選(2014年12月)で、小選挙区でも敗れながらも、比例復活した候補がいる選挙区が激しく競り合っている。報道各社が『与党優勢』と中盤情勢を伝えており、アナウンス効果で有権者の投票行動に影響を及ぼす可能性が高い。今後、与党幹部のちょっとした失言が命取りになることもある」

 松田氏は16日、こう語った。最新の情勢分析では、289ある小選挙区のうち、59選挙区で与野党候補が拮抗(きっこう)していた。自民党の「優勢予測」など、一気に吹き飛びかねない僅差といえる。

 注目の59選挙区は別表の通り。


 松田氏は激戦都府県として「東京」「神奈川」「山梨」「新潟」「愛知」「大阪」-を挙げた。大まかな傾向として、(1)激戦区では、立憲民主党がやや優勢(2)希望の党は他党の差別化で苦戦(3)民進党出身の無所属が底力を見せる-などだ。

 東京では、小池氏率いる希望の党の失速が大きい。小池氏の衆院議員時代の地盤・東京10区を引き継いだ若狭勝氏までが「やや劣勢」で、小池氏と二人三脚で追い上げを図っている。小池氏は豊洲移転問題で、石原慎太郎元都知事を激しく攻撃した。石原氏の3男、宏高元内閣府副大臣も当初、東京3区で劣勢が伝えられたが、「やや優勢」に盛り返してきた。

 希望の党の劣勢は、全国に及んでいる。大島敦・元民進党幹事長(埼玉6区)や、山井和則・元民進党国対委員長(京都6区)、馬淵澄夫・元民進党選対委員長(奈良1区)も「やや劣勢」だ。

 大阪では、前職3人が激突する大阪11区が注目される。

 自民党の佐藤ゆかり元経産政務官と、無所属で出馬した平野博文元官房長官、「Dr・イトー」としてメディアの露出度も多い日本維新の会の伊東信久氏が三つどもえの戦いを演じている。佐藤氏が「やや優勢」だが、維新のおひざ元だけに、最後まで分からない。

 このほか、与党大物としては、鈴木俊一五輪相(岩手2区)や、金田勝年前法相(秋田2区)もギリギリの戦いだ。

 過去にも、中盤情勢で「与党圧勝」が伝えられながら、最後に大負けした選挙がある。2000年6月の「神の国解散」だ。報道各社は、自民党が単独で安定多数(260議席、当時)を確保し、自民、公明、保守党の与党3党で300議席に迫ると伝えていた。

 ところが、森喜朗首相が投開票日の5日前、「無党派層は寝ていてくれれば」と、日本選挙史に残る大失言を炸裂(さくれつ)させ、有権者の強い反感を買った。投票率も上昇し、自民党は小選挙区と比例合わせて233議席となった。事前予測よりも二十数議席減となり、森氏の求心力は低下し、翌年2月の退陣へとつながった。

 有権者の投票行動を左右するアナウンス効果も気になるところだ。

 劣勢と伝えられた候補や政党に支持が傾く「アンダードッグ効果」が働けば、野党側に有利となる。反対に「勝ち馬に乗ろう」として、優勢と報道された政党や候補者に投票しがちになる「バンドワゴン効果」が出れば、与党が有利なまま選挙戦を終える。

 松田氏は「アナウンス効果がどう出るか、正確に分析するのは難しい。ただ、有権者の間には『自民党の勝ち過ぎ』に警戒感が広がっているのは間違いない。野党では、立憲民主党に行った民進党出身者が支持を集め、各選挙区で善戦している。一方、希望の党に行った候補は苦戦している。野党でも明暗が大きく分かれているようだ」と語った。

 夕刊フジは前回予測(10日発行)で、いち早く、「自民、公明両党で300議席を超える」可能性を報じた。希望の党の失速で「政権交代」の可能性が後退し、有権者の衆院選への関心が低下し、投票率が下がり、自民党に消極的支持が集まり、議席数を伸ばす-という分析だ。

 現状では予測に近いが、「火事は最初の5分、選挙は最後の5分」といわれる。少しの油断が有力視されていた勝利を逃し、最後まで諦めない姿勢が大逆転を現実にする。

 官邸に近い関係者は「あまりにも無風過ぎて怖い。これまでも、ちょっとしたことが大きな反動になったことがある。気を引き締めなければならない」と語った。

【私の論評】実体は民主党菅政権の立憲民主党に引導を渡せ(゚д゚)!

都内では、立憲民主党の動きが活発です。以下に都内の、選挙戦の状況をまとめておきます。

25選挙区中、与党が20の選挙区で優位に立つ。野党は、立民が5選挙区でリードする健闘をみせ、都知事の小池百合子が代表を務める希望は苦戦しています。

※「接戦」「競り合う」「互角」等の表現は、名前が前の方が僅かにリードしている状況を指します。

1区は、前回は民主党代表ながら落選した立民海江田が優勢に立ち、自民山田が追っています。

「安倍さんの歩いてきた4年10ヶ月はことごとく憲法を踏みにじった足跡だ!!」と訴えた海江田氏
2区も、立民松尾が自民辻をわずかに先行、希望鳩山は支持の広がりに欠けています。
自民辻氏に先行する松尾あきひろ氏
3区は自民石原が過去5回競り合ってきた希望結党メンバーの松原をリード。

4区は自民平が圧倒しています。

5区は、立民手塚と自民若宮が競り合う。自民から希望に移り国替えした福田は劣勢を強いられています。

自民若宮氏と競り合う立憲民主党手塚よしお氏 民主党時代のポスター
6区は、立民落合が左派系の票も取り込んでいるが、自民越智が優勢です。

7区は、知名度の高い立民長妻が優位に立ち、自民松本が追いかけている。希望荒木は失速気味です。

立憲民主党代表代行の長妻氏
8区は自民石原が立民吉田、希望木内を寄せ付けず圧倒しています。

9区も自民菅原が大きくリードしています。

10区は、自民鈴木が三つどもえの激戦から一歩先行、立民鈴木、希望若狭が追いかけています。

11区は自民下村が8選に向け他候補を圧倒。

12区は、公明太田が自民票も取り込み優位に立ち、共産池内は政権批判票の上乗せで激しく追っています。

13区は自民鴨下、14区は自民松島がともに優勢。15区も自民秋元が希望柿沢を引き離しています。

16区は、立民初鹿と自民大西が互角の戦い。希望田村は伸び悩んでいます。

自民大西氏と互角の戦いをする立憲民主党初鹿氏
17区は自民平沢が圧倒。18区は、自民土屋が優位に立つ中、立民菅が激しく追っています。

19区は自民松本が頭一つ抜け出し、立民末松が追う。20区は自民木原が大きくリードしています。

21区は自民小田原が希望長島をわずかに上回っています。

22区は自民伊藤が立民山花を抑えています。

23区は自民小倉を希望伊藤が追う。24区は自民萩生田、25区は自民井上がそれぞれ優勢です。

※希望の党の東京比例復活枠は現在の情勢だと3議席しかないので、長島・松原・柿沢・伊藤の惜敗率次第では若狭は比例復活すらできない可能性もあります。

最新のJX通信社 衆院選第4回情勢によれば、立憲民主党に無党派・政権不支持層から最多の支持を得ているそうです。

報道ベンチャーのJX通信社では、9月下旬以来毎週、東京都内で衆院選情勢調査を実施しています。10月14日(土)・10月15日(日)の両日に実施した最新の調査(第4回)では、比例東京ブロックでの投票意向首位は自民党で30%(1ポイント増)となる一方、第2党として立憲民主党が23%(5ポイント増)で続きました。2週間前の前々回調査で首位だった希望の党は2週続けて投票意向を減らし、16%(前回比2ポイント減)にとどまりました。

支持政党別では、支持する政党はないとしたいわゆる無党派層が30%(前回比4ポイント減)、自民党が28%(2ポイント増)となった他、立憲民主党が19%(4ポイント増)、希望の党が11%(2ポイント減)、共産党が6%(1ポイント増)と続きました。
東京都内では投票意向先、政党支持率ともに立憲民主党が希望の党を大きく上回り、第2党の位置を占める傾向が明確になったと言えます。
加えて注目すべきなのは、無党派層の投票先です。無党派の有権者に比例代表東京ブロックでの投票意向先を聞いたところ、最多となったのは立憲民主党の17%でした。前回まで無党派層で最多の支持を集めていた希望の党は16%となり、立憲民主党を1ポイント下回りました。
立憲民主党は安倍政権を支持しないとする「政権不支持層」からも最多の支持を得ており、東京都内では非自民・反政権票最大の受け皿となりつつあります。

希望の党を率いる小池百合子知事の東京都内での支持率は前週比3ポイント減の34%でした。不支持率は59%となり、今年1月の都内での調査開始以来最も高くなっています。対する安倍政権の支持率は41%で、不支持率は54%でした。

今回の調査に加え、過去の選挙結果や調査データをもとに衆院選比例代表東京ブロックでの各党の獲得議席(定数17)を予測したところ、自民党が6議席を固め、最大で8議席までの伸びしろがある状態で第1党となる可能性が高いです。続く第2党は立憲民主党で現状4議席を固めており、最大で6議席まで獲得できる可能性があります。希望の党は3議席を固めたが上限は届いても4議席と見られ、共産党と公明党はそれぞれ1~2議席にとどまりそうです。日本維新の会は1議席を獲得できるかどうか微妙な情勢です。


また、東京都内に25ある小選挙区では、支持を伸ばしている立憲民主党の候補が自民党候補と接戦になっている選挙区が複数あり、情勢が注目されます。東京の25小選挙区のうち、各党で獲得が見込まれる選挙区の数は上図の通りです。昨年の参院選では、事前の情勢分析の相場観よりも1人区で自民党候補が敗北するケースがやや多くなり「取りこぼし」を指摘されました。立憲民主党の候補擁立に関しては、公示間際に「野党共闘」の枠組みで共産党が候補を下ろした選挙区もあります。立憲民主党への支持が短期間で伸びたことで、東京都内の小選挙区でも同様の自民「取りこぼし」の現象が生じないか注目されます。

上では、立憲民主党の都内での状況をお伝えしましたが、この傾向全国に波及する可能性もでてきました。

それにしても、都内の無党派層の方々は、立憲民主党とは何者なのか理解されているのでしょうか。

そもそも、代表の枝野幸男は極左暴力集団革マル派からの資金提供について答えてないですし、立憲民主党は菅・枝野・辻元・長妻など菅内閣のメンバーそのままです。しかも菅は菅政権は良かったと未だに言っています。過激派との関係も深刻です。いわゆる彼ら支持する市民とは過激派かもしれないです。違うと言うなら枝野は革マルとの関係等を選挙前に説明すべきです。

有権者その中でも無党派層のみなさん 騙されてはいけません。 民進党は 「希望の党」と 「立憲民主党」の二つに分裂し 2種類の党名を名乗っていますが いずれにしても 元は”あの民進党”です そのことをお忘れなきように。


それは、立憲民主党の手作りの選挙カーをみてもよくわかります。以下に手作り前と、手作り後の写真を掲載します。

改造前
 
改造後
立憲民主党の生い立ちは、衆院選で民進党ではほとんどの議員が、当選できないことが予想されたため、 民進党の両院総会において、満場一致で希望の党へ の合流を決めました。 このときには、辻本議員も「小池さんは日本のメルケル、シンパシ-を感じる」と発言しました。 ところが、小池さんにゴミはいらんと廃除されました。その途端に 「 小池はクズだ!無所属出馬だ!  でも多くの議員が、無所属しんどい大変だということになり、 そうして、そのようなゴミの受け皿として、立憲民主党旗揚げされました。立憲民主党は、 まったく筋の通らない、ゴミのような人たちの集まりなのです。

そうして、このゴミと過去を比較すると、過去最悪の民主党菅内閣の主要閣僚が立憲民主党のメンバーであることがわかります。


このような立憲民主党は衆議院で日本を機能不全にできる拒否権(1/3)を狙っているとしか思えません。国会で、拒否権を発動されたら、日本は何もできなくなるかもしれません。しかも、共産党と希望の造反組と合算でそれを狙っているのでしょう。何が何でも、改憲を阻止したいのです。彼らは、かつての民進党と同じように考え方がバラバラなのですが、ここだけは一致しています。

立憲民主+希望+共産党の勢力が衆院で、本当に1/3以上になり、国会で拒否権を発動できるようになれば、いわゆるねじれ国会どころではありません。北朝鮮対応も満足にできなくなり、韓国、北朝鮮の思うがままにあしらわれるようになるかもしれません。そうなれば、米国などからも見放されます。そうなれば、日本は韓国・北朝鮮の属国になってしまうかもしれません。そうなれば、最終的には中国の餌食になるしかなくなります。これが、彼らの狙いでしょう。

この立憲民主党の動きは、いつか通った道を思い出させます。そうです。 8年前マスコミにだまされて出来た民主党政権の暗黒時代です。立憲民主党あの民進党の菅内閣と同じ顔ぶれです。 経済も日米同盟も他国のとの外交もぼろぼろになり、 中国と朝鮮半島は大喜びしました。現在は、やっと安倍政権が民主党政権でボロボロになった日本を立ち直らせている途中です。 立憲君主党を支持する人々は、また地獄に自ら落ちに行くつもりなのでしょうか。そこまで、考えていないというのなら、考え直すべきです。

だからこそ、自公圧勝報道に騙されるべきではありません。自公は最後まで手を抜かないで、取りこぼしのないようにしていたただきたいです。

そうして、有権者は過去の民主党の亡霊のような立憲民進党に今回の選挙で、引導を渡すべきです。
民主党菅政権

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2015年12月6日日曜日

【普天間移設】沖縄平和運動センター議長を逮捕 米軍シュワブ基地に「侵入」容疑で―【私の論評】日本のマスコミは、山城逮捕を機に沖縄基地反対運動の実体をまともに報道せよ(゚д゚)!


基地の境界線を越えて警察車両に駆け寄り抗議し、拘束される
沖縄平和運動センターの山城博治議長=5日午前9時45分ごろ、
名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

沖縄県警名護署は5日、米軍普天間飛行場の移設先、同県名護市辺野古沿岸部近くの米軍キャンプ・シュワブの敷地内に正当な理由なく侵入したとして、日米地位協定に伴う刑事特別法違反の疑いで、移設反対運動を統率する沖縄平和運動センター議長の山城博治容疑者(63)を逮捕した。



シュワブ近くで県警機動隊員に暴行したとして、公務執行妨害の疑いで、抗議活動をしていた住所職業不詳の北島義久容疑者(77)ら男2人も現行犯逮捕した。

山城容疑者は米軍に身柄を拘束された後、名護署に引き渡された。調べに対し容疑を否認しているという。

山城容疑者の逮捕容疑は同日午前9時40分ごろ、シュワブ入り口の境界線を越えて、基地内に立ち入った疑い。

残る2人の逮捕容疑は同日午前7時20分ごろ、シュワブ入り口前で、北島容疑者が警備活動中の機動隊員の左すねを蹴り、もう1人の男が別の機動隊員の上着を引っ張るなどして、公務の執行を妨げた疑い。いずれも黙秘している。

シュワブ入り口前では連日、反対派が抗議活動を展開しており、警察官が強制排除するなど衝突が続いている。3人が逮捕された後、反対派が名護署に集まり、抗議する一幕もあった。

山城容疑者は昨年7月、政府が辺野古沿岸部で海底ボーリング調査に着手するのを前に、シュワブ入り口前で座り込みを開始。反対派の先頭に立って抗議活動を展開した。ことし2月、シュワブ内に立ち入った疑いで逮捕され、翌日釈放された。4月から病気で療養していたが、10月から活動に戻った。

【私の論評】日本のマスコミは、山城逮捕を機に沖縄基地反対運動の実体をまともに報道せよ(゚д゚)!

沖縄平和運動センターの議長山城博治が逮捕されたということですが、これはどのような人物かといえば、あの沖縄のキャンプ・シュワブのゲート前で、米軍に身柄を拘束された男です。その顛末を示す動画を以下に掲載します。


平成27年2月22日朝、名護市辺野古のキャンプシュワブGate1にて、沖縄平和運­動のシンボル山城博治が米軍のセキュリティに身柄を拘束されました。

翌日の沖縄の新聞やTVは、与那国の自衛隊誘致の可否を問う住民投票の結果よりも、こ­の逮捕劇のことを大々的に掲載しました。

一様に不当逮捕とか、過剰警備であるとまくし立て、それに輪を掛けるかのように革新系­の代議士が反発しました。

山城は「私は黄色の線の内側には入っていない」と沖縄タイムスに対し強弁。片や琉球新報は「線の内側1mくらいに入った」と報道。しかしどちらも山城を擁護する論調は変わりませんでした。新報に至っては、社説で不当逮捕と表記しました。

不当かどうかは動画を見て頂いた皆さんが判断してください。そして報道するメデイァのコンプライアンスも感じ取って頂ければ幸いです。
反戦平和は免罪符とでも沖縄左翼は勘違いしているようですが、マスコミが報道の自由は法規を超え­ると思っているのなら、いつしか国民から見放されるときが来ると思います。

この山城が主催する「沖縄平和運動センター」という組織とはいかなるものなのでしょうか。以下にこの組織について掲載します。


沖縄平和運動センター

沖縄平和運動センターの入る 官公労共済会館
沖縄平和運動センター(おきなわへいわうんどうセンター)は、日本社会運動団体である。沖縄県内における略称は「平和センター」。 
沖縄平和運動センター設立 1993年2月1日 
所在地 日本 〒900-0021
沖縄県那覇市泉崎2丁目105番18
官公労共済会館4階
北緯26度12分35.5秒東経127度40分43秒 
主要人物 議長 山城博治 
会員数 26団体 
ウェブサイト http://www.peace-okinawa.net/テンプレートを表示
〈概要〉
1993年に、護憲反安保県民会議と沖縄県原水協を統合する形で設立された。 原水爆禁止日本国民会議(原水禁)加盟団体であり、幹事および支援団体に、社会民主党自治労国公労沖縄県教職員組合高等学校教職員組合沖縄社会大衆党等が名前を連ねる[3]。 官公労共済会館に連絡先を置いており、闘争目標として護憲、反基地、反安保、反自衛隊および反核、原水禁、被爆者支援などを掲げるほか、部落解放同盟と連携した反差別国際運動なども展開している。 
活動
官公庁や教育機関を活動の拠点としているため、役場や学校などには必ずポスターが貼られている。また県内マスコミへの影響力も強く、この団体の主張や運動方針が「沖縄県民の総意」と称して報道されることも多い。 
通常は沖縄における反米、反基地、軍備増強反対、自衛隊糾弾、教科書問題などについて、ポスタービラ、声明文、要請文、琉球新報沖縄タイムスの記事などを通して「県民の怒り」を訴えるほか、デモや座り込み、航空機の航路妨害など米軍や自衛隊に対する抵抗運動を実施している。また、加盟組織の活動家育成と組織強化の一環として、平和ガイドの認定や養成講座の開催なども行っている。 
2008年11月、長年行動を共にしていた全駐留軍労働組合沖縄地区本部は、当センターに対して活動脱退を通知している。基地撤去など反基地運動に対して「米軍再編に対し不安の声がある」「基地がなくなれば仕事がなくなる」など抵抗があること、センターの活動方針が一般市民の理解を得るのが困難になってきたことなどを理由として説明している。 
2015年2月22日、キャンプ・シュワブ前で抗議中に、議長の山城博治らが米軍基地の敷地を示す黄色のラインを越えたとして米軍に一時拘束され、名護署へ引き渡された。釈放時に山城は「黄色のラインは越えていない。私は騒ぎを抑えようと、皆にとりあえず下がろうと言っただけ。明らかに不当だ」と主張していたが、後にこの事件の様子が映された映像が米軍から流出。山城博治が自ら先頭に立って黄色のラインを越えていることが判明した。
入っている建物といい、活動内容といい、こてこての左翼であることは間違いありません。先日このブログでは、沖縄基地反対運動の直接の資金源について掲載しました。

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、直接の資金源は、地元の金秀グループという企業グループです。この企業グループから、「辺野古基金事務局」に金がいき、そこから、山城が運営する「沖縄平和運動センター」などのような団体に金がわたり、そこからデモ参加者などに日当が支払われています。

以下に基地反対デモの日当の資金源を示す図を再度掲載します。

クリックすると拡大します
この図の一番右下の図を見ると、これは、山城博治が米軍のセキュリティに身柄を拘束されたときのものだと思われます。

沖縄の辺野古への基地移転の反対運動は、このように左翼が金で動員されていることが明らかになっています。そうして、無論のことこのような運動は、大部分の沖縄県民の意向によるものではなく、多数の沖縄県外の左翼および、左翼から支援をうけた人たちを動員して行われているものです。

今回山城が逮捕されたことは、これを解明して、国民に知らせるための契機になるかもしれません。

当然、山城は刑事訴追され裁判になります。司法が裁判の過程で、沖縄左翼の実体もある程度解明しなければ、まともな裁判などできません。

この裁判の過程で明らかにされるであろう、沖縄左翼の実体、今度こそ日本のマスコミはまともに報道すべきです。そうでなければ、いずれ日本のマスコミは国民から見放されます。端的にいえば、まともにならなければ、国民から相手をされなくなり、存続できなくなります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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