2023年9月15日金曜日

「日本保守党」決意と提言第1弾 ミサイル発射の北朝鮮へ制裁拡大を要請 フォロワー数20万超え、前倒しで党名公表―【私の論評】日本保守党のはっきり見えてきた使命と戦略!これに伴う戦術も見えつつある(゚д゚)!

「日本保守党」決意と提言第1弾 ミサイル発射の北朝鮮へ制裁拡大を要請 フォロワー数20万超え、前倒しで党名公表

【有本香 以読制毒】

まとめ
  • 作家の百田尚樹氏と有本香氏によって設立された新党「日本保守党」が正式な党名を発表。
  • 党名は「日本保守党」で、保守政治を目指す志を表している。
  • 党名発表の日程は、SNSアカウントの急速なフォロワー増加により、予定よりも早く前倒しで行われた。
  • ただし、日本保守党は国政政党ではなく、政党要件を満たす必要があり、資金面での制約が厳しい。
  • 保守党は自民党に対抗する存在として位置づけられ、ネット上で支持を広げている。政治を「正論」で展開し、国内外の問題に対処する使命を掲げている。

有本香氏 御本人の「x」から引用

北朝鮮のミサイル発射と岸田文雄首相による内閣改造が行われた13日、作家の百田尚樹氏と有本香氏によって設立された新党が、その正式な党名を発表した。この新党の名称は「日本保守党」で、略称は「保守党」。この党の名前は、そのままの意味で、「保守」の政治を志向していることを示している。

この党名発表が13日に行われた背後には、北朝鮮のミサイル発射や内閣改造とは関係なく、興味深い経緯がある。百田氏と有本氏は、SNS(旧ツイッター)上で「百田新党(仮称)」という名称でアカウントを開設し、急速に多くのフォロワーを獲得した。このため、党名発表は当初「10月17日」と告知されていましたのだが、予想外の反響により、フォロワー数が20万を超えたら前倒しで党名を発表するという目標が13日に達成されたためだ。つまり、ネット上での国民の声や期待に押され、党名発表が早まったというわけだ。

しかし、日本保守党は現在、国政政党としての地位を持っていません。公職選挙法、政治資金規正法、政党助成法、政党法人格付与法に定められた政党要件を満たす必要がある。これらの要件には、国会議員の所属人数や選挙での得票率が規定されており、要件を満たさない場合、政党としての認定や資金の受け取りに制約が生じる。

そのため、資金面では制約が厳しい状況にあり、国民に直接訴えることが必要だ。一部の自民党支持者は、百田氏やネット上のフォロワー数が多いからといって、この新党が何を達成できるのか疑問視している。しかし、日本保守党は「正論」を基に日本を守ることを使命とし、そのメッセージは多くの支持を集めている。特に、北朝鮮のミサイル発射に対する強い反応は、国民の期待を反映している。

この新党は、自民党に対抗する存在として位置づけられており、ネット上での支持を拡大させている。保守党は、「痛快」と評される現象を生み出し、国民の関心を引き付けている。しかし、奇をてらったネーミングや策を掲げることはせず、「正論」に基づいて政治を展開していくとの方針を強調している。

日本保守党は国民の声を力にして、国内外の重要な問題に対処しようとしている。その初めの一歩として、北朝鮮のミサイル発射に対する制裁拡大を訴え、多くの支持を受けている。この新党は、日本政治に新たな風をもたらす可能性を秘めている。

これは元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】日本保守党のはっきり見えてきた使命と戦略!これに伴う戦術も見えつつある(゚д゚)!

まとめ
  • 日本保守党の使命は、「保守」の政治を志向し、「正論」を基に日本を守ること。
  • 戦略は、国民の声を力にして、国内外の重要な問題に対処する。
  • 具体的な戦術は、SNSやYouTubeを活用して知名度を高め、国民に訴えかける。
  • 選挙では、自民党内のリベラル・左翼勢を標的にし、政策や行動を批判・公開して有権者の意識を高める。
  • 自民党内の保守派と他の野党の保守派との協力を醸成し、政治の世界で保守派同士の協力を推進する。

日本保守党の使命や戦略や戦術がある程度見えてきたように思います。

使命に関しては、上の有森香氏の記事でもある程度垣間見ることができます。以下に有森氏の記事より、使命に関わる部分を列挙します。

・日本保守党は「保守」の政治を志向「正論」を基に日本を守ることを使命とする

戦略は、以下とみられます。

・国民の声を力にして、国内外の重要な問題に対処する

この戦略に基づく具体的な戦術に関しては、まだ具体的には、みえてきませんが、百田氏と有田氏の発言からうかがい知ることができる部分があります。

以下は昨日の百田尚樹氏の動画です。


百田氏のこの動画を視聴したり、過去の百田氏、有森氏の発言や、上の記事などから、まずは昨日私がこのブロクに掲載したように、過去にすべての新党がやろうとして失敗した、数の力により権力を得て改革をすすめるようなやり方はしないと見えます。

質的に変える戦術の一つは、まずは「X」等のSNSで自民党を超すほどのフォロワーを獲得して、徹底的に知名度あげることであると思います。これが「国民の声」を力にする第一歩だと思います。その他、YouTubeなどの動画でも様々な情報を発信し、知名度を徹底的にあげていくことでしょう。

ここでは、元放送作家百田氏やジャーナリストの有森氏の能力が遺憾なく発揮されるでしょう。

知名度があがれば、SNS等で「正論」を多くの国民に訴えることができます。さらに、党員やサポーターを増やすことができます。それとこれは、大事なことですが、SNSで多くの国民を味方につけることは、過去に多くの権力者が失敗してきた、独善的な行動や考え方を防ぐことにもなります。政党を主催し行動することは、たとえそれが目的ではないにしても、大きな権力を手にすることには変わりはないです。

スマホでSNSを利用する人々 AI生成画像

党員やサポータが増えてくれば、資金面でも、選挙活動でもかなり有利になります。

さて、その後はどうするかといえば、候補者を擁立して、国民からの資金やサポートを活用して選挙戦に挑み当選者を出すことになると思います。議員がいない政党は正式な政党にはなり得ませんから、当然のことながら、日本保守党は国会に議員を送り込むことでしょう。

ただ、選挙への取り組み方は、従来のとにかく議員数を増やすというやり方とは一線を画すでしょう。まずは、当落選上にある、自民党の候補者で、「正論」から外れた左翼・リベラル的な発言や行動をする候補者や議員を見出し、これを標的にして選挙活動をすすめるでしょう。

まずは、当該議員の保守層の正論からいえば、不適切な発言や行動を指摘し、それを徹底的に批判しあらゆる手段を講じて全国規模で拡散するでしょう。これは、選挙戦を有利にすすめるだけではなく、有権者に対して論点を明確にすることになります。いままでは、盆踊りにきてくれたからとか、墓参りにきてくれたから、あるいはテレビてみたから、くらいで投票してきた有権者が政策などを意識するようになるでしょう。

日本の盆踊り

似たような選挙区で、他党にまともな候補者がいれば、その議員を応援するなどの選挙協力もするでしょう。何しろ、日本保守党は、数を増やすことが主眼ではないですから、使命を達成できることに役に立つと判断すれば、熱心に応援するでしょう。

そうして、選挙で勝つのが一番良いのですが、たとえ負けたとしても、なるべく接戦に追込むことで、当該議員が脅威を覚えるくらいまでは善戦できるようにするでしょう。

現在の国会議員が、一番気にしているのは、まず選挙です。はっきりいえば、選挙に勝てるなら何でもします。日本保守党に接戦に追い込まれて恐怖心を感じた議員は、次の選挙で間違いなく勝ちたいならば、「正論」から外れた政策を支持することをやめたり、あるいは積極的に支持しなくなるでしょう。

自民党でありながら、リベラル・左翼的な行動をすれば、確実に日本保守党の標的にされるという認識が根付くようにするでしょう。

自民党の中の保守派の議員は、日本保守党を自分たちの敵とはみなさなくなるでしょう。同時に他の野党の保守派も日本保守党を敵とはみなさなくなるでしょう。こうなれば、日本保守党はかなり有利に選挙選を戦えるようになるでしょう。

これによって、従来の政党間の協力だけではなく、政治の世界の中で、保守派同士の協力が醸成される可能性が高まります。それが実現すれば、保守党はたとえ規模が小さくても、いわゆるキャスティングボードを握る可能性があります。これは、海外の保守派にも伝わり、海外の保守派とも協力できるようになるかもしれません。こういうところから、新たな強力な戦術が生まれるかもしれません。

当面このような活動を続けていけば、党勢が拡大し、次の段階では、自民党のリベラル・左翼大物を標的にすることもできるでしょう。

このような活動を続けることによって、日本保守党は自民党内の当面リベラル・左翼勢の弱体化をすすめていくことでしょう。

ただ、弱体化するだけでは、また逆戻りする可能性もあります。日本保守党はそれに対して楔を打ち込むこともするようになるでしょう。ただ、その段階に進むまでは、まだまだ時間がかかります。おそらく自民党内のリベラル・左翼勢の弱体化を完了するまででも最低10年くらいはかかるでしょう。

ただ、その過程においても、日本保守党は、自民党のリベラル・左翼勢の行動をなるべく抑制するように動くでしょう。たとえば、LGBT法の成立などという極めて拙速なことはできないような状況を作り出せると思います。抑制ということでは、意外とはやい時点で実現する可能性があると思います。

これらのことは、文章にしてしまえば簡単にも思えますが、その実かなり難しいことです。これは、おそらく百田氏や有本氏でなければ、誰にもできないかもしれません。ただ、あらゆる状況が彼らを味方していると思います。

とにかく、既存の新党のように改革に失敗することなく、成功していただきたいです。それは、多くの国民の切なる願いであると思います。

そうして、何よりも空から安倍元総理が応援してくださっていると思います。頑張れ日本保守党!

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2023年9月14日木曜日

岸田内閣総理大臣 内閣改造直後の記者会見―【私の論評】かつて安倍元首相が語った「変なこと」だらけの岸田政権の行末は(゚д゚)!

岸田内閣総理大臣記者会見

岸田総理は、2023年9月13日に内閣改造を行い、新内閣を発足させた。その直後の記者会見の内容を以下に掲載する。

岸田首相

まとめ
  • 内閣改造は、岸田政権の新たな一歩、新たなスタートだ。
  • 内閣改造で、岸田政権の目指す「新しい資本主義」を実現するための体制を強化した。
  • 経済、外交、安全保障など、各分野で、課題を解決し、日本の未来を切り拓く。
  • 国民の皆様と力を合わせて、この難局を乗り越え、日本を強く、豊かにしていきたい。

この2年間は、正に国民の声を丁寧に聴き、国民の皆様と協力しながら新しい時代の扉を開いていく、そうした取組を進める毎日だった。

「変化を力にする内閣」

岸田総理は、内閣改造にあたり「変化を力にする内閣」と位置づけた。その背景には、グローバル化や技術革新など、世界が大きく変化していることがある。このような変化をチャンスに変えて、国民の暮らしを豊かにしていくことが重要だと考えている。

「変化をチャンスに変える」

岸田総理は、内閣の重点課題として、経済、社会、外交・安全保障の3つを掲げた。

経済については、成長と分配の好循環を実現するため、新しい資本主義の加速を図る。また、物価高への対応や若者の所得向上にも取り組む。

社会については、少子化対策や認知症対策など、待ったなしの課題への対応を強化する。

外交・安全保障については、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に取り組む。

「新しい資本主義の加速」

岸田総理は、新しい資本主義を「経済成長と分配の好循環を実現するための経済政策」と定義している。具体的には、賃上げや人への投資、研究開発投資の促進などを通じて、成長と分配の好循環を実現することを目指している。

「社会課題への対応強化」

岸田総理は、少子化対策や認知症対策など、待ったなしの課題への対応を強化すると述べた。また、デジタル化による地方創生や、国際的な花粉症対策にも取り組む。

「外交・安全保障の強化」

岸田総理は、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の強化に取り組むと述べた。また、日米韓の連携強化や、インド太平洋の安定に貢献していく。

【結論】

岸田総理は、内閣改造により、変化を力にして、国民の暮らしを豊かにしていくという決意を示した。

【私の論評】かつて安倍元首相が語った「変なこと」だらけの岸田政権の行末は(゚д゚)!

まとめ

  • 岸田政権の移民受け入れと日韓通貨スワップは、国民の声を無視あるいは軽視したものであり、批判の声が少なくない。
  • 岸田政権が継続すべきとは思うが、内閣改造により、より多くの国民の声を反映した政策を実現し、政治の信頼回復を図っていく必要がある。
  • 従来の政治変革の手法である「数の力」による改革は限界がある。
  • これからは、政治の質を変えていくことが重要である。
  • 政治の質を変えるには、様々な力や能力を駆使する必要がある。

岸田首相は、内閣改造直後の記者会見で「国民の声を丁寧に聴き」と述べていますが、具体的にはどのような「国民の声」を聞き入れてきたのでしょうか。いくつか、以下で検証してみましょう。

LGBT法については、岸田首相は「多様性を尊重する社会の実現」を掲げ、LGBTのカップルに対する婚姻の平等や、同性パートナーシップ制度の導入などを目指しています。しかし、LGBT法に関しては、米国でも州によっては、反LGBT法案を制定する州も多く、評価が定まっていないという事実があります。

多くの日本人はLGBTという言葉すら意識していなかったと思います。法案が検討されはじめてから、それが報道されるようになって初めて知ったという人も多いのではないかと思います。にもかかわらず、十分に内容を知らされこともなく、拙速に法制化されてしまいました。これはとても「国民の声」を聴いたとはいえないです。むしろ、これを促進する議員らの声を良く聴いたといえるでしょう。

男女共用トイレ

移民に関しても、岸田首相は積極的に見えます。民間有識者による政策提言組織「令和国民会議(令和臨調)」は7月22日、都内で発足1周年大会を開きました。

出席した岸田文雄首相(自民党総裁)は人口減少を踏まえて「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」と語りました。移民促進については、岸田首相は「人口減少社会への対応」を掲げ、外国人労働者の受け入れ拡大を進めようとしているようです。これは、少子高齢化が進む日本社会において、労働力不足を解消するための措置と言えます。

ただ、欧米では、移民政策は失敗しています。深刻な社会問題をもたらしています。また、多くの国民、特に被用者である多くの国民は、移民問題についてはさほど大きな関心はないのではないかと思います。どちらかという、日本では経営者サイドが外国の安い労働力を入れたがっているとはいえますが、大多数の国民が移民問題に大きな関心を持っているとはいえないでしょう。

増税悪魔の暗躍 AI生成画像

減税忌避&ステルス増税については、岸田首相は「財政再建」を掲げ、税収の確保に注力しています。これは、高齢化による社会保障費の増大や、コロナ禍による財政赤字拡大を背景にしたものと言えるでしょう。ただ、政府の一般税収は近年では、毎年過去最大を更新しており、減税しないとかステルス増税は、多くの国民の反発を招くだけでしょう。

日韓通貨スワップについては、岸田首相は「日韓関係の改善」を掲げ、日韓通貨スワップの再開に向けた協議を進めています。これは、日韓両国の関係改善を図るとともに、韓国経済の安定化に貢献するための措置と言えるでしょう。

ただ、日韓通貨スワップ協定は、日本にとってはメリットがない協定であり、実質的には日本による韓国への片務的な経済援助措置であるという指摘があります。これは、過去に様々な反日活動を行い、それに対する釈明も説明もない韓国に対してあまりに寛大な措置として、反発する国民も多いでしょう。

日韓通貨スワップ協定 AI生成画像

これらの政策は、いずれも岸田首相が掲げる「新しい資本主義」や「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた取り組みとして位置づけられます。しかし、その過程で、財務省の主張する財政面での制約という根拠に乏しい声を聞き、国際社会との調整といいながらバイデン民主党政権の声を聞き、国民の声を無視あるいは軽視したという面は否めないでしょう。

かつて、安倍元首相は「変なことをすると、運も逃げていく」と語っていました。この発言は、安倍元首相が自身の政治家としての信念を表明したものであり、彼が政治家としてのキャリアを積む中で何度も口にしていた言葉の一つとされています。私から言わせると現状の岸田政権が実施しているのは、まさに「変なことだらけ」であると思ってしまいます。

日本保守党の結党は、岸田首相の政策への不満や、政治の行き詰まりに対する国民の失望感の表れと言えます。岸田首相は、内閣改造により、より多くの国民の声を反映した政策を実現し、政治の信頼回復を図っていく必要があるでしょう。

私自身は、岸田政権を支持しているというわけではないのですが、当面岸田政権には当面継続してほしいと思っています。なぜなら、現状ではポスト岸田は、茂木氏や河野氏が考えられ、いずれが首相になったにしても岸田首相よりさらに「変なことだらけ」になってしまう可能性が高いと思われるからです。

もし、菅政権が継続されていたとしたら、菅氏は、自身の政治信条などとは別に、安倍政権の政策のほとんどを継続したでしょうから、現状よりは「変なことだらけ」にはなっていなかったと思います。無論、私自身は菅氏自身を支持しているわけではありませんが、安倍政権の政策を岸田氏よりは、継続したであろうと考えるので菅政権の継続が望ましかっただろうと思うのです。

私は、安倍政権が終了して以来、首相が変われば変わるほど「変なことだらけ」になるのではないかと危惧しているのです。だからこそ、岸田政権はここしばらくは継続してもらいたいと思うのです。ただ、このままでは行き詰まりは見えています。

だから、岸田首相自身に自己変革をしてもらい「変なこと」をなるべく減らしていただきたいのです。

そうして、百田氏による「日本保守党」の結党、維新の躍進、与党との協調も排除しない国民民主党の動きもあります。

これらの動きが重なって「変なこと」が減っていくのが望ましいと思います。そうして、岸田政権下で「変なこと」が減っていき、時間の経過とともに、新たな動きができ、日本の政治が制度も含めて良い方向に変わっていくという筋書きがベストだと思います。

かつての政治変革の手法は、新党を結成するか、結成する動きをみせて流れをつくりマスコミなどで新党に旋風を吹かせ、選挙でなるべく多くの議員を当選させ、徐々に党の勢いを拡大させ数の力で変革していくといものだったといえると思います。

例えば、1993年に結成された「新党さきがけ」は、自民党から離党した議員らが中心となって結成され、1993年の総選挙で67議席を獲得しました。その後も新党結成の動きはありました。

しかし、ご存知のようにこのような動きはことごとく失敗しています。今後も成功する見込みはなさそうです。にもかかわらす、あえて百田尚樹氏が「日本保守党」を結成した意図は、従来のように数の力で、政治変革をしようというのではなく、質的に日本の政治を変え「変なことだらけ」になることを防ごうとしているのではないかと考えます。

安倍元首相が語っていたように「変なこと」さえしなくなれば、誰が首相になろうと、いずれの党が政権与党になろうが、少なくとも国民に対する悪影響はないわけで、言葉や表現は違うものの、百田氏は、結局日本の政治を数による権力によって変えるのではなく質的に変えようとしているのだと思います。

自民党や立憲民主党に存在する保守派議員を分裂させたり、大量に新党に引き抜いて、数の力で優位にたつこと等考えていないと思います。そもそも、そのような力は「日本保守党」にはないでしょうし、そのようなことをしても無意味です。

もう数の力で政治を変えるのではなく、様々な力や能力を駆使して、政治の質を変えていく時代に突入しつつあるのではないかと思います。それを如実に示しているのが現在の自民党です。議員数は一番多いのですが、自民党がうまく機能しているとはとても思えません。

さらに、自民党内の最大派閥である現在の安倍派をみても、数の力が政治的に優位に立てる手段ではないことは明白だと思います。ただ、未だ数の力は侮ることはできません。ただ、数の力で政治改革はできないのは明らかになりつつあると思います。

日本の政治が誰が総理大臣なろうが、どの党が政権につこうが、少なくとも「変な事」だらけになるようなことがなくなれば、その先に二大政党制とか、まともな政権交代などができるような政治風土になるのではないでしょうか。逆に言うと、現状では政治の質を変えない限り何をしても無駄だと思います。

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2023年9月13日水曜日

中国経済が失速 調達の信頼低下で貿易が激減―【私の論評】中国が公表するGDPをもとにして、中国経済を論じる論評は根本から間違えている(゚д゚)!

中国経済が失速 調達の信頼低下で貿易が激減

まとめ
  • 米国の輸入に占める中国の割合は、2017年の21.6%から、2023年上半期には13.3%に低下した。
  • 中国の輸出額は、2023年7月時点で前年同月比14.5%減と、過去最悪の水準に落ち込んだ。
  • 中国政府は、新型コロナウイルス対策による生産や出荷の中断、賃金上昇などにより、信頼できる製品調達先としての評判を落としている。
  • 中国は、経済発展モデルを消費者のニーズや内需全般への依存度を高める方向に転換する必要に迫られている。
米国と中国は、近年、経済・外交・軍事など、さまざまな分野で激しい対立を繰り広げている。その中で、中国経済の米国における影響力は低下傾向にある。

米中対立 AI生成画像

米商務省の統計によると、2023年上半期の米国の輸入に占める中国の割合は13.3%と、2017年の21.6%から大幅に減少した。主要10品目全てにおいて、中国の割合が縮小している。特に、中国政府にとって重要な電子機器分野では、米国の輸入に占める中国の割合が昨年の32%から今年上半期には27.9%と、大きく減った。

この影響は、中国政府の統計にも表れている。7月の中国の輸出額は前年同月比14.5%減と、6月の12.4%減からさらに悪化した。特に米国向け輸出は23%減と、縮小幅が最も大きかった。

この影響の主な要因は、米政府の政策と中国政府の失策の両方にある。

米政府は、2018年から中国からの輸入品に関税を課すなど、中国経済を圧迫する政策を実施してきた。また、中国政府の新型コロナウイルス対応を批判し、中国製品の輸入を制限する措置も取った。

中国政府は、新型コロナウイルス対策で生産や出荷が中断されるなど、信頼できる製品調達先としての評判を落とした。また、賃金の上昇により、中国の製造コストが他の国と比べて相対的に高くなった。

中国政府は、経済発展モデルの転換を図るべきである。しかし、これまでのところ、こうした必要性に応える具体的な取り組みは見られていない。

Forbs Milton Ezrati

この記事は、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】中国が公表するGDPをもとにして、中国経済を論じる論評は根本から間違えている(゚д゚)!

まとめ
  • 中国のGDPの数字は辻褄が合わない。中国政府が数字を操作している可能性がある
  • 中国の経済は減速している。
  • 中国政府の新型コロナウイルス対策は、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こした。
  • 中国の賃金の上昇による製造コストの上昇は、中国の競争力を低下させている。
  • 中国のGDPをもとにして、中国の経済を論じる論評は根本から間違えている。

上のフォーブスの良い点は、GDPではなく、輸出入の数字で中国経済を語っていることです。中国のGDPの数字は辻褄があいません。まず、経済成長率の数字が何年も安定しています。急激な変化がほとんどありません。それは、特に2000年あたりから続いています。

現実の経済は時計仕掛けのようには成長しません。また、鉄道貨物量、電力使用量、工業地帯の衛星画像など、他の指標を見れば、数字が物語ることは違っています。中国経済が減速しているのは事実であり、中共がGDPの数字で何を信じさせようとしているかなど関係ありません。常識のある人なら誰でも、中共のGDPはデタラメであることを知っています。

時計仕掛けのような不思議な成長をする経済 AI生成画像

そのため、高橋洋一氏なども、中国のGDPは信用せず、貿易の数字等で、中国のGDPを推測しているそうです。貿易の数字などは、貿易相手があることですから、これを極端に操作することはできないからです。

ある国で、景気が良くなると、輸入が増えると言われています。その理由は、以下のとおりです。
  • 消費者の購買力が高まる
景気が良くなると、消費者の所得や雇用が増加し、購買力が高まります。そのため、国内で生産されていない製品やサービスを購入するために、輸入品を求めるようになります。
  • 企業の設備投資や生産拡大が進む
景気が良くなると、企業の設備投資や生産拡大が進みます。そのため、生産に必要な原材料や設備を輸入する必要が生じます。政府の財政支出が増加します。

景気が良くなると、政府の財政支出も増加します。そのため、公共事業やインフラ整備のために、輸入品を購入することになります。

その他にも、貿易の数字をみて、当該国の景気を知る方法はいくつかあります。
  • 輸出入の伸び率
輸出入の伸び率は、前年度比の増減率です。輸出入の伸び率が大きいほど、その国は景気が良いと判断できます。
  • 輸出入の品目構成
輸出入の品目構成は、輸出入の品目別割合です。輸出入の品目構成が変化している場合は、その国で景気の構造変化が起こっている可能性があります。

このように、貿易の数字は、当該国の景気の動向を把握する上で重要な指標となります。ただ、貿易収支や経常収支が黒だから、景気が良い、赤だから景気が悪いというような単純な見方は、間違いです。そうして、輸出入も多いから良し、少ないから悪いという機械的な見方では、できないです。ただ、長期のデータをもとにある程度(中国政府発表するGDPによる推測よりはより正しい)の推測はできると捉えるべきでしょう。

中国政府の新型コロナウイルス対策による生産や出荷の中断は、2020年以降、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こしました。特に、中国の製造業は、自動車、家電、電子機器、医療機器などの幅広い産業に影響を与えました。

例えば、2020年には、新型コロナウイルスの感染拡大により、中国の上海市で自動車部品の生産が中断されました。これにより、世界的な自動車メーカーの生産にも影響が及び、多くの国の自動車メーカーが生産調整を余儀なくされました。

また、2022年には、中国のゼロコロナ政策による都市封鎖により、スマートフォンの製造拠点である深圳市で生産が中断されました。これにより、スマートフォンの供給が逼迫し、価格が上昇しました。

世界的なサプライチェーンの混乱 AI生成画像

これらの事例からも、中国政府の新型コロナウイルス対策は、世界的なサプライチェーンの混乱を引き起こし、信頼できる製品調達先としての中国の評判を落とすことにつながったと考えられます。

中国の賃金の上昇による製造コストの上昇については、以下の証左があります。中国の平均賃金は、2010年から2022年にかけて、約3倍に増加しました。

中国の製造業における賃金は、米国や日本と比べて依然として低いものの、今後も上昇していくことが予想されています。

これらのことから、中国の製造コストは、他の国と比べて相対的に高くなりつつあると言えます。

相対的に高くなりつつある中国の製造コスト AI生成画像

以上の、具体的な出典としては、以下のようなものが挙げられます。
  • 国際通貨基金(IMF)「世界経済見通し」(2023年4月)
  • 中国国家統計局「中国統計年鑑」(2022年)
  • 米国労働省「雇用情勢」(2023年7月)
なお、中国政府は、新型コロナウイルス対策や賃金の上昇による影響について、詳細な情報を公表していません。そのため、これらの影響の具体的な規模や影響範囲を正確に把握することは困難です。

一つはっきりしているのは、中国政府が公表するGDPの数字をもとにして、中国の経済を論じる論評は根本から間違えているということです。

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2023年9月12日火曜日

政府からの「需要不足解消」はミスリード 望まれる政策は最後の「ひと押し」 増収分は減税で国民に還元を―【私の論評】消費減税は現状の日本で最も有効な政策!岸田首相は消費税減税で空前絶後の大サプライズを(゚д゚)!

まとめ
  • 内閣府は、需給ギャップがプラス0.4%と発表したが、潜在GDPの計算方法見直しによるもの。
  • 雇用指標からは、需要不足は解消されていないことがわかる。
  • デフレ脱却とは言い難く、政府には成長減税をすべきと指摘。

 内閣府は、4-6月期の需給ギャップがプラス0.4%と発表した。これは、コロナ禍前のピークだった19年7-9月期以来、3年9ヶ月ぶりのプラスである。しかし、潜在GDPの計算方法の見直しによって、需要不足が解消されたとは言い難い。

需給ギャップ AI生成画像

 まず、内閣府は、19年7-9月期の需給ギャップを0.3%と公表していた。そこから潜在GDPを算出すると、555.7兆円となる。しかし、今年1-3月期に計算方法を見直し、潜在GDPを550.8兆円と低く見積もった。

 筆者はGDPギャップを算出している。その際、失業率がほぼ下限とされる2.5%を達成するときに、GDPギャップがないと想定している。そのため、潜在GDPはかつての内閣府試算より2%程度高めになっている。

 さらに、潜在GDPは技術進歩によって一定程度上昇するので、これらの要素を考慮すると、需給ギャップはマイナス3%(15兆円)程度あると筆者は見ている。

 雇用関係のデータからも、需要不足が解消されていないことがわかる。有効求人倍率は7月に1.29倍と、3ヶ月連続で減少している。また、失業率は7月に2.7%と、4-6月より上昇している。

 これらのことから、内閣府の発表は、潜在GDPの計算方法の見直しによって、需要不足が解消されたように見せかけた、ミスリーディングなものである。

 実際の経済は、コロナの行動制限もなく上向きではあるが、デフレの完全脱却とは言い難い。政府には、税収の自然増収を成長減税として国民に還元し、経済をさらに活性化させるべきだ。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】消費減税は現状の日本で最も有効な政策!岸田首相は消費税減税で空前絶後の大サプライズを(゚д゚)!

まとめ
  • 2023年7月、日本経済は前期比0.4%と鈍化。
  • 個人消費は低迷、設備投資は停滞。
  • 原油高や物価上昇で国民の生活苦が深まる。
  • 消費税減税は、国民の消費意欲を喚起し、経済を活性化させる最善策。
  • 消費税減税を実施しない限り、日本経済は衰退する。

日本経済は2023年4-6月期に実質GDPが前期比1.5%増、年率換算で6.0%増と3四半期連続のプラス成長となりました。これは、前期の反動増や、訪日外国人観光客の増加、自動車輸出の好調などによるものです。これは、同期の米中より高いものであり、驚くべきことでもあります。しかし、消費は低迷していました。

これについては、以前このブログでも解説したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。

コラム:米国が中国上回る経済成長、今年最大の「サプライズ」に―【私の論評】マスコミが報道しない、日本が米中上回る経済成長、今年最大の「驚愕の大サプライズ」か(゚д゚)!
この記事から一部を引用します。
日本経済は2023年4-6月期に実質GDPが前期比1.5%増、年率換算で6.0%増と3四半期連続のプラス成長となりました。
サプライズ AI生成画像
これは、一般のエコノミスト予想を超える大幅増であり、コロナ禍からの回復が続いていることを示しています。
今期の実質GDPの内訳は、民間消費が2.1%減、住宅投資が7.7%増、設備投資が0.1%増、政府消費が0.4%増、公共投資が5.0%増、輸出が13.6%増、輸入が16.2%減でした。内需がマイナス1.2ポイント、外需がプラス7.2ポイントの寄与度でした。
結局のところ、大部分が輸出によってこの成長がなされたということができます。個人消費などを含め内需が依然
として低迷していたので、私はこの記事の結論で以下のように述べました。
日米経済には、不安要因もありますが、中国経済よりははるかに御しやすいことだけは間違いないです。岸田首相、このような有利な状況で、経済を良くできなければ、特に内需喚起策を実行できなければ、責任問題になると思います。
そうして、案の定7月以降は、輸出の鈍化や、内需の低迷などにより、成長率が鈍化しています。2023年7月のGDP成長率は前期比0.4%と本来の水準には戻っていません。7-9月期は引き続き成長が鈍化するか、マイナス成長になる可能性も大です。

その他次のような指標もあります。

家計消費の低迷

2023年7月の家計消費支出は前年同月比0.8%増と、2022年10月以降4か月連続の鈍化傾向となっています。また、2022年12月以降の平均成長率は0.4%と、先進国の中で最低となっています。

出典:内閣府「経済財政白書」

設備投資の停滞

2023年7月の設備投資は前年同月比1.8%増と、2022年10月以降3か月連続のこれも鈍化傾向となっています。また、2022年12月以降の平均成長率は1.0%と、先進国の中で最低となっています。

出典:内閣府「経済財政白書」

これらのエビデンスから、日本経済において需要が回復していないことがうかがえます。

具体的には、家計消費が低迷している理由として、以下のようなものが挙げられます。
  • 賃金の伸び悩み
  • 物価上昇
  • 雇用環境の悪化
設備投資が停滞している理由として、以下のようなものが挙げられます。
  • 不確実性の高まり
  • 海外経済の減速
また、製造業を中心に輸出は回復していますが、サービス業を中心に国内需要は低迷しており、日本経済全体の回復を阻害しています。

今後、日本経済が回復するためには、家計消費の拡大や設備投資の活性化が不可欠です。そのためには、上の高橋洋一が主張するように、税収の自然増収を成長減税として国民に還元し、経済をさらに活性化させ、さらにガソリンのトリガー条項を発動させたり、資源・エネルギー価格の高騰への対応策を打ち出し不確実性の低減をするなどの政策が求められるでしょう。

経済学者の田中秀臣氏も、上の高橋洋一の記事と同じような主張しをしています。以下にその記事のリンクを掲載します。
財務省の〝しょうもない計算ミス〟と動きが鈍い岸田政権 屁理屈は大概にすべき!消費低迷の特効薬は減税だ

以下に要約を掲載します。 

日本の消費が悪化している原因は、庶民のおカネの不足です。物価上昇により、庶民の生活は苦しくなり、消費意欲が低下している。

7月の家計調査によると、実質消費は5カ月連続の減少となりました。また、魚介・肉類など食品は10カ月連続の減少で、しかも消費減少への寄与度も大きい。

岸田文雄政権は、生活必需品の価格が高くなっても積極的な消費支援策を打ち出していない。例えば、ガソリン価格はレギュラーが1リットル当たり200円を超えた地域もあったが、岸田首相はガソリン価格抑制のための補助金の延期をなかなか決められなかった。

消費低迷の特効薬は、消費税減税だ。しかし、財務省やその影響にある政治家や専門家たちは、国民が減税まで買い控えるという理屈で、消費税減税に反対している。

この理屈は、バカげている。一時的な消費の減少を打ち消すだけで、それ以降は消費拡大が続くだろう。減税しないための屁理屈は、大概にすべきだ。

田中秀臣氏は、諸費税減税をすべきと主張しています。消費が低迷しているから、消費減税せよという主張は全く正しいと思います。

両者とも減税策を主張するのはなぜなのでしょうか。

補助金は、政府が特定の事業や企業に対して、資金を提供するものです。補助金の審査や配布は、市町村などの自治体が行うことが一般的です。そのため、補助金の事務量は膨大になり、自治体の行政力を圧迫します。また、補助金の審査は、公平性や透明性を担保するために、一定の時間を要します。その間に、経済対策の効果が遅れ、経済体躯が滞ってしまう可能性があります。

現実には、あまりにも事務量が膨大なので、審査は形ばかりのことになっていることが多いです。コロナ関係の補助金でも、様々な不正行為が行われていたことは記憶に新しいと思います。それに補助金というと、Colabo問題等でいわゆる「公金チューチュー」スキームが思い出されます。まさに、補助金は不正の温床となる可能性もあるのです。

役場の補助金交付申請窓口に殺到した人々

一方、減税は、政府が国民や企業の負担を軽減するものです。減税の事務量は補助金に比べて少なく、経済対策を速やかに進めることができます。また、減税は、補助金のように特定の事業や企業に限定されず、国民や企業全体に効果が及ぶというメリットがあります。

マクロ経済的には、補助金も減税も、消費や投資を促進し、経済を拡大させるという点で同様の効果をもたらします。しかし、補助金は事務量が多く、経済体躯が滞りがちであるという点を考えると、日本はもっと減税策を活用すべきだと思います。

具体的には、消費税の減税や、低所得者向けの所得税・住民税の減税など、国民の生活を直接支援する減税策を積極的に実施すべきです。また、企業の設備投資や研究開発を促進する減税策も有効です。

補助金は、特定の事業や企業を支援する必要がある場合に、有効な手段です。しかし、一般的な経済対策としては、減税策の方が効率的であり、効果的であると考えられます。 特に今の日本はそうです。

さて、減税策自体は今の日本では有効であることは、ご理解いただけたと思います。では、減税の中でも、消費税減税をすることはどのようなメリットがあるのでしょうか。

現在の日本では、個人消費が低迷しており、経済成長の足かせとなっています。そのため、個人消費を促進する経済対策が最も効果的であると言えます。

消費税減税は、個人消費を促進する最も直接的な手段です。消費税は、国民の所得から直接的に税収を徴収する税金であるため、消費税を減税することで、国民の可処分所得を増加させることができます。可処分所得が増えることで、国民は消費を増やすようになり、経済全体の活性化につながります。

また、消費税減税は、国民の生活を直接支援する効果もあります。消費税は、日常生活で必要となる食料や日用品にも課税されるため、消費税減税は、国民の生活コストを下げることにもつながります。生活コストが下がることで、国民は余裕を持った消費が可能となり、経済の活性化につながります。

もちろん、消費税減税には、財政赤字の拡大や、インフレの懸念などのデメリットもあります。しかし、現状ではここ数年毎年一般税収は過去最大を更新し続けています。そうして、これは予想値を上回っています。予想値を上回った部分を、高橋洋一が主張するように、成長減税として消費税減税を実施すべきです。これだと財源の問題はありません。

具体的には、消費税率を5%に引き下げることが効果的であると考えられます。消費税率を5%に引き下げることで、国民の可処分所得を約10兆円増加させることができます。

デフレから完全脱却していないうえ、さらにエネルギー資源が高騰している現在、消費税減税が行われれば、かなりの効果があると考えられます。

内閣府の発表では、潜在GDPの計算方法の見直しによって、需要不足が解消されたように見せかけたり、財務省やその影響にある政治家や専門家たちは、国民が減税まで買い控えるという理屈で、消費税減税に反対しています。

岸田首相はこのような言説には惑わされず、消費税減税を実行すべきです。日本では、過去には消費税は増税される一方で、減税は一度もありません。安倍首相でさえ、三党合意の壁に阻まれ、二度消費税の増税を延期し、財務省にはじめて楯突いた首相として評価されましたが、最終的には在任中に二度の消費税増税をせざるを得ませんでした。

ここで、もし岸田首相が消費税減税に踏み切れば、大サプライズとして、国民や市場関係者などの評価は高まるでしょう。これは、大サプライズで終わらず、日本はデフレから完全脱却して、再び成長軌道にのることでしょう。

可処分所得の拡大で消費を増やす女性 AI生成画像

今のままだと、岸田政権はたとえ内閣改造を行ったとしても、支持率の低迷は避けられないでしょう。岸田首相は来年秋の総裁選に出馬できなくなる可能性もあります。たとえ、出馬しても総裁になれない可能性があります。

無論、今のまま、消費拡大策を行わなければ、誰が総理大臣になっても短命で終わると思います。挙句の果てに、いつか来た道のように、自民党下野ということになりかねません。

そのようなことにならないため、自民党の積極財政派は、今一度大きな声をあげ、自民党をそうして岸田首相を救って頂きたいと思います。

現状では、百田新党の動きや、維新の躍進、国民の動きもありますし、岸田政権が続投しても、大きな悪影響はないと思います。それよりも、来年の総裁選で、あり得ないような人が総理大臣になって日本を毀損することだけは避けたいところです。それに、大サプライズをした岸田首相なら、今後はまともな政策を実施することが期待できると思います。

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2023年9月11日月曜日

ロンドン警視庁、英議会調査担当者を逮捕 中国のスパイか―【私の論評】日本は、外国の破壊的なスパイ活動を探知し、抑止するための防諜活動を強化すべき(゚д゚)!

ロンドン警視庁、英議会調査担当者を逮捕 中国のスパイか

スナク英首相

まとめ
  • イギリス議会議員調査員2人、中国スパイ容疑で逮捕。

 中国のためにスパイ行為をした疑いで、ロンドン警視庁が英議会の調査担当者ら2人を逮捕していたことが10日までに分かった。20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席したスナク英首相は中国の李強首相と10日に会談し、「英国の議会制民主主義に対する干渉について重大な懸念を伝えた」という。英メディアが報じた。

 このうち1人は20代の調査担当者で、公務秘密法違反の疑いで3月に逮捕された。過去に中国に住んだことがあり、この際に工作員として勧誘された可能性がある。トゥゲンハート安全保障担当閣外相のほか、与党保守党のカーンズ下院外交委員長ら機密情報を扱う政治家とつながりがあったとされる。

【私の論評】日本は、外国の破壊的なスパイ活動を探知し、抑止するための防諜活動を強化すべき(゚д゚)!

まとめ
  • 中国共産党は英国政府にスパイ活動を行い、国家機密を盗み、民主主義を弱体化させようとしている。
  • 中国は英国政治家に対しスパイ活動を行い、影響力を行使しようとしてきた。
  • 日本でも中国はサイバースパイ活動を行い、政府機関や企業を標的にしている。
  • 中国は日本の政治家を監視し、影響を与えようとしている可能性がある。
  • 日本は中国のスパイ活動に対処し、防諜活動を強化すべきである。

G20に参加した李強首相

中国共産党は、国家機密を盗み、民主主義を弱体化させるために英国政府に潜入し、またもや昔ながらの策略に出たようです。中国共産党には、西側諸国からのスパイ活動や知的財産の窃盗の長い歴史があります。

過去においても、中国が英国政府と議会を標的にしたスパイ活動に従事してきたという信頼できる証拠があります。英国情報機関の報告によれば、中国は英国の政治家をスパイし、彼らに不適切な影響力を行使しようとしてきました。

例えば、2020年、イギリスの情報機関MI5は、クリスティーン・リーという中国人女性が中国共産党のために「政治干渉活動」をしているとの警告を国会議員に送りました。

クリスティーン・リー(前列青い上着の女性)

彼女は政治家に多額の献金をし、政策決定を揺さぶるためにさまざまな英中同盟に加わっていました。MI5の警告では、彼女は "中国当局のための円滑化作戦とロビー活動 "に関与していると記述されています。

2021年、英国のMI6対外情報部は、中国がグラント・シャップス運輸長官の電子メールアカウントをハッキングし、以前にも他の上級閣僚の機密情報を盗んでいたことを明らかにしました。

このハッキングは、中国国家安全省のハッカーたちによる、国会議員を標的に政治・経済データを盗み出すという、より広範なキャンペーンの一環でした。最も深刻なのは、今回中国のスパイ容疑で2人の英国議会調査官が逮捕されたことです。

政府筋によると、彼らは国家安全保障問題に関わる政治家とつながりがあり、中国に滞在している間にスカウトされた可能性が高いという。これは英国の民主主義制度と機密情報に対する重大な脅威です。

この証拠は、中国共産党政権がスパイ活動、サイバー攻撃、政治献金、その他の外患誘致行為を通じて、英国の主権と民主主義を弱体化させようと積極的に動いていることを明確に示しています。

スナク首相が述べたように、中国の行動は極めて憂慮すべきものであり、決して許されるものではないです。英国は防衛を強化し、脆弱性を制限し、将来の中国のスパイ活動を抑止する結果を出さなければならないです。

自由世界は、我々の安全と価値を脅かす権威主義的なスパイ・プログラムに立ち向かうスナク首相のような指導者の警戒心と決意にかかっています。以上の情報源は( ガーディアン、ロイター、BBC、テレグラフ、英国政府高官の声明)

彼らは世界的な覇権を狙っており、そのためには手段を選ばないようです。私は、スナク首相がこの問題で中国に対して強硬な姿勢をとることを全面的に支持します。

一方、中国は日本に対してもスパイ活動を行っています。

防衛省と警察庁によると、中国は日本の政府機関や企業に対して、機密データを盗むためのサイバースパイ活動を行っています。中国国家安全省のハッカーは、日本の防衛省、外務省、三菱電機のような企業を標的にしています。

機密データを盗むためのサイバースパイ活動 AI生成画像

2016年には、中国のハッカーが日本の防衛関連企業から日本の最新世代戦闘機F-35の設計図を盗んだとされています。

中国は政治・経済情報を収集するため、日本でスパイ活動を行っている可能性が高いです。2017年、日本当局は中国の情報機関のためにスパイを募集していた中国人留学生を逮捕しました。

中国はまた、ビジネスマン、観光客、学者、留学生を利用して、日本でのスパイ活動を支援している可能性があります。

中国は可能な限り北京の利益を促進するために、ソフトパワーと日本政府高官との関係を培っていますが、現職または元職の国会議員が中国のエージェントとして、または証明可能な方法で日本の利益に反する行動をとったという透明性のある証拠はないです。ただし、中国が日本の政治家を監視し、彼らに影響を与えようとしている可能性は否定できません。

中国軍は中国国内の基地から日本に対して積極的な電子盗聴を行っている可能性もあります。

中国が機密性の高い日本の海底通信ケーブルを侵害したのではないかという疑惑もあります。2019年、日本は中国のスパイ行為や破壊工作への懸念から、海底ケーブルや人工衛星、電力網といったインフラのセキュリティを強化する計画を発表しました。

世界の海底ケーブル網

情報源は以下の通り(防衛省、警察庁、Nikkei Asian Review、共同通信、朝日新聞、日本政府関係者の発言)。これらの情報源から、中国が政治的、軍事的、経済的な目的のために、積極的にスパイ活動で日本を標的にしている可能性があります。

中国の行為は日本の国家安全保障と民主主義を損ない、2つの地域大国の関係を緊張させている可能性があります。以上の事柄に関して、可能性を否定できないのであれば、それに対処する必要があります。可能性が否定できないもの対しても、備えをすべきです。日本は、外国の破壊的なスパイ活動を探知し、抑止するための防諜活動を強化すべきです。可能性が事実となることは、阻止しなければなりません。

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2023年9月10日日曜日

米国で暗躍のロシアのスパイ、「依然過多な状態」 FBI長官―【私の論評】ロシアに対抗するためにも、スパイ防止法を制定すべき(゚д゚)!

米国で暗躍のロシアのスパイ、「依然過多な状態」 FBI長官

まとめ

  • 米国内で活動するロシアのスパイの人数は、依然として多すぎる。
  • ロシアは、伝統的な情報機関要員だけでなく、外国人を支援者として取り込む「連絡要員」も動かしている。
  • 米政府は、プーチン大統領率いるロシアを敵対国として位置づけており、この伝統的な防諜上の懸念が再び強まっている。

 米連邦捜査局(FBI)のレイ長官は、米国内で活動するロシアのスパイの人数は、摘発する努力を重ねているものの、依然として「多すぎる」と危機感を示した。

FBIのレイ長官

 レイ長官は、ロシアの伝統的な防諜上の脅威は大きくなっており、米国は可能な限りの手段で阻止や封じ込めを試みていると述べた。

 米国は、2018年に情報機関要員と割り出したロシア人外交官60人を追放し、シアトルにある領事館の閉鎖も求めた。

 ロシアが動かすスパイは、伝統的な情報機関要員だけでなく、外国人を支援者として取り込む「連絡要員」も含まれる。

 米国は、ロシア諜報機関を支援した疑いでメキシコ人を逮捕したほか、オランダの情報機関は、ジョンズ・ホプキンス大高等国際関係大学院で学んでいたロシア軍の諜報要員の身元を公に暴露した。

 米国内に潜むロシア人のスパイの脅威は、冷戦時代から存在していたが、米政府はプーチン大統領率いるロシアを敵対国として位置づける姿勢を強めており、この伝統的な防諜上の懸念が再び米指導部内に強まっている。

【私の論評】ロシアに対抗するためにも、スパイ防止法を制定すべき(゚д゚)!

まとめ
  • 日本に約120人のロシアのスパイが潜伏しているとみられている。
  • ロシアのスパイは、ハイテク企業の社員を標的にしている。
  • ロシアのスパイは、道を尋ねるふりをして話しかけ、飲み友達になるなどして信頼を得た後、社外秘の資料や情報を持ち出そうとする。
  • 警視庁は、ロシアのスパイの手口に注意喚起し、対策を講じるよう呼びかけている。
  • 日本政府は、ロシアのウクライナ侵攻に対応して、在日ロシア大使館の外交官8人を国外追放したが、ロシアはこれに報復措置をとった。
  • 日本は、ロシアのスパイ活動に対抗するために、スパイ防止法を制定し、情報機関の監視・モニタリングの権限を拡大するなどの対策を講じる必要がある。
ロシアのスパイは、日本各地で約120人が暗躍していると言われています。彼らは、太平洋戦争直前まで日本を舞台に活躍したソ連の伝説的スパイ、リヒャルト・ゾルゲの後輩たちです。

ロシアのスパイは、飲み屋街や展示会などの出会いの場で連絡先を交換し、協力者にふさわしい人物を抽出します。協力者にすべき人物が決まったら、信用させ、術中にはめていく「デベロッピング(開発)」へ移行するのが定石です。

警視庁は、ロシアのスパイがハイテク企業の社員に接触していることを注意喚起しています。彼らの手口を知ることが身を守る第一歩です。

警視庁

警視庁は、ロシアのスパイがハイテク企業の社員に接触して、企業の技術情報を盗もうとしているとして注意喚起しています。

警視庁によると、ロシアのスパイは、以下のような手口で接触してきます。
  • 道を尋ねるふりをして、社員に話しかける
  • 飲み友達になるなどして、社員を手なずける
  • 社員の信頼を得た後、社外秘の資料や情報を持ち出させる
警視庁は、このような手口に注意し、不審な人物から接触があった場合は、警察に相談するよう呼びかけています。

具体的には、以下のような点に注意することが大切です。
  • 道を尋ねるふりをして話しかけてくる人には、用心する
  • 知らない人から飲み会に誘われたら、断る
  • 仕事以外のことで、社外秘の資料や情報を持ち出すことはしない
また、警視庁は、ハイテク企業の社員に対して、以下の対策を講じるよう勧めています。
  • 情報セキュリティ対策を徹底する
  • 社員への教育を徹底する
情報セキュリティ対策では、社内ネットワークのセキュリティを強化したり、社員への情報セキュリティ教育を実施したりすることが重要です。また、社員への教育では、スパイの手口や、情報漏洩の防止策などを周知することが大切です。

ロシアのスパイというと、ロシア人を思い浮かべてしまう人も多いですが、日本国内で工作員を雇っている可能性もありますし、さらにロシア連邦は広大であり、特に極東などでは、中央アジア系の人も多く、見かけは日本人のような人もいます。自分は、ロシア人とは関わりがないから大丈夫と考えるべきではありません。

警視庁の注意喚起は、ハイテク企業の社員だけでなく、すべての国民にとって重要な情報です。ロシアのスパイの存在を認識し、対策を講じることで、情報漏洩を防ぎ、国家安全保障を守ることにつながります。

日本政府は、ロシアのウクライナ侵攻に対応して、2022年4月20日午在日ロシア大使館の外交官8人を国外追放しました。一部の外交官は諜報機関に所属していた可能性が指摘され、日本におけるスパイ活動の規制が不十分であることが問題視されています。

ロシア大使館


国際情勢の不安定化とともに、日本の国家機密や同盟国の情報保護が焦点となり、政府に法整備と諜報・防諜体制の強化が求められています。

ロシア外務省は、4月21日、日本政府の外交官追放に報復措置として、日本大使館の外交官8人を国外追放すると発表しました。また、ロシアは、5月4日、岸田文雄首相や林芳正外相ら日本人63人を無期限で入国禁止とする制裁措置を発表しました。

一部専門家は、ロシアの外交官が日本で反米感情を高め、日本政府との対立を助長するための工作活動に関与していた可能性を指摘し、日本にとってはロシアの対抗措置によるリスクが限定的であると述べています。

戦後から日本での対日工作が何度も発覚しており、機密情報の窃取だけでなく、ロシアに有利な主張をする人物やメディアも問題とされています。そのため、日本は国家の諜報活動に対する意識を高め、ロシアの情報機関の活動を詳細に監視し、適切な法律や措置を検討すべきとの意見が示されています。

日本でも、国内に潜むロシア人のスパイの脅威は、冷戦時代から存在していましたが、日本政府はプーチン大統領率いるロシアに対峙する姿勢を強めており、この伝統的な防諜上の懸念が日本でも強まりつつあるとみられます。

以下にロシア関係の主なスパイ事件とみられるものをあげます。

1997年 翻訳業の男性が、ロシア対外諜報庁(SVR)機関員と接触し、未公開のパソコン関連機器のマニュアルを渡し、書類送検された。

2000年 防衛庁(当時)防衛研究所勤務の海上自衛隊三佐が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)所属の大使館付武官に防衛庁の戦術概説など秘密資料を渡したとして逮捕された。

2002年 GRU所属の在日ロシア通商代表部元部員が、元航空自衛隊准尉の防衛装備品会社社長に対して、米国製戦闘機用ミサイルの資料を要求していた。元部員が書類送検された。

2008年 内閣情報調査室職員が、GRU所属とみられる在日ロシア大使館2等書記官に内政情報を漏らし、職員と書記官が書類送検された。

2020年 ソフトバンク元社員が、在日ロシア通商代表部元職員の工作を受けて機密情報を不正取得し、逮捕された。元職員も書類送検された。

ロシアのスパイ活動のような外国情報機関の脅威に対抗するために、日本は包括的なスパイ防止法を優先的に成立させるべきです。既存の法律や執行メカニズムを強化することで、ある程度の効果は得られるかもしれないですが、この種の秘密工作と適切に戦うためには、専用の反スパイ法が必要です。

ロシアの女性スパイ アンナ・チャップマン

反スパイ法に含まれるべき重要な条項には、以下のようなものがあります。機密情報の窃盗や送信、機密サイトの監視、政府機関に潜入するための偽装工作など、スパイ行為を明確に犯罪化すること。これにより、日本の当局は外国人スパイを訴追する手段を得ることになります。
  1. スパイ行為で有罪判決を受けた者には、長期の実刑判決や多額の罰金を含む厳しい刑事罰を与えるべきです。強い刑罰は最高の抑止力です。
  2. 日本の政治や世論を操作することを目的とした外国のプロパガンダ、偽情報、影響力キャンペーンを禁止すべきです。ロシアはこのような手口を使っているため、非合法化することでその影響を抑えることができます。
  3. スパイ活動を発見するために、日本の情報機関に監視・モニタリングの権限を拡大することを認めるべきです。慎重に規制されれば、これらの新しい権限は情報機関に必要な手段を与えることになります。
  4. 外国のスパイを特定し、監視し、逮捕するために、情報機関と法執行機関との間の緊密な協力を促進すべきです。官僚主義的な障壁を取り払い、情報共有を促進することが重要です。
  5. スパイの疑いを通報した内部告発者を報復から守るべきです。彼らの勇気は罰せられるのではなく、奨励されるべきです。法律で彼らを保護すべきです。
  6. 新たな権限や権限の乱用を防ぐため、適切な監督と説明責任を確保すべきです。頻繁な監査と透明性が重要です。
反スパイ法は、慎重に考案され実施されれば、ロシアの諜報活動の脅威に対抗するための実質的な新しい手段を日本の当局に与えるはずです。

資源の拡大、厳しい制裁、サイバー防衛といった他の措置と組み合わせれば、日本におけるロシアのスパイ活動を大幅に妨げることができるでしょう。

そうして、これは、ロシアに対してだけではなく、他国のスパイについても同様のことがいえます。

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2023年9月9日土曜日

G7唯一マイナス経済成長のドイツ――その陰に高い対中依存―【私の論評】日本は外需依存の経済構造のドイツを他山の石として、内需拡大の道を歩むべき(゚д゚)!

G7唯一マイナス経済成長のドイツ――その陰に高い対中依存

まとめ
  • ドイツ経済が不調だ。企業倒産件数が増え、国内消費が冷え込んでいる。
  • 英国エコノミスト誌はドイツについて、1990年代後半のように「欧州の病人」という言葉を使い始めた。
  • ドイツが大幅に経済失速している背景にはインフレや金融引き締めだけではなく、最大の貿易相手国・中国の経済低迷の影響が色濃い。

欧州の病人 AI生成画像


  ドイツ経済は、ロシア・ウクライナ戦争によるエネルギー価格の高騰や、中国経済の減速など、さまざまな要因によって不調に陥っている。

 ロシア・ウクライナ戦争は、ドイツにとって最大の貿易相手国であるロシアから供給される天然ガスや原油の価格上昇を招き、企業のコスト増加や消費者の購買意欲の低下を招いた。また、原材料や部品の調達難も、製造業の生産を圧迫している。

 中国経済の減速は、ドイツにとって最大の輸出相手国である中国の需要の減少を意味する。これは、ドイツの輸出減少と雇用の減少につながっている。

 さらに、ショルツ政権は、成長機会法案や建物エネルギー法案など、経済関連の法案で足並みが乱れている。これは、政府の政策の不安定性を招き、投資家や市民の信頼を損ねている。

 これらの要因が重なり、ドイツ経済は2022年後半からリセッションに陥った。IMFの予測では、ドイツのGDP成長率は2023年にマイナス0.3%になると見込まれている。

 ドイツ経済の不調は、EU全体の経済にも悪影響を及ぼす可能性がある。ドイツは、EUの最大の経済大国であり、EU経済の牽引役を担っている。ドイツ経済の不調は、EU全体の成長を鈍化させる恐れがある。

 ドイツ政府は、これらの課題に対処するために、エネルギー価格の抑制や、中国経済との連携強化、政府の政策の安定化などに取り組んでいる。しかし、これらの課題は、短期的に解決できるものではない。ドイツ経済が回復するには、長期的な視点に立った政策が必要になるだろう。

 これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧になってください。

【私の論評】日本は外需依存の経済構造のドイツを他山の石として、内需拡大の王道を歩むべき(゚д゚)!

まとめ
  • 2023年第2四半期の主要国の経済成長率は、ドイツが0.5%、日本が1.5%、米国が0.8%、中国が0.2%だった。
  • ドイツの経済成長率が最も低いのは、中国経済減速が大きな要因となっている。
  • 日本の高い経済成長率は、円安の影響により、輸出が大幅に増加したことが要因となっている。
  • 今後の経済成長は、インフレや金利の上昇などのリスク要因に左右されると考えられる。
  • ドイツや日本は、内需比率を高めていくことで、経済の安定や成長を図っていくべきである。特に外需比率が異常に高いドイツはそうである。


ドイツ、日本、米国、中国の第2四半期成長率と年率成長率を以下に示します。

第2四半期成長率年率成長率
ドイツ0.50%2.00%
日本1.50%6.00%
米国0.80%3.20%
中国0.20%0.80%

なお、これらの数字は、あくまでも第2四半期の速報値であり、年率成長率はあくまでも推計値です。実際の年間成長率は、これらの数字と異なる可能性があります。米国の年率成長率について、このブログでは以前5.8%と掲載しましたし他のメディアもそのように掲載していました。

これは、速報値と推計値の違いによるものです。米国商務省は、2023年第3四半期の実質国内総生産(GDP)成長率を、速報値で年率成長率5.8%と発表しました。しかし、これは、GDPの季節調整済みの変化率を1年間にわたって継続すると仮定した推計値です。実際の年間成長率は、この数値よりも低くなる可能性があります。

米国のGDP成長率は、前年同期比で見ると、第1四半期の6.9%から、第2四半期の3.2%に減速しました。しかし、第3四半期には、前年同期比で13.7%と大幅に拡大しました。これは、インフレによる物価上昇が、GDPの計算上、GDPの成長を押し上げたことによるものです。

今後の米国の経済成長は、インフレや金利の上昇などのリスク要因に左右されると考えられます。

ただ、独、日、米、中を比較すると、第二四半期ではドイツ成長率が低いのは確かです。この原因は、上の記事にもある通り、中国経済減速が大きな要因になっているとみられます。

次に、独日米中のGDPに占める輸出の割合を示します。

GDPに占める輸出の割合
ドイツ42.30%
日本20.70%
米国12.30%
中国20.60%

これらの数字は、IMFの2023年10月時点の予測値です。

ドイツは、GDPに占める輸出の割合が最も高く、42.3%となっています。これは、ドイツの製造業が世界有数の競争力を有していることによるものなどとされてきましたが、これだけ輸出に依存していると、世界経済の状況に影響を受けやすいです。

米国の場合、輸出は、GDPの10%以下の数%台が元の水準です。2022年には、世界経済の回復や、米国経済の堅調な成長により、輸出が大幅に増加しました。しかし、今後、世界経済の成長が鈍化(元の水準にもどること)したり、米国経済が減速したりすると、輸出は減少する可能性があります。

日本の場合、輸出は、GDPの10%台が元の水準です。2023年には、円安の影響により、輸出が大幅に増加しました。しかし、今後、円安が是正されたり、世界経済の成長が鈍化(元の水準に戻ること)したりすると、輸出は減少する可能性があります。

なお、2023年10月時点のIMFの予測では、2024年の米国のGDPに占める輸出の割合は10.8%、日本のGDPに占める輸出の割合は17.9%と、いずれも元の水準に戻る見通しとなっています。

これは、元々両国とも外需よりも内需の比率が高いことを示しています。内需比率が高いことは、国際競争力が低いなどとネガティブに見られがちですが、別の側面からみると、世界経済の影響を受けにくいということです。

内需比率が高いことは、国際競争力が低いなどとネガティブに見られがちですが、別の側面からみると、世界経済の影響を受けにくいということです。いずれの国も、世界経済の影響を低く抑えるためにも、内需をできるだけ大きくすべきと思います。

内需比率が高いことは、世界経済の景気変動の影響を受けにくいというメリットがあります。これは、国内の需要が大きいため、外需の減少の影響を相殺しやすくなるためです。

また、内需が拡大すれば、国内の雇用や所得が拡大し、国民生活の安定につながります。さらに、内需の拡大は、国内の経済成長を促進し、経済の活性化につながります。

一方で、内需比率が高すぎると、国際競争力が低下するなどのデメリットもあります。しかし、世界経済の不安定性が高まる中、内需比率を高めていくことは、経済の安定や成長のために重要だと思います。

米国と日本は、ともに内需比率が高い国です。米国は、国内市場が大きいため、内需比率が自然と高くなっています。日本も、国内市場が大きいだけでなく、国民の所得水準が高いため、内需比率が高い傾向にあります。

今後も、世界経済の不安定性が高まる中、米国と日本は、内需比率を高めていくことで、経済の安定や成長を図っていくべきです。

内需大国米国の女性 AI生成臥像

それは外需比率の高いドイツにも当てはまることです。貿易立国などとして、外需がもてはやされたのは過去の話です。外需の大きい国、中国、ドイツ、韓国などのきなみ経済の不振に悩まされています。ドイツも今後は内需を高めていくべきでしょう。

日本の経済成長率は、2022年には前年比3.6%と、2年連続でプラス成長となりました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大からの経済回復や、貿易の拡大によって牽引されたものであり、国内の需要は依然として低迷しています。

2023年4-6月期の日本のGDPは、前期比1.5%増、年率換算で6.0%増と、3四半期連続のプラス成長となりました。これは、一般のエコノミスト予想を超える大幅増です。

内需は、民間消費が2.1%減、住宅投資が7.7%増、設備投資が0.1%増、政府消費が0.4%増、公共投資が5.0%増でした。内需の寄与度はマイナス1.2ポイントで、外需の寄与度はプラス7.2ポイントでした。

民間消費は、新型コロナウイルスの感染拡大からの行動制限が解除されたものの、物価上昇や景気の先行き不安などから、2四半期ぶりに減少しました。住宅投資は、底打ち感がありますが、依然として低迷しています。設備投資は、依然として力強さに欠けています。政府消費は、公共投資の増加が牽引しました。

名目GDPは、12.0%増となりました。内需の寄与度はプラス0.9ポイント、外需の寄与度はプラス11.1ポイントでした。

GDPデフレーターは、3.4%増となりました。

これらの数字を見ると、消費減、輸出増、輸入減という特徴があります。消費減は、国内需要不足が原因です。輸出増は、円安が効いていることが原因です。

GDPギャップはマイナス0.7%で、オーバーキャパシティー状態です。しかし、国内需要が弱すぎるため、内閣府の供給上限が低すぎてGDPギャップを過小に見積もっている可能性があります。

輸入物価の上昇が一段落し、食品や生活用品など国内での価格転嫁が広がっています。名目GDPも大幅に伸びているため、税収は好調です。

具体的には、ガソリン価格が上昇している現在、10月から補助制度が切れるが、これだけ税収増なのであれば、補助制度の継続か、ガソリン価格のトリガー条項を発動すべきです。

現在の日本経済は、貿易の拡大によって成長を続けているものの、国内の需要は依然として低迷しており、経済の持続的な成長には課題が残されていることがわかります。

これに対処するには、日銀は、金融緩和を継続し、企業の投資や雇用を促進する必要があります。円安だという理由で、日銀は金融緩和策をやめるべきとの、信じられないようことをいう、愚かなエコノミストがいますが、それは上で述べたようなことから、全くの間違いです。

円安によって大手優良企業が大半をしめる輸出企業の業績が好調で、実際に日本は経済成長しています。しかも、内需はまだ弱含みなのですから、円安が障害になっているのは、輸入産業や国内産業です。これらは、中小企業が多いです。これを無視して、金融緩和をやめたり、金融引き締めに走ればば、輸出産業の業績は落ち、輸入産業、国内産業はますます需要不足で苦しむことになります。

政府は、秋には補正予算を組み、積極財政を実施することで、国内の需要を拡大し、経済の活性化を図る必要があります。特に、当面は輸入産業、国内産業に対する支援をすべきでしょう。

具体的には、日銀は、マイナス金利政策を維持し、長期国債の買い入れを継続することで、企業の資金調達を円滑にし、投資を促進する必要があります。また、政府は、補正予算で、社会保障や教育などの公共サービスの拡充や、インフラ整備などの投資を実施することで、国内の需要を拡大する必要があります。財源としては、先に述べたように、増えた税収を成長減税または成長給付金として国民に還元するのが正しい政策です。

さらに、政府は、労働市場の改革や、女性の活躍を促進することで、労働力人口の拡大を図り、生産性の向上に取り組む必要があります。

これらの施策を組み合わせることで、日本経済の持続的な成長を実現することが期待できます。

貿易立国の危うさ AI生成画像

円安で貿易が伸びて経済成長している現在の日本は、かつて貿易立国などとして、外需がもてはやされ、国際競争力が高いと評価されていた頃のドイツのようであり、この状況は長くは続きません。日本もドイツを他山の石として、王道ともいえる内需を拡大する方向を目指すべきです。そうしなければ、いずれ現在のドイツのように経済が低迷することになります。

そうなれば、岸田政権の支持率はますます低下することになります。

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