2011年12月6日火曜日

欧州最大のIT企業、社内電子メールを廃止―【私の論評】既存のメールシステムは、いずれ消滅し、webメールと、SNSにとって替わる?


欧州最大のIT企業、社内電子メールを廃止:
欧州最大のITサービス企業である仏Atos社が、社内の電子メールを18カ月以内に廃止する。電子メールは「時代遅れ」になるのだろうか。



【私の論評】既存のメールシステムは、いずれ消滅し、webメールと、SNSにとって替わる?
この記事の詳細は、下の記事を読んでもらうこととして、読んだとしても別に結論めいたことは書いてはありません。ただし、私自身は、既存のパソコンの中に設置する、従来型のメールシステムはいずれ姿を消すのではないかと思っています。

実際、私は、ここ1年ほどWebメールと、SNSばかり使っていて、従来型メールシステムはほとんど使っていません。使うとすれば、会社だけです。個人で使う場合には、まず、滅多に使いません。

Webメールとしては、Gmailを使っています。SNSとしては、連絡用としては、facebookを用いています。これで、何の不便もないどころか、一度使い慣れてしまえば、従来型メールシステムは使う気になれません。

なぜなら、まずは、Webメールなら、iPhoneであろうが、iPadであろうが、自宅のパソコンであろうが、会社のパソコンであろうが、見たいときに見れるという便利さがあります。さらに、打ちたいときもどれでも自由に打つことができます。この便利さを味わったらとても、従来型メールシステムに戻ることはできません。

さらに、SNSの場合なら、たとえば、従来型メールシステムであれば、たとえば、飲み会などがあったとして、そのときに何人かの人の写真を写した場合、それを送るのは、非常に面倒でしたが、SNSなら、送るまでもなく、facebookの場合なら、自分のウォールにでも掲載すれば、それで十分ことが足りるわけです。

また、不特定多数の人に見てもらいたくなければ、facebookなら、あらかじめ、グループを作っておき、そのグルーフあてに写真やメッセージを配布しておけば、それで用が足ります。


Google+の場合は、いまのところ、まだサービスが始まったばかりですから、知人などで、あまり使用している人もいないので、まだ使用したことはないですが、特定のサークルを選んで発信するとか、あるいは、写真を送るために、写真に掲載されている人のみのサークルを作成して、発信するなどで用がたりてしまいます。このサークルは、非常に便利だと思います。このサークルあてに発信してしまえば、サークルに含まれていない他の人のストリームにまで、流れてしまうことがないわけです。

以上は、たまたま、写真の例をあげましたが、これは、無論、写真はもとより、動画、文書その他ドキュメントなら何でもできるというわけです。

こうして、考えると、Google+は、本当に便利です。会社であれば、社員全員のサークルとか、各職位別のサークルとか、取引先のサークルとか、いろいろ作っておいたり、必要に応じて作成すれば、そのサークルあてに何かを書き込めば、特定サークルしか表示されないわけです。それに、確か、サークルの中に、Gメールのアドレスを含めておけば、それも発信されたはずです。

Google+ Circle?
この文書、既存のメールシステムの後進性など書こうと思っていたのですが、書いているうちに、なにやら、Google+の企業ユースの優越性を書くことになってしまいました。

以前このブログでは、Google+が企業ユースとしては、優位にあることを掲載しましたが、この記事を書いているうちにそれを再確認しました。

やはり、企業ユースのSNSとしては、Google+、個人ユースとしては、facebookというすみわけができていくのかもしれません。

いずれにせよ、私は、クラウドの一番の利点は、共有と同期だと思っています。従来の個々のデバイスに依存する従来のメールシステムは、これから、どんどん廃れていくことになると思います。いずれ、古いものの代表になるかもしれません。

もう少ししたら、メールを一日数十通も打つ中高生など、博物館入りになるかもしれません。現代人が、昔の手書きの手紙を懐かしむように、電子メールシステムにノスタルジアを感じるようになるのかもしれません。時代は、やはり、同期と共有であり、それを楽にできるCloudによる、Webメールや、SNSが主流になっていくことでしょう。

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2011年12月4日日曜日

東京・秋葉原にある「リナカフェ」が25日で閉店へ―【私の論評】ノマドも利用せず、部品もどうなのよ?


東京・秋葉原にある「リナカフェ」が25日で閉店へ

windows7リリースのときのリナカフェの様子

2001年12月のオープン以来、通称「リナカフェ」の愛称でも親しまれてきた「カフェソラーレリナックスカフェ秋葉原店」の閉店が決まった。

店内は無線LANのアクセスポイントや自由に使える電源コンセントなどが用意されている比較的オープンな環境も手伝い、平日から多数のモバイル系ユーザーで賑わうなどアキバの名所的な存在だった。また、週末ともなるとパソコン・パーツメーカーやその代理店が主催するアキバイベントの会場となることも多く、多数のユーザーが訪れていた。Windows 7深夜販売イベントではメイン会場のひとつにもなった。

同店舗の立地は、秋葉原でも有名なPCパーツ関連ショップが集中するところで、代理店やメーカーにとっては、会場で製品を見てもらったあとで周辺のショップで製品を購入してもらえるという期待感に加え、周辺ショップへのアピール効果などメリットを感じさせる場所であった。

建物全体が改装工事となり、今後の展開は一切未定となっている。

【私の論評】ノマドも利用せず、部品もどうなのよ?
このニュースなぜか、今朝のGoogleニュースでトップ記事扱いでした。なぜ、そうなのか、私なりに解釈してみたいと思います。まずは、以下にリナックスカフェの写真を掲載しておきます。





このカフェは、極普通のものだと思いますし、場所が良いということにつきたのではないかと思います。確かに、コンセントはついていて、無線ランもできて、便利といえば、便利なのですが、やはり、数年前とは、大きく事情が変わってきたと思います。

いわゆるノマド(北アフリカの砂漠や中央アジアの草原で、羊や牛を追って生活している遊牧民。最近では、「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する会社員」といったワークスタイルを実践している人々の意味でも使われる)もだんだん変わってきていて、別に、コンセントがなくても、無線ランがなくても、別に困ることはなくなってきています。

説明を追加
たとえば、上記のような構成の機器【HyperJuice(お化け電池)とMacBook Air、Wimax】で、どこにいても、会社や自宅にいるのと同じようにブログの更新ができたりします。ブログの更新どころか、結構大きなプロジェクトの開発だってできてしまいます。こういう機器を備えた、ノマドなら、どこでも良いわけです。それこそ、野外でも良いわけです。


先のパソコンの構成に、上記写真のような、Bluetoothマウス、USBハブ、外付HDD、電源タップ、ソフトウェアのドングル(コピープロテクトキー)、オーディオインターフェース、ミニキーボード、ヘッドフォン。これらを書類ケースといくつかにわけて持ち歩けば、音楽だって、どこでも作成できます。

と思ったのですが私も時代遅れですね。これは、1~2年前の話であって、今では、iPadとアプリがあれば、上記のようにたくさんものを運ばなくたって、音楽作成は可能です。そういわれてみれば、私も最近、iPadでブログを書いていることが多くなりまた。Blogger用のアプリがありますから、それを活用しています。ただし、このアプリ、タグをつけられないなどの欠点もありますから、すべてこれで作成するというわけではなく、思いついたときに、iPadに箇条書きにしておいて、後でパソコンで仕上げるなどのことをしています。また、ブログが完成して、アップした後で、テニオハを若干直すなどのときも、iPadのほうが、使いやすいので直すときなどにも用いています。

iPadのgarage bandの画面
本当に、ノマドにとっては、良い環境になっていると思います。都内や、地方都市でも、余程のことがなければ、場所を選ばずにどこでも仕事ができるようになってきました。であれば、何もわざわざ都内の人もわざわざ、リナカフェに行く必要もないわけです。

それに最近、巣篭もりが多くなっていますから、ノマドも意外と自宅で仕事をするようになっているのかもしれません。なにせ、仕事していても、インターネット・ラジオなどかけてヘッドフォンをしていれば、回りの騒音も気になりません。これが、ノイズキャンセリング機能つきのヘッドフォンなら完璧です。であれば、音楽作成にもこと欠かないわけです。

それに最近では、スタバでも、マックでも、コンセントや、無線ランが入っている店は、珍しくなくなりました。だから、リナックスカフェもその点で差別化が難しくなったのだと思います。

それに、ちょっとした部品なら、別にわざわざ秋葉にでかけて、リナックスカフェでコーヒーでも一杯飲んでしまえば、何のために安く買ったのかわからなくなってしまいます。

amazon.jpのメモリーの掲示
たとえば、私は、一昨年あたり、ノートパソコン用に、2Gのメモリを購入しました。これは、Amazon.jpで購入したのですが、確か3千円台でした。とっても廉価だったので、良かったです。そうして、もし、これを私は、函館に今住んでいるので、最初からアウトとしても、都内の方が、わざわざ、電車賃をかけて、しかも、コーヒーなんぞ飲んでいたら、いくら安く買えたとしても、割高になってしまいます。

それに、今だとわざわざ秋葉に行くとか、家電量販店に行かなくても、アマゾンなどに、カスタマーレビューが掲載されているので、それに、自分のパソコンと同じタイプのもののメモリの入れ替えのレビューがでていたりすれば、安心して購入することができるし、留意点までわかります。であれば、わざわざ秋葉原に行く必要も泣くなります。これは、他の価格コムなどのサイトでも同じことです。

ただし、メモリやちょっとしたものなら、良いかもしれませんが、パソコンを一から組み立てるとか、特殊な機器を購入するなどのことがあれば、カスターレビューなどではどうもならないのて、やはり、お店に行って話が聴けるというのは、魅力です。だから、秋葉原のPCパーツ関連ショップ代理店やメーカーなどは、これからも存続し続けると思います。

しかし、特徴のないカフェなどは、時流に乗れず消え去る運命にあるということだと思います。しかし、カフェでも生き残る道はあったかもしれません。

その参考になる事例として、現在カメラ専門店で、大いに繁盛している店があります。それについては、ここでは、本題ではないのです、詳細は述べませんがやはり、現在のように低コスト一点張りで、顧客サービスは、二の次のようなやり方では、いくらコストを節減できたからといって、早晩行き詰ります。やはり、人と人のつながりを大事にする事業がこれから伸びそうです。だからこ、これからソーシャル・コマースも伸びていくと予想されているのだと思います。


さて、人と人とのつながりを大事にしているカメラ専門店のお話は、下のURLを御覧になってください。

http://j-net21.smrj.go.jp/well/shinjosiki/article/hanjouten_01-01.html

いずれにせよ、カフェであろうと他の商売や事業であろうと、時流にあわせていかないといずれ行き詰まりますが、時流にあわせている限りにおいては、いつまでも、事業を続けていけるということだと思います。

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2011年12月3日土曜日

YouTubeが国内でもビデオレンタルサービスを開始、Android端末でも視聴は一応可能―【私の論評】ますます映画館に行かなくなる今日この頃?!






GoogleがYouTubeにおいて日本向けのビデオレンタルサービスを開始しました。

http://www.youtube.com/moviesにアクセスするか、YouTubeトップページに追加された「映画」カテゴリからレンタル・視聴することができます。


現在のところ、200 本以上のハリウッド映画や国内の作品がレンタル販売されていると言われています。東映から『仮面ライダー T... 続きを読む

■著者データ

juggly.cn

国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログ

ウェブサイト: http://juggly.cn/

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【私の論評】ますます映画館に行かなくなる今日この頃?!

YouTubeでも、とうとう国内で映画配信ですか。アメリカでは数年前から配信されていて、無料の低画質のものは以前から見てはいましたが、今度はもちろん有料ですが、高画質で見られるようになります。

それにしても、今やBlue Ray、Apple TVなど、映画館に行かなくても十分高画質の映画を見られるようになりました。そのせいでしょうか、私は、ここ1年くらいは、映画館に足を運んだことがありません。今でも、自宅のテレビよりは、映画館のほうが、画面も大きいし迫力があるのには違いないのですが・・・・・・・。



やはり、今では、映画館で映画だけみるというのでは、面白くないということでしょうか。そこで、何か映画そのものとSNSのコラボでもないかと思って探してみたのですが、映画に特化したSNSは、Gacchiというのがありますが、コラボは見つかりませんでした。SNSだけだと、ひょつとすると映画館にますます足が遠のくかもしれません。なにせ、自分ひとりだけで、テレビで映画を見たとしても、その内容をSNSにコメントすれば、自宅にいながら多くの人と映画を通じて、交流できる可能性が高まるのでますます、映画館に足を運ばなくなるかもしれません。


今だと、観光地などに行って、スマホをみると、現地の店のクーポンがあったりして、その店に行くと特典があるなどのコラボなども、あるようです。

映画館でも、何かこのようなコラボができないものでしょうか。また、これは、すぐにはできないでしょうが、たとえば、映画など、すべて光通信で配信できるようなシステムをつくり、映画封切りのときには、東京などの大きな映画館で、映画に登場する俳優さんや主題歌を歌っている人にオープニングの挨拶してもらい、監督などにもでてもらい、映画の見所を説明させるようにしてはいかがでしょうか?

それに、その配信は、一方通行などではなく、たとえば、映画館に来たお客が地方にいながらも、これらの人に質問できるとか・・・・・。あるいは、映画が終わった後に、アンケートをとって集計して、その結果をすぐに全国の映画館にフィードバックできるとか・・・・。

このようなことをして、映画館に足を運ぶこと自体が何か非日常的な面白いことがあるようにするとか、また、恋愛ものの映画であれば、婚活に結びつけるイベントとか・・・・・。



あるいは、映画そのものをイベントにしてしまい、会場のスマホを持っている人たちから、映画の途中で、スマホでアンケートをとり、そのアンケート次第で映画の筋がかわっていくとか・・・。あるいは、もっとこれを進めて、映画の中の何かの役を映画館に来た人たちが担うようにできるようにして、スマホなどで、その役割の行動を選べるようにするとか・・・・・・。

とにかく、今の映画館のように、不特定多数の人が何の交流もなく、そのまま映画を見て、そのまま帰るというのではなく、何かイベント性、非日常性を持たせたほうが良いと思います。

きっと、そうでないと、映画館に足を運ぶ人は年々減っていくだけだと思います。3Dなどは、一時的に耳目を集めるかもしれませんが、これも、普及してしまえば、根本的な解決にはならないと思います。

さて、YouTubeの映画そのものは、どうかといえば、結局は有料のものは見ませんでした。今のパソコンでは、機能不足で、低画質でしか見られないのと、iPadでは、まだ見られないからです。

ただし、無料のものも見られます。”YouTube Movie”などと入力して調べてみると、結構無料の映画が見られます。その中で、いろいろみていたら、何と、Ed Woodの映画があったので、これを見てみました。Ed Woodは何年か前に、ジョニーデップ主演で、Ed Woodという映画があったのをご存知の方もいらっしゃるかもしれません。わたしは、これは、AppleTVで観ました。


ジョニー・デップ主演の映画"Ed Wood"から

Ed Woodは、B級映画の監督ですが、アメリカでも今でも人気のある監督です。今でも、多くのアメリカ人が彼の名前と彼の演出によるB級映画を知っています。とにかく、今から見ていると、ハチャメチャなものが多いです。フランケンシュタインとか、ゾンビとか、ドラキュラとか、果ては、宇宙モノなど、あるいは、これらをごちゃごちゃに混ぜたものなど、今からは考えられないような演出が多いです。

ジョニー・デップ
YouTube Movieで探していたら、このEd Woodの"Plan9 From Outer Space"という映画がありました。これは、UFOはでてくる、宇宙人はもちろん出てくる、ゾンビは出てくるわ、ドラキュラは出てくるという、とにかくハチャメチャな映画です。くだらないのですが、とにかく、全部見てしまいました。無論、台詞は全部英語ですが、そもそも、たいしたことを喋っていないことと、筋がそもそも、ハチャメチャですから、あまり台詞など重要な意味を持ちません。とにかく、見ていて"Ed Wood"風のB級映画らしさが最も良くでている作品ではなかったかと思いました。

ちなみに、この映画を見ていると、無論、ジョニー・デップが主演をしていた"Ed Wood"の中にでてくる映画の中の撮影シーンとも重なるところがあり、結構面白かったです。とは、いいながら、これをみていないと、あまりのくだらなさに面白くともなんともないと思われるかたもいらっしやるかもしれません。


しかし、この映画、当時のB級映画の要素をすべて投入したようなハチャメチャ作品です。興味のある方は、是非御覧になってください。何か、今見ると、ほのぼのとした感じに見えてしまいます。宇宙人の敬礼を見てください、それに衣装がピカピカですが、なぜか、ロシア風です。それに、飛行機のコクピットがこれ以上安くできないだろうと思うくらいの安直なつくりです。笑ってしまいます。とにかく、安手で、安直で、くだらないのですが何かひきつけられるものがあります。とにかく、たくさん盛り込んで、なるべく多くの人に気に入られようとした"Ed Wood"の心意気がうかがえます。だからこそ、後年になって、ジョニー・デップ主演の映画にされたり、今でもアメリカで結構見られているのだと思います。本日はこうした発見もありましたので、どこに出かけなくても、何となくリア充気分を味わえました。

これも、私は、AppleTVで、テレビでみました。このように家にいても新しい発見もあるくらいですから、先に述べたようにますます映画館からは足が遠のいてしまいます。映画関係の方々、なにか一つ工夫していただきたいものです。

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2011年12月2日金曜日

2ちゃんねらーは「高齢で低学歴」 グーグル「Think Insights」に暴かれてしまった―【私の論評】このデータは十分予想できたものである。今後このサイトは有力なマーケティングツールになりえるが、結局は選ぶのは、ユーザーであるという真理に変わりはない!!


2ちゃんねらーは「高齢で低学歴」 グーグル「Think Insights」に暴かれてしまった:

米グーグルが提供するサービス「Think Insights」が「恐ろしい」と話題になっている。

Think Insightの中のDouble Click Finderの表示例

続きは「J-CASTニュース」へ

詳細は、J-CASTニュースを御覧いただくものとして、結論部分がなければ、論評のしようもないので、結論部分のみ掲載します。
「ベスト&ワースト」というブログメ|87;ィアのライターが試しに2ちゃんねるのURLを入力してみたところ、ユーザーの学歴や年齢がわかってしまった。35~44歳のユーザーが最も高い割合の43%を占め、次いで45~54歳が20%、0~17歳が14%だ。学歴は大学卒業が36%と最も多いが、高校卒業が29%、高卒未満(17歳以下の現役学生を含む)が22%と高い割合を示している。記事では紹介していないが、世帯収入は300万~499万円が32%、0~299万円が27%、500~599万円が15%で、1200万円以上は0%という結果だった。
【私の論評】このデータは十分予想できたものである。今後このサイトは有力なマーケティングツールになりえるが、結局は選ぶのは、ユーザーであるという真理に変わりはない!!


2ちゃんねるといえば、すでにオールド・メディアといわれてから久しいです。今年の6月にも、twitterにセガの社員と思しき人が以下のような書き込みをしていました(現在では消去されている)。
ここ最近のユーザーのコミュニティサイトの調査データ見たけど、中高生のモバゲーなんかの浸透度がすごいな。 自分もやってみなきゃ。逆に2ちゃんねるの高年齢化がもはや冗談かと思うほどひどい。 中年の意見を拾う程度にしか役に立たないというw。時代の流れと変化は早すぎるのう。
今年の4月7日にも、ガジェット通信に以下のようなタイトルの記事が掲載されていました。

深刻な若者の『2ちゃんねる』離れ進む 井上トシユキ「ユーザーの高年齢化、画像アップできないのが原因」

もうすでに、米Googleの「Think Insights」のデータをみるまでもなく、2ちゃんねるの高齢化あるいは、オールド・メディア化については、多くの人が指摘するところとなっていました。

いずれにしても、高齢化について、「Think Insights」はっきり示されるということに関しては、確かに恐ろしいです。信憑性はともかくとして、従来なら一般の人がこのようなことを調べようとしても、その術がありませんでした。しかし、今なら、調べようと思えば調べられるわけです。

私も、実際に調べてみましたが、2ちやんねるは、高齢化しているし、低学歴であることも確認できました。2ちゃんねるのデータだけでは、なんともいえないので他のいくつかのサイトと比較してみて、実際に確かめることができました。



皆さんが、実際に試してみたいときには、"Think Insight"から探すのは面倒なので、"doubleclick ad planner"で調べればすぐに見つかります。操作方法もいたって簡単です。ちなみに、URLを下にコピペしておきます。

https://www.google.com/adplanner/?hl=ja#siteSearch

このページ日本国内からアクセスすれば、日本語で表示されます。最初にサンプルで、「ドメイン:wikipedia.org」と入れられている空欄に、自分が見たいと思うサイトのURLを入れて、空欄横の⇒をクリックすれば、すぐに結果を見ることができます。

このブログも調べてみましたが、月数万のアクセスですから、グラフは表示されませんでしたし、示されるデータもあまり信頼に足るものとは思えなかったので、ここでは、公表しません。月に少なくとも、数十万くらいはアクセスがないと、まともなデータとはならないようです。

いずれにせよ、現在においては、2ちゃんねるは、実際に閲覧するにも、スレッドがかなりあって、自分の見たい話題をみようと思っても、なかなか検索しにくくなりました。それに、匿名性のサイトですので、信憑性も低くなりました。オモシロ半分にみているうちはいいのですが、何か有用な情報を見つけるのには、本当に無駄だと思います。

あの半匿名のMixiも、ユーザー数はひところから比較すれば、減っているようです。今は、それこそ、facebookや、Google+があるので、これで、各分野の専門の人などと知り合いになれば、それこそ、以前このブログで述べた「身の丈にあった情報」が入りやすくなってくると思います。私自身も、このFacebookの「身の丈にあった情報」によって、音信不通になっていた、もと会社の同僚や、知り合いとまた連絡することができました。

Google+は、今年の夏あたりから本格的に始まったSNSなので、まだまだ、というところでしたが、最近は、ユーザーも増えたせいでしょうか、以下のようなニュースも舞い込んでくるようになりました。

ありがとうソーシャルネットワーク! 1年前に海の底に沈んだキヤノンデジタル一眼カメラが発見されて持ち主のところに戻ってくるまで(写真ギャラリーあり)

この記事のソーシャルネットワークとは、Google+のことです。

このような出来事は、匿名の2ちゃんねるでは、起こりえないことです。やはり、これからは、実名を旨とした、SNSが全盛となっていくことでしょう。

私は、数年前から、2ちやんねるは一切見なくなりました。見たいとも思いません。いつまでも、2ちゃんねるに執着する人は、「身の丈」にあった情報を得られる機会を失っているだけと思うのは私だけでしょうか?

今後、SNSは進展していき、ネット社会も実名でというのが、当たり前になっていくものと思います。そうして、こうしたユーザーの情報を各事業会社が把握しやすくなることだと思います。しかし、こうした事業会社も、ただ顧客の情報を集めるというだけではなく、顧客との対話、個々の顧客に対して「身の丈にあった情報」を提供するなどして、顧客との信頼関係を深めていかなければ、結局2ちやんねると同じ運命をたどることになると思います。

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2011年12月1日木曜日

はこだてクリスマスファンタジー本日開幕です!!−【私の論評】シクラメンの皆様寒さの中元気をいっぱい有り難う!!



はこだてクリスマスファンタジー(Hakodate Christmas Fantasy)は、例年北海道函館市で行われるイベント。12月1日からクリスマスである12月25日まで実施される。毎年カナダから贈呈される巨大なクリスマスツリーのイルミネーションが著名である。


同イベントは社団法人函館青年会議所が組織する、はこだてクリスマスファンタジー実行委員会が主催となって行われる。始まりは1998年、当時青年会議所理事長を務めていた人物が発案者である。クリスマスツリーは毎年函館市の姉妹都市であるカナダハリファックス市から寄贈されるもの。20メートルを越えるモミの木はイルミネーションに向けた装飾が施され、イベント期間中は点灯式とともに花火が打ち上げられる。ツリーが設置されているのは、函館市末広町金森赤レンガ倉庫群前の海上であり、函館湾に面する。

クリスマスツリーが運搬されるのは11月27日である。2003年のクリスマスファンタジーでは、ハリファックス市から寄贈されたクリスマスツリーが検疫の問題で使用することができなくなることがあった。この際、イベントに用いたクリスマスツリーは、道内産のものだった。

クリスマスツリーは「幸せを呼ぶもみの木」と呼ばれ、午後4時30分から午後5時45分までと、午後6時から深夜2時までの2回のイルミネーション点灯時間がある。22日から24日までと、金・土曜日は翌朝の7時まで点灯される。イベント最終日となる25日は午後8時までの点灯。点灯式が行われるのは期間中毎日午後6時からで、同時に花火が打ち上げられる。点灯式を行う点灯者は毎回違う人物であり、一般参加者のほかにこれまでNTTドコモ、株式会社エスイーシー、JRAなどの企業が点灯式イベントに携わっている。2006年12月3日の点灯式には、平原綾香が点灯者として参加した。

【私の論評】シクラメンの皆様寒さの中元気をいっぱい有り難う!!
今年も、はこだてクリスマスファンタジーに行ってきました。本日は、その様子をレポートさせていただきます。今年のテーマは東日本大震災もあったためか、「人と人の絆を大切に」というものでした。

点灯直後の花火打ち上げの様子です

本日のイベントは、シクラメンのコンサート

本日は、メンバー三人とも寒さの中Tシャツ一枚で熱演!!一杯元気をいただきました。
なお、シクラメンは、映画「ポリスドッグ」の主題歌を歌っているメンバーです。暖かみのある曲が売りです。今年のイベントのテーマでもある、「人と人の絆を大切に」という趣旨にぴったりと当てはまる、コンサートでした。ちょっと古いですが、このシクラメンのリーダーは、あのアース・ウィンドゥ・アンド・ファャイヤーのモーリス・ホワイトととも似て、なんというか八百屋の親父タイプで、好感がもてました。頑張れ、シクラメン!!私は、応援してるぞ!!でも、頑張りすぎて、風邪はひかないように!!

コンサート終了後の風景、シクラメン目当てでしょうか、女の子がたくさんいました

会場はいつもながらですが、御伽噺の世界のよう

コンサート終了後は、寒かったので、もとフレンチのシェフが経営する「じょっぱり」にいきました。ここで、熱燗を飲んで、美味しい料理をいただき、ほっと一息。


ちなみに、「じょっぱり」の住所とか、どんなお店なのかは、以下のURLを御覧になってください。


じょっぱりのマスター
ちなみに、当日は、もちろん、お酒は、「じょっぱり」をいただきました。ただし、「じょっぱり」にもいくつか種類があるので、ウェートレスのかわいい、お姉さんのお勧めをいただきました。おすすめ、マスターによれば、このお姉さんの好みだそうな。

じょっぱりのウエイトレスさん?格好はウエイトレスさんでしたが・・・・
本日は、知内産の牡蠣など日本酒とともにいただきました。最後のゴマ白玉のバニラアイスも美味しく、大満足でした。本日は、文字通り、リア充でした!!

さて皆様、はこだてクリスマスファンタジーは、25日までです。毎日午後6時から点灯式を行います。点灯式の後には、毎日花火打ち上げを行います。この時期、クリスマスファンタジーだけではなく、市内は、イルミネーションでいっぱいです。なお、本日は、クリスチャン系の遺愛女子高のクリスマスツリーも撮影して皆様に御覧いただこうと思ったのですが、じょっぱりを出て、移動中の9時50分に消えてしまいました。撮影できなかったのが残念です。

また、函館は海産物が美味しいです。じょっぱりをはじめ、美味しい店がたくさんあります。こちらも、いらっしゃれば、大満足だと思います。この時期の函館もなかなかのものです。皆さん、是非いらしてください!!

2011年11月30日水曜日

条件付きで400万円の価値のお店をたった7800円で売った男 / その条件とは?―【私の論評】三島由紀夫氏も語っていた「人間は自分のためだけに生きて死ねるほど強くはない」という真実に目覚めよ!

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条件付きで400万円の価値のお店をたった7800円で売った男 / その条件とは?:(ロケットニュースより)

ナショナル・カフェ & テイクアウェイの入っている建物
アメリカのとある飲食店経営者が、3年前に開業したお店をたった100ドル(約7800円)で売却し、話題となっている。本来であれば、彼のお店は5万ドル(約400万円)の評価額がついていた。しかし彼は売却に当たってある条件を購入者につけて、破格の売却に応じたのである。その条件とは一体どのようなものなのだろうか?

お店は売却したのは、マイケル・ジュードリックさん(40歳)である。彼は2008年にミルウォーキーに、オーガニックレストラン「ナショナル・カフェ & テイクアウェイ」をオープンさせた。元々ウェブデザイン事務所を同じ建物の3階に持っていた彼は、将来的にお店を手放すつもりであった。

では、なぜ手放すつもりで開業したのか? それには訳があった。彼はいつか人の夢に貢献したいという強い思いがあり、その手助けのためにお店を開いたのである。現在アメリカでは、失業の問題が深刻化している。ミルウォーキーもその例外ではなかった。彼の周りでも、職を探す料理人が多くいたために、それらの人を助けるつもりで店舗を設けたのである。

そしてついに、彼の考えに共感してくれる女性の料理人があらわれた。失業中のネル・ベントンさん(35歳)はたしかな料理の腕を持っているだけではなかった。マイケルさんと食や健康に対する考え方が完全に一致したために、お店を譲ることにしたのである。

その売却価格はなんと100ドル。失業中のネルさんが負担なく自らの腕を生かせるようにと、破格でお店を譲ったのである。その代わりに次の3つの条件がついた。まず1つに「現在働いている従業員を解雇しないこと」、そして次に「少なくともこの先2年間、メニューを変更しないこと」、そして最後に「マイケルさんと妻に、この先1年間、1日1食無料で提供すること」、以上である。いずれも難しいものではなかった。

お店を譲り受けたネルさんは、今度は彼女がマイケルさんにしてもらったように、失業者や難民の支援を行うようになったのである。非営利団体のためにお店を開放したり、アメリカにいる難民を支援する活動も行っているとのことだ。

本当は100ドルよりも、高い金額で購入を申し込んだ人もいたそうだ。しかしマイケルさんは、彼の条件を引き受けてくれる人としてネルさんを選んだそうだ。彼は今回の店舗売却について、こう説明している。「私は、我々がしばしば忘れていることをしただけ。人の夢の実現を、手伝えるということを」

参照元:ODDITY CENTRAL(英語)

【私の論評】三島由紀夫氏も語っていた「人間は自分のためだけに生きて死ねるほど強くはない」という真実に今一度目覚めよ!!

これは、一種の賭けであることには間違いないことと思います。賭けというと、ギャンブルなどのネガティブな印象ばかりついてまわりますが、しかし、新規事業など展開するにしても、そこには、リスクはつきものであり、いくら調査をしようが、立派な事業計画をたてようが、資金手当てをしようが、優秀な人員をつぎ込もうが、最後の最後は、賭けであることには間違いありません。

しかしながら、全くネガティブな賭けもあることも事実で、最近で印象に残るのは、例の大王製紙のあの事件です。 

大王製紙の井川意高(もとたか)容疑者(47)の父で、同社社長などを務めた高雄氏(74)が、100億円超の連結子会社からの借入金の使途について「借入金をカジノで使っていたことは、報道で初めて知った」と、朝日新聞の取材に語っていました。子会社には高雄氏にだけは言わないように釘を指すなど、最後まで高雄氏を恐れていたことがわかります。

井川意高(もとたか)
会社法違反の疑いで東京地検特捜部に逮捕された井川容疑者。その父で息子に帝王学を授けた高雄氏が、騒動が表ざたになって以来初めてのインタビュー。3月にすでに、息子を激しく叱責したことは明らかになっているものの、意高容疑者は使途について高雄氏に説明しなかったのだといいます。

結局、意高容疑者が子会社には、口止めをしたために高雄氏には伝わらなかったそうです。知ったのは報道だったそうです。かつては、東京・広尾の豪邸に父母と暮らしていた意高容疑者。だが、離婚後は家を出て別居していた。高雄氏が息子の私生活を知る由もなかったようです。

それにしても、100億円以上もの大金をギャンブルに費やすとは、一体どうなっているのかと思ってしまいます。このお金で、上記のような夢の実現のお手伝いをすれば、小さなお店どころか、いくつもの会社を設立できたかもしれません。同じ賭けでも大違いです。世の中には、許される賭けとそうではない賭けがあるということです。

そうして、この事件や、上の記事からいろいろ考えさせられるところがあったので、本日は、そのことについて掲載します。

話は、変わりますが、皆さんは、ビジョナリーカンパニーという書籍をご存知でしょうか?数年前に、かなり流行った書籍です。無論現在でも、読まれ続けている書籍です。



一度も読まれたことのない方は、是非以下のURLを御覧になってください。これは、ビジョナリーカンパニー2の要旨をまとめたものです。

https://docs.google.com/document/d/10H-XwvmJxPMzr-VMTitwugoPIh9Slc_kY2FPalomHtM/edit?hl=ja

偉大な企業への飛躍を導いた指導者は、まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、つぎにどこに向かうべきかを決めている。

ビジョナリーカンパニーでは、このことを重視しています。このことは、書籍の中でも豊富な事例で解説してありました。だから、私も、いわゆる頭というやつでは、理解していました。

しながら、どうもしっくりとは、きていませんでした。何しろビジョナリーカンパニーの事例は、すべて外国の事例で、しかもほとんど大企業のものばかりで、しかも新規事業の事例は少ないからです。

ここまで書いてしまえば私の言いたいことは、お分かりいただけるものと思います。上の記事で以下のようなくだりがありました。

彼の考えに共感してくれる女性の料理人があらわれた。失業中のネル・ベントンさん(35歳)はたしかな料理の腕を持っているだけではなかった。マイケルさんと食や健康に対する考え方が完全に一致した。

ネル・ベントンさん
これは、まさしく、ビジョナリーカンパニーでいうところの、適切な人をバスに乗せるという行為に他なりません。このレストランのオーナー、ミッシェル・デイドリック氏は、時間をかけてバスに乗れる人を探していたのだとおもいます。無論レストランにもスタッフは、いましたが、経営者としてバスに乗せられる人は、いなかったのだと思います。


マイケル・ジュードリック氏
一方、大王製紙の井川意高(もとたか)容疑者は、本来バスに乗せられないにもかかわらず経営者の親族と言うだけでバスに乗せてしまったということだと思います。大王製紙といえば、大会社ですが、バスに乗せる乗せないは、上の記事の小さなレストランと何も変わらないと思います。

さて、この二つの事例などみているうちに、私は、ビジョナリーという言葉に違和感を覚えています。なぜなら、日本人である私たちは、ビジョンとか、ビジョナリーなどの言葉をわざわざ使わなくても、昔からこれに相当するというより、もっと上位概念の言葉を遣っているし、昔からあったからです。それは、「大儀」という言葉です。

三島由紀夫氏
そうして、この「大儀」という言葉は、41年前の、11月25日に自決された故三島由紀夫先生のことを思い起こさせます。無論、先生は、ご存知のように大儀に殉じたわけですが、先生は、生前からこの「大儀」という言葉をしばしば口にしておられました。

しかし、三島先生が語っていた「大儀」は、無論ビジョナリーなども含むし、日本国とか、地域のためとか、会社のため、自分の属する組織のためということもありますが、私が最も印象に残っているの以下のような言葉です。

「人間は、自分のことだけ考えて、生きて死んでいけるほど強くない。自分のこと以外を考えなければ、生きていけない。この自分のこと以外というものが、大儀であります」

三島先生の語り口は、いつもこのような感じでした。一つも押し付けがましいことはいわず、真理をついている言葉だったと思います。

この言葉の持つ意味、今はほとんど忘れさられているようにも思われましたが、私は、あの東日本大震災で、そうではなかったことを思い知らされまた。そうです。あの震災直後の被災地の人々の沈着冷静さです。それに、自分の命もかえりみず、地域の人々を助けようと奔走した人々です。食料や水の配給のときも、列を乱さずに、騒ぐこともなく、じっと耐えながら待っていた多くの人々です。


そうして、あの状況の中本当に粉骨砕身して、生存者を救うばかりか、ご遺体の収集に奔走した自衛隊員たちです。これは、まさに、自分自身以外のことで生き死にすることだけを考えている人の所業ではありません。普段は、そうでもないように見えていても、いざというときに、出てきた、多くの人々の本当の姿だと思います。

ちなみに、この言葉を語っている先生の生前のインタビューの動画がありますので、それをしたに掲載しました。


私たち、日本人には、この「大儀」という言葉のほうが、ビジョン、ビジョナリー、バスに乗せる乗せないという言葉よりもしっくりきます。私がしっくりしなかったのは、結局のところ、「大儀」という言葉を遣わずに、回りくどい表現だったからかもしれません。この本の翻訳者は、「大儀」という言葉を遣っていませんでしたが、これを遣えば、よほど理解しやすかったと思います。

再び、三島先生のお言葉を借りますが、本当に人間は、「自分のためだけに生きて死ねるだけ」強くはないのです。そのことを従来の日本人は、良く理解していたのですが、最近では、東日本大震災のような未曾有の危機の場合以外は、それがなかなか表に出てこなくなりました。

少し前の経営者であれば、ほとんどの人は「大儀」という言葉の意味を理解していたと思います。だから、わざわざ、「ビジョナリーカンパニー」などという書籍を読んだりしなくても、この本に書かれていることなど、直感的に理解できたどころか、その上を行っていたのだと思います。

日本の古の精神構造に戻れば、こんなことは当たり前で、だからこそ、日本は世界に類をみない無血革命でもあり、それまでの東洋史、西洋史という歴史区分を撤廃し、世界史という歴史観をもたらした偉大な明治維新のような大変革を一夜にして成し遂げたのです。また、その直後の大国ロシアとの戦争に勝つことができたり、さらには、大東亜戦争の廃墟の中から、立ち上がり、短期間に世界第二の経済大国をつくることができたのだと思います。

維新の立役者 坂本竜馬

にもかかわらず、日本人は、戦後の民主教育などの名のもとに、まるで、「自分のためにだけ生きて死ぬ」ことが自由であり、良いことで、価値あるかのような観念を植え付けられ続けてきたと思います。これでは、弱い人間ができあがるのも無理はないです。井川意高もそのような人間の一人なのだと思います。

そうして、これは、何も、人だけのことではないと思います。弱い人間から構成される、家庭は弱い家庭となり、弱い人間の多い会社は弱い会社になります。弱い人間の多い、社会は、弱い社会になります。弱い社会を数多く内包する国は弱い国になります。

それにしても、日本古来の思想からいえば、本当に当たり前の真ん中の「大儀」について、ビジョナリーカンパニーなる書籍でそれに近い考えを学ばなければならない、今のニッポン人、どこかおかしいです。

無論、私は、ビジョナリーカンパニーが駄目な書籍などというつもりは毛頭ありません。おそらく、アメリカでは、さまざまな価値観のある社会ですから、このような書籍も必要で有用なのだと思います。そうして、今のニッポン人にも必要なのかもしれません。しかし、一昔前の日本人なら、「大儀」ということばを語れば、すぐにその意味するところは、多くの人が理解したに違いありません。

さて、ここでもう一つ皆さんに、思い出していただきたいことがあります。これは、このブログでも過去に掲載したことですが、今年なくなったあのスティーブ・ジョブズ氏ですが、この人は、日本通であり、日本にも頻繁に来ていて、多くの日本人経営者などとも親交があり、一時は、富山県で出家しようと考えたこともある方です。


ジョブズ氏は、56歳でなくなっています。だから、ジョブズ氏が頻繁に訪れていた日本は、戦前や、戦中の日本ではなく、すでに、「大儀」を忘れた多くのニッポン人が跋扈していた時代にあたります。しかし、彼は、そのような「大儀」を忘れたニッポン人には目もくれませんでした。「大儀」を中心に据える日本人とのつきあいを大切にしました。

そうして、ジョブズ氏の大儀は、「社会に"one more thing"を付け加えること」でした。そうして、彼自身は、伝説のスピーチともいわれているスタンフォード大学でのスピーチで「死を意識する生き方」を提唱しています。これは、「武士道とは死ぬことと見つけたり」とあの葉隠れでもいわれている、日本の武士道精神そのものだと思います。

ジョブズ氏には、「大儀」の意味が良くわかっていたと思います。そうして、「大儀」のために、一生を貫いたのだと思います。だからこそ、あのような偉業を成し遂げることができたのだと思います。そうして、最期の最期まで、精力的に活動できたのだと思います。あのアングロサクソンの価値観が息づいているアメリカでさえも、ビジョナリーカンパニーにも紹介されていた、根底では、日本流もしくは、それに近い考え方をする経営者や、企業が結局良い業績を収めているということです。

この「大儀」を忘れてしまったのが、今のニッポン人だと思います。今のわたしたちは、「人間は自分のためだけに生きて死ねるほど強くはない」という真実に今一度目覚めなければなりません。

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2011年11月29日火曜日

Apple Storeが、あなたがいつお店に来たかがわかるシステムを導入&試験運用中―【私の論評】今後増えていくサービスだが、買い物の主人公はあくまでユーザーである!!

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Apple Storeが、あなたがいつお店に来たかがわかるシステムを導入&試験運用中:



お出迎えでもしてくれるのかな?

Appleが販売店舗で使う新しいシステムを導入し、ただ今試験運用中。システムの中身は、あなたがApple Storeに来たら店側が把握できるというもの。iPhoneユーザーがApple Storeアプリをダウンロードし、店舗に行く前にそのアプリ経由でお買い物をした場合に力を発揮するシステム。アプリ経由で購入したものを店舗で受け取れるという仕組みなのですが、Apple Storeに入店するとアプリのロケーション機能によって、店舗スタッフが持っているIPod Touchに通知がいきます。よって、スムーズに品物を受け取れるそうです。

現在まだまだテスト運用の段階で、全世界のApple Storeに導入されるのはかなり先のこととなりそうです。が、今のところ米国のパロアルト店で11月25日に16人がこのシステムを使って品物を購入・受け取りしました。パロアルト店のディエゴ・アギーレ(Diego Aguirre)さんが元ネタのニューヨークタイムズ紙にこう語りました「お客さんのApple Storeでの体験をいいものにしてほしい。お客さんを急かしているとは思って欲しくはないですね。ただ、くつろいで欲しいんですよ。」

ブログ管理人挿入画像。家で、注文、店ですぐ受け取り?

確かに米国のブラック・フライデーのこんな様子を聞いてしまえば、Apple Storeのシステムは素晴らしいと思います。しかし一方で自分のロケーションが店に知られているなんてなんか嫌という人がいてもそれは理解できます。

どう思いますか? 快適な買い物の代わりに自分の位置がお店に知られるのはOKですか?


[The New York Times]
Image: Shutterstock

そうこ(Jamie Condliffe 米版)

【私の論評】今後増えていくサービスだが、買い物の主人公はあくまでユーザーである!!
このサービス、ファストフードなどでも良いかもしれません。特にテイクアウトで効力を発揮するかもしれません。ハンバーガーなど持ち帰りしようとしたときに、このようなシステムにオーダーを入力すれば、出来上がりの時間を調整して、丁度お客がきた頃に絶妙のタイミングでお渡しできるとか・・・・・。

この手のサービス嫌がる人もいるようですが、考えてみれば、たとえば、床屋さんなんて、ある程度必ず情報が蓄積されてしまうものです。私の行っていいる床屋さんは、私の住所はもとより、どのような髪型にするか、髪の長さはどの程度にするのか、頭に何をつけるのか、髪を洗うのか、髭をそるのか、眉毛の下は、剃るのか剃らないのか、その他こまごまし情報がすべて登録されているので、ここの床屋さんにいけば、何もいわずとも、普段どおりにやってくれて非常に便利です。

一度この便利さを味わってしまえば、なかなか他へはいけなくなります。このアップルのこのシステムもiPhoneなど使用するから、特殊なものに感じてしまいますが、結局は、この床屋さんと同じことだと思います。

ポーランドにあるセクシーすぎる床屋さん
床屋にもいろいろあって、上の画像のようなところもあるそうですが、こういう床屋さんにいってしまえば、他の床屋さんには行きたくなくなるのでしょうか?これは、Hootersの床屋版と考えればよいのでしょうか?私自身は、やはり、いま行っているところが良いです。

最近東京にも進出してきたレストランHootersのスタッフ
このようなサービスを利用する人は、気に入ったらやはり、しょっちゅう行くようになるのでしょうか?少し話しの本質を外れたようですが、考えてみてください。上の床屋さんや、Hootersにしょっちゅう行く人は、これらの店の上得意となるはずです。そうなれば、それだけで、こうした店が好きな人間として、お店の人に情報を提供しているのと同じことです。

私がいいたいのは、ITがなくても、昔からいわゆるお店というものは、必ずといって良いほど、顧客の情報を集めているとという事実です。特に、日本では、その伝統があります。

明治期の前までは、普通の商家が、「大福帳」といういまでいえば、顧客データベースをつけていたものです。そうして、お客一人一人のことを良く知っていました。それが、西欧から複式簿記が導入されてから、カネの流れだけの記録になっていたのが、最近また、"one to one marketing"ということで、顧客情報を集めるようになっていました。ただし、一部のお店や、企業などは、複式簿記を導入した後でも、顧客情報を熱心に集めていました。特に、御用聞きなどの商売は、この顧客情報を集めることが商売の本質だったといっても過言ではないです。

そうして、大昔の大福帳をつけている商店だって、お客には、そこにしか売っていないなどの特殊な条件がない限り、気に食わなければ行かないとか、注文しないいう選択肢がありました。無論、気に入ったらしょっちゅう行ったり注文して、深い付き合いをすればよいわけです。

昔の大福町、顧客の細かい情報が記されていた
そうして、そういう深い付き合いをするかどうかは、無論ユーザーが決めれば良いことです。そうして、ユーザーはその店が信用できるかどうかで決めれば良いことです。そう考えれば、相手が信用できる限りにおいては、店に情報を提供するという行為もそんなに気になるほどのことでもないと思います。

今は、上記のような、iPhoneを使ったシステムどころか、その上をいくものもあります。たとえば、ショッピングセンターや商店街の至る所に設置された監視装置を利用し、携帯電話が発する信号の強さから三角測量で客の動きを感知する『Footpath』というシステムもあります。現在米国2カ所のモールに設置されています。このシステムでは、特定の顧客がショッピング・モールのどこにいるのかを特定することができます。

顧客の情報を獲得するシステム、いまでは、Amazonのようなネットショップでは当たり前になってしまいました。次の段階では、顧客の位置情報なども獲得される時代となりました。これを活用して、さまざまなサービスが展開されていくことでしょう。

ただし、一つだけはっきりいえることがあります。買い物の主人公はあくまでユーザーである消費者であるということです。どんなに、ITを駆使して、お客様の情報を収集したとしても、お客との間に信頼関係を築けなければ、商売はできないということです。

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2011年11月28日月曜日

「家政婦のミタ」の視聴率がキムタクをあっさり抜き去ったわけ - マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー―【私の論評】新たなストーリーとコンテクストによる父性と日本こそが、時代感覚にあっている?!



「家政婦のミタ」の視聴率がキムタクをあっさり抜き去ったわけ - マーケットが見える!人のココロをつかむセオリー:(ダイヤモンド・オンライン)


家政婦のミタより
「南極大陸」「家政婦のミタ」という二つのドラマの視聴率の“明暗”を分けた原因は何か。話題のマーケティング企業CEOである藤田康人氏が、世相と視聴者の指向変化からマスメディアの転換期を検証します。

さて、詳細は、ダイヤモンド・オンラインを御覧いただくものとして、結論部分がなければ、論評しようもないので、以下に掲載しておきます。
閉塞感が強く、政治も経済も混迷を極める今の日本においては、夢と希望を熱く語るドラマである「南極大陸」よりも、自分の身近にも起こりそうな、リアリティがあり、かつセンセーショナルなテーマを扱った「家政婦のミタ」のほうが多くの人々の興味関心を引き付けているのです。 
とくに今の若い世代は、高度成長時代やバブル期の日本が熱気にあふれていた時代を経験することなく成長してきました。そんな彼らにとっては、将来への夢を熱く語る「南極大陸」の主人公たちの姿が、もしかしたら、非現実的で嘘っぽく見えてしまうのかもしれません。
それよりも不倫、自殺、いじめなどある意味“どぎつい”テーマに正面から取り組み、ターミネーターのようにクールな松嶋が演じる「家政婦のミタ」のキワモノ感が、この時代にはフィットしているのでしょう。 
価値観が多様化した現代社会においては、以前のような統一的なマス文化が形成されにくく、マスメディアに頼ることなく、個人がいつでも自分の必要な情報を得ることができるようになった結果、多くの人々が一つの話題を共有するのはかえって難しくなりました。 
デジタルマーケティングの時代を迎えて、新しいメディアや、テクノロジー、デバイス(情報機器)の登場が話題に上ることが多い最近のマーケティングの業界でも、やはり人の心を動かすのは時代の感覚に合ったストーリーと、コンテクスト(文脈)を持ったコンテンツであることが改めて見直されてきています。 
そのコンテクスト(文脈)とは何なのか? どうしたらそれを見つけられるのか?

【私の論評】新たなストーリーとコンテクストによる父性と日本こそが、時代感覚にあっている?!

南極大陸をみていて、非常に違和感を覚えるのは、私だけでしょうか?このドラマを見ていて、いわゆる韓国くささを感じてしまうのは、私だけでしょうか?時代背景からいって、絶対にありえないことが、このドラマにはあります。このドラマの舞台となっているのは、昭和30年代の日本です。戦争には、負けたとはいえ、まだまだ、戦中や戦前の価値観が幅を利かせていた時代です。


この時代の男たちの価値観として、多少のことがあったとしても、人前で、完全オープンに感情を出しまくり、泣いたり、わめいたりはしないということです。上の記事でも、非現実的で嘘っぽく見えてしまうという部分は、このあたりではないかと思います。

とにかく、「南極大陸」では、感情の浮き沈みが激しく、まるで、韓国ドラマの主人公のような男たちばかりです。現実には、あのようなことはなかったでしょう。随分前に、高倉健さん主演の歴史上の事実としては、同じ背景の「南極物語」という映画がありましたが、あの映画での高倉健さんは、ドラマの中で、ひたすら耐えていて、涙を流すとか、激昂して叫ぶなどということありませんでした。最後の最後で生き残ったタロとジロに対面した時には、さすがに感極まって涙ぐむシーンは、ありましたが、あくまでも涙ぐむというものでした。

ただし、心の綾を示すようなシーンはいくつかありました。それが、共感を呼べるものだったと思います。私は、最近の日本人は、日本人らしくなく、ニッポン人とも呼びたくなる人も多く、それこそ、現実世界においては、「南極大陸」にでてくる、男たちと同じように、過酷な環境において、泣いてしまったり、激昂したりということはあると思います。

しかし、価値観としては、未だに、完璧に我を忘れて、感情の赴くままは、激昂したり、人前を全くはばからず、ワンワン泣いたりという所業は、なじまないものだと思います。しかしながら、現実世界と、理想とには、落差というものがあります。テレビの世界の中まで、現実世界と似た同じ世界になってしまえば、テレビの中の虚構の世界の価値も落ちていまうのではないかと思います。だから、あのドラマ、どうしても作り物、作為的なものに見えてしまうのだと思います。


そうして、どんなときでも、泣きっ面はみせず、もくもくと勤めを果たすという、寡黙な高倉健さんのようなキャラクター、これすなわち、今ではすっかり、姿を消してしまったようにもみえる、"父性"ともいえるものではないかと思います。

"父性"といえば、以前のこのブログに掲載した「家政婦のミタ」で、あのドラマは"父性"のクライシス描いていると掲載しました。詳細は、その内容をみていただくものとして、私は、NHKの朝連ドラの「カーネーション」との対比で、以下のような結論を掲載しています。
最近では、そのこと(父性の権威)がさっぱり理解できない、未熟な大人になりきれていない大人が増えています。この二つのドラマは、アプローチは違いますが、こうしたことに対する警鐘でもあると思います。特に、「家政婦のミタ」のほうは、松嶋奈々子のようなキャラクターを登場させることにより、友達関係である親子がいかに危険で異様でグロテスクなものかを、説教じみた演出で提示するのではなく、誰にでも直感的に理解できる独自の手法で、明確に提示できたということで、秀逸だと思います。
今の日本、確かに"母性"に関しても欠如している面がありますが、、"父性"のほうは危機的なくらい欠如していると思います。欠如しているからこそ、こうしたものへの憧れや、ノスタルジーを感じるのが、今の時代感覚なのではないかと思います。そうして、「家政婦のミタ」では、その"父性"のクライシスが、誰でも身近に思えるような斬新な手法をとっています。だからこそ、"父性"のかけらも感じさせない、男たちが、泣き叫び、何のてらいもなく、人前で涙を流す「南極大陸」は、製作に巨費を投じ、有名キャラクターを配置しても、「家政婦のミタ」に及ばないのだと思います。

それから"父性"というと、今の日本人にとっては、何か縁遠いかけ離れたもののようにみえますが、あのカーネーションでは、主人公の父親が、ある意味、だらしなく、小心者で、理不尽で、本当に商売の才覚のない、一介の小市民なのですが、時代背景もあって、何とか、"父性"の権威をたもっていて、人々に安心観を与えるのだと思います。あの親父ができるなら、自分のだんなもできると、朝ドラを見る、家庭の主婦にも安心感を与えているのだと思います。


私は、このことを考え合わせると、時代のストーリーのキーワードは、「父性」と「日本」なのではないかと思います。ただし、「父性」だからといって、押し付けがましくただ単純に昔の融通のきかない頑固親父を表現するのではなく、創意工夫が必要なのだと思います。それが、時代が求めている、ストーリーとコンテクストなのだと思います。さて、上の記事には、続きがあるようですが、これについて、どのような結論を出すのでしょうか?結論がでたら、また、このブログに掲載して、私なりの分析をしてみたいと思います。

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