2010年6月29日火曜日

09年度税収が1.9兆円上振れ、新規国債を1.5兆円減額=一般会計決算―本格的に景気が復活すればこんなものではすまない!!

09年度税収が1.9兆円上振れ、新規国債を1.5兆円減額=一般会計決算(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)

財務省は29日、2009年度の一般会計決算概要を公表した。税収は景気持ち直しによる企業収益の改善などで補正後予算から1.9兆円程度上振れし、38.7兆円程度になる見通し。これに伴い6月中に予定していた赤字国債の発行を1.5兆円とりやめ、09年度の新規国債発行額は補正後予算の53.5兆円程度から52兆円程度に圧縮される。09年度決算の純剰余金は1.6兆円程度になる見通し。

決算の詳細は7月30日に確定する。

歳入面では、年度後半の景気持ち直しを背景とした企業収益の改善で、法人税が当初見込みの5.2兆円程度から6.4兆円程度に増加したことなどを主因に、税収が1.9兆円程度上振れする見通し。一方、税外収入は、円高による保有外貨資産の目減りで日銀納付金を中心に3300億円程度減少する。

税収の上振れに伴って、09年度に予定していた赤字国債発行について、6月分の1.5兆円をとりやめる。これにより、09年度の新規国債発行額は補正後予算額の53.5兆円程度から52兆円程度に圧縮される。

歳出では、当初想定金利よりも市場金利が低く推移したことなどから国債費の不用が約8000億円発生するなど歳出の不用額が2.2兆円程度となる見込み。この結果、地方交付税交付金の財源分を控除した09年度の純剰余金は1.6兆円程度となる。

純剰余金の取り扱いについては、財政法において半分以上を国債償還などに充てることが義務づけられており、財務省では「規定を踏まえて対応する」(野田佳彦財務相)方針だ。


本格的に景気が復活すればこんなものではすまない!!
こういう数字は、単年度だけをみていては、何も意味がありません。だから同じ数字が過去にどうだったのか、掲載してみます。

国税     所得税    法人税    消費税   GDP(実質)
1990 62.8兆円、 26.0 兆円、 18.4 兆円、 5.8兆円、 460兆円
-------
2000  50.7      18.7      11.7       9.8       503
2001  47.9      17.8      10.2       9.7       504
2002  43.8      14.8      9.5       9.8       505
2003  43.2      13.9      10.1       9.7       512
2004  45.5      14.6      11.4       9.9      526
2005  49.0      15.5      13.2      10.5      536
2006  49.0      14.0      14.9      10.4      549


2008年、2007年は金融危機があったので、除外してみました。金融危機以前は、50兆近く税収があったということがおわかりになると思います。1990年は、60兆もありました。この年は、なぜこんなに税収があったかといえば、景気が良かったからです。1990年はバブル期の最後の年にあたります。

こうしてみると、日本の税収は、60兆は例外にしても、50兆くらいあってもおかしくないくらいです。なのに、こんなに最近の税収が落ち込んであるのは、景気が悪いどころか、デフレ状況にあったからです。このデフレ状況昨年の最盛期の頃がそのまま続いていたら、おそらく、最初の予測どおりに税収はもっと少なかったでしよう。

しかし、麻生政権のときの経済対策により、この時点(4月末)では、まだまだ顕著なデフレ傾向にあり、ほんどの人が実感していなかったと思いますが、当初予想より1.9兆円ほどの上ブレがあったということです。ここで、麻生政権の経済対策というのは、政権が変わったからといって、すぐにその政策がすぐに経済に反映するわけではないので、昨年の8月までは、麻生政権だったわけで、年度末くらいまでは、民主党の影響はほとんどなく、民主党の影響はこれからだということです。

景気が良くなって、税収が40兆円程度水準にもどれば、財政もかなりやりやすくなるということはおわかりですね。もし、景気がさらによくなり、少し前の50兆円のレベルにもどったりしたら、かなりのものです。単年度ではむりですが、10年、20年というスパンでは財政バランスも良くできることは容易にご理解いただけるものと思います。だから、今は、財政を緩めて、積極的に有益な公共工事など増やすべきなのです。

最近は、少し良いようですが、この状況はいつまで続くかわかりません。なにせ、民主党が緊縮財政を行っていますから、二番底がくるかもしません。今水準で、増税なんぞしたあかつきには、税率があがるだけで、ますます、経済が冷え込み、かえって税収は減る可能性があります。マクロ経済学では、デフレのときなどは、財政を緩めたり、減税をせよと教えています。だから、財政は緩めましょう。減税をしろとはいいませんから、せめて、据え置きましょう。

でも、財源はないではないかという方に、私は、「あります。それは国債です」。と胸をはって答えます。なぜ、そういえるかについては、このブロクを読んでいただいている皆さん十分おわかりですね。これについては、昨日も掲載しているので、本日は書きません。詳しく知りたいかたは、昨日の私のブログを読んでください。

昨日に引き続き、似たような内容をかいてしまいしましたが、本日は、まるで昨日の記事にあわせたかのように、財務省から税収のレポートがありましたので、作日のブロク゛記事の信ぴょう性をさらに増すためにも本日の内容を記載させていただきました。

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成長優先で協調確認=G20首脳会合が開幕-経済回復は脆弱、財政再建は慎重に(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)

カナダで開かれていたG8(=主要国首脳会議)とG20(=20か国・地域首脳会合)を終えて菅総理が会見し、「経済成長と財政再建の両立について全体の議論のスタートを私なりに提起できた」と自賛しました。
カナダ・トロント郊外で開かれたムスコカ・サミット(主要国首脳会議)に続き、トロント中心部に場を移して、中国やインドなど新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会合が26日夜(日本時間27日朝)、2日間の日程で始まった。昨年のピッツバーグG20首脳会合以後の最大の状況変化として、ギリシャに端を発した財政健全化問題と、成長強化が中心議題。

冒頭の夕食会では、金融市場の混乱の火種となっている先進国の財政問題に焦点が当たる中、G20が協調して経済成長に配慮した施策を推進することが重要との認識を共有。成長を優先する米国が、矢継ぎ早に緊縮的な財政運営目標を打ち出している欧州諸国を抑え込んだ形になっている。

また、世界経済の回復は予想以上だが、現状では回復度合いはまちまちであり、全体として依然脆弱(ぜいじゃく)だとの意見が大勢。成長の勢いを確保することが重要課題であるとの指摘が相次いだ。夕食会での論議を踏まえ、G20の総意は、財政健全化は重要だが性急な実施には慎重であるべきだとの方向に集約されつつある。

ただ、議長国カナダが「先進国は2013年までに財政赤字を半減する」との財政規律強化の目標を提案しており、議論の行方が注目される。

さらに中国の人民元切り上げの動きも念頭に、世界経済の成長持続に向けて、新興国が具体的措置によって内需を拡大する必要があるとの発言もあった。

菅直人首相は、日本の「新成長戦略」と「財政運営戦略」を説明。財政健全化を図るとともに、介護、医療、保育などの市場と雇用を拡大し成長につなげる日本の経済政策運営に理解を求めた。

情報閉鎖の日本マスコミ?
上の記事では、『議長国カナダが「先進国は2013年までに財政赤字を半減する」との財政規律強化の目標を提案しており、議論の行方が注目される』としています。しかし、現実には、この言葉の直後に「ただし、財政再建と、経済成長の両方を実施する日本は例外とする」と付け加えていたことがなぜか、日本の新聞ではほとんど報道されませんでした。少なくとも、私が、サイトで確認した、時事、東京新聞、ロイター、yomiuri、日本経済新聞では、報道されていませんでした。

自宅で、テレビを見ていると、たけしのTVタックルでは、テロップでは簡単に説明していました。それに続く、報道ステーションでも、触れてはいましたが、古館もコメンテーターもこれについては十分説明はしていませんでした。ただし、議長国カナダの首相が「日本の国債発行の95%は国内での発行だから」と言っていたことをとりあげ、コメンテーターは「決して誇るべきことではない」などと語り、十分な説明をしていませんでした。

そのため、私は、これに関する十分な説明をしたいと思います。

このブログで掲載したように、カナダは、金融危機の直撃は受けないですんでいます。もろに直撃をうけた、隣国アメリカなどとは対照的です。それに関しては、このブログにも以前掲載したことがあります。これに関しての詳細は、以前のブログをみていただくこととし、カナダの国債についてだけ記しておきます。先進国のほとんどが、国債というとたいていそのほとんどを外国に買ってもらっています。アメリカなどその典型で、現在世界で一番アメリカの国債を所有している国は中国です。二番目の国は日本です。ところが、カナダは違います。カナダ国債の96%は、カナダ国内で発行しています。残りの4%のみが外国に買ってもらっています。

だから、国債の発行に関しては、カナダは日本と非常に似ているということです。国債発行に関しては、まさに日本とカナダだけが先進国中で例外中の例外といっていいです。両国だけが、国債の金利も低く、そののほとんどが、国内の機関投資家や個人から購入してもらっているということです。だから、これを政府が財源にあてたとしても、それは、国民から借りているということであり、外国からお金を借りているわけではありません。ギリシャなどでは、外国、それも特にドイツから大量にユーロだてで、借金し、財源にあて、世界でも有数の怠け者国家公務員の高い賃金(ドイツの倍)を支払っていました。カナダと日本は、ギリシャなどの国とは根本的に異なるということです。

他の国の国債は、かなりの部分が外国から購入されているのです。そうして、これを政府の財政の財源に当てています。つまり、外国からの借金を政府の財源にあてているということです。

皆さん、これは、外国に買ってもらっているか、国内で買ってもらっているだけの違いで、借金は、借金で両者には、ほとんど差異がないとお思いでしょうか?いえ、決してそんなことはありません。両者には、天と地ほどの差異があるのです。

日本や、カナダなどでは、国債を購入しているのが、国内の銀行などの機関投資家や、個人投資家であるので、普通の家庭でたとえると、結局は、財布の紐は一つである家族からお金を一時借りているようなものです。大きな意味での借金ではありません。家の中でお金が動いているだけです。

それに対して、他国は、国債を購入しているのが、外国なので、これも、家庭にたとえると、家族からお金を借りているのではなく、家族外の外の人や、郵便局、銀行などからお金を借りているようなものです。

両者の違いわかってもらえるでしょうか?国債は、外国ではなく、国内の投資家に購入してもらってる限りおいては、たとえ、かなり大きく借りてもさほど心配ではありません。なぜなら、極端なことをいえば、国債の借金など、たとえば、政府が紙幣を大幅に擦り増しすれば、すぐに返すことができるではありませんか!!他にも、手はあります。それは、増税です。大幅増税すれば、国債の借金などすぐに返せます。そうです。だから、菅さんは、この増税を行おうとしているのです。

しかし、国債の買い手が外国だった場合は、こんに簡単にものごとはすみませんね。第一、まずは、紙幣を擦り増ししたとしても、その紙幣を外国が受け付けてくれるかどうかは、外国の判断しだいだからです。まあ、唯一アメリカは例外です。なぜなら、ドルが基軸通貨になっているからです。他国では、そうはいきませんね。それに、紙幣を増刷しまくれば、為替も低水準に落ち込みますから、増刷にも限界があります。もう一つの手の増税は、国内で増税したからといって、外国から税金を徴収できませんね。まあ、国内に在住する外国人からは徴収できますが、これでは焼け石に水です。

これで、両者の違いが良くおわかりになったと思います。ただし、現実にはこれほど簡単ではないことはいうまでもありません。紙幣を擦りまししすぎれば、インフレになります。インフレになれば、自国通貨の為替レートは落ち込みます。国債を際限なく、擦りましすれば、誰も購入しなくなるので、それでも買ってもらうためには、国債の金利を高くしなければなりません。大増税をすれば、民間が儲けたお金が政府にもっていかれるわけですから、不景気になります。

上は、譬え話ですが、日本の現実に戻ってみますと、まずは、国債の金利ですが、これは、長期間にわたって低い状況にあります。日本国民が、日本国政府を信用して国債を買ってもらえる状況にあるということてず。また、紙幣に関しては、インフレどころかデフレの状況にあります。さらに、為替レートは20年前からの推移でみれば、高めで推移しています。では、なぜこんなに、日本は安泰なのでしょうか?

その理由をあげてみます。まずは、国民の金融資産が1400兆を超えるほどもあるということです。これは、アメリカに次いで世界第二位です。この金融資産のうち、日本の場合株式などは少なく、銀行に預金されているものが多く、この現金・預金残高ではアメリカを除いて世界一です。これは、驚くことにあのバブルの時代よりもまだ増えています。

さらに、政府も世界一の金融資産を有しています。これだけ、金融資産を持つ政府は、世界広しといえども世界一です。さらに、対外金融資産(つまり外国貸し付けてるお金)の金額は、過去19年間で世界一でした。

こうしたことをみれば、日本が安泰であることは良くわかると思います。それでは、これを前提知識として、今回の議長国のカナダの意図など考えてみましょう。
1.日本は例外
まずは、上で述べたように、同じ財政バランスが崩れているとは、いっても、その内容は、他国とは全く異なり、例外であること。これは、カナダ自体が上で述べたように例外なので、日本の特殊性を良く認識している。
2. 日本が財政再建にだけ地道をあげれば、日本の景気が冷え込む
日本が他を一切無視して、2013 年までという短期間に財政赤字を半減させるには手が限られている。特に、大幅増税は即効性がある。しかし、これを実施すれば、確実に景気は冷え込む。そうなれば、日本の内需はますます、冷え込むことになる。そうすれは、輸入なども激減して、他国にとっても良いことはない。  
3.日本が財政再建のために、海外からの資産をひきあげれば、金融危機の引き金になる 
日本が、日本国内の景気を冷え込ませずに、確実に 2013年までに、財政赤字を半減させる方途としては、対外資産の引き上げも考えられる。要するに日本が外国に貸しているお金を返却させるということである。これを急速に実施すれば、国によっては、すぐに財政破綻に追い込まれる国もでてくる。そうなると、第二の金融危機どころか、金融恐慌の再来となる可能性すらある。ブラジルなど、もし日本が資産をすっかり回収したら、大変なことになってしまいます。おそらく、国民の生活水準は石器時代の水準に戻ることでしょう。そんな国は、世界中にたくさんあります。今そんなことは、ありませんが、景気が極端に悪くなれば、これを要求する声が国民の間からわきあがってくるようになるかもしれません。
さて、これで、G20の議長国カナダの考え方もおわかりになったものと思います。私は、このブログでも、再三にわたって、財政再建より、デフレ克服のほうが重要であると指摘してきました。今回のG20の議長国カナダの提案の内容より、こうした私の主張の信ぴょう性が裏付けられたと思います。

これに対して、日本の新聞などのメディアなどは、あくまでも、日本を財政破綻させたいようです。あるいは、借金まみれのギリシャ以下の国として貶めたいようです。だからこそ、上のようなことは掲載せずに、情報閉鎖しているのだと思います。特に、新聞・サイトなどは文字のメディアですので、一度掲載してしまえば、多くの人が見たり、引用したりで、かなり印象に残りますし、Twitteなどでも、リツイートされたりすることになります。そうすれば、日本のメディアで報道されていることと、カナダの首相がいうことが異なることに多くの人が気づくかもしません。それでは、国民に日本が財政破綻の淵に追い込まれているという印象づけが薄まることになります。これは、かなり悪質な情報閉鎖だと思うのは私だけでしょうか?
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2010年6月27日日曜日

【参院選序盤情勢】民主失速 民主目標「54」下回る可能性―スウェーデンよりも国民負担の重い日本でもボストン・ティー・パーティーを開こう!!

【参院選序盤情勢】民主失速 民主目標「54」下回る可能性(この内容すでにご存知の方は、この項は読み飛ばしてください)


参院選の行方は?

産経新聞社は全国総支局を通じて、7月11日投開票の参院選の序盤情勢を探った。菅直人政権発足で支持率がV字回復した民主党は失速し、単独過半数は困難な情勢となり、首相が目標に掲げる改選議席の54を下回る可能性も出てきた。共同通信社が実施した電話調査(24~26実施)でも与党過半数は微妙な情勢となっている。首相の消費税率引き上げ発言により、内閣への期待感がしぼんだことが要因とみられる。

民主党は、菅内閣発足直後は単独過半数に迫る勢いを見せていたが、全般に勢いが衰え、国民新党と合わせて過半数維持に必要な56議席は難しくなった。

中でも全国29の「1人区」(改選数1)で民主圧勝の風はなく、民主と自民がほぼ同数の議席を獲得する見通しが強まっている。民主優位とみられていた秋田、鳥取、長崎なども自民候補と横一線の競り合いとなった。

小沢一郎前幹事長の方針で民主党が複数擁立を進めた改選数2、3、5の複数区では、民主の共倒れ懸念は薄まりつつあるが、2人区での複数当選は困難となっており、3人区でも複数当選は微妙な情勢。自民と議席を分け合うケースが多くなれば、民主の大幅な議席増加にはつながらない。

ただ、民主党の失速が自民党の巻き返しにはつながっていない。自民党は1人区の一部や、新潟、京都などの2人区で票を固めているが広がりはみられない。

みんなの党は菅政権発足でいったん下降傾向となった党勢が、消費税増税問題で再上昇に転じた。鳩山由紀夫前政権末期ほどの勢いはないが、比例で5議席以上は確実とみられ、選挙区では3人区の愛知などで議席獲得の可能性がある。


一方、共同通信社の電話調査では、民主は比例10議席台後半となり計50議席台前半。自民は比例10議席台前半となり、計45議席前後の見通しとなった。

公明、共産、社民の3党はそれぞれ改選の11、4、3議席維持が微妙となっている。公明は選挙区の3人が優位か当選圏だが、比例は6年前に得た8議席の確保は厳しい。共産、社民は比例でそれぞれ3、2議席前後。国民新、新党改革はいずれも比例代表で1議席獲得をうかがう。たちあがれ日本は議席に手が届くかが焦点となっている。

序盤では、与野党ともに追い風のない「無風選挙」の様相だが、民主党内には消費税増税問題で路線修正を図る動きが出ており、今後の政府与党の対応次第でさらに流動化する可能性もある。

スウェーデンよりも国民負担の重い日本でもボストン・ティー・パーティーを開催しよう!
ボストン・ティー・パーティーとは?

ボストン茶会事件を描いたリトグラフ(1846年)

さて、今回の参院選やはり、大きな争点は消費税であると考えます。消費税であろうと、なかろうと、増税であることには変わりありません。

増税ということになると、古い話ですが、ボストン・ティー・パーティーを思い出してしまいます。ボストン・ティー・パーティーとは、日本語では「ボストン茶会事件」と訳されています。世界史を勉強した方は、誰でもご存知の有名な事件です。1773年12月16日に、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンで、イギリス本国議会の植民地政策に憤慨した植民地人の組織が、アメリカ・インディアンに扮装して、港に停泊中のイギリス船に侵入、イギリス東インド会社の船荷の紅茶箱をボストン湾に投棄した事件です。アメリカ独立革命の象徴的事件です。

1773年12月16日に、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンで、イギリス本国議会の植民地政策に憤慨した植民地人の組織が、アメリカ・インディアンに扮装して、港に停泊中のイギリス船に侵入、イギリス東インド会社の船荷の紅茶箱をボストン湾に投棄した事件。アメリカ独立革命の象徴的事件です。

アメリカがイギリスから独立するきっかけとなった1773年12月のボストン・ティーパーティー事件はイギリス東インド会社によって輸入されたお茶が密輸品にくらべ、あまりにも高かったことと本国政府が東インド会社のお茶を植民地で独占的に販売しようとしたことに対する植民地人の怒りのあらわれでした。その後、1776年「独立宣言」が発せられ、1781年には植民地側はイギリ軍に完全に勝利し、独立を達成したのでした。いわば、お茶がアメリカ合衆国建国の歴史を作ったともいえる事件でした。

さて、ボストン・ティー・パーティーに関して、世界史で習った方も、忘れている方もいらっしゃるかもしれませんので軽くおさらいをしておきます。(ご存知の方は、読み飛ばしてください)
1. アメリカへはオランダからお茶が入った
最初にアメリカへお茶をもちこんだのはオランダ東インド会社で、オランダの植民地、ニュー・ネーデルランド(1616~1664)、つまり今日のニューヨーク州でした。その首都、ニュー・アムステルダム、つまりニューヨークはアメリカのお茶発祥の地でもあります。このころ、イギリスも急速に海運国として発展し、商業権益をめぐってオランダと対立するようになりました。1651年、イギリスは国内貿易からオランダを排除するため、「航海法」を定め、植民地もその対象にするなど、積極的な対外政策を展開し、ことごとくオランダと対立し戦争となりました(4度の英蘭戦争)。1664年にはオランダの植民地、ニューネーデルランドを侵略し、ニューヨークと改めました。これを機に植民地アメリカのお茶はイギリス東インド会社から入ってくるようになりました。
2. イギリス東インド会社への怒り 
その1 密輸茶の方が安かった。 
当時のアメリカにはオランダのほか、フランス、デンマーク、スエーデンなどからもお茶が入っており、すでに必需品になっていました。必需品は安くなければならないのにイギリス東インド会社がロンドンから運んでくるお茶は高いものでした。こうなると密輸が横行します。植民地にはイギリス船しか入港できなかったこともあり、お茶に限らずさまざまなものが密輸され、しかも安いものでした。ニューイングランド沖には密輸船が横行し、イギリスは沿岸の警備を強固にしました。快速帆船クリッパーはその警備をくぐりぬけるため生まれたともいわれるくらいです。
 その2 独占への怒り
イギリスは七年戦争で財政危機になっていたため、植民地へ課税を強化しました。1765年、「印紙法」を制定しましたが植民地側の抵抗により、3カ月で廃止されました。かわりに1773年、「茶条例(茶法)」ができました。その税率は茶1ポンドにつき3ペンスとかなり低いものでした。(しかし本国は無税)、しかもお茶は密輸品にくらべ半額近く安くなっていたにもかかわらず人々はあえて密輸品を求めたのでした。また、同法は滞貨をかかえ、経営危機になっていた東インド会社を救うため、植民地での独占的な販売を認めるものでした。誇り高い植民地人の怒りはついにボストン港での荷揚げ強行への反発となり、東インド会社船の積荷の茶342箱を海中に投げ出したのでした。イギリスはその賠償を求めましたが、植民地側は拒否し、独立戦争への発端となったのでした。

21世紀のボストン・ティーパーティーとは

米国で確定申告の提出期限にあたる本年4月15日、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領の経済政策などに抗議する共和党支持者らが、英国の植民地税に反発して起こった1773年の「ボストン茶会事件(Boston Tea Party)」にちなんだ抗議集会を全米各地で開催しました。人びとは、ティーバッグやアイスティーなどお茶に関連する物を手に、オバマ政権の税政策や金融機関などの救済策、歳出が大幅増となった予算案などに抗議しました。主催者側によると、全米の約800か所で同様の集会が行われたそうです。

この集会のスローガンは、
TAXED
ENOUGH
ALREADY
だったそうです。

つまり、すでに十分課税されてます!ということで、1773年のときと気持は同じという意味が込められているのでしょう。

そして、頭文字は「T・E・A」。

オバマ大統領は、就任演説のときに、「政府の大きさ、小ささが問題なのではない機能するかしないが問題なのだ」と語っていました。しかし、彼のやりかたをみていると結局は、大きな政府を目指そうとしているとのアメリカ国民の苛立ち、特に共和党系の国民の苛立ちがこのような行動に駆り立てものと思います。

スウェーデンよりも国民負担の重い日本
世間一般では、日本では何か税金がスウェーデンよりも低く、将来の社会保障などのことを考えれば、増税もやむなしという意見も多くなってきています。しかし、この議論、何かを忘れています。さて、財務省から出されている税金と社会保障費を含めた、国民負担率は以下のような数字で表されます。



          租税負担+社会保障負担

国民負担率 = -----------------------
国民所得


アメリカ34.5%
日本40.1%
ドイツ51.7%
フランス62.2%
スウェーデン70.7















国民負担率を諸外国との比較を表にすると上のようになるそうです。これは、2008年度の数字ですが、2007年にはじめて40%を超えたそうです。2007年、2008年というと、「実感なき成長」といわれ、経済が伸びていたはずなのに、どうして国民負担率があがったか理解できないところです。それは抜きとして、問題は一体この数字で何が言いたいのかというところです。

スウェーデンは高福祉だが高負担だ、といいたいのでしょうか。確かに、スウェーデンの国民負担は70%くらいと見えるますが、実際には政府は「あずかる」だけで、政府は素通りして、そのまま右から左へ50%を国民に配るのです。それがばらまきかどうかは別として、金額としては国民から集めてそのまま国民に配るので国民は負担していません。

100万円もらったお給料のうち70万円天引きされたましたが、同時に50万円振り込まれました、その場合国民負担70.7%といえるのでしょうか。(但し、高所得者は多くとられて低所得者は大きく戻ってくるので、これは国民全体を一まとめとした場合と考えてください)。

スウェーデンの本当の国民負担率は、20%程度です。日本は40%ほど集めて15%ほど配るので、本当の国民負担率は25%ほどです。これはスウェーデンより国民負担は重いといわざるをえません。

ですから、スウェーデンの国民負担率が高いなどというのは錯誤にすぎません。実際日本の財務省だけが、こういう世界に類を見ない「国民負担率」なる数字を発表し続けています。もちろん官僚の出す数字というのは数字そのものは虚偽ということはありません。しかし、毎年「国民負担率」なる数字を発表し、スウェーデンの数字を付記することを忘れない。こんな錯誤を誘発するようなことがいつまで通用するはすがありません。

このようなことが、一体なぜおこるかといえば、官僚組織の非効率という点は否めません。このブログでも再三述べてきたように、かつての先進国は、大きな政府で、高福祉を実現しようとして失敗しています。かろうじて、成功したのは、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ニュージーランドのような国々です。

これらに国には、共通点があります。それは、人口が少ない小国であるということです。スウェーデンの人口は、900万人です。これは、東京都より少ないです。ニュージーランドは、400万程度にすぎません。

このような国々では、人口が小さいこともあいまって、官僚組織も小さなもの過ぎません。いってみれば、国そのものが地方自治体のようなものです。特に、ヨーロッパであれば、EUという主体があっての国です。ますます、その傾向は強いです。だからこそ、透明性も必然的に高く、政府の非効率などはおこりにくいということがいえます。

こうした国々では、成功した高福祉も、いわゆる人口数千万を超える大国ではことごとく失敗して、財政負担が重くのしかかり、やめざるをえなくなりました。


上記の観点からいえば、現在消費税を増税するということは、財政負担を解消する手立てとはなりえないことが良く御分かりになると思います。結局は、国民負担がますます増えるだけで、結局は何もなりません。

それよりも、まずは、みせかけだけの事業仕分けでお茶を濁すのではなく、金融資産を世界一所有している政府の金融資産を取り崩す手立てを確立し、実行することが最優先課題です。

これだけ、無駄があるにもかかわらず、直近での財源が足りないという理由だけで、増税をして、高福祉をするということには問題があります。一度高福祉体制を築いてしまえば、それをやめるまではかつての日本や、他の人口の多い先進国がそうであったように、政府の恐るべき非効率によって国民の負担が重くのしかかり続けるということになります。

このブログでも述べてきたように、現在は、デフレなのですから、まずは、景気を良くするというのが本筋です。景気を良くするには、今では先進国中で最低レベルになっている公共工事、それも、従来のようなハコモノ行政に象徴されるように無駄なものに投資するというのではなく、子々孫々に役立つ公共工事を行うべきです。それと同時に、成長戦略にも着手すべきです。次世代を担うような、産業の芽を育てるのです。

そのための財源がないって、実は十分にありますって、まずは、財務省の役人が管理している政府の世界一といわれる、金融資産です。これは、財務省を筆頭とする官僚の抵抗があり、時間がかかります。でも、他の財源もあります。それは、これも過去19年間世界一であった、対外資産です。要するに外国に貸し付けているお金です。しかし、これも、現在の状況では、おいそれとすぐ返せともいえる状況ではありません。まあ、かえせるところから少しずつというのが順当なところです。

しかし、日本には、まだまだ豊富な財源があります。それは、国民の金融資産です。これも、いわゆる株式を除く預貯金では、世界一です。これを借りるのです。それが、国債を刷るという行為です。国債を刷るという行為も、お金を集めるという点では、増税と変わりありません。お金にいちいち、色がついているわけではないので、どんな手段をとろうと、お金はお金です。しかし、税金、特に消費税ということになれば、富裕層も、貧困層も区別なく、徴収されます。しかし、国債は、そうではありません。余裕のある人や法人が買い求めます。国民や法人、特に富裕な国民や優良企業などの法人は、政府にお金を貸すことを嫌がっているのでしょうか?そんなことはありません。これらが政府にお金を貸すことを嫌がっていれば、国債の長期金利があがることになります。しかし、現在の国際の長期プライムレートは低い状況にあります。

そんなことをすると、政府の借金がますます増えることになるではないかとおっしゃる方もいます。しかし、これを財源にして、景気対策を行えば、景気が回復して、税金の自然増につながります。さらに、景気が良くなりすぎれば、今度は、増税を行えばよいのです。そうして、国民への借金は、景気の良いときに着実に返済して行けば良いのです。

さらには、時間がたてば、先ほど述べた、成長戦略よって芽生えた、産業も富を生み出すことになります。そうすれば、ますます、返却は楽になります。それに、日本は、愚かで日本の国民から比較すれば、信じられないほど怠けも国家ギリシャやSTUPID諸国のように、外国に借金があるわけではありません。それどころか、世界一貸しているのです。このような国で国債を国民に買ってもらうという行為は少しも不健全なことではありません。しかしながら、政府の所有する金融資産が世界一であるにもかかわらず、財政バランス(プライマリーバランス)が崩れて赤になっているなどという事態はいずれ解消しなければなりません。これが、問題の本質です。PIGS諸国や、STUPID諸国に関しては、日本人は、はっきり、怠け者国家、怠け者国民という資格があります。なぜなら、日本は経済成長したにもかかわらず、あまり贅沢もせず今でも、せっせと働いて、高負担に耐えているからです。

日本の国民は、あの阿呆のギリシャの馬鹿公務員どもとは、もともとが異なるのです。あんな怠け者国家、国民と、日本と日本国民とを同次元に扱う、マスコミや、政治家は、国民を愚弄しているとしかいいようがありません。これだけ、働いても、財政均衡(プライマリー・バランス)が黒にできない国など他にあるのでしょうか?それだけでも、憤怒の大きな源にもなっているにもかかわらず、増税するとぬかすような政治家や政党を誰が支援できるというのでしょうか?

これ以上、国民負担を増やされてはたまったものでありません。さらに、増税によって、肝心の財務官僚などを代表する官僚の無駄遣いが温存されてはたまったものではありません。さて、現在はこうした、長期の財政戦略が必要です。そんなことにも考えが及ばず、子供手当てが払えないから、増税するなどという程度な幼稚な頭では国政など担えません。

日本でも、ボストン・ティー・パーティーを開催すべきです。しかし、何も、アメリカで過去にあったような物騒なことをしないさいといっているわけではありません。そうです、直近で、参議院選挙があります。そこで、増税を是とする党には投票しなければ良いのです。

そうです、次の参院選をかつてのアメリカがそうであったように、本当の意味での日本改革の一里塚にしようではあませんか!!日本のボストン・ティー・パーティーにしようではありませんか。私は、選挙速報を紅茶を飲みながら見ようと思います。

さて、皆さんもお気づきでしょうが、冒頭ブログの写真、従来は「Girls Graffitie」と銘打って、函館近郊で撮影された女の子の写真ばかり掲載してきましたが、選挙期間中は、ボストン・ティー・パーティーのリトグラフの写真を掲載することとします。これは、私の今回の選挙に対する基本的な考え方をアピールするためのものとお考えください。

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2010年6月26日土曜日

インドの製造業競争力、今後5年間で中国に近づく=米評価機関―中国の凋落とインドの大躍進がはっきりした今、日本の対中戦略は変更しなければならない!!




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インドの製造業競争力、今後5年間で中国に近づく=米評価機関(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)

インドは親日的な国でもある

【大紀元日本6月26日】「インドの製造業の競争力は、今後5年間で、中国に急速に近づく」。世界4大会計事務所の一つデロイト・トウシュ・トーマツ(DTT)が24日に発表した「2010世界製造業競争力指数」がこのように示した。

この報告書は、デロイト・トウシュ・トーマツの製造業部門と米国競争力委員会が共同で出したもので、世界の400人のCEOと製造業の高級管理者に対して行ったアンケート調査に基づいて作られた。

同報告書によると、先進国と発展途上国の計26カ国を対象とする製造業の競争力指数評価では、中国は10点で第1位、インドは8.15点で2位、そして今後5年間、中国は現状維持なのに対し、インドは9.01点まで躍進し、中国との差が大幅に縮まるとした。

デロイト・トウシュ・トーマツの製造業部門の主管は、「インドの成長の勢いはとても強い。今後5年間で、世界で確固たる地位を確立できるであろう」との見方を示した。また、多くのグローバル企業の管理層の間では、インドの研究開発の領域における優勢に加え、工学的技術力、ソフトウェア開発力、技術の統合力など、21世紀の革新力主導の製造業にとって重要不可欠な要素がそろった、との見方が強い。

同報告書はさらに、大手製造メーカーの管理層は次第に、インドを世界市場に通用する革新型製品の設計・製造基地と見なすようになったと評価した。「インドは低コストのサポート的な地位から、徐々に世界経済システムの重要メンバーに変わっていく」と同報告書は指摘、多くの企業のグローバル戦略と地域戦略にとって、インドの重要性は日増しに増大しているという。

報告書に記された世界の製造業の競争力指数では、インドと中国のほか、韓国、米国、ブラジル、日本、メキシコなども上位にランクインした。日本は5.11点で6位にランクインしたが、5年後には4.74点で7位と、わずかに順位を落とすと予想されている。

中国の凋落とインドの大躍進がはっきりした今、日本の対中戦略は変更しなければならない!!


さて、このブログでは、今までも何回も、中国の凋落とインドの躍進については語ってきました。だから、このことについては、改めて新しく述べることはほんどありません。上の記事は、私が過去にこのブログで語ってきたことを確証するものとして掲載しました。

上の動画では、安倍総理の辞任の理由に関して、中国やインドに関して、日本の政治家などよりはるかに詳しいイギリスがどうみているかということで非常に興味深いです。

この動画の中で青山さんが語っていることが事実かどうかは別にして、自民党の中には、媚中派、親中派がかなりいました。また、安倍さんが、中国リスクを避けるために行動しようとしていたことも真実です。

そうして、現在の民主党政権にも、媚中派、親中派が多いのも事実です。小沢さんは、やはり日中国交を推進した田中さんの弟子だったこともあり、中国との関係を強力に推し進めようととしていました。

この流れ、どこかで変えなければなりません。以前のブログにも述べたように、中国の動きを牽制するためにも、インドとは強力な関係を築いておく必要があります。私自身は、過去に日本が中国にやってきたような支援を、同じ時期からインドに対して行なっていれば、インドの潜在力からいって、ひよっとしたら、インドは現在の中国よりも強大な国になっていたかもしれないと思っています。

そうして、現在の中国はなかったかもしれません。インドに対する支援もあったことはあったのですが、重点的に支援する相手を間違えたのではないかと思います。

今からでも、遅くはありません。日本は、インドとの関係を強化すべきです。そのほうが、地政学的にいっても、理にかなった行動だと思います。このまま、中国にかかずらわっていても、日本にとっては良いことはありません。各政党とも、媚中派、親中派は退けるときと思います。皆さんは、どう思われますか?

このことに関して、各政党はどのように考えているのか、詳細を是非知りたいものです。

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