2010年12月18日土曜日

動画:「ASUS」の正しい読みかた―【私の論評】読み方が混乱しているのは、まだ有名企業ではない証拠か?本来は誰でも読めるようにすべき!

動画:「ASUS」の正しい読みかた


知っていても読めない単語が横行しているITの世界。「リナックス」「リヌックス」「リーヌークス」「ライナックス」などのように、そのまま言語学の題材になりそうな単語もあります。そんななか、ひとつの決断を下したのが日本でもすっかりお馴染みになった台湾ブランドのASUS。これまでは「アスース」という呼び名で初心者の混乱を招いてきましたが、このたび読みかたを「エィサス」とあらため、今後は玄人の混乱を招く方針となりました。ということは、企業名も「エィサステック」? まさか、と思われた方は続きに掲載した教習動画をごらんください。



これまでの読みかた(動画の最後):


Engadget Japanより

【私の論評】読み方が混乱しているのは、まだ有名企業ではない証拠か?本来は誰でも読めるようにすべき!
さて、商標とか、サービスマークとか、普段から気になっていることがありましたので、今日は上のような記事もたまたま見つけたので、本日はその話を掲載させていただきます。

DENONの読み方は、デンオンなのか?いつの間にやら「デノン」になっていた事を私も最近になって知ったのですが、要するに英語では「デノン」と読まれてしまうので、国内と海外での呼称を統一させたのでしょう。(外国人に「デンオン」と読ませるには「DEN ' ON」とすれば良いだけなんですが。)


Canonのカタカナ表記は「キヤノン」で大きい「ヤ」。ですから、本来の発音は、「キィヤノン」に近い発音が正しいということになります。

FUJI FILMのカタカナ表記「フジ フイルム」と大きい「イ」を使います。
で、レコード会社のCOLUMBIAのカタカナ表記は「コロムビア」「コロンビア」ではありません。

それから、これはついでですが、ケンウッドは昔「トリオ」でした。海外でトリオブランドが使えなかった為で、その後ケンウッドブランドに統一。松下のパナソニックも海外でナショナルが使えなかった為です。


ところで、「DENON」は元々日立コロムビアのオーディオブランドでした。オーディオプランドなどといっても今はほとんど存在しないので、多くの方はご存じ無いでしょうが、昔は各家電メーカーはオーディオブランドがあったんです。

たとえば、

松下・・・テクニクス 
三菱・・・ダイヤトーン
日立・・・ローディ
などなど・・・・。

この名称を聴いて、懐かしいと感じ入る人は、最早若者ではありませんね。わたしを含めて・・・。
これは、いつの間にか消えてしまいました。オーディオというと、一昔前は、高額で他の家電とは明らかに異なったので、各社が競ってオーディオブランドをつけました。しかし、今では、オーディオも特殊なものをのぞけば随分廉価になってしまって、他の家電製品と変りないどころか、もっと安くなってしまたので、特に差別化するという必要もなくなり、ほとんど消えたのだと思います。ただし、ローディなどは完全に消滅したようですが、テクニクスや、ダイヤトーンは、わずかではありますが、今でも残っています。

Appleは、アップルですね。間違っても、アプレという人はいないでしょう。Nikeに関しては、バック・トゥ・ザ・フューチャーの中で、ニッケなどと呼ばれているシーンなんかもでてきましたが、今では、ニッケという人はだれもいないでしょう。Googleは、以前はゴーグルと呼ぶ人もいましたが、少なくとも、日本ではグーグルできまりといういうことのようです。

NOKIAはそのまんまで、誰も読み間違える人いませんね。Amazonだってそうです。

やはり、誰にも最初から読み間違えられるような名称はなるべく付けないのが一番だと思います。

しかし、サービスの名称など、読み方がまちまちであるというくらいならまだ良いです。長く営業しているうち、ナイキ、グーグルなどとして定着して読み間違えられることもなくなります。

しかし、この名称でずっと悩んできた企業があります。それは、日本ではEssoと呼ばれる企業です。このEsso(エッソ)は日本ではこう呼ばれていますが、アメリカでは、Exxon(エクソン)です。


Essoはもともとは、スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーの商標でした、Essoは、他のスタンダード・オイルと互いの営業地域を侵さないというマーケティングの協定を持っていましたた。しかしトラスト解体後に他社の営業地域を侵すようになりました。一例として1930年代初めに3つのガソリンスタンドがスタンダード・オイル・オブ・インディアナの領域である中西部で開業しまた。問題を複雑にしたのはラジオのコマーシャルで「Esso」と「SO」の区別が付かないことでした。訴訟が次々と起こされ、中西部で「SO」の商標を使用する権利を持つスタンダード・オイル・オブ・インディアナが勝訴しました。

このためスタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーは、「Esso」の商標をアメリカ国内では旧来の自社営業地域以外で使用できなくなってしまいました。従って、同社は群小石油会社を悉く合併してはそれぞれの商標(「ハンブル」「オーバルE」など)を使用する方法を選択しました。

1960年代半ば、全米統一商標としてEnergy Company(燃料会社)の略である「Enco」を使用することに決定しました。「Esso」に代わる全世界商標に採用すべく準備を進めていたが、日本のエッソ・スタンダード石油が待ったをかけ、採用は中止となってしまいました。これは「エンコ」が日本の俗語で「エンジントラブル」を意味していたからです。

1974年、他のスタンダード・オイルと誤解されず、かつ全世界で会社にとって不利益な意味とならない言葉として「EXXON」を採用。全米で使用を開始したました。それでも「SO」の部分が同じということで、似たような問題に悩まされ続けました。

日本でも、「EXXON」ブランドを採用する予定でしたが、「クソ」の部分が不快に感じるという配慮から不採用となり「Esso」ブランドが継続使用されています。(しかし、「エクソンモービル有限会社」として社名にはなっています)。

現在スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージーはエクソンモービルです。一方スタンダード・オイル・オブ・インディアナはアモコ(BPの一部)になっています。


なお、失敗例としては、名前のつけ方が悪かったのか、それとも、もともとの企画が悪かったのか、あのアップルも過去に大失敗していることがあります。それは、pipin@(ピピン・アットマーク)です。ピピンアットマーク(Pippin atmark、Pippin @. )は、バンダイ・デジタル・エンタテイメントがアップルコンピュータと共同開発したMacintosh互換のマルチメディア機です。


日本では1996年3月下旬発売されました。販売台数は振るわず、1997年3月期には65億円の赤字を生み、1997年5月12日には製造を中止、1998年3月13日付で事業担当子会社(BDE:バンダイ・デジタル・エンタテインメント)を解散し、予定していた次世代機も出ないまま事実上撤退しました。最終的に全世界で4万2千台を出荷しました。


現在のアップル大快進撃からは、考えられないことですね。これは、当時のアップルは現在のようなプラットフォームを土台としたアプリ開発などをしていなかったことが大きな原因だと思います。それに、名称もなかなか親しみが持てないものであったことも要因の一つのようになっていると思います。


現在のアップルの名称は、iPad、iPod、iPhoneなどとして、いまはiを頭において、成功しています。もし、pipin@が成功していたら、Pad@、Pod@、Phone@となっていたかもしれませんね。しかし、これだと、実際に発音するときに、アットマークなどというのは長ったらしくて嫌ですね。やはり、iが収まりが良いです。


ところで、アップルTVはなぜiTVにしなかったのでしょうか?私は、これには、アップルTVがiシリーズとは全く異なる異質の戦略を持ったプロダクトではないかとにらんでいます。それについては、以前もこのブログに掲載したので、それを是非御覧になってください。


あと、商標名というと思い出すのが石屋製菓の「白い恋人」です。これは、数年前に賞味期限切れ問題ですっかり有名になりましたが、今ではあの体質も改め、かえって売れ行きも好調です。実は、この開発に関わった方を知っているのですが、この方、「白い恋人」の商標権を守るために、「白い恋人」を想起させるような、商標名を片っ端から商標登録していったそうです。「赤い恋人」「青い恋人」「黄色い恋人」などなど、それに、こちらのほうはどんなものがあったか忘れてしまいましたがいくつかの「白い○○」などです。ところが、一つだけ登録し忘れたのがあったそうです、それは「黒い恋人」です。実際、あるとき沖縄から黒砂糖を用いた「黒い恋人」というお菓子が発売されているのを発見して、「やられた!!」と思ったそうです。商標一つ登録するのでも、結構な時間と費用を必要とします。商標を守るということも、大変なことだと思いました。


さて、サービスの名称というと私の会社の宅配ピザの商標は、テンフォーです(正式には10.4)です。これは、一番最初の店のオープン日が10月4日だったので、そう定めたものです。意味としては、一番最初にオープンした日の気持ちを忘れないようにという意味合いで命名されたものです。ただし、これは、アメリカでは有名です。多くの人が知っています。


それは、アメリカの市民ラジオ(無線)にテン・コードというものがあります。10.1、10.2、10.3、10.4、10.5・・・・・・で各々に意味があります。そのなかの10.4は、了解(無線用語のroger:ラジャー)という意味です。アメリカ人で、テンフォーのピザを注文する人は、ほとんどの人がテンフォーの意味をこちらの方ととらえているようです。このように受け取られるなら、何も問題ないどころか、親しみを持っていただけると思います。


画像


名前の、付け方一つで、多くの人に最初から親しまれることもありますが、なかなか覚えてもらえないとか、Essoのようなことになってしまうこともあります。やはり、会社や商品、サービスの名称は簡単に考えてつけるべきではありませんね。


ところで、もう年末も押し迫ってきました。来年の御節どうしょうかと考えていたのですが、少人数ですごすとなると、あまりたくさんつくっても余してしまうので、お雑煮などは自分たちで作るものとして、その他の御節はネットでと考えていました。そこで、アマゾンをみてみたら、今の時期だとのきなみ半額で良いものがありましたので、注文しました。皆さんも、実際どんなものがあるのか、御覧いただこうと下にウィジェトを掲載しました。もう、すべてが半額ですよ!




クリスマス・シーズンはピザも手ごろで良いと思います。お正月も御節に飽きたら、是非テンフォーのピザをよろしくお願いします!!


テンフォーのピザのメニューと、ご注文方法は以下のURLから御覧になることができます!!


http://www.pizza104.biz/


皆様、本年中は本当にお世話になりました。良いお年をお迎えください!!


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6 件のコメント:

かせっち さんのコメント...

FM放送のCMで「♪テクニークスー」とか「♪ローディー」というサウンドロゴを覚えているおじさんの私が来ましたよ(泣)

プログラマという商売柄、ASUSのマザボはよく見かけてますが、私を含めて周囲ではずっと「アサス」と呼んでました。しばらく前に「アスース」と呼んでいるIT記事を見て「そっちが正しいのか」と赤面した覚えが…(笑)

pipin@はAppleが迷走していた時代の産物ですからねぇ。あの頃のAppleは本当にどうにもならなくなって、Sunに買収されるという噂もありました。「PowerPCを乗せて『PowerMac』なんだから、Sunに買収されたらSPARCを乗せて『SPARCMac』になるのか?」なんて与太話をしてました。

そのAppleがNeXTを買収してSteve Jobsが復帰してから復活する一方で、候補に挙がったSunがOracleに買収されるとは、会社の運命は予想できないものです。

山田 豊 さんのコメント...

かせっち様 コメント有難うございます。IT業界の栄枯盛衰は激しいですから。そういわれてみれば、NeXtなんていうものもありましたね。すっかり忘れていました。

Barrage71 さんのコメント...

こんにちは。記事を拝見させていただきました。

日本では、GSの大手として定着しているEssoですが、このような件があると始めてしりました。訴訟大国ならではの理由があったのですね。

Appleのpipin@か。非常に懐かしい響きです。当時のCMもおぼろげながら憶えています。ただ、その当時は実際なんの機械だったのかイマイチ分かりづらく、名前からしてもあまり魅力を感じなかった印象のも記憶しています。同時期に既に不朽していたプレイステーションやセガサターンの方がコンセプトが明確で魅力的でした。
現在のAppleでは、iPod系の機器が飛ぶように売れていますね。『iMac』から受け継いだ『i』の(名前の)系譜と言いましょうか、それを一貫して名づけ、Appleブランドとして定着してたのも現在の状況に一因しているかもしれないなと思ったりします。

何にしろ、分かり易い、読み易い、馴染み易い名前をつけるのが販売者側にも消費者にも一番いいのではないかと思いますね。

かせっち さんのコメント...

いやいや、今のAppleを語る上でNeXTを外すことはできないんですよ。今のMacOS XもiOSも、元をたどればNeXTのOS NEXTSTEPにたどり着くんですから。実際にNeXT上で開発したことのある会社の先輩は「今のMacOS XもiOSも開発環境とか考え方とかはNeXTとほとんど同じ」と言います。

元々色々なCPU上で動くことが想定されていたNEXTSTEPをベースにしているからこそ、PowerPC MacからIntel Macに舵を切ったのも、ARM CPUで動作するiOSをリリースするのも容易だったと想像します。

今にして思えば、形の上ではAppleがNeXTを買収したことになっていますが、実質的にはNeXTによるAppleの乗っ取りでしたね。あのまま行ってもAppleに次世代OSは作れなかっただろうし、NEXTSTEPにMacライクなGUIを乗せて次世代OSに見せかけるのは妥当な選択だったと思います。

もちろんかつて放逐した王の帰還という副産物もありましたがね(笑)

山田 豊 さんのコメント...

Barrage71様 コメント有難うございます。これからも、お気軽にお立ち寄りください。

山田 豊 さんのコメント...

かせっち様 コメント有難うございます。無論、NeXTの優秀さは判っています。ただし、もう、今のアップはそれも吸収して、ジョブスが名実ともに会社の代表者となりました。NexTの精神は、現在のアップに受け継がれています。それにしても、ジョブスはやはり、ただものではありませんね。

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