2010年12月1日水曜日

カレーやサラダの食べ放題付きでステーキ1,000円! - ステーキガスト―【私の論表】どこまで続く外食デフレ?

カレーやサラダの食べ放題付きでステーキ1,000円! - ステーキガスト

すかいらーくが3月から展開を開始したステーキ・ハンバーグの専門店「ステーキガスト」が好調だ。12月1日現在で計24店舗を展開し、2010年末までには計30店舗に達する予定だという。
「ステーキガスト」店舗画像
同店では、様々な種類のステーキメニューやハンバーグメニューなどを、一般のステーキ店などと比べて低価格で提供。特徴は、一度も冷凍していない牛肉を使用していること。産地から店舗まで0~2℃のチルド状態で運送し、店舗でも専用冷蔵庫で管理している。チルド状態でじっくり熟成されているため、柔らかい食感と肉本来のジューシー感が味わえるという。
「肩ロースステーキ」(150g)
「Beef100%ハンバーグ」
主なメニューとして、肉汁たっぷりの肩ロースを使った「肩ロースステーキ」(150g: 1,000円、200g: 1,200円、300g: 1,550円)、ミンチとスライスの食感が異なる2種類の肉を使用した「Beef100%ハンバーグ」(170g: 1,000円)などを用意。さらに、全品にお替り自由のライスとサラダバイキング(サラダ、カレー、スープなど)が付いている。
同社広報によると、利用者の反応は大変好評で、女性から年長者まで幅広い層が来店し、中でも家族連れの利用者が多いという。また、同店は「バーミヤン」など既存店を改装した店舗形態となっているが、売り上げは改装前と比べると約2倍、中には改装前比250%を記録した店舗もあるとのこと。
パンやカレー、サラダが並ぶサラダバー

(マイコミジャールより、本来は、記事を転載できるのですが、なぜか、機能不全のため、転載できません、面倒なのでそのままコピペしてしまいました)

【私の論評】どこまで続く外食デフレ?

このブログでは、これが今年度後半のトレンドとなるということで、Food Stadium 編集長のつぶやき『今年後半のキーワードは“無料”!?』という記事を掲載したことがあります。実際、この記事も、このキーワードの一環の事象です。

このような事例、本当に多くなってきました。しかし、これは、飲食デフレの影響によるものであって、決して日本経済にとっては良くない事だと思ます。そうして、飲食業界にとっても決して健全なことではないと思います。

ガストなど、低価格のレストランでこのようなサービスを実施している方々には非常に申し訳ないですが、このようなレストランに行くくらいなら、自分でステーキや、ハンバーグ、カレーライスの材料を購入してきて、自分でつくったほうが良いような気さえします。

外食って、原点は、自宅ではなかなか食べられない食材とか、味を求めるものか、あるいは、利便性を追求するものと思います。

そうはいいながら、今は、デフレですから、仕方のない面もあるのだと思います。

しかし、飲食業の原点からいっても、いかに安くするかのみを考えていては、先がないです。安くしても、安くできるシステムを構築して、無理せずに安くできるならそれで良いと思いますが、それだけだと長続きはしないでしょう。

やはり、飲食店の原点にたちかえって、食材、味、利便性を追求していくべきものと思います。今は、確かにデフレの状況で既存のままの商売は難しいかもしれません。しかし、それは、既存のままの枠組みで商売を考えるからそうなるのだと思います。

今は、デフレに隠れて見づらくなっていますが、実は、私たちの社会は、20世紀とは相当異なっています。やはり、21世紀の飲食業のあり方を追求してくべきではないかと思います。

そういうことを多くの飲食業界の方々が実施し、新たな需要を喚起することができれば、これが新たな産業となりひいては、デフレ克服の起爆剤にもなるかもしれません。

私は、現在は確かにデフレであり、デフレは、病気でいえば、癌のようなもので、何よりも先に治療すべきものではありますが、たとえ、これを克服できたとしても、それを維持するための新たな産業ができあがっていなくては、長続きしないです。

だからこそ、飲食業界にもイノベーションが必要だと思います。飲食業界のイノベーションというと、ピンとこない方もいらっしゃると思いますが、過去を思い浮かべていただければ、わかると思います。

たとえば、100年前には、今のような冷凍食品はなかったでしょうし、マクドナルドだってありませんでした。マクドナルドの最初の店は、1940年にできあがったものです。だから、今では、普通にアメリカにあるマクドナルドの店は、第二次世界大戦中にはありませんでした。それどこか、ケンタッキーフラドチキンだって、そうです。

特に、日本での歴史はさらに短くなります。さらに、日本のことを考えると、100年前の江戸前鮨と、現在のそれとはそうとう異なります。さらには、100年前には、回転鮨など考え及びもつきませんでした。

現在、世界中に展開してる飲食業の大手チェーンのもとは、すべて20世紀にその源がありました。その前までは、存在しなかったものがほとんどです。

20世紀には、こうしたものがでてくる背景がありました。そこから、社会が全く異なった21世紀になりました。21世紀には、それにふさわしい従来とは全くコンセプトを変えた飲食業が生まれてくるべきであり、誕生させなければならないはずです。

このようなことを考えると、現在の不況や、それこそ、世界的な金融危機やその余波による不況などの本質は、飲食業界のみではなく、多くの産業において先進国がいまだ、こうしたイノベーションを行っていないことに原因があるのではないかと思います。

次世代のイノベーションを担うような、飲食業は、決して、値引きや、無料サービスを行うところではなく、全く新たな仕掛けを用意するところだと思います。このブログでは、そのような改革を行う、飲食業などこれからも追求して掲載していきます。

【関連記事】

マジかよ!! 酒とタバコがタダの居酒屋―消費者はただ安いだけではなく、変化を求めている!!

居酒屋庄平-空間の使い方が生きる隠れ家的居酒屋

3 件のコメント:

かせっち さんのコメント...

「外でステーキを食べるなら5000円以上かけなさい。それ以下のステーキなんて碌な肉を使っていないから」とは私の母の教えです。

貧乏性の私は沖縄のステーキハウスでケチって1000円ちょっとのステーキを食べたことがありますが、その肉の固いこと固いこと。

「ステーキは安さで選ぶもんじゃないな」と母の教えを実感した次第です。

山田 豊 さんのコメント...

かせっち様 コメント有難うございます。まさに、お母様のおっしゃる通りだと思います。ただし最近は、食料品のデフレ傾向が数十年も続いています。特に、牛肉などは、25年ほど前から比較すると格段に安くなっています。お母様の言葉は、最近のものではなくて、結構前のものではないかと思います。
そのためですか、3000円くらいでも、かなりまともなステーキに出会うことができます。しかし、それが、良いことなのか、悪いことなのか、一概には言えないところがあります。
何でも、ほどほどというところがベストですね。

かせっち さんのコメント...

なるほど、最近では3000円でもOKなのかもしれませんね。

とはいえ、日本人はアメリカ人のように毎日肉、特にステーキを食うわけではありませんから、たまに食うなら良い肉に5000円以上はりこんでもいいのかな、とも思います。ハレの日にケチってもねぇ…(笑)

たしか、「サッチモ」ことルイ・アームストロングは毎朝(!)ステーキだったとか。それを聞いたある人が、サッチモを目指して毎朝ステーキにチャレンジしたところ、3日と持たずにギブアップ。

「毎朝ステーキ食えばサッチモみたいになれるんじゃない。サッチモは毎朝ステーキ食えるほどタフだったんだ」

と理解したとか(笑)

トランプ氏の「お客様至上主義」マーケティングから学べること―【私の論評】真の意味でのポピュリズムで成功した保守主義者の典型トランプ氏に学べ

トランプ氏の「お客様至上主義」マーケティングから学べること まとめ トランプ元大統領は、テレビタレントとしての経験を活かし、有権者のニーズを理解した明確なメッセージを発信している。 彼のマーケティング力とキャラクター演技力が、選挙戦での成功に寄与している。 対立候補陣営は、高額な...