2011年10月26日水曜日

日本の人口増加率 過去最低に-【私の論評】人口減解釈への警鐘!!インフレ、デフレは、人口の増減とは全く関係がない!!デフレ人口減説は、都市伝説なみのヨタ話に過ぎない!!

日本の人口増加率 過去最低に 


去年10月に行われた国勢調査の結果が確定し、日本の総人口は1億2805万7352人と、前回5年前の調査に比べて増加率は0.2%にとどまり、これまでで最も低い伸びとなりました。

 それによりますと、去年10月1日現在の日本の総人口は1億2805万7352人で、前回5年前の調査に比べておよそ28万9000人増えました。しかし、増加率は0.2%にとどまり、国勢調査が始まった大正9年以来、最も低い伸びとなりました。また、日本の世帯数は、前回に比べておよそ238万4000世帯多い、5195万504世帯で、初めて5000万世帯を超えました。1世帯当たりの人数では、4人以上の世帯が減少する一方、1人の世帯が全体の32.4%と最も多くを占めています。

一方、都道府県別の人口で、人口が増加したのは、増加率の高い順に、東京、神奈川、千葉など9つの都府県。人口が減少したのは、減少率の高い順に、秋田、青森、高知など38の道府県となっており、今回増加から減少に転じたのは、栃木、静岡、三重、京都、兵庫、岡山の6つの府県でした。

【私の論評】人口減解釈への警鐘!! インフレ、デフレは、人口の増減とは全く関係がない!! デフレ人口減説は、都市伝説なみのヨタ話に過ぎない!!
さて、このニュース朝日新聞は、どのように伝えているかといえば、以下のようなものです。
日本人の人口1億2535万人、減少に転じる 国勢調査

2010年10月1日現在の国勢調査の確定結果で、日本人の人口は1億2535万8854人になり、05年の前回調査より37万1294人(0.3%)減った。国勢調査は5年に1度実施している。日本人と外国人で分けた統計を取り始めた1970年の調査以降で、減少に転じたのは初めて。総務省が26日に発表した。 
外国人を加えた総人口は1億2805万7352人で、前回調査から0.2%にあたる28万9358人増えた。
http://www.asahi.com/national/update/1026/TKY201110260392.html 
一体どうなっているのでしょうか?なぜ、朝日新聞の報道はこうなるのでしょうか?全く理解できません。何か仕掛けがあるのだと思います。何が何でも、日本の力を弱めたいと思う朝日新聞の魂胆が良く見えるような記事だと思います。

そうは、いっても、少子高齢化傾向であるのは、間違いないことであり、いずれ、本格的に人口減になるときがやってきます。その時になって、人口減の解釈をめぐって、ますます、異常な経済論議ともいえないような、経済論議がなされる可能性があるので、ここに警鐘を鳴らしておきます。

それは、デフレ人口減説というトンデモ説です。これは、経済学を無視したとんでもない理論ですが、そのようなトンでも理論であるばかりではなく、世界中を探しまわっても、これを裏づけるようなデータは存在しません。おそらく、これから、正統派マクロ経済学とは、無縁のトンデモない衒学者どもが、日本のデフレは、人口減が原因であるから、いたしかたないという説を吹聴しまくると思います。そうして、新聞もその尻馬にのって、馬鹿な説を流布しまくることになると思います。そんなことになる前に、この馬鹿な説を論破しておきます。

インフレ・デフレというのは純粋な貨幣現象です。人口減、人口増など全く関係ありません。マネタリストのミルトン・フリードマンも「インフレデフレはすべて貨幣現象である」と語っています。というより、これは、どの経済学者も認める当たり前の事実です。これを認めない人は、経済学者とも、呼べない輩です。これは、経済学では当たり前の真ん中の、普通の経済学のテキストにも掲載されているようなことです。これが、崩れたら、経済学など最初から成り立ちません。



少し難しくなりますが、経済学の話をします。

一般に、貨幣を増やすインセンティブを起こせば需要が大きくなります。貨幣を減らすインセンティブを起こせば需要は小さくなります。当たり前のことですね。

貨幣供給力は、capital(K)  labor (L) 、A を技術によって変わる変数として、F(K.L)は、関数とすれば、供給力はY=AF(K.L)として表記できます。

その時点での供給力に対して貨幣量が大きくなり需要が大きくなればインフレになり、貨幣量が少なければ需要が小さくなってデフレになるだけです。本当にそれだけの話です。






上の話、少し小難しくなってしまいましたが、何も、こんな難しいことで、表わすまでも、なく、常識で考えれば、わかります。人口減になり、それに比例して、生産活動などが、減少すれば、当然経済は小さくなりますが、それをもってデフレなどとは、言わないことは、中学生でもわかる理屈だと思います。それに、かつての、中国のように、人口ががどんどん伸びていくと、経済は、成長しますが、それをもってインフレとはいいません。全く、別次元の問題です。人口減が、デフレの原因とのたまう輩は、結局いろいろな策をろうしてこれを否定しているだけです。これは、鶏が先か、卵が先かの議論にもなりません。もともと、関係ないわけですから。

人口減や、人口増になっても、貨幣の流通のバランスが崩れなければ、デフレにもインフレにもなりません。人口減のときに、人口減とは全く関係なく、何らかのことにより、貨幣の流通のバランスが崩れれば、そのときは、デフレになったり、インフレになったりします。人口にみあった貨幣の供給量が少なければ、デフレになるし、多ければインフレになるだけの話です。

現在の日本では、政府が緊縮財政をしたり、日銀が増刷拒否をしているため、ここしばらく、デフレ状況が続いています。そんなときにたまたま、人口減の傾向にあるからといって、人口減がデフレの原因であるとはいえません。デフレ人口減説を唱える連中は、最近の日本のこの状況のごく一部のデータをきりとってきて、デフレ人口減説を唱えているだけです。日本でも、過去には、人口増であるにもかかわらず、デフレ傾向になったことはあります。これは、無視して、最近のデータばかりとりあげて、このような説を唱えることは合理的ではないし、科学的な態度でもありません。

それに、たとえば、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ニュージーランドのような、もともと、人口が少ない国は、この説に従えば、人口の多い国に比較すれば、デフレになりやすいということでしょうか、それに、人口の伸びが今でも著しいインドや、東南アジアの国々などでは、インフレになりやすいということでしょうか。そんな馬鹿な話はないです。人口増になろうが、デフレになったり、人口減になろうが、インフレになっているなどいう事例はゴマンとあります。そもそも、関係ないわけですから、最近の日本の状況のみをデータとして取り出して、デフレ人口言説を唱えることは、全くの不見識であるどころか、見当違いもはなはだしいです。

日本がここしばらく、デフレなのは日銀が貨幣量を供給に対して増やそうとしないからです。貨幣量が増えると国民が予想すれば需要は必ず大きくなります。それがインフレ予想というものです。需要の構成要素は消費、投資、政府支出、純輸出です。

消費は所得の増加関数で実質金利の減少関数です。日銀が貨幣を市場にばら撒けば名目所得の上昇期待が生まれ、実質金利は名目金利ー期待インフレ率ですから実質金利が下がれば貯蓄するより消費した方が得です。よって消費は増えます。

設備投資は実質金利の減少関数ですから、企業がおカネを借りやすくなります。インフレ期待があれば収益の名目値が上がる予想ができますので企業は積極的に設備投資するでしょう。純輸出はインフレ期待があれば通貨安になりますから、純輸出は上がります。よって、日銀がマネーを増やせば需要は増えます。

日本のデフレの原因は人口減少とは、全く関係ありません。日銀がマネーを出さない(増刷拒否の姿勢を崩さいない)ことと、それに、政府が緊縮財政をしていることです。そして日銀がインフレそのものを許容しないことが原因です。まるで、インフレにさえならなければ、自分達の責務を果たしていると思い込んでいるようです。

最近、円高傾向ですが、円高なるものは、いろいろな要素があって、予測することは難しいですが、少なくとも6割型は、予測のつくものです。その6割とは、要するに、もともと、デフレであり、日本国内外を含めて、円の流通量が少なかったところに、震災が発生し、その震災からの復興のため、大規模な円の需要が増えているにもかかわらず、日銀が、増刷拒否の姿勢を崩さないからです。それに、無論、政府も緊縮財政をしているからです。全く愚かなことです。

このブログでは、過去に、世界一金融資産を外国に貸し付けていて、政府の金融資産も他国にはみられないほど、膨大であり、さらには、国民の家計における、現金・預金も膨大であり、しかも、政府の借金のほとんどが、国外からではなく、日本国内からであるようなこの日本国が財政破綻などするはずがないことに関しては、何回も掲載してきました。

しかし、デフレ人口減説の間違いについては、掲載してきませんでした。しかし、人口減が顕著になりつつある、現在いずれ、このような説を多くの政治家や、官僚、偽経済学者や、マスコミが言い立てることを懸念しています。それに、すでに、そのような説を掲載する書籍なども出回っています。しかし、デフレの原因が人口減であるという説は、どのような立場にある人間の発言にせよ、全く間違いであり、このような人間が発する言葉を真に受けるべきではありません。これは、都市伝説や、錬金術、永久機関と同じようなヨタ話にすぎません。

そうして、このような発言の源流をたどれば、財政破綻説と同じく、財務省の高級官僚あたりということになると思います。彼らは、省益どころか、自分のことしか考えていないのだと思います。とにかく、税金でもなんでも、あまり頭をつかわず、簡単にむしりとれるところからとって、自らの保身や、老後の贅沢三昧に備えることしか頭にないのだと思います。これに同調する輩も、すべて、そのおこぼれにあずかりたいとか、単に騙されている連中ばかりだと思います。困ったものです。わたしたちは、このような者たちの、言説に惑わされないにすべきです。

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