2021年11月14日日曜日

習近平熱望の「歴史決議」、党内抵抗で毛沢東・鄧小平と並び立てず―【私の論評】今回の6中全会でも、習近平は独裁という野望の成就のため未だ権力掌握の途上にあることが明らかに(゚д゚)!

この実績では無理筋、だから台湾併合

中国共産党創建100年を記念する祝賀大会で演説し、拳を突き上げる習近平国家主席

この記事から一部を引用します。

昨日閉幕の6中全会のコミュニケによって披露された「歴史決議」の骨子であるが、ここで注目すべき1つたいへん重要なポイントは、「歴史決議」は今までの中国共産党の歴史を「6段階」に分けて総括し、その中では毛沢東・鄧小平・江沢民・胡錦濤・習近平という5人の指導者を同列に並べて評価した点である。

つまり、当初からの大方の予想と違って、この「歴史決議」においては、習近平氏が毛沢東・鄧小平と並んだのではなく、むしろその前々任と前任の江沢民・胡錦濤両氏と並んで、この2人の先輩指導者とほぼ同格の扱いを受けている。習近平は結局、この2人の先輩を飛び越えて毛沢東・鄧小平と直接に繋がって肩を並べることができなかったのである。

習近平氏が今回の「歴史決議」を採択させた狙いがもし、中国共産党史上二大指導者の毛沢東・鄧小平と並ぶ自分自身の地位の確立にあるのであれば、少なくとも6中全会コミュニケの内容を見る限りにおいては、彼の企みは半ば失敗に終わったと思わざるを得ない。今の習近平氏はせいぜい、先輩の江沢民・胡錦濤とは同格の「一指導者」であって、それ以上でもなければそれ以下でもない。

もう1つ注目すべきなのは、中国共産党が今後において「堅持すべき」政策理念として、上述の6中全会コミュニケは毛沢東思想、鄧小平理論、江沢民政権一枚看板の「三つの代表の思想」、胡錦濤政権の政策理念である「科学的発展観」と並んで、「習近平思想」を持ち出した点である。つまり、思想理念の面においても、「習近平思想」は上述の4名の指導者の「思想」や「理念」と並列しているので、それらを超えた特別の地位を与えられたわけでもない。

さらに言えば、6中全会コミュニケは習近平氏の「党の核心」としての地位を強調したものの、習近平氏個人に対する賛美の言葉は一切出ていない。毛沢東時代にあったような「習近平万歳」とは程遠い内容である。

この記事の詳細は、以下のリンクから御覧ください。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/89293?imp=0

【私の論評】今回の6中全会でも、習近平は独裁という野望の成就のため未だ権力掌握の途上にあることが明らかに(゚д゚)!

私自身は、前から習近平の野望がかなったときには、目印があることを以前このブログに掲載しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
中国で進められる「習近平思想」の確立と普及―【私の論評】党規約に「習近平思想」と平易に記載されたとき、習近平の野望は成就する(゚д゚)!

詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。これは、9月16日の記事です。

2016年の党大会では、長たらしい「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」という文言が党規約に組み込まれました。日本のマスコミなどは、これをもって習近平の独裁体制が定着したかのような報道ぶりでしたが、誤りです。

この記事では、これはむしろ習近平が独裁体制掌握の途上を示すものであることを主張しました。以下にその部分をこの記事から引用します。
党規約入は、習近平氏にとって大成功でしたが、①曖昧で長い思想名、②党主席制復活(習近平は国家主席)に失敗、③腹心王岐山の留任に失敗ということで、まさに2016年の党大会は、習近平にとては不本意なものであったに違いありません。

このときの失敗を取り返し、党規約に盛り込まれた「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」を「習近平思想」に変えてしまうことが、習近平の野望のようです。

それを目指して、「習近平思想」なるものを小学校から必修科目として、「習近平氏の思想」が導入されたのです。小学校から高校まで教本は4冊あるとされ、大学や社会人になっても中国共産党の思想教育は継続されるようです。

これは、一つの目印になると思います。もし、党規約の中の習近平の思想が「習近平思想」と書かれるようになれば、そうして習近平が現役のうちにそうなれば、この野望は成功したとみなせるでしょう。そうして、習近平の独裁体制が成立したとみるべきです。

いくら「習近平思想」を学校などで普及させたようにみえても、「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」のままであれば、成功したとはいえないでしょう。そうして、習近平の独裁体制は成立していないとみるべきです。

今後どうなるか、注目したいです。特に、今後の党大会で、どうなるのかが、見ものです。
そうして今回の6中全会でも、「習近平思想」が党規約に盛り込まれることはありませんでした。これからみれば、習近平の野望は未だ獲得の過程にあると結論づけることでができると思います。

朝日新聞デジタル版では、2017年10月15日に以下の記事を掲載しています。
習氏の名冠した政治理念、党規約に明記へ 中国共産党
そうして、この記事では以下のような表が掲載されています。


ただ、私自身は、「習近平思想」という文言が、党規約に盛り込まれれば、習近平の野望は成就したものとみなすべきで、行動指針にもすぐにに盛り込まれことになると思います。

結局、今回の6中全会でも、習近平は独裁という野望の成就のために、未だ権力掌握の途上にあることが明らかにされたと思います。

上の石平氏の記事の結論において「問題は、習近平氏が一体どこで、どうやってそれ(歴史的偉業)を作るのかであるが、考えてみれば1つしかない。台湾を併合してみせることだ。それこそは、毛沢東も鄧小平も成し遂げることのできなかった、中国共産党にとっての「偉業」なのである」としています

これを持って中国による「台湾侵攻」を既成事実のように煽るメディアもありますが、昨日もこのブログで述べたように、海戦能力に劣る中国が台湾に侵攻した場合、海戦能力特に(ASW:対潜水艦戦闘能力)にはるかにまさる日米等と海戦になるのは明らかで、そうなると中国の大敗は免れません。無論中国側に多数の犠牲者もでます。

多くのマスコミなどは台湾有事の戦いは時代遅れな空母打撃軍による戦いをイメージしている

そうなると、「歴史的偉業」どころか、「歴史的汚点」ということになり、習近平は野望を成就するどころか、失脚することになるでしょう。中国共産党の権威は一気に国内外で崩れることになります。

そのような愚かな真似を習近平はしないでしょう。ただし、米国等は習近平がそれをすれば、速く決着がつくので、してほしいと望んでいるかもしれません。

しかし、習近平はそれほどまでは愚かではないようです。台湾に軍事侵攻するのではなく、昨日も述べたように、中国の常套手段である、例えば中米のホンジュラスのような、経済・軍時的にも弱く、市民社会も比較的弱い国や地域に工作して浸透し多くの国々を中国の意のままに動かし、国際会議等で、中国に親和的な方向に票を投じさせることにより、台湾を孤立させるようなやり方をさらに強化すると考えられらます。

そうして、台湾を国際社会から孤立させ、最終的に台湾を屈服させ、組み入れるというやり方を、強化させる方向に打って出るでしょう。

日本も含めて、国際社会は、こうした動きを封じるように互いに協力し合うべきです。

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