ローレンス・サマーズ氏 |
1999年から2001年まで財務長官を務めたサマーズ氏は、「過度のインフレとそれが制御されていないという感覚が、リチャード・ニクソンとロナルド・レーガンの当選を後押しした。ドナルド・トランプ氏が権力を取り戻すリスクもある」とした。同氏はブルームバーグへの寄稿者でもある。
一連のツイートは以下の通り。
原題:Larry Summers Says Inflation Risks Bringing Trump Back to Power(抜粋)
この記事の詳細は以下のリンクを御覧ください。
【私の論評】2024年の米大統領選挙でトランプ氏が返り咲くか、大きな影響力を行使するのは間違いない情勢に(゚д゚)!
1982年から1983年にかけてロナルド・レーガン政権の大統領経済諮問委員会スタッフを務めた。また1988年アメリカ合衆国大統領選挙では民主党のマイケル・デュカキス候補の経済アドバイザーとなった。1991年にハーバード大学教授を辞任し、世界銀行上級副総裁(世界銀行チーフエコノミスト)に就任する。
1993年にビル・クリントン政権が成立すると財務省に移って財務次官を務め、また1995年に財務副長官も務めた。日本でも榊原英資との円高是正の協調介入で知られている。
1999年7月にロバート・ルービンの辞任に伴い、後任の財務長官に就任する。アメリカ合衆国財務長官として国内の経済・財政政策や日本などの対外経済関係と通貨危機などの国際経済を担当した。
詳細を知りたいかたは、 Wikipediaをご覧になってください。上の記述をみれば、サマーズ氏は政治的には民主党の立場から、そうして経済サイドからトランプ氏の大統領の復帰がありえることを示唆していることがわかります。
トランプ氏の大統領復帰がありえることは、以前このブログでも指摘したことがあります。
トランプ氏が独自SNS立ち上げ、合併相手のSPAC350%超急騰―【私の論評】2024年に、大統領に返り咲くこともあり得るトランプ氏(゚д゚)!
この記事では、トランプ氏が独自SNS立ち上げることなどを掲載しました。詳細はこの記事をご覧いただくものとして以下に一部を引用します。
ラスムセン社が先月下旬(9月下旬)に実施した世論調査によると、仮に今、大統領選が行われた場合、トランプ氏に投票するとした人が51%だったのに対し、バイデン氏は41%。民主党支持者の約5人に1人がトランプ氏に投票するとしました。
世論調査専門家のジョン・ゾグビー氏は、10ポイント差という結果は実態よりも「少し大きい」との見解を示しつつも、「就任からわずか9カ月で、(バイデン氏への)投票に後悔している人が多くいる」と指摘しています。
以上のことのほかにも、トランプ氏が有利になりつつ報道もいくつかあります。
サマー・ザーボス(中央) |
棄却によってトランプは宣誓証言に出席する必要がなくなくなりました。
ニューヨーク・ポストによるとザーボスは、2007年の「アプレンティス」出演時に、自分の意思に反してトランプが自分の体を触りキスをしたとして2016年に訴えていました。
裁判官は訴訟を確定力のある決定として棄却し、彼女が再度訴えることはできなくなりました。
ところがこれだけが12日夜のトランプの法的勝利ではありませんでした。別のニューヨーク裁判官は、前大統領の関わる別の訴訟を棄却しました。こちらはトランプの元顧問弁護士・マイケル・コーエンが過去の弁護士費用のことで訴えていたものでした。
トランプ・オーガニゼーションの広報担当者は、コーエンの訴訟の棄却を称賛し、コーエンは前大統領との関係を利用して私腹を肥やそうとしていると非難しました。
12日には、他にもトランプ氏にとって有利なことが起きました。
ワシントン・ポスト紙は12日、スティール文書に関する2つの記事の一部を削除・訂正したと報告した。同紙は「記事のそうした要素の正確さをもはや堅持できない」と判断しました。同紙は、「ベラルーシ系米国人ビジネスマンを『スティール文書』の主要情報源として特定した」、2017年3月と2019年2月に発表の「2つの記事の大部分を訂正・削除するという異例の措置を取った」のです。
2016年初め、米共和党の反トランプ勢力が関連する調査会社「フュージョンGPS」は、元スパイのスティール氏に対し、トランプ氏とロシアとのつながりについて調査を委託しました。
こちらが、怪しい調査書の一部。バズフィードが一部伏せ字で全文書を公開した |
スティール氏は海外での情報活動をする「MI6」にかつて勤務しており、ロシア事情に詳しいです。同氏の会社「オービス・ビジネス・インテリジェンス」が、早速調査を開始しました。
当初は共和党内の反トランプ勢力が資金を提供していたものの、予備選挙が終わりトランプ氏が大統領選の共和党候補となると、ある民主党支持者が調査資金を出すようになった。つまり、反トランプ派の要請による調査報告書ということです。
報道によると、スティール氏が作成したとされる文書には、ロシア情報当局がトランプ氏に対する恐喝材料となるような事業関係の情報と、モスクワのホテルで複数の売春婦といる様子の映像を所有していると書かれていました。
この「スティール文書」は以前から、フェイクだとされていましたが、今回のワシントン・ポスト紙のスティール文書に関する2つの記事の一部を削除・訂正により、フェイクであることが確定したと言って良いです。
これらを見ると、2024年の大統領選挙でトランプ氏が返り咲くか、大統領選に大きな影響力を持つのは間違い情勢になってきたといえます。
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