2023年11月20日月曜日

プーチン大統領「アイヌはロシアの先住民族」差別理由に北海道侵攻!? 幕府の「蝦夷地」防衛の歴史を国民共有の知識に―【私の論評】北海道の歴史誤解とアイヌ文化、縄文時代からの起源と差別的言葉の歴史(゚д゚)!

江戸幕府の北方防衛
プーチン大統領「アイヌはロシアの先住民族」差別理由に北海道侵攻!? 幕府の「蝦夷地」防衛の歴史を国民共有の知識に

まとめ
  • 江戸幕府は、蝦夷地、樺太、千島をわが領土として防衛した。
  • ロシアは、アイヌを「ロシアの先住民族」に認定する考えを示し、北海道侵攻の可能性も指摘されている。
  • 北海道の歴史年表や教科書、副読本では、江戸時代の蝦夷地が「アイヌ時代」となっており、アイヌの文化や言葉を奪い差別してきたという趣旨が広まっている。
  • 北海道知事、道庁、道議会が開拓の歴史を抹殺しようとする動きがある。

プーチンが狙う北海道の大地

 江戸幕府は、ロシアの脅威に応じて、蝦夷地、樺太、千島をわが領土として防衛した。そのために、松前藩統治や幕府直轄統治を実施し、地図を作製するなど、領土確定に努めた。

 しかし、すでに樺太と千島はロシアに奪われており、残る蝦夷地も「アイヌのもの」を理由に奪われる恐れがある。

 ロシアのプーチン大統領は、アイヌを「ロシアの先住民族」に認定する考えを示しており、これは日本のアイヌ先住民族決議を逆手に取った動きと見られる。

 また、ロシアは昨年ウクライナに侵攻し、「ロシア系住民の保護」などを口実に、北海道侵攻の可能性も指摘されている。

 さらに、北海道の歴史年表や教科書、副読本では、江戸時代の蝦夷地が「アイヌ時代」となっており、アイヌの文化や言葉を奪い差別してきたという趣旨が広まっている。

 北海道開拓記念館は、アイヌ民族文化研究センターと統合してアイヌ史観の北海道博物館に変更され、北海道百年記念塔も解体された。

 これらは、北海道知事、道庁、道議会が開拓の歴史を抹殺しようとする動きと言える。

 このように、ロシアは北海道を奪取しようとする意図を隠しておらず、北海道の歴史を歪曲する勢力も存在している。

 このままでは、ロシアが「差別されているロシアの先住民族アイヌを救う」と北海道を侵略してきても、反論すらできない恐ろしい事態となる。

 そこで、江戸幕府の北方防衛の事実を国民共有の知識とし、北海道の歴史年表や教科書、副読本の間違いを修正し、北海道を奪取しようとする勢力の撃退の実現が急がれるのである。

この記事は元記事の要約です。詳細をご覧になりたいかたは、元記事を御覧ください。

■中村恵子(なかむら・けいこ) 札幌市生まれ。北海道大学大学院法学研究科修了。医療法人を経営する傍ら、長年にわたり一般社団法人、廃棄物資源循環学会(現在フェロー、元理事)に所属し、ライフワークである循環型社会構築のための執筆や講演、研究活動を行ってきた。1995年度リサイクル推進功労者等表彰通産大臣賞。一方、北海道の開拓と歴史を調査し、先人たちの名誉を守り、自虐史観から脱却した「北海道の開拓、歴史の事実」を伝える活動を続けている。著書に、第5回アパ日本再興大賞優秀賞を受賞した『江戸幕府の北方防衛』(ハート出版)、編著に『これでいいのかごみ行政』(横山出版)、『災害廃棄物分別・処理実務マニュアル』分担執筆(ぎょうせい)など。論文も「ごみ処理有料化の実態及び市民意識」(92年、廃棄物学会誌)など多数。

【私の論評】北海道の歴史誤解とアイヌ文化、縄文時代からの起源と差別的言葉の歴史(゚д゚)!

まとめ

  • 北海道の歴史年表や教科書に誤った「アイヌ時代」の記載あり、アイヌ文化の奪取や差別が誤解されている。
  • 縄文人が北海道に住み、後に現れたアイヌは縄文人の変種とされる。
  • 歴史的にアイヌの征服はなく、彼らの先住民族としての位置づけが議論されるべき。
  • 「旧土人保護法」はあくまで、アイヌ保護の法律であり差別的意図はない。保護には制限がともなうこともあり、それが後年差別と認識されるようになった。
  • 「旧土人保護法」は必要性がなくなったために、廃止されたが、2019年に「アイヌ民族支援法」が成立したのは不可解であり、危機を招く可能性もある。

蝦夷の歴史地図


上の記事では、以下のように述べられています。
北海道の歴史年表や教科書、副読本では、江戸時代の蝦夷地が「アイヌ時代」となっており、アイヌの文化や言葉を奪い差別してきたという趣旨が広まっている。

 これは、明らかな間違いといえます。

北海道大学の教員である境信哉教授が、ツイッターで「アイヌは先住民族でないことは確かです」と発言し、これが活動家による抗議で削除された。2019年に制定されたアイヌ施策推進法は、アイヌを「北海道の先住民族」と規定したが、学問的には誤りであるとしています。これは、純粋に学問的に事実を探求していったら、そうだったということであり、これを否定するのは間違いです。

縄文時代に北海道には縄文人が住んでおり、その後にアイヌが現れました。DNA解析によれば、縄文人は日本列島に4万年前から存在し、遺伝的には琉球人に近いです。アイヌは縄文人の変種であり、一部の縄文人が農耕を拒否して北海道で狩猟・漁撈・採集の生活を続けたとされています。

日本人は縄文人と弥生人の混血であり、アイヌも縄文人の変種ですが、北方系の形跡も持っています。多くの縄文人は弥生人と混ざり、平和的に日本人になったのですが、一部の縄文人は北上あるいは南下し、アイヌや琉球人になったとされています。

日本がアイヌを征服したという史実はなく、彼らはほとんど抗戦せず、征夷大将軍の存在も中世には意味が薄れました。遺伝的にも歴史的にも、アイヌを先住民族と呼ぶことは誤りであり、北海道大学は「処分を検討中」とのことですが、歴史的事実を学問的に議論すべきです。

“旧土人保護法”はアイヌを土人扱いした差別法で、同法撤廃はアイヌ民族の悲願だった」と吹聴する方々がいますが、これは大嘘です。各地のアイヌ総代等の請願がある中で同法は制定され、廃止に反対し続けたも「北海道アイヌ協会」でした。"北海道旧土人保護法"制定はアイヌの度重なる帝国議会への請願で制定されたのであり、アイヌ団体ご一行直接北海道議会にまで行って請願したという記事は多々ああります。自虐的な嘘の歴史を捏造する方々は、日本人には百害あって一利無しといえます。

そもそも"旧土人保護法"の「土人」という言葉が明らかに差別であるとする方もいますが、これも大きな間違いです。

「土人」という言葉は、歴史的には特定の文化や民族を指すために使用されてきました。元々は差別用語ではなかったのです。

その名残はつい最近までありました。20〜30年前に、商社出身で、引退後タイに住まわれている人が、「土人」という言葉を頻繁に使っいました。当時「土人」とは差別用語だと信じて疑わなかった私は、この方が「土人」という言葉を頻繁に使うのて、ドギマギしたことを覚えています。

気になったので、本人に聴いてみると、このかたは「土人」という言葉を「現地人」くらいの意味で使っており、この方が現役の商社マンだったときには、「差別用語」などとは意識していなかったそうです。

たとえば、次のような使い方がされていました。「彼は日本人タイ土人だ」。この意味するところは、「彼はタイに在住する日本人だ」位の意味であり、差別ではなかったのです。

「土人」という言葉が差別的な意味を持つようになった時期は、歴史的には曖昧ですが、おおよそ20世紀前半から中ごろにかけてその差別的なニュアンスが強まっていったと考えられています。

「第三国人」という言葉も差別用語として、この頃認識されるようになりました。「第一国人」「第二国人」「第三国人」という言葉は、米軍が使用した用語で、戦争や占領下の状況において、地域住民や外国籍の人々を区別するために用いられました。

「第一国人」は、占領国の国民を指し、「第二国人」は占領国に住んでいるが、国籍は占領国ではない人々を指し、「第三国人」はそれ以外の第三の国籍を持つ人々を指していました。この区別は、戦後の占領下や米軍基地の管理などで使用されていました。

日本などの占領下にあった国では、米軍がこのような区分をしており、その際に「第三国人」という言葉が使用されたとされています。しかし、この用語はその後、日本を含む他の地域でも一般的な言葉として使われるようになり、外国籍の人々を区別する際に用いられるようになったと考えられます。

第三国人の本当の意味を示す新聞記事

この頃「ちびくろサンボ」という童話も、差別的として流通しなくなりました。「ちびくろサンボ」は、インドの童話「リトル・ブラック・サムボー」を原作とする絵本で、日本でもかつて親しまれていた絵本の一つです。物語は、黒い肌の少年がタイガーたちと対話しつつ、様々な魔法を使って自分を守る、という内容です。

しかし、この絵本は登場人物が肌の色を黒く描かれており、その表現が差別的だとして議論を呼びました。黒人をステレオタイプ化し、差別的な表現が含まれているとの批判があり、そのため現在では社会的な問題視されており、出版されることは少なくなっています。

絵本自体は昔日本で広く愛され、読まれていましたが、多くの人々からの批判を受け、黒人のステレオタイプ化や差別的な表現を含むため、現在では見直され、出版や流通が制限されています。

ちびくろサンボの絵本は1980年代に日本の書店から姿を消した

「旧土人保護法」とは、かつて日本で存在した法律の一つで、先住民族であるアイヌ民族を対象とした法律です。明治時代の1899年に制定され、1946年に廃止されるまで存在しました。

この法律は、アイヌ民族の文化や生活を保護し、その福祉を向上させることを目的としていました。保護するためには、一定の制限も必要な場合もあり、それが差別と認識されたようです。

1946年あたりには、いわゆるアイヌ人と言われる人でも、アイヌ人の文化を色濃く継承し生活している人も少なくなり、一般の日本人と区別がつかないほど、日本人と同じ生活をする人がほとんどになったため、保護をする必要もなくなったと判断して廃止されたものです。

私自身も、北海道に長年住んでいますが、具体的にアイヌ人が差別されているところに出くわしたことはありません。無論、教室の中にアイヌ人を血を受け継いだ人がいたということがあったように記憶していますが、だからといってその人を差別したり、日本人ではないという意識で接したことはありません。最近では、それすら気に留めたこともありません。

それに、アイヌ人とされる、日本人とは明らかに異なる文化や言語を持った人々が、北海道に住んでいたことは間違いのない事実であり、これ自体を否定するものではありません。しかし、和人がアイヌ人を迫害して、文化を破壊したなどということには、とうてい賛同できるものではありません。

「旧土人保護法」が必要とされなくなってから年月がたった2019年に「アイヌ民族支援法」(アイヌ新法)が成立した事自体が不可思議と言わざるを得ません。

日本国内で「不可思議」などと言っているうちは良いですが、日本を分断しようという勢力にこれを活用されたり、プーチンに日本侵攻の口実に使われたりしまえば、たまったものではありません。

日本が、いわゆるアイヌ人と非アイヌ人とで分断されたり、プーチン等に侵略の理由を与えるようなことになってしまっては、本末転倒というものです。

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