ラベル 歴史 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 歴史 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年6月10日金曜日

【書評】寄らば大樹の陰。朝鮮内部抗争に振り回された日本の歴史―【私の論評】過去の歴史に学び朝鮮半島とのつきあいは、拉致問題などの例外は除きほどほどにすべき(゚д゚)!


戦争が起こるたびに、巻き込まれた多くの人たちが傷つき涙することになります。無料メルマガ『Japan on the Globe-国際派日本人養成講座』では、我が国からも多くの犠牲者を出した日清戦争、日露戦争の発端が「韓民族の内部抗争」だったという説を唱える石平(せき へい)さんの新著を紹介。「この本を読まずして、北朝鮮や韓国に関する歴史も外交も議論できない事になる」と大絶賛しています。

 東アジアのトラブルメーカー
写真はブログ管理人挿入 以下同じ

石平氏の最新著『韓民族こそ歴史の加害者である』が面白い。タイトルこそセンセーショナルだが、冷静な筆致で史実を丹念に辿り、その上で、このタイトル通りの結論を引き出している。

「目から鱗(うろこ)」という使い古された表現があるが、この本はまさに、今まで我々の目を覆っていた「韓民族は日本帝国主義の被害者だった」という鱗を取り除き、韓民族の真の姿をはっきりと見せつけてくれる。今後、この本を読まずして、北朝鮮や韓国に関する歴史も外交も議論できない事になるだろう。

前置きが長くなったが、本書は、韓民族が内部抗争に勝つために周辺諸国を戦争に引きずり込んだ、というパターンが、7世紀初頭の高句麗・百済・新羅の三国統一戦争から、20世紀の朝鮮戦争まで繰り返されたという史実を克明に描いている。

その中で、日本が巻き込まれたのが、西暦661年の白村江の戦い、1274(文永11)年、1281(弘安4)年の元寇、そして近代の日清戦争、日露戦争である。特に元寇では、高麗国王が自らの生き残りのために、日本征伐をフビライに提案する経緯が生々しく描かれていて、「そうだったのか」と思わせる。

本稿では、このうちの近代における日清、日露、朝鮮戦争の部分のさわりを紹介して、同書への誘(いざな)いとしたい。

 政府側とクーデター側がそれぞれが外国軍を引き込んだ

日清戦争の発端は、朝鮮王朝の第26代国王・高宗の実父・大院君と、王妃・閔妃(びんひ)一派の抗争だった。閔妃一派は、1873年に大院君を失脚させ、日本と日朝修好条約を結んで、近代化路線をとった。その一環として、日本から軍事教官を招いて、軍の近代化を図った。

閔妃
これに不満を抱いた旧式軍の軍人たちが、1882年、閔妃一族の高官の屋敷を襲った後、大院君の許に逃げ込んで、助けを求めた。大院君は、これを権力奪回のチャンスと見て、閔妃一族の殺害、日本公使館と日本人教官の襲撃を命じた。彼等はその指示通り、日本人13人を虐殺した。

閔妃は宮殿から逃げ出したが、高宗に密書を送って、起死回生の秘策を授ける。それは密使を清国に送って、軍勢を派遣して貰うよう依頼することだった。それに応えて、清は3,000人を朝鮮半島に送り込み、反乱を起こした韓国軍兵士たちを鎮圧した。

これを機に、清国は3,000人の軍勢をそのまま半島に駐留させ、朝鮮を完全な属国とした。大院君は捕らえられ、清国に拉致された。

この状況に反発したのが、金玉均(きんぎょくきん)率いる若手官僚グループであった。金玉均は日本とのパイプを持ち、漢城(現在のソウル)に駐留していた日本軍の力を借りて、閔氏一族を一掃し、高宗を担いで政権を掌握しようとした。当時、多数の邦人を殺された日本は、邦人保護のために、朝鮮政府の許可を得て、数百人規模の兵力を漢城に置いていたのである。

金玉均が、日本の明治維新をお手本として朝鮮の近代化を目指し、日・中・朝鮮の3国の同盟でアジアの衰運を挽回すべきという「三和主義」は、福沢諭吉など日本の朝野の支持を集めていた。

金玉均ら50名は日本軍150名とともに、1884年にクーデターを起こし、一時は新政府樹立を宣言したが、清国軍1,500人と朝鮮政府軍の反撃で、衆寡敵せず、わずか3日で鎮圧された。金玉均は日本公使・竹添進一郎とともに海路日本に脱出したが、約30人の日本人が殺害され、さらに多くの朝鮮人が処刑された。

 日本を清国と戦わせて独立を宣言

1889年、「東学党の乱」と呼ばれる農民一揆が起こり、1894年には数万人規模となった農民軍が一地方を占拠した。朝鮮政府は、東学党鎮圧のための出兵を清国政府に要請した。清国は2隻の軍艦を仁川に派遣し、2,800人の兵を上陸させた。

これに対抗して、日本は公使館と居留邦人保護という名目で約6,000人を派兵した。10年前の乱の際に、日本は清国と「天津条約」を結び、どちらかが朝鮮に派兵した際には、通告すると約束していたのである。

石平氏は、こう語る。

近代朝鮮が自立した独立国家として、南下する大陸国家との緩衝地帯になってくれず、清国の大軍を半島に招き入れて植民地支配を受け入れたことが、日本の安全保障に重大な脅威を与えていた以上、日本はもはや戦わざるを得なかった。
(『韓民族こそ歴史の加害者である』 p156)

7月23日、大鳥公使は、清国から送還されて謹慎中だった大院君を擁立し、その命を受ける形で、日本軍は王宮を占拠し、親清派の閔氏勢力を一掃した。ここに日清戦争が始まったのである。

機を見るに敏な高宗は、1895年1月、まだ日本軍が清国と戦っている最中にも関わらず、世子や王族・各大臣を引き連れて、清国との宗族関係を破棄したとする独立誓告文を宗廟に奉告し、全国に宣布した。戦い続けている日本と清国こそ、いい面の皮である。

日清戦争に勝利した日本は、清国と日清講和条約(下関条約)を結ぶが、その第一条は「清国は朝鮮国が完全無欠なる独立自主の国であることを確認し、独立自主を損害するような朝鮮国から清国に対する貢・献上・典礼等は永遠に廃止する」となっている。

まさに朝鮮は、日本の力によって、「自主独立」の地位を得たのである。

 今度はロシアに急接近

日本は下関条約で、台湾と遼東半島を得たが、これに待ったをかけたのが、ロシアだった。ロシアはドイツ、フランスと謀って、遼東半島を清国に返還するよう要求した。三国を敵に回す力のない日本は、やむなくこの三国干渉に従った。

これを見て、高宗と閔妃は手のひらを返すように、ロシアに急接近した。ロシア公使のウェーバーと共謀して、内閣の親日改革派を追い落とす。

このままでは朝鮮半島をロシアに握られ、日本にとっても一大危機となると、三浦梧楼公使と日本の浪人たちが、朝鮮の王宮に乱入し、閔妃を斬殺した。この蛮行で、国際社会と朝鮮国内の日本の立場は悪くなり、親露派が勢いを増した。

1896年2月、親露派はウェーバーと共謀して、ロシア軍艦から120名の将兵を漢城に呼び出し、彼等に護送される形で、高宗と世子をロシア公使館に移した。高宗は親政を宣言し、内閣の大臣5人を逆賊として逮捕殺令を布告した。

こうして朝鮮国王がロシア公使館から「親政」を行うという世界史上でも類例のない珍事が1年以上にわたって続いた。親政といっても、ロシア人の将校と財政顧問がそれぞれ軍事と財政を握った属国政治である。

こうして、日本は日清戦争を戦って、清国の覇権を排除したのもつかの間、今度はさらに強大なロシアが半島に居座ってしまったのである。日本の独立が再び脅かされる事態となり、今度は日露戦争を戦わざるをえなくなった。

何とか、日露戦争に勝って、ロシアと結んだポーツマス条約の第一条では、「ロシアは大韓帝国における日本の政治上・軍事上および経済上の利益を認め、日本の韓国に対する指導、保護および監督に対し、干渉しないこと」と約した。まさに清国相手の下関条約の繰り返しだった。

 日韓合邦への熱烈な大衆運動

ロシア勢力を駆逐した後、日本は日韓合邦に進むが、その動機を石平氏はこう解説する。

韓国を放っておけば、悪夢のような歴史がまた繰り返されるかもしれない。日本にとって、「朝鮮問題」の完全かつ最終的な解決は、韓国そのものの併合以外にはないというのが、当時の帝国主義や植民地主義、弱肉強食の世界秩序の中で、安全保障を手に入れる鉄則だったのである。
(同 p167)

しかし、奇妙なことに、朝鮮側でも、日韓合邦を熱望した一派がいた。自称100万、実態は20数万人の、当時としては最大規模の民間団体「一進会」である。一進会は「外交権を日本政府に委託し、日本の指導保護を受け、朝鮮の独立、安定を維持せよ」という宣言書を発表した。さらに会の幹部は、1909(明治42)年2月、桂太郎首相に、両国の「合邦」を提言した。

日本政府が日韓合邦を進める上で、こういう韓国内の声が大きな後押しとなった。日本との合邦を決めた韓国の閣議でも、一人を除く全閣僚が賛成した。

ある民族がその大衆運動によって、自国の独立を進んで犠牲にしてまで隣国への吸収合併を望むというのは、世界史上の奇観である。アメリカの朝鮮史家グレゴリー・ヘンダーソンは、一進会の動きを評し、「事実それは、政治史上、自分の民族に対して行われた反民族主義的大衆運動として、今までになかった唯一の例である」と述べている。

もちろん、日本に習って自分たちの近代化を進めようと努力した人々もいたが、やはり朝鮮の伝統的な事大主義、すなわち「寄らば大樹の陰」という心情が一般大衆の中に根づいていなければ、ここまでの熱烈な大衆運動は起こりえなかっただろう。

併合期間中に、日本政府は朝鮮半島に近代化のための膨大な資本投下を行い、30余年間で農業生産も人口も2倍以上に増加するという高度成長を実現した。しかし、その平和と繁栄も、日本の敗戦によって終止符が打たれる。

 内部抗争から始まった朝鮮戦争

日本の降伏後、米ソは38度線を境にして、それぞれ南北を占領した。米ソ英は5年間の信託統治期間の後、朝鮮の独立と統一政権の樹立を図るという「モスクワ協定」を結んだが、肝心の韓民族自身が、例の如く内部闘争に明け暮れて、統一政権どころではなかった。

結局、ソ連を背景とした金日成と、アメリカから戻った李承晩が、それぞれ北朝鮮と韓国の政権を樹立した。それだけでなく、彼等は、それぞれ相手国を打倒して、自らが朝鮮の統一政権になることを目指していた。

最初に仕掛けたのは金日成だった。当時は日本の産業施設が多く残っていた北朝鮮の方が、農業中心の韓国よりも、圧倒的に国力は上だった。金日成はソ連のスターリンに南進の許可を求めた。邪悪な政略の天才スターリンは、もしアメリカとの戦争になったら、中国を矢面に立たせようと、毛沢東の支援を得るよう指示した。

中華人民共和国を建国したばかりの毛沢東は慎重で、38度線を越えてアメリカが攻め込んできたら、自国の国境が脅かされるので参戦をする、と消極的な支持を表明した。これをもとに、北朝鮮は1950年6月25日、38度線を越えて、韓国内に侵攻した。

 3ヶ月で済んでいたはずの朝鮮戦争が…

北朝鮮は2ヶ月後の8月末には南朝鮮の90%以上の領土を占拠したが、ここで米軍を中心とした国連軍が救援に入り、わずか1ヶ月でソウルを奪還した。米軍も国連軍も、38度線まで奪還すれば、そこで戦闘を止める計画だった。その通りに事が運んでいたら、朝鮮戦争は3ヶ月で停戦を迎えていたはずだった。

しかし、ここで李承晩は一気に北朝鮮を打倒して統一政府を作ろうと、韓国軍に38度線を突破させた。これに引きずられる形で、国連軍も38度線を越えて進撃し、ついには中国国境沿いにまで近づいた。ここで毛沢東はやむなく中国共産党軍を投入したのである。

こうして米中の激突となった朝鮮戦争はさらに2年9ヶ月以上も続き、結局、38度線の振り出しに戻って、停戦を迎えた。金日成なくば、そもそも朝鮮戦争は起こらずに済んだかも知れないし、李承晩がいなければ、3ヶ月で終わって、その後の600万の犠牲者の大部分は失われずに済んだろう。

結局、韓民族の内部抗争と外部勢力の引きずり込みという伝統的な宿痾で、米中ともに何の益もない戦争に巻き込まれたのである。

 活用し損ねた歴史の叡知

こうして朝鮮半島の歴史を通観して見ると、日清、日露、朝鮮戦争という3つの戦争とも、同じ構造をしていることが明らかになる。韓民族が内部抗争に勝つために、それぞれ周辺諸国を戦争に引きずり込むというパターンである。

通常の民族のように、韓民族が一つにまとまって独立統一国家を作っていれば、中国、ロシア、日本の緩衝地帯となり、東アジアの平和が保たれていた可能性もある。そう考えると、韓民族は「東アジアのトラブルメーカー」だ、という石平氏の指摘は説得力を持つ。

韓民族が内部抗争という宿痾を自ら克服できないなら、今のように南北でせめぎ合い、結果として日米中ソの緩衝地帯になっている方が良い、というのは、冷酷な地政学的戦略から言えば、合理性がある。米中とも、現在はその戦略をとっているのだろう。だから、北朝鮮で膨大な餓死者が出ようと、各国は手は出さないのである。これが冷厳な国際社会の実態である。

「半島とは一定の距離をおいて、韓民族内部の紛争にできるだけ関与しないようにするのが、もっとも賢明な道」とは石平氏の結論であるが、この本で半島の歴史を丹念に辿ってみれば、頷くしかない結論である。

この結論は、日清戦争前に金玉均が残忍な方法で処刑された後、彼を支援していた福沢諭吉が『脱亜論』で「我れは心に於て亜細亜東方の悪友を謝絶するものなり」と語ったのと同じである。この叡知を当時から活用していれば、我が国の近代史もまた別の形になったであろう。我々は歴史の叡知を活用し損ねたようだ。

文責:伊勢雅臣

【私の論評】過去の歴史に学び朝鮮半島とのつきあいは、拉致問題などの例外は除きほどほどにすべき(゚д゚)!

石平氏の最新著『韓民族こそ歴史の加害者である』はまだ読んでいませんが、近々読んでみようと思っています。

ブログ冒頭の記事を読んでいて、思いだしたのは、先日このブログで以下のようなことを述べたことです。
今日の世界では、国連が国連軍を組織して、紛争地に国連軍などを送ることができますが、日露戦争前後には無論そんな組織はないし、大東亜戦争直前にも、国際連盟はありましたが、その国際連盟には米国は加盟しておらず、また当時の国際連盟には今日の国連軍のような組織を作ることはできませんでした。 
現在の国連は、決議に従わない国に対しては、武力による制裁もできますが、当時の国際連盟では決議に従わない国に対しては勧告や経済制裁しか行えませんでした。 
だから、紛争地帯などに各国が自国の裁量で当該国の了承などにもとづき軍隊を派遣するのは当たり前のことで、これを侵略とはいいません。だから、朝鮮半島や、満州に当時日本の軍隊がいたからといって、当時の状況ではそれが即侵略とは受け取られることはありませんでした。 
もし、日本を侵略国家とするならば、世界のすべての先進国も侵略国家ということになってしまいます。 
その日本も、後に国際連盟から脱退し、その後から他国の日本に対する評価は変わってきました。ただし、マッカーサーはこの地域の実情を知り、上記のような証言をしたわけです。これについては本日の話の本題ではないので、その話はまた別の機会に掲載しようと思います。
この記事とブログ冒頭の記事をご覧いただければ、日本の軍隊が朝鮮半島に駐屯していたからといって、それが侵略とはいえないことは、良くご理解いただけるものと思います。

詳細は、この記事のリンクを以下に掲載しますので、こちらをご覧になってください。
韓国が共同訓練閉幕式で海自艦の入港拒否 「日本軍国主義の象徴」旭日旗にメディアが猛反発―【私の論評】正しい歴史認識のできない中韓・北朝鮮には嫌われる勇気を持て(゚д゚)!
 

この記事で述べたように、当時は紛争地帯などに各国が自国の裁量で当該国の了承などにもとづき軍隊を派遣するのは当たり前のことで、これを侵略とはいいません。当時の朝鮮の要請にもとづいて日本は、軍隊を赴かせたのですから、それを侵略というのは筋違いです。

この記事にも掲載した、日露戦争関連の地図を以下に掲載します。


現在の朝鮮半島の地図を以下に掲載します。



この両者を見比べていただくと、日露戦争の主戦場はほとんどが、現在の南北朝鮮ならびに現在の中国の東北地方(満州)で行われていたことがわかります。

そうして、その後も朝鮮半島に日本軍が駐屯していたのも、当時の朝鮮が望んだためであり、日本が侵略した結果ではないことがわかります。実際当時の日本軍は、清國やロシアの軍隊とは戦ったことはありましたが、朝鮮の軍隊とは交戦していません。ましてや、朝鮮の軍隊と戦って、侵略したなどはありません。これが、史実です。

それにしても、当時の朝鮮も今日のように、どうしてこのような煮え切らない態度ばかりとったのか、理解に苦しみます。

その原因に関してヒントとなるのが、呉善花氏の以下の記事です。
韓国の執拗な日本攻撃の原因は植民地支配より深い根がある
呉善花氏
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、その原因とみられる部分のみをこの記事から以下に引用します。
 韓国人は「反日主義」や「反日感情」以前に伝統的な「侮日観」を抱いている。侮日のルーツは「中華思想」だ。14世紀末に成立した李氏朝鮮(李朝)は明の皇帝に冊封を仰ぎ、中華秩序に組み入れられた。李朝は明にならって“中国化”を進め、やがて自らを中国と文化的同質性をもった「小中華」だと意識するようになった。 
 彼らにとって地理的・文化的に中国から離れた日本は野蛮な夷族の地であり、なおかつ日本人は文化的に程度が低く侵略的で、蔑視すべき民族だと考えていた。実際、近代以前から朝鮮半島では日本人を「倭人」「蛮酋」などと蔑み、現代でも「日本奴」(イルボンノム=日本野郎)、「猪足」(チョッパリ=豚の足のような足袋を履く日本人)といった差別用語を日常的に使っている。 
 国土の狭い朝鮮で本家・中国よりも「純化」された小中華主義により、李朝の日本蔑視はさらに強化された。同時に善と悪を明確に区別する朱子学により、野蛮な日本の行動をすべて「悪・不正義・侵略」とみなす考え方が浸透した。 
 同時期の日本では文化の多様性が育まれたのに対し、朱子学のみを信仰する李朝は中央集権化を推し進め、言論や思想は硬直化した。オバマ氏の広島訪問に、韓国メディアが判で押したような主張をするのも、李朝以来の“伝統”といえる。
 李朝500余年で培われた侮日観を背景にして、戦後に反日教育が盛んになると、幼い子供まで「日本をいくらバカにしても構わない」と思うようになった。

侮日=民族の誇りであり、韓国のアイデンティティであるがゆえ、日本蔑視は決して消えない。個人的には親日でも、こと歴史問題や慰安婦問題が絡むと侮日意識が唐突に蘇り、同じ人間が反日となる。一人の人間に親日と反日が同居するのが韓国人の複雑さだ。 
 今後も日韓関係は予断を許さない。日本ではあまり報じられないが、多くの韓国人は昨年末の日韓合意に反発し、世論は反日で沸騰している。今後も慰安婦の世界遺産登録など、韓国の反日行動が続くだろう。

日本は歴史に基づく韓国の日本蔑視を十分に理解して、韓国と向き合う必要がある。中途半端な理解で深入りすれば、日本が受ける傷が大きくなるばかりだ。
結局のところ、中国やロシアには媚びても、日本は侮日ということで、日本は古くから朝鮮半島に引っ掻き回されてきたということです。古くは、といえば、元寇のときに日本に攻めてきた、モンゴル軍を多くの日本人は、未だにモンゴル人が大半であったと考えているようですが、それは違います。モンゴル軍の大半は、朝鮮人でした。このくらい古くから、日本は、朝鮮半島に引っ掻き回されてきたのです。

もうこんな半島に引っ掻き回されるのは御免です。先のこのブログからの引用記事にも書いたのですが、侮日感に凝り固まり正しい歴史認識ができない韓国などとは、何やら歴史修正をしたときには、徹底的に論破して水掛け論に持っていき、後は、冠婚葬祭程度のつきあいにとどめることが正しいつきあい方です。

下手につき合うと、また北朝鮮、中国、ロシアなどとともども、紛争などに巻き込まれてしまう可能性が大きいです。

過去の経験に学び、朝鮮半島とのつきあいは、拉致被害者問題に関してなどの例外は別にして、ほどほどにすべきです。

【関連記事】

韓国が共同訓練閉幕式で海自艦の入港拒否 「日本軍国主義の象徴」旭日旗にメディアが猛反発―【私の論評】正しい歴史認識のできない中韓・北朝鮮には嫌われる勇気を持て(゚д゚)!



世界遺産ゴリ押しで不可避な“反韓” 室谷克実氏「日韓関係は修復不可能」―【私の論評】反日国家韓国には、すべからく「ノータッチ」で臨め(゚д゚)!

靖国爆発テロ 韓国トンデモ報道 公営放送局で「日本の謀略説」展開―【私の論評】ビザなし渡航で、反日輸出までする韓国にはもう愛想が尽きた(゚д゚)!

【西村幸祐氏TW】日本式お辞儀でないスタイルが強制されている―【私の論評】朝鮮式お辞儀は数十年も前から日本に浸透していたようだが、わたしたち日本人は日本古来からの由緒正しいお辞儀をすべきであって、他国のものを強制されるいわれはない(゚д゚)!


【関連図書】

韓民族こそ歴史の加害者である
石平
飛鳥新社
売り上げランキング: 30
21世紀の「脱亜論」 中国・韓国との訣別(祥伝社新書)
西村幸祐
祥伝社
売り上げランキング: 191,716
侮日論 「韓国人」はなぜ日本を憎むのか
文藝春秋 (2014-03-28)
売り上げランキング: 38,075


2015年11月18日水曜日

【あめりかノート】歴史に関しては中国こそが全世界で最大の悪用者 米元高官―【私の論評】自信過剰中国の濡れ手に粟は、さすがに米国は絶対許さない(゚д゚)!


ランディー・シュライバー氏
「中国の習近平政権は『歴史』の利用で日本をたたいて悪者とし、日米同盟を骨抜きにすることを主要な対外戦略としている。歴史に関しては中国こそが全世界でも最大の悪用者なのだ」

米国歴代政権の国務、国防両省の高官として東アジアを担当したランディ・シュライバー氏がワシントンでの10月の演説で明言した。同氏が所長を務める安全保障研究機関「プロジェクト2049研究所」などが開いた中国の対外戦略についての討論会だった。

日本にとって対外関係では「歴史」という言葉がいままた重くのしかかってきた。今月はじめの日中韓首脳会談の共同宣言で「歴史を直視して」と、うたわれた。9月末の国連総会では習主席が演説で抗日戦争勝利の歴史を「日本の軍国主義」という語に力をこめながら、いやというほど語った。中国政府の代表たちは国連では「日本軍の化学兵器の残虐性」を叫び、「日本の核兵器開発の危険」に声を荒らげる。英国駐在の中国大使は安倍政権を「ハリー・ポッター」の邪悪な魔法使いにまでなぞらえた。

この種の反日キャンペーンの過熱にさすがに英誌「エコノミスト」が今年8月に巻頭社説で「日本の悪魔化は危険」と逆に中国を批判した。日本を現代の悪魔のように描くのは不当であり「中国こそアジア制覇の野望のために歴史をねじ曲げ、日本の弱化に利用している」と非難した。

だが日本では中国からの歴史問題糾弾となると、自国側に非があるかのように、うなだれてしまう向きも多い。米国の一部でも日本側の歴史認識への批判的な視線は存在する。

 この点、シュライバー氏の見解は明快だった。同氏はまず習主席がまれにしかない国連演説で抗日戦争の歴史に最も多くの言葉と精力とを割いた事実は中国が歴史利用の日本糾弾を当面の最大の対外戦略としていることの証明だと強調した。そのうえで同氏は語った。

「中国は歴史といっても1931年から45年までの出来事だけをきわめて選別的に提示し、その後の70年間の日本がかかわる歴史はすべて抹殺する。日本の国際貢献、平和主義、対中友好などはみごとに消し去るのだ」

「中国の歴史悪用は戦争の悪のイメージを情緒的に現在の日本にリンクさせ、国際社会や米国に向けて日本はなお軍国主義志向があり、パートナーとして頼りにならないというふうに印象づける」

「中国はその宣伝を日本側で中国と親しく頻繁に訪中する一部の著名な元政治家らに同調させ、日本国民一般に訴える。だがこの10年間、防衛費をほとんど増していない日本が軍国主義のはずはなく、訴えは虚偽なのだ」

シュライバー氏はそして「歴史の直視」に関連して中国ほど歴史を踏みにじる国はないと強調するのだった。

「中国は大躍進、文化大革命、天安門事件での自国政府の残虐行為の歴史は教科書や博物館でみな改竄(かいざん)や隠蔽(いんぺい)している。朝鮮戦争など対外軍事行動の歴史も同様だ」

やはり日本は中国にこそ「歴史の直視」を迫る時機だといえよう。 (ワシントン駐在客員特派員 古森義久)

【私の論評】自信過剰中国の濡れ手に粟は、さすがに米国は絶対許さない(゚д゚)!

シュライバー氏の発言は、アメリカが戦後体制の盟主であることを現中国に対して知らしめることを企図しているように思えます。

中国は、本当は大東亜戦争の勝者ではないにもかかわらず、あたかも自分たちがそうであかのように振る舞い、アジアにおいて戦後体制の最大の利得者になることを企図しています。習近平の言う「米中大国間関係」が、それを如実にあらわしています。

そんなことは、アメリカからすれば絶対に認めることはできません。そんことは、とても認められないことを、さすがのオバマも先日の習近平の米国訪問のときに、はっきり拒否しました。

そもそも、大東亜戦争で最も被害を被ったのは、日米であり、さらに米国はこの戦いに勝利したのであり、戦後体制の最大の功労者でもあります。戦後体制が良い悪いは、脇においておくものとして、戦後の世界は、いわゆる第二次世界大戦の戦勝国による体制(戦後体制)が築かれ、維持発展してきたわけです。

にもかかわらず、最近の中国は、戦後体制を完璧に無視して、好き勝手に動き、アジアの海を我が物にすることを企み、南シナ海や東シナ海で、傍若無人の振る舞いを重ねてきました。

このあたりの状況は、このブログでも何度か掲載してきました。その典型的な記事のリンクを以下に掲載します。

「オバマ政権は尖閣は日本領と表明せよ」 米紙ウォールストリート・ジャーナルが主張―【私の論評】オバマは尖閣日本領表明によって、自ら頭の中のお花畑の虚構に生きるルーピーではないことを証明せよ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、アジアにおいて戦後体制の最大の利得者になることを企む中国に関する部分を以下にコピペします。

"
尖閣問題に関しては、その原因はいろいろあります。中国人民の中央政府に対する憤怒のマグマは建国以来常に煮えたぎっており、それがいつどこで大噴火を起こしてもおかしくない状況であり、これを防ぐため、人民と中央政府の共通の敵を中国外部に作り出すことが必要であり、その対象となったのが日本であること、その象徴としての尖閣ということです。

尖閣付近で、中国側が示威行為をすれば、それは中国内にも伝わり、人民に「憎き敵」をやつける政府という姿を演出して見せることにより、人民の怒りの刃をそらし、日本に向けてエネルギーを発散させるということにつなげています。だから、中国で暴動が減らない限り尖閣問題は今のままでは、収まりはつきません。しかし、現実には、中国では建国以来毎年2万件の暴動が発生しているといわれていましたが、ここ数年では毎年平均8万件を超えるようになっています。300人未満の暴動まで加えると、件数はうなぎのぼりだといわれています。

記憶に新しい尖閣上陸のバカ真似

この問題を一層複雑にしているのは、今の安倍政権においてはそのようなことはなくなりましたが、安倍政権以前の、民主党政権や、自民党政権のときですら、中国の尖閣に対する暴挙に対して毅然たる態度で臨まなかったことがあります。海上保安庁の船に体当たりした、中国漁船の船長をすぐに返還したことなど、中国を勢いづかせるだけの結果となりました。

そうして、忘れてならないのは、アメリカの煮え切らない態度です。尖閣は、日本の固有の領土であることは、あまりにも明らかな事実なのに、アメリカはこの問題に関して煮え切らない態度をとり続けています。尖閣問題が起こってからこのかた、未だアメリカは尖閣は日本固有の領土であり、日本と中国の間で尖閣の領土問題はないと、はっきりとした公式見解は発表していません。

上の記事のように、WSJが指摘しているように、アメリカが、はっきりとした公式見解を発表すれば、中国が引き下がる可能性は多いにあります。

無論、アメリカがそのような発表をすれば、中国は反発するでしょうが、それでも実質的に尖閣での領空・領海侵犯がかなり減るというようなことにはなる可能性は高いです。

カイロ宣言における中国代表は、国民党軍の蒋介石
そもそも、アメリカ側の立場にたっても、尖閣問題に関しては、戦後体勢を維持するという観点からも、中国の示威行動はやめさせるべきです。ここで、アメリカが何もしなければ、中国は本来戦後体制の利得者ではないにもかかわらず、結果として戦後体制利得者であることを認めることになります。現在の中国共産党中央政府は、日本とは戦争をしていません。戦ったのは、蒋介石率いる国民党軍です。戦後の国々は、戦後体制によって三つに分類されました。第一国は、米英などの第二次世界大戦での戦勝国、第二国は、日独などの敗戦国、第三国は、そもそも戦争に参加して直接戦わなかった国々です。

現在の中国、韓国、北朝鮮は、あくまで第三国であり、戦後体制の利得者ではありません。そもそも現代中国が独立したのは、戦後のことです。にもかかわらず、もし今後も尖閣について日本の領土であると、アメリカが表明しなければ、アメリカは中国の戦後体制の利得を認めることになります。

それを許せば、中国は他の戦後体制の利得を次々と要求することになるのは必定です。そんなことは、少し考えれば理解できることです。中国は、明らかに戦後体制利得者になる道を模索しています。

アメリカがこのように、煮え切らない態度をとり続けてきたのは、最近の中国の台頭をみて、今後中国国内が世界最大の消費市場になると見込んだ米国内親中・媚中派が、中国側の巧みな誘導にのって戦後体制の次の新しい世界の体制は、米中二極体制であると思い込みこみ、アメリカ国内でも、大きな影響力を発揮しているからです。
"
米国内では、一時米中二極体制の幻想が、支配していた時期がありました。その幻想では、いずれ中国のGDPが米国を追い抜き世界一になるという途方も無い思い込みが支配していました。

しかし、中国の経済統計など、全くの出鱈目であることが、知れ渡るとともに最近では、中国経済がすでにかなり落ち込んでおり、今後さらに悪くなることはあってもしばらく良くなることはないことが、アメリカ国内でも周知されるようになってから、風向きが変わってきました。

当然のことながら、このまま中国の好き勝手にさせておけば、アジアがとんでもないことになることに多くの人々が気づきはじめたのです。

だからこそ、オバマは、南シナ海にイージス艦「ラッセン」を派遣するなどの行動に出たのです。

そうして米国は、中国に対峙するとすれば、米国は中国から離れていることもあり、軍事的にみても世界第二の海軍力を持つ日本、経済的に見ても世界第二位(中国はすでに世界第二の経済大国ではありません、すでにドイツ以下だともいわれています)の日本とさらに同盟関係を強化する必要性を強く認識するようになったのです。

実際、中国に真っ向から対峙できる国は、アジアでは日本しかありません。しかし、当の中国は、抗日70周年記念軍事パレードで、あたかも自らが日本と戦って勝ったように歴史を改竄し、あることないこと並べ立てとにかく日本を悪者に仕立てるとともに、様々な手段を用いて、日本を弱体化させようと目論んできました。

しかし、戦後体制を破壊する中国の目論見に気づいたアメリカ議会や、世論は随分と変わりました。やはり、日本との関係をより一層強化する方向に変わったのです。

だからこそ、シュライバー氏は、あのような発言をしたのです。

さすがに、アメリカも自信過剰な中国が、アジアで濡れ手に粟で、様々な利得を得ることは許せなかったのだと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】





【関連図書】

中国の自意識過剰ぶりを確信することができる雑誌と、書籍二冊を以下に掲載しました。



私たちの予測した通り、いよいよ自壊する中国! (WAC BUNKO 228)
宮崎正弘 石平
ワック
売り上げランキング: 4,946


南シナ海 中国海洋覇権の野望
ロバート.D・カプラン
講談社
売り上げランキング: 76,376

2015年11月3日火曜日

【緯度経度】“反日”女性米学者の「歴史」声明は政治活動 朴槿恵政権に助言も 韓国では「平和賞」受賞 ―【私の論評】中韓の歴史修正は国民の憤怒のマグマを日本に向けるためであり、これに協力する走狗は歴史の徒花に過ぎない(゚д゚)!


コネティカット大学のアレクシス・ダデン教授
米国の歴史学者が連名で日本政府に慰安婦問題などの「歴史認識」で特定の立場を取ることへの要求声明を出し始めて7カ月、この間、日本側の学者たちも米側の歴史認識のミスを指摘して、回答を求めてきた。だが米側は肝心の歴史の事実に関しては貝のように黙ったままである。

その間、米側の声明の主導者コネティカット大学のアレクシス・ダデン教授は韓国政府に政策助言を与え、日本非難を理由に韓国の「平和賞」を受賞した。この米国人女性の日本を非難する長年の言動や慰安婦問題での事実関係を論じようとしない態度、そして韓国との密接な絆などから、この米側から日本への「歴史」声明は実は政治活動だという実態がさらに鮮明となってきた。

一連の「声明」はまず今年3月、19人の米国側歴史学者の連名で日本政府が米側のマグロウヒル社の教科書の慰安婦の記述に抗議したことへの反発として出された。同記述は「旧日本軍が組織的に20万人の女性を強制徴用して慰安婦という性的奴隷にした」という誤記が主体だった。だが米側の声明は日本の抗議を「学問や言論の自由の侵害」と断じていた。

日本側は秦郁彦氏ら歴史家19人の連名でさっそく「軍の強制徴用」や「20万の性的奴隷」が虚構だとして反論した。すると米側は5月に「軍の強制徴用」や「20万の性的奴隷」という記述をあえて外した第2の声明を出した。内容が弱まったために署名者が187人から約500人へと増えた。ただし米国の学者以外の活動家タイプの署名も多かった。声明はなお日本政府や安倍晋三首相に「過ちや偏見を清算する」という表現で慰安婦問題での全面謝罪を求めていた。

日本側は著名な歴史学者多数が5月にも8月にも声明を出し、米側に慰安婦問題での事実関係の解明を要求した。9月にも大阪市立大学の山下英次名誉教授らが米側の3月の声明に照準を絞った声明を出し、米国政府による2007年の日本の戦争犯罪の再調査で慰安婦関連はなにも出なかった結果への見解を求めた。

米側の一連の声明はダデン氏が起草や署名集めを含めて主役となってきたことは同氏自身も誇らしげに語っている。連絡係には同氏と親しいジョージタウン大学のジョーダン・サンド教授も加わったが、この政治臭の濃い「声明」構想はダデン氏の独創だといえる。

そのダデン氏は今年7月には、戦前の抗日活動家の韓(ハン)龍(ヨン)雲(ウン)氏を記念して韓国で作られた「平和大賞」を受けた。理由は「安倍首相の歴史歪(わい)曲(きょく)に抗議する歴史学者たちの声明運動主導」で、本人は「日本の極悪非道な人権犯罪への反省を求めていく」と述べた。ダデン氏は朴(パク)槿(ク)恵(ネ)大統領の訪米に先立ち、韓国政府高官と会い、訪米では日本を利することのないよう具体的な政策を助言した(韓国の中央日報報道)。

ダデン氏のこの言動に対し同じ米国学界の日本歴史研究者の間でも「この人物は歴史学者というより特定の政治目的のために動く政治活動家とみるのが正確だ」(ウィスコンシン大学博士課程のジェーソン・モーガン氏)という見解があることは注目に値しよう。(ワシントン駐在客員特派員)

【私の論評】中韓の歴史修正は国民の憤怒のマグマを日本に向けるためであり、これに協力する走狗は歴史の徒花に過ぎない(゚д゚)!

韓国が「慰安婦問題」を語るならまだわかりますが、アメリカの一部の歴史学者らが、「慰安婦問題」を語ることには、本当に憤りを感じます。

まずは、歴史学という学問を志すものとして、きちんと歴史を学んでいるのか、研究をしているのか、学問の徒として恥ずかしくはないのかいいたいです。

それに、こうした誤った認識をアメリカの複数の学者が語るということが、新たな歴史の修正を生み出す可能性が大です。彼らの言うことを聴いたアメリカの人たちを含めて、世界の多くの人たちが「慰安婦問題」を事実と誤認してしまう可能性が大きいです。

ブログ冒頭の記事では、ジェイソン・モーガン氏が反論を述べていますが、彼はウィスコンシン大学の大学院生であり、以前早稲田大学にフルブライトの交換留学生として、件研究をしていました。

ジェイソン・モーガン氏
 早稲田大学フルブライト研究者のジェイソン・モーガン氏は4月24日、国家基本問題研究所企画委員会で、アメリカの間違った対日歴史観について講演、アメリカの歴史学者のほとんどが先の大戦後日本側をさばいた連合国側の東京裁判を鵜呑みにしており、慰安婦問題など日本側からの異論を全く認めない偏見に満ちている、との見解を明らかにした。 
 モーガン氏は、アメリカ歴史学会の対日歴史観は、潜在的な人種差別をベースに、東京裁判判決が加わり、その後のアメリカを脅かした日本の経済進出、そして現在は中国の経済、政治、軍事的な攻勢の中で、左翼的な日本悪者論が固定化していると指摘している。このため、日本側が南京事件や慰安婦問題、靖国参拝など日本非難に抗議しても全く受け付けず、相手側にも反論する権利があることさえ認めない頑なさが顕著で、学問の自由を自ら放棄している、と厳しく批判した。アメリカの歴者学者はほとんどが日本語の資料、書籍などを読んでおらず、日本側としては、いろいろな機会、ルートを通して事実を粘り強く伝えていく必要がある、と強調した。 
 モーガン氏は、先の大戦で航空母艦の乗組員だった祖父から「国の為に自分の命を捧げる日本の特攻隊員の潔さ」を教えられたのがきっかけで日本研究の道に入った、という。その後、日本について学べば学ぶほど、「アメリカの見方がおかしい」と思うようになった、と述べている。特に中国系アメリカ人・アイリス・チャンの「ザ・レイプ・オブ南京」はウソで固められている、と断言した。 
 モーガン氏は、今夏には早大での研究を終え、母校ウィスコンシン大学大学院の歴史学部に戻ることになっている。(文責・国基研)
日本としては、モーガン氏のような人が多数日本に来やすいように、留学制度など整えるべきものと思います。現在、中国の留学生が日本ではかなり多いそうですが、そんなことをするくらいなら、米国などから多数招いたほうが良いのではないかと思います。

アメリカの一部の学者の発言や、マグロウヒルの教科書では韓国が主張する似非「慰安婦問題」が歴史上の事実であるかのごとく語られています。

しかし、このようなことをして、韓国や米国の学者らに何らかの益があるのでしょうか。短期的には利益があるようにみえるかもしれません。しかし現実には、短期的にも長期的にも利益にはならないでしょう。


安倍晋三首相は2日午前、韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領と、ソウルの青瓦台(大統領官邸)で初めての首脳会談を行いました。日韓両国で理解に差がある慰安婦問題など、幅広いテーマが話し合われました。

1日には、中国の李克強首相を含めて、3カ国首脳会談も行われました。中韓両首脳は歴史問題で日本をけん制しましたが、安倍首相は「特定の過去ばかりに焦点を当てる姿勢は生産的ではない」などと“反撃”しました。南シナ海の米中軍事緊張や、危機的な韓国経済という背景もあり、中韓両首脳にかつての強硬姿勢は見られませんでした。

中国は、南シナ海の岩礁を勝手に埋め立てて軍事基地化していたことが、国際的批判を浴びています。オバマ米大統領は9月、習近平国家主席との米中首脳会談で対応を求めましたが、習氏は「(南シナ海は)古来、中国のものだ」と開き直りました。オバマ氏はこれに激怒し、スプラトリー(中国名・南沙)諸島にイージス駆逐艦を派遣するなど、世界最強の米軍と軍事的緊張状態にあります。
南シナ海に派遣されたイージス艦ラッセン
さらに、経済が低迷しており、このブログでも何度か掲載したように、金融も空洞化しています。アメリカに金融制裁など実行されたら、経済は完全崩壊します。

韓国も、インフレ率(消費者物価ベース)が50年ぶりの低水準にまで落ち込むなど、デフレという崖を転がり落ちています。苦境を脱するためか、日米などの12カ国が大筋合意したTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加意向を示唆したり、財界トップが今年終了したばかりの「日韓通貨スワップ協定」の再開を求めたりするなど、恥も外聞もなく、日本にすり寄っている最中です。

このためでしょうか、3カ国首脳会談で、中韓首脳から慰安婦問題、戦後70年談話等歴史問題で具体的な指摘はありませんでした。今回は、中韓としても、手も足も出なかったのかもしれません。


現在までのように、中韓が歴史問題にこだわり続け、日本を悪者に仕立てなければならない理由は、はっきりしています。そうしなければ、自国民の憤怒のマグマが自らに直接向かってくることを回避するためです。もしそうなれば、両国とも現体制が崩れることになります。

両国とも、経済劣等生であり、国民に大きな負担を強いているし、韓国のほうは少しはましながら、両国ともに民主化、政治と経済の分離、法治国家化が不十分です。

特に経済に関しては、中国はGDPに占める個人消費の割合が、35%に過ぎず、韓国は50%台であり、これは他の先進国のレベルから見ると低いです。また、韓国の10大財閥の売り上げがGDPに占める割合は約75%です。

サムスングループはGDPの2割を占めると言われています。ちなみに10大財閥は韓国人全体の7%程度しか雇用していません。国内は放置し、いわゆる、グローバ化ばかりを推進してきた結果がこれです。

このような歪な経済が崩れるのは、当たり前で、両国とも本当は、個人消費をもっと伸ばす政策をとるべきなのですが、そのためには肝心要の中間層を増やし、それらが活発な社会・経済活動ができるように整備すべきなのに、そんなことはいっさいせずに、日本を悪者に仕立てて、自分たちの無能ぶり、無理解ぶり、時代錯誤ぶりは無視して、国民の怒りをそらすことばかりしかできません。

こんなことでは、両国ともいずれ近いうちに、社会・経済が崩壊します。いまのままであれば、両国政府ともいずれ国民の憤怒のマグマで焼きつくされることになります。

その頃には、歴史修正をしても、何の効果もありません。その兆候はもうすでに、特に中国にでています。

その兆候とは、中国国内で政府が官製反日デモを目論んで、人民が集まり暴動になったとしても、ほとんどの場合それがいつの間にか反政府デモになってしまうという現象です。

中国では反日デモが催されることがなくなった。その理由は・・・・・
これに先だって、政府が反日サイトをつくって、そこで反日プロパガンダを演出すると、それがいつの間にか反政府コメントで炎上するということがしばしば起こるようになってしまいました。

そのため、政府が反日サイトをつくることはやめましたが、それ以外の個人のサイトであっても、これを放置しておくと、必ずといっていいほど、反政府コメントで炎上するようになってしまったため、規制するようになってしまいました。

官製反日デモも、そのようになってしまったし、いまや官製でない反日デモも、規制されるようになってしまいました。

韓国ではいまのところ、そのような状況はあまりみられませんが、現状のまま政府が何もせずに、反日ブロパガンダばかり繰り返して、やるべきことをしないということを繰り返していると、いずれ中国と同じようになることでしょう。

いずれにしても、中韓の現体制は長く続くことは考えられません。両国の現体制が崩れたときには、反日どころではなくなることでしょう。

そんなときには、米国の馬鹿な学者の反日歴修正など、汚点として残るだけになります。そのような日は間近です。しかし、その日が来るにしても、私達日本人としては、いかなる歴史修正に対しても、それに対して明確な証拠をもとに抗議し、水掛け論に持っていく努力を欠かすべきではありません。

国際ルールでは、水掛け論になった場合、最初に言い出したほうが、負けです。いずれ、崩壊する体制の政府に対して、水掛け論以上の労力を費やす必要などないと思います。

いずれにしても、中韓の歴史修正は国民の憤怒のマグマを日本に向けるためであり、これに協力する走狗は歴史の徒花に過ぎないわけです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?




【関連記事】

外国特派員協会重鎮が反日中韓の詐偽を暴いた
ヘンリー・S・ストークス
悟空出版
売り上げランキング: 1,638

中韓産業スパイ (日経プレミアシリーズ)
渋谷 高弘
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 231,296

中韓に食い物にされるニッポン 在日特権、偽装難民を許すな!
坂東 忠信
文芸社
売り上げランキング: 86,209

2015年6月25日木曜日

軍事ジャーナル【6月19日号】戦争になる?―【私の論評】過去の歴史では、多国間の集団的自衛権を可能にしたことにより世界の平和が維持されてきた(゚д゚)!

軍事ジャーナル【6月19日号】戦争になる?

メルマガ『鍛冶俊樹の軍事ジャーナル』

発行日:6/19


安全保障法制に反対する左翼が、またしても「戦争になる」と言って大騒ぎをしている。60年安保のときも1990年代のPKO法制定のときも「戦争になる」と言って大騒ぎをしていた。

PKO法が成立して自衛隊が海外に派遣されて、しばらくしてマスコミから問い合わせがあった。「どうして戦争にならないのですか?」どうやらその人は私を左翼ジャーナリストと勘違いをしていたらしい。

つまり「あれだけ戦争になると言っていたのに戦争にならないのはどういう訳か?」と責任を追及に来たらしい。「私は戦争になるなんて一言も言っていませんよ。あなたたちマスコミが左翼に踊らされただけでしょう」と言い返してやった。

するとその人は態度を軟化させ「失礼しました。実はこちらも困っているんです。視聴者から「本当は戦争になっているのにマスコミは隠しているんじゃないか?」などと問い合わせがあるものですから」

下手に出てきたので、私は国際情勢と左翼のこけおどしの関係について説明してやった。納得して聞いていたようだが、その次の言葉が私を驚愕させた。「何とか戦争になりませんか?視聴者に申し訳が立たないもので」

【私の論評】過去の歴史では、多国間の集団的自衛権を可能にしたことにより世界の平和が維持されてきた(゚д゚)!

鍛冶俊樹氏は、軍事ジャーナリストとして、定評のある方で、私もこの方のブログや、動画、著書など参照させていただいています。まともな、軍事ジャーナリストであると思います。以下に、鍛冶氏が出演されている動画を掲載します。


確かに、60年安保のときも、反対派は国会周辺に集まり「戦争反対」と気勢を上げたものです。この様子を見た当時の岸総理大臣は、「声なき人の声がある」との発言をしていました。当時は、インターネットなどなかったので、国会周辺のみを見たり、新聞やテレビ報道だけ見ている人には、あたかも、安保反対が日本全体の潮流のように思い込んでいた人も多いと思います。
60年安保時に国会周辺て集会を開いた反対派
しかし、当時の岸総理は、これが国民すべての声ではないと言う意味で先の発言をしたのです。結局日米安全保障条約が成立しましたが、その後の日本は、戦争もなく、それどころか空前の経済成長をしました。

そうして、1990年代のPKO法制定のときも「戦争になる」「戦争になって、若者が紛争地に送り込まれる」と言って大騒ぎをしていた。

1990年代のPKO法制定の時に国会周辺でデモする反対派
ご存知のように、PKO法制定がなされましたが、それで戦争になったとこともなければ、紛争地に自衛隊以外の若者が徴兵されて、送り込まれたなどということもありませんでした。

そうして、今日、やはり国会周辺で安保法政反対の以下のようなデモが繰り返されています。


この有様と、ジャーナリストのトンデモ質問などから、鍛冶氏は上記のようなメルマガを書いたのだと思います。

鍛冶氏は、無論のこのメルマガで今国会で、集団的自衛権を含む安保法制が成立したからといって、すぐに戦争になるなどというのは妄想に過ぎないことを語っているわけです。

しかし、他にも集団的自衛権などを含む安保法制が成立したからといって、すぐに戦争になるなどというバカなことはあり得ないという有力な証拠があります。

国連憲章の最初の部分のみ以下に引用させていただきます。長々と読まれる必要はないと思いますが、以下の赤字の部分だけは見逃さないようにおねがいします。
国際連合憲章
第1章 目的及び原則
第1条
国際連合の目的は、次のとおりである。
1.国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧とのため有効な集団的措置をとること並びに平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整または解決を平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。
上記でもお分かりになるように、国際連合憲章では、第1章 目的及び原則の、第1条の第一項、すなわち、憲章本文の最初で、集団的措置すなわち、集団的自衛権を認めているわけです。

しかし、だからといって、私は日本の愚かな憲法学者のようにこの条文が存在するから、我が国にも集団的自衛権は認められて当然だなどとは申しません。そんな、論法をすれば、愚かな憲法学者と似たりよったりになってしまいます。

私が、言いたいのは、現実の世界を見て欲しいということです。もし、集団的自衛権を認めたら、戦争になるという言い分が通るなら、国連憲章でも集団的自衛権を認めており、さらに日本以外の他国の憲法では集団的自衛権を認めているという事実を見て欲しいのです。

もし、集団的自衛権が戦争の引き金になるというのなら、世界中のありとあらゆる国々が日々戦争をしているはずだということになります。しかし、現実はどうでしょうか。確かに、戦争はあります。

しかし、大多数の国々は戦争をしていません。この事実を集団的自衛権を認めれば、戦争になるという方々は、どうやって説明するのでしょうか。

これは、全くの矛盾です。集団的自衛権を否定する方々は、この矛盾を説明してから、否定していただきたいです。

日本の真珠湾攻撃で攻撃されて炎上する米艦艇

そもそも、第一次世界大戦も、第二次世界大戦も、集団的自衛権によって引き起こされたなどということは全くありません。

過去において、地域紛争などは別として、本格的な大戦争は、バランス・オブ・パワーが崩れたときに発生しています。

これについては、以前このブログでも解説したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。

【危機の正体】“弱体政権”の影で中ロがやりたい放題!解散で強い政府を―【私の論評】国家を理解していない、現代のニッポン人には、これを解決することは出来ない!
民主党野田政権
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は民主党野田政権が成立直後のものです。この記事では、この当時ロシアのメドベージェフは、領土を1ミリたりとも譲らないと北方領土に赴いて、発言したり、中国の尖閣での示威行動が目に余るようになった時期です。

この記事では、さらに、世界の平和を歴史を遡って解説しました。その部分を以下に引用します。
それにしても、今の政府や、日本人の多数というより、このブログの書き方に習えば、多くのニッポン人(人種的には、日本人ながら、精神は日本人でない人々のこと)は、長い間の平和ボケでこのような事実も認識できなくなっているのだと思います。 
それに、以上のようないわゆる戦術的なことは、当然として、戦略的なことも何もわかっていないようです。ニッポン人は、なにやら、「国際」と名がつくと、平和とか、友好などのイメージを思い浮かべるようですが、これがそもそも、間違いです。オリンピックだろうが、国際会議だろうが、とにかく、複数の国が集う集まりは、すべて、特に大国の意地の張り合い、エゴのぶつかりです。そうでないと思い込んでいるのは、おめでたいニッポン人だけです。

ヴェストファーレン条約をテーマとした絵画

ニッポン人の歴史認識も間違っています。現実の世界は、ヴェストファーレン条約以来、米ソの冷戦時代を除き、数カ国のパワーオブバランスの上になりたってきたのです。ちなみに、ヴェストファーレン条約(ヴェストファーレンじょうやく、独: Westfälischer Friede、英: Peace of Westphalia)は、1648年に締結された三十年戦争の講和条約で、ミュンスター条約とオスナブリュック条約の総称です。英語読みでウェストファリア条約とも呼ばれます。近代における国際法発展の端緒となり、近代国際法の元祖ともいうべき条約です。

ローマ兵に脇腹を刺されて亡くなったイエス・キリスト

この条約によって、ヨーロッパにおいて30年間続いたカトリックとプロテスタントによる宗教戦争は終止符が打たれ、条約締結国は相互の領土を尊重し内政への干渉を控えることを約し、新たなヨーロッパの秩序が形成されるに至ったのです。この秩序をヴェストファーレン体制ともいいます。 
こう掲載すると、この条約により、世界は平和になったと勘違いするニッポン人がいると思いますが、そのようなことは一切ありません。とにかく、この条約を締結したとき、5つくらいの大きな国が、いつも、相手の出方をみながら、自らが、少しでも有利に動いたことはいうまでもありません。それは、その後これら国々の間でも、戦争があり、フランスや今のドイツなどが、版図をかなり広げて、ヨーロパの大きな部分を領土にしたことも何度かあったことでわかることです。 
そうして、この時代は、世界といえばヨーロッパであり、後は辺境の地でしたが、その後、全世界を巻き込んでこのようなことが行われるようになりました。 
そうして、平和な時代には、いくつかの国が互いにバランスを保っていたということです。それはあたかも今の、政局のように、小国は、いずれかの大国に加勢することにより、他の大国からの攻撃をかわしてきました。他の大国がよりよい条件をだしてくれば、今加勢している国から他国へ乗換えなどということも行われました。恒常的に集合離散を繰り返してきました。 
こうしたパワーオブバランスの上に平和が成り立っていることは、今でも変わりありません。このバランスが崩れれば、戦争状態にもなったということです。米ソ二極冷戦体制が崩れた今でも、この事実は、変わりません。ただし、米国は、冷戦後米国一局体制を目論んだのですが、事実上失敗しています。 
そろそろ、ニッポン人も、平和ボケから覚醒し、現実の世界を認識すべきです。
むしろ、集団的自衛権は、パランス・オブ・パワー(国同士の力の均衡)によって、小国や、軍事力の弱い国が、他国の大国などと集団的自衛権を行使できるようにしたことによって、それが抑止力となり平和に寄与してきたとさえいえます。大国側からしても、いざというときには、他国から加勢してもらえるということでメリットがあります。

少し前までは、アメリカは強大で、そのアメリカが日米安全保障条約によって、日本を守るということで、日本は安全保障をあまり考える必要はありませんでした。

しかし、現在の世界は、中国のパワーが強まり、アメリカの相対的パワーは弱まり、パワー・オブ・パランスが崩れかかっています。これを補強するためには、日本は集団的自衛権を発揮できるようにして、このバランスの崩れを補わなければ、アジアの平和と安定はありえません。

アジアに日本以外にも強い国があれば、良いのですが、日本を除く国では中国に対峙することは難しいです。もし、日本が安全保障に関して何もしなければ、必ず中国のアジアでの台頭を許してしまうことでしょう。

そうなれば、当然日本も中国の脅威に直接晒されることになります。そうならないために、日本はアジアのパワー・オブ・バランスを維持するために、今こそ集団的自衛権を発動できる体制にして、アジアそうして、日本の平和と安定、繁栄の道を歩む必要がほあります。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】





公明・浜地氏、辻元氏に「バカか」とヤジ 安保特別委―【私の論評】みえみえの民主・朝日新聞の単純な「政府=ネオナチ」印象操作にはもううんざり!時代錯誤そのもの(゚д゚)!

【関連図書】

国防、戦争に関する書籍を以下にチョイスしました。

国防の常識 (角川oneテーマ21)
KADOKAWA / 角川学芸出版 (2014-05-29)
売り上げランキング: 18,524

真・戦争論 世界大戦と危険な半島
倉山 満
ベストセラーズ
売り上げランキング: 60,379

日本人が知っておくべき「戦争」の話
KAZUYA
ベストセラーズ
売り上げランキング: 66

2015年4月7日火曜日

上西氏「エモーショナルな処分」と除名の維新を批判 騒動後初の本会議出席 議員続行を強調―【私の論評】三馬鹿元首相のいる日本では、上西議員のように筋を通して、けじめをつけらない人が出るのは必然か!これを阻止するため歴史を語り継いでいこう(゚д゚)!


衆院本会議を終え、記者団の質問に答える無所属の上西小百合氏=7日午後

国会病欠前後の行動などに問題があったとして維新の党を除名された上西小百合衆院議員(比例近畿)は7日、「エモーショナル(感情的)な感じで処分となったことは残念だ」と述べ、維新の対応を批判した。除名後、無所属として初めて出席した衆院本会議後に、国会内で記者団に答えた。

上西氏は「事実と異なる報道が連日なされていた。(3日夜の)3時間の記者会見でできる限り誤解を解くように努めたが、かなわなかった」と述べた。維新が求める議員辞職については「法律で議員を継続することが認められている以上、国民の声を国政に届けると選挙時に約束したことを貫いていきたい」と議員活動の続行に重ねて意欲を示した。

ただ、記者団に「維新の比例で復活当選したが、維新の議員でなくなったのに議員でいる正当性はどこにあるのか」と問われ、答えに窮する場面もあった。

【私の論評】三馬鹿元首相のいる日本では、上西議員のように筋を通し、けじめをつけない人が出るのは必然!歴史を語り継ぎこれを阻止しよう(゚д゚)!

上の記事の「エモーショナル」という言葉遣いには、驚かされました。日本語でいえば、「感情的」ということですが、今回の処分は、「感情的」なものではないと思います。私自身は、社会一般通年に照らして、国会議員の規範から照らして、非常によろしくない行いをしたということであり、国会議員としての「筋を通さなかった」あるいは、「けじめのなさ」ということが、問題視されたのであり、決して「感情的」なものではないと思います。

このことについては、すでに以前このブログでも掲載しました。その記事のURLを以下に掲載します。
上西議員を除名処分、大阪維新の会 「あんな議員につきあって1時まで…」橋下氏陳謝―【私の論評】国立大が入学式に国旗掲揚も国歌斉唱もしないという「けじめ」の欠如した社会が、「モンスター」を生み出した?

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、石橋湛山氏が総理大臣だったとき、予算の審議にどうしても出席できなかったため、総理大臣を辞職したことを例にあげました。そうして、予算の審議はそれだけ重要な事であること、この重要な会議にどうしても出席できなかった石橋湛山氏が、首相の座を辞するということで、筋を通してけじめをつけたことを掲載しました。

しかし、現在の社会は、たとえば国立大学であるにもかかわらず、入学式に国旗を掲揚しないとか、国歌を斉唱しないという、「けじめ」なく、「筋」も通さないという風潮があり、こうした社会の有り様が、国会議員でありながらそれが欠如した上西議員のような「モンスター」を生み出しているのだかもしれないということを掲載しました。そうして、まさに、上西議員は、私達の社会をうつしだしている鏡なのかもしれないということを掲載しました。



社会や、組織には、序列や規範が存在します。これらは、昔と比較すると、緩くはなっていますが、厳然として存在します。特に、社会や組織には、やってはいけないこと、すなわち「禁忌」というものが、あります。

国会議員は、今では芸能人がなったりするので、多くの人があまり意識しなくなりましたが、当選序列としては高い地位にありますし、それだけ規範も一般の人よりも高いところまで要求され、そうして厳しいです。

上西氏は、これをはっきりと破ってしまったわけです。ことの重大性に上西氏は全く気づいていないのです。そもそも、政治家としての、「筋」を通したり、「けじめ」をつけることができなかった場合、それなりの償いを自らできれば、今回のような処分はなかったかもしれません。

というより、そもそも、最初から「筋」を通して、「けじめ」をつけて、予算審議に無理をしてでも出るべきでした。そうすれば、後は旅行に行こうが、何をしようが、許容されたのです。

上西氏とその秘書については、「筋を通す」とか、「けじめ」ということに関しては、もともとかなり全く無頓着であると思います。以下の動画をご覧下さい。


この記者会見で、小西氏の秘書は、上の動画でもわかるように、まるでゲームをしているかのように、スマホをいじくりまわしています。何やら、信じられない光景です。たとえ、ゲームをしていなかったにしても、これは不味いでしょう。全く礼儀を欠いています。通常、記者会見のときにこのような馬鹿真似はすべきではありません。

当たり前のことですが、橋下氏はもとより、集まった取材陣に対しても、礼儀としてスマホをいじくりまわすなどということはすべきではありません。普通は、このようなことはしません。このような振る舞いをすべきでないことは、普通の大人なら誰もが理解できることと思います。

どうしても必要なら、会見が終わってからにしても、特段問題はないはずです。にもかかわらず、この秘書は他の人々の目も氣にすることもなく、臆することもなく、堂々とスマホをいじくり回し、この行動に関して、小西氏も気づいているようなのですが、注意するでもなしで、本当に見苦しいものだったと思います。

このような会見で、スマホをいじくり回すような人は、政治家の秘書として、そもそも不適切です。本来、政治家として議員に対して「筋を通す」とか「けじめ」についてアドバイスできるくらいの人でなければ、勤まらないと思います。


それにしても、先に述べたように、国立大学でありながら、入学式に国旗も掲揚しない、国歌も斉唱しないということもあり、こうした風潮が上西議員のような振る舞いをする議員を生み出している土壌にもなっているのだと思います。

そうして、このような風潮は以下の事例でますますはっきりすると思います。
「首相の肩書なくてもよかった。たまたまなったからつきまとっている」…村山・鳩山・菅…困った元首相トリオのおかげで日本中が混乱?
村山、鳩山、菅の三元首相

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に要約を掲載しておきます。
 村山富市、鳩山由紀夫、菅直人の3元首相が、メディアやブログを通じて自由な言動を繰り広げている。3人に共通するのは、安倍晋三政権は「許せない」ということだが、日本国内が混乱している印象を国外に与えかねないものばかりで、元首相の肩書を外したいという者まで出るありさまだ。 
 村山氏は、香港フェニックステレビが3日までに行ったインタビューで、9月3日に北京で行われる中国の「抗日戦争勝利70周年」記念式典に出席する意向を示した。 
 鳩山氏は、政府の沖縄政策の最大の障壁となっている米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設をめぐり、3月28日の東京・MXテレビ番組で「最低でも県外と言ったが、県外でなくて国外に求めるしか回答はない」と述べ、とうとう「県外」さえも否定した。別のインタビューではは「私が動くと何でも国益に反するとなる。首相なんていう肩書は、もともとなくてもよかった。たまたまなってしまったから肩書がつきまとっている。もっと自由に動きたい」とも語っていた。 
 菅直人氏は、安倍首相に近い中西輝政京都大名誉教授の論文にかみついた。
中西氏は月刊誌「Voice」(PHP)4月号に掲載した論文で「反原発」運動について「人びとの不安に乗じて原発アレルギーを高める半面、わが国が置かれた深刻なエネルギー・電力不足の危機には目をつぶる、これはまさに『反日本』運動といってよい」と批判した。 
 菅氏は3月12日付のブログでこう反論した。 
 「原発ゼロを実現しようとしているドイツのメルケル首相は『反ドイツ』ということになるのか。あまりにも非論理的で、学者の論文とも思えない」 
 今月3日付のブログは「安倍体制翼賛政治」との題で安倍政権を批判した。

ちなみに菅氏は、副総理時代の22年3月の国会答弁で「議会制民主主義とは期限を区切ったあるレベルの独裁を認めることだ」と述べ、衆院選後に首相指名された人物に次の衆院選まで「独裁」を認めるという内容の発言をしていた。
このようなどうしようもな、元総理大臣が三人もいるわけです。この三人はいずれも、石橋湛山氏のように、「筋」を通して、「けじめ」をつけるということとは、無縁のようです。

今の日本社会は、ともかく、このような元首相トリオを誕生させてしまったような社会です。こんな社会では、上西氏のような議員が出てくるのは、必然と行っても良いのかもしれません。


しかし、私はここではっきりといいたいです。右や左、上や下などどうでも良いから、とにかく自分の立場に応じて「筋」を通して、「けじめ」をつけるような人になるべきであると。

どうしても、「筋」を通して「けじめ」をつけられないなら、高い地位につくことはあきらめて、一生人に命令されて作業員でもやっているべきです。

しかし、作業員であったとしても、「筋」を通して「けじめ」をつける人は存在するわけで、そういう人は、多くの人から尊敬されることはあれ、馬鹿にされることはありません。

しかし、高い地位にありながら、「筋」を通して、「けじめ」をつけられない人は、多くの人から馬鹿にされることはあれ、尊敬されることはありません。

それにしても、「筋」を通して、「けじめ」をつけなかった、上西氏を除籍処分にした、維新の党は、何とか「筋」を通して「けじめ」をつけられたと思います。ここで甘い処分をしてしまえば、とんでもないことになったかもしれません。国会議員の規範が一気に緩んでしまったかもしれません。

それにしても、「筋」を通して、「けじめ」をつけられない、三馬鹿首相には誰も処分は下さないのでしょうか?

いや、私達が下そうではありませんか。私達が、歴史の証人となって、次の世代に向かって、「筋」を通して、「けじめ」をつけられない、元首相の存在を後世に語り継いでいこうではありませんか。

実は、日本ではこうしたことがあまり行われていません。過去の歴史が伝えられておらず、先に述べたような、石橋湛山のような素晴らしい首相の行動についても語られませんが、どうしようもなく愚かだった首相や、軍人や、官僚のことなどが語り継がれていません。

このようなことは、歴史の生き証人が語り継がなければ忘れられてしまうのです。後世の人々のために、現在の記憶を忘れることなく、正しく後世の人に伝えていくべきです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

 上西議員を除名処分、大阪維新の会 「あんな議員につきあって1時まで…」橋下氏陳謝―【私の論評】国立大が入学式に国旗掲揚も国歌斉唱もしないという「けじめ」の欠如した社会が、「モンスター」を生み出した?



問題教科書 国旗国歌指導を妨げるな―【私の論評】子供たちにまともな教科書で勉強させる環境を整えることは親の責任でもあり、社会の責任でもある!!

【きょうの名言】スポーツのいいところ−【私の論評】日本人は、自分の国の「身の丈」を知らなすぎる!!韓国も、中国も!!

【関連図書】

筋を通し、けじめをつけるということは、どういうことなのか、以下の書籍をご覧いただけれは、お判りいただけるものと思います。

決定版 この国のけじめ (文春文庫)
藤原 正彦
文藝春秋
売り上げランキング: 163,543

実録研究―筋を通す文学
実録研究―筋を通す文学
posted with amazlet at 15.04.07
高橋 圭一
清文堂出版
売り上げランキング: 1,916,453

海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)
百田 尚樹
講談社 (2014-07-15)
売り上げランキング: 422

つばさの党、選挙カー追跡 「交通の便妨げる行為」適用も視野に捜査 警視庁―【私の論評】選挙妨害は社会秩序破壊への挑戦、絶対許すな

つばさの党、選挙カー追跡 「交通の便妨げる行為」適用も視野に捜査 警視庁 まとめ 衆議院東京15区の補欠選挙で、「つばさの党」の選挙カーが他陣営の選挙カーを執拗に追跡し、一部陣営が警察署に避難する事態が発生。 この追跡行為は選挙活動の自由を妨害するものとして、警視庁が公職選挙法違...