【速報】北朝鮮 2回目の弾道ミサイルの可能性があるもの 既にEEZ外に落下か 防衛省
- 北朝鮮の核・ミサイル能力は、中国の朝鮮半島進出を抑える「緩衝地帯」の役割を果たしてきたという見方がある
- 北朝鮮が核・ミサイルを持たなければ、朝鮮半島に対する中国の影響力や支配が強まっていた可能性が高い
- 北朝鮮のミサイル発射には、日本だけでなく中国やロシアに対する牽制の意図もあると考えられる
- 中国も積極的に核実験やミサイル発射を行っているが、日本ではあまり報道されていない
- 日本は中国の軍事力増強にもっと注目し、対応を検討する必要がある
北朝鮮は伝統的に中国に対する「懐疑心」を持っており、中国の朝鮮半島支配を警戒してきました。核・ミサイルの保有により、万が一の有事の際に中国の軍事介入を牽制できると考えられています。
代表的な人物の一人としては、ジョン・ボルトン元米国国家安全保障担当大統領補佐官(2018-2019年)が挙げられます。
ジョン・ボルトン氏 |
ボルトンは、著書「The Room Where It Happened」(2020年)の中で、次のように述べています。
「北朝鮮の核兵器は、朝鮮半島における中国の影響力拡大を実質的に抑制してきた。北朝鮮は中国の属国になることを恐れており、核兵器は朝鮮半島に対する中国の軍事介入を困難にする。」
また、ロバート・ギャリー元駐韓米国大使(2011-2014年)も同様の見解を示しています。 「北朝鮮は中国が朝鮮半島に介入することを嫌がっており、核兵器はその抑止力になっている。」
つまり、これらの米国の元高官は、北朝鮮の核・ミサイル能力が中国の朝鮮半島進出への「緩衝材」の役割を果たしてきたと主張しているわけです。
北朝鮮体制が崩壊し、中国が直接的な軍事介入や支配を行う。結果的に朝鮮半島が中国の一省あるいは自治区的な存在になっていた可能性がある。
北朝鮮体制が維持されたとしても、核抑止力がないため、中国の経済的・政治的影響力が現在より格段に強まり、実質的な従属関係に陥っていた可能性がある。
- 中国の朝鮮半島への軍事的関与を抑止する
- 中国の影響力拡大を防ぐ「緩衝地帯」としての役割意識
- 極東地域へのロシアの軍事的進出を牽制
- ロシアとの伝統的な緊張関係があり、牽制が必要
- 2022年11月には日本海に向けてミサイルを発射
- 2017年には東シナ海方面にも複数のミサイルを発射
過去10年間の中国の核実験一覧表
注:
- 上記の情報は、公開されている情報に基づいており、実際の実験とは異なる場合があります。
- 中国は、核実験に関する情報を公式に発表していないため、実験の種類、推定規模などの情報は推定に基づいています。
- 情報源は、CTBTO: https://www.ctbto.org/(包括的核実験禁止条約機構)です。
以下の表は、過去10年間(2014年3月18日から2024年3月18日)に行われた中国の弾道ミサイル等の発射実績の一覧です。
過去10年間の中国の弾道ミサイル等の発射実績
注:
- 上記の情報は、公開されている情報に基づいており、実際の発射とは異なる場合があります。
- 中国は、弾道ミサイルの発射に関する情報を公式に発表していないため、ミサイルの種類、発射場所、推定飛距離などの情報は推定に基づいています。
- 情報源は、https://www.mod.go.jp/j/press/news/2023/09/16a.html(防衛省)です。
これらの表から、中国は核実験も、弾道ミサイル発射等も頻繁に行われていることがわかります。
昨日のこのブログの記事のタイトルは、以下のようなものでした。
最新鋭潜水艦「じんげい」就役! 海上自衛隊最新鋭潜水艦の実力とは?―【私の論評】新型潜水艦「たいげい」型で専守防衛力の飛躍的向上 - 浮き甲板で静粛性向上、リチウムイオン電池で一ヶ月潜航可能か
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の結論部分を引用します。
日本は、高度な技術力で対潜水艦戦力(ASW)を高めてきました。これは海に囲まれた日本の戦略としては、合理的であり、コストパフォーマンスもかなり高いものです。これによって、専守防衛力はかなり高まり、日本は独立を維持することが容易になりました。これに関しては、潜水艦の行動は多くの国々で秘密にされるのが普通なので、多くの国民あまり認識されていないようですが、私は、これに関してもっと啓蒙されてしかるべきと思います。
「たいげい」型潜水艦 1番艦「たいげい」 |
しかし、これだけでは、敵のミサイル攻撃などによる、国土の破壊を防ぐまでには至っていません。次の段階ではこれを防ぐことが大きな課題です。日本としては、潜水艦の攻撃能力をさらに高めることがこれに至る近道であると考えます。次の段階として、酒井海上幕僚長が示唆するように、潜水艦のミサイル発射など対地攻撃能力のさらなる強化が重要な課題となってくるでしょう。
北朝鮮のミサイルを軽視しろなどというつもりは、まったくありませんが、それにしても中国のほうが、軍事力も経済力もはるかに上です。
北の脅威が、北のミサイルが発射されるたびに、日本では神経質に報道されますが、中国のそれについてほとんど報道されません。
これは、異常です。日本人は、もっと中国の核やミサイルについて認識を深め、政府はそれに対する備えをすべきです。
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