2014年8月2日土曜日

6月の実質賃金大幅減 米紙、アベノミクスの先行きを不安視 格差拡大にも懸念―【私の論評】増税始めるのが早すぎたってだけのこと。アベノミクスは第一の矢印しかちゃんと効いていない。もう少しすると、アベノミクス無効論が巷をにぎわすが、これに惑わされてはいけない(゚д゚)!


安倍政権をつぶしたい勢力は特ア三国だけではなく、欧米に存在する

厚生労働省は7月31日、6月の毎月勤労統計調査(速報値)を発表した。それによると、基本給に残業代・ボーナスなどを合計した「現金給与総額」は前年比0.4%増の43万7362円で、4ヶ月連続の増加となった。しかし、物価の影響を加味した「実質賃金指数」は前年比3.8%のマイナスと大幅に下落した。海外各紙は「賃上げは依然、お預け」(フィナンシャル・タイムズ紙=FT)、「予想を下回った」(ブルームバーグ)、「6月になってスローダウン」(ウォールストリート・ジャーナル紙= WSJ)と、いずれも後者の数字を重視して日本の景気に低調な評価を下している。

これらの経済紙の低調な評価は、以下の三点に集約される。

1.インフレが家計を食い荒らす

2.賃金アップはごく一部の大企業だけ

3.増えたのは非正規の雇用ばかり

見かけの好況感とは裏腹に、実質賃金は減り格差は広がるばかり、というのが主な海外メディアの見方なようだ。

【私の論評】増税をするのがはやすぎただけのことであり、金融緩和は間違いなく功を奏したし、これからも奏する。増税後の経済悪化から、アベノミクス無効論が巷を賑わすが、これに惑わされてはいけない(゚д゚)!

日本のロンドン五輪での体操競技のユニフォーム。これは、無論旭日旗を
元にしたデザインだ。この旭日旗を韓国は、日本軍国主義の象徴だという

上記の、欧米の代表的な経済三紙の日本経済に対する批判は、全くの筋違いです。この三紙は、日本がまだデフレから脱却していないにもかかわらず、はやばやと増税をしてしまったことを批判していません。

これでは、全くバランスを欠いています。まあ、この外国の経済紙ですから、仕方ないといえば、仕方ないのかもしれませんが、それにしても、勉強不足か、背後に何らかの意図があるものと考えておくべきでしょう。

勉強不足なら、良いのですが、背後に意図があるとすれば、それはアベノミクスの失敗を訴え、あわよくば安倍政権を転覆させようということです。

まずは、欧米三紙の批判をみていきます。

1.インフレが家計を食い荒らす
現状は、インフレ気味になっていて、しかも賃金はあがっていないので、家計の負担は増します。これは、デフレから脱却する過程で一時的には必ず発生する現象であって、最初から織り込みずみのことであり、これを批判するという事自体が非常に奇異です。
日本に限らず、どこの国でもインフレ気味になれば、発生することであり、こんな批判をする欧米三紙に、景気対策によって、インフレにもっていく過程において、副作用でこのようなことが発生するのは当然であり、そうならないようにできるというのなら、その方法を教えていただきたいものです。
そのような方法はないです。
2.賃金アップはごく一部の大企業だけ
これも当然とえば、当然であり、デフレ傾向からインフレ傾向に多少でも傾けば、これは当然のことながら円安傾向になります。(この理屈は説明しません。わからない人は自分で調べて下さい。ただし、その理屈は簡単なことで、小学生にでもわかります)
そうすれば、大企業で、海外に輸出をしていたり直接投資をしているような企業は、すぐにその恩恵を受けることができます。そのようなことをしていない、ほとんどの中小企業は何も変わらず、賃金も上げられません。

3.増えたのは非正規の雇用ばかり
これもあたり前といえば、あたり前で、通常景気対策としてインフレに持って行った場合は、最初はアルバイト・パートのような非正規の人々から賃金があがったり、雇用が増えます。 
正社員は、その後からで、役員クラスなどの上のクラスはさらにその後ということになります。

まずは、デフレ脱却してマイルドなインフレに持っていく過程においては、どれも一時的に必ずおこる現象です。

日本の場合、デフレとはいっても、時間的にも長期間にわたりましたし、量的にも本来必要な通貨量をはるかに下回るような状況でした。

これについては、以前ブログ記事でも掲載したことがあるので、その記事のURLを掲載します。
日本銀行・白川方明総裁 辞任発表緊急会見 全文文字起こし(2013/2/5)―【私の論評】どこまでも日本を弱体化させたいマスコミ白川総裁の悪行を報道せず!!国民を塗炭の苦しみに陥れた白川への恨み忘れまじ!!
詳細は、このブログをご覧いただくものとして、この記事で村上尚己氏が、日銀が白川体制だったときに、いか貨幣供給量が本来あるべき姿より下回っていたかを解説していましたので、その部分のみ以下にコピペします。


"日銀がいかに仕事をしていないかが分かる、たったひとつのグラフ 村上尚己(マネックス証券チーフエコノミスト)

さて、日銀がいかに仕事をしていなかったことが、ひと目で判るグラフとは以下です。 


詳細は、上のURLをごらんいただくものとして、要点だけ以下に掲載しておきます。
このグラフからわかることは、「日本が3.5%の名目成長を達成するには、日銀が“追加で”あと100兆円のベースマネーを供給しなければいけない(=日銀の金融緩和の規模はあと100兆円も(!)足りていない)」ということである(これ実は、これまでの日銀の政策が、実際に日本を-0.5%の名目成長に陥らせる程度のベースマネー拡大しか行なっていなかったということもわかるグラフになっているから驚きだ)。"
それにしても、これだけお金が不足していたのですから、これを正常に戻すには、通常よりもはるかに時間がかかることは経済の素人でも、十分当初から予想できることだったと思います。

さて、当時は、日本がまともに3.5%の名目成長率を達成するためには、100兆円ものベースマネーを供給しなければならなかったということです。このような状況から昨年4月より日銀は、異次元の包括的金融緩和を実施しました。これは、全く正しい施策でした。

そうして、雇用状況も改善され、今年の5月時点では、有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新したわけです。

これについては、このブログでも紹介たことがありますので、そのURLを以下に掲載します。
有効求人倍率、1.09倍 5月、バブル後の最高更新―【私の論評】経済対策と経済失策には、タイムラグがあるということを知らない変態マスコミ・政治家・似非識者が多すぎ(゚д゚)!リフレは雇用を改善させないんだっけか?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に5月時点では、いかに雇用が改善されていたかがわかる部分のみを以下に掲載します。
厚生労働省が27日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月より0・01ポイント高い1・09倍だった。1992年6月の1・10倍以来の水準で、バブル崩壊後の最高値を更新した。総務省が発表した完全失業率(同)は前月より0・1ポイント低い3・5%で、97年12月以来の水準になった。
昨年はリフレに疑義を唱える人々も多かった。しかし1年たってそれ
が政策が正しいことを示す事実が次々に浮かび上がってきている。

ご存知のように4月から増税をしたのですが、4月ももちろん雇用状況は改善していましたが、5月においてはまだ、増税が雇用情勢に悪影響を及ぼすには至っていなかったため、このような雇用状況になっていました。

このようなことは、良く発生する社会現象です。ちなみに、バブルの象徴にいわれていた、あの「ジュリアナ東京」は、バブル崩壊後にオープンしています。バブルが崩壊しても、人々の心はすぐに変わることなく、バブル気分がしばらく続いたのです。

ジュリアナ東京は、バブル崩壊後に開店したという事実は意外と知られてない

5月時点では、4月から増税されているにもかかわらず、人手不足などが顕著だったので、増税後の経済の先行きが不透明さもあり、雇用条件は改善を続け、バブル後の最高を更新したのだと思います。

これをアベノミクス第一の矢である、異次元の包括的金融緩和によるものてあることははっきりとしています。

そのまま、金融緩和策だけを続けていけは、6月以降も雇用状況は少しずつ改善して行ったものと思います。無論、大多数の人がそれを実感できるようになるまでは、まだまだ時間がかかったでしょう。少なくとも、後1~2年以上はかかったものと思います。

大企業などでも、一端かなり業績を落として、改革案を実行したとしても、それが元に戻り、さらには成長軌道にのり、給料があがりはじめるようになるまでには、少なくともかなりうまくいって、2~3年、普通は5年くらいかかるのが普通です。改革をはじめて、半年や1年で、給料があがらないなどと嘆いているような、社員はただの馬鹿です。

しかし、上の記事の欧米経済三紙は、このことはとりあげず、「実質賃金指数」は前年比3.8%のマイナスと大幅に下落したことのみ強調しています。これでは、全くバランスを欠きます。

何やら、上の記事を読んでいると、そもそも「アベノミクス自体」が失敗であったかのような扱いです。

しかし、5月までは雇用情勢は少しずつですが、改善を続けていました。それは、以下のグラフを観ても明明白白です。あまりにもはっきりし過ぎています。

クリックすると拡大します

就業者数は、アベノミクス後には、間違いなく改善を続けていました。しかも、5月まで改善していました。

それが、急に6月から落ち込んだとすれば、増税の影響であることは間違いないです。

そうして、これを皮切りに、雇用がまた悪化していく可能性が大です。

本来なら、増税するにしても、金融緩和策で経済が好転し、インフレ率が4%台くらいになるまで、待ってから、景気の加熱を防ぐという意味合いで増税すべきでした。

デフレの最中の増税はどう考えても間違いです。

上の欧米経済三紙は、これを報道せず、単に6月に雇用条件が悪化したことのみを報道して、アベノミクスが失敗であったかのような印象操作をしています。意図的にしたかどうかは、別にして、実際にそのような印象操作になっています。

デフレのときには、金融緩和と積極財政をするのが、常道です。積極財政としては、公共工事を増やす、減税する、給付金を増やすなどが、あたり前のど真ん中であって、増税は、積極財政ではなく、緊縮財政の一つです。

上の経済三紙の論調など、こうした日本政府の失政は報道せず、アベノミクスがそもそも失敗であったかのような印象操作をしています。

増税をした現在また、景気は足踏みします。そうなると、この欧米三紙のような、アベノミクスに対する批判が高まります。

私たちは、このような批判に対しては、即座に対応して、それが間違いであるとの反論をすべぎてす。またぞろ財務省やマスコミ、変態識者の駄論が巷を大賑わいさせることでしょうが、これにまどわされるべきではありません。増税したあげくに、金融緩和をやめてしまえば、また過去の日本と全く同じで、いつまでたってもデフレから脱却できなくなってしまいます。そんなことをしてしまえば、失われた20年ではなく、失われた40年がこれから私たちを待っていることになります。

欧米三紙のアベノミクスに対する印象操作は、韓国の旭日旗批判のように、間抜けで的外れ

上の欧米三氏の論調など、何を考えて報道しているのかわかりませんが、韓国が旭日旗を軍国主義の象徴のように扱うのと、同程度の愚かな行為です。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

日本銀行・白川方明総裁 辞任発表緊急会見 全文文字起こし(2013/2/5)―【私の論評】どこまでも日本を弱体化させたいマスコミ白川総裁の悪行を報道せず!!国民を塗炭の苦しみに陥れた白川への恨み忘れまじ!!





【関連図書】


増税と政局・暗闘50年史 (イースト新書)
倉山満
イースト・プレス
売り上げランキング: 6,580

消費増税でどうなる? 日本経済の真相 【2014年度版】 (中経出版)
KADOKAWA / 中経出版 (2014-05-21)
売り上げランキング: 2,086

財務省の逆襲―誰のための消費税増税だったのか
東洋経済新報社 (2013-11-08)
売り上げランキング: 39,708

インフレ貧乏にならないための資産防衛術
東洋経済新報社 (2014-06-27)
売り上げランキング: 24,520

2014年8月1日金曜日

“広島の悲劇”日本が間違った道を進めば、再び起こる可能性も―中国専門家が指摘―【私の論評】核で脅すわ、国内では粛清の嵐が吹くわで、これはいよいよ中国崩壊の序曲が始まったとみるべきか?

“広島の悲劇”日本が間違った道を進めば、再び起こる可能性も―中国専門家が指摘

王毅外交部長

7月25日は日清戦争が勃発して120周年の日だった。この記念日に合わせて北京で開かれた日清戦争関連のシンポジウムでは、複数の軍事研究家や歴史学者らが王毅外交部長が今年3月の「両会(全人代と政協)」の期間中に発言した言葉を引用した。その言葉は「2014年は1914年ではないし、1894年ではなおさらない」とのものあった。中国・新華網が28日伝えた。

中国史学会の張海鵬会長はこのシンポジウムで、「1894年は日清戦争が勃発した年、1914年は第1次世界大戦が勃発し、日本がドイツへの宣戦布告を口実に青島に出兵し、済南を占領した年で、いずれも日本の中国侵略にからんで忘れられない年だ」と説明した。

張会長は「今は中国と日本が国交を正常化して以来、最悪の関係となっており、改善には歴史を直視することが必要だ。日本は間違った道を進むことを避ける必要がある。もし軍国主義が復活し、間違った国策が再びとられれば、歴史の悲劇が再び起こることもあり得ないことではない。歴史を尊重しない国と国民には、歴史の報復がある」と語った。



張会長は「広島の原爆死没者追悼平和祈念館にあるプレートには、『誤った国策により犠牲となった多くの人々に思いを致しながら』との文字が記されている。これは広島の人々が正しく歴史を総括した結果だ」と指摘。「当時の小泉純一郎首相はこの言葉を掲げることに反対したというが、広島の人々が長い時間をかけて小泉氏と話し合い、最終的に掲げることができた。日本が再び国策を誤り、戦争が起きれば、悲劇がまた起きる可能性もある」と語った。

【私の論評】核で脅すわ、国内では粛清の嵐が吹くわで、これはいよいよ中国崩壊の序曲が始まったとみるべきか?

何やら、中国の核での恫喝には、焦りを感じます。中国の核については、それが日本を狙っていることなど、誰もが知っている公にされた事実です。これに関しては、このブログでも紹介したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。

「何も決められない大統領」 イラク混迷、高まるオバマ批判―【私の論評】鳩山よりモア・ルーピーのオバマにより、戦後体制は大きく後退した。世界ではとっくに戦後体制は崩れつつあるのに、日本だけがその枠内に収まり続けようとしてもそれは不可能である(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、中国人民解放軍対日攻撃概念図を添付してあるツイートをご紹介させていただきました。

そのツイートを以下に掲載されていただきます。



核搭載の、中距離弾道ミサイル、長距離巡航ミサイルなどが日本を標的にしていることは前から知られていることです。

確かに核の脅威はあるものの、日本には米軍が駐留していて、それが抑止力になっていることも事実であり、日本では、本当に戦争になったら、米軍が本当に守ってくれるかどうかわからないなどという論調がありますが、それにしても、中国はこれを無視するわけにもいかず、一定の抑止力になっていることは確かです。

さらに、最近では、日本の中距離弾道ミサイルや、長距離巡航ミサイルなどの迎撃能力が格段に向上しています。

もし、中国がこれらを日本に向けて発射したとすると、迎撃されて撃ち落とされる可能性もありますし、それに本当にこれを実施したとしたら、たとえ核爆発までいかなくても、その事実だけで、中国は世界から総スカンをくらいます。

おそらく、天安門広場事件の直後のように世界中から制裁を受け、とんでもない状況になります。そうして、天安門広場事件のときは、当時の日本の政府の配慮で、天皇皇后陛下が中国にお出ましになり、これによって、世界中の国々からの制裁はなくなりました。

しかし、現在では、日本政府もこのような配慮はしないことでしょう。そりゃ、そうです。せっかく当時の日本政府が中国に対して配慮をしたにもかかわらず、最近彼らはまるでそのような恩義などすっかり忘れたかのような傍若無人な振る舞いばかりしています。

こんなことは、わかりきっていることなのに、今まで中国は広島の話題など持ち出さなかったにもかかわらず、今回は広島をはっきりと事例出して、恫喝しています。

それにしても、マスコミはこの内容をどこもほとんど報道しませんが、本来日本のマスコミは、中国様の意図で動くはずですから、これはどんどん報道すべきだったと思います。

これを報道しないというのは、やはり現状の日本において、広島を事例として、核による恫喝をするようなことをすれば、今の日本人は強く反発するだけで逆効果になるということがあるので、マスコミもさすがにこれだけは、中国様を配慮するという意味あいでも、報道すべきではないと判断して、報道しなかったのかもしれません。

さすが、マスコミ諸兄、君たちも、単なる中国の下僕ではなかったわけだ! 中国の意図をそのまま、報道するだけではなく、少しは頭をつかい中国様に役に立つように成長したというわけですね。

身柄を拘束された周永興氏「合成写真)

それから、最近気になるのは、7月30日の産経トップには「周永興氏が失脚」でした。中国共産党内部の内紛がいよいよ頂点に達しつつあることを示していると言って良いと思います。中国の国内騒乱には、気をつかって、使いすぎということはありません。こういうときには、日本にとっても思いもかけないことに巻き込まれることも多いにありえます。

この次は、江沢民が粛清される可能性も多いにあります。もう、すでに権力を失っているといってもよいかもしれません。

江沢民(右)

しかし、江沢民のおかげで良い思いをしてきた高級党員や軍人らが、戦々恐々としつつも隙あらば習近平に一矢報いたいとうごめいます。彼らとしては、江沢民が失脚すれば、自分たちの立場なくなることははっきりしているして、立場がなくなるだけでも大変なのに、さらに命の危険すら現実味を帯びてきました。彼らも、黙って習近平に討ち取られるようなことはしないでしょう。

習近平だって、汚職にまみれた、腐敗官僚であることには変わりないので、何とか、体面をたもちつつも、習近平を倒すことを真剣に考えることでしょう。

中国では、このようなことは過去においても頻繁にありましたが、それにしても、もっと低い層で行われたことであり、今回のレベルでは久しくなかったことです。

こんなことは、中国の近現代史を見ただけで推察することが、可能です。しかし、今の日本人は歴史、それも特に近現代史を軽視してきたのでこのことを理解できないかもしれません。

日本においては、過去には、革命に失敗して日本に亡命してきた孫文や、日本の陸軍士官学校に留学した蒋介石はじめ多くの中国人がいたことを思い出すべきです。

孫文「左)と、蒋介石「右)

現在では、日本に亡命してくるような中国幹部がいるかどうかは知りませんが、多くの中国官僚が、金を横領して、海外に逃亡しているというのも事実です。孫文や、蒋介石のような志は全くありません。ただの金の亡者です。

あたり前の、核の脅威をことさらわざわざ強調してみたり、あからさまな、粛清が行なわれつつある中国。

これは、両方とも重大事です。いずれにせよ、中国の現体制は崩れる可能性は十分にあり、現体制が崩れたとしたら、軟弱な体制になるだけで、その時には本格的に中国分裂と崩壊が始まるかもしれません。

その可能性が一段と高まったことは確かだと思います。私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

「何も決められない大統領」 イラク混迷、高まるオバマ批判―【私の論評】鳩山よりモア・ルーピーのオバマにより、戦後体制は大きく後退した。世界ではとっくに戦後体制は崩れつつあるのに、日本だけがその枠内に収まり続けようとしてもそれは不可能である(゚д゚)!





【関連図書】

ヤバイ中国 (一般書)
ヤバイ中国 (一般書)
posted with amazlet at 14.08.01
渡邉 哲也
徳間書店
売り上げランキング: 80

中国の「反日」で日本はよくなる (徳間文庫 み 18-2)
宮崎正弘
徳間書店 (2014-08-01)
売り上げランキング: 63,939

中国崩壊カウントダウン
中国崩壊カウントダウン
posted with amazlet at 14.08.01
石 平
宝島社
売り上げランキング: 24,559



2014年7月31日木曜日

日本人は凄いという内容の本やテレビ番組をみて喜んでいるとアホになる―【私の論評】日本と日本人は駄目、という内容の本やテレビ番組をみて喜んでいるとアホになるし、そういうコンテンツばかり作成している日本のマスコミ関係者は若年性認知症になる(゚д゚)!

日本人は凄いという内容の本やテレビ番組をみて喜んでいるとアホになる

自画自賛多いに結構ではないか? 旭日旗は美しい!


鏡に「世界で一番うつくしいのはあなたです」と言わせて喜んでいる王妃の姿はおぞましいですが、テレビに「日本人は世界中で尊敬されているんです」と言わせて喜んでいる視聴者の姿も同じくらいおぞましいものです。

世界には様々な意見を持った人がいます。その中から「日本のここが凄い」とか「日本人はこんなに尊敬されている」なんていう、自分達にとって耳当たりの良い話だけを集めてもそれは客観的評価ではありません。自分にとって耳当たりの良い話だけを聞いて喜んでいるというのでは裸の王様と同じです。

テレビ局は視聴率の取りやすい番組を作ろうとします。こういうバカげた番組を作って視聴率を稼ごうとするテレビ局の倫理観の低さにはもちろん問題がありますが、こういうバカげた番組の視聴率を上げてしまう視聴者にこそ最も大きな問題があります。

そもそも、もし仮に日本人全般の評価が高いとしても、それによってテレビを見ている一個人の価値が高まるわけではありません。もし仮に日本人の平均能力が世界の他の国々と比べて高いとしても、それはそこに属するすべての人の能力が高いという証明にはなりません。個人の存在に価値があるかどうかはどこまで行っても個人の問題でしかありません。

そういうくだらない番組を作って視聴率を稼ぐテレビ局も、そういうくだらない本を売って儲ける人達も、その後の世界がどうなるかなんて考えていません。彼等はただ無責任に目先の小銭を拾ってまわっているだけで、それ以外なにも考えていません。相手を褒めていい気にならせて稼ぐというキャバクラ嬢的な商売にいつまでも騙されていてはいけません。

たかが低俗なテレビ番組の話ということで済ましてしまうべきではありません。

太平洋戦争に突入する前後の日本では、大衆は戦争に勝つことを望みました。マスメディアは、大衆に現実を説明する役割を放棄し、大衆の望む勇ましい内容ばかりを書きたてて売上を伸ばそうとしました。同様に、世論に迎合する政治家は現実を無視して強硬な外交姿勢を貫きました。その結果、勝つ見込みのない無謀な戦争を始めてしまいました。

日本人は凄いという内容の本やテレビ番組を見ている側も作っている側も、かつての失敗から何も学んでいません。マスメディアのやるべき事はお金儲けだけではありませんし、大衆の側もいつまでも裸の王様のままではいけません。

日本の良い所を見出すことのどこが悪いのか? 日章旗は素晴らしい!

関東大震災の直後、パニックに陥った人々は朝鮮人が井戸に毒を入れたというデマを信じて朝鮮人を虐殺しました。東日本大震災の被災者はパニックには陥りませんでしたし、略奪や暴動も起こりませんでした。この間、日本人とその社会は間違いなく進歩しています。しかし、すでに完成しているわけではありません。ひとりひとりの人間も社会も、まだ発展の途上にあります。

いま自分が生きている社会に生きにくい部分があるなら、その責任は自分にもあります。自分は常に被害者で加害者は自分以外の誰かということではありません。社会に問題があるならば、その社会に属するすべての人が被害者であり加害者でもあるのです。

すべての人がそれぞれの幸せを実現できる社会、すべての人が自分に適した生きやすい環境をえられる社会を実現するためには技術の革新だけでは十分ではありません。ひとりひとりの人が寛容性を高められれば、社会全体の寛容性も高まります。ひとりひとりの人が多様性を受け入れられれば、社会全体も多様性を受け入れられます。社会をよりよくするためには、まずひとりひとりの人間が進歩する必要があります。残念ながら、自分を褒めてくれるテレビ番組を見て喜んでいても、まったく前には進みません。

あなたはどう思いますか?

ふとい眼鏡の電子書籍


【私の論評】日本と日本人は駄目、という内容の本やテレビ番組をみて喜んでいるとアホになるし、そういうコンテンツばかり作成している日本のマスコミ関係者は若年性認知症になる(゚д゚)!

なにやら、最近上記のハフィントン・ポストのような論調の記事があちこちに出ています。

まずは、朝鮮日報には以下のような記事が掲載されています。
日本社会に広まる「自画自賛症候群」、背景に韓中の成長
東京新聞では以下の記事が掲載されています。
近ごろ日本を覆う「自画自賛」症候群は何の表れか

ハフィントンポストに掲載されているのと、同様な記事が朝鮮日報と東京新聞にも掲載されています。、一体どういうことなのでしょう。ネガティブ・キャンペーンの一環でしょうか。

それとも観測気球か?このような記事がたくさんツイッターなどで、ツイートされれば、この趣旨で盛り上げようというつもりなのかもしれません。しかし、今ではこのブログの趣旨のようなツイートならあるでしょうが、日本人駄目論は受けないでしょう。

それにしても、2年くらいまでは、日本ダメ論がはやっていたようで、それなりに売れたようですが、今はほとんど売れません。その最たるものは、「自虐的歴史観」に基づいた、日本人駄目論、日本駄目論だったと思います。

結局、「自画自賛症候群」なるものは、形を変えた「日本人駄目論」に過ぎません。

日本人駄目論が売れなくなったことについては、このブログでも掲載したことがあります。

そのURLを以下に掲載します。
政権批判ばかりのメディアや「ダメダメ」論の学者はもういらない! いま、国民が知りたいのは「どうしたら暮らしが良くなるのか」である!―【私の論評】これからは、「良くなる」「良くできる」論が幅を効かせて行く時代!!潮目の変化を見れない政治家やマスコミは没落していくのみだし、没落したほうが世のため人のため!!
この記事は2013年03月01日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部分だけコピペさせていただきます。

"確かに「ダメダメ」論はもううけないです。上の記事の、要旨は以下のようなものです。
 読者は夕刊紙や週刊誌に立派な能書きや上から目線のご託宣を求めているわけではない。政権の打ち出す政策がピンぼけばかりで、生活が苦しくなる一方なら、激しい政権批判の紙面でも売れる。だが、ひと儲けできるチャンスが目の前にあるなら、能書きより「どうすれば儲かるのか」という話に関心が向かうのは当然だ。
斉藤誠一教授 何やらこの人の顔が「ダメダメ」に見えてくる
そうして、御託宣の事例として、斉藤誠一橋大学大学院教授の27日付朝日新聞オピニオン欄の以下の記事内容をあげています。
エネルギー、食料の価格が上昇しているところに円安が進めば、ガソリンや灯油、野菜の値段はさらに上がる。給与明細の額が増えても必需品価格がもっと上がれば、暮らし向きは悪くなる。・・・小泉構造改革で問題になった『格差』がもっと顕著になる可能性があります 。
 そうして、学生に向けての言葉として、以下のような内容もあげています。
斉藤教授は「デフレの要因は、日本経済の国際競争力が弱くなったからです」とも言う。それじゃ、どうしたらいいのかと言えば「日本がこれだけ高い生活水準 の経済を保とうと思ったら、それに見合う労働の質が必要。いつも学生に言っています」と指摘する。つまり「もっと勉強しろ」だ。
本当に、うんざりですね。この気持ち良くわかります。本当に日本のマスコミや、学者のとくに「ダメダメ」論にはあきれかえって、うんざりです。やれ、金融緩和をすれば、ハイパーインフレになるとか、金融緩和してもダメだとか、日本経済はダメだとか、日本はダメだとか、日本人はダメだとか、民主党はダメはわかるにしても、発足してから半年もたっていない安倍政権がダメだとか、「もう!!いい加減にせいや!」!といいたくなります。"

このあたりから、日本駄目論、日本人駄目論は影をひそめていきました。まさに、潮目の変化だったと思います。

そうして、この記事では、これからは、「良くなる」「良くできる」論が幅を効かせて行く時代となることを予告しました。

まさに、その通りとなったと思います。最近の、日本や日本人が凄いなどというテレビ番組の視聴率が高かったり、書籍が良く売れるのは、まさにその現れです。

最近の、このブームは、かなり長い間「日本駄目論」「日本人駄目論」が幅を効かせてきたことに対する反動でもあると思います。

普通の常識からすると、世界のどこの国の人でも、自分の国の良い点、それもどこかの国と異となり、本当に良い点を誇らしげに語るのは、観ていて気持ちの良いものです。

しかし、日本だけが違いました。マスコミなどとにかく、日本や日本人の悪い点を挙げ連ねたり、あるいは捏造してまで掲載していました。それも執拗に何回も何回も掲載していました。どこの国のマスコミかと疑いたくなるようなものを日々掲載していました。

最近の決定打としては、あの河野談話が、河野談合にすぎなかったことが明るみに出たことです。慰安婦問題は、日本駄目論の最たるものですが、そんなものはもともと存在しないことがはっきりして、多くの人々が自虐的歴史観の呪縛から解き放たれたと思います。

心理学では、人のことでも、自分のことでも、ネガティブなことばかり挙げ連ねる人は、結局のところ老化もはやまり、頭も悪くなります。マスコミの人間が馬鹿になったのは、こういうことばかり繰り返してきた結果ということもあると思います。

このブログでは、西村幸祐氏の『マスコミ堕落論』という書籍の書評を掲載したことがあります。

そのURLを以下に掲載します。
【書評】『マスコミ堕落論』西村幸祐著―【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 この記事で、西村氏が「メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれた! 」と主張していることに対してその原因としてマスコミかんけいしゃに「機能的非識字者」が増えたからではないかとの仮説をあげてみました。

「機能的非識字者」とは、自分の名前は書けるし、Facebookで近況をアップロードできるけれど、「社会の中で能動的に活動するため、自身の目的を達成するため、自身の知識や能力を発展させるために、文章を理解し、評価し、利用し、関与していく能力をもたない人」のことです。

そうして、マスコミ関係者のほとんどは、一応大学を卒業しているなどのことから、本来は機能的識字もあったとは思いますが、結局、思考軸に「日本」という軸がなく、これが、彼らの頭を悪くした結果が、「機能的非識字者」になった原因であるかもしれないことを掲載しました。

そうして、本日はさらに、新たな原因を付け加えたいと思います。それは、もうお分かりと思います。それは、年がら年中、日本や日本人が駄目なことを掲載し続けることを繰り返しているうちに、ネガティブ思想に凝り固まり、頭が悪くなってしまったということです。

そりゃそうですわ。とにかく、自分の住んでいる国、自分が生まれた国について、長期にわたって、ネガティブな面ばかり探し出し、そうしてそのネガティブな面を記事などにするようなことを日々繰り返していれば、頭は悪くなります。

ドラッカー氏も、人をみるときには、その人間の良い面を見ることをすすめています。悪い点ばかりみていても、結局何にもならず、やはり良い点を見出し、それを伸ばしてやるのが最上だとしています。

悪い点ばかりみていて、それを注意して治そうとしてしも、それはなかなかうまくいくものではありません。良い点を見出すのが最上なのです。多くの人は、この逆をしてしまい、失敗してしまいます。

マスコミは日本や日本人の悪い点ばかり、注目して報道をしてきた結果、何ら社会に貢献することもできず、西村氏が主張するように、「メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれた! 」のです。


日本の良い所を見出そう(゚д゚)!

そりゃそうです、一般国民は少なくとも、マスコミのように体系的に職務として、日々日本や日本人の悪いところばかり注目するということはないですから、マスコミ関係者のように頭脳がおかされるということはありません。

私は、西村氏の主張は、一般国民が頭が良くなったというよりは、マスコミ関係者の頭が相対的に悪くなったのだと思っています。一連の靖国報道、集団的自衛権報道、秘密保護法報道、オスプレイ報道の空騒ぎを見ているとそう結論せざるを得ません。

ただし、マスコミは、日本や日本人の批判をいっさいすべきではないということを主張したいわけではありません。批判はすべき思います。ただし、その批判の目的としては、日本や日本人がよくなってもらいたいという趣旨で行われるべきものであり、他国の利益にかなようようなことを目的としていては、ただの馬鹿ですし、これを繰り返していれば、本当の馬鹿になるといいたいだけです。



このまま、日本の悪いところ、日本人の悪いところにばかりに注目していけば、マスコミ関係者の中にいわゆる、若年性認知症が蔓延するようになるかもしれません。実際にそうなりかけています。

西村氏の『マスコミ堕落論』などを読んでいるとまさしく、そう思ってしまいます。左翼系の人々や、マスコミなど統計をとってみれば、他の仕事をしている人たちよりも、認知症になりやすいという結果がでるかもしれません。

そう思うのは、私だけでしょうか? 皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

政権批判ばかりのメディアや「ダメダメ」論の学者はもういらない! いま、国民が知りたいのは「どうしたら暮らしが良くなるのか」である!―【私の論評】これからは、「良くなる」「良くできる」論が幅を効かせて行く時代!!潮目の変化を見れない政治家やマスコミは没落していくのみだし、没落したほうが世のため人のため!!

【書評】『マスコミ堕落論』西村幸祐著―【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!


【関連図書】





大間違いの太平洋戦争
大間違いの太平洋戦争
posted with amazlet at 14.07.29
倉山 満
ベストセラーズ
売り上げランキング: 112

2014年7月30日水曜日

新聞に5%の軽減税率を 日本新聞協会が要望―【私の論評】日本を弱体化させる大手新聞の軽減税率許すまじ!大手新聞には、すべて50%の付加税率を適用するように要望します(゚д゚)!

新聞に5%の軽減税率を 日本新聞協会が要望

日本新聞協会の白石興二郎会長

 日本新聞協会の白石興二郎会長(読売新聞グループ本社社長)は29日、自民、公明両党の与党税制協議会が開いた消費税の軽減税率制度をめぐるヒアリングで、税率10%への引き上げ時に、新聞に5%の軽減税率を適用するよう要望した。

 白石会長は意見聴取後、記者団に「新聞は日本人の知識水準の維持や向上、文化の発展、民主主義社会を守る重要な必需品である」と強調。「読者への負担をできるだけ小さくするという観点からお願いしている」と述べた。

【私の論評】日本を弱体化させる大手新聞の軽減税率許すまじ!大手新聞には、すべて50%の付加税率を適用するように要望します(゚д゚)!

新聞各社が、軽減税率を望んていることは以前からこのブログに掲載しています。そもそも、軽減税率は何かということも、このブロクに掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
自民、10%へ2段階上げ同意=軽減税率を主張―消費税3党協議―【私の論評】自民党が次の選挙で勝利するためには、次の総裁選で谷垣総裁を討ってデフレ退治を全面に打ち出すことだ!!

軽減税率とは、要するに、同じ食品でも、贅沢品には税率を高くし、必需品に関しては低くするというものです。



海外では、上記のような内容で、軽減税率が導入されているところもあります。衣料品でも、明らかに学校での体操着のようなものには軽減税率が、適用されている国もあります。

衣料品でも、明らかに必需品ではないビキニなどは軽減税率の対象ではない


しかし、新聞に軽減税率が適用されているという事例は確かに多いです。それは、以下の表をご覧いただければ、良くご理解いただけると思います。

世界各国の軽減税率「クリックすると拡大します)
確かにこの図でわかるように、世界のほとんどの国々において、新聞は軽減税率が適用されています。私は、他国の場合は、確かにこれで良いと思います。

しかし、日本の新聞の場合はそうはいかないと思います。

なぜなら、日本以外の国々の新聞の場合は、左翼系だろうと、右翼系だろうと、どのような立場であろうと、自国の国を弱体化させるようなことを主張するような新聞はないからです。

日本の新聞は明らかに反日的です。

なぜ、日本の新聞が反日的なのかは、本日は説明しません。

これに関しは、昨日の記事でも紹介した西村幸祐氏の最新書籍をご覧いただければ、良くご理解いただけるものと思います。

昨日の記事のURLを以下に掲載します。
【書評】『マスコミ堕落論』西村幸祐著―【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!
とにかく、日本のマスコミは、無論ほとんどすべての大手新聞など、酷く反日的です。ちなみに、日本の主要新聞の記事内容を翻訳して、海外のまともな先進国の人々に読ませると、多くの人が、「極左系新聞」であると思うそうです。

かろうじて、真ん中と思うのは、産経新聞のみで、極右などはもとより、右側よりの新聞もないそうです。それだけ、日本のマスコミは極左系にねじれているということです。

日本の大手紙はすべてこんなものですから、私としては、これは左翼系の人々のお遊び新聞であって、とても必需品などとは呼べる代物ではないので、私としては、大手新聞は、すべて50%の付加税率を適用するように要望させていただきます。

ということは、消費税が8%であれば、大手新聞だけは、58%の消費税率にするということです。消費税が10%になれば、60%の消費税率とするということです。欧米では、タバコの税率はバカ高く、このくらいの税率です。

なぜ、そんなことをするかといえば、タバコはもともと嗜好品で贅沢品でもあり、体に害があるからです。

日本の新聞など、普通の人には全く必要のない左翼系の思想を流布するものですから、贅沢品であり、しかも人間の思考に害を与えるので、これくらいの付加税率をかけるのは当然のことと思います。

新聞業界は今頃軽減税率のことを言い出したのではなく、前々から、軽減税率の適用を要望していました。

それに関しては、このブログでも紹介したことがあります。その記事のURLを掲載します。
「米国債はデフォルト危機」と大騒ぎする日本の新聞は「財政破綻」「増税」は好きだが、自分たちだけ「軽減税率」求める浅ましさ ―【私の論評】消費税率アップが、新聞業界と財務省の共通の利益だが、アメリカの利益にはならない!!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事は、2011年7月26日のもので、ちょうど3年前のものです。この頃から、新聞は復興税をはじめ、消費税に関してては前のめりであったことが良くわかります。

以下にこの記事より、抜粋します。
マスコミも日経、読売、朝日等主要紙は復興増税に賛成だ。実はそのために、学者に働きかけるなどの布石も打っている。自らの紙面を使って、増税派の学者にどんどんと意見を書かせている。学者側もそれに応じて、復興増税への賛同者を集めている( http://www.tito.e.u-tokyo.ac.jp/j_fukkou2011_list.htm )。この裏側には作業を手伝っている大手新聞がいるという噂だ。  
しかし、かねてより指摘してきたが、震災のような一時的ショックへの財政対応した場合の財源について増税というセオリーはない。直感的にいえば、100年に一度の震災なら、100年国債を発行して、その負担は100年で分割するのがいい。仮に10兆円が3次補正とすれば、100年間で分割するので、1年で1000億円だ。ところが、3年だと1年で3.3兆円になる。  
それにもかかわらず、大手新聞が復興増税に前のめりな理由の一つに、大手新聞の幹部の属人的なものがある。幹部の中には若いときに旧大蔵省記者クラブキャップを務め、旧大蔵官僚から情報リークを受けていた人もいるからだ。  
大手新聞は、3次補正だけでなく、消費税増税にも前のめりだ。菅政権が、6月30日、消費税について「2010年代半ばまでに10%に」と決めると、その翌日の7月1日は時期を明確にせよなどと財務省応援団みたいな後押し記事ばかりで、消費税上げに賛成だった。 
この記事にもあるように、この時すでに、大手新聞が復興増税に前のめりなる理由の一つに、大手新聞の幹部の属人的なものがあることを指摘しています。

大手新聞の幹部の中には若いときに旧大蔵省記者クラブキャップを務め、旧大蔵官僚から情報リークを受けていた人もいるのです。

そうして、財務省側は、新聞社などに、こうしたコネ以上のコネを構築しました。
この国は俺たちのためにある そこどけ!財務省「花の54年組」4人衆のお通りだ 加藤勝信・木下康司・香川俊介・田中一穂―【私の論評】アベノミクスを完遂するために、安部総理が財務省対策の深謀遠慮を巡らしてそれを実行できなければ、この国は終わるかもしれない(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、財務省はメディアの中枢を押さえている事実に関する部分のみ以下にコピペさせていただきます。
  「財務官僚の特徴は、自分が生き延びることよりも、組織が生き延びることに重点を置くこと。だから、天下り先も含めて人材をきちんと配置していくんです。元次官の丹呉泰健さんもJTの会長に収まったし、勝栄二郎さんは、その丹呉さんに代わって読売新聞の監査役になり、真砂靖さんは日本テレビの社外取締役に。いつの間にか、新聞と電波というメディアの中枢を押さえているんです」  
歴代の先輩次官たちに天下り先を用意して、いずれは自分たちもそこに収まる腹積もりだろう。彼らの目には「国民の生活」など見えていない。
勝栄二郎元財務次官は、IT企業の社長に収まったのが、読売新聞の監査役に収まったり、真砂氏が日本テレビの社外取締役になったりと、財務省は着々とメディアの中枢をおさえています。

これは、どうしてかといえば、メディアと関係を強化して、特に新聞各社には、軽減税率を餌にして、財務省の増税キャンペーンを成功させようという意図の現れです。

「国民生活」などは、二の次で、財務省は、差配できる財源を増やすためという省益のため、新聞は軽減税率の適用という自らの利益のため、今年も大増税キャンペーンを繰り返し、昨年、今年の4月からの8%増税を安部総理にやむなく、決断させたように、今年も来年4月からの10%増税を迫ろうとしているのです。

こんな新聞に、軽減税率などとんでもないです。50%の付加税率を適用すべきです。平たくいえば、これだけ税率高ければ、潰れるしかありません。要するに、はやくこの世から消えて欲しいということです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

自民、10%へ2段階上げ同意=軽減税率を主張―消費税3党協議―【私の論評】自民党が次の選挙で勝利するためには、次の総裁選で谷垣総裁を討ってデフレ退治を全面に打ち出すことだ!!

【書評】『マスコミ堕落論』西村幸祐著―【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!

「米国債はデフォルト危機」と大騒ぎする日本の新聞は「財政破綻」「増税」は好きだが、自分たちだけ「軽減税率」求める浅ましさ ―【私の論評】消費税率アップが、新聞業界と財務省の共通の利益だが、アメリカの利益にはならない!!

この国は俺たちのためにある そこどけ!財務省「花の54年組」4人衆のお通りだ 加藤勝信・木下康司・香川俊介・田中一穂―【私の論評】アベノミクスを完遂するために、安部総理が財務省対策の深謀遠慮を巡らしてそれを実行できなければ、この国は終わるかもしれない(゚д゚)!


【関連図書】




増税と政局・暗闘50年史 (イースト新書)
倉山満
イースト・プレス
売り上げランキング: 14,766






2014年7月29日火曜日

【書評】『マスコミ堕落論』西村幸祐著―【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!


マスコミ堕落論-反日マスコミが常識知らずで図々しく、愚行を繰り返すのはなぜか (SEIRINDO BOOKS)


尖閣、竹島問題を報じる朝日新聞などのメディアでは反日イデオロギーが優先され、そこに堕落の原因がある、と説く。堕落しているうえに、安全保障について鈍感になり続けており、「劣化一直線」となっていると批判する。

こうした報道は終戦後、連合国軍総司令部(GHQ)が日本人に戦争罪悪感を植え付けようとした「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」に起因すると指摘。連合国の占領施策を単に守るというよりも、日本自らが育ててきてしまったと強調するなど、社説を中心にメディアの現状、問題点を鋭く分析している。(青林堂・本体1200円+税)

【私の論評】メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれたは、メディアに「機能的非識字者」が増えたためでもある(゚д゚)!

この書籍、前々から興味があったので、購入しようとして本日Amazonにアクセスすると、以下のような表示がでました。
















一時的に在庫切れということで、残念でした。また、入荷したら購入しようと思います。明日、函館に行くので函館蔦屋書店にでもいけば、あるかもしれません・・・・・・・・。

それにしても、それくらい人気があるということです。

購入できなかったので、以下にAmazonの内容紹介を以下にコピペさせていただきます。

内容紹介
「メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれた! 」
マスコミを論ずれば右に出る者はいない、あの西村幸祐がおくる
反日報道亡国論の決定版。
堕落の構造にあるマスコミを徹底分析!

目次
あらかじめ堕落したマスコミたちよ――前書きに代えて 
第1章:反日マスコミは今や芸風を競うコメディアンである
―あらかじめ堕落したマスコミたちの構造的凋落―
堕落のうえに劣化一直線の反日マスコミ
サブ化するメインストリーム
マスコミの経営的凋落の可能性
信頼に足るべきメディアとは何か 
第2章:反日マスコミの知的劣化が、「彼らが望まぬ政権」をかえって守る
―特定秘密保護法をめぐるお祭り騒ぎの馬鹿らしさ―
アベノミクスを〈給料〉でしか語れないメディアの知的劣化
最も評価されるべき、日本・ASEAN特別首脳会議
21世紀の大東亜会議は特定アジアからの「脱亜」がテーマ
見離されるときは近い、外交安全保障に無知な日本メディア
特定秘密保護法にまつわる馬鹿騒ぎメディアの深い根
マスコミには知性もなければ常識もない
知る権利の阻害を反対理由にするマスコミの図々しさ
スパイ防止法廃案キャンペーンを繰り返しただけのマスコミの愚行 
第3章:反日マスコミの図々しさが、「進まぬ議論」をかえって許す
―責任を回避するための、思考停止と論点のすりかえ―
いかにバカバカしかろうが社説は主張である
西村流社説批評(1) 自らの反省も評価もない、領土問題に関する社説の気味の悪さ
西村流社説批評(2) アメリカの犬であることを露呈してしまった、安倍外交評価社説
西村流社説批評(3) 東京新聞という反日カルト団体機関紙について
西村流社説批評(4) 日米首脳会談に触れて露呈する、反日メディアの安全保障知らず
西村流社説批評(5) 日中関係についての社説で売国の具体的意味が知れる
西村流社説批評(6) 支那の残虐に鈍感な、非人間的な似非インテリズム
西村流社説批評(7) 反日社説が、かえって安倍首相のレベルを引き上げる
西村流社説批評(8) 日韓関係社説における反日マスコミの保身の醜さ
西村流社説批評(9) 古臭いパラダイムのまま勉強したくないメディアの怠慢
西村流社説批評(10) 一般国民の常識に追いつけない反日メディアの根なし具合
西村流社説批評(11) 攻撃のための攻撃でしかない不毛なNHK関連社説
西村流社説批評(12) 外交・国防・安全保障音痴が露呈するウクライナ問題関連社説
西村流社説批評(13) ヘイトスピーチ報道はあきらかに反日メディアのキャンペーン
西村流社説批評(14) ヘイトスピーチ? 差別される私たち日本人を語るべきだ 
第4章:反日マスコミの常識知らずが、「国民の知る権利」を阻害する
―失われた20年を温存したい? 安全保障への決定的無知―
反日マスコミの集団的自衛権報道は国民を現実から遠ざける
あまりにも報道されなさすぎる自衛隊の活動とその理由
厚木基地の自衛隊機夜間飛行差し止めは支那の利益保護
反日マスコミは自衛隊が人を射殺するのを手ぐすねひいて待っている
集団的自衛権は戦後サンフランシスコ体制が生んだ観念のお化け
哀れでさえある平和と戦争についての無知 
第5章:反日マスコミに「わが国日本」が存在しない理由
―日本=連合国(国連)自治区説―
GHQコードをかたくなに守る不思議
日本=連合国(国連)自治区説
内容は、まだ読んでいないので、書評そのもは避けますが、目次を見ているだけでも、反日メディアを長年にわたって批判追求し続けてきた、西村幸祐氏の集大成的な書籍であることが理解できます。

上記の書評では、「連合国の占領施策を単に守るというよりも、日本自らが育ててきてしまったと強調するなど、社説を中心にメディアの現状、問題点を鋭く分析」としていますが、まさに西村氏はこれを多くの人々に理解していただくために著述されたのだと思います。

私自身は、西村氏の論評には大賛成で、その通りなのですが、それ以外にもマスコミを劣化させている理由があり、それがさらに輪をかけてマスコミを酷くしてしまっている点があると思っています。

それは、どういうことかといえば、このブロクにも以前掲載したことがあるので、その記事のURLを以下に掲載します。
【主張】教組ツアー 教育の場にふさわしいか―【私の論評】時局という言葉を理解できない大分県教職員組合は、新たなタイプの機能的非識字者か?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、最近はこの「機能的非識字者」がマスコミ関係者にかなり増えいるということが、マスコミの堕落にさらに拍車をかけているのではないかと思います。

「機能的識字者」について、この記事では以下のように説明しました。

Facebookを読めても、現実は理解できない「機能的非識字者」が増えている
機能的非識字者とは、自分の名前は書けるし、Facebookで近況をアップロードできるけれど、「社会の中で能動的に活動するため、自身の目的を達成するため、自身の知識や能力を発展させるために、文章を理解し、評価し、利用し、関与していく能力をもたない人」のことでもある。
「非識字者」とは、読み書きのできない人だけを指すのではない。読み書きはできるけれど、新聞記事の内容を理解できないなど、満足に使いこなすことのできない「機能的非識字」が存在する。
「機能的識字能力」とは、興味深い本を選ぶ能力、読書に没頭する能力、新聞を購入する選択、経済的・政治的提案をその(非常に大きな)総体において評価する能力のような、ひとりの人間を機能的非識字者ではなく能動的な市民にする能力のことだ。 
彼らもまた、私たちの学校からしばしば落第していく若者たちと同様にガス料金が値上げされてようやくウクライナの紛争を問題と思う、あの大勢の人々の一部となる危険がある。(ブログ管理人注: この記事はイタリアで書かれたもので、イタリアもロシアからパイプラインで、ガスを輸入しているので、ウクライナ問題はガス料金に直結しています)
「機能的非識字者」については、以下のURLに詳細が掲載されています。興味のある方は、是非ご覧になって下さい。
新たな「非識字者」が増えている:Facebookを読めても、現実は理解できない人たち
大手マスコミの幹部や、新聞記者やテレビのコメンテーターなどに、「機能的識字者」が増えているではないかと思います。

たとえば、本日の日経新聞には、以下のような記事が掲載されていました。
旬のサンマが届かない…トラック新規制の衝撃 
 北海道のサンマが西日本に、九州のレタスが東日本に届かない――。こんな事態が現実味を帯びてきた。原因は今年1月から適用されているトラックの新規制。安全を確保し過重労働からドライバーを救うはずの規制なのだが、逆に、高いハードルを越えられない中小零細の運送業者を「仕事の放棄」に追いやっている。過酷な労働集約の上に効率化が進んできたという日本の物流の現実が、矛盾となって吹き出した。
この記事を書いた日経新聞の記者は、こうした最近の物流の危機をトラック新規制のせいだとしています。 その部分のみを以下にコピペさせていただきます。
 なぜこうした「食卓の異変」が起きているのか。原因を遡ると2012年4月に関越道で発生した高速ツアーバスの事故に行き着く。金沢・富山―関東を片道3000円台で運行するバスが藤岡ジャンクション付近で防音壁に激突。乗客7人の命が失われ、乗客乗員39人が重軽傷を負った、あの惨事だ。 
 短期雇用で十分なドライバー教育をしない。名義貸しによる無許可営業。車両整備を怠る――。問題を重く見た国土交通省は昨秋、バスだけでなくタクシーやトラックなど自動車運送事業者全般に対する監査方針・行政処分の基準を改正。今年1月からその適用を始めたところ、北海道と九州の中小零細トラック業者を中心に大混乱が湧き起こった。
記事全体を読んでいただくとおわかりなると思いますが、この記者はこの出来事の原因としてトラックの新規制だけをあげています。

これは、一面正しいといえば、正しいかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。私は、それだけとは思いません。ひよっとしたら、トラック新規制がなかったとしても、同じようなことが起こっていた可能性も十分あると思います。

こうした混乱の原因としては、トラック新規制の問題に加え、長期デフレのせいで異常な勤務実態のが恒常化していた状況が変わりつつあるということも原因の一つとしてあると思います。

もし深刻な長期デフレが今も続いていれば、たとえトラック新規性ができたにしても、まだまた、過積載とか、長時間労働などの異常事態は続いていた可能性があります。

なぜ、「食卓の異変」がおきたかといえば、まだ日本はデフレの真っ最中ですが、昨年の4月より、異次元の包括的金融緩和が行なわれたため、雇用状況が改善されたため、働く人が、異常な勤務実態の会社を避け、他の仕事に移ったということが考えられます。

日本は、過去20年にもおよぶ長期デフレにあったこと、それが昨年の金融緩和で雇用条件が緩和されつつあるし、そのような統計数値も散見されます。これを理解すれば、この「食卓の危機」はおそらく一時的なものかもしれないことが理解できます。

ただし、これからはしばらく、どうなるかわかりません。4月から増税をしたため、5月あたりから、消費などの指数が落ち込んでいます。特に、消費に関しては、33年ぶりの悪さであるということもあります。とすると、また日本はデフレスパイラルの底に沈み、異常な勤務実態の業務にも仕方なく就く人が増えて、この問題も解消されるかもしれません。


そもそも、ブラック企業が跋扈する最大の理由は、デフレです。デフレが、解消されれば、ほとんどのブラック企業は消えてなくなります。なぜなら、デフレが解消されれば、雇用状況が良くなり、最初からブラック企業になど就職せず、まともな会社に就職する人が増えるからです。

また、運悪くブラック企業に就職してしまっても、他のまもともな会社も人を大勢募集するようになるので、転職も容易です。そうなれば、ブラック企業から他の企業へ転職する人が増え、ブラック企業は、人手不足で経営がなりたたなくなります。

しかし、多く新聞・テレビでは、こうしたことを報道しません。

なぜか、この日経新聞の記事のようにデフレと雇用は全く関係ないかの如く報道します。こんなことは、デフレがどういうものであるのか、少し勉強すれば、誰にでも理解できます。

雇用などの問題に関心を持って、いろいろ調べていけば、フィリップス曲線などに自然に行き当たり、その時々の経済状況と、雇用との間には密接な関係があることが理解できるはずです。

まともな「機能的識字」ができれば、このようなことはすんなり理解できると思います。しかし、これができなければ、ブラック企業がはびこる原因を、悪人のせいだけにしたり、社会制度だけの問題にしてみたりして、本当の原因を知ることはできません。

この新聞記事を書いた日経新聞の記者はまさしく、そうなのだと思います。

このようなことは、枚挙に暇がありません。

「デフレから子供たちを守るために、我が家では節約して貯金する」これは正しいです。

しかし、「デフレから子供たちを守るために、政府に節約して貯金することを求める」これは間違っています。逆効果です。不況のときに、政府支出を減らせば、ますます景気は悪くなります。

「デフレから子供たちを守るために、日本銀行に節約してもらうため、金融引き締めをしてもらう」これも、全くの間違いです。こんなことをすれば、さらにデフレは深刻なことになります。

これが間違いであるということは、まともな書籍など読んで、「機能的識字能力」があれば、すぐに理解できます。

今のマスコミは、いろいろと屁理屈は、つけていますが、結局はこうした間違いを正しいものとして流布しています。それも、積極的に実施しています。

また、マスコミは何でも赤字とつけば悪いものと決めつけて報道します。

「家計が赤になると良くないので、何が何でも黒にする」これは、正しいです。

しかし、「貿易収支の赤字や、経常収支の赤字は良くないので、何が何でも黒にしなければならない」ということは、間違いです。

そもそも、貿易収支や、経常収支などは家計などとは違います。これを家計と同じように捉えるということは、高校生の政経の理解もないということです、「機能的識字能力」があるかどうかを疑われても仕方ありません。



これも、高校の政経の教科書を読んだり、何か書籍を読めば十分理解できることです。それも、何も高等な理論など学ぶ必要はなく、言葉の定義をしっかりと、まともに理解すれば理解できることです。

それに現実の世界をみまわしてみれば、多くの工業製品を輸入して、貿易収支や、経常収支が恒常的に赤であるにもかかわらず、一人あたりのGDPは、上位にある豊な国になども存在します。

しかし、しばしばマスコミは、何らの前提条件もなく、貿易赤字や経常収支赤字自体をあたかも悪いことであるかのごとく、報道します。

これについては、最近では読売新聞の報道がありました。
貿易赤字、半期で最大の7兆5984億円
この記事も、日本経済についての正しい内容を報道するものではありません。とにかく、この記者は赤字になれば、何でも悪いものと考えているようです。

新聞記者とか、テレビのコメンテーターは、おそらく日本語の文字は読めるし、それを発音する事はできるのだと思います。

これらの人たちには、、興味深い本を選ぶ能力、読書に没頭する能力、新聞を購入する選択、経済的・政治的提案をその(非常に大きな)総体において評価する能力のような、ひとりの人間を機能的非識字者ではなく能動的な市民にする能力である「機能的識字能力」が欠けているのではないかと思います。

そうして、西村氏が主張するように、「メディアの知的レベルが、一般国民に追いぬかれた」のは、メディア側に「機能的識字能力」の足りない人たちが増えていて、その主たる原因は、メディアの一は、社会事象をとらえるための、自分のよって立つ足場のうちの最も重要なものの一つである、「国家観」がないということなのだと思います。

頭の中に、いわゆる「日本国」という軸と、もう一つは「自分」という軸がしっかりと形成されていれば、「機能的非識字者」になるようなことは無いのだと思います。これに、他の軸が加われば、より強固になるのだと思います。

特に「日本国」という軸が、すっぽりと落ちていると、何を観ても、読んでも結局それを本当の意味では理解できず、結果として「機能的非識字者」になってしまうのだと思います。



今のマスコミ関係者は、軸のない哀れな「機能的非識字者」なのだと思います。こんなことを続けている限り、彼らは、多くの「機能的識字者」である国民を操作したり、誘導することもできなくなります。そうして、無論のこと、共感も賛同も得られることもなくなります。哀れです。末路は、発狂か若年性認知症かもしれません。

マスコミ関係者も、子どものときには、「日本国」という軸が頭の中にあり、「機能的識字者」だった時代もあるのだと思います。だからこそ、学校を卒業して、社会人になることもできたのだと思います。

しかし、マスコミに入ってから、「日本国」という軸を意図的になくさなければ、就業することができないため、意図的にそれを消してきたのだと思います。

それを続けることにより、物事を捉え得る上で本当に重要な「日本国」という軸が頭から消えてしまい、長年それを続けているうちに、「機能的非識字者」になってしまったのだと思います。

これからの日本では、こうした「成人の機能的非識字者」を教育するということも重要になってくるかもしれません。マスコミ関係者が「機能的非識字者」であって良いはずはありません。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

【関連記事】

【主張】教組ツアー 教育の場にふさわしいか―【私の論評】時局という言葉を理解できない大分県教職員組合は、新たなタイプの機能的非識字者か?







大間違いの太平洋戦争
大間違いの太平洋戦争
posted with amazlet at 14.07.29
倉山 満
ベストセラーズ
売り上げランキング: 112


2014年7月28日月曜日

【石平氏ツイート】中国メデイァはこの度、もし日中戦争が勃発する際、中国側に立つと思われる10カ国の名前を挙げたのだが・・・・・・・・―【私の論評】ロシアはすでに小国であり、日米と戦争する力はない!北朝鮮も無理!これら以外の国々も中国に加担できないだろう(゚д゚)!

【石平氏ツイート】中国メデイァはこの度、もし日中戦争が勃発する際、中国側に立つと思われる10カ国の名前を挙げたのだが・・・・・・・・


【私の論評】ロシアはすでに小国であり、日米と戦争する力はない!北朝鮮も無理!これら以外の国々も中国に加担できないだろう(゚д゚)!

上のツイートの石平氏の指摘は、全くそのとおりだと思います。

ただし、いくつか指摘させていただくと、ロシアはソ連が崩壊して設立された国ですが、もう力はありません。とてもじゃないですが、日中戦争が勃発して、中国側に加勢するなどのことはできないです。

なぜなら、ロシアはすでに小国に過ぎないからです。GDPは、日本の1/5に過ぎません。GDPではインドにも抜かれ、世界10位の座からはとっくに脱落しています。今後返り咲くこともほとんど不可能です。

それに、ソ連の頃からもともとあの広大な版図からみれば、人口はかなり少なかったのですが、ロシアになってからは、さらに少なくなり、現状では、1億4千万人程度です。

ロシアの国旗柄のビキニ、ロシアは今や小国に過ぎない

日本の人口は、1億2千万人ですから、この狭い日本よりも、2千万人程大きい程度です。

それに、ロシアの支配層は、ロシア人ですが、ロシアには少数民族も多いので、単一民族の日本に比較すると、この支配層の数は日本人より少ないです。これでは、いつ多民族に国を乗っ取られるかわかったものではありません。

しかも、地図でご覧いただければ、わかるように中国と直接接する国境線としては、世界のどの国よりも長いです。そのためもあってか、ソ連の時代には、中ソ国境紛争がしばしば繰り広げられました。

しかし、ソ連が崩壊してロシアになってから、余裕がなくなったせいか、国境紛争なども起きなくなってしまいました。この国境線を超えて中国人が多数シベリアなどに行って、そこで農業や、商いなどをしています。この国境がなくなっかのような状況を国境溶解といいます。

ロシア領内の国境溶解により、ますます多数の中国人が国境を超えて、ロシア領内に定住するようになっています。

こんなことから、ロシアも中国に対しては、かなり脅威を感じているはずです。

そもそも、かつてはあれだけ、国境紛争をやった両国ですから、いくら中国が日本と戦争するからといって、実際にロシアが中国に協力するかといえば、それはないと思います。

裏側で、兵器や軍事技術など提供するということくらいはあるかもしれませんが、それも最新のものは提供しないでしょう。最新のものを提供してしまえば、敵に塩をあたえるようなものです。ますます、中国の脅威は強まることになります。

さらに、軍事評論家のルトウィク氏によれば、中国とロシアの関係は、「氷の微笑」としています。その記事のURLを以下に掲載します。
【西村幸祐氏FB】ルトワックはウクライナ危機でシナとロシアの接近は氷の微笑だと分析する。―【私の論評】東・南シナ海が騒がしくなったのは、ソ連が崩壊したから! 安全保障は統合的な問題であり、能天気な平和主義は支那に一方的に利用されるだけ(゚д゚)!
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事てば、米の著名な戦略研究家、地政学者でもあるルトワックが来日中だったのですが、安倍首相と会っていることを掲載しました。ルトワックはウクライナ危機でシナとロシアの接近は氷の微笑だと分析しています。要するに、協力しあっているように見せかけながら、現実はそうではないということです。

こんなことから、ロシアは日中戦争には、加担しません。というより、加担できないでしょう。

北朝鮮だって、無理でしょう。現在北朝鮮は、日本と拉致家族問題について折衝中です。中国と北朝鮮は昔のような関係ではありません。特に張成沢氏(チャン・ソンテク氏)を処刑シて以来、中朝の関係は緊張状態にあります。

北朝鮮のモランボン楽団 朝鮮労働党の旗をバックに独裁政権を称える歌を熱唱


チャン・ソンテク氏は朝鮮でも、中国のような改革をすべきだとして、中国との関係を深めていきました。しかし、これを進めて中国との関係が深まれば、中国により金正男(キム・ジョンナム)を国家元首に据えられ、自らは抹殺れるかもしれないと疑念を抱いた金正恩(キム・ジョンウン)がチャン・ソンテク氏を処刑したと観られています。

そんな、朝鮮が、中国が日本と戦争するからといって、まともに加担するなど考えられません。中国側も、もともとは共産主義だったのですが、北朝鮮は共産主義ではなく、単なる金王朝でした。こんな北朝鮮に、中国はもともと親近感を感じるはずがありません。単なる厄介者にすぎません。そうして、北朝鮮は核ミサイルを保有しており、これはいつでも中国に向けて発射することができます。

ロシアと北朝鮮はこんな有り様ですから、中国はあてにできません。

その他の国々、ミャンマー、カンボジア、カザフスタン、ラオス、バングラデシュ、スリランカ、スーダンの国々はどうかといえば、石平氏の語っているように、三流程度の国々です。北朝鮮のように核を持っているわけでもありません。

バングラデシュのような国々では、貧困
問題の解消が先決。戦争どころではない。

これらの国々が束になって、日本にかかってきたとしても、全く何もできないでしょう。そもそも、海軍力がないような国々は日本に侵攻することもできません。ボロ船にのってきても、あっというまに日本の自衛隊に撃沈され、話にも何もならないです。

経済的にもとるにたらない国であり、単なる足手まといになるだけです。そもそも、これらの国々もそのようなことになってしまうことが最初から決まりきっているので、たとえ日中戦争が勃発したとしても、中国に加担などということは考えられません。

最近では、中国は経済的に落ち目ですから、経済援助などなかなか実施しにくいとは思いますが、日本は、そうではありません。これらの国々に中国に加担すれば、援助はいっさいしないし、貸した金は返せと通告すれば、加担などしないでしょう。というよりできないでしょう。

結局、中国に加担する国などどこもありません。普段から傍若無人なことはばかりしてきた、結果がこれです。仕方ないといえば、仕方ないです。身から出た錆です。

私は、そう思います。みなさんは、どう思われますか?

【関連記事】

【西村幸祐氏FB】ルトワックはウクライナ危機でシナとロシアの接近は氷の微笑だと分析する。―【私の論評】東・南シナ海が騒がしくなったのは、ソ連が崩壊したから! 安全保障は統合的な問題であり、能天気な平和主義は支那に一方的に利用されるだけ(゚д゚)!


上念司「中国包囲網の決定打はモンゴル・トルコのランドパワー強化に在り!」―【私の論評】ソ連崩壊後、小国ロシアになってから国境溶解が顕著になり中国にとって軍事的脅威はなくなった!日本は経済援助を通じて中国と国境を接する国々のランドパワーを強化すべき(゚д゚)!

【上念司氏ツイート】北方領土で妥協可能 プーチン大統領、交渉継続表明―【私の論評】日本はロシアも外交カードの一つとして利用できる体制を整えよ、敵の敵は味方という部分もあることを心得よ(゚д゚)!

「交わすべきは言葉」 安倍首相、南シナ海での中国を批判 アジア安保会議―【私の論評】今や中国に対して直截にものを語るのは、世界で安部首相のみ!国内の反安倍勢力を駆逐することがアジアの平和と安定を確かなものにする(゚д゚)!


【関連図書】


国土と安全は経済(カネ)で買える~膨張中国包囲論~ (扶桑社新書)
上念 司
扶桑社
売り上げランキング: 505


中国を捨てよ (イースト新書)
石平 西村 幸祐
イースト・プレス
売り上げランキング: 7,046

国境 奪い合いの世界地図 (KAWADE夢文庫)

河出書房新社
売り上げランキング: 355,421



沈むハリウッド、日米コンテンツ産業逆転の理由 ―【私の論評】ポリティカル・コレクトネスに蝕まれたハリウッド映画の衰退と日本のコンテンツ産業の躍進

沈むハリウッド、日米産業逆転の理由 ■ Forbs Japan日本編集部 まとめ 日本のコンテンツ産業、特にアニメが国際的に人気を博しており、非英語番組の需要が増加中。 米国のZ世代は日本のアニメを好み、動画配信やゲームの普及がブームを加速させている。 日本のコンテンツ全体が注目...