2015年5月11日月曜日

民主にまた“ブーメラン”か 安倍首相の米演説を批判したが―【私の論評】民主党は党内外のブレーンを活用できなければ、衰退するのみで野党の役割も果たせない(゚д゚)!…


民主党岡田代表

安倍晋三首相が米議会での演説で、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の今年夏までの成立を約束したことに対し、民主党が「国会無視だ」と猛反発している。ただ、首相が海外で目標や決意を語ることは民主党政権時代にも珍しくなかった。安倍首相への批判は、またぞろ「ブーメラン」となって民主党を直撃しかねない。

「法案は閣議決定もされていない。国会会期延長も決まっておらず、越権行為だ」

民主党の長妻昭代表代行は3日放送のNHK番組で、安倍首相の演説をこう批判した。

共演した自民党の高村正彦副総裁は「(首相の)強い決意を示したのであり、何の問題もない」と説明したが、長妻氏は「国会審議が形骸化する」と譲らなかった。

同様の批判は、他の同党幹部からも噴出した。

岡田克也代表は先月30日に発表した談話で「法案提出すらされていない段階で、重要法案の成立時期を外国の議会で約束するなど前代未聞だ」と不快感を表明。枝野幸男幹事長も「国家代表としてあるまじき発言だ。国会を(政府方針を追認する)翼賛機関だと思っている」と語っている。

しかし、国会審議に先んじて首相が海外で決意を表明するのは、「前代未聞」ではない。

 民主党政権時代の2011年11月、当時の野田佳彦首相は20カ国・地域(G20)首脳会議で、10年代半ばまでに消費税率を段階的に10%に引き上げると表明した。野田氏は直後の衆院本会議で「国内で方針として示したことを国際社会で説明した」「できなかったら責任を取るという話はしていない」といい、「国際公約」ではなく問題はないとの認識を示した。

 鳩山由紀夫首相(当時)も09年9月の国連気候変動首脳会合で、温室効果ガスを20年までに1990年比で25%削減すると表明している。

 政治評論家の浅川博忠氏は「安倍首相の演説の内容は決してルール違反ではなく、許される範囲だ。民主党は、終盤国会で政府に徹底抗戦するという意気込みをアピールしたいのだろうが、的外れな批判に終始している。政策論争で存在感を示すべきではないか」と話している。

【私の論評】民主党は党内外のブレーンを活用できなければ、衰退するのみで野党の役割も果たせない(゚д゚)!

 民主党かなり焼きが回ってきたようです。上の記事もあるように、安倍総理の米国での演説で「集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案の今年夏までの成立を約束」したことを批判しています。

これがどうして、批判の対象になるのか、私は全く理解できません。一国の宰相が、自分のやりたい政策を実現するための法整備をするということを語ったからといって、それがなぜ批判の対象になるのでしょうか。全く理解不能です。

特に最近の、民主党の安部総理批判、与党批判は的外れのものが多すぎです。もう、民主党はまともに政策論争もできないようです。

なぜこのようなことになるかといえば、やはり極端な勉強不足なのではないかと思います。これは、経済など例にあげるとわかりやすいです。

これに関しては、このブログにも以前掲載したことがあります。その記事のURLを掲載します。

【日本の解き方】経済予測をことごとく外してきた面々は合理的な推測をしているのか―【私の論評】奴らは論評をしているのではない!論病に過ぎない(゚д゚)!
金子洋一参議院議員
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部以下にコピペさせていただきます。
 民主党の金子洋一参院議員はツイッターで、「日経平均、続伸し15年ぶり2万円乗せ。わが国経済のためにまずは喜ばしいこと。やはり債券を主に買い入れ、株式を含む実物資産に民間資金をシフトさせる日銀による金融緩和の力は大きかった。われわれが提言したとおり、民主党政権でこれをやっていれば、経済の回復はより早かった。残念だ」とつぶやいた。彼の行動を知る筆者としても同感だ。
民主党金子議員は、かねてから日銀が金融緩和すべきことを主張していました。しかし、民主党の幹部らは、この声には耳をかさず、与党のときは無論のこと、再び野党になった後も、金融緩和に関しては無関心でした。

しかし、金子議員が語るように、民主党が政権を担っているときに金融緩和政策を実行すれば、かなり効果があったことはいうまでもありません。

金融緩和は、金子議員が語るように、経済が良くなるだけではなく、特に雇用を劇的に改善する力があります。これについても、このブログで掲載したことがありますので、その記事のURLを以下に掲載します。

安倍政権に奪われた雇用政策 日銀法改正を主張する気概を 民主党代表選 ―【私の論評】日銀の金融政策は雇用と多いに関係あること、中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるべきことを理解できない政党・政治家は結局何もできずに破滅するものと心得よ!!

これも、詳細はこの記事をご覧いただくものとして、以下に一部のみコピペさせていただきます。
5日の仕事始めでちょっと変わった風景が見られた。労働組合の中央組織である連合の新年交歓会に、黒田東彦(はるひこ)日銀総裁と岩田規久男副総裁が招かれたのだ。 
この新年会には、黒田日銀総裁のほか、榊原定征経団連会長も招待されており、出席した人は「こういう風景は初めてだ」と異口同音に話していた。黒田総裁、榊原会長ともに、スピーチでは古賀伸明連合会長と歩調を合わせて賃上げの重要性を指摘していた。
日銀・経団連トップが連合新年会に初参加(2015/01/06) 
こうした中で、影が薄かったのは、民主党の枝野幸男幹事長だった。それもそのはずで、枝野氏は金融引き締めこそが経済を成長させるという奇妙な論を持っている。
安倍晋三政権で金融緩和に転じてから、雇用が増加したのであるから、連合としては民主党の金融政策を冷ややかに見ているのではないか。
金融緩和政策は雇用を改善するということで、EUでは左翼が強力に推し進めようとする政策です。雇用を改善して、景気を良くして、デフレから脱却する政策である、金融緩和策については、本来であれば、民主党が音頭をとって、推進すべき政策です。これについても、先にあげた民主党の金子議員は従来から主張していました。

しかし、民主党の幹部は、金融緩和策に関しては、全く関心を示さず、安倍政権の金融緩和策に関しても、奇妙奇天烈で頓珍漢な批判を繰り返すばかりです。

民主党がこのままであって良いはずはありません。やはり、金融緩和策に関しては、今の民主党のようにこれそのものを批判するのは全くの筋違いです。本来ならば、方向性として金融緩和策には賛成して、その方法や出口に関してて批判し、より経済がはやく良くなるように尽力すべきでした。

しかし、民主党はこのようなことができず、経済に関しても、単に安部総理に対する対人攻撃をするのみで、ほとんどまともな政策論争ができない状況にあります。

このようなことは、すべて経済・金融に関する民主党幹部の無知がなせるわざです。国会議員は、非常に忙しくて時間がないこともありますが、それにしてもあまりの勉強不足です。これは、経済だけではなく、他の分野でも似たり寄ったりです。

このままでは、まともな政策論争もできず、国会などでも対人批判を繰り返すのみで、まともな政策論争もできず、その存在感が揺らぐばかりです。

このままでは、与党になることもできず、健全な野党としての役割を果たすこともできません。

このようなことを防ぐには、やはり特に幹部が、党内外のブレーンの話を良く聴くことです。

特に、金子議員の話など良く聴くべきです。金子議員とは、最近twitteでやりとりをしました。

私が、「民主党の幹部はこと経済に関しては金子議員の言うことを聴くべき。今のままでは、金子議員が気の毒です。自民党にも経済音痴は大勢いますが・・・・」とツイートすると、リプで、金子議員が「石にかじりついても頑張ります」と発信していただきました。

本当に「石にかじりついても頑張って」いただきたいものです。自民党もほとんどの議員が「経済音痴」です。民主党は、こうした「経済音痴」を徹底的に叩き、結果として日本の経済が良くなるように邁進していただきたいものです。

他の分野でも似たり寄ったりです。民主党がまともな政策論争ができるようになれば、自民党など突きどころ満載だと思います。

このあたりを意識して、民主党の幹部もしっかり勉強して、しっかり政策論争で自民党に対峙していただきたいものです。そうして、その結果として日本という国を良くしていただきたいものです。それこそが、民主主義というものだと思います。

これができない今の民主党では、全く存在価値がありません。このままでは、自民党も喉元をすぎれば熱さを忘れという格言どおり、堕落してしまうと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月10日日曜日

問題だらけの中国経済 都市はゴーストタウン化 レアアースでは大失敗―【私の論評】鬼城が誕生した信じがたい中国中央政府の出鱈目、こんな政府の主導するAIIBなど最初から破綻するのはわかりきっている(゚д゚)!


誰一人、人が住まない中国のゴーストタウン 鬼城
2015.05.10

ZakZak 連載:大前研一のニュース時評

中国国家統計局が先月15日に発表した2015年1-3月期の国内総生産(GDP)は、前年同期比7%増程度だった。これは09年以来最低の数字。中国の経済成長の鈍化は今後も続くことが予想される。

特に足を引っ張っているのは不動産関連だ。先月16日の日経新聞には「中国・重慶市郊外の売れ残った大規模マンションをさばくため、開発業者が『1軒購入すれば、もう1軒おまけします』と売り出した」という記事が載っていたが、こんなトンデモないことをしなければならないほど追い詰められているようだ。

中国ではいま、「鬼城」(グイチャン)という言葉が注目されている。意味は「廃棄された街」。不動産投資の過熱によって各地で巨大都市開発が進められたものの、建設途中でストップしたり、完成しても入居者はなく、建物だけが立ち並んでゴーストタウン化している地域のことだ。

100万人都市として巨大高層マンション群が開発されたのに、実際に居住しているのは3万人程度というところもある。これが中国全土には、大きなものだけでも20-30はあるとされる。だが、中国経済がダウンすると世界も大きな影響を受けることになる。また、過剰な生産設備が海外に目を向けた時には、ダンピングで日本はじめアジア企業は大打撃を受ける。いまは「もう少し踏ん張ってくれ」と言うしかない。

その中国は、蓄電池や発光ダイオード、磁石などのエレクトロニクス製品の性能向上に必要不可欠なレアアースや、超硬工具の原料に必要なタングステンにかけていた輸出関税を5月1日から撤廃した。昨年夏、世界貿易機関(WTO)が中国のレアアース輸出規制を協定違反と認定したことを受けたものだ。

5年前の沖縄・尖閣諸島沖中国漁船衝突事件後、中国は日本に対する嫌がらせのために強引な禁輸措置を取った。しかし、日本や世界各国は知恵を絞って再生利用したり、ほかの物で代用して省レアアース化を進め、需要を縮小させた。いまごろになって、中国側は「もう意地悪はしない」「いや、もともと意地悪なんかしていなかった」と主張しているが、時すでに遅しだ。

最後は毎度おなじみ、「中国人の爆買い」に関する話題だ。広東省の深●(=土へんに川)市の公安当局は先月13日、「深●(=土へんに川)住民による香港訪問を週1回に制限する」と発表した。香港では粉ミルクなど日用品を爆買いする中国人の運び屋のため、日用品不足や商業施設の混雑が深刻化し、香港住民の反中感情も高まっている。それを収めるのが狙いだ。

粉ミルクがまったくなくなってしまうなど、日常生活を荒らされた香港の人たちにとって、とんでもない規模でやってくる中国人の爆買いは迷惑以外の何物でもない。近い将来、東京・銀座でもこういうことが起きないともかぎらない。そうならないことを祈っている。

■ビジネス・ブレークスルー(スカパー!557チャンネル)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

【私の論評】鬼城が誕生した信じがたい中国中央政府の出鱈目、こんな政府の主導するAIIBなど最初から破綻するのはわかりきっている(゚д゚)!

中国の鬼城

上記の記事、大前研一氏によるものであり、大体まともなのですが、以下の下りは全く納得できません。

だが、中国経済がダウンすると世界も大きな影響を受けることになる。また、過剰な生産設備が海外に目を向けた時には、ダンピングで日本はじめアジア企業は大打撃を受ける。いまは「もう少し踏ん張ってくれ」と言うしかない。

まずは、特に日本は円安傾向にあることから、大打撃を受けるなどということはないです。むしろ、円高傾向だったときのほうが、はるかに大打撃を受けました。日本で、部品を作成して、それを組み立てて日本国内で販売するよりも、日本で部品を作成して、それを中国で組み立てて、日本に輸入したほうがはるかに安上がりという異常状況にありました。

さらに、部品も中国で作成して、それを中国で組み立てて、日本に輸入したほうがさらにコストダウンとなるということで、多くの企業が中国に進出して、日本の産業は空洞化しました。しかし、このようなことは、円安によって終止符が打たれ、今では、そのようなこともなくなり、中国に進出した日本企業が日本に回帰するという動きが顕著になっています。

今でも、中国製品の多くには、日本製部品が多く組み込まれています。これについては、このブログにも掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
GDPで日本の2倍の中国だがいまだ日本抜きで経済成り立たない―【私の論評】張り子の虎の実体はもう明らか、日本は本物の虎に対する投資を増やすなど正しい資源配分をするべき(゚д゚)!
日本は、中国のような張り子の虎を相手にするのではなく、中身も充実した本当の虎を相手にすべき(゚д゚)!
詳細はこの記事をご覧いただくものとして、この記事では円安のため見かけ上、GDPが日本の二倍になったとされる中国ではありますが、その実日本なしには未だに成り立たない中国の現実を掲載しました。

以下に一部をコピペさせていただきます。

 中国のGDP(国内総生産)はすでにドルベースで日本の約2倍となった。しかし、実態は「張り子の虎」。いまだ日本抜きで中国経済は成り立たない。中国の製造業は日本企業の製品や技術が支えているといっても過言ではない。企業のコンサルティングを行なうなど中国ビジネスに詳しい高田拓氏が語る。 
「例えば、白物家電でトップクラスの世界シェアを誇る中国の家電メーカー・ハイアールの冷蔵庫を分解してみると、特に上位機種ほど、コンプレッサーなどの基幹部品はパナソニックなど日本製が使われています」

ハイアールの基幹部品は、日本製(゚д゚)!
他にも、2008年にノンインバーターエアコンで世界市場1位だった中国メーカー・珠海格力電器(グリー・エレクトリック)と業務提携した空調大手のダイキン工業は、同社に独自の「インバーター技術」を供与。代わりにグリーのコスト競争力を得ることで、かつてはゼロに近かった中国国内のインバーター機普及率を6割近くまで高めた。 
「最近では中国市場に数多くあった日本ブランドの家電製品、携帯電話の影が薄くなっているが、ハイアールやダイキンの例に見られるように、基幹部品や技術で多くの“日本製”が内蔵されている。つまり、日本企業は『BtoB』に構造転換しているのだ。一見して見えにくいが、実は日本が中国企業の躍進を下支えしているといえる」
さてこのような中国ですが、いわゆる不動産投資も出鱈目中の出鱈目でした。日本のデベロッパーなど、大規模な開発をするときには、徹底的に市場調査を行い、需要と供給のバランスをはかるような開発をします。

ところが、中国では全く異なります。中央政府も、地方政府も出鱈目でした、不動産投資をして開発がなかなかうまくいかないと、その次に何をしたかといえば、最初の開発で、10の開発したとすとると、さらに大々的に再投資してそのすぐ横に、100の開発をます。その100の開発がうまくいかないとなると、さらに大再投資して、すぐ横に1000の投資をして開発するという具合で、とにかく投資を続けてしまうというとんでもないことを繰り返していました。

だから、ブログ冒頭にもあるような、鬼城が多数生まれてしまったのです。全くの出鱈目で、このようなことが起こってしまったのです。

中国の鬼城

しかし、このようなことは永遠に続くはずもなく、1〜2年前くらいから破綻が始まり、現在に至っています。そうして、このようなことは、中国中央政府がどんどん地方政府に金を流して、地方政府に実行させていたということです。

それは、そうです。現在の中国は共産主義ではないものの、国家資本主義体制ですから、中央政府がこのようなことをさせていたということです。そうして、投資の元手はどこから来るからといえば、ほとんどが海外からの借金です。

さて、このような中国政府が主導するAIIBなど、結局中央政府が、国内では失敗した投資を国外で実行して、儲けようという腹なのでしょうが、投資に関するノウハウがほとんどない中国中央政府によるAIIBなど、最初から破綻するかあるいは、参加表明した国々も、このように信用のおけない中国の実体を知るようになり、有名無実になるのがおちです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月9日土曜日

【日本の解き方】経済成長なくして財政再建なし 歳出カットのみ主張なら財務省の術中―【私の論評】財務省・内閣府の嘘吐き官僚には、徹底した報復人事を行い、政治主導を達成せよ(゚д゚)!

【日本の解き方】経済成長なくして財政再建なし 歳出カットのみ主張なら財務省の術中

高橋洋一氏 イラスト
 自民党の財政再建に関する特命委員会は、5月中にも財政再建計画をまとめる方針だ。基礎的財政収支(プライマリーバランス)を2020年度に黒字化する政府目標について、「経済成長だけでめどがたたないことは明らか」として、社会保障など歳出削減を議論の中心に据えると報じられている。

財政試算は内閣府が行っているが、筆者が小泉純一郎政権にいた当時は、竹中平蔵氏が経済財政担当相を務めていたこともあり、財務省にかなり対抗することができた。だが、今の体制では、財務省に自由自在にやられているのだろう。

財政再建シミュレーションでは、税収の見積もりが重要になってくるが、そのカギになるのは、税収の弾性値(名目成長率の伸び率に対する税収の伸び率)と名目経済成長率である。

税収の弾性値は、中期財政試算では、1・1程度に設定されているのだろう。実際には、景気の回復局面では税収弾性値は3~4程度になって、景気が巡航速度に達するにつれて低下し、1・1程度に近くなる。このため、景気回復局面での税収の伸びの試算が現実値を下回ることがしばしばである。

 また、日本の消費者物価指数(CPI)上昇率と、総合的な物価動向を示すGDPデフレーターには1%の差があるという前提も問題だ。このため、インフレ目標が2%でも、名目成長率は少しずつ上方修正されているが、政府目標では実質成長率2%、名目成長率3%になるというのが、中期財政試算の考え方だ。

1981年~2013年のデータがある先進国28カ国で、「CPI総合-デフレーター上昇率」をみると、平均で0・09ポイントである。日本で、CPIの方がデフレーターより大きくなるのは、デフレ時のデータのためだ。デフレ時にはCPIは下がりにくいが、企業物価は下がりやすいからである。

このような税収弾性値とGDPデフレーターの計算をまともにするだけで、2020年から23年度ぐらいには財政再建はできてしまう。これは決して楽観的な前提ではなく、普通の前提である。

この単純な事実を理解せずに、歳出カットのみを主張すると財務省の術中にはまる。まず、財政再建は経済成長の後についてくることを理解しよう。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

この記事は要約です。詳細はこちらから(゚д゚)!

【私の論評】財務省・内閣府の嘘吐き官僚には、徹底した報復人事を行い、政治主導を達成せよ(゚д゚)!

上の記事で、税収弾性値については非常に重要です。これを良く理解していれば、昨年4月の8%増税など全く必要なく、百害あって一利なしであったということが良く理解できたと思います。

まずは、税収=名目GDP✕税率✕税収弾性値ということを念頭においていただき、時を金融緩和を実施しはじめた2013年に戻して、考えてみます。

この時点で平成14年4月から増税など決定せずに、増税をせずに現在まで金融緩和のみを続けていれば、2年連続、毎年名目5%程度の経済成長は十分あり得ました。ここで仮に税収弾性値を3(倍)とすれば毎年歳入の15%、6〜7兆円の増収が見込まれ、二年で消費税5%相当の約12兆円となり今頃増税自体不要になっていたはずです。

下のグラフ2012年のG7諸国の名目GDP成長率の平均値です。ここからデフレ日本を除いた6カ国平均値は3.3%です。日本もデフレを脱却すれば、当時の△0.6%から3.3%程度の名目成長率は十分可能であったはずです。

この名目GDP平均値と、税収弾性値として3を用いると、上記で掲載したような名目5%成長前提ほどではないですが、それでも毎年歳入の約10%、4兆円で、二年で8兆円程度の増収が見込めたはずです。これでも、昨年4月の増税など全く必要がありませんでした。

各国の名目GDP成長率 (1997-2012)
出所:IMF WEO Apr 2013 縦軸:パーセント
 
税収弾性率を低く見積もれば、当然このようなことは考えられないということになります。しかし、現実にはブログ冒頭の高橋洋一氏景気の回復局面では税収弾性値は3~4程度になって、景気が巡航速度に達するにつれて低下し、1・1程度に近くなるとしているように、昨年や今年あたり増税さえしていなければ、少なくとも3くらいにはなっていたはずです。

しかし、財務省も内閣府も弾性値を1.1で計算して、それをもとにして、増税やむなしとし、大増税キャンペーンを繰り返し、政治家からマスコミ、識者まで巻き込んでとうとう、一昨年には昨年4月の増税が決められ、そうして本当に増税され、多くの人々が消費税増税の影響は軽微などとしていたにもかかわらず、昨年はマイナス成長となりました。

GDPデフレーターについては、ここでは詳細は説明しませんが、いずれにせよ、ブロク冒頭の記事で、高橋洋一氏が語っているように、増税などしなくとも、金融緩和だけしていれば、税収弾性値とGDPデフレーターの計算をまともにするだけで、2020年から23年度ぐらいには財政再建はできてしまうという見込みは十分になりたつわけです。

このようなとんでもない、計算をして、国民や、政治家、マスコミ、識者などを幻惑した、財務省と内閣府の罪は大きいです。これをこのまま放置しておいて良いはずがありません。

従来だと、こうした無責任な官僚に対して政府は何もできませんでしたが、今年からは違います。それに関する記事のURLを以下に掲載します。

【経済インサイド】内閣人事局が初めて練る官僚人事 「対官邸」「女性」「片道切符」3つのキーワードに高級官僚たちの戦々恐々
霞が関人事は、安倍首相(左)、菅官房長官の官邸サイドの意向が強く働きそうだ
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、 内閣人事局(ないかくじんじきょく)は、内閣官房に置かれる内部部局の一つです。2014年(平成26年)5月30日に設置されましたが、実際に人事に関与するのは、今回が初めてです。

以下に一部のみコピペさせていただきます。
 例年は大型連休明けに始まる中央省庁の「出世レース予想」が、早くも騒がしくなっている。国家公務員は年功序列型の人事システムで「10年先の異動・配置先まで決まっている」(政府高官)のが当たり前だったが、いまや出世街道を突き進むには「3つの壁」を乗り越えなければならない。女性職員の幹部登用や省庁間人事を推し進める首相官邸は、今夏の定期人事で政治主導を本格化させる構えで、いつにも増して「官僚たちの夏」は熱くなりそうだ。 
最大の注目は財務省 
 今夏の注目は財務省だ。厳しい国家財政の中、予算編成を事実上担ってきた主計局長の田中一穂氏は、事務次官への就任が確実視されている。昨年の人事で主税局長から異例の転身を遂げ、「次官待ちポスト」の主計局長として新たな財政健全化計画の策定を牽引(けんいん)している。 
 現在の香川俊介次官、その前の木下康司元次官と同じ昭和54年入省で、同期3人が次官を経験することになりそうだ。官僚の世界では、出世レースでトップを走る同期が次官に就任するまでの間、ほとんどの同期は退官するか外部に転出する。 
 だが、安倍晋三首相は第1次政権時に首相秘書官を務めた田中氏の能力や人柄を高く評価。休日も首相とゴルフしたり酒を交わしたりする首相の側近中の側近で、「『田中次官』以外ありえない」(政府関係者)との声も漏れている。
・・・・・・・・〈中略〉・・・・・・・・・ 
 内閣人事局が初めてゼロベースから練り上げる今年夏の幹部人事。そのキーワードは「官邸との距離」「女性の幹部登用」「片道切符」だ。キーマンである菅官房長官は「権力というのは人事が大切」と漏らしており、それを伝え聞いた官僚たちは早くも戦々恐々となっている。
今回の人事では、昨年増税キャンペーンに大きく関与した、官僚どもには、徹底した報復人事を行っていただきたいものです。無論、この報復人事とは、安部総理個人の報復という意味ではなく、 上記で述べたように、国民や、政治家、マスコミ、識者などを幻惑して結果として情報統制をした官僚どもの、肝を冷やすような徹底した、国民のための報復人事を実行していただきたいものです。

特に財務省には厳しく、嘘吐き官僚には片道切符で他省庁に左遷とか、ぐうの音も出ないような人事を行ってほしいものです。

そこから、本当の意味での政治主導が始まるはずです。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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2015年5月8日金曜日

香山リカさん暴言ツイート騒動で番組スタッフに逆ギレ!? 『虎ノ門 ニュース8時入り』出演辞退―【私の論評】普段から「筋を通し」「けじめをつける」生き方をしていなければ、あなたも香山リカになる?

ガジェット通信

画像は『niconico』より

先日、ガジェット通信では

「つまんない仕事」「青山繁晴、池田信夫、ホント下劣です」香山リカさんの『Twitter』アカウントが暴言 乗っ取り被害か!?
http://getnews.jp/archives/942171[リンク]

という記事をお伝えした。

『スカパー!』や『Youtube』、『niconico』などで生放送が行われている『虎ノ門 ニュース8時入り』という番組で、4月24日に香山リカさんをはじめとした出演者が、同番組の別の日の出演者である青山繁晴さんやそのファンに対し暴言ともとれる発言を行い、翌週5月1日にその謝罪を行った。しかしその前日に香山さんは『Twitter』で愚痴のようなものをツイートしており、すぐ削除されたのだが香山さん本人はアカウントの乗っ取りを示唆したというもの。

漫画家の小林よしのり先生のアシスタントであるトッキーこと時浦兼さんは、

小林よしのり氏のアシスタント・トッキー氏「すぐばれるクソガキみたいな嘘を平気でつくあたりが、この精神科医の異常さ」
http://getnews.jp/archives/942687[リンク]

と、かなり厳しく香山さんを糾弾していた。

5月8日、香山さん出演予定の同番組が放送されたが、番組はチーフプロデューサー山田晃さんの報告から始まった。

5月1日の放送は、視聴者に対する不適切な発言の謝罪から始まったのだが、「番組出演者の香山リカさんの『Twitter』に”本人の意図とは反するコメント”が書かれ、一時的にネットにアップされた経緯」について説明を行なう。

それによれば、一連の暴言ツイートは香山さんが書いた私信(DM)の下書きであり、これが香山さんが知らないうちにツイートされてしまい、香山さん自身がこれを削除したという。
当初、香山さんが示唆していたアカウントの乗っ取りについて、山田プロデューサーは「アカウントの乗っ取りであれば警察に届けるべきではないか」と提案したところ、香山さんは「使っていたパソコンの誤作動かもしれない」と回答したという。山田プロデューサーは、アプリケーションの誤作動やパソコンそのものの乗っ取りの可能性もあるということで、香山さんと事務所関係者に詳細な調査をお願いし、それに同意をいただいたと語る。
しかし、香山さんから後日届いた手紙にはその調査については触れられず、山田プロデューサーと番組スタッフへの不満と番組出演辞退が記されていたとのこと。

『niconico』では、これに対し

「嘘つき」
「逃げた」
「逆切れ」
「最低だな」


といったような非難のコメントが殺到していた。
香山さんのこの一連の対応については、今後も多くの非難が寄せられるのではなかろうか。

【私の論評】普段から「筋を通し」「けじめをつける」生き方をしていなければ、あなたも香山リカになる?
香山リカ
香山リカのツイートについては、渡邉哲也氏が、ツイートそのものをとりあげ、以下のように批判をしていました。
それにしても、この香山リカは全く、筋を通し、けじめをつけるということがほとんどできないようですね。

青山繁晴氏のファンを「信者」などと呼び、揶揄するなどという馬鹿なことをしておいて、後から謝罪、謝罪の後にこのようなツイートを連発し、アカウント乗っ取りを装ったり、突然番組辞退などという、まともな社会人なら理解不能な行動を連発しています。

これじゃ、渡邉哲也氏がツイートしているように、言論人としても社会人としてもアウトといわれても、仕方ないです。

本当に、筋も通らなしい、けじめも全くないです。このような人、最近は増えてきました。一昔前なら考えられないことです。

やはり、こうしたことには、「筋を通す」「けじめをつける」ということとは、正反対の権利ばかり主張することが正しいかのような、戦後の誤った個人主義的な教育がかなり影響を与えているのだと思います。

そのうち、お葬式のときにも「ニタニタ」するようなおかしげな人か巷にあふれるようなおかしな世の中になってしまうかもしれません。

お葬式のときに「ニタニタ」しないというのは、当たり前といえば、当たり前ですが、これも「筋を通して」「けじめ」をつけることの、典型例であり、わかりやすい事例だと思います。

しかし、最近では、これが本当に曖昧になってしまったと思います。

こんなことは、実は子供の時代から、当たり前に躾けられるべきものと思うのですが、最近ではそうではないようです。

たとえば、以前このブログにも掲載したように、国立大学などの国の教育機関で、国家も斉唱しない、国旗も掲揚するなどということもしないという今の風潮では、まともに「筋を通す」とか「けじめをつける」などの意識は醸成されないというのは、ある意味仕方ないのかもしれません。

こんなことだから、香山リカや、つい最近では、あの上西議員のような人物が、でてきてしまうのは必然なのかもしれません。


上西議員

しかし、こんなことを放置しておけば、社会がまともに機能しなくなります。ただし、多くのまともな民間企業などの組織では、今でもまともに「筋を通して」「けじめをつける」という当たり前のことが実践されています。

社会人になりたての新人は、こうしたことを理解していないので、最初は戸惑うのですが、会社の中でまともにやっていくには、これを理解しないと、何もはじまりません。それどころか、いつまでたっても、できなければ、いずれ会社からはみ出るよりしかしかなくなります。だからこそ、日本という国はまともで強いのです。

私達も、このような社会風潮をなげているだけではなく、少なくとも自ら属する組織に関しては、自ら「筋をとおし」「けじめをつける」というまともなことを実践するとともに、周りの人にもそれを要求し、機能する組織を維持していくべきです。

そのように努力することによって、社会も変わっていくものと思います。こんなことは、マスコミも報道しませんが、実際に、そういう人たちが多数いるから日本の社会はまともに機能しているのだと思います。

とにかく、普段から「筋を通し」「けじめをつける」生き方をしていなければ、誰もが香山リカのようになってしまうと思います。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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「筋を通す」「けじめをつける」ことについて、示唆を与えてくれる書籍を以下にセレクトしました。


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2015年5月7日木曜日

ネパール大地震、貧しい農村で被災した若い女性たちは人身売買のターゲットに―英紙―【私の論評】韓国は日本の『慰安婦問題』を突き回せば、墓穴を掘ることになる(゚д゚)!

ネパール大地震、貧しい農村で被災した若い女性たちは人身売買のターゲットに―英紙

ネパール大地震、本格化した自衛隊の医療支援
2015年5月5日、英紙ガーディアンは、ネパールで起きた大地震で被災した若い女性たちが人身売買のターゲットになっていると報じた。

同紙によると、7000人以上の死者が出ているほか、貧しい農村地帯に住んでいた数十万人が家も持ち物も失っている。それらの地域に住む若い女性や少女らは、これまでも人身売買のターゲットとなっており、韓国などで売春婦として働かされてきた。

国連や地元NGOによると、ネパールで人身売買の犠牲となっているのは毎年1万2000人から1万5000人に上るとみられており、韓国や遠くは南アフリカまで連れて行かれ、売春婦として働かされているという。首都カトマンズにあるNGOの担当者は、人身売買のブローカーたちは、災害時を利用して支援という名目で女性たちを誘い出す実態があると指摘し、人々にそういう情報を知らせるための活動も行っていると述べている。

【私の論評】韓国は日本の『慰安婦問題』を突き回せば、墓穴を掘ることになる(゚д゚)!

上の記事では、ネパール女性を遠く韓国まで連れて行って、売春婦として働かせていることが掲載されています。名前が出されている国は、韓国と南アフリカだけですが、韓国が筆頭にあがっています。

このような災害時を利用して、これをチャンスと捉えてすぐに女性を誘い出して国際的に売春をさせるというのですから、韓国には、何らかの国際売春組織があると見て良いと思います。もしかすると、南アフリカへの売春婦移送なども、韓国の組織が行っているのかもしれません。

韓国は、日本の「従軍慰安婦問題」を突き回していますが、これも実体は売春婦であり、当時の朝鮮では、朝鮮の業者が朝鮮人女性を売春婦として雇い、売春をさせていたというのが真相です。強制性、しかも日本軍が直接的に朝鮮人女性を性奴隷としたことを示す、歴史的な資料は今もってどこにも発見されいません。

にもかかわらず、韓国はこうした虚妄を捏造して世界中に触れ回っています。異常です。この異常な韓国は、上記のように被災地ネパールで売春婦を募っていますが、過去にもこれよりも酷い事例があります。

ベトナム元憲兵「慰安所で10代少女が韓国軍の相手していた」 
ベトナム戦争に派兵した韓国
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、一部のみ以下にコピペさせていただきます。
当時からこの付近に住む、元南ベトナム政府軍憲兵のグエン・ゴック・ビンさんはこう証言する。 
 「この地域に軍服姿の韓国兵が増え始めたのは1968年ごろからで、ほぼ同時期に浴場がオープンしました。建物はベトナム人女性が所有していましたが、彼女と親交のある韓国軍幹部と思しき人物が譲り受け、浴場を開業したのです。当時、私は南ベトナム政府軍の兵士として米・韓両軍と連絡を取り合う立場にあったので、浴場が出来た経緯はよく覚えています」 
 ビンさんの記憶によれば、浴場が営業していたのは1968年から1973年の半ばまで。これは1973年3月に撤退した韓国軍のサイゴン駐留期間とほぼ重なっている。韓国軍幹部が経営に関与していたのであれば、浴場は米書簡の指摘どおり「韓国軍による慰安所」だったと言って差し支えないだろう。ビンさんが続ける。 
 「韓国兵は夜になると米軍のMP(憲兵)らとジープでこの辺りを徘徊し、酒を飲み大騒ぎしていました。その勢いで浴場に遊びに行くのです。店で働いていた女性は全部で7、8人。いずれもベトナムの貧しい農村からやって来た10代の少女でした。 
 彼女たちは、毎日のように大勢の韓国兵の相手をさせられていた。乱暴な扱いを受けることもあるらしく、韓国兵のことをとても嫌っていました」 
 もともと韓国兵の慰安所として作られた浴場は、やがて米兵にも開放されるようになった。米兵が利用する際の料金は38ドルだが、「韓国兵は1回3~4ドルで利用できた」とビンさんは証言する。当時の韓国軍2等兵の平均月給は約50ドル。米軍2等兵の月給が約240ドルだったことを考慮しても、韓国兵が優遇されていたことは明白だ。
韓国軍による慰安所などの場合、避妊などしていたと思いますが、韓国軍兵士による、ベトナム人女性に対する強姦などで、生まれた子供はライダイハンとして知られています。その数は最大3万人ともいわれています。

ライダイハン(ベトナム語: Lai Đại Hàn)とは、大韓民国(以下、韓国)が、ベトナム戦争に派兵した韓国人兵士による現地ベトナム人女性に対する強姦などの性行為によりもうけられた子供、あるいはパリ協定による韓国軍の撤退とその後の南ベトナム政府の崩壊により取り残された「敵軍の子」という意味です。ライダイハンはベトナムで様々な社会問題を生み出しました。

このような、明白な事実があるにもかかわらず、韓国は日本の「慰安婦問題」追求をやめようとしません。そのせいでしょうか、アメリカの中でもこのような韓国のしつこい反日に嫌気がさしている勢力もあるようです。これを韓国の新聞社が伝えていました。その記事を以下に掲載します。
【中央日報社説】ワシントンで韓国排除論が広がっているという状況 
2015年04月21日10時33分 [ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]comment183hatena
米国シンクタンクのスティムソンセンターが、韓日米共助よりも日米豪の「三角協力」をさらに強化すべきだという報告書を出したという。この報告からは「日米豪は米豪、日豪間の強力な2国間関係を基に領域内で最も発展した安保協力関係を結んでいる」として「いっそ韓国を排除して日米豪間の三角協力体制を構築しなければならない」と主張したというのだ。こうした主張をワシントン政界の主流的見解と解釈するにはもちろん無理がある。だが米政界で韓国に対する評価が変わりつつあるのは1つの流れであるようだ。

日米豪の三角協力体制は日本で初めて提起された。日本の安倍晋三首相が2006年首相に就任した時、日本と豪州、ニュージーランドとインドまでつなげた「自由と繁栄の弧」を主張したことがある。中国が主敵であるインドもやはりこの構想に積極的に賛成したが、当時は具体的な現実性がないばかりか韓国を含めず事実上うやむやになった。

しかし米国が今この構想に耳を傾けている。過去の問題に触発された韓日関係の悪化が火をつけた。この報告でも「韓日間の政治的緊張が歴史的に緊密な安保協力をつくり出すことを妨げてきた」としながら「地政学的論理に基づいて韓日米の三角共助を強化しなければならないという主張は、実質的な政策として進展させることに失敗した」と主張した。韓国は中国に傾きつつあり、安保協力の対象から除外すべきだという指摘も米国で説得力を持っている。

だが韓国外交はこうした流れを全く気にしないように動いている。数日前、米国が韓日米の外交・安保同盟を修復するために開いた3カ国外交次官会議でも、米国は韓日間の協力を強調したが、韓国が過去の問題を持ち出して会議が結局凍りついた状態になってしまった。韓国の対中政策についての米国と日本側の憂慮も大きくなっている。こういうことでは北東アジアで危険な「いじめ」の境遇になるのではないのか。
しつこすぎる韓国にはうんざり?
アメリカでも嫌がる人もいますが、日本でもあまりのしつこさにすっかり嫌気がさしていた知識人も多数いたようです。それに関する記事を以下に掲載します。これは、2013年のものです。
しつこすぎる反日にうんざり 日本の知識人に目立つ“韓国離れ”


 歌手チョー・ヨンピル(趙容弼)の東京公演が4千人ものファンを集め盛況だったと韓国で話題になっている。彼は1980年代に『釜山港へ帰れ』が日本で大ヒットしたことで知られる。当時、日本の女性ファンたちの追っかけが大きな話題になった。 
 “韓流スター”、ペ・ヨンジュンの人気に先立ついわば「元祖ヨン様」だが、今や60代で韓国歌謡界の大御所として“歌王”などといわれている。久しぶりのアルバム『ヒーロー』の日本語版発売を機に15年ぶりの東京公演になった。公演は中年や初老の日本ファンで埋まったとか。 
 彼の『釜山港へ帰れ』には思い出がある。取材で釜山滞在中の1977年、爆発的にヒットしていたこの歌が気に入り、日本のさる雑誌に紹介記事を書いたのだが、これがチョー・ヨンピルを最初に日本に紹介した記事だったと今でもひそかに自慢しているからだ。

ところで韓国が内外で苦しかった60~70年代、「それでも韓国はよくやっている」と韓国を応援した“井戸掘り世代”の日本の知識人に近年、韓国離れが目立つ。 
 しつこすぎる反日にうんざりしているのだ。韓国は豊かになったせいか、困っているときに助けてくれたことなど忘れ、そのことに関心もない。そこが草分け韓国ファンには寂しい。(黒田勝弘)
もう、今では知識人も一般人の多くも、あまりにしつこい反日にうんざりです。この頃は、まだ良かったです。現在チョー・ヨンピルのコンサートを開いたら一体どのくらい人が集まるでしょうか。

このまま、韓国がいつまでも反日を続けていれば、行き着く先は、上で掲載したような自国の恥部も世界に晒されて、墓穴を掘ることになります。

というより、もう墓穴を掘りつつあります。現在、韓国に対して多額の援助をするなどと政府が言い出したら、国民は大憤慨することでしょう。

私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?

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自ら墓穴を掘りつつある韓国の実体を知ることのできる、書籍三冊を以下にセレクトいたしました。

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2015年5月6日水曜日

日銀審議委員の後任は「円安」派 無難な人選だが官邸サイドの思惑は貫かれた―【私の論評】日銀法を改正して、本来の姿に戻し、マクロ金融政策をまともにせよ(゚д゚)!

日銀審議委員の後任は「円安」派 無難な人選だが官邸サイドの思惑は貫かれた

政府は衆参両院の議院運営委員会理事会で、2015年6月末に任期が満了する日銀の森本宜久審議委員の後任に、トヨタ自動車元副社長で現相談役の布野幸利氏を充てる人事案を提示した。

大規模な金融緩和を主張する「リフレ派」の抜てきを予想する向きもあったが、東京電力元副社長の森本氏と同じ産業界出身者の枠が維持され、「無難な人選」との見方が多い。ただ、官邸周辺では以前から「円安に肯定的な人材が後任にふさわしい」との声が根強くあり、円安メリットを享受する自動車業界からの起用になったようだ。

日本銀行
リフレ派の女性は見当たらず

日銀が追加緩和を決めた昨年10月の金融政策決定会合では、メンバーである政策委員9人のうち、森本氏を含む4人が反対し、1票差での可決という異例の事態になった。「森本委員の古巣の東電は、円高の方が燃料調達に有利。だから円安を招く追加緩和に否定的なのではないか」。官邸関係者は苦々しい表情で語っていた。

森本氏が古巣のために追加緩和に反対したとはさすがに考えられないが、官邸周辺はこの薄氷の決定をきっかけに、アベノミクスの「第一の矢」である大規模な金融緩和路線を安定的に継続するためには、リフレ派の投入が必要との危機感を強めていったようだ。実際、3月に退任した宮尾龍蔵前審議委員の後任には、リフレ派の論客として名高い原田泰・元早稲田大教授が選ばれた。

原田氏の人事案が国会に提示されたころ、水面下では森本氏の後任選びが本格化していた。リフレ派の学識経験者のほか、安倍晋三政権が掲げる「女性活躍推進」に歩調を合わせて女性の登用も模索されたが、「リフレ派の女性はなかなか見当たらない」(政府関係者)。政策委員のうち2人を占めてきた産業界出身者の枠が減ることに経済界の反発も予想され、結局は産業界から人選を進める流れとなった。

自動車業界からは初めて

ただし、官邸が譲れなかったのは「円安否定論者ではないこと」(関係者)。トヨタをはじめ、自動車メーカー各社は円高局面の際、日本のものづくりの「六重苦」の一つに円高を挙げ、円高を是正する政策を求めていた。日銀の異次元緩和とその後の追加緩和で急加速した円安の追い風を受け、トヨタ自動車の足元の業績は絶好調だ。布野氏の金融政策に対する考え方は明らかになっていないが、「少なくとも現在の緩和路線を支持するだろう」(アナリスト)との見方が強い。金融緩和の恩恵を最大限に受けているトヨタの関係に白羽の矢が立ったのは自然な成り行きだったといえる。

これまで産業界枠の審議委員の出身母体は銀行や商社、エネルギー業界などで、自動車業界は初めて。布野氏は海外駐在経験も長く、トヨタのグローバル戦略を推し進めた国際派で、世界経済の知見も豊富だ。衆参両院で人事案が同意されれば、布野氏は7月から金融政策決定会合に加わることになる。黒田東彦総裁の「綱渡り」の金融政策運営への援軍となるのか、そのスタンスが注目される。

【私の論評】日銀法を改正して、本来の姿に戻し、マクロ金融政策をまともにせよ(゚д゚)!

上の記事を読んで、本当に日本の金融政策の決定システムは異常だと思います。産業界から日銀政策決定委員会の新議員を入れるだの、女性を入れるだの、そんなことは本来全くどうでも良いはずです。

出身はどこからでも良いですが、少なくともマクロ金融政策に熟知した人でなければならないはずです。

それに、このブログにも何度も述べてきたように、日銀という政府の下部組織に過ぎない組織のこれまた、政策決定委員会なるものの審議員の多数決で、日本国の金融政策が決定されるというのは、本当に異常なことです。

このような委員会が本当に責任をとることができるのでしょうか。日銀の官僚も、審議員も、国民から選挙で選ばれた議員でもなんでもありません。こういう組織が、日本国全体の金融政策を決定するというシステムは本当に異常であり、世界的にみても特異なものです。

まともな国であれば、国の金融政策の目標は、あくまで国が設定し、中央銀行(日本では日銀)は、その目標を達成するために、専門家の立場から手段を自由にえらぶことができるようになっています。これを中央銀行の独立性といいます。

しかし、日本では、なぜか日銀の政策委員会が、国の金融政策の目標を設定してしまうという、世界のスタンダードからみれは完璧に逸脱した異様なシステムになっています。

このことについては、このブログでも過去に何度か掲載してきました。その記事の一つのURLを以下に掲載します。

日銀法改正、将来の選択肢として視野に入れていきたい=安倍首相―【私の論評】日銀の政策決定委員会が日本の金融政策を決定するのではなく、政府が定められるようにしなければ、いつまでも日銀人事が重大な意味を持つという異常状況にさいなまされることになる(゚д゚)!

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事では、日銀政策委員会が日本国の金融政策の目標を設定する限りにおいては、審議員がどのような考えを持つかによって、日本の金融政策が左右され、非常に不安定であることを述べました。

以下に、その一部をコピペさせていただきます。
そもそも、日銀の政策決定委員会が日本国の金融政策の方針を決めるのが問題であって、これは政府が定めるべきです。政府が定める、金融政策の方針に従い、日銀の政策決定委員会が、専門家的立場から、その具体的実施方法を選択するという具合にすべきです。 
実際、世界標準の中央銀行の独立性は、政府が国の金融政策の方針を定め、中央銀行はその方針に従い、専門家的な立場から、具体的な金融政策の方法を他から独立して、自由に選択し実行できるし、それに失敗すれば、責任をとるというものです。 
特に、中央銀行の「目標の独立性(goal independence)と手段の独立性(instrument independence)の違いを認識すべきです。中央銀行が自由に目標を設定できるという目標の独立性を民主主義社会で正当化することはできません。なぜなら、中央銀行のメンバーは全員が官僚であって、国民から選挙で選ばれるわけではないし、国民から信託を受けた人々ではありません。 

しかし、中央銀行が干渉を受けずに適切な金融政策を実施できるような手段の独立性は、経済安定のために極めて重要です。手段の独立性は守られるべぎてす。 
しかし、現状の日銀法では、「目標の独立性」が保障されているのです。 
日本銀行も、このような世界標準の中央銀行の役割を担うようにすべきであって、そのためには、日銀法の改正が必要です。
ブログ冒頭の記事でもわかるように、官邸はこの日銀人事に相当やきもきしている様子がうかがえます。まさに、今回も日銀人事が重大な意味を持つという異常状況が繰り返されています。

今回は、円安容認派、すなわち金融緩和派が審議員になるということで、確かにこれで、よほどのことがない限り、しばらく金融緩和政策がとられることになりそうですが、それにしても、いつどこでこれが崩れるかなど保証の限りではありません。

布野幸利氏 2006年当時

また、次の審議員の選出のときにどうなるかなど、全くわかったものではありません。このような異常な状況はもうやめるべきです。この異常状況をやめるため、すぐにでも日銀法を改正して、政府が日本の金融政策の目標を定め、日銀は政府の目標に従い、専門家的立場から、その方法を選ぶことができるという本来に姿に戻すべきです。

そうでないと、いつまでも金融政策がまともに機能しなくなって、デフレやインフレ等になっても、責任体制が曖昧で、いつまでたっても過去のように金融政策が是正されることなく、デフレが際限なく続くという馬鹿げたことが起こるかもしれません。


【日本の解き方】インフレ目標2%に黄信号 黒田日銀は審議委員人事でピンチも ―【私の論評】日本国がまともな金融政策ができるようにする立場からすると、いつも薄氷を踏むような人事にハラハラするのはおかしい。やはり、政府が人事権を握るのが当然、そのため日銀法改正を実現すべき(゚д゚)!

日銀 追加の金融緩和を決定―【私の論評】日銀が、追加金融緩和を実行し、政府が積極財政に踏み切れば、数十年ぶりの快挙になるのは間違いない。そうなれば、安倍政権支持率はかつてないほどに上昇することだろう(@@)

安倍政権に奪われた雇用政策 日銀法改正を主張する気概を 民主党代表選 ―【私の論評】日銀の金融政策は雇用と多いに関係あること、中央銀行の独立性とは目標ではなく、手段の独立性であるべきことを理解できない政党・政治家は結局何もできずに破滅するものと心得よ!!

【関連図書】
国の金融政策はどうあるべきか、以下の書籍をごらんいただければ、理解することができます。

マネーの支配者: 経済危機に立ち向かう中央銀行総裁たちの闘い
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アメリカ連邦準備制度(FRS)の金融政策 (〔世界の中央銀行〕)
田中 隆之
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経済学者たちの闘い―脱デフレをめぐる論争の歴史
若田部 昌澄
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2015年5月5日火曜日

ネパール地震救援に普天間基地のオスプレイが出動―【私の論評】オスプレイ導入反対の中国スパイの皆様に悲報!なぜ中国が嫌がるかが明々白々に(゚д゚)!

ネパール地震救援に普天間基地のオスプレイが出動

アメリカ国際開発庁 (USAID)より、カトマンズに到着したオスプレイ

ネパール地震救援の為に、普天間基地に所属するアメリカ海兵隊の垂直離着陸機MV-22オスプレイが出動しました。オスプレイは艦船や大型輸送機に搭載されずに、沖縄から自力で飛行してネパールまで到着しています。第一陣の4機は日曜日に現地に到着しています。
ネパールの国際空港には各国から救援隊の航空機が殺到し処理能力を超えたために、近隣のインドに引き返す事例が多発しています。そのような場合でもオスプレイならば自力で長距離を飛行し、尚且つもしも空港が過密状態であったとしても付近の空き地に降りる事が可能です。

ネパールのような山岳地帯はもともと道路事情が悪い上に、地震で道路が寸断されて救援物資が届けられないため、救援にはヘリコプターを用いなければなりません。ヘリコプターは幾らあっても足りない状態です。しかし標高の高い高地で使えるエンジンが大出力のヘリコプターは数が限られる上に、航続距離の短いヘリコプターを現地に集める為には艦船か輸送機で運ぶことになります。ネパールは海から離れている為、大型輸送機に頼ることになりますが、上記の通り空港の処理能力を超えてしまった場合には、空港で大型輸送機から梱包状態のヘリコプターを取り出して組み立てて・・・といった長時間掛かる作業が滞ってしまう事になります。その点についてオスプレイは自力で飛んで行ける上に垂直離着陸できる為に問題となりません。

またオスプレイのチベット山岳地帯での運用に付いて、過去にインド軍が興味を示していたことを航空専門誌フライトグローバルが2012年1月18日に報じています。その当時からオスプレイの長い航続距離と高い巡航高度は、ヘリコプターの展開を阻む広大なチベット山岳地帯で有用となるだろうと見越されていました。そして今、オスプレイのその実力が発揮されようとしています。
JSF 軍事ブロガー

【私の論評】オスプレイ導入反対の中国スパイの皆様に悲報!なぜ中国が嫌がるかが明々白々に(゚д゚)!

まずは、今回の地震で犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。そうして、現地が一日でもはやく、復興されることを望みます。

さて、上の記事でもわかるようにやはりオスプレイの性能は素晴らしいです。余裕でネパールにまで、到達し救援活動にあたることができます。

オスプレイの安全性と、素晴らしい性能に関しては、このブログでも過去に掲載したことがあります。その記事のURLを以下に掲載します。
オスプレイ ホワイトハウス部隊に配備―【私の論評】オスプレイ配備大賛成!!自衛隊も装備して、全国主要都市に配備せよ!!将来は自分で作れ!!
 

詳細は、この記事をご覧いただくものとして、その安全性と性能に関わる部分のみ以下にコピペさせていただきます。


上の表と、図ほご覧いただければ、いかにオスプレイが優れているか一目瞭然です。今回のネパールまでの行程では、当然のことながら航続距離からいって、どこか途中で着陸して給油をしたか、空中給油を受けながらネパールに到着したものと推察します。

無論これに関しては、軍事機密だと考えられますので、報道では普天間のオスプレイがカトマンズに到着ということのみにとどまっているようです。

それにしても、ネパールまで普天間基地から、行っているということで、これは衝撃的な事実です。特に、中国にとってはそうです。

普天間のオスプレイが、ネパールまで到達することが可能であるということは、どこかで給油したり、空中給油を受ければ、オスプレイは中国全土のどこへでも、移動して到達することができることを意味します。

これは、中国がボロ船で、尖閣で示威行動をすることよりも、数百倍も大きな示威行動にもなっています。無論、救援活動という名目ですが・・・・・。

アメリカは、中国で内乱などのことが起こった場合、将来中国が分裂などして、米国に親和的勢力が、米国に敵対する勢力に別れた場合、親和的な勢力を守るために、中国内の至るところに、ピンポイントで兵力を急速に展開できる実力があるということを、世界に向かって示しました。

この意味するところが何なのか、まともな人なら理解できるでしょうが、沖縄でオスプレイ導入反対運動をしているような人たちには到底理解できないでしょう。

つい最近、ドローンが官邸でみつかるという事件が発生したばかりです。オスプレイ反対派は、過去に風船など飛ばしてオスプレイの飛行を妨害したこともあります。そのうち、ドローンで妨害などという事態も生じかねません。

そのようなことを防ぐためには、このような妨害を厳しく取り締まることが必要です。しかし、この妨害活動には中国スパイが深く絡んでいると断定しても良いと私は考えています。

しかし、現状では、日本においては世界中のまともな国に存在するスパイ防止法がありません。一刻も、はやく日本でも成立させて、このような馬鹿げた行為を厳しく取り締まり根絶やしにするべきです。


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