まとめ
- 9月の自民党総裁選は、菅義偉前首相と麻生太郎副総裁によるキングメーカー争いの様相を呈している。
- 菅氏は「非主流派」「脱派閥」の立場から、石破茂、加藤勝信、小泉進次郎らの中から次期総裁候補を検討している。
- 麻生氏は岸田政権の「主流派」として、岸田首相の再選を支持する可能性が高いが、状況次第で茂木敏充や河野太郎を推す可能性もある。
- 今回は「派閥なき総裁選」となるため情勢が読みにくいが、菅氏と麻生氏が大きな影響力を持つと見られている。
- 党内には、総裁選による政局イメージを懸念する声もある。
9月の自民党総裁選は、菅義偉前首相と麻生太郎副総裁という2人の元首相によるキングメーカー争いの様相を呈している。
菅氏は「非主流派」の中核として反岸田の姿勢を鮮明にし、石破茂、加藤勝信、小泉進次郎らの中から次期総裁候補を見定めている。菅氏は「非主流派」「脱派閥」を条件に候補者を検討しており、派閥パーティー収入不記載事件の責任を岸田首相に求めている。
一方、麻生氏は岸田政権の「主流派」の要として、まず岸田首相の再選を支持する可能性が高い。ただし、麻生氏と岸田首相の関係にはすきま風も吹いており、岸田首相が出馬を断念した場合は茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相を推す可能性もある。
今回の総裁選は「派閥なき総裁選」となるため情勢が読みにくいが、菅氏と麻生氏が大きな固まりを動かせる唯一の人物とされている。菅氏には無派閥議員を中心とした支持者がおり、麻生氏は麻生派の一定数を動かすことができる。
この状況下で、党内からは政局に走る自民党のイメージを懸念する声も上がっている。
菅氏は「非主流派」の中核として反岸田の姿勢を鮮明にし、石破茂、加藤勝信、小泉進次郎らの中から次期総裁候補を見定めている。菅氏は「非主流派」「脱派閥」を条件に候補者を検討しており、派閥パーティー収入不記載事件の責任を岸田首相に求めている。
一方、麻生氏は岸田政権の「主流派」の要として、まず岸田首相の再選を支持する可能性が高い。ただし、麻生氏と岸田首相の関係にはすきま風も吹いており、岸田首相が出馬を断念した場合は茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相を推す可能性もある。
今回の総裁選は「派閥なき総裁選」となるため情勢が読みにくいが、菅氏と麻生氏が大きな固まりを動かせる唯一の人物とされている。菅氏には無派閥議員を中心とした支持者がおり、麻生氏は麻生派の一定数を動かすことができる。
この状況下で、党内からは政局に走る自民党のイメージを懸念する声も上がっている。
【私の論評】高市早苗氏の可能性と麻生太郎氏の影響力 - 党支持率回復への道
まとめ
- 菅氏は加藤勝信氏を、麻生氏は岸田首相を推す可能性が高い。
- 岸田氏や加藤氏が総裁になっても、政治資金問題や現政権との連続性から支持率回復は難しい。
- 高市早苗氏は総裁選に向けて活動を活発化させているが、「高市つぶし」を警戒している。
- 高市氏が総裁になれば、保守層の支持回復や女性首相としての象徴性から支持率上昇の可能性がある。
- 高市氏の総裁就任には麻生氏の支持が重要で、両者の政策スタンスの類似性から支持の可能性はなきにしもあらずと言う状況にあるといえる。
上の記事の中で、菅氏が次期総裁として検討しているとみられる人物のうち、石破茂氏は時々の政権をマスコミなどで批判し続けてきたため、多くの自民党議員から蛇蝎のごとく嫌われており、そもそも総裁選に必要な推薦人を集められない可能性が高いです。
小泉進次郎氏、自民党内ではその能力に疑問符をつけられることが多いこと、さらに父親の元首相小泉純一郎氏が息子の小泉進次郎氏に対して、50歳を過ぎてから首相を目指すよう助言していることから、進次郎氏は出馬しない可能性が高いです。
そのようなことから、菅氏が実際に推すのは、加藤勝信氏になるとみられます。
小泉進次郎氏、自民党内ではその能力に疑問符をつけられることが多いこと、さらに父親の元首相小泉純一郎氏が息子の小泉進次郎氏に対して、50歳を過ぎてから首相を目指すよう助言していることから、進次郎氏は出馬しない可能性が高いです。
そのようなことから、菅氏が実際に推すのは、加藤勝信氏になるとみられます。
加藤勝信 |
麻生氏が検討しているとみられる人物は、岸田首相、茂木氏、河野太郎氏です。まず、茂木敏充氏は、写真的記憶力を持ち、政策通として高い能力を評価されています。しかし、党内での人望に課題があるとされ、その例として2022年の小渕優子氏の茂木派離脱が挙げられます。
「冷たい」「人間味に欠ける」といった評価もあり、これが党内での人間関係構築を難しくしているとされます。政策面での能力は高く評価されるものの、対人関係のスキルや党内での調整力、合意形成能力には批判的な見方が支配的です。
一方、麻生太郎氏が河野太郎氏を総裁候補として推す可能性は低いと考えられます。河野氏のファミリー企業の中国との関係や、内閣府のタスクフォースでの中国企業関連の資料問題は、安全保障や経済安全保障の観点から重大な懸念事項となっています。
麻生氏は対中政策に慎重な立場を取ることが多く、台湾有事は日本有事という発言もしています。これらの問題は河野氏の適性に疑問を投げかけるものです。また、麻生氏は岸田政権の「主流派」の要であり、現状の党内バランスを維持することを重視する可能性が高いです。
さらに、これらの中国関連の問題は政治的リスクが大きく、総裁選や将来の総選挙での攻撃材料となる可能性があります。これらの要因を考慮すると、麻生氏は河野氏を総裁候補として推すことを避ける可能性が高いと言えるでしょう。
そうなると、岸田氏を再び推すということになる可能性があります。しかし、岸田氏ということになれば、全く新味もなく、支持率が低下し続けることが予想されます。
岸田氏と加藤氏のいずれが総裁になっても、自民党政権の支持率回復は難しい可能性があります。その主な理由として、政治資金問題による党全体の信頼低下が挙げられます。
また、両氏とも現政権との連続性が強く、抜本的な変革を期待することは難しいでしょう。経済政策や社会保障改革などの重要課題で目立った成果が上がっていないことも、支持率回復の障害となるでしょう。
さらに、有権者の間では政治の世代交代を求める声が強まっていますが、両氏は既存の政治体制の中核にいる人物であり、この期待に応えるのは難しいでしょう。複雑化する国際情勢への対応も課題です。これらの要因により、単なる総裁交代では支持率の大幅な回復は見込みにくいと考えられます。
岸田首相 |
岸田首相が辞任を決めた場合、高市氏は現職のまま総裁選に出馬できる可能性が高まります。岸田首相が辞任しない場合で、高市氏が総裁選に出馬する意向ならば、総裁選の前に大臣を辞任することで、出馬の道が開けます。
さらに、高市氏のマクロ経済への深い理解は、日本経済の回復を導く可能性があります。これは、経済政策の明確さと実効性という点で、他の候補との差別化につながるでしょう。高市氏の経済安全保障や外交政策での明確な立場と相まって、有権者の期待に応える可能性が高まります。
現政権との一定の距離感から、高市氏の総裁就任は政治の刷新を求める有権者の期待に応える可能性も高く、これらの要因が複合的に作用して、他の候補よりも効果的に自民党支持率の上昇につながると予想されます。特に、経済回復への期待が高まれば、より広範な支持を集める可能性があります。
高市氏のマクロ経済への深い理解は、日本経済の回復を導く可能性があり、これは経済政策の明確さと実効性という点で他の候補との差別化につながります。さらに、高市氏の経済安全保障や外交政策での明確な立場は、有権者の期待に応える可能性が高いでしょう。
高市早苗氏 |
特筆すべきは、高市氏が政局に走る自民党のイメージを払拭できる可能性が高いことです。高市氏の政策重視の姿勢と、経済回復や安全保障強化などの具体的な課題への取り組みは、党内外から政策本位の政治への回帰として評価される可能性があります。これにより、自民党が政局よりも国民生活の向上に注力しているという印象を強めることができるでしょう。
現政権との一定の距離感も相まって、高市氏の総裁就任は政治の刷新を求める有権者の期待に応える可能性が高く、これらの要因が複合的に作用して、他の候補よりも効果的に自民党支持率の上昇につながると予想されます。経済回復への期待と政策重視の姿勢が明確になれば、より広範な支持を集める可能性が高まるでしょう。
高市氏が総裁になれる可能性は、麻生氏もしくは菅氏の支持が重要な要素となります。両氏は自民党内で大きな影響力を持つ重要な政治家であり、その支持は高市氏の総裁選での立場を大きく強化する可能性があります。
麻生氏は自民党内で大きな影響力を持つ重要な政治家であり、高市氏を支持することで現状の党内バランスを維持しつつ、自身の影響力を保持できる可能性があります。また、麻生氏は世代交代や党のイメージ刷新の必要性を感じており、高市氏の支持はこれらの課題に対応する手段となり得ます。
さらに、女性リーダーの登用が課題となっている中、高市氏への支持は党の多様性推進をアピールする機会にもなるでしょう。これらの要因が複合的に作用し、麻生氏が高市氏を支持する可能性は無きにしもあらずの状況だと思われます。
麻生氏の豊富な政治経験と先見性を活かし、自民党の刷新と国益に資する選択をすることが望まれます。この判断が、政治の信頼回復と日本の持続的な発展につながることを期待します。麻生氏の決断は、単なる党内の人事を超えて、日本の未来を左右する重要な意味を持つことを強調したいと思います。
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