2023年12月6日水曜日

KADOKAWA、差別扇動的との批判相次ぐ書籍を刊行中止 「トランスジェンダーの安全人権を脅かしかねない」との意見書も―【私の論評】女性の権利を擁護する勇気あるフェミニスト・ジャーナリストの戦い

KADOKAWA、差別扇動的との批判相次ぐ書籍を刊行中止 「トランスジェンダーの安全人権を脅かしかねない」との意見書も

まとめ
  • KADOKAWAが刊行予定だった書籍『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』が、トランスフォビアへの批判を受け、刊行中止に。
  • 同書籍は、アメリカですでに問題視されていたもの。
  • KADOKAWAは「タイトルやキャッチコピーの内容により当事者を傷つけた」と謝罪。
  • 今後は、トランスジェンダーに関する知見を積み重ねていくとコメント。
刊行中止になった書籍

KADOKAWAは、トランスジェンダー差別を助長するとして批判を受けていた書籍『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』の刊行中止を発表した。

同書籍は、アビゲイル・シュライアー氏による洋書「Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing our Daughters」を日本語に翻訳したもの。SNS上などでは、同書籍はトランスフォビアであり、差別扇動的との批判が多数寄せられていた。

また、KADOKAWAに対して、出版社や書店に勤務する従業員30人以上による「トランスジェンダー差別助長につながる書籍刊行に関しての意見書」も提出されていた。

KADOKAWAは、こうした批判を受け、刊行中止を決定。学芸ノンフィクション編集部は、公式サイトで「タイトルやキャッチコピーの内容により結果的に当事者の方を傷つけることとなり、誠に申し訳ございません」と謝罪した。

今後については、「皆様よりいただいたご意見のひとつひとつを真摯に受け止め、編集部としてこのテーマについて知見を積み重ねてまいります」とコメントしている。

要約すると、KADOKAWAが刊行を予定していた書籍『あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇』は、トランスジェンダー差別を助長するとして批判を受け、刊行中止となった。KADOKAWAは、批判を真摯に受け止め、今後はこうした問題についてより慎重に検討していくとしている。

これは、元記事の要約です。詳細を知りたい方は、元記事をご覧ください。

【私の論評】女性の権利を擁護する勇気ある真正フェミニスト・ジャーナリストの戦い

まとめ
  • KADOKAWAは、公平で公開された議論と事実に基づいた議論のために立ち上がるべきだった。
  • トランス運動は、自分たちの主張と矛盾する反対意見や科学的証拠を抑圧しようとしているようだ。これは科学的探究と表現の自由にとって危険だ。
  • 『トランスジェンダー・ブーム』は、結果として若い女の子を誘惑し、危険なホルモン治療や手術を強要している。本書は、この憂慮すべき新しい傾向について、勇気を持って親たちに警告を発している。
  • KADOKAWAはノイジー・マイノリティー(やかましい少数派)とポリティカル・コレクトネスに屈したようだ。彼らは公平で公開された議論と事実に基づいた議論のために立ち上がるべきだった。
  • この本は、日本では出版中止になったが、米国ではその勇気が賞賛されている。今日の日本の現実は、開かれた議論にとっては悲しむべき日といえる。


アビゲイル・シュライアーは、勇気あるフェミニスト・ジャーナリストであり、女性の権利を擁護するために活動しています。彼女は科学と法律のバックグラウンドを持ち、主流ジャーナリズムにはない知的厳密さを備えています。

彼女の執筆活動の焦点は、女性に害をなす「目覚めた(woke:ウォーク)」左翼イデオロギーに直面しながら、女性の権利を擁護することです。彼女は、綿密に調査された著書であり、上の記事にも示されている『Irreversible Damage』で最もよく知られています。


この本の中で彼女は、ソーシャルメディアや仲間集団の影響を受けて、10代の少女たちが突然トランスジェンダーであると認識する最近の傾向を調査しています。

彼女たちの多くは思春期になるまで性別違和の兆候を示さなかったのですが、その後すぐにトランス男性であることを認められ、医学的な移行への道を歩むことになります。

アビゲイルは、これは10代にみられる不安につけ込み、少女たちが真剣に後悔するかもしれない人生を変える決断を強いる危険な兆候であると主張しています。アビゲイルは、活動家たちがいかに医療と教育を掌握し、何よりも「性の肯定」を推進しているかを暴露しています。アビゲイルは、この無責任なアプローチの犠牲になった、心配する両親や元トランスの若者たちの声を代弁しています。

彼女は、女性の権利、親の権限、イデオロギー的洗脳や医療過誤から子どもを守るために闘う勇敢な真実の語り部であり、急進的なトランス活動主義と「目覚めた(woke:ウォーク)」集団思考がいかに社会を脅かしているかについての重要な警告を発信しています。

ちなみに「Woke」は、黒人英語(AAVE)に由来する英語の形容詞で、「人種的偏見と差別に対する警告」を意味します。

「Wake」の過去形である「Woke」は、「目覚めた/悟った」を意味します。また、「Stay Woke」という言葉は、「(社会問題や不正義に対して)意識を高く持つ」という意味です。

彼女は、政治的正しさ(ポリティカル・コレくすネス)に立ち向かう勇気を持ち、事実を報道するジャーナリストの模範であり、文化戦争における知的ヒロインであり、感情や憤怒ではなく事実と証拠を用いる力強く公正な擁護者です。

私は彼女の原則的な姿勢と厳しい真実を暴こうとする献身を心から尊敬しており、彼女の使命とメッセージを全面的に支持しています。アビゲイル・シュライアーの仕事は、フェミニストを装った人々に攻撃されるのではなく、フェミニズムを前進させるものとして称賛されるべきものです。彼女こそ正真正銘のフェミニストです。

この書籍に対する怒りは、自分たちの考えを推し進めようとする活動家によって作り出されたものであり、実際に引き起こされた被害によるものではありません。米国には言論の自由があるので、この本は問題なく出版されました。

フェミニストやトランス活動家が出版社を批判し、青少年に影響を与える問題についての妥当な議論を検閲するのは悲しいことです。『トランスジェンダー・ブーム』は、若い女の子を誘惑し、危険なホルモン治療や手術を強要して傷つけています。本書は、この憂慮すべき新しい傾向について、勇気を持って親たちに警告を発しています。

KADOKAWAはノイジー・マイノリティー(やかましい少数派)とポリティカル・コレクトネスに屈したようです。彼らは公平で公開された議論と事実に基づいた議論のために立ち上がるべきでした。トランス運動は、自分たちの主張と矛盾する反対意見や科学的証拠を抑圧しようとしているようです。

以下にKADOKAWAの謝罪文を掲載します。


この謝罪文によれば、この書籍の内容そのものには触れておらず、書籍に瑕疵や誤りがあるとまでは言及していません。それが、せめてもの救いがもしれません。

これは科学的探究と表現の自由にとって危険です。私はアビゲイル・シュライアーと彼女の重要な活動を全面的に支持します。私はこれを左翼の検閲であり、言論の自由への攻撃であると考えます。

本書で示された事実は、トランスジェンダー・イデオロギーの害悪を暴露するものです。しかし、ノイジー・マイノリティーがどんなに大声で叫ぼうとも、真実を封じることはできません。KADOKAWAは勇気ではなく弱さを示し、悲しいかな過激な少数派からの圧力に屈しました。この本は、日本では出版中止になりましたが、米国ではその勇気が賞賛されています。2023年12月5日の日本の現実は、開かれた議論にとっては悲しむべき日といえます。

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