まとめ
- 世界各地で保守の反乱が起きている。オランダやアルゼンチンの選挙で極右の指導者が台頭し、トランプ前大統領の再出現も可能性として示唆されている。
- 欧米諸国ではリベラル政策に対する保守派の不満が極右政治家の支持につながっている。特にLGBT、移民、グリーン政策に対する保守派の反発が見られる。
- 政治家の選出においては、保守派の政治家には「極右」とされる人物が多いが、これらを支持するのは穏健な保守派とみられる。
- 日本においてもLGBT法の成立や移民政策の扱いによって保守派の離反や攻撃が見られ、国民の安全が不十分だとの批判もある。
- 政策の過度な実行に対する不満や、国民の安全が後回しにされているとの懸念から、海外の保守の反乱を他人事とは見ないほうが良い。
世界各地で「保守の反乱」と形容される政治的な変遷が広がっている。
例えば、オランダの下院選挙では、ヘルト・ウィルダース率いる極右政党が第1党となり、連立政権の樹立を目指している。同様に、アルゼンチンの大統領選挙でも極右のハビエル・ミレイが勝利し、「アルゼンチンのトランプ」と呼ばれている。
更に、実際のトランプ氏も来年の米国大統領選挙で再び勝利する可能性があるとの見方もある。これらの動向について、予測不可能なトランプ氏の政治的な影響が、国際的な関係や安定性にどのような影響を及ぼすかが焦点とされている。
また、イタリアでも昨年、極右政党が第1党となり、ジョルジャ・メローニが首相に就任した。こうした政治的なシフトには、欧米諸国でリベラル政権の取り組むLGBT、移民、グリーン政策に対する保守派の不満が影響している。これらの政策に対する保守層の反発や、岩盤保守層の政党支持の変化が、極右政治家の台頭を助長している。
一方で、政治家の選出に関しては注目すべき動きがある。選ばれる政治家にはしばしば「ヤバい」人物が見られるが、投票する人々は穏健な保守層が多いことが報告されている。つまり、真面目な保守層が怒っているという状況だ。
日本においても同様の動きが見られる。例えば、岸田政権のLGBT法成立が、岩盤保守層の自民党離れを招いたと言われている。一部は離れただけでなく、敵視するようになり、特に減税などの政策に対して激しく攻撃している。
移民政策に関しても、政府は人手不足に対処するため外国人労働者の受け入れを増やした。しかしながら、これに伴い、埼玉県川口市でのクルド人と住民のトラブルなど、問題が表面化している。移民を受け入れる場合、教育や社会適応のサポートが不十分であるとの声もある。
同様に、LGBTに関する議論も続いている。LGBTの人々が生活する社会の整備には賛成する一方で、女性用の場所に異性が入ることに対する懸念もある。安全性やプライバシーを考慮する必要があるという意見が広がっている。
環境問題においても、規制と利便性のバランスが問われている。太陽光パネルや電動キックボードの設置や使用について、自然や安全への懸念がある。これらの事象に対する規制の必要性が議論されている。
総じて、政治の方向性や政策の実行に対する国民の不満や怒りが高まっている状況だ。改革や政策の推進は単なる実施だけでなく、国民の安全や利益を重視した形で進めるべきだとの声が多くなっている。このような国内外での保守派の動向は、他国のみならず、日本にとっても注視すべきものだ。
また、イタリアでも昨年、極右政党が第1党となり、ジョルジャ・メローニが首相に就任した。こうした政治的なシフトには、欧米諸国でリベラル政権の取り組むLGBT、移民、グリーン政策に対する保守派の不満が影響している。これらの政策に対する保守層の反発や、岩盤保守層の政党支持の変化が、極右政治家の台頭を助長している。
一方で、政治家の選出に関しては注目すべき動きがある。選ばれる政治家にはしばしば「ヤバい」人物が見られるが、投票する人々は穏健な保守層が多いことが報告されている。つまり、真面目な保守層が怒っているという状況だ。
日本においても同様の動きが見られる。例えば、岸田政権のLGBT法成立が、岩盤保守層の自民党離れを招いたと言われている。一部は離れただけでなく、敵視するようになり、特に減税などの政策に対して激しく攻撃している。
移民政策に関しても、政府は人手不足に対処するため外国人労働者の受け入れを増やした。しかしながら、これに伴い、埼玉県川口市でのクルド人と住民のトラブルなど、問題が表面化している。移民を受け入れる場合、教育や社会適応のサポートが不十分であるとの声もある。
同様に、LGBTに関する議論も続いている。LGBTの人々が生活する社会の整備には賛成する一方で、女性用の場所に異性が入ることに対する懸念もある。安全性やプライバシーを考慮する必要があるという意見が広がっている。
環境問題においても、規制と利便性のバランスが問われている。太陽光パネルや電動キックボードの設置や使用について、自然や安全への懸念がある。これらの事象に対する規制の必要性が議論されている。
総じて、政治の方向性や政策の実行に対する国民の不満や怒りが高まっている状況だ。改革や政策の推進は単なる実施だけでなく、国民の安全や利益を重視した形で進めるべきだとの声が多くなっている。このような国内外での保守派の動向は、他国のみならず、日本にとっても注視すべきものだ。
【執筆:フジテレビ上席解説委員 平井文夫】
【私の論評】世界のリーダー達が注目すべき動向と共鳴する保守の反乱の本質
今こそ保守派は伝統的価値観と良識のために立ち上がる時が来たようです。急進的なリベラリズムは行き過ぎ、国境開放、LGBTの特別な権利、経済的に損害を与える環境規制といった極端な政策を推し進めています。
人々はこのことに目覚めつつあるのです。自分たちの価値観よりも政治的な正しさ(ボリティカル・コレクトネス)の方が重要だと言われることに嫌気がさしているのです。
「保守の反乱」の根本的な要因は簡単なことです。まともな一般国民は、自分たちの生き方や価値観、国を守りたいだけなのです。リベラルなエリートたちが、人々が本当に望んでいることを考慮せずに急進的な変化を押し付けようとすれば、反発を招くのは当然のことです。
しかも、これに対する反対の声をあげる著名人などをキャンセルカルチャーによりなきものにしようとするのは許しがたいことです。
日本においても、たとえば大学教授による「安倍に言いたい。お前は人間じゃない!叩き斬ってやる!」とか、杉田水脈議員に対する執拗なマスコミによる批判など典型的な事例だと思います。
安倍氏や杉田氏の取り扱いは酷いものですが、これはもはや驚くべきことではありません。左派は言論の自由を支持すると主張しますが、実際には自分たちと同じ意見を述べる者にのみ適用されようです。
杉田氏に対する執拗な報道の例(テレビ) |
異論は、いじめや検閲、それこそ「キャンセル」されることが多いです。しかし、これは議論を抑制し、社会を分断する危険な兆候です。保守派は国民的な議論と、誰もが発言する権利を大切にします。意見の違いがあっても、脅しや中傷を使うことなく共存できるはずです。
悲しいことに、今のリベラル・左派はそのことを忘れているようです。彼らは同調を求め、自分たちの主張の正統性から外れたり、異議を唱えたりする勇気のある人を攻撃します。安倍首相のような指導者は、何世代にもわたり日本に寄与し継続されてきた価値観を代表しているだけです。杉田議員もそうです。
安倍氏の立場は論争を引き起こすような過激なものではないはずですが、左派はそれを攻撃します。日本でも、ほとんどの国民は、伝統や国益を守ることに賛成しています。しかし、メディアや高等教育では、少数派が大きな影響力を持っています。
安倍晋三氏 |
普通の人々は自分たちの生き方や自由が攻撃されていると感じているようです。彼らはリベラルな権威主義の正体を見抜き、もう十分だと感じているのです。息苦しささえ感じているのです。
世界的な保守の台頭は、こうした行き過ぎに対する反動であり、「極右」の過激主義ではありません。世界中の指導者たちは文化を破壊することに立ち向かい、自由な意見交換を守り、すべての国民のために政治を行うべきです。
結局のところ、保守派は単に人間的で住みやすい社会を維持したいだけなのです。私たち保守は礼節、コミュニティ、そして国家の遺産を守るべきと考えています。良識は最終的には急進主義に打ち勝たなければならないです。
保守の反乱は、バランスを取り戻したいと願う人々から生まれたものであり、陰謀や悪意を持ってこれを押し付けるものではありません。未来は、上下左右の社会的な立ち位置にかかわらず、良識を擁護し、多元主義を守り、すべての人の意見を聞く権利を守る人々のものであるべきです。
保守派は、安全な国境、安全な地域社会、言論の自由、豊かな経済を望んでいます。「極右」のレッテルを貼られた指導者たちは、サイレント・マジョリティの声を返しているだけなのです。
メディアが彼らを中傷し、理性的な保守派を黙らせようとする一方で、私たちは保守派は、もう黙ってはいません。多くの人々は、法、秩序、伝統、愛国心の尊重と生存のバランスを取りながら生活しています。そうして、このバランスを崩す急激な改革は、社会を壊すと多くの人達が再認識するようになったのです。最近設立されたばかりの日本保守党の支持者の急速な拡大も、それを示しています。
壊れた社会 AI生成画像 |
日本はもとより、他の国々の指導者も、この傾向に耳を傾けるべきです。人々はいつまでも過激な行き過ぎを容認することはないでしょう。指導者は、騒々しい過激派グループのためだけでなく、国民全体のために政治を行わなければならないのです。
リベラル・左派的な社会工学による改革よりも、国益を優先させる賢明な改革が答えです。未来は、常識のために立ち上がり、自国の文化を守り、ポリティカル・コレクトネスやキャンセル・カルチャーの狂気に対して果敢に「もういい」と言う勇気ある政治家たちのものです。結局のところ、それこそがこの新しい保守の反乱の本質なのです。
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