2012年5月4日金曜日

高速バス事故の「事故の責任」は、あなたにも私にもあるかもしれない。ブラック企業を生み出す「ブラック消費者」という問題―【私の論評】この人の意見は正しい?ただし、デフレでなければ!!変態御用一般人的マスコミ人現る!?

高速バス事故の「事故の責任」は、あなたにも私にもあるかもしれない。ブラック企業を生み出す「ブラック消費者」という問題


藤岡市の関越自動車道を走行中の高速ツアーバスが道路左側の防音壁に衝突し、乗客45人が死傷、うち7名が死亡した事故は大変ショッキングな事故でした。運転手の居眠りが原因だと思われており、現在取り調べをされている最中です。本当にあってはならない事故であるし、亡くなられた方には心からご冥福をお祈りします。

現在はこの事件についてさまざまな問題提起がされています。高速バスそのものの安全性の問題、運転者のモラルの問題、運行会社の管理の問題、道路の構造問題、特に競争過多である路線バスのコスト削減競争が今回の事故原因の遠因ではないかという論点があり、確かにそれはそのとおりなんだろうと思います。もしバスの運転者が二人交代制であったならば、居眠りの問題は解消できたかもしれないし、一人体制よりも二人体制のほうが事故の発生確率はだいぶ抑えられるでしょう。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

社会全体で給料が下がっていく。給料が下がる中でやりくりをしなければいけない。だから、消費者とするとより安いサービスを提供する業者にいかざるをえない。そうなるとその業者で働く労働者にしわ寄せがくる。そしてその労働者に過重労働か賃金引き下げのプレッシャーがくる。するとその人自身がブラック消費者になって、飲食店で怒鳴る。――というバッドスパイラルが起きています。

ある意味では、今回の事故を引き起こした原因を知らず知らずにうちに私たち全員で作り出しているかもしれない。

この負の連鎖を断ち切るのはどうしたらよいのでしょうか。政府が悪い、政治が悪い、官僚が悪い、大企業が悪い、と言っても天に唾する様なもので、すべて私たちに帰ってきます。ならば、まず自分たちでできることから始めたらどうでしょうか。

より良いサービスにお金を払う、「適切に支払う」ということは私たちが今日から行動できることです。「安く」でも「高く」でもなく「適切に」です。ほんの少しのトレンドの変化が世の中を変えます。少なくとも今回の高速道路の事故を少しでも「自分事」と受け止めて、少しずつ行動を変えることが、このような悲惨な事故を減らす、遠回りなようで、一番確実な方法です。

ブラック消費者にならずに賢明な消費者になろうとすれば、それが日本経済を発展させることができるでしょう。ひとりひとりが日本経済を支えているのですから。




【私の論評】この人の意見は正しい?ただし、デフレでなければ!!変態御用一般人的マスコミ人現る!?

最近、上念 司氏のツイートを、グーグルリーダーに登録しているので、本日も見てみたら、以下のようなツイートがありました。


私も、この意見に概ね賛成です。上の記事の意見が、全く間違いとは思いませんが、一つ条件を満たしていなければ、正しいとはいえはません。では、その条件とは、何かといえば、少なくとも、デフレでないということです。

給料が下がっていく真の理由は、デフレだからです。それを直さない限り、このようなことは必ず起こります。それに、デフレはどう考えても、まともなことではありません。日本では、あまりにデフレが長い間続いてしまったため、デフレが当たり前になってしまっている人が多いですが、はっきりいえば、デフレは経済の癌であり、異常な状態です。以前にもこのブログに掲載したことがありますが、デフレの最中に増税して、財政再建をしようなどと考えるのは、癌を患ってるサラリーマンが、癌で手術をすれば、長期間会社の仕事を休むことになり、会社に迷惑をかけることを心配しているようなものです。まずは、癌を治療することが、最優先課題であるはずです。最悪、会社をくびになっても、癌治療に専念すべきことは、いうまでもないことだと思います。

こんなナースがいる病院なら入院したい?
この異常状態をなくさない限り、どんなに多くの人がブラック消費者にならないように気をつけても、必ずでてきます。当然、ブラック企業もはびこるようになります。

上の記事の、長距離バスの運転手などの例もありますが、現在もっと酷い例もあります。たとえば、貧困ビジネスなどです。いわゆる、生活保護などを受けている老人を保護するという名目で、とんでもないところに押し込めて、生活保護費をピンはねする酷い業者などもいます。




とにかく、今は、本来政府なり日銀なりが、この状況を一刻でも改めなければならないときです。そんなときに、以下のようなことを公然というのは、全く的外れです。
政府が悪い、政治が悪い、官僚が悪い、大企業が悪い、と言っても天に唾する様なもので、すべて私たちに帰ってきます。ならば、まず自分たちでできることから始めたらどうでしょうか。
人には、個人で努力すれば、何とかなるものと、ならないものとがあります。確かに、不況だからといって、デフレだかといって、ものごとをすべてそのせいにして、消極的になるのは良いことではありません。しかし、デフレの最中では、運が悪ければ、落ちるところまで、落ちる人だって出てくることも避けられません。当たり前のことです。

日本銀行
それから、そもそも、上の記事を書いた人は、経済の根本が理解できていないと思います。まともな、マクロ経済学を書籍を一度でも読んで理解したならば、日本やアメリカなどで、2%くらいでもインフレになったとすると、一夜にして、数百万以上の雇用が生まれることなど、周知の事実であるはずです。無論これは、日銀のようにインフレ目処1%というだけではなく、本当に、物価が2%程度上昇して、インフレになった場合です。実際、アメリカなど日本以外の国では、雇用の創出は、中央銀行や政府の大きな仕事と考えられています。


無論、数百万の雇用とはいっても、すべての人にマッチする雇用が生まれるとは限りません。このミスマッチを是正するために、厚生労働省が何かするというのは当然のことと思います。また、その意味も十分あります。しかし、根元のところで、間違えていては、雇用は創出されません。何か、現在雇用対策というと、肝心要なことは何もせずに、それこそ、厚生労働省などが行う雇用のミスマッチなどへの対応ばかりが、クローズアップされます。上の記事を書いた人の考えも結局そうです。

実際そうです。雇用を創出したり、賃金をあげるにしても、個人や企業の努力だけでは限界があります。自分だけは、うちの会社だけはと考えで努力しても限界があるのです。だから、多くの人を助けることはできません。そうなれば、必然的にブラック企業だって、ブラック消費者だって、必ず生まれてきます。まあ、だからといって、この著者が言っているように、自分たちだできることからはじめることまで否定するつもりは無論ありません。

昨日は、田中秀臣氏、上念司氏、倉山満氏がでている動画「変態御用一般人化するマスコミ」を掲載しました。このタイトルにもなっている、変態御用一般人化という言葉の意味は、昨日も掲載しましたが、もう一度掲載すると、以下のようなものです。
御用一般人とは、一般人でありながらさしたる根拠もないのに、政府のすべての立場を擁護し、政府の立場だけからものを言う人のことです。これが、一般人でない学者やジャーナリスの場合は、餌がありますが、一般人の場合は、それはないにもかからず、その根底には、現実社会で、うまく適応できないという不安感があります。その不安感から、政府のすべての立場を擁護しようとするのです。 
そうして、変態御用一般人とは、御用一般人の中でも、たとえば、財務省とか、日銀など特定の機関などの立場を擁護し、その立場だけからものを言う人のことです。
結局、上の記事を書いた人も、日銀や政府のやるべきことには、目をつぶりというか、すっかりその立場たって、その怠慢を諌めることもせず、一般消費者に責任を擦り付けています。その意味から、この方も、上念氏がいうところの「変態御用一般人的マスコミ人」ということができると思います。ただし、この方経済専門でもないようなので、悪気があってこのようなことを書いているわけではないと思います。頭の中には、おそらく、このブログでも掲載した「スペンドシフト」という潮流があるのだと思います。確かに「スペンドシフト」という潮流自体は悪いとは思いません。それどころから、良いことだと思います。しかし、デフレ下で、スペンドシフトだけを強力に推し進めたからといって、ブラック企業やブラック消費者の問題を解消することはできません。

この問題に関しては、根本を根治しなければどうしようもありません。昨日は、ものごとを改革する人にありがちな根本病に関しても掲載しました。根本病とは、「改革を志向する人が、根本問題にのみ囚われている状態をいいます。体制や機構などの変改ばかりが先行して、実態の改善がおろそかになることです」。しかし、デフレの克服である、政府による財政出動、日銀による金融緩和に関しては、あまりにも長い間デフレを放置してきたので、これを実施することは、一見改革のようにみえますが、決して改革ではありません。


それは、改革ではなく、本来、政府や日銀が行う最低限の仕事であり、任務です。デフレの中でも、元気いっぱいとか、頑張っているといっても、仕方ないことです。これらは、水道から水があふれているのを器で、すくいとっているようなものです。根本的に直すには、水道栓をとめるしかありません。まずは、水道栓をとめてから、税や福祉、雇用のミスマッチなどの問題を考えるべきです。デフレを前提で、物事を考えても、モグラ叩きになるだけです。実際、今の政府はモグラ叩きばかりしています。それに、上の記事は、こうした問題を個々人の善意に頼って解消しようと考えている点で、まったく実効性に欠けます。



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変態御用一般人化したマスコミ―【私の論評】すべての問題を解消するには、いずれ憲法を改めるしかないか?!




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2012年5月3日木曜日

変態御用一般人化したマスコミ―【私の論評】すべての問題を解消するには、いずれ憲法を改めるしかないか?!

変態御用一般人化したマスコミ




御用一般人とは、一般人でありながらさしたる根拠もないのに、政府のすべての立場を擁護し、政府の立場だけからものを言う人のことです。これが、一般人でない学者やジャーナリスの場合は、餌がありますが、一般人の場合は、それはないにもかからず、その根底には、現実社会で、うまく適応できないという不安感があります。その不安感から、政府のすべての立場を擁護しようとするのです。

そうして、変態御用一般人とは、御用一般人の中でも、たとえば、財務省とか、日銀など特定の機関などの立場を擁護し、その立場だけからものを言う人のことです。

まさしく、日本のマスコミのほとんどが、変態御用一般人化しています。マクロ経済の基本の基本まで、平気で捻じ曲げます。まさに、5つも6つも言ってみて、一つくらい当たれば良いという考えで、嘘八百を並べ立てることが、恒常化しています。特に、最近では、マクロ経済に関することで、大手新聞のスタンスは、このようなものです。近衛内閣末期の様相を呈しています。

【私の論評】すべての問題を解消するには、いずれ憲法を改めるしかないか?!
それにしても、今の日本経済状況、さらには、マスコミの経済報道、とんでもない状況になっていることは、上の動画をご覧いただければ、良くおわかりになると思います。

さて上の動画でも指摘されていましたが、ExileとAKBの高橋南は、尊皇家だそうで、以下にその関連動画を掲載します。



Exileが、天皇陛下ご即位20周年で、歌った歌です。まさに、太陽とは、陛下のこととして歌ったのだと思います。exileの画像も掲載しておきます。天皇陛下万歳!!






ついでに、画像も掲載しておきます。



さて、河野龍太郎氏の日銀審議委員に起用拒否されたときの動画が以下です。


河野龍太郎氏
本当にこの方、日銀審議員にならなくって、良かったです。このあたりの背景に関しては、以下の動画をご覧ください。



それにしても、日銀貴族院は中国の日本支部ということでしょうか?本人たちは、どう思っているの知りませんが、現実には、そのような行動をとっているとしかみえません。それに、日本国の意図で、売ることもできない、中国国債を1兆円近く買うという日本は、まさに、狂っているとしか思えません。中国国債の買入をどう­にかして阻止できないものなのでしょうか?


それにしても、財政破綻するといいつつ、中国国債を大量に購入したり、IMFに巨額の拠出をしたり、依頼もないのに韓国に巨額の円借款を気前良く、確約したりと、まったく何かどうなっているのか、さっぱり見えません。日本が、財政破綻しそうなので、増税するというのなら、中国に日本国債をいっぱい購入してもらい、IMFからは、資金援助を請い、韓国にも、お金を借りる約束をとりつけるということをするのが、当然と思いますが。いいですか!!日本国が財政破綻すると野田さんも、安住さんも言っているわけですよ!!なのに、まったく、逆のことをしていて、野田さんって、自分で自分のやっていることにまったく矛盾を感じないのでしょうか?普通の人だったら、この矛盾に気づくはずです。


野田さんのやっていること、個人レベルでいえばお金がなくて、破産しそうな人が、家族のいっぱいいる人にお金を貸したり、ライオンズクラブや、ロータリークラブにお金をたくさん拠出したり、最近お金もちになって、ごく最近はあまり振るわない人にお金を貸す約束をするわ、そのくせ家の中では、家族に対して金がないから、節約しろと言っているようなものです。こんなこと、馬鹿なありえるでしょうか?

あり得ます。ただ一つの場合に限りあてはまります。この破産しそうな人の家は、実業を営んでいて、家族がいっぱいて、この破産しそうな人を除き他の家族は、とてつもなく金持ちか、普通であり、貧しくても他の家族から借金はあるにせよ、家の外に借金がない場合です。そうして、この貧乏な人は、家族からかなり多く借金しているので、自分だけ借金まみれなので、他の家族もみんな貧乏だと勝手に思いこんでいるだけです。

この貧乏な人は、自分一人が駄目だから、他の家族も駄目で、借金まみれになっていると勘違いしているだけです。しかし、本当は、家族全体では金持ちなので、相対的には、家の外の人にお金を貸し付けているという状況が今の日本の姿です。にもかかわらず、家族の中で一番貧乏な人にだけ着目して、うちの家は貧乏だと家族の中の一員の情報通といわれている人が、他の家族や外の人に対して言いふらしているというのが今の日本の姿です。

それにしても、なぜ個人では、起こりえないようなこのようなことが国レベルおこるかといえば、バブルが崩壊してから、5年くらいはいたしかたないとしても、その後も、ずっと緊縮財政、金融引き締めををずっとやってきたため、お金を持っている個人や、企業が消費や投資を控え、市中にお金がでまわらず、デフレになり、税収が減り、それがあまりにも長い間続いたからです。積極的に、財政出動や金融緩和などしなくても、最低限、緊縮と引き締めをやめてさえいればこのようなことにはなりませんでした。



まさに、日本はこのような状況です。先の家の例でたとえれば、ギリシャなど、家族ぐるみで他から借金ということです。これでは、どうしようもありません。財政破綻するのは、必至です。家族ぐるみで、実業を営んでいて、相対的には、家族が金持ちであり、家の外からお金をかりていなければ、何とでもなるということはお分かりですね。それに、日本政府が借金をしているとはいっても、ほとんどが円建です。であれは、本当の意味では借金ではないです。これが、外貨建てだったらどうにもなりません。これも簡単な理屈です。円建であれば、日本政府が積極財政を行い、日銀が、お札の増刷を含む、金融緩和をすれば、税収が増えすぐにでも、借金など解消できます。また、インフレでバブルになりかければ、増税などの緊縮財政を行い、日銀は、金融引き締めをすれば、バブル崩壊なんてことにはなりません。こんな簡単な理屈を、野田さんも安住さんもわからないということです。そうして、マスコミもわからないか、わからないふりをしているということです。本当に、変態御用一般人化とは良く言ったものです。素晴らしいです!!

本日は、動画特集と銘打ったので、以下に日銀の白川総裁あたりが、繰り返し見ておくべき、動画を紹介します。見ても駄目か!!海の向こうからの指令があれば、これに従わなければならないか?


それにしても、政府や日銀がこうなったてしまったのは、民主党政権からというわけではありません。自民党時代からそうなっていました。もう、これは、何かがおかしいとしかいいようがありません。そうして、本日は、憲法記念日という祝日ですが、結局、日本国憲法に問題があるということだと思います。細かなことは、別として、大きな枠組みでは、憲法問題も、経済も、社会も密接に関連しています。やはり、憲法を抜本的に変えなければ、これらの問題もあまり進展がないように思います。もともと、日本国憲法を定めたのは、GHQであり、GHQというと、以前にもこのブログに掲載したことがありますが、その構成要員は、馬鹿と、コミンテルン(ソ連のスパイであったことが、後に判明しています。このようなものたちが定めた憲法をいまだに金科玉条のように守っていれば、これからもっと、変態御用一般人がこの世にますます、のさばるようになります。

とはいいつつ、改憲ができなければ、何もできないということではありません。現行憲法下でもできることはかなりあります。にもかかわらず、改憲だけが、解決策であるかのごとく考える、そういう考え方は、いわゆる根本病というやつです。これは、改革を志向する人が、根本問題にのみ囚われている状態をいいます。体制や機構などの変改ばかりが先行して、実態の改善がおろそかになることです。このようなことは、過去に幾多とありました。

石橋湛山があの二・二六事件をうけて『東洋経済新報』で以下のように語っています。
「記者の観るところを以てすれば、日本人の一つの欠点は、余りに根本問題のみに執着する癖だと思う。この根本病患者には二つの弊害が伴う。第一には根本を改革しない以上は、何をやっても駄目だと考え勝ちなことだ。目前になすべきことが山積して居るにかかわらず、その眼は常に一つの根本問題にのみ囚われている。第二には根本問題のみに重点を置くが故に、改革を考えうる場合にはその機構の打倒乃至は変改のみに意を用うることになる。そこに危険があるのである。 
これは右翼と左翼とに通有した心構えである。左翼の華やかなりし頃は、総ての社会悪を資本主義の余弊に持っていったものだ。この左翼の理論と戦術を拒否しながら、現在の右翼は何時の間にかこれが感化を受けている。資本主義は変改されねばならぬであろう。しかしながら忘れてはならぬことは資本主義の下においても、充分に社会をよりよくする方法が存在する事、そして根本的問題を目がけながら、国民は漸進的努力をたえず払わねばならぬことこれだ」(「改革いじりに空費する勿れ」昭和11年4月25日『東洋経済』社説)
二・二六事件といえば、随分古いことなのに、何か予想だにしない大事件が起きたときに、「根本問題」に惑溺することで、目前のリスクを見失うな、という湛山の教訓はいまも重いです。根本に帰ることも重要ですが、その前に、目の前にある現実を解決することもしなければなりません。デフレ克服は、その典型です。財政再建という根本的問題を解決するために、まず、目の前のデフレという問題を片付けずに、すぐに、増税に走ろうという考えは、まさに根本病にほかなりません。

二二六事件
政治主導という根本問題に取り組むため、官僚のやっている仕事をすべて、無視して、自分たちでやろうとしたって、最初から無理です。そんなことは、会社で、取締役が、事務処理をやっている人の仕事を無視して、自分たちで事務をやろうとするのと同じです。やはり、根本病に至る人は、どこかが欠けているのだと思います。何か問題・課題があったとして、それを解消するには、順番というものがあります。順番を無視しては、できるものもできなくなります。にもかかわらず、根本病の人は、現実にある問題を全く無視して、原理原則に走ろうとするのです。この点、たとえばイスラム原理主義者などと同じことです。

過去の構造改革だってそうです。確かに新たな構造は必要です。しかし、その構造をつくるために、現状の問題を無視してやっては、結局失敗し、構造改革などできませんでした。特に、小泉・竹中構造改革はそうでした。緊縮財政などせずに、最初は、ある程度景気を回復させるようにすべきでした。金融緩和だけでは無理でした。

もともと、民主党は、根本病患者の集まりなのではないかと思います。そもそも、新左翼とか、旧社会党系の人々は、根本病です。それも、かなり幼稚な根本病患者だと思います。その典型は、あのマニフェストです。次にどのような政治グループ゛が台頭していくかわかりませんが、結局根本病患者の集まりであれば、どんなに素晴らしい綱領などあったにしても、結局民主党の二の舞になります。

維新の会なども、今のままでは、そうなります。橋下市長は、国政に疎すぎます。それはあの維新八策で良くわかりました。今後短くて、5年、長ければ、10年くらい国政の勉強をしてから、国政にたずさわるようにすべきです。あまり短いスパンで、国政を担ったら、確実に第二の民主党になります。せっかく、影響力があるのですから、それだけは避けていただき正しい方向で影響力を行使していただくようにしていただきたいものです。

いずれにしても、民主党は、消え行く運命ですが、次の政権につく政治勢力には、最終的に改憲を目指すにしても、根本病にかかっていないことが条件になると思います。


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2012年5月2日水曜日

野田内閣“なし崩し9連休”の危機感欠如。閣僚こぞって外遊で、閣議もできず国会も休会状態―【私の論評】そんなに外遊が好きなら、自費で出かけて戻ってくるな!!

野田内閣“なし崩し9連休”の危機感欠如。閣僚こぞって外遊で、閣議もできず国会も休会状態:

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[ 磯山友幸「経済ニュースの裏側」 ]


野田内閣

野田内閣“なし崩し9連休”の危機感欠如。閣僚こぞって外遊で、閣議もできず国会も休会状態 

[磯山 友幸]

5月1日、2日の連休の谷間はサラリーマンや公務員は出勤日。この2日間さえ休めれば9連休だが、それを実現するには、相当前から仕事を片付け、有給休暇の取得願いなどを出すのが世の常識だ。ところが民主党政権はそんな常識には囚われない、という事なのだろう。野田佳彦内閣の閣僚はこぞって外遊に出かけ、その日程を野党に知らせたのも連休入り直前だった。
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【私の論評】そんなに外遊が好きなら、自費で出かけて戻ってくるな!!

上の記事には、以下のような後日談があります。動画も含めて掲載します。


政府は、北朝鮮が近く核実験に踏み切るとの見方が出ているため、ゴールデンウイーク中に予定していた前田国土交通大臣と松原拉致担当大臣の外国訪問を取りやめました。

藤村官房長官:「連休中においても不測の事態に備えた体制ということが必要なので、必要な体制をきちんと確保したい」

28日から始まるゴールデンウイークで、野田内閣の閣僚17人のうち、野田総理大臣の訪米など11人の閣僚が外国訪問を予定していました。しかし、北朝鮮が近く3回目の核実験に踏み切るとの見方が出ていることを受け、前田大臣のドイツ出張と松原大臣のベトナム出張の取りやめを決定しました。連休の直前になって不測の事態に備えることを理由に、閣僚の外遊が取りやめとなるのは異例のことです。外遊で大臣が不在となる省庁については、政務3役が対応することにしています。

松原仁拉致担当大臣
さてこれら、外遊を取りやめた二人の大臣には、共通点があります。そうです。二人とも小沢派ということです。この二人は、もしものことがあったらということで、小沢さんから苦言が呈せられたのでしょうか?それとも、自己判断なのでしょうか?

前田武志国土交通大臣

ちみなに、前田国土交通大臣は、田中防衛大臣とともに、問責決議案が可決された人物です。やっぱりもしものことがおこればまずいですね。それに、二人とも安全保障会議のメンバーです。

上の記事に、外遊に出かける大臣のリストがありましたので、以下に掲載しておきます。



上の記事から、呆れた民主党閣僚のたるみぶりの部分だけ、コピペしておきます。
外遊の目的にも野党は首をかしげる。ワシントンを訪問した野田首相の日米首脳会談や、インドを訪れた玄葉光一郎外相の日印外相会談は必要な公務としても、その他の閣僚の出張は大いに疑問符が付く。 
連休明けまで米国出張の予定が入っていたのを野党に批判されると、いきなり訪問地をベトナムに変更した例もあり、「単なる物見遊山ではないか」という声が上がった。「自民党時代よりもさらに酷い。公費を使った遊びと批判されても不思議ではない」と自民党のベテラン衆議院議員も呆れる。

先日、北朝鮮のミサイル発射があったり、さらには、北朝鮮が核実験をする準備が整ったことなど、このブログにも掲載しました。確かにこの時期にこれだけの外遊は首をかしげてしまいます。

これに関することは、前にも似たようなことが再三ありました。民主党って、不祥事が再三あるので、忘れてしまいがちですが、たとえば、宮崎での口蹄疫のときに、あの当時の元赤松農林水産大臣が、なぜが、前から予定が決まっていたということで、中南米に外遊なんていうのもありました。



もう、民主党には、次の選挙では、敗北することが決まっていますから、危機感も薄く。政権末期の思い出づくりというところでしょうか?本当に困ったものです。

みんなの党の江田さんがいうように、財務省に一方的にマインドコントロールされて、デフレだというのに、その対策は、何一つ行っていません。最近、多少景気が上向いて雇用も多少上向いているのは、昨年から復興のため、いつもよりは、お金が市場に出回った影響です。それ以外の何ものでもありません。しかし、良く考えてみてください、復興などほとんど手付かずだというのに、復興のため緊急でいつもより、お金を使ったら、多少でも景気が上向き加減ではありませんか。これで、復興をかなり実施すれば、かなり景気も回復するはずです。当たり前の真ん中をやっていれば、今頃かなり景気がよくなっていて、今年あたりはだまっていても、税収が増えたに違いありません。

震災の復興は、大きなチャンスであったにもかかわらず、ぐずぐずして、まともな復興対策などせず、国民の嫌がる増税まっしぐらの政策をとって、税収を減らし、さらに緊縮財政と金融引き締めでデフレの日本をさらに、失われた10年から、失われた20年どころか、30年を目指す愚かで馬鹿な政府と日銀は、もういりません。


民主党の閣僚もどってこなくても良いです。そんなに外遊が好きなら、ずっと外遊で北朝鮮にでも出かけて永遠に戻ってくるな!!ただし、国費でなく、自費ででかけてください!!




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2012年5月1日火曜日

1万円台からの低価格Android 4.0タブレット「nextbook Premiumシリーズ」が発売中―【私の論評】パソコンレスの時代が到来か!!

1万円台からの低価格Android 4.0タブレット「nextbook Premiumシリーズ」が発売中:

MVPenテクノロジーズが1万円台からとリーズナブルな価格のAndroid 4.0タブレット3機種の販売を同社運営のオンラインショップ等において開始しました。製品は米国EFUN社のnextbookシリーズのもので、ラインアップは7インチ(解像度800×480ピクセル)の「nextbook PREMIUM7」、8インチ(解像度800×600ピクセル)の「nextbook PREMIU... 続きを読む


■著者データjuggly.cn国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログウェブサイト: http://juggly.cn/TwitterID: juggly


【私の論評】パソコンレスの時代が到来か!!

詳細は上の記事をご覧いただくものとて、このくらいの価格であれば、スペックがどうのこうのなどというより、低下価格で、ある程度以上の性能があれば良いということになると思います。それにしても、安くなりましたね。ユーザーとしては、選択肢が増えて嬉しい限りです。


もう、高価格のパソコンはいらないという感じてす。これに、ケースと、キーボードなどつければ、十分パソコンの役割を果たします。もう、パソコンを購入しないとか、あまり購入しないという人が増えてくるのではないかと思います。パソコンも安くは、なっていますが、いまの状況を考えると、本当に10万以上もするパソコンなど購入する気になれません。


タブレット型の端末は、キーボードがついていませんが、いまでは、キーボードもかなり安く売っています。下手をすると、キーボード+タブレット端末でも、ノートパソコンよりも安いと思います。ただし、タブレットは、ハードディスクがついておらず、SSDでその容量も16G前後と小さいです。しかし、この容量もほとんど気にする必要はなくなりました。


パソコンを長い間使ってる人なら、ご存知でしょうが、最も記憶容量が嵩むのは、画像や動画です。特に動画は、容量が大きく、これをたくさん保存するとすぐに容量がいっぱいになる都いう具合でした。


しかし、ごく最近では、様々なストーレージが現れていましたが、それにしても、結構割り高でした。ストーレージを使うか、それとも、テラギガ級のハードディスクを使うか悩ましいところがありました。

しかし、最近では、Google+で、写真のインスタントアップロードというものができるようになりました。以前SNSでも、写真をアップロードできるものは、あったのですが、このインスタントアップロードは、動画も受け付けています。そうして、あまり大きくない画像であれば、アップロードは無制限です。


そうして、iOSの場合は、Google+を起動したときや直後に、アップロードされるようになっていますが、Androidの場合は、設定すれば撮った写真はすべて自動的にアップロードできます。そうして、この自動のアップロードは、本当に自動で、特に自分でどれが新しい写真かなど自分で区別しなくても、そのままにしておけば、自動的に新しい写真をアップロードしていきます。だから、ほとんど意識しなくても、カメラに蓄積されるようにGoogle+のクラウドに蓄積されます。

ここで、iOSの人というか、iPadは受け付けないので、iPhoneの人は、気をつけて欲しいことがあります。私は、iPhoneを持っているので、てっきりGoogle+アプリを起動しっぱなしにしておけば、自動的にアップされると思い、そうておいたのですが、そうではありませんでした。


Google+を起動しっぱなしにしておいても、アップロードはされません。やはり、通常は、起動しないでおいて、起動した直後もしくは、しばらくたってから、アップロードされるようです。

それにしても、画像、動画ともに、自動もしくは、半自動でアップされ容量無制限ということになれば、もう、ハードディスクディスクなどの大きな記憶装置はいらないということです。それに、文書や表計算んも、Google Documentに蓄積すれば、良いわけですから、わざわざ自分のパソコンに蓄積する必要もないわけです。それに、これは、まだ使っていませんが、最近、Google DriveというGoogleのストーレージもできていますから、これなど使えば、パソコンに蓄えておくよりはるかに安全だと思います。


私は、残念ながら、今のところ携帯電話も含めて、Android端末は、持っていないのですが、これくらいの価格であれば、そのうち、様子を見て購入したいです。

Android端末は、既存のディスクトップパソコンのキーボードを使えますから、これを併用すれば、ノートパソコンのようにも使えますから。私は、iPadですが、アップル純正のワヤレスキーボードを併用すると、これはまるで、アップルの格安ノートパソコンといってもいいくらいです。


このようなことを考えると、ノートパソコンはもういらないです。私も、最近パソコンを購入したのですが、ノートパソコンではありません。タワー型の安いものです。それでも、AMDのCPUが二つ入ったもので、CPUののクロック周波数は、3.1GHZです。OSは、無論、Windows7です。ハードディスクディスクは、500Gです。さすがに、メモリは少なく、2Gですが、これなど数千円で購入できます。これで、本体だけで、3万円を切っていました。あまりに安かったので、衝動的に購入しました。ただし、購入してから、あまり出番もなく、何のために購入したかと思う時もあります。

こんなことから、少なくとも私は、これから、ノートパソコンを購入することはないと思います。iPadだと、ソフトキーボードで、フリック入力もできますし、純正のキーボードでも打てますし、アップルのキーボードは特に小さくて軽いので、両方を鞄に入れて持って歩いても軽いです。これは、Android端末も同じことだと思います。


もう、本当にノートパソコンはいらないと思います。そうして、これから、私のように考える人も増えてくると思います。もしかして、パソコンそのものも必要性を感じない人が増えてくると思います。パソコンは、特に会社なら、定期的に大量の計算が必要な、財務・経理さらには、大学や研究機関など、大量の科学計算が必要なところに限られてくるようになると思います。


もうすでに、タブレットがこれだけ安く出回っていること、さらに、テレビがスマート化され、インターネットや動画がみられるようになるのは時間の問題です。今や、一昔前のように、特定のパソコンや携帯電話に割り当てられたメールアドレスによる、メールが時代遅れになりつつあるように、パソコンそのものもの時代遅れの産物つと化す時代がすぐそこまで迫っていると思います。



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2012年4月30日月曜日

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト―【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!

臨終の人が後悔する5つのことから生まれた、よりよく生きるための5つのToDoリスト:


苦痛緩和ケアの看護士Bronnie Ware氏は、臨終に際した人が最も後悔すること5つをリストにしました(英文)。ブロガー・デベロッパーである起業家のPaul Graham氏は、このリストを生かして、以下の5つの指示をToDoリストの一番上に追加したそうです。 Photo by Alice Lee.

【私の論評】人は、棺おけに足を突っ込むまで勉強だと思って、実行している人にとって後悔はない!!



詳細は、上のlifefackerの記事をご覧いただくものとして、上の記事のTo Doリストの一番上とは、以下のようなものです。

■夢をあきらめないこと 
■働き過ぎないこと 
■思っていることを口に出すこと 
■友だちを大事にすること 
■幸せでいること
これは、さすがにさまざまな人の臨終の言葉からでてきているものなので、重みのある言葉です。私も、この言葉大事にしていきたいです。


私が、この言葉を見て思い出したのは、ドラッカー氏が生前に語っておられたことと、その生き様でした。おそらく、ドラッカー氏は、臨終の際にも、ほとんど後悔はなかったのではないかと思います。

ドラッカー氏が生前に語っておられたこととは、以下のようなことです。

「私は、新聞記者などから、"今までの著作の中で最高のものは何ですか?"と聴かれたときには、"次の作品だ"と答えることにしている」

そうなんです。ドラッカー氏は、過去の著作に満足することなく、次の著作を最高のものにすることにいつも注力していたということです。人は、過去に満足することなく、どこまでも、探求し続けるという状態にあれば、臨終のときに後悔するなどということはないのだと思います。

また、ドラッカー氏は、彼の著作の中で、先の言葉に関連づけて、ミケランジェロのことを次のように語っています。「ミケランジェロは、長寿の人として有名だが、晩年になっても、彫刻の制作をやめなかった。ミケランジェロも、晩年にある人に"今までの最高の作品は何ですか?"と問われて、「次の作品だ」と答えていた。私も、彼のようになりたい」。

ミケランジェロ

そのミケランジェロが、以下のような詩を書いています。
「志が我を引き上げる」-ミケランジェロ・ブオナローティ-
私たちのほとんどが
真に恐れるべきことは
人生の目的が高すぎて
手が届かないことではなく
目標が低すぎて
簡単に手が届いてしまうことである

彼は89歳の高齢になってもなお、彫刻刀と絵筆を振るい、詩作し続け、デッサンの手を休めませんでした。

ミケランジェロの彫刻
その彼がもっとも訴えたかったことも、この有名な詩にあるように「高い志を掲げよ」ということに尽きるのではないでしょうか。

本当に恐れなければならないことは、無謀な高望みをすることではなく、希望を捨てたり、安易な希望に甘んじたりして、実際にその希望達成の努力をする前から、心の中で安易に目標や志を引き下げてしまうことではないでしょうか。

真に恐れるべきは、高い希望や理想を投げ捨てて、手ごろな目標を設定して、小成してしまうことかもしれません。

晩年のドラッカー氏
ドラッカー氏も、95歳で亡くなる直前まで、次の著作の準備をしていたそうです。ミケランジェロ氏も、ドラッカー氏も、最期の作品が、日の目を見ることはありませんでしたが、それでも、本当に限界まで、人生の目的を追求したということで、後悔はなかっと思います。このような、高い志を持った人は、臨終にあっても、後悔はないと思います。
吉田松陰
上では、外国の人のことばかり掲載してしまいましたが、日本の人のことも掲載したいと思います。上の記事では「夢をあきらめないこと」という言葉がありました。この「夢」というキーワードで、吉田松陰の言葉を思い出しました。吉田松陰は、上の二人の方々と比較すると、短い人生でした。何と、齢29歳でなくなっています。彼も、夢をあきらめないことで、臨終のときにも後悔はなかっでしょう。人の人生は長いからといって良いとも限りません。吉田松陰が、囚人用のかごで刑場に運ばれるとき、それを担ぐ人足たちに、5分くらい話をしたところ、人足たちが、血相を変えるほどの大きな影響を与えたという記録が残っています。

吉田松陰は、己の肉体が若くして滅ぶことになっても、自ら他者に与えた計り知れない大影響に満足していたに違いありません。松陰は、この影響力によって、松下村塾において久坂玄瑞や高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋、吉田稔麿、入江九一、前原一誠、品川弥二郎、山田顕義などの明治維新に欠かせない主要人物たちを育て上げました。松陰の言葉を以下に記します。
夢なき者に理想なし、 
理想なき者に計画なし、 
計画なき者に実行なし、 
実行なき者に成功なし。 
故に、夢なき者に成功なし。
私も、これらの先人たちのような偉業は達成できないかもしれませんが、少なくとも、彼らのように後悔のない人生を全うしたいものです。




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2012年4月29日日曜日

ピンチに負けない心を作る3つの方法―【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

ピンチに負けない心を作る3つの方法:

ピンチに負けない心を作る3つの方法


人生に逆境はつきもの。仕事でも私生活でもたびたび訪れる逆境やピンチですが、乗り越えることができるか、潰されてしまうかはその人の考え方や精神状態によって大きくかわります。『自分ホメ... 続きを読む

著者の谷口祥子さん


【私の論評】まずは、自己肯定できるできないかが、分かれ目か?

私は、この書籍は読んだわけではないのですが、ガジェット通信では、この書籍の中でも特に逆境に負けない心を作るための方法をピックアップしていて、その内容が紹介されており、なかなか良い内容だと思いましたので、紹介させていただきました。

そのピックアップしている部分の要約を以下に紹介します。
■自分のかっこ悪い部分を、あえて周囲に話してみる 逆境に陥ると、誰しもが追い詰められた気持ちになります。そういったプレッシャーに押しつぶされないためには、プレッシャーを感じている自分を認め、さらに物事を前向きに考えること。周りの環境に追い詰められるのはまだしも、自分で自分を追い詰めないようにするべきです。
そのために有効なのは、自分のかっこ悪い部分や秘密にしておきたかった恥ずかしい部分をあえて人に話してみること。
■他人のセリフを引きずらない 普段は気にも留めないような他人の言葉が妙に心に残ってしまうのも、ピンチの時の特徴です。批判されたり、ネガティブなことを言われると、いつもより重く受け止めてしまいがちですよね。
人の言うことは、自分にとってプラスに思えるのならありがたく受け入れ、マイナスイメージを持つなら無視する、というように、他者の発言を受け流す力は普段から磨いておくべきでしょう。
■ネガティブな感情は、溜めこまない 言いたいことを言わなかったり、ネガティブな感情を抑圧して溜め込んでしまうのも、自分で自分を追いつめてしまう原因です。
私たちは普段「喜ぶこと=良いこと」「怒ること=悪いこと」といった評価をしがちですが、本当は感情に良い悪いはありません。喜んでいる時も、悲しんでいる時も、怒っている時も感情を発散させるべきです。
ピンチや逆境の時こそ、精神面の強さが問われます。そんな時は状況に流されずに一度自分を肯定してから物事に対処するべきです。
本書には、生きるうえでの自己肯定の重要さと、そのための方法が紹介されています。メンタルが弱いという自覚がある人や、自分に自信が持てない人は、本書のノウハウを試してみてはいかがでしょうか。
私は、上記のことに関しては、今では、特に意識しなくても、実行できるようになっているので、特に追い詰められるとか、あせるなどということはありません。今は、そうなのですが、特に若いうちはなかなかできませんでした。



しかし、あるときから、そんなことではいけないと思い考え方を根本的にあらためました。特に、それは、自己肯定ということです。自己否定ばかりしていては、永遠に逆境に付きまとわれ、いわゆる逆行にはまりつづけて、自分を見失ってしまいます。そればかりか、他の人のことも見失ってしまいます。本当に大事な人が離れていったりします。


今考えると、こうした自覚は、二段階あったように思います。最初は、まだインターネットが黎明期の頃でした、インターネットを検索していると、ある記事が目にとまりました。それは、アメリカ人が書いた英語のものでした。これは、特段有名な人が書いたものではありません。ごく一般の市井の人でした。だからこそ、当時の私の琴線に触れたのかもしれません。あまり詳しくは、覚えていませんが、とにかく、以下のような内容であったことは、はっきり覚えています。
「人とは、影の部分もあれば、光の部分もある。この世の中が、暗黒で影ばかりであれば、私たちは何も見えない。その逆に世の中に影がなく、光だけであれば、これも何も見ることはできない。光と影があるから、私たちは、はじめて見ることができる。
人も同じことだ、人には、光の部分があり影の部分がある。だから、人には、個性というものがある。光の部分だけ、影の部分というだけなら、個性も何もない。だから、自分自身をすべてを認めよう。今日あなたが、あるのは、光の部分があるだけではなく、影の部分もあるからなのだ。
だから、影の部分を認めよう。もし、この影の部分がなければ、あなたの光の部分が異彩放つこともないだろう。今日のあなたをかたちづくっているのは、あなたの影の部分があるからに他ならない。だからこそ、光と影のすべてを部分を自分であると認めよう。そうすることから、あなたの未来ははじまる」

原文は、英語で、しかもかなり詩的な素晴らしい文章でした。残念ながら、私は、あまり詩心もないので、それを再現することはできませんが、内容としては、このようなことでした。


この文章を読んでから、私も、この文章の通りに考えようと努めることにしました。それから、随分と楽になったような気がします。特に、青年期にあることですが、自分の影の部分をなかなか認めようとしません。しかし、上の文章によれば、どんな影の部分であっても、それがあるからこそ、今日の自分があるということです。もし、それがなかったら、今日の自分はないわけです。自分を大切にしたいなら、自分の影の部不も認めなければなりません。それを認めない限りは、明日はやって来ないということです。何と素晴らしい内容ではありませんか。

ちなみに、この方とは、いまだに交流があります。いまでは、SNSでときどき互いにメッセージをやりとりしています。後で知ったのですが、やはり、ただものではありませんでした。上の文章を書いたときは、確かに普通の若いサラリーマンで、市井の人だったのですが、あるとき会社をおこし今では業界ではかなり著名な方になっています。やはり、あれだけの文章を書く人ですから、当然といえば、当然なのかもしれません。

それから、2~3年してから、今度は、ドラッカーの書籍を読んでいるときに、そのような自覚がさらにできました。これに関しては、このブログには、ドラッカーについて何度も掲載していますから、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。それは、ドラッカーの人の「強み」にもとづく、マネジメントです。以下にその要旨だけ掲載しておきます。
「いかなる教養を有し、マネジメントについていかなる教育を受けていようとも、経営者にとって決定的に重要なものは、教育やスキルではない。真摯さである」(『現代の経営』)
経営者にとってできなければならないことは、そのほとんどが学ぶことができる。しかし、学ぶことのできない資質、後天的に獲得することのできない資質、初めから身につけていなければならない資質がある。才能ではない。真摯さである。
経営者は人という特殊な資源とともに仕事をする。人は共に働く者に特別の資質を要求する。 
経営が本気であることを示す決定打は、人事において断固人格的な真摯さを評価することである。リーダーシップが発揮されるのは人格においてであり、人の範となるのも人格においてだからである。
ドラッカーは、真摯さは習得できないと言う。仕事に就いたときに持っていなければ、あとで身につけることはできないという。
ごまかしはきかない。一緒に働けば、特に部下には、その人間が真摯であるかどうかは数週間でわかる。
部下たちは、無能、無知、頼りなさ、不作法などほとんどのことを許す。しかし、真摯さの欠如は許さない。そのような人間を選ぶ者を許さない。
「人の強みではなく弱みに焦点を合わせる者をマネジメントの地位につけてはならない。人のできることは何も見ず、できないことはすべて知っているという者は、組織の文化を損なう」(『現代の経営』)
以上は、経営者についてのものですが、ドラッカーは、自分自身についても、強みに焦点をあわせるべきであると言っています。そうして、組織の役割は、強みにもとづき、人の力を最大限にひきだし、弱みに関しては、中和してしまうべきとしています。そのために組織があるといっています。


弱みだけにもとづく、マネジメントは、組織の精神を低下させるとしています。そうです、先の文書とも通じるところがあるのです。自分のことでも、他の人のことでも、弱み=影の部分だけに着目するのではなく、強み=光の部分に着目せよと言っているのです。

人間は、20歳も過ぎてしまえば、いわゆる、強みはさらに伸ばすことはできても、弱みの部分は伸ばせない、弱みはせいぜい、仕事に支障がでないように、是正できるだけだとも言っています。

わかりやすくいえば、たとえば、税理士の資格を持っていて、経験があり税務が本当できる人にとっては、計算することが強みです。この人が、人とあって話をすることが苦手で、それが、弱みだったとします。この人が、一人で、税理士事務所をやろうとしてもできないでしょう。そんなときに、ある程度人数がいる税理士事務所という組織に入れば、営業的なことは、他の人やってもらい、自らは、強みである計算に集中すれば良いのです。

また、高等数学ができなくてそれが弱みの人も、それは、他の人にやってもらい、自らは、仕事に支障ができない程度に算術ができるようにし、自らの強みをして、成果をあげられるようになれば良いわけです。さらに、ドラッカーは、人には、見ることによって学ぶ人、聴く事によって学ぶ人、相手との会話などのやりとりで学ぶ人など型があることも強調していて、自分や他の人がどのタイプであるかを知っておくべきことも主張しています。要するに、自ら強みである学び方のスタイルを知っておけと言っています。現在の教育は、人の弱みを是正することにばかり集中しているし、学び方のスタイルなど完全に無視しているとも語っています。
考えてみれば、かなり有能な経営者にだって、欠点すなわち、弱みもあると思います。何から何までできる人などはいません。そんなときに自分の弱みの部分は、それが得意な人を雇ってその人にやってもらば良いわけです。そうして、普段から人の強みに着目して、その強みを最大限に伸ばすように、組織を構築すれば良いのです。だからこそ、有能な経営者は、他の人が足元にも及ばないほど成果をあげられるのです。なんでもかんでも、自分でやったり、隅から隅まで自分が監督していてはできることではありません。

しかし、このようなことをするにしても、まずは、最初に自己肯定ができなければならないということです。自己否定からは、何も生まれてこないのです。自己肯定できない限り、大方の人は、単なる自己中で、終わってしまいます。だからこそ、自己肯定ができるかできないかが、分かれ道になるということです。

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