2010年7月3日土曜日

「財政破綻したとき、誰が困るかご存じですか」-菅首相―麻生さんのほうが理屈が通っている!!

「財政破綻したとき、誰が困るかご存じですか」(この内容すでにご存じの方は、この項は読み飛ばしてください)

◇菅直人首相(民主党)

◆2日、金沢市内での街頭演説で

財政が破綻(はたん)したとき、誰が困るかご存じですか。あの大金持ちのカルロス・ゴーンさん(日産自動車社長)は、(日本から)いなくなりゃいいんですよ、簡単なんですよ。ギリシャの例を見ても、財政破綻したとき、年金をさあもらえると思ったら、「67歳からしか払えませんよ」と言われたら困るでしょう。仕事が続けられると思ったら、「あなたはクビですよ」と言われたら困るでしょう。財政破綻で一番困るのは、そうした年金を受給している人や、比較的所得が少ない人。その方々がダメージが大きいんですから。



さて、上の動画は、残念ながら7月2日のものではありません。これは、6月のG20に菅総理がでかける直前のものです。ここでも、やはり、カルロス・ゴーン社長のことを言っていますね。しかし、本人は気づいてるのかどうか知りませんが、またまた、マクロ経済音痴丸出しの発言を平気でしていますね。強い経済とは無論、マクロ経済のことを言っているのでしょうが、その話の続きで、今度は日産の話でミクロに飛んで、また、マクロ経済の話とごちゃまぜにしています。

雇用の問題を、カルロス・ゴーン社長の日産という一会社のミクロ経済の中で語りつくそうとして大失敗しています。では、カルロス・ゴーン社長のような人が何人居なくなれば、日本の雇用が確保されるというのでしょうか。

それと、菅さん、マクロ経済音痴のあなたは、ご存じないようですが、マクロ経済的に仮に何らかの方法で、インフレ率を1から2%あげることに成功したとします。そうすれば、即座に数百万の雇用が生れます。これは、何も特殊なことではなく、マクロ経済で教えているまったく当たり前のことで、日本だだけではなく、アメリカでも、その他の普通の資本主義国なら今でもあてはまる真理です。

雇用の問題など、ミクロ経済でだけではかりしれるものではありません。菅さんの言い方では、マクロ経済など何も関係なく、雇用状況が悪いのは、経営者が悪いということになってしまいます。そんなことはありません、景気が良くなれば、当然経営者が誰であれ、車が売れるようになり、その車をつくるために、当然労働者を増やされなければなりません。そうなれば、雇用も増えます。

それに、日本の経営者で年間報酬が1億円を超えている人は、280人という最近の統計がだされています。たった280人ですよ。アメリカいや、他の国とでも比較すれば、本当に少ないです。いかに日本が平等なのかというのかわかります。さて、仮のこの280人が日本から姿を消したとして、何が変わるでしょうか、これだけ大きな日本の経済の中では、これらの人たちが一人もいなくったとしても、ほとんど何も変わりませんね。菅さんはどうしてこんな簡単な理屈すらも理解できないのでしょうか?まったく愚かといってもいいくらいです。論理が完全に破綻しています。

こんなマクロ経済音痴の菅さんが、総理大臣であるということ自体が情けないし、それどころか、菅さんが総理大臣をやっている限りにおいてはこの国の経済は回復しないのではないかと思います。

ただし、このようなマクロ経済音痴は、日本では菅さんだけではなく、日本の政治家の多くがそのうようです。だからこそ、菅さんのようなマクロ経済音痴でも、その面からはあまり追求されることもなく、総理大臣になれるのだと思います。日本の政治家って、どうしてこうなんでしょうか?情けないです。彼らの殆どは高校レベルのマクロ経済も理解していません。だからこそ、財務省の官僚に手のひらで弄ばれています。こんな連中に政治を任せておい良いものでしょうか?きっと官僚たちは、政治家はどうせ何にも知らない馬鹿だからと腹のなかで、せせら笑っていると思います。もっと、まともな人達に政治を担わせたいものです。

麻生さんのほうが理屈が通っている!!



さて、上の動画は、このブログにコメントをいただいた方から教えていただいたものです。この中で麻生さんが述べてきた内容は、このブログでも過去に何回も掲載してきたものです。今の政治家の中で、ここまでマクロれ経済に精通しているのは、麻生さんだけかもしれません。

麻生さんが言っているように、ギリシャの財政破綻と、日本の財政パランスの崩れは、根本的に意味が違いますね。なんといっても、ギリシャは海外から特にユーロや、ドルなどで大きな借金があったわけです。日本には、そんなもの一銭もありません。これをきちんと、区別しない菅さんのような政治家や、マスコミにには根本的な間違いを犯しています。

それから、国債についても、麻生さんのいうことは正論です。これらもろもろについては、過去に何回もこのブログに書いているので今回は詳しくは書きません。ただし、このブログをはじめて読まれる方には、麻生さんの言うことが大正論であることを認識していただくためにも、このブログの過去の記事を読んでいただきたいです。それに関しては、下の【関連記事】のところに、過去の記事のURLを貼りつけておきますので、まだ読まれていない方は、是非ご覧になってください。

先に、菅さんに限らず、日本の政治家にはマクロ経済音痴が多すぎという旨のことをかきましたが、過去にそれを裏付けるような事実があったことをここに記載しておきます。

それは、あのリチャード・クー氏が日本の不況の要因を調べているうちに、いわゆるバランス・シート不況という考えに思い至り、それについて当時日本の主だつた政治家に話をしてみたところ、それを理解できたのは、麻生氏、中曽根氏、亀井氏の三氏のみだったそうで、その他の人は理解できなかったそうです。

バランスシート不況自体については、以下のURLを参照してください。

http://intec-j.seesaa.net/article/40053503.html

このバランスシート不況についても、マクロ経済をある程度理解してれば、理解できることです。そんなに難しいことではありません。いずれにせよ、このバランスシート不況は、人類が過去に経験したことがないものです。いずれにせよ、このバランスシート不況の状況は根本的には変わっていません。このさい財政バランスなど一時無視して、国債を擦りまししてでも、政府の大規模な財政出動が必要です。これはどこかでやらなければ、経済はもとにもどりません。麻生さんは、この背景を良く知っていて、この演説をしたのです。

それから、今回麻生さんが、応援演説をした、三橋氏に関しては、もともとは作家で中小企業診断士の資格を持っています。政治家志望者としては、珍しく、マクロ経済について良く理解していて、その方面の著書も書いています。まだ、若いですし、今後このような人が多く政治家になっていただきたいものです。今朝の、テレビ討論で、9党の政治家が集まって討論をしていましたが、ほとんどマクロ経済音痴で、話になりませんでした。あまりにくだらないので、途中でチャンネルを切り替えました。

国の基の経済が少なくとも、もとに近い水準に戻らなければどうしようもないです。他のことは後回しにしても、今は経済を立て直す時期だと思います。そのためには、日本では数少ない、麻生氏、亀井氏などのいうことにもっと耳を傾けるべきだと思います。無論彼らのいうことが何から何まで、正しくて正論だとはいいません。しかし、マクロ経済的な見方としては、大筋では正しいです。それから、三橋氏のような人、もっと多くすべきと思います。もう古いタイプの利権ばかり考えているような政治家にうんざりです。タレント議員にもうんざりです。




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6 件のコメント:

くまぷぅ さんのコメント...

yutakarlson様
ブログへのカキコ有難うございました。

マスゴミは他のミンスの一切の醜態を隠すように今回の選挙の最重要要素が消費税のように取り上げていることに腹立たしくて仕方ありません。
僕個人としましては、今回の選挙において消費税の問題はむしろどうでもよい感じさえしています。この問題に関して言えば、売国党の党代表個人が思いつきで言いだしたことで、自民党と違いまともな検討は選挙後になるであろうし、それも(政党が続くならば)2~3年掛かる/掛けることは大前提にあることが窺い知れるからです。しかも「いずれ上げる」と誰かが言わなければならない問題、目に見える問題であり、総解散と対に考えられている事案でもあるように感じています。
それよりもむしろ「永住外国人への地方参政権(選挙権)付与法案、選択的夫婦別
姓を可能にする民法改正案、人権侵害救済機関設置法案(旧人権擁護法案)」の日本解体3法案と先日シナで施行された「国防動員法」、あるいは戦後から続いている歴史捏造(自虐史論)問題の早急なる対策、しかもこれらの問題については自民党、国民新党、たちあがれ日本の3党以外から有効な意見が出されることはないであろう、危機的状況にあることが問われる選挙ではないかと危惧しております。
一部ネットで騒がれているようにこの選挙が日本国にとって最後の選挙にならないことを切に願っています。

書き出しと重複しますが、コメントを残していただき本当に有難うございました。どなたか通りすがりの方が目にしてくれている、という励みになります。
長文失礼しました。

山田 豊 さんのコメント...

くまぷう様 コメント有難うございます。確かに、日本国解体法案のことは、忘れてはなりませんね。多くの日本人は、民主党が接近している中国では、建国以来一度も選挙が行われたことがないということを知らないと思います。
厳密な意味では、中国には、政治家は一人もいないということになります。すべて官僚ということになります。
上海市長にしたって、選挙で選ばれるわけではないですから、まさに、官僚です。
中国は、数千年前から、官僚国家ということです。
消費税以外の重要な観点があるということを忘れてはいけませんね。

これからも、お気軽にお立ち寄りください!!

うちなミスト さんのコメント...

yutakarlson様、お久しぶりです。

やはり菅首相はけいおん!(経済音痴の略です)総理ですね。

先日私のブログでも取り上げたのですが、菅首相が「国債の長期金利の低下は日本への信頼」と発言したというニュースを見つけて、ついに菅首相も経済を理解するようになったか!?と思いきや「世界は日本が責任ある行動をしてくれると期待しているから長期金利が低下したんだ」という主張で国債の長期金利の低下を政争の具にするという極めて浅はかな主張でした。

違うだろ。と。現在の経済の状況下では日本国債が一番安全だと市場が判断しているから長期金利が低下したんだろ。と。

世界からの日本経済の信頼の高さを民主党政権への期待にすり替えるなよ。と言いたいですね。

ルーピーにしろけいおん!にしろ所詮民主党政権は選挙管理政権とつくづく痛感した今日この頃です。

自民にしろ民主にしろけいおん!の政治家は経済政策論議の舞台から退場すべきですね。

山田 豊 さんのコメント...

うちなミストさまコメント有難うございます。
「世界は日本が責任ある行動をしてくれると期待しているから長期金利が低下したんだ」というこじつけにはたまげてしまいましたね。これじゃ、「けいおん」どころか、経済愚鈍といっていいくらいです。これじゃ、政治主導どころか、役人の手のひらでもてあそばれるだけですね。

政治家というと、さらに気にかかるのが、世界史を知らない人が多いことです。特に、近現代史、ゼロの人多いです。だから、目先のことだけで、政治をしようという輩が多いのだと思います。これは、マスコミもそうです。少なくとも、高校の教科書にでている大筋は知っていて、政治をすべきと思うのは私だけでしょうか?こういうのを「せかおん」=「世界史音痴」とでも呼べばいいのでしょうか?

鳥越に関しては、「方丈記を40歳になって読んで、感動した」などとほざいていますが、彼の言動をみていると本当に「方丈記」を本当に理解しているのがどうかかなり疑わしいと思います。曲解してるではないかと思います。

政治家にせよ、マスコミ関係者にせよ、ある程度の見識を持てる程度の常識は身につけて欲しいと重います。

最近、高校生と思しき人があるブログで次のようなことをコメントしているのをみました。「今のこの世の中、インターネットなんて便利なものがあるんだから、何かあれば、自分で調べるのに、それもしない大人って、本当に馬鹿だな」などと書いていました。もう、政治家もマスコミも高校生に笑われる存在なのかもしれません。嘆かわしいことです。

南風海治郎 さんのコメント...

yutakarlson様
当ブログへのコメント有り難う御座いました。

勉強になります。

経済の問題は国があってのこと。
国が崩壊すれば経済も無くなります。
今回の選挙結果次第では国の根幹を揺るがすので自分でもやれることはやっとこう!であります。

山田 豊 さんのコメント...

南海海治朗様 コメント有難うございます。日本の経済は、他国から比較すればはるかに良いです。その真価を多くの日本人が知らないことを残念に思います。
しかし、日本国解体法案などは絶対に通すわけいにはいきません。これが、通れば、いずれ経済にも悪影響を及ぼすのは、必至です。私も、多くの人にこの事実を伝えていきます。

これからも、お気軽にお立ち寄りください。

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