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安倍晋三元首相の国葬で追悼の辞を述べた菅義偉前首相=27日午後2時48分、東京都千代田区 |
27日に営まれた安倍晋三元首相の国葬(国葬儀)で、自民党の菅義偉前首相は友人代表として追悼の辞を述べた。菅氏は安倍氏との出会いや第2次安倍政権時代の日々を振り返り、「あらゆる苦楽を共にした(第2次安倍政権での)7年8カ月。私は本当に幸せでした」と述べた。菅氏の追悼の辞の全文は次の通り。
7月の8日でした。
信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。あなたにお目にかかりたい。同じ空間で同じ空気を共にしたい。その一心で現地に向かい、そしてあなたならではの温かなほほ笑みに、最後の一瞬、接することができました。
あの運命の日から、80日がたってしまいました。
あれからも朝は来て、日は暮れていきます。やかましかったセミはいつのまにか鳴りをひそめ、高い空には秋の雲がたなびくようになりました。
季節は歩みを進めます。あなたという人がいないのに、時は過ぎる。無情でも過ぎていくことに、私はいまだに許せないものを覚えます。
天はなぜ、よりにもよってこのような悲劇を現実にし、生命(いのち)を失ってはならない人から生命を召し上げてしまったのか。
口惜しくてなりません。悲しみと怒りを交互に感じながら、今日のこの日を迎えました。
◇
7月の8日でした。
信じられない一報を耳にし、とにかく一命をとりとめてほしい。あなたにお目にかかりたい。同じ空間で同じ空気を共にしたい。その一心で現地に向かい、そしてあなたならではの温かなほほ笑みに、最後の一瞬、接することができました。
あの運命の日から、80日がたってしまいました。
あれからも朝は来て、日は暮れていきます。やかましかったセミはいつのまにか鳴りをひそめ、高い空には秋の雲がたなびくようになりました。
季節は歩みを進めます。あなたという人がいないのに、時は過ぎる。無情でも過ぎていくことに、私はいまだに許せないものを覚えます。
天はなぜ、よりにもよってこのような悲劇を現実にし、生命(いのち)を失ってはならない人から生命を召し上げてしまったのか。
口惜しくてなりません。悲しみと怒りを交互に感じながら、今日のこの日を迎えました。
20代、30代の人たちが少なくないようです。明日を担う若者たちが大勢、あなたを慕い、あなたを見送りに来ています。
総理、あなたは今日よりも明日の方がよくなる日本を創りたい。若い人たちに希望を持たせたいという強い信念を持ち、毎日、毎日、国民に語りかけておられた。そして、日本よ、日本人よ、世界の真ん中で咲き誇れ。これがあなたの口癖でした。
次の時代を担う人々が未来を明るく思い描いて初めて経済も成長するのだと。いま、あなたを惜しむ若い人たちが、こんなにもたくさんいるということは、歩みをともにした者として、これ以上にうれしいことはありません。報われた思いであります。
平成12年、日本政府は北朝鮮にコメを送ろうとしておりました。私は当選まだ2回の議員でしたが、「草の根の国民に届くのならよいが、その保証がない限り、軍部を肥やすようなことはすべきでない」と言って、自民党総務会で大反対の意見をぶちましたところ、これが新聞に載りました。
すると、記事を見たあなたは「会いたい」と電話をかけてくれました。
「菅さんの言っていることは正しい。北朝鮮が拉致した日本人を取り戻すため、一緒に行動してくれればうれしい」と、そういうお話でした。
信念と迫力に満ちたあの時のあなたの言葉は、その後の私自身の政治活動の糧となりました。
そのまっすぐな目、信念を貫こうとする姿勢に打たれ、私は直感いたしました。この人こそはいつか総理になる人、ならねばならない人なのだと、確信をしたのであります。
私が生涯誇りとするのは、この確信において、一度として揺らがなかったことであります。総理、あなたは一度、持病が悪くなって、総理の座をしりぞきました。そのことを負い目に思って、二度目の自民党総裁選出馬をずいぶんと迷っておられました。
最後には2人で銀座の焼鳥屋に行き、私は一生懸命、あなたを口説きました。それが使命だと思ったからです。3時間後にはようやく、首をタテに振ってくれた。私はこのことを「菅義偉、生涯最大の達成」として、いつまでも誇らしく思うであろうと思います。
総理が官邸にいるときは欠かさず、一日に一度、気兼ねのない話をしました。今でも、ふと一人になると、そうした日々の様子がまざまざとと蘇ってまいります。
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉に入るのを、私はできれば時間をかけたほうがいいという立場でした。総理は「タイミングを失してはならない。やるなら早いほうがいい」という意見で、どちらが正しかったかは、もはや歴史が証明済みです。
一歩後退すると勢いを失う。前進してこそ活路が開けると思っていたのでしょう。総理、あなたの判断はいつも正しかった。
安倍総理。日本国はあなたという歴史上かけがえのないリーダーをいただいたからこそ、特定秘密保護法、一連の平和安全法制、改正組織犯罪処罰法など難しかった法案を、すべて成立をさせることができました。どの一つを欠いても、わが国の安全は確固たるものにはならない。あなたの信念、そして決意に、私たちはとこしえの感謝をささげるものであります。
国難を突破し、強い日本を創る。そして真の平和国家日本を希求し、日本をあらゆる分野で世界に貢献できる国にする。そんな覚悟と決断の毎日が続く中にあっても、総理、あなたは常に笑顔を絶やさなかった。いつもまわりの人たちに心を配り、優しさを降り注いだ。
総理大臣官邸で共に過ごし、あらゆる苦楽を共にした7年8カ月。私は本当に幸せでした。私だけではなく、すべてのスタッフたちがあの厳しい日々の中で、明るく生き生きと働いていたことを思い起こします。何度でも申し上げます。安倍総理、あなたはわが国、日本にとっての真のリーダーでした。
衆議院第1会館1212号室の、あなたの机には読みかけの本が1冊、ありました。岡義武著『山県有朋』です。
ここまで読んだという最後のページは、端を折ってありました。そしてそのページにはマーカーペンで、線を引いたところがありました。しるしをつけた箇所にあったのは、いみじくも山県有朋が長年の盟友、伊藤博文に先立たれ、故人をしのんで詠んだ歌でありました。
総理、今、この歌くらい、私自身の思いをよく詠んだ一首はありません。
「かたりあひて 尽しゝ人は 先立ちぬ 今より後の世をいかにせむ」
「かたりあひて 尽しゝ人は 先立ちぬ 今より後の世をいかにせむ」
深い悲しみと寂しさを覚えます。総理、本当にありがとうございました。どうか安らかに、お休みください。
令和4年9月27日 前内閣総理大臣 菅義偉
【私の論評】追悼の辞でわかった、実はコミュニケーション能力がかなり高い菅前総理(゚д゚)!
菅前総理のことを「口下手」だとか「コミュニケーション能力」が低いなどと批判していた人たちには、見過ごしているものがあると思います。
そもそも「コミュニケーション」とは何でしょうか。このブログにも以前掲載したことがあります。私は民主党政権時代に、会社で人事を担当していたことがあります。そのとき、多くの企業が採用の条件として「コミュニケーション能力」を筆頭にあげていました。
「コミュニケーション」という言葉にそれ以前から関心を抱いていた私は、あるとき比較的大規模な採用イベント開場に赴いたとき空き時間に、いくつかの会社の採用担当の人に、「御社におけるコミュニケーションとはどういう意味なのか」という質問をしてみました。
そのときには残念ながら、満足な答えはかえってきませんでした。どうやら、多くの会社でいうところのコミュニケーションとは「ホウレンソウ」という言葉に代表されるような、「報告・連絡・相談」をこまめにすることとか、調整を上手にするというくらいの意味のようでした。
特に、当時は不況でしたから、自己主張の強い人や、創造力に満ち溢れた人に入ってこられても困るので、いわゆる調整型の人を雇用したというのが本音だったのではないかと思います。ただ、「調整型」などというと格好や体裁が悪いので、定義が曖昧な「コミュニケーション能力」という言葉をつかったのではないかと思います。
残念ながらこれは、コミュニケーションの本質とは程遠いものです。コミュニケーションの本質に関しては経営学の大家ドラッカー氏がその著書で丁寧に解説しています。
これについては、以下の記事に完結にわかりやすくまとめてあります。コミュニケーションの原理については、ドラッカーの書籍にあたるのが一番だとは思いますが、それには時間も要します。以下の記事を読めば、それについて概要を知ることができます。
私は、今回の安倍元総理への追悼の辞の中で一番心を打ったのは菅前総理の辞ではなかったかと思います。これは、一人ひとり感じ方も違いますし、人それぞれだとは思いますが、それにしても、素晴らしい内容だったと思います。
だかこそ、本日は菅前総理の追悼の辞全文と、動画も掲載させていただきました。
これだけ、人の心を打つ菅前総理ですが、総理在任中はやれ「口下手」だとか「コミュニケーション能力」が低いなどと批判されました。
私は、これは事実ではないと思います。これについては、先日もこのブログに掲載したことがあります。その記事のリンクを以下に掲載します。
岸田首相「万事休す」…物価高騰、国葬、旧統一教会問題「八方ふさがり状態」が10月にいよいよヤバくなる―【私の論評】岸田政権が長期政権になる道は絶たれた、最長でも来年5月のサミットまでか(゚д゚)!
この記事より、少し長いですが、一部を引用します。
岸田政権と菅政権を比較すると、菅政権はかなりまともだったと思います。少なとも、岸田政権よりは、はるかに危機管理能力は高かったと思います。菅首相の所信表明演説をあらためて見返してみると、こと新型コロナワクチンに関してはすべて達成していることが分かります。菅前首相は、ワクチン接種のペースに関して「1日100万回」と発言し、テレビや雑誌で「非現実的だ」などと叩かれに叩かれたましたが、結局これも実行しました。「明かりは見え始めている」発言もなぜか非難囂々でしたが、その後の感染者数の激減をみると菅前首相の認識は間違ってはいませんでした。菅政権に関しては、少なくとも新型コロナワクチンに関しての結果だけは認めるべきです。
私は、安倍元総理も、菅前総理も近年になく「国民のために働いた総理」だと思います。病床確保については、尾身会長も抗えない、いわゆる医療村に阻まれて、失敗はしたものの、それでも医療崩壊を起こすこともなく、コロナをかなり収拾させたというのは、間違いなく大きな成果です。新型コロナワクチンで大きな成果を上げた菅政権でしたが、在職日数384日で成し遂げた仕事はそれだけにとどまらないです。東京オリンピック・パラリンピックの開催、デジタル庁の創設や携帯電話料金の値下げ、不妊治療の保険適用、福島第一原発の処理水の海洋放出、2050年カーボンニュートラル宣言など、主に安倍元首相時代に積み残してきた問題や課題に次々とケリをつけています。さらに、安倍・菅政権ともに、コロナが蔓延していた時期には、両政権あわせて100兆円の補正予算を組んだことと、日本には他国にはない「雇用調整助成金」という制度もあり、これも活用したことで、コロナが蔓延して、様々な規制が行われたときでさえ、失業率は2%台を維持していました。そのせいですか、無論コロナで職を失った人もいましたが、だからといって、それが深刻な社会問題にまで発展したということはありませんでした。両政権のコロナ感染が続いていた期間においては、日本は世界で一番失業率が抑えられていました。これについては、マスコミなどはほとんど触れることもありませんが、安倍・菅政権の大きな成果です。岸田政権においても、失業率の大きな変動はありませんが、これは岸田政権の成果でなく、安倍・菅政権によるものです。岸田政権は、これを引き継いだので、経済的にも安定しており、かなりやりやすかったと思います。ただ、岸田政権の決めた、補正予算は数兆円レベルであり、この秋にまともな補正予算を組んで、様々な経済対策をしなければ、今後は失業率も上がることになります。
確かに、菅前首相はやり方が強引に見えるところがあり、口下手で発信能力にも欠けいるとも批判されました。ただ、いまから考えると、こうした批判は、仕事師と異名をとる菅氏に対しては、総理としての仕事そのものには批判ができなかったので、このような批判をするしかなかったとも考えられます。国会や記者会見での木で鼻を括ったような受けも批判されましたが、これも今から考えると、全く筋違いで見当違いな馬鹿げた、低レベルの野党議員や記者の質問に対して、このような態度をとったまでで、相手の土俵に乗ってしまう、岸田現総理と比べれば、至ってまともだったと思います。こうした点に不満を覚えて不支持に回った人も少なくないようですが、今一度菅前総理の仕事ぶりの、結果だけを見てみると、近年まれにみる「国民のために働いた内閣」と言っても良いです。
菅前総理のことを「口下手」だとか「コミュニケーション能力」が低いなどと批判していた人たちには、見過ごしているものがあると思います。
そもそも「コミュニケーション」とは何でしょうか。このブログにも以前掲載したことがあります。私は民主党政権時代に、会社で人事を担当していたことがあります。そのとき、多くの企業が採用の条件として「コミュニケーション能力」を筆頭にあげていました。
「コミュニケーション」という言葉にそれ以前から関心を抱いていた私は、あるとき比較的大規模な採用イベント開場に赴いたとき空き時間に、いくつかの会社の採用担当の人に、「御社におけるコミュニケーションとはどういう意味なのか」という質問をしてみました。
そのときには残念ながら、満足な答えはかえってきませんでした。どうやら、多くの会社でいうところのコミュニケーションとは「ホウレンソウ」という言葉に代表されるような、「報告・連絡・相談」をこまめにすることとか、調整を上手にするというくらいの意味のようでした。
特に、当時は不況でしたから、自己主張の強い人や、創造力に満ち溢れた人に入ってこられても困るので、いわゆる調整型の人を雇用したというのが本音だったのではないかと思います。ただ、「調整型」などというと格好や体裁が悪いので、定義が曖昧な「コミュニケーション能力」という言葉をつかったのではないかと思います。
残念ながらこれは、コミュニケーションの本質とは程遠いものです。コミュニケーションの本質に関しては経営学の大家ドラッカー氏がその著書で丁寧に解説しています。
これについては、以下の記事に完結にわかりやすくまとめてあります。コミュニケーションの原理については、ドラッカーの書籍にあたるのが一番だとは思いますが、それには時間も要します。以下の記事を読めば、それについて概要を知ることができます。
コミュニケーション能力を高める ドラッカー4の教えこの記事では、ドラッカー氏が語る、コミュニケーションの本質がまとめられています。以下にそれを箇条書きで掲載します。
- コミュニケーションは「知覚」である
- コミュニケーションは「期待」である
- コミュニケーションは「要求」である
- コミュニケーションは「情報」ではない
これを知った上で、菅前総理の過去の発言などをご覧いただければ、決して菅前総理はコミュニケーション下手とは言えないと思います。
そもそも、口数が多いとか、話しがうまいとか、話術に長けているとか、滑舌な人でも、ほとんどコミュニケーションが成り立たない人もいます。逆に、話し上手でもなく、おしゃべりでもなく、人付き合いが良くない人の中にも、コミュニケーション能力の高い人もいます。
そのようなことと、コミュニケーションとは全く別次元のことです。
実際、私は「コミュ障」などと揶揄されている人たちの中にさえ、決してコミュニケーション能力が低くはないという人に遭遇したことがあります。これには、揶揄する側にもかなり問題があることが多いです。
人は、育ってきた環境やものの考え方や、立場や癖などがあり、人それぞれに異なるのが普通です。異なるのが当たり前なのです。だからこそ、コミュニケーション能力が必要なのです。自分と異なっているからというだけで「コミュ障」などとすぐに揶揄するのは、間違いです。
私は、そういうひとたちこそ、コミュニケーション能力に欠けると思います。
私は、菅総理を「口下手」「コミュニケーション下手」と批判していた人たちこそ、本当は、相当コミュニケーショ能力が乏しかったのではないかと思います。コミュニケーションの本質がわかっていないければ、そもそも他者を「コミュニケーション下手」だと評価したとしても、その評価は間違っている可能性が高いと思います。
なお、ドラッカーのコミュニケーションの原則は、上の4つの他にもう一つ重要なものがあります。
それは、「コミュニケーションとは、わたしたちの中の一人から、わたしたちの中のもう一人に伝わるもの」というものです。
コミュニケーションが通じる仲とは、普段から「わたしたち」といえるような関係を築いている仲であるということです。
私は、コミュニケーションの原則の中で、一番重要なのは、この原則だと思っています。
菅前総理が人の心を打つ追悼の辞を述べることができたのは、まさに安倍前総理と普段から「わたしたち」といえる関係を築いていたからにほかならないからだと思います。
自民党の三原じゅん子参院議員(58)は27日、自身のツイッターを更新。この日、東京・日本武道館で行われた安倍晋三元首相(享年67)の国葬で菅義偉前首相(73)が述べた追悼の辞についてコメントしました。
三原氏は「菅先生の弔辞には涙を堪えきれなかった」と感動したことを記すと、「まるで恋文。菅先生らしい温かいお気持ちが溢れていた」とつづりました。
なお、ドラッカーのコミュニケーションの原則は、上の4つの他にもう一つ重要なものがあります。
それは、「コミュニケーションとは、わたしたちの中の一人から、わたしたちの中のもう一人に伝わるもの」というものです。
コミュニケーションが通じる仲とは、普段から「わたしたち」といえるような関係を築いている仲であるということです。
私は、コミュニケーションの原則の中で、一番重要なのは、この原則だと思っています。
菅前総理が人の心を打つ追悼の辞を述べることができたのは、まさに安倍前総理と普段から「わたしたち」といえる関係を築いていたからにほかならないからだと思います。
自民党の三原じゅん子参院議員(58)は27日、自身のツイッターを更新。この日、東京・日本武道館で行われた安倍晋三元首相(享年67)の国葬で菅義偉前首相(73)が述べた追悼の辞についてコメントしました。
三原氏は「菅先生の弔辞には涙を堪えきれなかった」と感動したことを記すと、「まるで恋文。菅先生らしい温かいお気持ちが溢れていた」とつづりました。
今年の参院選で選挙運動中の三原氏 |
三原氏は、ドラッカーの書籍を読まれて「コミュニケーションの本質」をご存知なのかどうかは、知りませんが、読んだ読まないなど超えて三原氏はコミュニケーションの本質について体得していらっしゃると思います。
そうして、これを聞く私たちが深い感銘を受けるのは、安倍元総理や、菅前総理と、たとえ直接会って話したことはないとしても、この方たちの考え方や日々の行動に「わたしたち」といえる関係性を感じることができるからにほかならないと思います。
その背景には、「わたしたち」は日本の国民であり、「今日よりも明日の方がよくなる日本を創りたい。若い人たちに希望を持たせたいという」という理念を共有してるからではないでしょうか。
多くの人が、自分がそのために役にたつかどうかはわからないものの、この思いは共有していると思います。そうして、多くの人が日々真っ当に働いたり、働いたことや、親や子どもたちやお年寄りや仲間や、地域社会を思いやることで、知らず知らずのうちに、それに向けて貢献しているのです。
中にはそうでない人もいます。そのようなことはどうでも良いと考え、わたしたちと理念を共有できない人たちも存在します。
そもそも、そのような理念などどうでも良く、とにかく時の権力には反対し、あわよくば、倒閣に結びつけてやろうなどという人たちとは残念ながら、「わたしたち」という関係を構築するのは難しいです。
ただ、時の政府には反対しても、考え方や、やり方が違うにしても、根底ではこのような理念を共有している人となら、コミュニケーションを交わすことは可能なはずです。そうでない人とは残念ながら無理です。
ただ、本日の国葬儀においては、そういう人たちは少数派であることがはっきりしたと思います。
そうして、追悼の辞において、菅前総理はコミュニケーション能力が高いことが実証されたと思います。菅前総理のことを「コミュニュケーション能力」が低いと批判していた人たちは、自分たちこそコミュニケーションが低いということを自覚すべきです。そうして、その原因は何なのか、よく考えるべきです。
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