まとめ
- 岸田文雄が自身の意見を強く表現し始め、自民党の長老たちの顔色を窺わずに発信するようになっている。これは岸田が自身が麻生太郎へ送った明確なメッセージでもある。
- 麻生太郎は、自分に従う部下を探すなど、長老たちの中で唯一の主導権を握ろうとしている。しかし、その行動が人心を遠ざけていることに気づいていない。
- 森喜朗は裏金問題で影響力を失いつつあり、その権勢が消えるのは時間の問題となっている。
- 二階俊博は裏金問題や政策活動費問題で野党の追及を受け、情報を集めて次の総理総裁が誰になるか見極めようとしている。
- 岸田は麻生-茂木ラインから古賀誠や菅義偉らへと組む相手をシフトしており、自民党では岸田首相主導で、党内に内閣人事局のような強力な組織を作り、自民党議員の人事を一手に握ろうという計画が進行している。
大勢の中学生に見送られる森元首相=能美市根上総合文化会館 |
岸田文雄は、自身の意見を積極的に発信し、公の場で声高に派閥政治の終焉を求めている。これは、自身の政治的立場を明確に示し、個々の意見が政治の方向性を左右することを強調するためとみられる。
その一例として麻生太郎との関係が挙げられる。岸田は麻生との関係を明確にし、それぞれの発信が政治における重要な役割を果たすことを主張した。この主張は、個々の意見と行動が政治の全体像を構成するという観点から出されたものだ。
さらに、麻生が岸田を牽制するために上川陽子外相を戦略的に持ち上げたとき、岸田は菅義偉と協力し、戦術的な反撃を行った。これは岸田が自身の立場を守るために、必要な戦略と手段を用いて対抗した事例だ。
一方、森喜朗は裏金問題によりその影響力を大きく失った。その結果、全方位に向けて攻撃をしかけていいるが、その行動は必ずしも支持を集めているわけではない。
森喜朗や二階俊博のような長老たちが政局で主導権を握ろうとする動きは、人々の心を遠ざけていると見られている。これは、彼らの政治行動が公の利益よりも個人や派閥の利益を優先しているという印象を与えているからだ。
岸田は古賀誠や菅義偉と接近し、それぞれと協力関係を築いる。一方で、麻生や茂木敏充からは一定の距離を置いている。これは岸田が自身の治的立場と方向性を確立するための策略と見られる。
岸田はまた、党内で強力な組織を作り上げ、自民党議員の人事を一手に握る計画を進行しています。これは「岸田一強時代」の到来を示しているとも解釈され、その政治的影響力が増大していることを示している。
【私の論評】岸田革命!派閥解体と強固な組織力で政権安定への道を歩めるか
まとめ
- 岸田首相は党内の派閥解消を通じて、政策実行力強化や人材登用、情報収集・分析機能強化、世論対策強化、派閥の影響力弱体化、資金調達体制強化などを目指し、これにより、強力な組織を形成しようとしている。
- 具体的な組織形態としては政策集団、プロジェクトチーム、タスクフォースが等が考えられる。これらは政策立案から実行、緊急課題対応までを担当するだろう。
- 岸田首相による派閥解消は自民党執行部の力を強化することを目指している。しかし、この方針には反発もあり、成功するかは不透明だ。
- 官僚機構との戦いの中で、岸田首相は自民党を一つにまとめることが必要だ。具体的には財務省との対立を通じ政権基盤を安定させ、政権を継続したいという意識があるようだ。
- 岸田首相は「デフレ完全脱却のための総合経済対策」を閣議決定し、その中に「所得税減税」を盛り込んだことにより財務省との対立が深まり、自民党内の積極財政派や保守派と手を結ぶ可能性も出てきた。
上の記事、元は週刊誌ですから、どれだけ信憑性があるかはわかりません。しかし、岸田首相は、従来の政治家とは異なる行動をとることで、周囲を驚かせ、意表をつくことがあると評されています。具体的な例としては、「新しい資本主義」の提唱、デジタル庁設置、異例の会見、積極的な外交どが挙げられます。
二階氏 |
岸田首相は、党内でも周囲を驚かせ、意表をつくような行動をとることで、党内基盤強化や政策実現を目指しているようです。派閥解消はその最たるものといえるでしょう。
具体的な組織形態としては、次の3つが考えられます。
1. 政策集団
政策ごとに専門家を集めたチームを結成し、政策立案から実行まで一貫して担当させる方式です。
2. プロジェクトチーム
特定の課題解決のために、期間限定でプロジェクトチームを設置する方式です。
3. タスクフォース
緊急性の高い課題に対処するために、機動的に活動できるタスクフォースを設置する方式です。
これらの要素を組み合わせることで、岸田首相は自らの政策を実現し、政権基盤を強化するための強力な組織を作り上げようとしていると考えられます。
注意点
上記の分析はあくまでも推測であり、実際にどのような組織が形成されるかは今後の動向を見守る必要があります。また、強力な組織を作ることで、官僚制の弊害や権力集中による意思決定の硬直化などのリスクも指摘されています。
無論、岸田氏自身は、そこまで意識しておらず、政権基盤を安定させ、政権を継続したいだけなのかもしれません。しかし、岸田文雄内閣は、11月2日に「デフレ完全脱却のための総合経済対策」を閣議決定し、その中に「所得税減税」を盛り込みました。 所得税・個人住民税の定額減税は、納税者と配偶者含む扶養家族1人につき2024年分の所得税を3万円、2024年度分の個人住民税を1万円減税するというものです。これは、財務省の大反発を招いたのは確かなようです。
上の記事にもでてくる、岸田首相が現在進行中の、党内組織強化と人事掌握計画が目指す「強力な組織」とは、いくつかの要素が考えられます。
1. 政策実行力強化
岸田首相は「聞く力」を重視するリーダーシップを標榜していますが、政策実行のためには強力な組織力が必要です。従来の派閥主導から脱却し、首相官邸主導の政策実行体制を確立するため、政策立案から実行まで一貫した体制を構築する可能性があります。
2. 人材登用
岸田派以外の人材も積極的に登用し、幅広い人材を確保することで、組織全体の活性化と政策実行力の強化を目指す可能性があります。
3. 情報収集・分析機能強化
党内外の情報を効率的に収集・分析し、迅速な意思決定を行うための体制強化が考えられます。
4. 世論対策強化
国民の支持を得るために、世論調査やメディア対策などを強化する可能性があります。
5. 派閥の影響力弱体化
従来の派閥主導の政治体制から脱却し、首相官邸主導の体制を確立するため、派閥の影響力を弱体化させる可能性があります。
6. 資金調達体制強化
政治活動に必要な資金を効率的に調達するための体制強化が考えられます。
1. 政策実行力強化
岸田首相は「聞く力」を重視するリーダーシップを標榜していますが、政策実行のためには強力な組織力が必要です。従来の派閥主導から脱却し、首相官邸主導の政策実行体制を確立するため、政策立案から実行まで一貫した体制を構築する可能性があります。
2. 人材登用
岸田派以外の人材も積極的に登用し、幅広い人材を確保することで、組織全体の活性化と政策実行力の強化を目指す可能性があります。
3. 情報収集・分析機能強化
党内外の情報を効率的に収集・分析し、迅速な意思決定を行うための体制強化が考えられます。
4. 世論対策強化
国民の支持を得るために、世論調査やメディア対策などを強化する可能性があります。
5. 派閥の影響力弱体化
従来の派閥主導の政治体制から脱却し、首相官邸主導の体制を確立するため、派閥の影響力を弱体化させる可能性があります。
6. 資金調達体制強化
政治活動に必要な資金を効率的に調達するための体制強化が考えられます。
麻生氏 |
具体的な組織形態としては、次の3つが考えられます。
1. 政策集団
政策ごとに専門家を集めたチームを結成し、政策立案から実行まで一貫して担当させる方式です。
2. プロジェクトチーム
特定の課題解決のために、期間限定でプロジェクトチームを設置する方式です。
3. タスクフォース
緊急性の高い課題に対処するために、機動的に活動できるタスクフォースを設置する方式です。
これらの要素を組み合わせることで、岸田首相は自らの政策を実現し、政権基盤を強化するための強力な組織を作り上げようとしていると考えられます。
注意点
上記の分析はあくまでも推測であり、実際にどのような組織が形成されるかは今後の動向を見守る必要があります。また、強力な組織を作ることで、官僚制の弊害や権力集中による意思決定の硬直化などのリスクも指摘されています。
岸田首相による派閥の解体は、現自民党執行部の力を強化することを目指したもので、執行部の力が強まれば、当然のことながら派閥の力は弱まることになります。
自民党議員のほうからすれば、従来なら、党執行部のやり方が気に食わなければ、党執行部に反対する旨を公にして、党執行部から選挙時の公認をされなくても、派閥からの協力は得られるわけで、さほどダメージがなかったのですが、今後はそういうわけにはいかなくなるでしょう。
ただ、これには反発も多く、派閥自体が悪いのではないという意見も多く、岸田首相の戦略がうまくいくかどうかは、不透明なところがあります。
ただ、最近私はこのブログで先日も述べたばかりですが、現在は官僚機構が優勢になりつつある傾向があり、もし岸田政権の崩壊で、官僚機構が現状よりもさらに強力になれば、これは政治家の負けという状況を招く可能性もあるわけで、これだけは絶対に防がなければならないです。
岸田首相は、官僚機構には嫌というほど、煮え湯を飲まさせ続けてきたのは確かであり、安倍回顧録にもはっきり示されていたように、国民の経済など無視して、増税等の緊縮財政のためなら、それに逆らう政権など潰してしまえという財務省の本音を嫌というほど思い知らされたと思います。
財務省は、派閥の幹部等に「ご説明資料」などを持参して、財政に関するレクチャーをし、マクロ経済に弱い幹部らを味方に引き入れる行動をしているといわれ、派閥解消は財務省のこの活動を封じ込める効果もあると考えられます。
官僚機構と政府との戦いという構図の中では、自民党を一つにまとめなければならないという見方も成り立ちます。
岸田首相 |
これに対してマスコミも、呼応して「所得税減税」をこき下ろしました。そのこき下ろし方が、減税率が低いというのならまだしも、減税そのものが悪いかのような印象操作を盛んに行っていました。これで、岸田首相は、財務省は敵であることを改めて思い知ったことでしょう。
政権を継続したいがために、官僚機構とも戦うという方向にすすめば、派閥の意向などとは関係なく、官僚機構と戦ってきた、自民党内の積極財政派や保守派と手を結ぶ可能性もあります。
こちらの方向に岸田首相が動けば、政権が安定し、次の展開がどのようになるにしても、政治主導が優勢となり、混乱や混沌は避けられる可能性がでてきます。純正保守(保守とは本来政治的立場をいうのでなく、日本語でいうところに中庸に近いとする立場、革命に反対する立場)の私としては、この方向に進むのが良いと思います。
さて、どうなるか、それは岸田首相の決断によるしかないです。岸田首相が正しい判断をされることを祈るのみです。
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