2011年1月16日日曜日

ツイッター暴露の女子大生、4時間後に“丸裸”で自爆―【私の論評】こんなことする奴には当然の報い!!

ツイッター暴露の女子大生、4時間後に“丸裸”で自爆

女子大生が書き込んだとみられる、Twitterの文言

大桃美代子(45)のつぶやきで、不倫があぶり出された麻木久仁子(48)がテレビ画面から一時的に去ったが、「日本人は忘れっぽい。4月の番組改編で復帰では」(民放編成マン)という声が聞こえる。
そんなツイッター騒動が、まったく教訓にならなかったのか。ウェスティンホテル東京のレストラン従業員のアルバイト女子大生による暴露騒ぎが勃発した。

女子大生はJリーガーと人気モデルの“デート現場”や有名企業社長と日銀総裁の密談をツイッター上で、つぶやいた。

この女子大生のつぶやいたとされる、Tweetの内容のlogを以下に掲載します。
http://megalodon.jp/2011-0112-0337-27/twilog.org/aoi_tkng


このツイートしたのは、竹永葵さん。 私立女子学院中・高卒の才媛。現在は中央大学理工学部情報工学科に通学するかたわらウェスティンホテル東京 22F 「鉄板焼 恵比寿」でバイトをしていた。

彼女がTwitterで暴露した著名人は以下。
・稲本潤一&田中美保の密会デート
・大沢たかお/EXILEのUSAのプライベート食事
・スティービーワンダー、タイガー・ウッズのプライベート
竹永葵 (1990年9月8日生まれ) 
東京都目黒区在住とされる写真 


このことに対する、ホテルのサイトに掲載されたお詫びをそのまま下に掲載しておきます。


[総配人より] お詫びとご報告

お客様各位

平素はウェスティンホテル東京へ格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
このたび、弊社のアルバイト従業員がお客様のレストランご来店情報をブログ等で流出させていたことが、2011年1月12日に判明いたしました。
関係者の皆様及びお客様には多大なご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。

・経緯について
弊社では社員・アルバイトにかかわらず全ての従業員は、入社時にお客様情報の守秘義務等に関する研修を行った上、誓約書への署名をしております。しかしながら、当該従業員は個人のツイッターアカウントより、特定のお客様がホテル内レストランへ来店されたことについて発信していたことが判明いたしました。

・今後の対応について
このたびご迷惑をお掛けした方々には、既にご報告の上、お詫び申し上げております。
また、当該従業員には厳しい処分を下すと共に、全従業員へのお客様情報の守秘義務等に関する教育を再度徹底し、再発防止に全力を挙げて取り組んでまいります。

このたびは、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたこと、改めまして深くお詫び申し上げます。
今回の事態を厳粛に受け止め、今後このようなことが発生しないよう、再発防止に努めると共に、信頼回復に向けて邁進していく所存でございますので、今後ともご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


総支配人
アンドレアス・トラウトマンスドルフ



「ホテルは、すぐに陳謝したが、それより早かったのが“スネーク”と呼ばれるネット上の自主的な調査グループたち。つぶやきが発覚したとたん、『2ちゃんねる』で犯人探しが始まり、すぐ個人名を特定。住まい、誕生日、大学名、サークルなど全部丸裸にされていった。彼女が不用意に、つぶやいてから約4時間。ざっくり返り血を浴びていましたよ」(IT専門誌記者)

【私の論評】こんなことする奴には当然の報い!!
このようなことをする人、このような目にあっても自分から招いた結果ですから仕方ないですね。しかし、それにしても、インターネットにおける匿名性があるからこそ、こんなことも起こってしまうという事だと思います。

私自身は、匿名性自体については、否定的です。だから、facebookのように実名でないと入れないSNNは、非常に良いと思っています。facebookあたりだと、はっきり実名が出ていますから、気軽にこのようなことをする人はまずはいないと思います。そんなことをすれば、すぐに素性がわかってしまいます。

インターネットにおける匿名性に関しては、以前「ソーシャル・ネットワーク」という映画に関する論評や、mixiのメアド検索実装に関する論評などに掲載しました。その時の結論を下にコピペしておきます。
どんな世界でも、それが、現実世界であろうと、バーチャルの世界であろうと、まともな付き合いをするのであれば、自分の素性や、考えや、嗜好など表にださなければ、できない事だと思います。それが、表に出ると困るというのなら、ソーシャルメディアは一切使うべきではありません。人とと関わっていく中で、自分と他の人との考えや趣味・嗜好が異なったり、相反するのは当たり前であって、それを避けて通っていては、もともと人間関係など構築できません。その違いを乗り越えて、妥協点を見出すというのが、人間関係というものです。どうしても、自己を偽らないと他者との付き合いが出来ない人は、すでに自分の精神が崩壊しているとみなすべきです。
そうして、インターネットの匿名性が、日本で新たなイノベーションが起こらないことの背景にあるのではないかということも掲載しました。その内容を以下にコピペします。
 日本のように、あまりに匿名性ばかりにこだわっていては、まともな付き合いもできないし、有用な情報も入ってこないということになります。それに、Facebookの中で行われているようなビジネスチャンスをつかむこともできないと思います。ビジネスチャンスまでいかなくても、SNSのなかにいろいろと転がっているべき機会など、受けることも提供することもできなくなります。そうして、ただのバーチャルワールドの中で時間つぶしにすぎなくなると思います。 
日本では、いわゆる技術的なイノベーションは世界トップクラスですが、社会的イノベーションについては今一歩というところがあります。だからこそ、最近では、日本ではアップルがひきおこしたようなな社会的イノベーションもあまり見かけなくなったのだと思います。私は、その原因の一つとして、上記のような匿名性による弊害もあるのではないかと危惧しています。
匿名に関しては、相手が良くわからないうちとか、安全を危惧してのことであれば、問題はないですが、どこまでも、自己を偽ってでないとインターネットを使えないような人は、すくなくとも、twitterやその他のSNSなどのソーシャル・メデアは使うべきではありませんね。そういう人は、ソーシャル・メディアの中では、この女子大生と変わらず、他の人に迷惑をかけるだけの存在だからです。

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Facebookを知らなくても楽しめる! - 映画『ソーシャル・ネットワーク』―【私の論評】今必要なのはこのようなイノベーションか?!

2011年1月15日土曜日

全国に広がる“タイガーマスク”現象―【私の論評】この現象は、財務官僚が財政民主主義的立場を堅持することから、やむなく発生してきたものという見方もできる?!

全国に広がる“タイガーマスク”現象


●政治・経済の停滞と関係あり!?

タイガーマスクの活躍で日本列島は大騒ぎだ。きっかけは12月25日、群馬県前橋市の児童養護施設に「タイガーマスク」の主人公・伊達直人を名乗る人物がランドセル10個を贈ったこと。これがニュースで報じられるや、全国の施設などに伊達の名でランドセルや現金が贈られるようになり、「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈や「肝っ玉かあさん 京塚昌子」なんて名前も現れた。すでに90件以上に達している。

タイガーもジョーも肝っ玉かあさんも、1970年前後にテレビ放映された人気番組。彼らを名乗るのはどんな人たちなのか。明大講師の関修氏(心理学)が分析する。

「少年期にタイガーやジョーを見ていた50代の男性が中心でしょう。欧米人と違って、日本人は慈善活動で名前を売りたがらない。だけど何か善いことをしたいと思っている。そこで誰かが行動すると、自分もやりたいと思ってこっそり動くのです。いい意味での便乗です。善意のタイガーさんたちは普段は地味な仕事をコツコツしているタイプ。社会に喜ばれることで満足し、生きる励みにする人たちです。目立とう精神はありません」

いまや世の中は真っ暗闇。政治は迷走し、景気回復の手だても打てない。そうした現実もタイガー現象を後押ししているようだ。社会学者で作家の岳真也氏が言う。

「たしかに目頭が熱くなる美談ですが、その裏には一向に暮らしが良くならない現実に不満と不安を募らせる国民感情もあると思います。“景気が良くならないのなら、自分たちで明るい社会にしてみせる”と大衆が相互扶助に走っているのです。社会不安が善意に駆り立てていると言ってもいいでしょう」

政治の無策がもたらしたタイガー現象。菅首相はこれをどう見る?

(日刊ゲンダイ2011年1月12日掲載)

【私の論評】この現象は、財務官僚が財政民主主義的立場を堅持することから、やむなく発生してきたものという見方もできる?!
このタイガーマスク現象、確かに良いことであり、善意の人々が、善行を行うことに対して、私は何も反対するものではないし、非常に良いことだと思います。しかし、私はなぜか、これに対してしっくりこないところがあります。それは、何も、上記の心理学者や、社会学者の語っていることだけではなく、彼らが全く見えていない別の背景があります。本日はそれについて掲載します。

実は2年前までは、頻繁に書いていたのですが、特に人々の関心をひくでもなく、反応もほとんどないので、最近は掲載しなくなったことがあります。

それは、日本では一般的ではない、欧米型NPOのことです。これに関しては、あのドラッカーも、これからの特に都市社会においては、20世紀に政府や民間営利企業のような組織が興隆したのと同じように、21世紀には興隆しなければならないとしていますが、日本ではそのことについて、誰も論評を行ないません。

特に最近では、「もしドラ」などで、ドラッカーが見直されていますが、ドラッカーが「非営利組織のマネジメント」というNPOに関する書籍を書かれていることなど本当に全く誰も触れません。まるで、ドラッカーは、営利企業のマネジメントのグルであり、それ以外の何者でもないというような扱いです。しかし、ドラッカーは非営利組織が都市部のコミュニティーの復活に欠かせない存在であると終生強調し続けました。

さて、今回のこの現象について、結論からいいますが、私は、日本では、アメリカなどのようにたとえば、施設の子供たちを支援するような有力なNPOや、NPOに対して、多くの寄付金が集まる仕組みなどがないため、「タイガーマスク」のような人たちが、具体的に行動しようにもできないため、いわゆる現在いわれている「タイガーマスク現象」のような行動をしているのではないかと思うのです。

自分の善意を届けたいと思った場合、アメリカなどの場合は、子どもたちを支援するようなNPOが全国に星の数ほどあり、たいていのNPOは地域に密着しているので、かなり、具体的で本当に役立つ末永い活動ができます。しかも、身近な存在なので、寄付したり、何か行動しようとした場合に、誰もが思い立ったらすぐできます。

NPOというと、日本の場合は、あまりに規模小さく、それに経済的にも非力な組織が多いため、本当に限定的な活動しかできないためほとんど目立ちません。さらに、日本では、未だに多くの人々が「NPOとは、奇特な人々が手弁当で集まってやる事業」くらいの認識しか持ち合わせていないようです。そうして、ボランティアの意味をとり違えています。ボランティアの意味は、本来は、他人の意思や、地域とのしがらみなどで実施するのではなく、あくまで自分の意思で行うことを意味するのであって、もともとは、軍隊に志願するときなどに使われた言葉です、無給、無賃金で労働することを意味するものではありません。実際、アメリカでは有給のボランティア活動もいくらでもあります。

このあたり、なかなか理解してもらえないと思いますので、まずは資金面からお話してみようと思いす。

アメリカなどでは、まず、寄付金の文化が根づいています。何と、NPOなどに対して人々が行う寄付金は、年間で日本円で、9兆円にものぼります。イギリスでも、1兆円を超えています。しかし、こんなに豊な日本であるにもかかわらず、日本のそれは、1兆円はおろか全部合わせても数千億にすぎません。これでは、アメリカやイギリスに比較して、NPOも本当に限定的な活動しかできません。いくら、人々が思い立って、何かをしようと考えても、善意だけでは何もできません。

では、アメリカ人やイギリス人が日本人と比較して、道義心に溢れていて、日本人はそうではないから、寄付金が集まらないのかといえば、そんなことはありません。無論道義心の片鱗もなければ、寄付などできないとは思いますが、まず、イギリスやアメリカでは、個人でも、法人でもNPOなどに寄付をするとかなりの税制上の優遇措置を受けられます。それから、無論、政府からも熱い支援があります。これらをあわせると、アメリカのNPOの年間の歳入はアメリカの国家予算に匹敵するほどのものになります。

アメリカ、イギリスなどでは、国が認めたNPOに関しては、との組織に対しても寄付をすれば、すべて税制上の優遇措置が受けられます。これに対して、日本では、いわゆる寄付して税制上の優遇措置を受けられる対象があまりに限定されています。確か、何かの資料で見たところよると、日本全国で1000くらいしかないそうです。それに、寄付をするときに、手続きが煩雑であることと、それに、なんというか、書類でも何でも、「寄付をさせてやる」というような取り扱いだそうです。以前、自分の卒業した大学に寄付をした人がこのことについて、ぼやいていたのが思い出されます。これは、私学の学長として必要な能力として、寄付金集めもかなり上位にあげられるようなアメリカとは非常に異なります。

それからアメリカなどでは、NPOに関しては、日本よりもはるかに規模が大きいです。これは、法律が異なるので、日本とは単純比較はできませんが、いわゆる私立の大学、病院、それから、子供たちの入る福祉施設を含めた種種様々な非営利の福祉関連施設まで、NPOという位置づけで、日本よりはるかに奥行きも深く、間口も広いのがアメリカのNPOです。それこそ、これは政府のやるべきものだろうというものまで、NPOが実施しています。

このNPOの実体を知らない日本人には驚きですが、たとえば、デトロイトなどでは、都市計画のほとんどすべてをNPOが実施していて、かなり大きな成果を上げています。市は管理するだけで、実働するのは、NPOです。また、大きな都市には、たいてい、低所得層向け住居を提供するNPOがあって、これらが、あのサブ・プライム・ローンでアメリカの投資銀行が大失敗している最中でも、住宅を提供し続けており、大成功をおさめていました。

こういった、NPOの中には、銀行や、建築会社などがその構成員の中に最初から含まれていて、政府からの支援もうけつつ、日本などでは考えられないような大きな活動をしています。NPOで、有給で働く、正規職員の数も、給料自体も日本のそれよりはるかに上回っています。先立つものや、実際に実働する人もいなければ、NPOとて善意だけでは何もできないのです。そうして、NPOの仕事も、アメリカ人は、ビジネスといいます。決して、営利企業のそれと分けて考えてはいません。だからこそ、有名企業のCEOなどが、NPOのCEOに転身するなどということはアメリカでは、当たり前のことです。また、有名大学院の卒業生が、NPOに有給の正規職員として就職するというのも、普通に見られることです。中には、社会に役立つことを夢見て、最初からNPOに勤めようと強い動機を持っている人もいます。

これらのNPOは大抵、地元に蜜着しているため、それこそ、政府ではできないような、痒いところに手がとどくような、支援を行っています。低所得者に住宅を提供してそれでおしまいということはありません。たいていは、金融面での支援、職業訓練、就職の支援、他の家族や子供たちの支援まで含んだ包括的なプログラムを提供していることが多いです。

子供たちの支援でも、それこそ、様々なNPOがあり、素晴らしい包括的プログラムを提供しているNPOがあります。たとえば、あるNPOで運営している職業訓練学校では、複数の企業から委託を受けていて、職業訓練を引き受け、特定の企業に学校の卒業生を送り出すと、一人あたりいくらなどとして委託料を受け取るものもあります。このプログラムを受けたあるアフリカから移民してきた10代少女は最初はストリート・チルドレンをしていたのに、こプログラムにより、ある中堅企業に就職し、その後の努力の結果当該企業の社長にまで、上り詰めたなどというまさに、アメリカンドリームの典型的な美談などもあります。

こう書くと、良いことづくめのようですが、このような、日本から比較すれば、大きな力と組織力を持つNPOであるにもかかわらず、やはり、限界もあり、山積する社会問題をすべて解決するには程遠いというのが実情です。だから、こそ、アメリカでも、残念ながら多くの社会問題がまだまだ山積みになっていることも事実です。また、知識のない人、デジタルデバイドの人々が、こうしたNPOにアクセスする術を持たないため、こうしたNPOの恩恵にあずかることのできない場合もかなりあります。

しかしながら、これらのNPO、多くの人達の「何とかしたい、自分のできることで役立つことをしたい」という多くの人々の要求の受け皿になっていることは間違いありません。お金のある人は、お金を寄付し、お金がなくても、協力したい人は、ボランティアとして働くこともできます。アメリカの映画などみていると、有閑マダムがNPO活動を熱心にしていたり、子どもがクッキーを焼いて、近所のお宅を訪問して、それを売って、NPOの活動資金にするなどというシーンなどよくでてきます。おそらく、このシーンを見ても多くの日本人はほとんどその真の意味を理解できないかもしれません。

要するに、アメリカやイギリスでは、日本とは違い、誰もが、「タイガーマスク」のような活動をしたいと思えば、子供の頃から自分の意志で、やりたいと思えば、それをすることができるということです。お金がなければ、労働力を提供できるということです。知恵や、知識のある人は、それを提供できます。アメリカでは、16歳以上の人で、NPOでボランティアをする人々の割合は28%程度と、日本などに比較すると格段に高いです。この人達がNPOで働く時間は、中央値で年間52時間程度でした。無理せずに、できるときにできることをするということがわかるような数字です。これら詳細については、以下のURLをご覧になってください。

http://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/houshi/07101511/004.pdf

さて、話が少しずれでしまいました。本筋に戻ります。先ほどのいわゆる「タイガーマスク現象」を引き起こしている人たち、もし、日本にアメリカのように、社会事業を行うNPOが沢山あれば、その中から自分の意図に沿った働きをしているNPOをみつけだし、そこに、寄付したり、あるいは、自分の知識や知恵をそこで役立てる道を選択できたかもしれません。

しかし、日本では、そのような組織がないため、考えあぐねた結果、自ら直接行動に出ているのだと思います。だから、本当は、日本にも、アメリカのようなNPOができる素地は十分にあるのだと思います。

しかし、日本がアメリカのように有力なNPOができないのには、それなりに理由と背景があります。それは、一つとして、まずは、まずは、日本は、アメリカやイギリスのようなNPOの歴史がないことがあげられます。実は、戦前には、アメリカやイギリスなどでは、現在の社会福祉のような事業はほとんどNPOがやっていたという歴史があります。その後、低調になりましたが、それについてはここでは詳細は述べません。また、30年前くらいから興隆してきたという事実があります。だから、NPOの活動が人々の生活に根付いています。

しかし、日本では、そのような歴史はありません。だから、NPOを理解しない日本人が少ないのも無理からぬ所だと思います。

それに、寄付金の文化が根づいていないことには、先に述べたように、日本では寄付をしても、税制上の優遇措置が少ないことを述べました。では、これは、なぜなのでしょうか?

これに関しては、財務省の官僚が関係しているようです。要するに、財務省側としては、財政民主主義の立場から、多くの資金が、直接NPOに寄付金などの形で集まるのは望ましくないとしていて、これが、日本では寄付をしても、税制上の優遇措置がほとんど受けられないことの背景にあります。

それであれば、補助金などの形で、もっともっと大きな資金がNPOに渡るようにすれば良いと思うのですが、そうではないです。財務省では、あの悪名高い特別会計とやらで、貯めこんで、このようなことには資金を提供しようとはしません。特別会計に関しては、日本が貧乏国だったころには、突然の災害に備えるためや、長期にわたって国のインフラを整備するためなどに必要不可欠のだったと思いますが、今では、その意味をほとんど失っていると思います。ちなみに、欧米はおろか、世界中を見回しても、特別会計なる不思議な制度は日本だけです。政府そのものが、これほど膨大な金融資産を有してる国は世界でも日本だけです。

これに関して、過去において小泉さんや、麻生さん、それに現政権でさえも、NPOに取り組もうとして形跡がありました。しかし、いずれも形跡だけで終わっています。やはり、現在でいえば、民主党がかがけた「政治主導」と同じようなものであり、おそらく財務官僚などの壁が予想以上に厚く、なかなか変えられないというのが実情なのだと思います。

なにか、風が吹くと桶屋が儲かる式の論法になってきましたが、あの、「タイガーマスク現象」が、何と、財務官僚が財政民主主義立場を堅持することから、やむなく発生したきたものという見方もできるということです。

日本が、いわゆる先進国でありながら、社会事業を実現する主体であるNPOの活動が低調であること、これは、何とか改革していく必要があるものと思います。というより、まずは、多くの日本人に啓蒙していく必要があると思います。なぜなら、日本では、社会問題に対処するセクターは、政府と、営利企業しかないと思い込んでいて、自分が何かやりたいと思っても、思っているだけで、結局は何もできず、閉塞感にさいなまされているような人が多数いるからです。また、多くの社会問題に日々さいなまされている人々は、これを、政府にぶつけても、民間企業にぶつけても解消の糸口もつかめず、本当に困っていると思います。

日本のように豊な社会になってからも、このような基本的な社会システムが整っておらず、人々の善意にだけ頼っているのは恥ずかしいことだと思います。また、タイガーマスク現象にも限界があります。大勢の子供たちの中には、ランドセルが足りないことだけが問題ではなく、他にも様々な社会問題が山積しています。

今の日本では、こうした子供たちに関わる社会問題はもとより、政府や民間企業などでは解決できない社会問題が山積しています。このままだと、金銭的には豊な社会であるはずなのに、このような問題は手付かずで放置されることになってしまいます。しかし、有力なNPOが日本にも存在すれば、すべての問題を解消できないまでも、多くの「タイガーマスク」のような人々が、少しずつでも、お金や、自分の時間を社会問題に割き、それぞれの特有の使命を持つNPOがその使命にこの人たちの力を結集すれば、少なくとも解決の糸口をつかみ、すこしずつでも前進することができるはすです。

さらには、国家予算に匹敵するような資金が実際にNPOを通じて動くわけですから、実体経済にもかなり良い影響を及ぼすように思います。こんなこと、日本ではできないと思われる方もいるかもしれませんが、日本にはあの特別予算というわけのわからない、予算があります。これの何分の1かでも、NPOにあてられたら、日本でも十分にできるはずです。それから、アメリカでは、NPOが政府に対しての報告制度や、監査制度なども、日本よりはるかに充実しています。また、自由主義経済のアメリカですから、NPO自体にもこの原則があてはめられ、使命を遂行できないNPOは毎年たくさん姿を消す代わりに、新しいNPOを数多く輩出し、新陳代謝が活発に行われています。これに関しては、ここで掲載すると長くなってしまうので、また別の機会に譲りたいと思います。

さて、上のようなことを考え合わせると、確かに、「タイガーマスク現象」は良いことであり、何も、反対したり、反論する気など毛頭はないのですが、もっと何とかならないものかという考えが頭をよぎり、私は、すっきりしないのです。皆さんは、どう思われますか?

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2011年1月14日金曜日

菅改造内閣発足、財政改革への意気込み示す―【私の論評】デフレの最中に、財政改革を推進のため消費税増税は愚かなり!!日本経済をさらに低迷させるのは必定だ!!

菅改造内閣発足、財政改革への意気込み示す

認証式を終え、官邸に戻る菅直人首相(14日)
菅直人首相は14日、自由貿易支持派と財政保守派を擁する改造内閣を発足させた。内閣改造は、低迷する支持率の押し上げと野党の懐柔が目的だ。

菅氏は野田佳彦氏を財務相に留めた一方、自民党出身のベテラン政治家、与謝野馨氏を経済財政担当相に起用した。これまで経済財政担当相を務めていた海江田万里氏については、経済産業相に横滑りさせた。

経験豊かな政治家により構成されたこの経済チームは、米国が主導する環太平洋経済連携協定(TPP)への参加に向けた菅氏の意気込みを示すものだ。日本の大手輸出企業がTPPへの参加を強力に支持する一方、伝統的な農業ロビー団体はこれに反対している。

この経済チームは、民主党の政権獲得の一助となった大衆迎合的なばらまき政策からの脱却も示唆している。菅氏は、増大する公的債務に対処するため、増税を模索している。

野村証券のシニア政治アナリスト、川崎研一氏は「キーワードは増税とTPPだ。意義的には野党対応の改造内閣だったが、そうすることによって少なくとも強化体制を敷けた」と述べた。

野田氏は10人の留任組の1人だ。与党が参院で過半数を持たない「ねじれ国会」で、2011年度予算案の成立に向けて険しい道のりが見込まれるなか、菅氏が信頼感を維持するには予算案の中心的立案者である野田氏の留任が必要だったと政治評論家はみている。

前日まで野党のメンバーだった与謝野氏の起用は予想外だった。増え続ける社会保障コストに対処するため、現在5%の消費税を2倍にする必要があると説く与謝野氏は13日、6人の国会議員で構成される政党「たちあがれ日本」を離れた。与謝野氏は社会保障・税の一体改革なども担当する。

72歳の与謝野氏は、自民党政権時代に経済関連の閣僚ポストを歴任しており、経済通として知られる。野村証券の川崎氏は「党を渡り歩いているという批判も出るかもしれないが、逆に言えば超党派で動けるという強みにもなる」との見方を示した。

【私の論評】デフレの最中に、財政改革を推進のため消費税増税は愚かなり!!日本経済をさらに低迷させるのは必定だ!!
さて、本日は、今回の組閣で一躍脚光浴びた、与謝野さん、実は彼は、2009年5月にアメリカのノーベル経済学賞学者である、ホール・クルーグマンと会談しています。本日は、その時の話を中心に掲載します。

これに関しては、以前もこのブログに動画つきで掲載したことがあります。それに関しては、以前のものを見ていただくものとして、以下にクルーグマン氏が同じ時に日本の商店街を訪問した様子の動画を掲載します。日本の経済現在もこのときと比較して根本的には何も変わっていません。

ただし、麻生さんが大規模な財政出動をしている最中だったので、景気が良くなる兆しがありましたが、いまではそれもありません。昨年の年初から春にかけて、少し景気が良くなる傾向がみられましたが、それは、麻生政権のときの大規模な財政出動の効果がでてきたということです。民主党政権の経済運営とは全く関係ありません。



さて、今回のこの内閣の最大の特徴は、何をさしおいても、やはり与謝野さんの入閣が最も大きいです。そうして、与謝野さんは、増税論者であり、菅首相は今後増税一直線で突っ走る腹だと思います。

このブログでは、過去に消費税増税の完全な誤りであることや、財政改革の前に、デフレ克服のほうがはるかに優先順位が高いことを掲載してきました。また、デフレを克服するには、国債をどんどんすって、公共工事などを多めに(無論、必要もないハコモノをつくれという意味ではありません)行ない、景気を回復、内需拡大、消費を回復すべきことも述べました。

ここ20年間、デフレ基調の最中、管さんをはじめとして、小泉さんも、いや、小渕さんと、麻生さんを除いて、すべての歴代の内閣が緊縮財政を実行してきました。その結果がどうなったかといえば、皆さんよくご存知だと思います。

表向きはいろいろ異なったことをいいますが、結局は、管さんも、与謝野さんの力を借りながら、緊縮財政をやるということです。今回の組閣でそれがはっきりしました。

与謝野さんといえば、以前、ボール・クルーグマン(米国のノーベル経済学賞受賞の経済学者)が来日したときに、会談をしているはずです。その時の動画をこのブログにも掲載しました。

そのブログにクルーグマン氏の提言も掲載しました(2010年8月20日金曜日)。詳細は、このブログの記事を読んでいただくものとして、その内容の要約を以下に掲載しておきます。
今年後半、二番底の可能性がある/日銀が「インフレなどとんでもない」と言い続ければ、日本は破産する/消費税アップのタイミングはこの大不況真っ只中の時ではない。日本はアメリカより深刻な不況にあることを理解すべきだ/財政赤字の問題を優先させれば、デフレ・スパイラルを加速させるだけである。 
菅首相は一刻も早く消費税アップに向けた議論を始めたがっている。しかし、舌鋒鋭い「闘う経済学者」はこう言った。「急ぐ必要はない」と。また、法人税に関しては、「法人税の引き下げが取り沙汰されていますが、各企業の経営者にとって、『法人税が高すぎる』と主張するのは、当然でしょう。ただし、今の税率が歳入や景気に悪影響を及ぼしているという確たる証拠がない以上、それほど重要な問題だとは考えていません」財政再建よりも先に、日本がまずなすべきこととは、「マクロ経済学がやるべきだと説いていることを実行しないことである」としています。 
まず必要なのは、経済を回復軌道に乗せうる、大型の財政刺激策です。これはアメリカではまだ行われていないし、日本でもまだまだです。1990年代を通して、少しずつやったに過ぎません。 
また金融政策面では、日銀自体にやる気がないので大変難しいことですが、インフレ・ターゲット政策を採用させる必要がある。本当に人々が今後、年間1・5%でなく、4%の物価上昇率になると信じれば、景気回復に向かう可能性が大きいからです。4%はほぼ市場の期待値でもあります。 
いま、現金を溜め込んでいる人は、インフレがどんどん進んでいく前に、何かモノを買えばいい。そこがインフレ・ターゲット政策の狙いです。
そうなのです、今というより、過去20年間もそうでしたし、現在でも財政再建など後回しにして、デフレの克服に邁進すべきときなのです。財政再建を優先させれば、デフレ・スパイラルをさらに加速させるだけなのです。そもそも、日本の財政は、さほど心配するにはあたらないのです。これも、過去にこのブログで何回も書いてきたので、もう詳細を記すことはしませんが、ここでは、簡単に触れておきます。

財政の歳入、歳出だけをみていれば、900兆円以上もの、大赤字のようにみえますが、日本は他の財政破綻しかけている国などとは全く異なります。まずは、日本国政府は、特別会計などの形で、他国に見られないほど数百億の金融資産を有しています。外国には特別予算などありません。それに、日本は外国から外貨建てでお金を借りているわけでもありません。現実は、過去19年間対外債権は世界一です。そうです、世界で一番外国にお金を貸している国なのです。

それに、国債に関しては赤字などといわれますが、これも、上でクルーグマンがいうように、日本の国債の買い手ほとんど日本国内の企業や、個人であり、これも、日本国単位でみれば、借金でもなんでありません。これも、数百兆円に登ります。これを考え合わせれば、何も、日本は借金大国でも何でもありません。

確かに、財政赤字はあまり良いことではないですが、これを優先する必要性など全くないし、そのために、増税などやってしまえば、さらに消費が冷え込み、デフレ・スパイラルをさらに加速させて、日本経済は、失われた20年どころか、失われた30年になる可能性だってあります。現在のデフレ基調では、減税をすべきであって、増税などとんでもありません。まさに、マクロ経済的な立場からいえば、増税はやるべきことの反対をするようなものです。

それにしても、与謝野さん、クルーグマン氏との面談のときなどのときでも、クルーグマン氏の日本への提言に関して、吟味をする時間は十分あったと思います。それなのに、なぜ、消費税増税なのでしょうか?

もうこうなると、単なる思い込みの激しい頑迷固陋な、一老人にすぎませんね。与謝野さんに関しては、麻生内閣でもそれなりのことをしていたので、今回の出来事で、与謝野さんの化けの皮が剥がれたという感じがして、本当にがっかりです。それと、空き菅さんとのコンビでは、どうしようもありません。このままでは、今年も、消費税増税などでデフレ・スパイラルが加速してとんでもないことになってしまいます。

それにしても、自民党も、民主党も、個人的には異なる意見の人もいるのですが、党レベルでは、どちらも、結局は財政再建のため、緊縮財政をする政策を支持しています。どうにもなりませんね。もう、先に述べたように、20年以上も、小渕、麻生さん以外の政権は、すべて、緊縮財政を行ってきました。それで、いつまでも、吹かず飛ばずで、失敗してきたわけですから、もうそろそろ、歴代の政権の反対のことをしようとすることを党の方針にすべきではないでしょうか?

医学の世界でも、いろいろ変わっていることがあります。昔は、ある症状に対する治療方が、「あたためて、なるべく動かさないようにする、マッサージなどとんでもない」というものが、20年経ったら、研究が進み、「冷やして、マッサージをする」などと変わっているようなこといくらでもあります。

これは、最初は、症例も少なく、誤った治療法で、実際にはますます症状を悪化させていたのに誰も気づかないでいたのが、いろいろ研究して、逆をやった方が良いということに気付いた医師がいて、それが、広まった結果だと思います。要するに、理論だけではなく、実証的な臨床治療の結果などがフィード・バックされて、だんだん正しい治療法が確率されたという事だと思います。

これは、おそらく、観察力の優れた医師がいたのだと思います。たとえば、病院にあまり行きたがらない患者が、素人の生兵法で、「冷やしてマッサージ」をして、少し良くなってから、病院に治療を受けに来たりして、問診をした医師がそのことに気づき、記録にとどめておいて、ある時、逆療法をやってみたらやっぱり結果が良かったとか。

今の日本の経済、医学の世界でいえば、無論例外もありますが、昔のやり方を踏襲しているだけで、何も変えない、旧守派の医師集団のようです。先のような、治療法を変えてみるような医師のような政治家が、今の日本には必要だとつくづく思います。

しかし、日本経済どうなってしまうのでしょうか?日本は、可能性に満ちた国であり、本来こんになに経済が悪くなるはずがありません。まるで、政治家が皆でよってたかって、悪い方へ悪いほうへと誘導しているように見えるのは、私だけでしょうか?もういい加減にして欲しいです。やはり、もう、企業や個人も、もう政府はあてにできないということでしょうか?

本日は、このこと、何回も過去にブログに掲載してきましたが、今回の組閣によって、デフレがさらに加速する危険が増してきたので敢えて、掲載しました。

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2011年1月13日木曜日

一生食べ続けるとしたら吉野家とマクドナルドどっち? 1000人アンケート結果―【私の論評】やはり食べ続けることは困難か?栄養のバランスを考えればほどほどに?

一生食べ続けるとしたら吉野家とマクドナルドどっち? 1000人アンケート結果

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一生食べ続けるとしたら吉野家とマクドナルドどっち? 1000人アンケート結果

ガジェト通信 - 2011/1/13 21:45

日本で有名なファーストフードレストランといえばハンバーガーのマクドナルドと、牛丼の吉野家ですよね。どちらも美味しいので、お腹がすいたとき「どっちで食べようかな?」といつも悩んでしまうものです。皆さんも、マクドナルドと吉野家のどっちで食べるか迷った事があるはずです!

そこで今回は、『一生食べ続けるとしたら吉野家とマクドナルドどっちにする?』というアンケートを1000人のインターネットユーザーを対象に実施。一生食べ続けるとしたら、マクドなるトと吉野家のどっちを選ぶのでしょうか? 気になるアンケート結果は以下の通りです。

<一生食べ続けるとしたら吉野家とマクドナルドどっちにする?>
吉野家   577票 (57.7%)
マクドナルド  423票 (42.3%)
無回答 5票
<アンケート回答者の意見や感想>
・おやつもあるマクドナルドのほうがいいな
・野菜があるからマックにした
・米と野菜と味噌汁がある、という点で吉野家
・人は米から離れては生きられないのよ! よって吉野家にしました
・メニューが豊富な上に、期間限定でメニューがかわるマックのほうがいいな
・マックがライスバーガー出す可能性があっても吉野家がバーガー出す可能性は低い。よってマック
・吉野家だな。朝:納豆定食、昼:生姜焼き定食、夜:ご飯、卵、けんちん汁orとん汁、お新香
・蕎麦や季節限定とはいえ鰻丼を食えることを考えると吉野家だろう
・マックはドリンクの野菜生活100とファンタグレープのビタミンB6でビタミン面はどうにかなる
・吉野家かな。やっぱり米の方が耐えられると思う
・酒飲みとしてはマックの方が肴になるものが多そうかなと
・しょうが焼きとか朝定食あるから吉野家だな
・マックはメニューが色々変わる可能性高いしデザートあるしコーヒー飲める
・肉嫌いだから、他のメニューがあるマクドを選んだけど、そうするとご飯が食えないんだよな…
・普段の利用頻度はマックのほうが上だけど、一生食べ続けるなら米がある吉野家
・牛肉はわりとどうでもいいんだけど、ご飯と味噌汁だけは譲れないものがある
・マックの方がメニューが多いからマック。だけど米食えないのは死活問題だな
・ビールかコーラか迷ってコーラにした
・マックならいずれ米を使ったバーガーとか作ってくれるよ
・定食もあるんだから断然吉野家でしょ
どうやら、ご飯(お米)が食べられるという理由で吉野家を選んでいる人が多いようです。そのため、「マクドナルドも好きだけどご飯が食べられる吉野家を選んだ」という人が複数いました。しかし、マクドナルドのメニューのバリエーションの多さを評価している人も多く、「料理が多いからマクドナルドを選んだ」という人もいました。あなたはマクドナルドと吉野家、一生食べ続けるとしたらどちらにしますか?

【私の論評】やはり食べ続けることは困難か?栄養のバランスを考えればほどほどに?


私は、どっちを選べといわれても、選びかねます。にたようなものをずっと食べつつけるのも嫌ですし、それに栄養のバランスがメチャクチャに崩れそうです。どこかの国で、長生きの人で50年以上も毎日同じメニューを食べ続けている人の話を聞いたことがありますが、そのメニーもそれなりに栄養バランス的にも納得のいくものだったように記憶しています。

それから、あのイチローは、毎晩決まってカレーということですが、カレーにもいろいろ種類があるますから、これならできると思います。

しかし、マクドナルドや吉野家ということになれば、これはもうほとんど不可能てすね。だから、これは、アンケートとしては、あまり意味のないものだと思います。要する、現実社会では起こりえないことを前提としたアンケートですから。

特にマクドナルドに関しては、2004年に封切られた、スーパーサイズ・ミーというドキュメンタリー映画を思い出してしまいます。これは、1日3回、30日間マクドナルドを食べ続けたらどうなるか?という内容で、アカデミー賞の優秀ドキュメンタリー映画部門にノミネートされたそうです。

今は、アメリカでもあのスーバーサイズはなくなりましたが、特に、コーラのスーパーサイズにはおどきました、なにせ、小さななバケツのような大きさでした。日本では、一回もあのサイズは販売されたことはありませんし、今は、マクドナルドからもあのサイズは姿を消しましたが、当時は驚天動地の大ショックのサイズでした。

この映画、一度見たら二度と見たくない映画ってありますが、その典型です。やはり、食べ続けると、当然ですが、肥満はするし、血圧などにも問題がでてくるし、良いことはなかったです。それに、栄養学的にいっても、ファストフードに限らず、日々同じようなものばかり食べつつけることは、良いことはありません。

それに、マクドナルドや吉野家だってまさか、自分たちが提供している食事をお客さんが毎日食べることなど想定していないでしょう。やはり、時々食べていただくということを前提としていると思います。

フアストフードを悪の権化のように言う人達もいますが、私は、たまに食べる程度なら何ら悪影響などないと思います。フアストフードのようなものがあるからこそ、そうではない食事も、はっきり意識することができます。フアストフードも、いろいろある食事の一つとして、食事のバラエティーを豊にするものと考えれば良いと思います。

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2011年1月12日水曜日

【日経ビジネス】中国の高度成長は始まったばかりだ―【私の論評】はびこる日本国内での中国幻想?

【日経ビジネス】中国の高度成長は始まったばかりだ


最近日経ビジネスに、『中国の高度成長は始まったばかりだ』という記事が掲載されていました。そうして、以下のような趣旨で三菱商事などの中国事業トップのインタビューの内容を掲載していました。
2010年に日本を抜いて世界第2位の経済大国となった中国は今後どこまで成長を維持できるのか。2011年から始まる「第12次5カ年計画」では、量的拡大から質的向上へ政策の軸足を移した。世界で最も巨大で最も競争の激しい中国市場で日本企業はどのように戦っていくべきか。中国事業を取り仕切る各社の中国事業トップの言葉に、そのヒントを探った。
要するに、中国はこれからも経済成長を継続し、10年以内には2~3倍になるとか、とにかく良いことづくめの内容です。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110106/217828/

本日は、この内容に対する反論と、日本にはどうしてこのような中国幻想がはびこってしまうのか、掲載していきたいと思います。

【私の論評】はびこる日本国内での中国幻想?
まずは、中国が第二の経済大国になったという幻想についてですが、これに関しては、当の中国国内でも疑問の声があがっています。下に、その代表格ともいえる新唐人の動画と、動画の要約を掲載します。


【新唐人2010年8月9日付ニュース】7月30日、中国当局は「中国は日本を超え、アメリカに次ぐ世界第2の経済大国になった」と発表。しかし、専門家からはこれを疑問視する声が出ました。特に、中央政府が発表するGDPと地方政府が発表するGDPのギャップは大きく、水増しの疑いを指摘されています。 
2009年の中国の国内総生産―GDPは約460兆円。一方、日本は約476兆円。中­国は猛スピードで接近しています。 
また国連のアジア太平洋経済委員会と国際通貨基金(IMF)は、今年の中国の成長率を­9.5%以上で、世界第二の経済大国になると予測。イギリスのある研究所も、「中国は­購買力において、日本を超え世界第2の経済大国になった」と指摘しました。 
しかし一方で、中国・国家外国為替管理局の易局長は、7月30日、雑誌『中国改革』に­、「30数年の高度成長で中国人は貧困から脱却したが、中国はまだ発展途上国である」­と述べました。
北京理工大学の胡(こ)教授もラジオ・フリー・アジアに対し 
 北京理工大学 胡星斗・教授 RFAより 
「中国はGDPが高くても、一人当たりの平均所得は依然低い、しかも中国の労働者と農­民の所得は世界平均にはるか及びません。つまり中国は今国民ではなく、国家が金持ちに­なっているのです」 
中国政府の今年の財政収入は8兆元と見込まれており、世界第2位。しかし一人当たりの­平均GDPはわずか約3,800ドル、およそ32万円です。そのうえ、中国の最低年間­所得は世界183の国や地域のうち第158位となっています。 
中国社会科学院の易憲容研究員はボイス・オブ・アメリカに、「中国は高度成長の反面、­貧困率が非常に高く、北京など大都市の8 割以上は低所得者だ」と明かします。また、近年の経済成長は不動産によるものなので、­人々の豊かさを示してはいないと指摘します。易さんによると現在の問題は、不動産市場­を経済成長の道具としている点です。GDPを官僚の実績と結びつけているのが、根本的­な問題だといいます。 
7月31日現在、地方政府が公表した上半期のGDP総額は約18兆元で、国家統計局の­発表をはるかに超えます。それに、未公開の上海と貴州省を入れると、発表された数字よ­りも1兆5300億元も多いのです。 
中国人民大学・経済学院の劉副院長によれば、経済だけを重要視する体制が、地方の水増­しの横行を招いていると指摘します。 
アメリカ・サウスカロライナ大学の謝教授は我々の取材に対し
米・サウスカロライナ大学 謝田・教授 
「中国政府の成長率のノルマは政治的なものです。地方も同じで社会全体が
これに慣れてしまい、嘘をついても罰を受けません」 
中国の有名な経済学者・劉さんによると、地方政府のGDP のノルマ達成に最も役立つのが、投資を増やすこと。これは結局、政府の考え方と関係し­ます。また「GDPに占める国民の消費の割合は右肩下がり。多くの産業はすでに過剰生­産でも、成長率アップのため、大量に資金を投じる。結果、効率は下がるばかり。このよ­うな発展は続かない」と指摘します。 
国際エネルギー機関の最新の数字によると、中国はアメリカを抜き、世界一のエネルギー­消費国となりました。しかし、中国はこれを認めません。ただし、中国経済は質と効率に­問題があるので、経済の構造と発展方式の転換が必要だと認めました。成長率が徐々に下­がるのは必至で、中国の資源と環境はもう限界に来ているといいます。 
温家宝首相は今年7月、金融危機の深刻さは予想以上で、中国の金融政策も兼ね合いを取­りづらいと表明。中国経済には6つのジレンマがあるといわれます。つまり、「成長維持­と構造改革」、「インフレ安定と物価上昇の圧力」、「不動産価格のコントロールと経済­の維持」、「賃上げと製造業の不振」、「人民元切り上げと輸出不安定」。 
世界第2位の経済大国になったと胸を張る中国ですが、前途には数々の試練が待ち受けま­す。その言葉が本当なのか、世界は固唾をのんで見守ります。
新唐人記者がお送りしました。
私のブログでは、数年前から中国の異質性について、掲載してきました。まずは、中国中央政府による、GDPの発表は虚偽であることを何回も掲載してきました。さらに、中国社会の異質性などについても、数年前からことあるごとに掲載してきてきました。

それに関しては、いまさら再度詳細をここに掲載はしません、下の【関連記事】のところに掲載しますので、まだ読んでいないかたは、是非ご覧になってください。

上に記事に中国の経済の効率の低さなど掲載されていましたが、もともとGDPなど、どんな無駄なことをしていても、計上されます。日本でいえば、たとえ、過去においては日本では、バブルの時代に全く役にもたたない、道路、建物などが沢山つくられましたが、これもGDPの中に含まれます。極端なことをいえば、大きな山を一つ崩して、また元に戻すというような行為だって、実際に土木関係の会社が人を雇って実際にやったとすれば、GDPに計上されます。だから、GDPだけを持って、一国の豊かさを測ることはできません。

これに関しては、中国のサイトですら、疑問の声をあげています。China7というサイトに『「GDPで日本を超える」への安易な喜びに疑問』このことが掲載されていましたので、その要約を以下に掲載しておきます。
世界銀行は06年、中国では人口の4%が財産の70%を握っているとの統計を発表した。米国では人口の5%が財産の60%を握っている。深刻な貧富の差は、「一人当たりGDP」という指標もむなしいものとしている。中国のほとんどの人がこの指標の下に位置している以上、この指標には、大多数の貧困を隠す意味しかない。人々は、国家のGDPというむなしい幸福感も、一人当たりGDPというむなしい幸福感も必要としてはいない。必要なのは、本当の幸福感だ。 
中国は強大化しているのではなく、肥大化しているにすぎない。肥大化した体には本当の力はなく、そこにはさまざまな病のもとが隠されている。中国経済の実質的な価値は低く、科学技術の革新能力は不足している。高い経済成長率は、労働力を安価で売り、環境破壊を犠牲にして手に入れたものだ。肥大化のために払った代価は数知れない。環境の深刻な汚染、奇病の多発、商品の安全問題。国は富みても民は富まず。弱者たちは生存のための苦しみにうめいている。中国政府もこの問題を意識し、改善に努力している。だがどのような変革もすぐに成功するというわけにはいかない。 
このように、「中国のGDPが日本を超える」というだけで安易に喜ぶことは決してできない。 
中国のGDPが日本を超えるのは初めてではない。清朝の頃、中国のGDPは世界で一、二を争う水準にあり、日本をはるかに上回っていた。それにもかかわらず、清国は甲午戦争(日清戦争)で日本に惨敗したのだ。この原因はいろいろと考えられるが、当時の中国はGDPこそ高かったものの、茶葉や磁器などのローエンド商品で儲ける貧国だったということが挙げられる。一方、当時の日本はGDPこそ低かったものの、その実質的な価値は高く、大砲や船舶で儲ける富国だった。 
中国のGDPは1949年にも日本を上回っていたという。第二次世界大戦で日本は敗戦国となった。だが日本には科学技術が残っており、進んだ制度も残っており、優れた人材も残っていた。戦後20年の短い間で日本が復興したのはそのためだ。 
「一流の制度、一流の技術、一流の人材」という土台のないGDPは、肥大化することはできても強大化することはできず、困難な状況を乗り切る力があるとは言えない。
詳細をご覧になりたい方は、以下のURLを参照してください。
http://www.china7.jp/bbs/board.php?bo_table=1_6&wr_id=77

これら、中国のGDPの統計数値に関する、疑問、さらには中国のGDPを認めたとしても、その上での、中国国内ですら、このような声があがっているというのに、日本国内では、未だに中国礼賛、中国幻想がはびこっているのはどうしてなのでしょうか。

それは、やはり、中国の市場規模が壮大であるからです。何しろ、13億人以上もの人口があるわけですから、今経済が停滞していようが、なんであろうが、招来は莫大なものになるとの予測がたつからです。

次には、中国政府の意向もあるのでしょう、日本政府も、一部の企業も、将来の中国の膨大な市場を少しでも獲得したいので、中国政府の意向には敏感になるのだと思います。あるいは、中国政府の干渉などもあると思います。なにせ、あの尖閣での、事件に関する中国の対応ぶりをみていれば、たとえば、中国で事業を展開する企業などに対してどのような圧力をかけているか、想像に固くないです。

それに、日経ビジネスがインタビューをしているのが、中国事業トップとしていますが、実際に中国に進出している人ということも良くなかったと思います。実際に中国に住んだり、行ったりすればわかることですが、中国では明らかに情報閉鎖をおこなっています。だから、現地にいる人は、それ以外の人との間で圧倒的に情報量に差があります。事業トツプとはいえ、そうした情報閉鎖の環境にいることは間違いないです。さらに、実際に現地で事業を行っているわけですから、不用意な発言をすれば、自分が行っている事業にいつ中国政府が干渉してくるかわかったものではありません。こういう人の見方は偏っているとみるべきです。

しかし、これは日本の事を最優先に考えた場合、必ずしも良いことではありません。

まずは、中国の市場をあてにするということはどういうことでしょうか?確かに、中国の市場は膨大です。中国の市場を手に入れるということは一見良いことばかりに見えます。しかし、それは本当に良いことなのでしょうか?

私は、そうとうは思えません。現在の中国の市場は、煎じ詰めて言ってしまえば、先進国の50年前の市場のようなものです。こうした市場に製商品を提供することは、先進国にとっては非常に簡単で安易なことであり、何の工夫も必要がないです。過去にやってきたことを繰り返すだけです。新しい価値や、イノベーションを生み出すようなことは何もありません。要するに、何の発展性もないということです。

もし、日本をはじめとする先進国が、中国のような新興国の市場をすべて席巻したとして、それは本当に良いことでしょうか?そんなことはありません。そうすることによって、先進国は、新興国の需要増のみが、自国の経済発展の源泉ということになります。新興国の経済が伸びているうちは良いですが、経済が停滞したりしたらどうなるでしょうか。そのような場合は、自国の経済も伸びることができなくなります。要するに、新興国の経済次第ということになり、自律的な発展がなくなります。

あるいは、新興国が自力で、製商品をつくりだし、自国民に提供するようになったらどうなりますか?これは、かつて日本とアメリカの間でもあったような、繊維や、車の問題と同じことになると思います。最初は、繊維や、車両など日本では、国内向けに生産していたのが、アメリカに輸出するようになり貿易戦争といわれるまでになったのは多くの日本人が知るところです。

先進国が、中国の市場を席巻したと思っても、それはいずれは、中国の国内の企業にとって変わられるのです。それどころか、人件費が安いですから、もし技術力をあげてきた場合、先進国よりもはるかに品質の良いものが、逆に中国から輸出されるようになります。そんなことになれば、先進国はどうなりますか?

たとえば、公衆衛生など例にとってみましょう。現在は、中国は公衆衛生に関してはまだまだ下水道や浄化設備など完備されていません。この下水道、浄化設備の需要はとてつもないことになると思います。しかし、これは、先進国ではとっくに完備してしまったものであり、中国で工事をしても、何ら新しい発展もないわけです。最初は、先進国がやったとしても、いずれ中国の企業が自前の技術でやるようになります。しかも、これを格安でできるということになれば、先進国でメンテナンスなど格安でやるようになるかもしれません。そうなれば、先進国の自治体も、これに乗り換えるようになるかもしれません。

先進国が、中国などの新興国の需要ばかりを当てにしていれば、いずれ、このようなことになります。そんなことより、日本などをはじめとする先進国は、先進国の進んだ社会で何が出来るかを真剣に考え、新たな製商品や、システムを考えるべきです。中国では全く必要性のない、先進国の進んだ社会の中でのイノベーションを実施すべきです。

先進国の社会にも、中国の社会と比較すれば、全く異なった社会の問題や、いろいろギャプなどがあるはずです。これらに着目して、これらを解決するイノベーションを起し、これらを解決する製商品、サービスを生み出すことが先進国のあるべき姿です。中国の市場にばかり目を奪われて、これをないがしろにすれば、先進国は既存の枠組から一歩も踏み出すことができず、いずれは、中国や新興国の後塵を拝するだけになります。

この事に関しては、何も私だけが主張しているわけではありません。最近『ハーバードの「世界を動かす授業」』がビジネス書として7万部以上と破格の売れ筋となった著者のリチャード・ヴィトー氏も似たような提言をしています。その彼が、WBSに出演していました。下にその時放映された動画を掲載します。


こに動画には、出ていませんが、WBSでは、この動画が放映された後に、コメンテーターが博士の日本への提言を以下のようにまとめていました。
日本国内の消費を拡大する。
海外の事例をみること。
これは、今の日本の実情をみていれば、明らかです。このブログでは、 日本の内需拡大の必要性を再三にわたって主張してきましたが、それは、結局日本の消費を拡大せよというリチャード・ヴィトー氏の提言と同じことです。デフレギャップが存在する日本では、まずは、このデフレを克服しなければ、どうにもならないことは、何も私だけでなく、多くの人がそう思うのは当然のことです。リチャード・ヴィトー氏も、日本は中国を初めとする、新興国の市場を当てにしなさいなどということは、一言も述べていません。

それから、経済などに関しても、日本国内だけではなく、海外の例もあげてきました。これも、リチャード・ヴィトー氏の提言と同じことです。日本国内だけみていては、基本的な過ちを犯してしまいす。海外には、それこそ、いろいろな成功事例や、失敗事例が沢山あります。これを学ばないというのは本当にもったいないことです。日本の民主党など、本当に海外の事例に学ばないという姿勢がありありで、ときおり本当にイライラすることがあります。というより、最近は諦めの境地に近いですが゛・・・・・・・・・。

政治家や、企業経営者などは、まずは、日本国内の消費を拡大することを第一義とすべきです。また、日本だけではなく、海外の事例など参照すべぎです。むろん、海外の事例がそのまま日本にあてはまるということはないですが、各国の全体像を学ぶこにより、基本的な経済・社会の動きなどを根本を学び、その根本に立脚して、日本の将来のことも考えられるようになるからです。

おそらく、この中には、当然時系列のものの見方も入っていると思います。そうです。日本や海外の歴史です。これらも必要になってくると思います。

とにかく、日本の消費を拡大することや、海外の事例を全く学ばなければ、今の日本の政治家のように、短期的な政局ばかり追いかけるようになり、真の成果をあげることはできなくなるでしょう。
【関連記事】 

異質中国二題/食品とiTunes?―【私の論評】もう国家の体裁をなしていない中国!!

自衛隊「最新装備」実は世界最高レベルで中国軍丸裸にできる―【私の論評】いろいろな意味で中国幻想は捨て去ろう!!

2011年1月11日火曜日

異質中国二題/食品とiTunes?―【私の論評】もう国家の体裁をなしていない中国!!

異質中国二題/食品とiTunes?


このブログにおいては、過去においても中国の異質性を再三にわたって掲載してきました。この中国の異質性に関しては、日本国内では、一般には、尖閣の問題が起こってからかなり認知されるようになりましたが、実は建国以来異質であり、現在も異質であり、現体制が続く限りこの異質性には変化はないでしょう。本日は、この異質性に関して、最近のニュース二つを掲載しその論評を行ないます。

■米消費者製品安全委、海外初の出先機関を中国に設置―英メディア

2011年1月10日、シンガポール華字紙・聯合早報によると、米国消費者製品安全委員会(CPSC)が同日、海外初となる出先機関を中国に設置することを発表した。英BBC放送ウェブサイト(中国語版)が報じた。

CPSCによれば、海外に出先機関を設けることは、危険性の高い消費財が米国市場へ流入することを予防することが目的。消費者の安全を保障し、そのためのコスト削減が実現するほか、生産企業にとっても商品の回収騒ぎなどによるブランドイメージの低下を防ぐことができるとしている。

初の海外出先機関を中国に設置する理由は、米国市場における消費財の45%、特に子供向け玩具は90%が中国や香港から輸入されているためだという。

出先機関となるCPSC支部は北京の米国大使館内に設置され、専門家を含む職員2人で業務を開始する。中国国家質量監督検験検疫総局など中国側の関連機関と協力し、国内の生産企業に対しても、米国の安全基準などを周知させる活動を行っていくという。

■iTunesアカウント5万件流出 中国ネットオークションで販売

iTunesアカウント5万件流出 中国ネットオークションで販売

【大紀元日本1月11日】iTunes(アイチューンズ)のアカウント5万件が流出し、中国の最大手ネット・オークション、淘宝網(タオバオ)にかけられていることが、7日付の米VOAで明らかになった。

アップル社は昨年、約400件のiTunesアカウントがハッカーに侵入されたことを明らかにした後、利用者に対してネット上で決済するときに、クレジットカードのセキュリティコード(CVV code)を記入するなどセキュリティを強化したが、情報の流出を防ぐことはできなかった。

今回の大量流出について、米アンチウイルスソフト開発企業Sophos社顧問グラハム・クルレイ氏が2つの可能性を示唆した。盗まれたクレジットカードで不正なアカウントがセットアップされた可能性と、アカウントのパスワードが盗まれ侵入された可能性だという。「トロイの木馬付きの偽メールをiTunes利用者に送信し、ファイルが開かれれば、利用者のパスワードが簡単にわかることになる」とハッカーの手口を示した。

これらのアカウントが淘宝網で1元~200元(約12円~2500円)で取り引きされており、アカウントを購入したユーザーは、12時間または24時間以内に動画や音楽をダウンロードするという条件が付いている。「これは犯罪が察知されないように設定された条件で、(1つのアカウントを複数のユーザーに売ることで)より多く儲けることもできる」とクルレイ氏は分析している。

この件に対し淘宝網は、ユーザーからの苦情が一切ないため、iTunesアカウントの販売ページを取り締まる義務はないとコメントしている。

クルレイ氏はiTunesユーザーに、パスワードを設定する際、複数個所で登録しているパスワードを使用しないよう、また、通常よく見られる単語をパスワードに使わないよう助言している。

【私の論評】もう国家の体裁をなしていない中国!!
中国の異質性に関しては、上のはたまたま本日のものを上げただけで、本気で探せば目や耳を疑うような、先進国や、他の新興国ではあり得ないようなことがごまんとあります。

上の記事で、まず食品については、これは説明するまでのこともないです。もう毒ギョーザ事件でいやというほど日本の国民も中国の異質性を思い知ったのではないかと思います。アメリカでは、以前から厳しく中国に対しては、玩具はもとより食品などの安全性について申し入れをしていたようですが、何度やっても効き目がないので、とうとう業を煮やして自ら監督所管庁を中国に設置ということです。玩具もそうですが、食料品も監督するということです。

上の記事でははっきり書いていませんが、これは、米国政府がもう、中国政府を信用していないということです。日本の毒ギョーザ事件も、うやむやになってしまいましたが、日本でもこれくらいのことをしないと事件は永遠に闇に葬られるでしょうし、これからも、似た様なことはいくらでも起こり続けると思います。

なにしろ、今の中国の官僚、道徳心も道義心も何もないですから、金さえもらえば、何でもやってしまいます。食品監督所管庁だって例外ではありません。だから、米国が中国の腐敗して信用できない、官僚のかわりに監督業務を行うということです。

私の知り合いで、中国に進出したロイヤルホストで働いている人がいますが、その人は、中国の食品の危険性を知り抜いているので、自分の店のものを食べたり、それ以外では、特別に食品を調達するので、食糧費がかかってしょうがないとぼやいていました。

次に、iTunesの件ですが、まあ、この手の話は中国に限らずありがちなのですが、ただし、アカウントが淘宝網(タオバオワン)で発売されていたという事実に着目していただきたいです。

日本とか、他の国であれば、たとえアカウントを販売したとしても、100%違法サイトであるというのが相場です。しかし、淘宝網(タオバオワン)はそうではありません。このサイトは、 2003年5月10日馬云氏のB2BのプラットフォームAlibabaが投資4.5億元を投資し設立したショッピングのWebサイト。このサイトは、"アジア最大の ショッピング サイト"と主張しています。Alexaの統計によるとサイト訪問ナンバー22の世界ランキングされているようなサイトです。

同社の広報によると、"淘宝(Taobao)"の意味は、 "見つからない宝物がない、売れない宝物ない"とされています。また、"2年という短い期間で、すぐにオンラインショッピング市場を制覇し、中国のオンラインショッピング市場シェアの約70 %"、中国の市場のショッピングサイト上での基本的な独占を占めています。


それこそ、日本でいえば、楽天やYahooショッピングサイトのようなサイトです。楽天や、Yahooでも誤まって違法なものを販売するということもありえますが、iTunesのアカウントなどどう考えても最初から違法であることがわかりきっているものを販売するなどということはありません。そんなことをすれば、ユーザーの信用を著しく傷つけることになるからです。日本なら、ユーザーから消費者庁などの連絡がいって、この例のようにあまり酷い場合には、潰されてしまうかもしれません。

これらのようなことが、平気で行われるような国はとても文明国などとは呼べません。私は、中国はもうまともな国家の体裁をなしていないことをこのブログに再三にわたって掲載してきましたが、この二つ、さらにこの主張を力強く査証するものと思います。

2年ほど前までは、中国の異質ぶりを何回も掲載してきたのですが、最近では久しぶりです。正直いって、もう飽きたというところです。しかし、日本では、まだまだ、中国の異質性に関して、理解していない方もいますので、敢えて掲載しました。

最近では、これに関しては、解説することには飽きたところもあるので、最近、掲載しようとして結局しなかってものも、ついで下にそのURLを掲載しておきます。

<中国製品>今度はエチレンを検出、米小売店で広がる中国製玩具撤去の動き―中国メディア 
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中国製品の信頼性は先進国の3分の1!工業情報化部のテストで判明―中国 
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こんなに頻々として、異常事態が発生する国は他にありません。ドラッカーは、頻々として問題が発生する場合は、最早人の問題ではない、システムの問題であると語っています。私もそう思います。
現在の中国の体制、最早このままで長続きはしないし、させてもいけないと思うのは私だけでしょうか?

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2011年1月10日月曜日

Facebookを知らなくても楽しめる! - 映画『ソーシャル・ネットワーク』―【私の論評】今必要なのはこのようなイノベーションか?!

http://journal.mycom.co.jp/articles/2011/01/09/face/index.html


【私の論評】今必要なのはこのようなイノベーションか?!


マーク・ザッカーバーグ
私も、Facebookは使っていますが、やはり、あまり使っていないというのが実情です。どうしても、ツイッターや、ブログを使うので、Facebookに直接書き込んだりすることは少ないです。ただし、YouTubeや自分のブログなどをリンクしています。そのため、YouTubeで何か投稿したり、お気に入りに登録したとか、自分のブログを更新するとその内容が自動的にFacebookにも書き込まれます。

このFacebook、女子学生顔の格付けを行うサイトであったことは、この記事を読んで始めて知りました。人間にとって、何が幸いするかというのは、わからないものですね。

しかし、最初はどのような動機であったかは別にして、このFacebook、当時の学生たちにとって有用な機能を持っていたからこそ、その後成長し、今のようになったのだと思います。

そうして、このFacebook、確かに、自分でも学生時代にこのようなものがあれば、きっと使っていたに違いないし、もし、他に似たようなサービスがなければ、きっと、のめりこんでいたと思います。実際、私も、学生当時はインターネットが今日のような使い方はされておらず、一般に使えるものとえば、いわゆるパソコン通信でした。これは、かなりのめりこんだのを覚えています。OMC(小樽メディカル・コミュニケーション)とか、COARA(大分県のネットワーク)など使っていました。COARAは今日でも、ブロバイダーとして生き残っていますが、他のパソコン通信などはほとんど今ではなくなっています。

しかし、当時はやりとりできるのは、ほぼテキストに限られているのと、参加している人の実数が圧倒的に少なかったので、今日のような状況ではありませんでした。

しかし、当時としては、ワクワク、ドキドキ感がありました。それは、今日多くの人がインターネットにアクセスしているよりもはるかに大きなものでした。また、オフ会なども、頻繁に開催されていたので、参加したりしました。いろいろな場所で催されていたので、参加して、様々の人と交流することができました。

私の場合は、こうして、ワクワク、ドキドキして終わってしまいましたが、マーク・ザッカーバーグは、このワクワク、ドギドキ感をさらに追求したのだと思います。こういうことができれば、ああいうことができれば、ということで、機能を付加して今日のFacebookの原型を作ったのだと思います。

そのへんは、きっと映画をみるとわかると思うので、この映画是非見ようと思います。

さて、ドラッカー氏は、イノベーションの本質は技術的なものではなく、社会を変えることだといっています。さて、こういった観点から見ると、Facebookは確かに社会を大きく変えたと思います。そうした意味でも、Facebookは、かなりのイノベーションであると思います。

これからの、イノベーションは意外とこのようなところから出てくるのではないかと思います。会社の中で、新製品や、新サービスを考えてのイノベーションを起こすということもできるとは思いますが、きっとそれでは、あまり大きなものにはならないような気がします。

技術的には、ありきたりでも、それをいろいろ組み合わせて、それまではなかったような実際に社会を変えるようなイノベーションを起こせば、Facebookのように、技術は後からついてくるのかもしれません。それにしても、今までの延長線上でだけ考えていては、イノベーションは起こせないと思います。

日本では、最近ずっと景気が悪いです。それには、無論、このブログにも書いてきたように、歴代の政府の経済対策が悪いということもあります。しかし、日本の多くの企業があまり設備投資をしないとか、イノベーションの努力を怠っているという面は否めないと思います。また、多くの個人も、節約志向ばかりで、頭を使って、何かを工夫しようとか、何かを良くしようという気風が減退しているような気がしてなりません。

このブログには、以前イノベーションについてドラッカーとシュンペーターが語ったことを掲載したことがあります。それを以下に掲載します。
「企業の目的は、顧客の創造である。したがって企業は、二つの、そして二つだけの基本的な機能を持つ。それマーケティングとイノベーションである。マーケティングとイノベーションだけが成果をもたらす」(マネジメント エッセンシャル版 16ページ) 
さらにこうも言っています。
「マーティングだけでは、企業としての成功はない。静的な経済には、企業は存在し得ない。そこに存在しうるものは、手数料をもらうだけのブローカーか、何の価値も生まない投機家である。企業が存在しうるのは、成長する経済のみである。あるいは少なくとも、変化を当然とする経済においてのみである。そうして企業こそ、この成長と変化のための機関である。 
したがって企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生み出すことである。経済的な財とサービスを供給するだけでなく、よりよく、より経済的な財とサービスを供給しなければならない。企業そのものは、より大きくなる必要はないが、常によりよくならなければならない」(マネジメント エッセンシャル版 17~18頁)
ドラッカー氏は、経済学者のシュンペーターにも影響を受けています。その、シュンペーターはイノベーションに関して次のように語っています。
資本主義はダイナミズムに満ちています。イノベーション(革新、新機軸、新結合)が生まれ、やがてそれが普及します。その過程で好況・不況といった景気循環が発生します。この好・不況こそ資本主義が生きていることの現われであり、たとえ不況といえども、それは経済がむしろ「正常に」機能していることの証拠だといいます。そのイノベーションの担い手が企業者であり、リスクに挑戦しその中でチャンスを見出し創造的破壊を敢行する能動的な人間です。
まずは、ドラッカーのいうことでは、最近企業によるイノベーションかあまりに少ないと思います。なんですか、最近の報道などを聴いていると、日本の企業は、イノベーションなど全くしないで、アメリカや新興国の景気が良くなることばかり願って、輸出が増えることを期待してばかりいるようです。情けないです。もう、「顧客ニーズがどうのこうの」とばかり言っている企業には見込みがないです。

シュンペータのいうことでは、今の日本では、多くの企業がリスクに挑戦せず、その中でチャンスを見出し創造的破壊を敢行する能動的な人間が絶対的に不足しているのだと思います。


ところで、日本のフェイスブック利用者は200万人未満で、全オンライン人口の2%にも満たない状況にあります。その大きな原因の一つとして、Facebookでは実名を公表しなければならない、というものがあります。最近のある調査でも、回答者の89%はオンラインで実名を公開することに抵抗感があると答えています。米国のフェイスブック利用者は実社会の人間関係をそのままオンラインでも再現する傾向があるのに対し、日本ではネットの匿名性を利用し、職場で人に合わせなきゃならないプレッシャーから解放されて自己表現する人が多いと、専門家らは語っています。

私は、以前このブログでmixiに関した記事の中で、匿名性について掲載したことがあります。

mixiがメアド検索実装で騒動勃発!! 自動的に検索ONで人間関係崩壊の危機―【私の論評】尖閣問題やwikileaksで情報開示される時代に意識が変わっていない人は、時代遅れ?


詳細は、上のURLを御覧になっていただくこととして、その中での結論は以下のようなものです。
どんな世界でも、それが、現実世界であろうと、バーチャルの世界であろうと、まともな付き合いをするのであれば、自分の素性や、考えや、嗜好など表にださなければ、できない事だと思います。それが、表に出ると困るというのなら、ソーシャルメディアは一切使うべきではありません。人とと関わっていく中で、自分と他の人との考えや趣味・嗜好が異なったり、相反するのは当たり前であって、それを避けて通っていては、もともと人間関係など構築できません。その違いを乗り越えて、妥協点を見出すというのが、人間関係というものです。どうしても、自己を偽らないと他者との付き合いが出来ない人は、すでに自分の精神が崩壊しているとみなすべきです。
匿名を使うことに関して、安全性を考慮してということならあまり気にすることもないと思いますが、自己を偽らないとSNSを使えないというのであれば、その人は精神が崩壊していると思います。そういう人は、SNSを使用していても、結局は自己満足の世界に浸っているだけです。他の人に迷惑です。もともと、SNSは、人との交流を促進するためにつくられているものです、その中にあって、匿名どころか、その本人の素性もいっさいわからないとか、あるいはもともとプロフィールが虚偽であったとすれば、何の意味もありません。

この匿名性に関して、多くの人は世界中が日本と同じようなものであると考えているかもしれません。しかし、アメリカでも日本よりは、オープンですし、お隣の韓国では開けっぴろげといってもいいくらいオープンです。自分はもとより、家族や、友人など平気で写真を掲載したり、居場所を公表しています。日本ほど匿名性にこだわるところはないです。

日本のように、あまりに匿名性ばかりにこだわっていては、まともな付き合いもできないし、有用な情報も入ってこないということになります。それに、Facebookの中で行われているようなビジネスチャンスをつかむこともできないと思います。ビジネスチャンスまでいかなくても、SNSのなかにいろいろと転がっているべき機会など、受けることも提供することもできなくなります。そうして、ただのバーチャルワールドの中で時間つぶしにすぎなくなると思います。

日本では、いわゆる技術的なイノベーションは世界トップクラスですが、社会的イノベーションについては今一歩というところがあります。だからこそ、最近では、日本ではアップルがひきおこしたようなな社会的イノベーションもあまり見かけなくなったのだと思います。私は、その原因の一つとして、上記のような匿名性による弊害もあるのではないかと危惧しています。

わたしは、日本のお家芸である「モノづくり」そのものは、素晴らしいものであり、これからも継承していくべきものだと思います。しかし、あまり「モノ」にばかりこだわっていては、過去には成功してきたものの、21世紀の先進国のイノベーションには乗り遅れてしまうと思います。現在の先進国においては、もはや「モノ」だけにこだわって、「モノ」の品質をさらに向上させたり、高機能化させても、大きなイノベーションにはならないのだと思います。素晴らしい「モノ」だけでなく、その「モノ」を通じて、大きな社会変革を目指すべきと思います。特に日本では、せっかく「モノづくり」が得意なのですから、社会変革に必須な「モノ」をつくれたら最高だと思います。

そうして、私は、いまこそ日本には、様々な分野で、このFacebookでマーク・ザッカーバーグが成し遂げたようなイノベーション、それも多数の社会を大きく変えるイノベーションが必要だと思います。無論、IT分野のことだけを言っているのではありません、ありとあらゆる分野で社会を変革するイノベーションが必須です。

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