成田悠輔氏 |
各界の重要ポストを高齢者が占めている日本の現状に対し、成田氏は、2022年2月1日、堀江貴文氏と対談したYouTube動画『【成田悠輔×堀江貴文】高齢者は老害化する前に集団切腹すればいい?成田氏の衝撃発言の真意とは』で、世代交代を本気で考えようとして、次のように述べている。
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「(高齢の偉い人々を)1ミリも尊敬していないかのような雰囲気をみんなが醸し出すようになると、やっぱり誰しも周りに必要とされていない感をガンガン出されるとつらいと思うんで、少し世代交代につながるんじゃないか」
その後、高齢化が進む日本社会の解決策として、「安楽死の解禁・強制」などにも触れている。
「成田氏の発言は、2021年12月17日の『少子化ってダメなこと?人口減少で60代が労働力の中心に?ひろゆき×成田悠輔』(ABEMA)などでも触れられており、持論なのは間違いないでしょう。この意見に対し、侃々諤々の議論が巻き起こっています」(週刊誌記者)
実際、SNSでは、
《「集団自決」発言も知ってるけど、これ「年寄りは死ね」って意味じゃなくて70代80代にもなって重要ポストにしがみつき若者の成長の芽を摘むような社会に将来はない、世代交代が必要ってことでしょ。》
といった肯定派もいれば、
『#成田悠輔をテレビに出すな』とのハッシュタグをつけ、《こういう乱暴で非常識なことを言う人は、まず自分が高齢になったら率先してやりますという約束してから言うべきですね》などと批判する意見も多数投稿されている。
そして、この問題がついに海外へも飛び火。2月12日付の米紙『ニューヨーク・タイムズ』が、成田氏の「集団自決」「切腹」発言について「この上ないほど過激」と報道したのだ。
同紙は、成田氏がアメリカの学会で無名である一方、「彼の極端な主張は、高齢化による経済停滞に不満を持つ何十万もの若者のフォロワーを獲得している」と紹介。
さらに、丸と四角のレンズの眼鏡をかけ、Tシャツやパーカーのカジュアルな姿でメディアに登場する成田氏は、「アイビーリーグ(米名門私立大学の総称)のブランドを利用している」とも述べている。
同記事を受け、東大名誉教授のロバート・キャンベル氏は、成田氏の発言への批判とともに、国内メディアがまともに取り上げていないことへの疑問をこうツイートした。
《高齢者に集団自決とはあくまで問題提起であり「抽象的な比喩」とする成田悠輔氏。太平洋戦争、優生保護法、やまゆり園の大量殺人事件もメタファーとでも言うのでしょうか。国内メディアより先に米国NYTが深掘りして「提起」を問うこと自体、日本の、メディアの問題です》
ニューヨーク・タイムズの報道を受け、イギリスの『デイリー・メール』『テレグラフ』、ドイツの週刊誌『シュピーゲル』なども、次々に後追いし、世界的に炎上状態となっている。ちなみに、当該記事を紹介したニューヨーク・タイムズのツイートは、2187万ビューを超えている。
「seppuku」という言葉とともに、世界の耳目を集めることになった成田氏の発言。だが、日本の高齢化社会が待ったなしで、早急な対策が必要なのも事実。はたしてこの騒動、着地点はどこになるのだろうか――。
国葬やアフリカへの4兆円支援、本当に税金の無駄遣いなのか 反対派の批判は的外ればかり―【私の論評】私達保守派は、老害から若者と自分自身、社会を守らなければならない(゚д゚)!
写真でみる限り、集会に参加している若者はいない |
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、この記事の結論部分を掲載します。
今、社会全体に“老害”がはびこっているのです。 Q. 身の回りに「老害だなぁ」と感じる人はいますか? YES…66.7% NO…33.3% ※20~40代の男女2000人にアンケートを実施。回答期間:2022年6月8日(水)~6月14日(火)
もちろん、高齢者が全員老害化するわけではありません。ですが、会社員時代に得た地位やプライドを引退後も捨てきれない人や、脳機能の衰えによって感情のコントロールが利かなくなった人が一定数いるのは事実です。
高齢者の数が右肩上がりで増えているため、そのぶん必然的に老害化による傍若無人ぶりも目立っているのかもしれません。
世界保健機関の定義によると、高齢者とは65歳以上を指します。この定義に鑑みれば、日本では総人口の29.1%が高齢者ということになります(’21年時点。総務省統計局の発表より)。
迷惑行為のみならず、日本は高齢者優遇の政策に偏る「シルバー民主主義」に陥っているとの指摘もあり、政治や企業の中枢ではいまだに高齢者が幅を利かせているのが実情です。
写真はイメージです |
こうした状況を放置すれば、老害と呼ばれる高齢者が増えるのも当然で、社会全体が老害に蝕まれる前に対処法を学ばなければいけないです。 老害(ろうがい)とは、組織や社会で幅を利かせすぎて言動が疎まれる高齢者、また、傍若無人な振る舞いによって他人に必要以上の負担や迷惑をかけている高齢者などを指す表現です。このようなことを掲載すると、私は老人に対して、マイナスのイメージだけを抱いているように思われるかもしれません。後で述べますが、決してそうではないです。ただ、一部の老人に対して、マイナスのイメージも否定はできません。多くの老人がテレビのワイドショーを鵜呑みにしている様をみると、本当に「老害」はとんでもないと思うことがあります。
そうして、誰もが年を重ねれば、老害となる可能性もあるのです。自分自身が老害にならないために、周りのご老人たちが老害とならないようようにする方法はあるはずです。老害によって、若者だけではなく、日本社会が蝕まれていくことは避けなければなりません。今後、このブログではその方面にも踏み入っていこうと思います。
BOOK REVIEW 『これからの思考の教科書』- ビジネススキルとしての思考法を順を追って学べる良書―【私の論評】常に革新的であるために、一つの思考方法に凝り固まるな!!アインシュタインと菅総理大臣から真摯に学ぼう!!
アインシュタインと菅総理 |
この記事の元記事の、ブックレビューのリンクは切れているので、以下にまだ生きているリンクを以下に掲載します。
これからの思考の教科書 ~論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方~ 単行本(ソフトカバー) – 2010/9/28この記事は、2010年11月16日のものです。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、このきじより、3つの思考方法についてのまとめを以下に掲載します。
ロジカル・シンキング(理論的思考)
物事を広く深く考え、分析し、相手にわかりやすく伝えるために、問題を構造化する思考法のこと。これは、ビジネスの基本です。最低限、この思考法ができない人は、ビジネス・マンとはいえません。特に、新人では、こうした思考法ができない人が多いです。 しかし、こうした思考方法ばかりして、そこから、一歩もはみ出さない人は、発展性がないですし、人間的魅力も感じられませんね。
しかし、まずは、こうした思考法を身につけるべきです。また、ロジカル・シンキングは、より上位の思考法である、水平思考や、統合思考の基礎なるものです。これができない人に、より上の思考をすることはできません。
ある問題に対し、今まで行われてきた理論や枠にとらわれずに、全く異なった角度から新しいアイデアを生もうとする思考法のこと。英国のデボノが1967年ころ唱えたものです。ロジカル・シンキングだけでは、出てくるアイディアは、確実にできるものではあるものの、どうしても月並みなものになってしまいがちです。
そんなときに、全く見方を変えて、新たなアィデアを出すのがこの考え方です。会社であれば、部長までのクラスの人は、この考え方ができなければ、今の時代は務まりません。インテグレーティブ・シンキング(統合的思考)
相克するアイデアや問題事項の対立点を解消することにより、より高次の第三の解答を見つけ出す思考法のこと。理論的思考や、水平思考によって、いろいろなアイディアが浮かんできます。ただし、アイディアがたくさんあるだけでは、実行に移すことはできません。
それどころか、混乱するだけです。ここで、数多くのアイデアを取捨選択、統合するとともに、実施すべき順番を考える必要があります。また、数多くのアイデアを束ねるだけではなく、一言で言い表したりして、誰にも理解できるようにして、さらに高次元にする必要があります。それが、統合思考です。経営者クラスはここまでできなければなりません。理論的思考については、役人や学者に優れた人が多いです。そうして、彼らの職責からいって、彼らは理論的思考一本槍で十分につとまります。
民間企業となると、理論的思考一本槍では、月並みなイノベーションしかできませんから、水平的思考も必要になります。
ただ、理論的思考と水平的思考だけでは、いかなる組織でも、混乱を招くことになります。そこで、統合的な思考が必要になってくるのです。 安倍元首相を例にすると、第一次安倍政権までの安倍氏の思考方法、は論理的思考と、水平的思考にとどまっていたものと思います。しかし、総理を辞任し、自民党が下野していた期間を安倍氏は無駄にしませんでした。
様々な情報を吸収し勉強しただけではなく、思考法を変化させ、統合的思考を身につけたようです。そうして、これこそが政治家にとって、一番重要な思考方法です。政治家の中には、現場が重要などと語って現場を重視する政治家もいます。確かに現場を見なければなりませんが、統合的な思考ができることが、その前提です。それができずに、ただ現場ばかりみている政治家は、無意味どころか害をなします。政治家などやめて、社会事業活動などして、直接困った人たちを助けるべきです。
まさに、安倍元総理の統合的思考方法が、花開いたのがこの論文だと思います。
この論文は、外交や安保の土台になっていたものと考えられます。安倍総理は、これをさらに発展させ、インド太平洋戦略を提唱しました。これこそ、安倍元総理の統合的思考の真骨頂です。
今考えると、安倍元総理は、こうした戦略の枠組みがあって、その上で、日々の外交や安全保障や、憲法改正や経済について考え、行動していたのだと思います。
第一次安倍政権までの、安倍氏は、保守を全面に打ち出していましたが、こうした統合的思考は芽生えていなかったのだと思います。私自身も、実は第一次安倍政権までの安倍氏については、あまり評価はしていませんでした。高く評価するようになったのは、第二次安倍政権になってからです。
統合的思考は、若いうちからそれができる人は稀です。ある程度の年齢がいってから、できるようになる人が多いです。安倍元総理も例外ではなかったのだと思います。それは、なぜかというと、統合的思考ができるようになるためには、様々な経験を積まないとなかなかできないからです。中には例外的な人も存在し、子供の頃から様々な経験をつみ、早熟で大人になってすぐにそれができる人もいますが、それは例外中の例外であり、そういう人は天才と呼ばれるのです。
そうして、多くの人は、会社の中で統合的な思考を身につける前に、定年を迎えます。これができるようになる人は、少ないです。これができるようになれば、民間会社であれば、役員になれる確率が高まり、いずれ役員になる人もでてきます。
しかし、多くの人は役員になることはできません。なぜ多くの人が役員になれないかといえば、まずは人数的な問題もあるでしょう。一部の人だけではなく、多数の人が役員になれば、企業は維持存続が難しくなるからです。
個々の企業による特殊な事情もありますが、まともな企業に限った場合、その時々の利益や売上だけではなく、企業の存続や社会との調和まで含めた、統合的思考ができるできないは大きな分かれ道となります。統合的思考ができる人が、いずれ役員になり、そうではない人は定年を迎えるのです。日本では、年齢に伴い強制的にそうなりますが、米国などでは、多くの州で自己判断でそうなります。
日米に限らずまともな企業においては、いかに社員として優秀だったにしても、統合的思考を欠いた人を民間企業は役員にすることはできません。そんなことをして、統合的思考を欠いた多くの人が役員になれば、役員が理論的思考と水平的思考の持ち主だけで構成されていれば、混乱を招くだけであり、企業は崩壊します。多くの企業の破綻の原因はこのようなところにもあります。
ただし、特定の企業の中では統合的な考え方ができなくても、社会の中でそれができる人はいます。そういう人が、いわゆる世話役になったり、まとめ役になったりしたり、そこまでいかなくても、仲間をつくったりで、生涯学習、百名山めぐり、軽度なスポーツ、孫の世話、休日には何気ない普通の日常を過ごしているのだと思います。
このような人は、たとえ定年になったとしても、今までの知見を活かして、社会のなかで、有益で有意義な生活を続けられるのだと思います。そうして、自分の能力や経験を活かして、身の丈に合った統合的な思考をしつつ、子供や孫の行く末を見守ったり、ときには助けたり、あるいは地域の繁栄や発展などに知らずしらずのうちに寄与しているのだと思います。こういう人を私達は、昔から「知恵者」や「知恵のある人」などと呼んで尊敬してきたのだと思います。
一方、テレビのワイドショーなどに踊らされる「老害」老人たちには、そのような考え方はできないのでしょう。身の丈にあった統合的な思考法ができないからこそ、特定の信条や、モノの考えかたに偏り、中途半端な理論的思考と、水平思考に煽られ、自分の考えはどんなときでも正しく、それ以外は悪であると思い込み、さらに煽られた自分に酔い、突飛な発言、行動などをして「老害」ぶりを発揮するのだと思います。
学者の中にもそれに近い人も大勢います。まずは、学術会議の学者、特に理事会のメンバーもそうでしょうし、個人の典型例は山口二郎氏だと思います。
自分の専門だけではなく、そのような考えも持って日頃努力していれば、学問の幅も広まり、いずれ統合的な考え方もできるようになり、学者としての職責を果たすだけではなく、学者として社会に貢献できるようになるのでしょう。実際、私はそのような学者の方々にお目にかかったこともありますし、定年後に大活躍している方も大勢知っています。
「高齢者は集団自決した方がいい」と語る、成田悠輔氏は、統合的思考ができない人なのでしょう。そうして、実際成田氏は、現在はそのような思考方法だけで十分生きていけるし、自分だけは「老害」とは無縁だと考えていられるのでしょう。だから、高齢者は全部切って捨てたほうが良いという極端な考え方になるのでしょうし、安倍元総理の思考も理解できなかったのでしょう。