まとめ
- 特別国会の首相指名選挙に向け、過半数を目指す3つの案が検討されている。
- 1つ目は「与党+一本釣り」で、自民・公明党が野党無所属議員を取り込み、石破首相続投を狙う案。
- 2つ目は「野党大連合」で、複数野党が協力して立憲民主党の野田氏を首相に推す案。
- 3つ目は「与党+国民民主党」で、国民民主党の玉木氏を首相に据える案が浮上している。
- 現段階での実現可能性は不明であり、決選投票に持ち込まれる可能性が高い。
来る特別国会での首相指名選挙をめぐり、与党が過半数を割る中で、政界に緊張が走っていることが、日テレニューで報道された。日テレでは、11月11日に召集される見込みの特別国会で行われる首相指名選挙において、1回目の投票から過半数の議席を獲得するための3つの案が浮上している。
第一の案は「与党+一本釣り」で石破首相の続投を図るものだ。自民党と公明党の議席に加え、非公認や無所属の議員、さらには野党議員に個別に働きかけて233議席の確保を目指すというものだ。
第二の案は「野党の大連合」で、立憲民主党を中心に維新、国民民主党、れいわ新選組、共産党、参政党、社民党といった野党勢力を結集させ、235議席を確保するというものだ。この場合、最大野党である立憲民主党の野田代表が首相に就任する可能性が高い。
そして第三の案として、「与党+国民民主党」で国民民主党の玉木代表を首相に据えるという、いわゆる「ウルトラC」的な案も密かに浮上している。この案が実現すれば243議席となり、過半数を確保できる。しかし、玉木代表は現在、連立入りを否定しており、この提案を受け入れるかどうかは「究極の選択」となるだろう。
これらの案は、1994年に自民党が長年対立してきた社会党と手を組み、村山富市氏を首相に担ぎ上げた過去の例を想起させる。しかし、現時点ではいずれの案も実現可能性は不確実でだ。そのため、各党がノーガードで首相指名選挙に臨み、結果として決選投票に持ち込まれる可能性が高い。
この状況下で、国民民主党の玉木代表の動向が注目されている。玉木代表は現在、石破内閣との連立や閣僚就任を否定しているが、首相の座を提示された場合、政策実現の絶好の機会と批判を浴びるリスクの間で難しい判断を迫られることになるだろう。
最終的な結果は依然として不透明であり、特別国会までの間に様々な政治的駆け引きや交渉が行われると予想される。この首相指名選挙の行方は、日本の政治の今後を大きく左右する可能性があり、国民の関心も高まっている。政治家たちの決断と、それに伴う政局の展開が注目されるところだ。
【私の論評】4つ目の案
自民党総裁選の可能性とは?石破総裁辞任と高市氏新総裁待望論の背景と展望まとめ
- 自民党内の不満が増大し、石破総裁の辞任を求める声が強まっている。
- 党内保守派は、石破総裁の辞任を求めるため、両院議員総会を開催するのは現実的な案である。
- 過去の敗北時には、総裁が責任を取って辞任するのが自民党の慣例である。
- 石破氏辞任後に、総裁選が行われれば、党内保守層の支持を得る高市氏が有力候補として浮上する可能性が高い。
- 高市氏が総裁になれば、自民党内外の支持基盤強化や、経済・外交・安全保障政策の推進につながる可能性が高まる。
過去の自民党両議院総会 |
だが、彼らがどう考えようと、党内の保守派や選挙戦略上の危機感を持つ議員たちにとって、これこそが「選択肢の一つ」として現実味を帯びつつあるのである。
そもそも、石破総裁が辞任を表明していないこと自体が、党内の反発と不満を増幅させている。自民党の歴史を振り返っても、大敗を喫した総裁が責任を取って辞任することは、ある種の伝統であり、例外はない。
そもそも、石破総裁が辞任を表明していないこと自体が、党内の反発と不満を増幅させている。自民党の歴史を振り返っても、大敗を喫した総裁が責任を取って辞任することは、ある種の伝統であり、例外はない。
2012年、衆院選で民主党が歴史的な敗北を喫した際、当時の代表であった野田佳彦氏は潔く辞任した。この時の潔い決断は、政治の世界で責任を取るという厳格な姿勢を象徴していた。
野田佳彦氏 |
同じく自民党においても2007年、参院選で大敗を喫した安倍晋三総理が辞任し、その直後には福田康夫総理が支持率低迷を受けて辞任を決意している。また、2021年においては、菅義偉総理が衆院選で自民党の議席を大幅に減少させたことを受け、事実上の辞任を表明。岸田総理も次期総裁選に出馬しないと発表し、総裁交代の波が続いている。
こうした過去の流れを見れば、今回もまた、党内で石破総裁の辞任を求める声が高まるのは当然の帰結である。
さらに、2025年の参院選が迫る中、特に参院議員たちは石破総裁のもとで戦うことに不安を抱いている。国民の間では支持率低迷に対する不満が根強く、このままでは選挙戦で大敗するリスクがあるため、新たなリーダーシップを求める声が党内で強まっているのだ。
さらに、2025年の参院選が迫る中、特に参院議員たちは石破総裁のもとで戦うことに不安を抱いている。国民の間では支持率低迷に対する不満が根強く、このままでは選挙戦で大敗するリスクがあるため、新たなリーダーシップを求める声が党内で強まっているのだ。
両院議員総会は、こうした危機的状況に対応するために、党内の重要な意思決定の場であり、必要に応じて臨時に開催されることもある。過去の選挙結果を受けて緊急の対応を行い、迅速に方向性を定める場としても機能してきた。万が一、今回石破総裁辞任が両院議員総会で決議されるならば、それは前例のない一大事であり、党史に刻まれる出来事となろう。
仮に総裁選が行われるとすれば、前回次点であった高市氏が有力候補として浮上するが、彼女の勝利が確実であるとは言えない。しかし、もし高市氏が総裁となれば、自民党の内外での支持基盤が強化される可能性が高い。
仮に総裁選が行われるとすれば、前回次点であった高市氏が有力候補として浮上するが、彼女の勝利が確実であるとは言えない。しかし、もし高市氏が総裁となれば、自民党の内外での支持基盤が強化される可能性が高い。
高市氏は今年の総裁選においても第一回投票で多くの票を得ており、党内の保守層からは強い支持を受けている。また、高市氏は自民党初の女性総裁候補として女性の政治参加を象徴する存在である。これにより、女性有権者の支持を集めるのみならず、党内における女性活躍の推進という課題にも応えられるという利点があるのだ。
高市氏は経済政策においても、積極財政と金融緩和を基盤とした成長戦略が打ち出されている。経済の低迷に苦しむ現状において、こうした政策は日本経済の復活の糸口となるだろう。実際、高市氏は経済政策において「デフレからの脱却」を掲げており、そのための具体策を提示してきた。
たとえば、財政支出の拡大と同時に地域経済の活性化に力を入れることで、都市と地方の格差解消にもつながるとされる。加えて、彼女の外交・安全保障政策も堅実であり、台湾有事や北朝鮮の脅威に対する対策が盛り込まれている。これらの対策は、アジア地域の安全保障情勢を踏まえたものであり、日米同盟を基軸とした防衛強化にも資するものである。このような高市氏の政策の堅実さは、国民の安全を第一に考えたものであり、幅広い層からの支持を集めやすい。
さらに、高市氏のリーダーシップの下であれば、国民民主党との連携もスムーズに進む可能性がある。国民民主党もまた積極財政を掲げており、経済政策において方向性が一致する部分が多い。これにより、連立政権を組む際にも、両党が協調して政策実行に向かうことが期待される。
さらに、高市氏のリーダーシップの下であれば、国民民主党との連携もスムーズに進む可能性がある。国民民主党もまた積極財政を掲げており、経済政策において方向性が一致する部分が多い。これにより、連立政権を組む際にも、両党が協調して政策実行に向かうことが期待される。
高市氏が新総裁となることで、自民党内の結束が強化されるのみならず、新たな支持層の開拓にもつながる。自民党は今、大きな転機を迎えているが、この歴史的な場面で、高市氏というリーダーを迎えることで、真の変革を果たす機会を得ることができるのだ。
結論として、高市氏を総裁に迎えることは、経済再生から外交・安全保障の安定まで、多岐にわたる政策課題に対応する上で最も効果的である。経済、外交、安全保障において確かなビジョンと実行力を持つ彼女こそが、党内外から信頼され、次世代のリーダーとして国を牽引するにふさわしい存在であろう。
結論として、高市氏を総裁に迎えることは、経済再生から外交・安全保障の安定まで、多岐にわたる政策課題に対応する上で最も効果的である。経済、外交、安全保障において確かなビジョンと実行力を持つ彼女こそが、党内外から信頼され、次世代のリーダーとして国を牽引するにふさわしい存在であろう。
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