2017年3月27日月曜日

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至―【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

【中国大混乱】中国に迫る経済大崩壊 人民元暴落は時間の問題、大混乱は必至

上海ディズニーランド
中国経済は無数の爆弾を抱えている。リーマン・ショックを越える超弩級(ちょうどきゅう)のバブル崩壊が射程に入ってきた。

 異様な住宅投資、不動産バブルの破裂、地方政府の債務不履行、企業倒産が続き、鉄鋼や石炭、レアアースなどの企業城下町では数万人規模の暴動が起きている。軍人30万人削減が発表されて以来、旧軍人の抗議デモが北京のど真ん中で起きた。

 野放図な鉄鋼、アルミ、セメント、建材、板ガラスなどの過剰生産と在庫は経営を圧迫するが、国有企業の効率的な再編は遅れに遅れている。

 債務不履行を避け、不動産バブルの炸裂を回避するために、過去2年間、中国当局が採用してきた政策は、西側資本主義では考えられない無謀さを伴った。

 「株式市場への介入」「『株を売るな』という命令」「空売りをしたら手入れをする」…。そのうえで、巨額資金を証券会社にブチ込んで株価維持政策(PKO)を展開した。株は人為的な操作で維持されている。

 外貨準備を減らさないために、資本規制という禁じ手を用いる一方で、外貨交換は年間5万ドル(約560万円)以内に制限した。

 そのうえ、「銀聯(ぎんれん)カード」の新規発行停止。500万ドル(約5億6270万円)以上の海外送金を許可制として事実上禁止し、海外旅行に出ようと銀行に両替に行くと、「ドルはありません」と言われる。

 日本企業も、中国からの利益送金が来なくなって悲鳴を挙げている。

 一方、当局に寄せられた新規マンション建設の申請は、合計34億人分と発表された。中国の人口は14億人だから20億人分の空部屋をつくるという計画だ。住宅への異常な投資が過去の中国GDP(国内総生産)を成長させてきたが、昨年師走の「経済工作会議」で習近平国家主席が、次の注意をしたのだ。「住宅とは人間が住むものである」と。

 究極的に中国の債務は30兆ドル(約3376兆円)とされ、銀行の不良債権問題が浮上する。人民元の大下落は時間の問題である。

 「上に政策あれば、下に対策あり」というのが中国人の特性だから、庶民が何をしているかをみれば次が読める。

 人民元暴落を見越して、昨年までは海外の不動産「爆買い」を続け、外貨が規制されると人民元で購入できるトヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」や、スイスの高級腕時計「ロレックス」、仮想通貨の一種「ビットコイン」、「金塊」買いに狂奔している。

 大混乱は必至である。 =おわり

■宮崎正弘(みやざき・まさひろ)

【私の論評】大崩壊直前の中国経済(゚д゚)!

上の記事は、宮崎正弘氏によるものですが、以下では、主に中国内のソースから中国経済を読み解いてみます。

年に一度の中国全国人民代表大会(全人代、通常国会に相当)が3月3日から15日まで、北京の人民大会堂で行われました。全人代では、中国経済の前途と面している問題について、依然として代表者たちが憂慮していました。2016年、中国のGDP成長率は6.7%でした。今回の全人代において、中国政府は2017年のGDP成長目標を6.5%に下方修正しましたた。

これについては、中国の経済統計特にGDPは、ほとんど出鱈目で当てにならないことはこのブログでも過去に何度か掲載してきました。中国のGDPなどの経済統計は、経済の実体を示すというよりは、政治的なメッセージに過ぎないのです。しかし、そのような出鱈目な統計にせよ、17年度は、16年度よりも厳しいという結論を出さざるを得なかったということです。

李克強総理の記者会見での説明によれば、中国経済が後退している根本的な原因は二つあるといいます。

一つは中国政府が強心剤を注射するような刺激の政策で成長率を維持するのではなく、軟着陸式の経済発展を目指して産業構造を変化させていることです。もう一つは、世界全体の経済・貿易の不景気によって交易量が低下し、中国経済に影響していることです。

この意味するところは、上の記事で宮崎正弘氏が指摘してるような、西側資本主義では考えられない無謀な政策はもう繰り返しても、何かが良くなれば何かが悪くなるというような、イタチごっこのような、たんなるモグラ叩きのような政策は実行しても、結局無意味ということがわかったので、そのような方策は取らないというか、とれないということです。

全人代における李克強
しかし、李克強は依然として「去年、世界の経済・貿易成長率が7年来の低さという状況の中で、中国は依然として中高速の成長を維持している。この数年の実戦で、中国経済の「硬着陸」論は休めてもいいと証明できた。中国経済は「硬着陸」せずとも、長期的に中高速の成長を維持し、中高程度のレベルに向かっている」と主張しています。

しかし、中国経済にとって、今年直面している困難は2016年を超えるものです。

国際環境からみると、トランプが推し進めている「アメリカファースト」政策、および中米間の巨額の貿易赤字から、貿易戦が引き起こされる可能性が高いです。李克強が「2017年の世界経済には、多くの不安定性がある」と語ったとおりです。

そのため、中国側は観察と協調が不可欠であり、同時にアメリカの貿易圧力に対抗する準備も必要になります。ただし、李克強はすでに記者会見で「もし中米間で貿易戦が発生するとしたら、最も損をするのは中国にあるアメリカ資本企業だろう」とトランプ政権に警告を送っています。しかし、トヨタなどの企業にまでイチャモンをつけたトランプ氏が、中国内の米国企業の損益を考慮して、「アメリカファースト」を犠牲にするとは思えません。むしろ、中国内の米国企業など、自業自得として放置する可能性のほうが高いです。

中国国内については、生産性過剰の問題の解消にあたって、今年は最も重要かつ最も困難な時期に突入しています。李克強総理の活動報告で提示された目標によれば、2017年に中国は鋼鉄生産量5,000万トン、石油生産1.5億トンを減少させるといいますう。

中国遼寧省大連市で鉄鋼製品の運搬作業をする労働者
山西省は中国で最も大きな石炭・鋼鉄の基地ですが、山西省および河北省の代表によれば、2016年の生産性過剰の解消は、主に一部のゾンビ企業を排除しており、実体のある企業には触れていませんでした。しかし今年の生産性過剰の解消目標では、一部の生産を行っている企業にも生産停止を行うのです。

これは多くの人員の失業問題だけではなく、深刻な政治的な問題を引き起こし、同時に経営者の権益保護の問題にもかかわる大事になることは必定です。もし処理を間違えば、社会が大きく揺れ動くことになります。

第二に、不動産市場価格の高騰について、政府はお手上げ状態となっています。2016年の一年間で、多くの省都において一部地区の不動産価格が倍になっています。平米当たり2万元だった価格が、わずか1年のうちに平米当たり4万元(約66万円)に上昇したのです。北京・上海の中心部のマンションでは、平米当たり10万元(160万円)にまで高騰しており、東京やニューヨークの価格を超えるほどです。

2012年、呈貢(ていこう)区(雲南省昆明市)で10万戸の空きアパートが報告され、ゴースト
タウンとして広まった。5年経った今でも状況は変わっていないが、超高層ビルの建設が続いている。
しかし、中国政府が不動産市場を整理する決心を下せていないのは明らかです。李克強の政府活動報告においては、不動産市場の「分類制御」政策による「安定的かつ健康的な発展」という目標を強調しています。

政府のこういった政策に対する中国民衆の解釈は次のようなものです。「不動産価格は下がらない」。中国の著名な不動産開発企業のCEOである任志強は、「生きている間に中国の不動産価格が下がるところは見られない」と明確に考えているといいます。なぜ政府は現在の不動産市場を維持したがるのでしょうか。

任志強いわく、地方政府の巨額の債務は、土地を売ることによってしか返済できないからです。また、銀行の大部分の貸付金も不動産に用いられており、不動産バブルが崩壊すれば多くの銀行が破産してしまうことになります。そのことを恐れて政府は不動産価格を下げようとしないのです。

しかし、ブログ冒頭の記事で、宮崎氏が指摘するように、20億人分の空部屋をつくって、不動産価格が永遠に下がらないなどということはありえません。政府がいかに不動産価格を下げまいと思っても、いずれ大暴落するのは必定です。

中国の経済発展を阻む3つめの大きな要素は、実体経済、とくに製造業の負担が大きく、利益が出ないことです。今回の全人代会議において、中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后は、自らの企業から政府に治める各種税金・経費の合計が500種類、8,000万元(約12憶8,000万円)にものぼり、すでに企業が維持できないレベルにまで達していることを明らかにしています。

中国の飲料企業・娃哈哈グループ総裁の宗慶后氏
宗慶后の発言に対し、中国財政部の回答は以下のようなものでした。調査によれば、娃哈哈グループが実際に納めた「税金」は317種であり、彼らの発表よりも少ないとしています。財政部のこの回答は中国のネット上で「317種って少ないのか?」といった大きな議論を巻き起こしました。

中国の企業家は政府の徴税行為を、最終的に企業を死に至らしめる「太腿の肉を切り落とす」行為と呼んでいます。事実、中国の製造業には「企業を経営するより不動産投資でもしていたほうがマシだ」というほどの困難さです。企業経営の一年間の利益はゼロということも珍しくないのですが、不動産投資なら一年間で利潤が倍になるのです。この現実は中国社会における実業企業の積極性を大きく損ない、その結果として中国製造業はずっとこの困難を脱することができていません。

李克強総理は記者会見において、政府は5%の財政支出を削減し、1兆元(約16兆円)を調達して企業の負担軽減に充てるとしています。しかし、もし企業への課税が軽減せず、銀行の貸付金が実業に傾くことがなければ、中国経済の健康的な発展は依然として非常に困難になることでしょう。

今度こそ、中国経済は近いうちに大破綻するのは必定のようです。というより、実体は大崩壊しているのですが、中国政府のありとあらゆる手練手管で面目を保っているというだけかもしれません。

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2017年3月26日日曜日

籠池氏の偽証罪告発、与党が視野に…野党は慎重―【私の論評】森友問題で良かったのは、極悪人、極悪組織があぶり出されたこと(゚д゚)!

籠池氏の偽証罪告発、与党が視野に…野党は慎重

衆院予算委員会の証人喚問で質問に答える籠池泰典氏(23日)
写真はブログ管理人が挿入以下同じ
学校法人「森友学園」への国有地売却問題で、与党は、証人喚問された学園の籠池かごいけ泰典氏の証言について、真偽の検証を進めている。

 虚偽と判断した場合は偽証罪での告発も視野に入れる。国会の告発には重い責任が伴うため、全会一致で決めるのが通例だが、野党は籠池氏の証言をもとに政権への追及を強めており、実現のハードルは高い。

 自民党が問題視しているのは、籠池氏が「安倍晋三記念小学校」の名称で寄付金を集めていた期間だ。

 籠池氏は、安倍首相が2012年12月に政権に返り咲く前の「衆院議員の時期の一瞬」と証言したが、自民党は15年頃まで首相の名を利用したとみている。首相は24日の参院予算委員会で、「私の名前を使ったのは『ほんの一瞬』と証言していたが、調べてみると2年以上は使っていた。大変遺憾だ」と述べた。

 籠池氏は、昭恵首相夫人が学園の幼稚園で講演した際、同行者1人に席を外すよう言って園長室で2人だけになり、100万円の寄付金を受け取ったと主張した。しかし、昭恵氏は、同行者は2人おり、籠池氏と2人だけになる機会はなかったと反論している。

 自民党は「籠池氏はかなりのウソつき」(高村正彦副総裁)として、議院証言法に基づく偽証罪(懲役3月以上10年以下)での告発の検討に着手。早期の事態収拾を図りたい考えだ。

 衆参両院事務局によると、過去に18人が同法違反(偽証)で告発されたが、告発時には捜査当局に逮捕されている事例も多い。国会関係者は「国会単独の調査、検証だけで偽証を裏付けるのは難しい」と指摘する。

 告発するには、喚問を行った委員会での「3分の2以上の多数」が必要だ。籠池氏を喚問した衆参両院の予算委員会のうち、衆院予算委は与党だけで3分の2以上を満たしているが、記録が残る1976年以降の12人はすべて全会一致だったという先例がある。このため、「野党が納得できる虚偽証言でなければ、告発は難しい」(自民党中堅)との見方がある。

 民進党内では「密室での寄付などは水掛け論になり、反証しにくい」(幹部)と告発に慎重な意見が多い。真相解明のため、昭恵氏の証人喚問を求めている。

 森友学園を巡っては、籠池氏夫妻が国有地取得に絡んで鴻池祥肇・元防災相に賄賂を渡そうとしたとして贈賄(申し込み)容疑で大阪地検特捜部に告発状が出されている。

【私の論評】森友問題で良かったのは、極悪人、極悪組織があぶり出されたこと(゚д゚)!

2日くらい前から、ようやっと森友学園がらみの報道が、テレビなどのメディアから減ってきたように思います。そうなると逆にブロクに書きたくなりましたので、本日の話題は森友学園がらみにしました。

ブログ冒頭の記事で、"告発するには、喚問を行った委員会での「3分の2以上の多数」が必要だ"と掲載されてありますが、これは議院証言法の規定です。これに関わらず公務員は、公務に関する事柄で偽証などがあった場合には、告発義務があるはずです。篭池氏の100万円証言で偽証でないと昭恵夫人付き公務員は、職務怠慢になってしまうので彼女からの告発もありえると思います。

以下に昭恵夫人付き公務員であるの写真を掲載します。

左が、昭恵夫人付き公務員の谷査恵子さん
そうなのです、公務員から告発ということであれば、国会などで面倒な手続きをしなくても、できるのです。

以下に、谷さんの経歴を示した、テレビ報道のキャプチャー画面を掲載します。


谷査恵子さんは、昭恵夫人付き公務員ですが、彼女の仕事ははっきりいえば、監視役であり、その業務を果たさなければ当該省庁から業務怠慢とみなされるため懲罰対象になります。そのようなことにならないためにも、たとえ昭恵夫人が拒否したとしても、トイレなど以外はどこまでもついていくし、人は会うときには、必ず同席します。

そのため、昭恵夫人が人払いして、100万円を籠池氏にわたしたということは、通常であれば非常に考えにくいことです。だからこそ、谷さんが篭池氏を告発するということはおおいにありえることです。

官房長官がこの件に関しては事実でないといっています。それに、刑訴法239条2項「官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない」とありますからから、そうなると官房長官か昭恵夫人付き公務員に告発義務が発生します。たとえ、夫人からの寄付がなかったにしても、寄付募集期間で虚偽証言なので告発ということになると思います。

国会は捜査機関ではありません。だから、両者の言い分を聞いて時間をかけて審議したとしても、結局埒があかないことになります。一般からの告発は既に予定されています。学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、木村真・大阪府豊中市議ら市民有志が近く、売却を担当した財務省近畿財務局の職員(氏名不詳)を背任容疑で大阪地検に告発します。大阪府は偽計業務妨害、補助金適性化法違反で告発をするでしょう。政府も偽証罪で告発したほうが良いです。

このように、籠池証言に関しては、捜査機関、司法に任せ、政府は財務省の裁量行政を追求すべきです。本来は、競争入札すべきであり、もしそのようにしていたら、今回のような問題は発生しなかったはずですし、記録は廃棄したなどと財務省は、法律の裁量からはみ出たことをやり過ぎです。


財務省が、「法令に即して適切に」実施などといったら「官僚は政治家でないので、(財務省作成の)政令なども含めた法令ではなく、法律そのものに従え」と反論すべきです。そもそも、今回件に関しては、財務省が政治関与なしと国会で証言したのですから、そもそも財務省のミスであることははっきりしています。このような財務省の野放図は絶対に放置すべきではありません。

財務省はこの他にも、増税大キャンペーンを行い、多くの政治家のもとに、官僚が「ご説明資料」を持参して、「増税すべき理由」を説明し、結局多くの政治家が籠絡され、デフレのときに増税するという、経済対策としては、最悪手の8%増税を実行せざるを得ないようになりました。

そのため、今でも個人消費が伸びず、現在でもデフレにまた戻ってもおかしくないような状況です。いつまでも、財務省の裁量行政というか、まるで巨大な政治グループのような振る舞いを続けるというのなら、財務省自体を解体すれば良いのです。そもそも、政治は国民の信託を受けた政治家が行うべきであって、そうではない官僚が政治グループのような動きをすることは、絶対に許されることではありません。

ただし、財務省解体するにしても、単純に分割すると10年くらいもかけて、植民地(日銀はその格好の事例)を拡大する手段とするので、まずは、公的金融部門を廃止して、財務官僚が目下においている官庁の下部組織に財務省を分割の上で、編入するという方式が望ましいです。

確かにこれだと、財務省を現実的になきものにできます。それに、下部組織にされた財務省の官僚は、二度と財務次官を出すことはできないわけですから、完璧です。

これが、本来政府のやるべきことです。しかし、民進党などの野党も、マスコミなどもこのようなことは言いません。このようなことで、与野党が国会で審議するというのなら、本当に有意義かもしれませんが、不確かな情報をもとに、ただただ安倍総理への個人攻撃や、政府を追求するだけで、本当に時間の無駄です。

特に、民進党は酷いです。民進党は最近完璧ダブルスタンダードの声明を発表しました。民進党は24日、安倍晋三首相の昭恵夫人と学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典氏の妻、諄子氏とのメールのやりとりについて、諄子氏の内容に一部虚偽があると発表しました。報道各社に送ったファクスの全文は以下の通りです。

 本日、公表された安倍昭恵夫人と籠池夫人とのメールには、わが党の辻元清美議員に言及した箇所がありますが、そこで記されている内容は事実に反する虚偽のものです。 
 本年3月1日のメールに、辻元清美議員が塚本幼稚園に侵入しかけたとされていますが、そのようなことは一切なく、そもそも同議員は塚本幼稚園の敷地近くにも接近していません。このことは、周囲にいた多数のメディア関係者を含め、皆が確認しているところです。 
 また、辻元清美議員が、作業員を下請け業者に送り込んだとされていますが、これも全くの事実無根です。これは、ネット上に流された根も葉もない噂を信じたためと思われますが、そのような事実は一切存在しません。 
 メディア各位におかれては、このような誤った内容を拡散しないよう強く求めます。
2月28日、森友学園の小学校建設予定地の視察を行い、
スマートフォンで現場を記録する辻元清美議員=大阪府豊中市
同じ籠池泰典氏の妻、諄子氏のメールに関して、昭恵夫人に関することは問題にしたにも関わらず、辻本議員に関わることは、否定するという、このダブルスタンダートは本当に矛盾しています。

メディアやいわゆる識者などでも酷い人がいます。特に、最近のマスコミはいわゆるこの事件に関して、政治家の関与と官僚の忖度という、新たな形式の魔女狩りを展開しています。

政治家の関与という場合、政治家から官僚への働きかけがポイントです。官僚の意思決定に明らかに影響を与えていれば問題です。それ以外の事実・法令照会程度なら問題外です。今のマスコミは、たとえ政治家の関与がなくても官僚が忖度していたら、政治家が悪いとでもいわんばかりの風潮を作り出しています。このようなやり口が良いというのなら政治家失脚のための魔女狩りなどいともたやすくできてしまいます。

そもそも、忖度など、片思いみたいなもので外からは計り知ることなどできません。にもかかわらず、片思いをされた人が悪いと言い始めたら、滅茶苦茶な話になります。マスコミの忖度論にはそうした危険性があります。「問い合わせ」や「陳情」と「口利き」とは、明らかに異なるものです。しかし、今のマスコミは「問い合わせ」や「陳情」まで、「口利き」であるかのように錯誤させるような印象操作をしているとしか思えません。

現在の官僚の裁量行政と忖度論が結託するととてつもなく酷いことになります。官僚が法律で許されている以上の裁量で行政庁判断を行えるというのは、立法府の枠外になってしまいます。法律でいくら縛っても官僚への縛りがなくなり、官僚が◯◯党の政治家を忖度して不正行為を働いたといえば、○○を抹殺できることになります。これでは、北朝鮮などの全体主義国家とかわりありません。

テレビ朝日のある番組では、後藤謙次氏が「安倍首相も忖度がないと言うなら、ないという物証を出すべきだと思うんです」といっていました。忖度は人の心の中で生まれるものであって、それを他人である首相がどうやって物証で「忖度のあるなし」を証明できるというのでしょう。この人が言ってることは魔女裁判そのものです。後藤健二は相当な極悪人です。

極悪人の後藤健二
後藤謙次氏もそうなのですが、平然と他人を貶める魔女裁判の裁判官みたいな人が他に大勢います。そこまでいかなくても、どこにその正当な権威や権限があるのか不明でもあるにもかかわらず、まるで倫理審判員のような発言をする人々が大勢います。そのような人の発言をテレビなどで視聴すると本当にゲンナリします。イデオロギーや政治的立場で仕事と称して他人を傷つける人がどのように生まれて、それがメディアでとんでもないことを平然と語るのかを見極める本当に良い見本です。見た目は、紳士然としていますがまさに正真正銘の極悪人です。

安倍首相は忙しいでしょうし、立場上もこのテレビ朝日の番組に代表されるような明白な人権侵害を公に訴えることができないでしょう。極悪人どもは、そこに付け込んでいるのしょうが、これは政治の問題でも社会的問題でもありません。テレビ朝日のただの人権侵害です。他人が勝手に心の中で思い描いたことに対する責任をとれなどということは、常軌を完全に逸してるとしかいいようがありません。

テレビ朝日のような極悪組織や後藤健二のような極悪人は、その極悪ぶりを白日のものとに晒すべきです。民進党のような極悪組織も、極悪ぶりが治らないというのなら、有権者が排除すべきです。財務省のような極悪組織についても、極悪ぶりが治らないというのなら、いずれ先に述べたような形で、解体すべきです。

森友学園問題では、上でも述べたように、良いことは一つもありませんでした。ただし、敢えていえば、極悪人や極悪組織の存在があぶり出されたことです。

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2017年3月25日土曜日

【トランプ政権】オバマケア代替法案を撤回 最重要公約、政権に大打撃―【私の論評】元々米国では大統領が思うがままに政権を運営できるわけではない(゚д゚)!


オバマケア代替法案の撤回を受けホワイトハウスで対応するトランプ米大統領
写真はブログ管理人挿入 以下同じ
ライアン米下院議長は24日、本会議での採決を予定していた医療保険制度改革(オバマケア)の改廃法案を撤回すると発表した。可決に必要な賛成票を固められなかったためで、オバマケアは当面存続する。オバマケア改廃は大統領選挙での最重要公約だっただけに、就任早々に大打撃を受けた形だ。

 ライアン氏は24日、記者会見で「残念な日になった」と述べて失望を表明。オバマケアの制度が一部で維持されることに不満を示してきた党内強硬派から十分な賛成を引き出せなかったことを認め、「近い将来はオバマケアは存続する」と述べた。

 一方、トランプ氏もホワイトハウスで記者会見し、保険料が上昇傾向にあるオバマケアは「自壊させておけばいい」と述べ、その責任は民主党にあると強調した。また今後は「税制改革に向かうだろう」とした。

 トランプ氏は選挙戦でオバマケア改廃を最重要公約とし、ビジネスで培った「交渉術」で実現させると宣言。改廃法案発表後はライアン氏のほか、下院議員の経験が長いペンス副大統領やプライス厚生長官らも総動員して票固めに躍起となった。しかし賛成票は可決に必要な216人に10人程度届かなかった模様で、共和党議員237人から多くの造反者が出たようだ。

 改廃法案撤回は就任後に目立った成果を残せていないトランプ氏にとって手痛い失敗。さらに共和党もホワイトハウスと上下両院を握りながら悲願のオバマケア改廃を実現できず、統治能力不足を露呈する結果になった。トランプ氏が思うままに政権を運営できるわけではないことが明らかになった形で、今後、支持層のトランプ離れが進む恐れがある。

【私の論評】元々米国では大統領が思うがままに政権を運営できるわけではない(゚д゚)!

オバマケア代替法案は撤回される運びとなりました。オバマケア改廃に関しては、日本ではトランプ大統領が最重要公約としたことと、議会では共和党が僅差とはいえ多数派となっていることから、日本では議会を通るだろうし、通らなければトランプ大統領にとっては、大きな失点でブログ冒頭の記事にもあるとおり、支持層のトランプ離れが進むことを予期した人も多いのではないかと思います。


しかし、私はこれは完璧に間違いであると思っています。まずは、改廃法案の撤回直後の現状はどうなっているのか見てみましょう。

以下にロイターの記事を引用します。
オバマケア代替法案撤回:識者はこうみる
 詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
●減税など実行可能な案件に着手可能
<ウェルズ・ファーゴ・アセット・マネジメント(ボストン)のシニアポートフォリオマネジャー、マーガレット・パテル氏>
市場ではトランプ政権が医療保健問題に完全に手足を縛られ、身動きできなくなるのではないかとの懸念が出ていた。医療保健問題がこうした形でクリアされたことで、規制改革や減税などそれほど複雑ではなく実行可能な案件に着手できると、市場では楽観的な見方が出ているのではないか。
これほど複雑で大きな費用が絡む案件が棚上げにされたことはプラス方向の動きのように見える。今後、減税のようにそれほど難しくない案件に歩を進めることができる。 
●議会はトランプ氏の思い通りには動かず
<DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライアン氏>
最も重要なのは、トランプ米大統領と議会の関係に関する見方を変えるという点だ。過去数カ月は、議会はトランプ大統領が求めることは何でもやるといった印象があった。しかし、明らかにこうした状況ではなくなるだろう。
以下は、項目だけあげておきます。 
●株価への影響は限定的に

●次の焦点は税制改革、市場は前進好感

●市場反応前向き、道筋明確化に期待
今回の件は、市場関係者らはあまり大きな影響があるとは思っていないようです。しかし、どうしてこのようなことが言えるのでしょうか。それは、市場関係者などなら当然知っているというか常識的なことで、日本では意外と知られいないことがあります。本日はそれについて掲載します。

まずは第一点目として、アメリカの政治は二大政党制であり、今回のように政権交代があったとき、前政権と現政権の政治があまりにも異なった場合、とてつもなく混乱することになります。そのような混乱を避けるため、アメリカの政治では継続性の原則が貫かれています。


継続性の原則とは、たとえ政権交代したとしても、現政権は前政権の政策を6割〜7割は引き継ぎ、後の4割から3割で、新政権の色を出すというような政治手法のことをいいます。

この継続性の原則から、オバマケアはオバマ政権の最重要政策であり、これが政治の継続性の原則から、たとえ政権交代したとても、そのまま引き継がれるのは、不自然なことではありません。むしろ、オバマケアに賛成した人々も多数存在したことから、政権交代したからといつて、すぐに廃止されたのでは、いたずらに混乱を助長することになったかもしれません。

当面は、オバマケアを実施し、はっきりと不都合なことが起こった場合、再度国民に十分に説明をしてコンセンサスを得た上で、オバマケアの改廃案を議会に諮るというというようにしたほうが、混乱を避けることができると思います。

第二点目としては、米大統領は平時には、世界最弱の権力者であるという事実です。この事実は以前から米国内では周知の事実であり、そのため今回のように議会の反対にあって、欠局オバマケア代替法案を撤回せざるをえなくなっても、それですぐに、支持者から統治能力不足などと認識されるわけではありません。

米国の大統領は平時には、世界最弱の権力者であることについては以前このブログでも何度か掲載しました。その記事の一つのリンクを以下に掲載します。
米国議会で高まってきた「日本は憲法改正せよ」の声―【私の論評】米国大統領は平時には世界“最弱”の権力者である理由とは?
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
では米国の大統領は、あらゆる権力を行使できる万能のリーダーなのかというとそうではありません。米国は、厳格な三権分立制度を採用しており、行政、立法、司法の権限が完全に分離しています。行政府の長である大統領は選挙によって国民から選ばれますから、議会に対して責任を負うことなく大統領としての職務を遂行できます。しかし、立法に関する権限は一切持っておらず、大統領は議会が作った法律に従って行政権を行使するしかありません(拒否権を発動することは可能)。 
これに対して日本や英国は議院内閣制を採用しており、首相は国会議員の中から選ばれ、内閣は国会に対して責任を負っています。日本の場合には毎年の予算について、行政府が予算案を提出し、議会はそれを審議するという立場ですが、米国の場合、行政府に予算の提出権はありません。大統領は予算教書という形で要望を議会に告げるだけで、実際の予算に関する権限は議会が握っています。 
また、戦争を遂行する権利も実は大統領は保有していません。米国の大統領は軍隊の最高指揮官ですが、宣戦布告を行う権利は議会に付与されており、大統領が戦争を遂行するには、議会からの「授権」が必要です。このように米国では、三権分立が明確になされてまいす。 
残念なことに、我が国では小学校から大学まで、三権分立が近代法治国家に共通する普遍的な憲法上の原理」であるかのように教えています。それは間違った常識です。
三権分立とは、モンテスキューというフランスの哲学者が、ジョージ3世(在位1760~1820年)時代のイギリスを「おお、三権分立だ、すばらしい!」と勘違いして発明してしまった概念です。
モンテスキュー
本人は「発見」したと思い込んでいましたが、それはモンテスキューの頭の中で作り上げられた妄想に過ぎませんでした。 
三権分立をまともに実行してしまっている国は、世界の文明国の中でアメリカ合衆国ただ1国です。そうして、いつまでたってもモンテスキューの母国でもあるフランスを含む、他の文明国がアメリカの真似をしないのは、三権分立が欠陥制度だからです。 
そうして、アメリカ大統領は「世界“最弱”の権力者」とも言われています。アメリカ大統領が最弱、特に平時には最弱であることは世界の比較憲法学の常識です。ただし、議会が戦争をすることを受け入れた場合には、戦争を遂行するために権限が大統領に集中するようになっています。 
そのため、日本などでは多くの人が戦争時の米国大統領のように、平時でも大統領に強力な権限が集中していると考えるのだと思います。でも現実は違います。米国大統領は、平時には世界で最弱の権力者なのです。ただし、これは米国自体の国力などとは別問題です。あくまで、米国の大統領は、他国と権力者と比較すれば、相対的に権力が弱いということです。
以上のように、モンテスキューの妄想である、三権分立を現在でも信奉してその通りにしている米国では大統領は平時においては、世界最弱権力者なのです。そうして、このような米国でも、平時において最も権力が強いのは司法だといわれています。このような仕組みは、一見良いことばかりのように見えますが、その実平時における変革期などには、足かせになることも多いです。

さらに第三点目としては、米国では大統領選挙の公約をそれも重点公約を全部実行しなくても、さほど避難されることもないという事実があるからです。

たとえば、TPPですが、トランプ氏はTPPを離脱することを公約にあげました。そうして、それを実行しました。しかし、たとえこれを実行しなかったとしても、あまり問題にはならなかったたでしょう。

なぜなら、過去に大統領選においてFTAやEPAに関して、大統領選のときには反対の意思を表明しておきながら、大統領になったらこれを批准した大統領などいくらでも存在するからです。実際、アメリカの大統領選挙の公約は守られないことが、しばしばありますし。だからといって、大きな問題になったこともありません。

以上の三点から、もともと米国では政権交代をしたからといって、極端に変わるということはないのです。もし、政権交代するたびに極端に変わってしまったら、確かに国内は混乱してしまうでしょう。

今回オバマケア代替法案は撤回されましたが、もともと米国では大統領が思うがままに政権を運営できるわけではないので、これだけをもって、トランプ大統領の統治能力が低いとみなすことはできません。また、これは多くの米国民が知っていることです。

そうして、今後はどうなるかといえば、外交や安全保証については、オバマ氏が大統領就任中には、失敗に失敗を重ねてきたことはあまりに明白なので、議会側もあの大失敗を繰り返さないためにも、トランプ大統領に賛成する率が高いです。

オバマ氏の八年間の変化
さらに、オバマの経済対策については、確かに金融政策は成功しましたが、それでも国民の不満はつのり、これは最悪期からの回復が均等に起こらなかったことと関係ありそうです。暴落した株式や不動産の急回復で富裕層の資産価値や所得は大きく好転しました。半面、多数の一般の人々は、V字回復から取り残されました。求職活動そのものをあきらめてしまった人、二度と持ち家に住めなくなった人も少なくありません。

オバマ氏自身、さよなら演説で認めたように、回復から取り残された人々は、政府は強者しか相手にしない、と不信感を募らせたのでしょう。

そのため、議会も経済面においてもトランプ大統領に期待するところが大きいと思います。特に減税には、大きな期待を寄せているようですから、きっとこの政策には賛同すると思います。

以上から考えれば、オバマケア代替法案の撤回をもって、トランプ大統領の統治能力不足を懸念するには、全くあたらないと思います。もっと長い目で見る必要があります。

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2017年3月24日金曜日

昭恵夫人を証人喚問すべきなのか―【私の論評】民進もメディアも、エビデンスに基づき放射能に関する研究発表を行った福島の高校生よりもはるかに劣る(゚д゚)!



安倍昭恵さん
野党の一部には安倍昭恵さんの証人喚問をすべきだという声がある。しかし、あれだけ嘘をいっている籠池氏と違うことをいっているというだけで証人喚問はおかしいし。かといって、どんなに疑問が出てもだめというのもおかしい。バランス感覚が求められることろだ。

安倍夫人は3月23日の夜に、Facebookに見解を掲載した。曖昧なところを残さずに、明確に立場を明らかにされたことは結構なことだ。

この内容について検証し、事実と違うということが多数出てくれば、そのときは証人喚問などが議論されるべきというのがバランスの取れた考え方だ。

100万円の寄付については、たとえ、していたとしても、何も問題ではない。受け取ったほうに税法上の問題などが出るかどうかといった話でしかないから、議論すること自体、本来は無意味だが、籠池氏を嘘つきといった以上は。もし、本当に寄付したというなら一定の道義的責任はある。

しかし、したとも、しなかったとも悪魔の証明であるから、決定的な証拠が出ない限りはどうのこうの行っても仕方ない。

ファックスで籠池氏の陳情に対して、昭恵夫人つきが財務省に問い合わせをしたというのは、もし関与していたら首相が辞任するといったことには当たらない。関与とは、安くで払い下げるべく具体的に強い圧力をかけたことをいうのであって、陳情に問い合わせを下と言うことまで含むというのは拡張解釈しすぎだ。

ただし、こういう問い合わせをしたことが良いこととは思えない。というより、首相夫人が何をしても良くて、何が悪いかは常に難しい問題だ。それは。妃殿下など皇族の場合もそうだし、企業の社長夫人でも同じだ。

そういう社会的に高い地位にある人の夫人が、その地位を利用して何かをすることがよいことかどうか常に難しい問題がある。

妃殿下でも高円宮妃殿下がオリンピック招致演説をされたときにも賛否両論があった。オバマ大統領のミシェル夫人が肥満防止のためにいろいろ活動するのも、それで経済的に損害を受ける業界もあるわけだから微妙だ。

昭恵夫人についても、今回の件を非難しているマスコミなどが、一般的に昭恵夫人の独自行動を否定的に論じていたとはいえない。すでに書いたが、家庭内野党とかいってさんざん持ち上げてきたとすらいえる。

また、このごろは、首長が海外に外遊するときに夫人を連れて行くことが難しくなっているというようなこともある。これを機に、首相に限らず、「夫人規範」のようなものが論じられてもいいのではないか。

 ※参考:昭恵夫人のFacebook(3月23日深夜)声明文
 本日の国会における籠池さんの証言に関して、私からコメントさせていただきます。
①寄付金と講演料について 
私は、籠池さんに100万円の寄付金をお渡ししたことも、講演料を頂いたこともありません。この点について、籠池夫人と今年2月から何度もメールのやりとりをさせていただきましたが、寄付金があったですとか、講演料を受け取ったというご指摘はありませんでした。私からも、その旨の記憶がないことをはっきりとお伝えしております。 
本日、籠池さんは、平成27年9月5日に塚本幼稚園を訪問した際、私が、秘書に「席を外すように言った」とおっしゃいました。しかしながら、私は、講演などの際に、秘書に席を外してほしいというようなことは言いませんし、そのようなことは行いません。この日も、そのようなことを行っていない旨、秘書2名にも確認しました。 
また、「講演の控室として利用していた園長室」とのお話がありましたが、その控室は「玉座の間」であったと思います。内装がとても特徴的でしたので、控室としてこの部屋を利用させていただいたことは、秘書も記憶しており、事実と異なります。 
②携帯への電話について 
次に、籠池さんから、定期借地契約について何らか、私の「携帯へ電話」をいただき、「留守電だったのでメッセージを残した」とのお話がありました。籠池さんから何度か短いメッセージをいただいた記憶はありますが、土地の契約に関して、10年かどうかといった具体的な内容については、まったくお聞きしていません。 
籠池さん側から、秘書に対して書面でお問い合わせいただいた件については、それについて回答する旨、当該秘書から報告をもらったことは覚えています。その時、籠池さん側に対し、要望に「沿うことはできない」と、お断りの回答をする内容であったと記憶しています。その内容について、私は関与しておりません。 
以上、コメントさせて頂きます。 
平成29年3月23日
安倍 昭恵
【私の論評】この問題では民進もメディアも、エビデンスに基づき放射能に関する研究発表を行った福島の高校生よりもはるかに劣る(゚д゚)!

籠池氏の証人喚問関連の国会審議や、マスコミによる報道は本当に無意味な時間だと思います。これは、私だけではなく、多くの人が同じことを感じていると思います。

であれば、ここに改めて書くことすら無意味です。もう、これに関する記事は一切このブログには掲載すまいとも思いました。しかし、日々ニュースで森友問題が流れてきて、証人喚問のやり取りが続くと流石に無視したくても無視できません。

ということで、一言だけ以下に書かせていただきます。。

まずは、大原則として国会の証人喚問には「エビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)のない人」を出すなという大原則です。無論ここでいう、証言とは、問題とする事象に直接関わった人、それも喚問に応じる人以外の証言ということです。

今回の証人喚問が全く無意味な理由は、全てが憶測や主観、伝聞で語られているからです。

企業で働いたことがある方々にとっては常識ですが、一般論として「言った言わない」で揉める場合、企業組織ではエビデンスが無い限りは職位が上の人の意見を優先します。

明らかに誰かが不正でも働いていない限り、企業組織においては、「言った言わない」になった場合職位が上の人のほうの言い分が通るのが普通です。これを崩したければ、職位の下のほうの人は、何らかのエビデンスを出さなければなりません。もし、この原則が崩れた場合、企業などの組織は成り立ちません。

そうして、こうした原則が一見破られたように見え、職位が下の人の意見が通ったように見える場合でも、場合によっては、忘れた頃に職位の下のほうの人がいずれかに左遷されたりして、やはり組織の中では、「言った言わない」という場合で、エビデンスが曖昧であれば、この原則は崩れないということをその組織の中の人が、改めて知ることになるのです。

このようなことは、組織人であれば常識であると思います。しかし、組織の中にあっても感情的に物事を考える人は、これに納得できません。そうなると、そのような人も、昇進・昇給が遅れたり、それでも考えを変えない場合は、さらなる罰の対象になることもあります。

日本のまともな企業の組織は、大体このようなことを実施して、組織を維持しています。企業をはじめとして、あらゆる組織には、このようなヒエラルキーが存在します。ヒエラルキーが全く存在しない組織は、必ず崩壊します。

カトリック教会のヒエラルキー
これは、船にたとえると良くわかります。船が沈没しそうになったとき、どうかするかなど、議論して決める筋合いのものではありません。最終責任は、船長が負います。そうして、船長の判断によって迅速に船からの退去措置が取られたります。そうして、このような権限は、航海法などにより船長に与えられています。

これは、船が沈没しそうなときに、乗組員や乗客が議論をしていては、助かる命も助からなくなるからです。

セウォル号の沈没直前に船長は何をすべきだったか・・・・・・・?
組織のヒエラルキーに関わるような重大事態が発生したときには、平等とか、ヒエラルキーが嫌いなどと言っていれば、組織そのものが破綻する危険があるということです。ヒエラルキーを完全否定する人は、いかなる組織にも属することはできません。

感情的に考える人は、そもそもこの根本原理が理解できません。感情的な野党議員や、感情的なマスコミは「籠池が頑張れば安倍を辞めさせられる!」などと思っているでしょうが、組織論的にそうして論理的に考えればエビデンスがなければ、「言った言わない」問題では、安倍総理を退陣に追い込むことなど土台最初から無理なのです。

そうして、もしそのようなことが可能ということにでもなれば、国会そのものも組織であることには違いないですから、国会という組織が破綻してしまうことになります。そうなれば、政府も崩壊します。このように考えると、今回の出来事は、一見軽いようにも思えますが、それは野党議員の一部や、マスコミが軽いというだけで、本当は重大な危機をはらんでいることに改めて気づきます。

民進党の議員など、こうした危機には全く無頓着で、軽い考えで籠池氏を政局に利用しようとしています。本当に愚かです。

国会という組織で、ヒエラルキー的に見てどちらが上かといえば、もちろん選挙で国民の信託を受けた安倍総理を始めとする政府・与党関係者の方です。

エビデンスのない健康情報は、意味がないどころか危険である場合もある
このまま誰もエビデンスを出さずに曖昧な証言だけで争うなら安倍政権の勝利が最初から見えまています。

こういうことから、籠池氏を利用してあわよくば、政権を自分達の手にしようと考える民進党は、何らかのエビデンスを出さなくてはいけないのです。

安倍政権は、今回のことに関与していないというのではあれば、そのエビデンスを出せば良い、という具合に感情論で語る人もいます。しかし、これは有名な「無いことの証明」はできない「悪魔の証明」です。誰もが納得するように、証明することは困難です。

たとえば、宇宙人が存在するというエビデンスは、「存在するエビデンス」を一例でも挙げれば、それで良いのですが、宇宙人がいないということを証明するには、宇宙の全事象を調べなくてならなくなります。

同様に、霊の存在、神の存在、全てについて「存在しないことを」証明するのは、かなりの無理筋となります。だから、「ある!」と主張する側がエビデンスを出すのが暗黙の了解であり、本筋なのです。
となると、籠池氏を利用する民進党側がエビデンスを出すべきであり、出さない、出せないということでは、そもそも安倍政権を追い込み、次期政権を狙うなどという、力を持つことはできません。

このように、最初から民進党には勝ち目がないのですが、結局証人喚問までやっても、何一つ明確なエビデンスが出てきませんでした。エビデンスを出さずに「言った言わない」のままで終わらせていれば、どう考えても民進党には勝ち目がありません。愚かの一言です。

ブログ冒頭の記事にもあるように、民進党は昭恵夫人を始めとする関係者に証言してもらおうとしている旨の報道がありますが、結局本人たちの証言では、全く無意味です。 結果は同じです。

エビデンスを出せない以上は全てが時間の無駄なのです。そんな常識すら踏まえずに感情的に自民を攻める民進は本当に手ぬるいし、このような民進党の尻馬に乗ってさも何かがおこるかのように、連日報道するマスコミも手ぬるいし、愚かです。時間を無駄にしています。

そうこうしているうちちに、北朝鮮はミサイルを打ってきましたし、支那は日本の領海、領空などに侵犯してきています。お隣の韓国も非常事態に陥っています韓国が弱まると中支那、ロシア、北朝鮮は明らかに攻め込みやすくなります。また、英国ではテロが発生しました。

そんな外部脅威はもちろんのこと、雇用は良くなったものの、8%増税で明らかに、個人消費が低迷して、GDPの伸びがいまいちであるという、現状があるにもかかわらず、このように時間を無駄にするなど、本当に無意味です。

民進党は、どうあがいてもエビデンスを出せないので、この問題を長期化させることで感情論が好きなタイプの国民の不信を助長させ、朝日、毎日などのメディア露出を最大化させ印象操作で安倍政権を崩したいと考えているとしか思えません。
エビデンスということはでは、この民進党や、メディアの連中は、以前このブログに掲載した、福島県の高校生よりもはるかに劣ります。本当に、恥ずかしい限りだと思います。

過去に掲載したエビデンスに基づいた研究発表を行った福島の高校生に関する記事のリンクを以下に掲載します。
被ばく量「国内外で差はない」 福島高生、英学術誌に論文―【私の論評】発言するならこの高校生たちのように感情ではなく、エビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)に基づき行え(゚д゚)!

この記事は、 2015年11月28日のものです。この記事、ここ三年くらいでは、最も多くの人々に読まれた記事です。詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に当時の測定結果を掲載します。


詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下にこの記事の【私の論評】の結論部分のみ引用します。
それにしても、放射脳の方々、ヒステリックにその危険を叫ぶだけでは誰も納得しません。無論一般の人が、このような学術調査を行うということはなかなかできるものではありませんが、それにしても、他にも様々な学術論文が公開されていて、インターネットでアクセスしようと思えばできます。

それもしないで、情緒的に物事を語っても、信ぴょう性も何もありません。しかし、この高校生たちはそのようなことはせずに、このような調査を実施しました。自分のできることを実際に行動に移して、実現したのです。 
このような高校生が存在するということに、私は日本の将来もまんざらではないなと確信を持つことができました。 
最近18歳から選挙権を与えるということが、話題になっていますが、このような高校生に選挙権を与えるなら、本当に良いことだと思います。 
何に関しても、情緒にながされることなく、常に世の中の事象を私情を交えず、客観的にみることを忘れてはならないと思います。最近では、大人でもこういうことができない人が大勢います。
いずれにせよ、何か発言したり行動するならこの高校生たちのように感情ではなく、エビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)に基づき行えと、声を大にして言いたいです。 
そうして、こうした若者にさらに大きな機会を与える社会にしていきたいものです。 
私は、そう思います。皆さんは、どう思われますか?
本当に、今の民進党やメディアなど、この高校生たちと比較すれば、本当に単なるボンクラです。はやく、時間の浪費をやめて、正気になれと言いたいです!


「リフレ派敗北」という人の無知と無理解と統計オンチ デフレに逆戻りさせるのか―【私の論評】俗説、珍説を語る輩はエビデンス(証拠・根拠、証言、形跡)を出せ(゚д゚)!



2017年3月23日木曜日

北朝鮮、日本の漁民50人以上を殺害か…元工作員が証言―【私の論評】英テロが対岸の火事でなくなる差し迫った現実(゚д゚)!

北朝鮮、日本の漁民50人以上を殺害か…元工作員が証言


 北朝鮮の元工作員が、海上における日本人の拉致に関する衝撃的な証言をした。北朝鮮による日本人拉致疑惑に関しては、いまだに明らかにされていない事案が存在していると見られているが、今回語られた海上における日本人拉致の証言は彼以外からは出ていない。

漁船ごと沈めた

 今月17日、東京で日本・韓国・タイの北朝鮮による拉致被害者の家族が集まるシンポジウムが開かれた。主催は、北朝鮮反人道犯罪撤廃国際連帯(ICNK)、韓国の対北朝鮮放送協会と北朝鮮民主化ネットワーク。シンポジウムでは、元偵察局(現偵察総局)要員であり、現在はデイリーNKで記者として活動するチェ・ソンミン氏が加害者の立場から海上における日本人拉致の手口について具体的に語った。

 チェ氏によると、海上拉致は「漁民作戦」と名付けられ、日本海側の元山(ウォンサン)近くなどを拠点に60年代から80年代中頃まで繰り返された。作戦に使用する工作船の船体には漢字で「〇〇丸」と日本式の船名が書かれ、乗り組む工作員たちはある程度の日本語を話す。さらに、日本製の腕時計や服などを身につけるなど、日本の漁船を装って、夜に無灯火で日本漁船に近づき、船を襲撃するのだ。

 工作員たちは、日本漁船に乗り込むやいなや、ナイフや銃で船員たちを制圧し、10~30代の健康そうな若者だけを連行する。その他の船員たちは船倉や船室に閉じ込めて、証拠隠滅のため、船ごと沈める。作戦は、年に3回から2年に1回ほど実行されたことから、拉致被害者は10人以上、殺害された人は50人~60人以上に上る可能性もある。

 漁民拉致の目的は、日本海沿岸の地理や軍事基地などの状況を把握するためだった。

 一昨年、東京新聞が入手した極秘資料には、北朝鮮の工作員は拉致を実行する際、対象が抵抗したら毒殺などによる「処断も可能」(殺害)と記されているという。先日、マレーシアで起きた金正恩党委員長の異母兄である金正男(キム・ジョンナム)暗殺事件もそうだが、海上拉致の手口が事実だとすると、北朝鮮の工作活動は殺人もいとわないものなのだ。

(参考記事:抵抗したら殺せ…北朝鮮「拉致指令」の動かぬ証拠

 チェ氏は、こうした作戦に少なくとも1回以上、参加したという。現在は自らの行いを深く悔いており、謝罪の気持ちを込めて証言に踏み切った。

 ただ、この証言が事実であるかどうかは、客観的には証明されていない。デイリーNKジャパンでも裏付け情報の収集に動いたことがあるが、古い時代の話でもあり調査は困難を極めた。

 たくみに証拠隠滅が図られていれば、襲撃された漁船は海難事故として処理されたはずであり、そもそも拉致の疑いすらもたれなかった可能性が高い。

はたして、この情報を日本はどうとらえるべきか。チェ氏は、現在も北朝鮮国内の元同僚と極秘に連絡を取り合っており、作戦が実行された正確な時期や場所などについての情報も入手するつもりだという。その情報と過去の日本で起きた海難事故の情報が一致すれば、北朝鮮による海上拉致の実態が明るみに出る可能性もある。

(参考記事:「喜び組」を暴露され激怒 「身内殺し」に手を染めた北朝鮮の独裁者

【私の論評】英テロが対岸の火事でなくなる差し迫った現実(゚д゚)!

けが人を救急車に運ぶ救急隊員=22日、ロンドン国会議事堂近く
本日は、国会で籠池氏の証人喚問が行われました。その直前に英国でテロ事件が起こっています。無論英国でのテロであり、日本には直接関係はありません。

しかし、これは本当に何というか、象徴的というか、とにかく今の日本の平和ボケ状況を晒してしまったように思います。

本来、今回の証人喚問のようなことは、司法の場で行われるべきものか、せいぜい地方自治体レベルの問題であり、本来国会で扱うようなものではありません。

国会とは、あのような問題を審議する場ではありません。国レベルで重要な、経済・金融、社会、安全保障などの重要な事柄を審議する場所です。無論、国会では森友問題ばかりを取り扱っているわけではないのですが、それにしてもあまりにも長い時間を費やし過ぎです。

国会での野党の馬鹿で間抜けた追求があったので、与党側もやむなくこれに応じて、国会への証人喚問を実施したのでしょうが、もっと他にやりようがなかったのかと思ってしまいます。

本当にこのような馬鹿な審議をしているうちに、テロへの対策などがなおざりにされかねません。困ったものです。

テロといえば、平和ボケ日本では、あまり深刻に考えない人も多く英国のテロなど対岸の火事くらいに思っているる人もいると思いますが、日本でもその危険性は高まっています。

特にこのブログでも何度か、掲載したように、米軍による金正恩斬首の可能性が高まっており、もし、米軍がこれを実行すれば、それにともない北朝鮮の反応次第によっては日本のリスクはかなり高まることになります。

それについては、このブログにも掲載しました、その記事のリンクを以下に掲載します。
北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスク【評論家・江崎道朗】―【私の論評】 森友学園問題で時間を浪費するな!いまそこにある危機に備えよ(゚д゚)!
弾道ミサイルを積載した北朝鮮のTLT車両
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスクのうち、テロに関する部分のみ以下に再掲します。
北朝鮮はすでに日本国内に多数のテロリストを送り込んでいて、いざとなれば発電所や交通機関などを攻撃する可能性が高い。 
 天然痘ウイルスをまき散らすといった生物・化学兵器を使用する恐れもある。天然痘ウイルスの感染力は非常に強いことで知られていて、感染者からの飛沫や体液が口、鼻、咽頭粘膜に入ることで感染する。北朝鮮は、天然痘感染者を山手線に乗せて一気に関東全体に広める生物兵器テロを計画しているという話もあり、こうした危機を前提に、ワクチンの準備も含め地方自治体、医療機関が予め対処方針を立てておく必要があるだろう。
そうして、このようなことになる可能性はかなり高いです。なぜなら、日本では実際にブログ冒頭の記事のように、過去に北朝鮮によるテロが発生しているからです。

そうして、無論のことこの殺害事件だけではなく、皆さんご存知の拉致事件も起こっているのです。

さらに、以下に北朝鮮の工作員が日本に自由に上陸できる地点を掲載しておきます。


出典:https://twitter.com/kohyu1952/status/741290237498773504

これは、ジャーナリストの西村幸祐氏が紹介した北朝鮮工作員の上陸ポイントです。ただしこれは極一部です。このような直接侵略だけでなく日本は南北朝鮮から数十年の間接侵略も受けているのです。
もし、朝鮮半島有事ともなれば、このようなとんでもないテロが私達の身の回りで実際におこる可能性が十分あるのです。安全保障については、希望的観測などにもとづいて対策を立てるべきではありません。あくまで、最悪の事態を予測して対策をたてておく必要があります。

そのようなときに、森友問題ばかりで国会での審議の時間を浪費すべきではありません。

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北朝鮮有事が日本に突きつける8つのリスク【評論家・江崎道朗】―【私の論評】 森友学園問題で時間を浪費するな!いまそこにある危機に備えよ(゚д゚)!


2017年3月22日水曜日

「小池都知事、いい加減にして!」 「豊洲」で勝間氏、橋下氏の批判相次ぐワケ―【私の論評】このままだと訴訟や、小池知事自身が百条委員会に呼ばれることに(゚д゚)!


豊洲新市場の問題にこだわる小池百合子東京都知事に対し、経済評論家の勝間和代さん(48)がテレビで批判的にコメントして、ネット上で反響を呼んでいる。勝間さんは、小池知事は都民のためにならないことをしているというのだ。

「安全と安心がこんがらがっている」「小池さんは速やかに豊洲に移転すべきだ」。2017年3月20日の都議会の百条委員会では、石原慎太郎元都知事(84)が証人喚問され、小池知事批判を繰り返した。

小池東京都知事 写真はブログ管理人挿入 以下同じ

    安全」より「安心」

石原氏は、豊洲については、専門家たちが科学的に安全だと言っているとし、地上では地下水を使うわけではなく水道水を使えばいいと指摘した。また、地下水をポンプでくみ上げ、ろ過して海に捨てればいいとも話した。

一方、小池知事も、14日の都議会で、豊洲はコンクリートで土壌が覆われ、土壌汚染対策法上も安全だと認めている。また、都の専門家会議も19日、座長が「科学的、法的には安全」と評価している。

しかし、小池知事は、消費者の信頼は得られておらず安心とは言えない、との認識を変えないままだ。

これに対し、識者からは、小池知事の認識への異論が出ている。

勝間和代さんは、TOKYO MXテレビの番組「バラいろダンディ」への21日の出演で、「この問題を扱うことが都民のためにならないと思っているんですよ。結局、健康問題にそこまで影響がない問題に対して、これだけ多額の時間とお金を使う必要があるのか」と小池知事に疑問を呈した。そのうえで、「もっとちょっと都民のためになることをやってほしい」「小池さん、いい加減にしてほしいんですよ、この問題に対して関わるのは」と訴えた。

勝間和代さん
豊洲移転の延期に当初から異論を唱えている元大阪市長の橋下徹さん(47)も、3月に入ってツイッター上で小池知事への批判を続けている。

  「小池ファースト」

橋下氏は、ツイートの中で、「地下水の環境基準適合は市場開設のための法律上の条件ではない」として、「小池さんは専門家会議とじっくり議論もせずに移転延期判断をした」と批判した。さらに、「小池さんの意思決定こそ100条委員会で追及すべきテーマだ」とさえ揶揄している。

報道によると、小池知事が豊洲問題を7月2日投開票の都議選の争点にすると明かしていることから、都議会などからは、移転の判断を都議選以降に先送りするのではないかとの憶測も出ている。

小池知事と対決姿勢を示す自民党は、3月21日の都連会合で、下村博文会長が豊洲問題について「小池氏が都議選の政争の具にし、自民党にダメージを与える戦略ならば邪道だ」と述べた。小池知事の地域政党「都民ファーストの会」は公明党と選挙協力して過半数獲得を目指しているが、下村氏は、「イエスマンばかり集めたら、都政が失墜する」とも指摘した。

一方、小池知事については、依然として人気が高く、産経新聞社とFNNの合同世論調査で、3月に入っても支持率が80%ほどに達していると報じられている。小池知事は、22日の講演で、「自民党都連には、イエスマンどころかノーマンもいない」と皮肉り、人気をバックに対決姿勢を露わにした。

ネット掲示板などを見ると、「小池が騒ぎを起こしたわけではない」「小池は石原の尻拭いをしてるだけ」などと小池知事を擁護する声が依然としてある。しかし、移転延期を決めたときとは違い、小池知事への逆風も出てきた。「豊洲を政争の具にするのはダメ」「見てきてわかったけど、小池ファーストなんだよな」「そろそろ問題提起じゃなくて具体的な結果が欲しい」といった厳しい意見も書き込まれている。

【私の論評】このままだと訴訟や、小池知事自身が百条委員会に呼ばれることに(゚д゚)!

この所、連日ワイドショーでも新聞でも、築地と豊洲の問題が盛り上がっています。すでに東京にとどまらず、全国的な騒動となっています。

この築地から豊洲への移転問題も大きな争点(ただし延期するという公約はなし)とし、都知事選で選ばれた小池百合子東京都知事ですがその動きに何やら暗雲がたちこめてきたように思います。

今回、非常に気になったのは、移転先豊洲の9回目の水質検査で今までより明らかに高い数値が検出されたとの報告からの流れで、報道された以下の内容です。
【動画付き・豊洲問題】小池百合子知事は都議選の争点を念頭 市場地下水から環境基準79倍のベンゼン…市場関係者は移転にあきらめも
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に動画と、記事の一部分のみ引用します。

 「ショッキングな数字だ」と、会議を傍聴していた築地市場協会の伊藤裕康会長はポツリ。他の市場関係者から「これでは消費者が納得しない」と怒りの声が上がり、過去の調査結果について「(都が)改ざんしていたのでは」と疑問視する声も噴出。「これで移転は終わった」と断言する関係者もいた。 
 専門家会議は近く再調査を実施し3月中に結果を公表するとしたが、移転そのものへの反対の声が高まるのは確実だ。 
 昨年8月に豊洲移転延期を決めた小池氏。この日は「これからの方向性は専門家会議で議論してほしい」と慎重な発言に終始した。ただ「私が結論を出すのではなく、都民に時には判断をしていただく」と“民意”を問う姿勢を強調した。 
 夏の都議選で争点になるかを問われると「これまでの流れに関わってきたのは都議会。そういうことも避けられない」と明言。対立する都議会自民党への攻撃材料にしたい考えをにじませた。 
 昨年からもつれていた市場移転問題。まだまだ収まりそうにない。
この状況、私が懸念していた最低最悪な事態になつたと思います。現在、東京にはオリンピックを始め数多くの問題がありますが、この築地市場の豊洲移転問題は緊急を要する問題です。

今最もやっていけないことは、先延ばしにすることです。例えば民意を問う住民投票にするだとか、夏に行われるであろう都議選の政局にするために、すぐに決めることを避けるなどすることです。

この問題は、伸ばせば伸ばすほど数多くの関係者、ひいては都民が大損失を受けることになります。

これを早期に解決させるためにはもうすでに時期的に論理的な解決方法では不可能で、必要なのは知事による大きな政治決断です。そもそも都知事選は、この豊洲移転問題もその点も大きな争点でした。

無論、各候補者には移転するしないのどちらかの違いがあったにしても、その決断をする覚悟はあるはずでした。多くの都民が、小池知事にも当然それを期待していました。

しかし、実際蓋を開けてみればどうでしょう。小池知事には必要な決断をする覚悟はどうやら無いようにしか思えません。むしろ、最近は進んで混乱させようとしているとすら思えるほどです。

しかも、最低最悪の悪手である豊洲移転問題を都議選のために政治利用しようと考えているのではないかということが、先の報道からかなり明確になりました。

そうして、その疑念は、石原慎太郎氏の百条委員会での証言においてもますます深まりました。

そもそも、豊洲の建物の下はさんざん報道されてきたように、コンクリートで覆われており、さらにはピット状になっていて、空間が空いています。これだと、汚染物質が上まであがってくる心配はありません。

豊洲の地下水を飲料水や、市場で他の用途でも使用とするというのなら、確かに非常に問題ですが、そんなことはありません。

この問題が、報道されはじめたとき、私は安全性には問題がないと感じていたので、調査するのは良いにしても、豊洲移転を前提として、盛り土問題などを含め、当初の意思決定の不備に関しては豊洲移転と並行してすすめるべきであるとこのブログで主張しました。その記事のリンクを以下に掲載します。
豊洲6000億円の移転費用、実は都民の負担はナシ!?―【私の論評】移転と、意思決定の問題とを分けて考えられない人は緊縮脳の恐れが(゚д゚)!
豊洲市場の水産仲卸売り場(2015年10月)
詳細は、この記事をご覧いただくものとして、以下に一部を引用します。
しかし、意思決定の手続きの問題と、豊洲の安全性や、移転などとはやはり分けるべきでしょう。移転はなるべくはやくすすめて、意思決定の手続きの問題はそれとは分けて徹底的に原因を究明し、二度と同じようなことが起こらないように、意思決定のシステムを構築しなおすべきでしょう。

意思決定の問題はなおざりはできないが・・・・・・
さて、この件については、意思決定とか安全性の問題のほかに、さらに根深いものがあるような気がします。 
これは、オリンピックの問題に関して考えると、合点がいきます。様々な施設に関して、経費がかかり過ぎであることが問題になっています。 
確かに、経費のかかりすぎは問題ですが、何やら最近では、国や都の財政でも、とにかく緊縮するのが絶対善であるかのような風潮です。このような人たちは、頭が緊縮にとりつかれて、脳が緊縮脳とでも形容すべき状態になっているのでないでしょうか。豊洲やオリンピックの問題に関しては、やはりこうした風潮が影響しているのではないかと思います。 
とにかく、あまりにも長い間デフレが続いしまったため、家計においては何でも節約するのが善であり、それはデフレ防衛のためには、当然のことなのですが、国や都の財政にまで、それが当然というか絶対善であるかのような考えの人が多いです。特に、マスコミの報道ぶりにそのような考えがありありと透けて見えます。 
マスコミや、国民が無自覚にデフレ政策を求めてるような風潮があります。 概算要求の記事などでも「もっと歳出をカットしろ」「借金するなバカ野郎」のような内容が飛び交うのが定番のようになっています。 
需要不足のデフレ下で需要抑制策の緊縮財政を行ったら逆効果なのに、そんなこともわからない人が多いようです。無論、政府や都が際限なく公共工事を行なうといっても限界があり、その限界を超えてしまえば、公共工事の供給制約が発生してしまうとか、クラウディング・アウトが生じてしまう負の側面はあります。

しかし、バランスをとって実行すれば、それは悪いことではありません。さらに、緊縮の反対の積極財政の方法は他にも、減税や給付金などもあります。 にもかかわらず、未だに緊縮財政=絶対善、果ては金融引き締め=絶対善だと信じて疑わないようなマスコミや多くの国民が存在することに辟易とすることがあります。こういう人たちは、国や都の財政をあたかも個人の懐具合のように考えていて、国や都が大量の資金を投じて何かを行えば、そのお金は世の中から消えてしまうと思い込んでいるのではないかとさえ、思ってしまうことがあります。
この記事では、豊洲移転をことさら大問題化するマスコミに対して彼らは積極財政や、金融緩和に反対しなんでも緊縮が良いと思い込んでいること揶揄して、彼らの頭を緊縮脳と呼びました。そうして、「意思決定の問題と、移転」とを分けて考えられない、彼らの硬直した頭のことを経済面での緊縮が良いと思い込む頭と同じ緊縮脳であると、さらに揶揄しました。

しかし、今から考えると、一番の緊縮脳は小池知事だったということです。「意思決定の問題と、移転」とを分けて考えていれば、豊洲の移転は早期に実行できたでしょうし、さらに意思決定の問題に関しては、さらに都議選での争点化も可能です。どうしてそのようにしなかったのか、本当に不思議です。

やはり、小池知事は緊縮脳だということでしょうか。




そういわれてみれば、小池知事は「もったいない」を東京五輪で国際語にしようと、意気込んでいましたが、これまさに緊縮脳ということでしょうか。しかし、だとすれば、どんな場合にでも節約に走るはずなのですが、そうでもありません。

小池知事は、20年にわたって多くの都職員が尽力し、専門家が知見を寄せ、都議会の承認も得た末に、石原氏が決断(裁可)したプロジェクトを、自らの「感性」で止めたのです。

そうして、この延期は小池氏の選挙公約には、明記されていません。小池知事は、重要な「延期」を決める際、議会に諮ることすらしなかったのです。つまり独断で決定したのです。

開会中の都議会では、補正予算として50億円が、市場移転延期に伴う業者への補償金として計上されました。これは、市場会計(独立採算事業である市場の勘定)から支出される予定ですが、この会計は築地だけでなく、東京の全市場のものです。当然、他の市場関係者からは不満の声が漏れ始めています。

加えて、50億円は暫定で、今後膨らむ恐れも大です。となれば、血税である一般会計で負担せざるを得なくなるのです。このようなことで、小池知事は、「もったいない」を標榜できるのでしょうか。

このままだと小池知事は豊洲移転をしないまま都議選に突入するでしょう。都民の「被害額」は数億から数十億にまでかさむことになります。

そうしてこの延期には、科学的根拠がありません。単なる小池知事の得体のしれない「安心」のために延期されるのです。このレベルだと、なにもせずに都議選までひっぱるようならば、都民から訴訟が起きる可能性もありますす。さらに、小池氏が政治的に頓挫したら数年後に百条委員会に証人によばれることになるかもしれません。

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2017年3月21日火曜日

「自衛隊が来たら婦女暴行事件起きる」FBに投稿した石嶺香織・宮古島市議に辞職勧告 宮古島市議会、賛成多数で可決―【私の論評】自らの主張が多くの住民に受け入れられないなら、主張を変えるか、そもそも市議になるな(゚д゚)!

「自衛隊が来たら婦女暴行事件起きる」FBに投稿した石嶺香織・宮古島市議に辞職勧告 宮古島市議会、賛成多数で可決

石嶺香織市議
宮古島市議会は21日午前、石嶺香織市議(36)に対する辞職勧告決議を賛成多数(賛成20、反対3、欠席1)で可決した。

 石嶺市議は9日に自身のフェイスブック上で、「海兵隊から訓練を受けた陸上自衛隊が宮古島に来たら、米軍が来なくても絶対に婦女暴行事件が起こる」などと自衛隊配備に反対。

 さらに「宮古島に来る自衛隊は今までの自衛隊ではない。米軍の海兵隊から訓練を受けた自衛隊なのだ」として、陸上自衛隊がカリフォルニアでの演習に参加した際の写真を添付した。

 これに批判が殺到したため、弁明する投稿をしたが、再び批判を受けたため、2つの投稿を削除した。

 決議では「投稿は自衛隊員、米海兵隊員に対する職業的差別であり、断じて許すことができない暴言と言わざるを得ず、市議会の品位を著しく傷つけるものだ」などとした。

 宮古島市議会で辞職勧告決議が可決されるのは初めてという。

 石嶺市議は議会で「私は議会が選んだ議員ではない」などと述べ、辞職を拒否した。勧告に法的な拘束力はない。

【私の論評】自らの主張が多くの住民に受け入れられないなら、主張を変えるか、そもそも市議になるな(゚д゚)!

石嶺香織市議とはどのような人物なのかまずは、調べてみました。それを以下に掲載します。

石嶺香織市議の出身地は福岡県です。筑紫女学院卒業後大阪外国語大学に進学しました筑紫女学院卒は福岡の方ならご存知の方も多いかと思われる女子高です。

少しお嬢様のイメージもあり学力も比較的高い有名私立です。

石嶺香織市議は筑大阪外国語大学を中退しますが、しばらくは大阪にとどまり豊能障害者労働センターというところで勤務していました。その後2008年に宮古島に移住しました。

移住の動機は、宮古島の伝統宮古上布を学ぶためだそうです。結婚してご主人と3人の子供さんがいます。

石嶺香織市議のFBも調べてみましたが、ブログ冒頭の記事にもあったように、FB上で問題のある発言をしたためか、現在はかなり削除された模様です。以下に、そのFBのリンクを掲載しておきます。


一番上のお子さんが5歳とのことなので結婚を機に宮古島に移り住んだというわけではなさそうです。

その後2017年1月に議員に当選しました。その時の公約は、公約内容は、陸上自衛隊配備反対、地下水を守ることでした。そうして、わずか2か月足らずでの問題発覚となりました。

ブログ冒頭の記事にもあるように、石嶺香織市議に対して宮古島市議会初となる辞職勧告が行われました。しかし、本人は辞任を拒否していることと、辞任勧告には、法的拘束力もないのでこのまま任期が終了するまで議員を続ける可能性が高いです。

市議の基本的な任期は4年です。しかしは石嶺香織市議は補欠選挙での当選なので任期は平成29年11月12日までです。

石嶺香織市は、「石嶺かおり後援会~てぃだぬふぁネット~」という団体の後援を受けています。

この団体のホームベージも存在してまいす。そのベージのリンクを以下に掲載します。


FBのページもあります。そのページのリンクを以下に掲載します。


石嶺香織市自身のFBの投稿は今回問題になったものを含めて、多くのものが削除されていますが、この団体のものはまだ多く残っており、おそらく石嶺市議自身の謝罪の投稿も掲載されています。ただし、問題となった投稿は掲載はされていません。

この団体は宮古島への陸上自衛隊配備に反対する母親たちを中心に作られました。現在は石嶺香織市議の「講演会」になっているところから考えると、かなり前から議会にこの団体のリーダーとなる方を当選させようという考えや準備があったようです。

このような後援会が存在することからも、そう簡単に石嶺香織市が辞職するようなことは
ないかもしれません。

さて、以下に問題となったFBの投稿掲載します。これはサイトに掲載されていたものを引用したものです。


確かに、この投稿は、酷いです。この投稿は確かに「自衛隊員、米海兵隊員に対する職業的差別であり、断じて許すことができない暴言」としかいいようがありません。それに、明らかに宮古島に自衛隊員が駐屯することに対して反対しています。

これに対する釈明の投稿もありましたが、それも削除されています。その内容を以下に掲載します。



この投稿も、全く釈明になっていません。

それにしても、このような議員の存在も現在ではネットで全国どこにいても知ることができます。本当に良かったです。ネットで調べることができない時代の場合、このような議員の存在も放置されていたかもしれません。

以下に、宮古毎日新報のサイトに掲載されたこの出来事に関する記事のリンクを掲載します。
「陸自来たら婦女暴行起こる」
詳細は、この記事をごらんいただくものとして、以下に一部を引用します。
 石嶺氏の投稿を受け、宮古地区自衛隊協力会(野津武彦会長)などは、12日に会合を開き、今後の対応を協議した。

 野津会長は13日の本紙の取材に「自衛隊に対する侮辱的発言だ。黙って見過ごすわけにはいかない」と述べ、法的措置も視野に今後の対応を検討する方針を示した。

 全国の宮古島出身隊員は陸・海・空合わせて275人。その家族で構成している宮古地区自衛隊家族会の池村英三会長は「家族として侮辱された感じ。議員は発言に責任を持つべきだ」と話した。

 防衛省が進めている宮古島市への陸上自衛隊配備計画では部隊の人員規模は700~800人の予定。

 石嶺氏は、宮古島市への陸自配備反対や命の水を守ることなどを公約に掲げ、今年1月22日に行われた市議会補欠選挙で7637票を集め初当選した。

 石嶺氏の投稿を巡っては、市議会事務局に10日と13日にあわせて約25件の内容を批判する電話のほか、市民からの相談などを受け付ける市民生活課には10日だけで3件のメールがあったという。
以下に、宮古島に自衛隊を駐屯させる意図について掲載します。

宮古島は、沖縄本島から南西に約290kmに位置し、南西諸島西部の宮古列島に属し、先島諸島の一部を成しています。

その宮古島と沖縄本島との間にある宮古海峡は、東シナ海と太平洋を隔てる要衝です。宮古島には現在、中国軍の動向を知る上で不可欠な航空自衛隊のレーダー基地である宮古島分屯基地が置かれ、南西諸島に接近する航空機を監視しています。

また、下地島には3千メートル級の滑走路をもつ下地島空港があり、戦闘機の運用も可能です。

太平洋への進出を目指す中国軍にとって、宮古島を含む境界線上の島々は第一列島線と表現され戦略上重要視されています。

宮古島の位置
特に、宮古海峡は最短で太平洋に進出できる出口として、重要視されているのです。

今回の計画では、宮古島に700~800人規模の陸上自衛隊ミサイル部隊などを配備する方針です。

配備予定の部隊は、警備部隊に加え、航空機を撃墜する地対空ミサイル部隊、軍艦など大型船を迎撃する地対艦ミサイル部隊などで構成された本格的な戦闘部隊となるようです。

中国軍は近年、宮古島周辺の海空域を太平洋への出入り口として、航空監視などの動きを活発化させています。

計画通り部隊を配置すれば、高い抑止効果が期待できます。

部隊配備の狙いは中国の海洋進出に対応するだけでなく、尖閣諸島などの離島防衛を強化するためのものです。

順当にいけば、2018年度末までに7〜800人規模の部隊が宮古島に発足することになります。

宮古島への自衛隊の駐屯は、尖閣諸島などの離島防衛を強化するためのものなのです。

石嶺香織・宮古島市議は、このように我が国の安全保障上に重要な宮古島への自衛隊の駐屯を反対する立場なのです。

無論今の日本は言論の自由があります、自衛隊の駐屯に反対するという意見もあります。だからこそ、市議に当選できたのだと思います。

しかし、自衛隊の駐屯に反対であるということと、婦女暴行事件が起こるということは直接関係はありません。

私としては、「支那を刺激することはやめるべきだ」というような主張であれば、無論私はこれには反対ではありますが、このような主張ならば今回のような大きな騒ぎにはならなかったと思います。

おそらく、これが、石嶺香織市議の本音なのでしょう。しかし、今や支那の脅威は、左右・上下などに関わらず明確なものになっています。

一昔前と違い現在の日本ではこのような主張はなかなか受け入れないですし、今年1月22日の宮古市長選挙では、保守系の下地敏彦氏が革新系でオール沖縄を掲げる元県議の奥平一夫氏(67)=民進推薦=、前市議会議長の真栄城徳彦氏(67)、医師の下地晃氏(63)=社民、社大推薦=の無所属3人を破り、3選を果たしています。

3選を決め、支持者らとバンザイする下地敏彦氏(中央)=22日、下地氏の選対本部
このような状況から「支那を刺激するべきではない」などと主張すれば、市議としての地位もゆるぎかねない状況なので、それよりも多くの人々の情感に訴える、それも激しく訴えるような表現で、今回のようなことをしでかしてしまったのでしょうが、これは全くの逆効果になってしまったようです。

市議の立場では、自らの主張が多くの住民に受け入れられないというのなら、主張を変えるしかありません。そもそも市議になどならなければ良いのでしょうが、それでも自らの本来の意図を隠してでも、自分の主張を通したいということなのでしょう。

しかし、これでは本来の議員の仕事をまともに実行しているとは思えません。本来は、辞職勧告を素直に受け入れるべきだったと思います。

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